JPH08305352A - 電子楽器のテスト音発生装置 - Google Patents

電子楽器のテスト音発生装置

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JPH08305352A
JPH08305352A JP8112040A JP11204096A JPH08305352A JP H08305352 A JPH08305352 A JP H08305352A JP 8112040 A JP8112040 A JP 8112040A JP 11204096 A JP11204096 A JP 11204096A JP H08305352 A JPH08305352 A JP H08305352A
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Kenji Sato
健二 佐藤
Toshiaki Hazama
敏明 硲
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テスト音発生用の操作子を操作する度に、低音
から高音に渡る幅広い音域に位置する異なる音高でテス
ト音を発生させたり、弱いタッチから強いタッチに渡る
異なるタッチ強さでテスト音を発生させたりすることが
できるようする。 【解決手段】テスト音としての楽音の発生を指示するた
めのテスト音発生指示操作子と、このテスト音発生指示
操作子の操作に基づき、楽音生成手段を制御するテスト
音発生制御手段とを有し、このテスト音発生制御手段
は、低い音高のピッチ、中程度の音高のピッチ、あるい
は高い音高のピッチなどの様々なピッチにより音高の異
なるテスト音を発生したり、遅い押鍵速度、中位の速度
の押鍵速度、あるいは速い押鍵速度などの様々な押鍵速
度により押鍵時のタッチの強さの異なるテスト音を発生
するように、楽音生成手段を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器のテスト
音発生装置に関し、特に、装置内部に鍵盤装置などの演
奏手段を備えていない電子楽器、例えば、音源モジュー
ルなどに装備して好適な電子楽器のテスト音発生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鍵盤装置などのような演奏手
段を備えておらず、MIDI規格などによる通信手段を
介して供給される演奏データに基づいて、楽音の生成あ
るいは停止を行う、所謂、音源モジュールと称される電
子楽器が知られている。
【0003】また一般に、上記音源モジュールも含め
て、電子楽器を使用して演奏を行う場合においては、そ
の演奏の開始前に、その電子楽器に配設された操作子の
操作によって選択された音色の楽音を、実際に空間に発
音させてみて、電子楽器から放音される楽音の音色を確
認することが行われている。
【0004】ところが、上記した音源モジュールなどの
ような電子楽器においては、MIDI規格などの通信手
段を介して外部の鍵盤装置などに接続しないと、実際に
楽音の発音を行うことができないため、選択した音色の
確認のための操作性が極めて悪いという問題点があっ
た。
【0005】さらに、音源モジュールにおいては、音色
の切り換えに関しては、音源モジュールに接続された鍵
盤装置の操作による指示によって可能であるが、切り換
えられた音色の音色名などは鍵盤装置からは確認できな
いため、音源モジュールに接続された鍵盤装置が、その
音源モジュールから離れた場所に設置されているなどの
場合には、鍵盤装置の演奏者は容易に音色の確認をする
ことができないという問題点があった。
【0006】上記したような問題点を解決するために、
音色の確認用の楽音(以下、「テスト音」と称す。)の
発生を行うためのテスト音発生用の操作子を備えた音源
モジュールが、これまでに提案されてきている。このよ
うなテスト音発生用の操作子を備えた音源モジュールで
は、テスト音発生用の操作子を操作することにより、選
択された音色の楽音を、「A4(第4オクターブの
「A」)」などの予め設定された所定の音高のピッチで
発音させ、楽音の音色の確認を行うことができるように
なされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、音色の確認を
行うためにテスト音を発生させる場合には、音高が高い
楽音、音高が中程度の楽音、あるいは音高が低い楽音な
ど、楽曲中で演奏される様々な音高によって楽音を発生
させた方が、演奏者はその音色のイメージを把握し易い
ものである。
【0008】しかしながら、上記したような従来のテス
ト音発生用の操作子を備えた音源モジュールにおいて
は、予め設定された単一の音高のピッチでのみテスト音
が発生されるため、演奏者が低音から高音へ渡る幅広い
音域で音色のイメージを把握することができないという
問題点があった。
【0009】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、テスト音発生用の操作子を操作する度に、低音
から高音へ渡る幅広い音域に位置する異なる音高のピッ
チ列でテスト音を発生することができるようにして、様
々な音高のテスト音を発生させることにより、演奏者が
音色のイメージを容易に把握できるようにした電子楽器
のテスト音発生装置を提供しようとするものである。
【0010】さらに、本発明は、ベースなどの低い音域
の楽器の音色は低い音域の音高のピッチ列で、またピッ
コロなどの高い音域の楽器の音色は高い音域の音高のピ
ッチ列でテスト音を発生させることができるようにし
て、各音色毎に、楽曲中で実際に演奏される楽音の音高
の音域でテスト音を発生させることにより、音色のイメ
ージの把握を一層容易にかつ確実に行えるようにした電
子楽器のテスト音発生装置を提供しようとするものであ
る。
【0011】さらにまた、本発明は、テスト音発生用の
操作子を操作する度に、遅い押鍵速度から速い押鍵速度
へ渡る幅広い押鍵速度域に位置する異なる押鍵速度列で
テスト音を発生することができるようにして、様々な押
鍵速度のテスト音を発生させることにより、弱いタッチ
から強いタッチに渡る押鍵時のタッチの強さの異なるテ
スト音を放音させ、演奏者がタッチの違いによる音色の
イメージを容易に把握できるようにした電子楽器のテス
ト音発生装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における電子楽器のテスト音発生装置は、テ
スト音としての楽音の発生を指示するためのテスト音発
生指示操作子と、このテスト音発生指示操作子の操作に
基づき、楽音生成手段を制御するテスト音発生制御手段
とを有し、このテスト音発生制御手段は、低い音高のピ
ッチ、中程度の音高のピッチ、あるいは高い音高のピッ
チなどの様々なピッチにより音高の異なるテスト音を発
生したり、遅い押鍵速度、中位の速度の押鍵速度、ある
いは速い押鍵速度などの様々な押鍵速度により押鍵時の
タッチの強さの異なるテスト音を発生するように構成し
たものである。
【0013】即ち、本発明における電子楽器のテスト音
発生装置は、複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽音
生成パラメータを格納する記憶手段と、上記楽音生成パ
ラメータを選択するための楽音選択操作子と、上記楽音
選択操作子の操作によって選択された上記楽音生成パラ
メータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生成手段と
を有し、上記楽音選択操作子の操作によって選択された
上記楽音生成パラメータに従って、外部の機器から供給
される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成する電子
楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置におい
て、テスト音としての楽音の発生を指示するためのテス
ト音発生指示操作子と、上記楽音選択操作子の操作によ
って選択された上記楽音生成パラメータに基づいた音色
に対応したピッチを指示する指示手段と、上記テスト音
発生指示操作子の操作に基づき、上記指示手段で指示さ
れたピッチで楽音を発音するように上記楽音生成手段を
制御するテスト音発生制御手段とを有するようにしたも
のである。
【0014】また、本発明における電子楽器のテスト音
発生装置は、複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽音
生成パラメータを格納する記憶手段と、上記楽音生成パ
ラメータを選択するための楽音選択操作子と、上記楽音
選択操作子の操作によって選択された上記楽音生成パラ
メータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生成手段と
を有し、上記楽音選択操作子の操作によって選択された
上記楽音生成パラメータに従って、外部の機器から供給
される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成する電子
楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置におい
て、テスト音としての楽音の発生を指示するためのテス
ト音発生指示操作子と、上記テスト音発生指示操作子の
操作に基づいて発音する楽音のピッチを予め複数設定す
るピッチ設定手段と、上記ピッチ設定手段によって予め
設定された複数のピッチの中からいずれかを指示する指
示手段と、上記テスト音発生指示操作子の操作に基づ
き、上記指示手段によって指示されたピッチで楽音を発
音するように上記楽音生成手段を制御するテスト音発生
制御手段とを有するようにしたものである。
【0015】さらに、本発明における電子楽器のテスト
音発生装置は、複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽
音生成パラメータを格納する記憶手段と、上記楽音生成
パラメータを選択するための楽音選択操作子と、上記楽
音選択操作子の操作によって選択された上記楽音生成パ
ラメータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生成手段
とを有し、上記楽音選択操作子の操作によって選択され
た上記楽音生成パラメータに従って、外部の機器から供
給される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成する電
子楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置におい
て、テスト音としての楽音の発生を指示するためのテス
ト音発生指示操作子と、上記テスト音発生指示操作子の
操作に基づいて発音する楽音の押鍵速度を予め複数設定
する押鍵速度設定手段と、上記押鍵速度設定手段によっ
て予め設定された複数の異なる押鍵速度の中からいずれ
かを指示する指示手段と、上記テスト音発生指示操作子
の操作に基づき、上記指示手段で指示された押鍵速度で
楽音を発音するように上記楽音生成手段を制御するテス
ト音発生制御手段とを有するようにしたものである。
【0016】さらにまた、本発明における電子楽器のテ
スト音発生装置は、上記構成に加えて、上記テスト音と
して発音する楽音のピッチと押鍵速度との少なくともど
ちらか一方を任意に設定可能な設定手段とを有するよう
にしたものである。
【0017】従って、本発明による電子楽器のテスト音
発生装置にあっては、低音から高音に渡る複数種類のピ
ッチや、低速から高速に渡る複数種類の押鍵速度でテス
ト音を発生できるため、様々な音高のテスト音や、様々
なタッチの強さのテスト音が発生されることになり、演
奏者は音色のイメージの把握が容易になる。
【0018】また、ベースなどの低音楽器の音色は低い
音域の音高で、ピッコロなどの高音楽器の音色は高い音
域の音高でテスト音を発生させることもできるので、そ
の音色により実際に楽曲中で演奏される楽音の音域と同
じ音域においてテスト音が発生されることになるため、
音色のイメージの把握を一層容易にかつ確実に行うこと
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明に
よる電子楽器のテスト音発生装置の実施の形態を詳細に
説明するものとする。
【0020】図1には、本発明の第一の実施の形態によ
る電子楽器のテスト音発生装置を備えた音源モジュール
などの電子楽器の機能的構成を示すブロック図が示され
ている。この電子楽器は、MIDI規格による通信手段
を介して、外部の鍵盤装置などから供給される演奏デー
タに基づいて、楽音の生成あるいは停止を行うものであ
る。
【0021】図1に示す電子楽器は、その全体の動作の
制御を、楽器制御部10を用いて制御するように構成さ
れている。この楽器制御部10には、バスを介して、全
体の動作の制御のための所定のプログラム及び複数の音
色パラメータなどが格納されたリード・オンリ・メモリ
(ROM)とプログラムの実行に必要な各種レジスタ群
等が設定されたワーキング・エリアを有するランダム・
アクセス・メモリ(RAM)とより構成される記憶部1
2と、操作子として音色選択ボタン14aとテスト音発
生指示ボタン14bと音量調節ノブ14cとを備えた楽
器操作部14と、外部の鍵盤装置などに接続されてMI
DIデータを入力するためのMIDI入力部16と、ト
ーン・ジェネレータ18と、表示部20とが接続されて
いる。
【0022】さらに、トーン・ジェネレータ18には、
D/A変換器22が接続され、D/A変換器22にはロ
ー・パス・フィルタ(LPF)24が接続され、LPF
24には増幅器26を介してスピーカ28が接続されて
いる。
【0023】以下に、上記した各構成要素を、さらに詳
細に説明するものとする。
【0024】楽器制御部10は、中央処理装置(CP
U)、シリアル・インターフェース、入出力ポート、タ
イマーなどより構成されており、楽器操作部14の各操
作子の操作状態の変移を監視し、変移があったときにそ
の変移に対応する処理を実行するものである。
【0025】また、MIDI入力部16からMIDIデ
ータを読み込み、そのMIDIデータが発音指示データ
であるならば、トーン・ジェネレータ18に楽音信号の
発生を指示するなどの処理を実行したりする。
【0026】記憶部12は、上記したようにROMとR
AMとより構成され、ROMにはこの電子楽器の動作を
制御するためのプログラム及び音色設定のための各種の
音色パラメータなどが格納され、RAMにはプログラム
実行時に必要な各種レジスタ群等が設定されたワーキン
グ・エリアが設定されている。
【0027】楽器操作部14は、操作子として上記した
ように音色選択ボタン14aと、テスト音発生指示ボタ
ン14bと、音量調節ノブ14cとを備えており、演奏
者はこれらの操作子を操作することにより、楽器制御部
10に対して設定指示をおこなうことができる。
【0028】音色選択ボタン14aは、演奏者が所望の
音色を選択するために操作するものであり、本実施の形
態においてはアップ・ダウン・スイッチにより構成され
ている。この音色選択ボタン14aを操作することによ
り、所望の音色番号を選択すると、記憶部12のROM
に記憶されているその音色番号に対応する音色パラメー
タが読み出されて、当該音色番号に対応する音色の楽音
が発生されることになる。
【0029】テスト音発生指示ボタン14bは、テスト
音の発生を指示するためのボタンであり、音色選択ボタ
ン14aによって選択された音色が、実際にはどのよう
な音色で空間に放音されるかを確認する場合に、このテ
スト音発生指示ボタン14bを操作して、テスト音を発
生させることになる。この第一の実施の形態にあって
は、初期設定においては、テスト音発生指示ボタン14
bを押すと、押している間のみ「C3(第3オクターブ
の「C」)」の音高のピッチで発音するものであり、テ
スト音発生指示ボタン14bを一旦離した後に再度押す
と、「C4(第4オクターブの「C」)」の音高のピッ
チで発音するものである。このようにして、テスト音発
生指示ボタン14bを押す度毎に、C3→C4→C5→
C6→C3→C4→C5→C6・・・の音高に対応する
ピッチで発音するというように、発音されるテスト音の
音高のピッチが変化しながら循環するように構成されて
いて、低い音高のテスト音から高い音高のテスト音に渡
る広い音域のテスト音を発音できるようになされてい
る。
【0030】また、音量調整ノブ14cは、スピーカ2
8から空間に放音される楽音の音量を調整するためのも
のである。
【0031】トーン・ジェネレータ18は、楽器制御部
10より出力される発音指示情報、消音指示情報、音量
情報、ピッチ情報等に基づいて、デジタル化された楽音
信号を生成するものであり、その楽音信号は、D/A変
換器22へ出力されることになる。
【0032】D/A変換器22は、トーン・ジェネレー
タ18により生成されたデジタルの楽音信号を、アナロ
グの電圧値に変換するものである。そして、D/A変換
器22から出力されるアナログ信号はLPF24へ入力
されて、LPF24において、可聴帯域外の不要な高調
波信号成分が除去される。
【0033】LPF24から出力されるアナログ信号は
増幅器26へ入力され、増幅器26において、スピーカ
28から空間へ放音できる状態まで増幅されて、最終的
にスピーカ28を介して空間に楽音として放音されるこ
とになる。
【0034】図2は、この電子楽器の操作パネルの外観
の概要を示すものであり、表示部20は液晶ディスプレ
イ装置よりなり、音色番号(Tone)と、その音色番
号に対応する音色名が表示される。本実施の形態におい
ては、音色番号が「音色番号[0]:Tone00」で
あり、この音色番号に対応する音色名が「ピアノ:Pi
ano」であることを表示している。即ち、この電子楽
器においては、音色選択ボタン14aを操作することに
より所望の音色番号を選択すると、その音色番号に対応
する音色の楽音信号がトーン・ジェネレータ18におい
て生成されるとともに、選択された音色番号と音色名が
表示部20に表示されることになる。そして、発音指示
は、MIDI入力部16を介して入力されるMIDIデ
ータによって行われるものである。次に、この第一の実
施の形態による電子楽器のテスト音発生装置の作用を、
図3乃至図5のフローチャートを参照しながら、各ステ
ップ毎に説明する。なお、この電子楽器のテスト音発生
装置にあっては、図示しない公知のメインルーチン内に
おいて、公知の技術によって、MIDI入力部16を介
して入力されるMIDIデータに基づいて、楽音の生成
処理を実行するとともに、楽器操作部14の各操作子の
操作状態を監視している。そして、楽器操作部14の各
操作子の操作に基づく変移を検出した場合に、その変移
に対応して以下のフローチャートに示されるルーチンが
実行されるものである。
【0035】なお、以下の説明で用いられる変数[i]
は、音高を示すNote[i]に使用される変数であ
り、音高との対応関係おいては、 Note[0]=C3 Note[1]=C4 Note[2]=C5 Note[3]=C6 の対応関係の音高となるように設定されている。また、
「Note[0]=C3」乃至「Note[3]=C
6」の音高においてテスト音として発音される楽音は、
外部の鍵盤装置などの鍵列との対応関係において、「C
3」乃至「C6」の音高に相当する鍵が押鍵された場合
と等価のピッチで発音されることになる。
【0036】また、変数[j]は、音色番号[j]を示
す変数であり、MIDI規格においては音色番号[0]
乃至音色番号[127]の値をとることができ、本実施
の形態においては、音色番号[0]は音色「ピアノ(p
iano)」を表し、音色番号[1]は音色「オルガン
(organ)」を表し、音色番号[2]は「ベース
(bass)」・・・を表すものとして設定されてい
る。
【0037】図3は、楽器操作部14のテスト音発生指
示ボタン14bが押された場合に実行される、テスト音
発生処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0038】まず、ステップS302において、現在発
音中である全ての楽音を消音することにより、実際にテ
スト音を発音するための準備を行う。具体的には、発音
中の楽音のエンベロープを強制的に急速に減衰させる。
このようにすることにより、テスト音が発音された場合
に、演奏のために発音されている楽音とテスト音との混
在を防ぐことができ、テスト音のみの発音を行うことが
できる。ステップ302の処理を終了すると、ステップ
S304へ進む。
【0039】ステップS304では、変数[i]と
「3」とを比較し、変数[i]が「3」より大きいか、
否かを判断する。この判断結果が肯定(Y)、即ち、変
数[i]が「3」より大きい場合には、ステップS30
6へ進み、変数[i]を「0」に初期化して、ステップ
S308へ進む。なお、変数[i]は、この電子楽器の
テスト音発生装置の電源投入時及び音色切り換え時にお
いても、「0」に初期化されるものである。
【0040】一方、ステップS304の判断結果が否定
(N)、即ち、変数[i]が「3」より小さい場合に
は、ステップS308へジャンプする。
【0041】ステップS308では、図5のフローチャ
ートで詳述する選択された音色番号[j]に対応する音
色により、Note[i]の音高のピッチで発音する。
上記したように、Note[i]は、 Note[0]=C3 Note[1]=C4 Note[2]=C5 Note[3]=C6 の音高となるように設定されている。ステップS308
の処理を終了すると、このフローチャートを終了する。
【0042】次に、図4は、テスト音発生指示ボタンが
離された場合に実行されるテスト音消音処理ルーチンを
示すフローチャートである。このフローチャートにおい
ては、楽器制御部10がテスト音発生指示ボタン14b
が離されたことを検出すると、ステップS402におい
て現在発生中のNote[i]のテスト音を消音する。
【0043】即ち、前述のステップS302とは異な
り、通常の鍵盤装置と同様な消音処理を行うことによ
り、鍵盤のリリース時の余韻をもった音に付いても、テ
スト音によりその音色を確認することができるようにな
されている。ステップS402の処理を終了すると、ス
テップS404へ進む。
【0044】ステップS404では、変数[i]を
「1」だけインクリメントして、このフローチャートを
終了する。従って、例えば、ステップS402におい
て、「Note[2]=C5」のピッチの発音を消音さ
れたならば、ステップS404において、「i=2+1
=3」となり、次にテスト音発生指示ボタン14bが押
された場合には、ステップS304の判断結果が否定で
あるので、ステップS308へジャンプして進み、「N
ote[3]=C6」の音高のピッチでテスト音が発音
されることになる。
【0045】また、図5は、音色選択ボタン14aを操
作することにより実行される音色選択処理ルーチンを示
すフローチャートである。まず、楽器操作部14の音色
選択ボタン14aを操作して、音色番号[j]を選択し
たことが楽器制御部10において検出されると、ステッ
プS502において、音色番号[j]に対応する音色に
なるように楽音の音色の変更を行う。例えば、音色番号
[j]として、音色番号[0]が選択されたならば、
「ピアノ(piano)」の音色に変更され、音色番号
[j]として、音色番号[1]が選択されたならば、
「オルガン(organ)」の音色に変更される。ステ
ップS502の処理を終了すると、ステップS504へ
進む。
【0046】ステップS504では、変数[i]を
「0」に初期化する。従って、音色の切り換えが行われ
たときには、最初に発音されるテスト音は最も低い音高
である「Note[0]=C3」のピッチで必ず発音さ
れることになる。
【0047】ステップS504の処理を終了すると、ス
テップS506へ進み、表示部20に音色番号[j]に
対応する音色名を表示する。例えば、音色番号[j]と
して、音色番号[0]が選択されたならば、表示部20
には図2に示すように、「Tone00:Piano」
と表示される。このステップS504の処理を終了する
と、音色選択処理ルーチンを終了する。
【0048】ここで、図6に示す動作例に基づいて、上
記図3乃至図5に示すフローチャートの処理を説明す
る。
【0049】まず、音色選択ボタン14aにより、音色
番号[0]が選択されたとする。この場合には、図5に
示す音色選択処理ルーチンのフローチャートが実行され
ることになり、ステップS502において、楽音の音色
が音色番号[0]の「ピアノ(piano)」に変更さ
れ、ステップS506において、表示部20に「Ton
e00:Piano」と表示される(図6(a))。ま
た、ステップS504において、変数[i]が「0」に
初期化されることになる。
【0050】このように音色番号[0]の音色たる「ピ
アノ(piano)」に切り換えられた音色に関して、
実際に空間に放音される楽音の音色を確認するために、
テスト音発生指示ボタン14bを押したとする。この場
合には、図3に示すテスト音発生処理ルーチンのフロー
チャートが実行されることになり、まずステップS30
2において、現在発音中である全ての楽音が消音され
る。
【0051】次に、ステップS304において変数
[i]が「3」と比較されることになるが、ステップS
504において変数[i]は「0」に初期化されている
ため、変数[i]は「3」より小さいので、ステップS
308へジャンプして進むことになる。このステップS
308において、音色番号[0]の「ピアノ(pian
o)」の音色により、「Note[0]=C3」の音高
のピッチで、テスト音が発音されることになり(図6
(b))、このテスト音発生処理ルーチンのフローチャ
ートが終了されることになる。
【0052】しかし、このテスト音発生処理ルーチンに
おいてはテスト音の消音は行われないので、テスト音発
生指示ボタン14bを押し続けている間は、音色番号
[0]の「ピアノ(piano)」の音色により、「N
ote[0]=C3」の音高のピッチでテスト音が発音
され続けている。
【0053】このテスト音発生指示ボタン14bを押し
ている状態から、テスト音発生指示ボタン14bを離す
と、図4に示すテスト音消音処理ルーチンのフローチャ
ートが実行され、ステップS402において「Note
[0]=C3」の音高のピッチのテスト音が消音され
る。そして、ステップS404において、変数[i]が
「1」インクリメントされて、「i=1」に設定されて
このテスト音消音処理ルーチンのフローチャートが終了
されることになる。
【0054】さらに、この状態からテスト音発生指示ボ
タン14bを押すと、再度図3に示すテスト音発生処理
ルーチンのフローチャートが実行されることになり、ま
ずステップS302において、現在発音中である全ての
楽音が消音される。
【0055】次に、ステップS304において変数[i
=1]が「3」と比較されることになるが、変数[i=
1]は「3」よりも小さいために、やはりステップS3
08へジャンプして進むことになる。このステップS3
08において、音色番号[0]の「ピアノ(pian
o)」の音色により、「Note[1]=C4」の音高
のピッチで、テスト音が発音されることになり(図6
(c))、このテスト音発生処理ルーチンのフローチャ
ートが終了されることになる。上記したように、このテ
スト音発生処理ルーチンにおいてはテスト音の消音は行
われないので、テスト音発生指示ボタン14bを押し続
けている間は、音色番号[0]の「ピアノ(pian
o)」の音色により、「Note[1]=C4」の音高
のピッチでテスト音が発音され続けている。
【0056】このテスト音発生指示ボタン14bを押し
ている状態から、テスト音発生指示ボタン14bを離す
と、図4に示すテスト音消音処理ルーチンのフローチャ
ートが実行され、ステップS402において「Note
[1]=C4」の音高のピッチのテスト音が消音される
ことになる。そして、ステップS404において、変数
[i]が「1」インクリメントされて、「i=2」に設
定される。
【0057】同様にして、テスト音発生指示ボタン14
bを離す度にステップS404において変数[i]が
「1」づつインクリメントされていくことになり、「i
=3」に設定されたとする。この状態で、テスト音発生
指示ボタン14bを押すと、ステップS308におい
て、音色番号[0]の「ピアノ(piano)」の音色
により、「Note[3]=C6」の音高のピッチでテ
スト音が発音される(図6(d))。
【0058】そして、この状態からテスト音発生指示ボ
タン14bを離して、ステップS402においてテスト
音を消音させ、ステップS404において[i]を
「1」インクリメントさせ[i=4」とした後、再度テ
スト音発生指示ボタン14bを押したとする。この場合
には、「i=4」であるため、ステップS304の判断
結果が肯定となり、ステップS306へ進んで変数
「i」が「0」に初期化された後に、ステップS308
へ進むことになる。従って、ステップS308では、音
色番号[0]の「ピアノ(piano)」の音色によ
り、「Note[0]=C3」の音高のピッチでテスト
音が発音されることになる(図6(e))。
【0059】このようにして、テスト音発生指示ボタン
14bを押す度毎に、C3→C4→C5→C6→C3→
C4→C5→C6・・・の音高のように、発音するテス
ト音の音高のピッチが変化しながら循環するため、低音
から高音までの幅広い音域の音高で音色の確認を行うこ
とができる。
【0060】なお、音色選択ボタン14aを操作して、
音色番号[0]の「ピアノ(piano)」の音色から
音色番号[2]の「ベース(bass)」の音色に切り
換えた場合にも、図6(a)乃至図6(e)に基づいて
上記で説明したと同様な処理が行われる。即ち、ステッ
プS504において変数[i]が「0」に初期化される
ことになる。そして、その後にテスト音発生指示ボタン
14bが押されると、音色番号[2]の「ベース(ba
ss)」の音色により、「Note[0]=C3」の音
高のピッチでテスト音が発音されることになる(図6
(f))。
【0061】図7は、図3乃至図5に示した第一の実施
の形態の図3のテスト音発生処理ルーチンの変形例を示
すフローチャートである。
【0062】この図7の変形例においても、変数[i]
は、電源投入時と音色の切り換え時とにおいて、「0」
に初期化されるものである。なお、テスト音消音処理ル
ーチン及び音色選択処理ルーチンに関しては、図4及び
図5に示すフローチャートと同一であるため、説明を省
略する。
【0063】まず、ステップS702において、図3の
フローチャートと同様に、現在発音中の全ての楽音を消
音し、テスト音を発音するための準備を行う。具体的に
は、発音中の楽音のエンベロープを強制的に急速に減衰
させる。このようにすることにより、テスト音が発音さ
れた場合に、演奏のために発音されている楽音とテスト
音との混在を防ぐことができ、テスト音のみの発音を行
うことができる。ステップS702の処理を終了する
と、ステップS704へ進む。
【0064】ステップS704では、変数[i]と
「3」とを比較し、変数[i]が「3」より大きいか、
否かを判断する。この判断結果が肯定、即ち、変数
[i]が「3」より大きい場合には、ステップ706へ
進み、変数[i]を「0」に初期化して、ステップS7
08へ進む。なお、変数[i]は、この電子楽器のテス
ト音発生装置の電源投入時及び音色切り換え時において
も、「0」に初期化されるものである。
【0065】一方、ステップS704の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「3」より小さい場合には、ス
テップS708へジャンプする。
【0066】ステップS708では、変数[i]が
「0」と等しいか、否かを判断する。この判断結果が肯
定、即ち、「i=0」であるならば、ステップS710
へ進む。ステップS710では、音色番号[j]の音色
で、音高がC3のピッチでテスト音を発音する。ステッ
プS710の処理を終了すると、このフローチャートの
処理を終了する。
【0067】一方、ステップS708の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「0」でなかった場合(この場
合には、「i≧1」である。)には、ステップS712
へ進む。
【0068】ステップS712では、変数[i]が
「1」と等しいか、否かを判断する。この判断結果が肯
定、即ち、「i=1」であるならば、ステップS714
へ進む。ステップS714では、音色番号[j]の音色
で、音高がC4のピッチでテスト音を発音する。ステッ
プS714の処理を終了すると、このフローチャートを
終了する。
【0069】一方、ステップS712の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「1」でなかった場合(この場
合には、「i≧2」である。)には、ステップS716
へ進む。
【0070】ステップS716では、変数[i]が
「2」と等しいか、否かを判断する。この判断結果が肯
定、即ち、「i=2」であるならば、ステップS718
へ進む。ステップS718では、音色番号[j]の音色
で、音高がC5のピッチでテスト音を発音する。ステッ
プS718の処理を終了すると、このフローチャートを
終了する。
【0071】一方、ステップS716の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「2」でなかった場合(この場
合には、「i=3」である。)には、ステップS720
へ進む。
【0072】ステップS720では、音色番号[j]の
音色で、音高がC6のピッチでテスト音を発音する。ス
テップS720の処理を終了すると、このフローチャー
トを終了する。
【0073】従って、この図7に示すテスト音発音処理
のフローチャートにおいても、音色選択ボタン14aの
操作により選択された音色により、C3→C4→C5→
C6→C3→C4→C5→C6・・・の音高のように、
発音するピッチを変化させて循環させながら、テスト音
を低音から高音の幅広い音域において発音させて、音色
の確認を行うことができる。
【0074】図8乃至図10は、本発明による電子楽器
のテスト音発生装置の第二の実施の形態を示すフローチ
ャートである。なお、ブロック構成図及び操作パネルの
外観の概要図は、第一の実施の形態において説明した図
1及び図2をここに引用するものとして、詳細な説明は
省略するものとする。この第二の実施の形態は、第一の
実施の形態がテスト音として発音できる音高のピッチ列
が一定であり、音色により変化するものではないのに対
して、例えば、 音色 :ピッチ列に対応する音高 ピッコロ :C4→C5→C6→C7→C4→C5→C6→C7・・・ ピアノ :C3→C4→C5→C6→C3→C4→C5→C6・・・ ウッド・ベース:C2→C3→C4→C5→C2→C3→C4→C5・・・ というように、音色によって最適な音域のピッチ列を予
め記憶部12に記憶しておき、音色選択ボタン14aに
より音色が選択されると、選択された音色に対して設定
されたピッチ列でテスト音を発音するようにしたもので
ある。即ち、選択された音色毎に、テスト音として発音
される音高のピッチ列を変化させようとするものであ
る。
【0075】即ち、本実施の形態においては、記憶部1
2に記憶された音色毎に、テスト音として発音されるピ
ッチ列が予め設定されており、例えば、以下のように記
憶部12に記憶されている。
【0076】まず、音色に関しては、「N」個の音色が
設定されており、 音色番号[0] :ピッコロ(piccoro) 音色番号[1] :ピアノ(piano) ・ ・ ・ ・ ・ ・ 音色番号[N−2]:ウッド・ベース(wood ba
ss) 音色番号[N−1]:シンセサイザ(synth) というように設定されている。
【0077】また、これらの音色に対して、 音色番号[0]:ピッコロ(piccoro)に関して
は、 Note[0]=C4 Note[1]=C5 Note[2]=C6 Note[3]=C7 の音高に対応するピッチ列が設定され、 音色番号[1]:ピアノ(piano)に関しては、 Note[0]=C3 Note[1]=C4 Note[2]=C5 Note[3]=C6 の音高に対応するピッチ列が設定され、 音色番号[N−2]:ウッド・ベース(wood ba
ss)に関しては、 Note[0]=C2 Note[1]=C3 Note[2]=C4 Note[3]=C5 の音高に対応するピッチ列が設定され、 音色番号[N−1]:シンセサイザ(synth)に関
しては、 Note[0]=C2 Note[1]=C3 Note[2]=C4 Note[3]=C5 の音高に対応するピッチ列が設定されている。
【0078】記憶部12に記憶された上記記憶内容に基
づいて、図8乃至図10のフローチャートが実行される
ことになる。
【0079】図8は、楽器操作部14のテスト音発生指
示ボタン14bが押された場合に実行されるテスト音発
生処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0080】まず、ステップS802において、現在発
音中である全ての楽音を消音することにより、実際にテ
スト音を発音するための準備を行う。具体的には、発音
中の楽音のエンベロープを強制的に急速に減衰させる。
このようにすることにより、テスト音が発音された場合
に、演奏のために発音されている楽音とテスト音との混
在を防ぐことができ、テスト音のみの発音を行うことが
できる。ステップ802の処理を終了すると、ステップ
S804へ進む。
【0081】ステップS804では、変数[i]と
「3」とを比較し、変数[i]が「3」より大きいか、
否かを判断する。この判断結果が肯定、即ち、変数
[i]が「3」より大きい場合には、ステップS806
へ進み、変数[i]を「0」に初期化して、ステップS
808へ進む。なお、変数[i]は、この電子楽器のテ
スト音発生装置の電源投入時及び音色切り換え時におい
ても、「0」に初期化されるものである。
【0082】一方、ステップS804の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「3」より小さい場合には、ス
テップS808へジャンプする。
【0083】ステップS808では、図10のフローチ
ャートで詳述する選択された音色番号[j]に対応する
音色で、音色番号[j]に対応するピッチ列のNote
[i]の音高のピッチで発音する。ステップS808の
処理を終了すると、このテスト音発生処理ルーチンのフ
ローチャートを終了する。
【0084】次に、図9は、テスト音発生指示ボタン1
4bが離された場合に実行されるテスト音消音処理ルー
チンを示すフローチャートである。このフローチャート
においては、楽器制御部10がテスト音発生指示ボタン
14bが離されたことを検出すると、ステップS902
において現在発生中の音色番号[j]のNote[i]
のテスト音を消音し、ステップS904に進み、[i]
を「1」だけインクリメントして、このフローチャート
を終了する。
【0085】即ち、前述のステップS802とは異な
り、通常の鍵盤装置と同様な消音処理を行うことによ
り、鍵盤のリリース時の余韻をもった音に付いても、テ
スト音によりその音色を確認することができるようにな
されている。
【0086】また、図10は、音色選択ボタン14aを
操作することにより実行される音色選択処理を示すフロ
ーチャートである。まず、楽器操作部14の音色選択ボ
タン14aを操作して、音色番号[j]を選択したこと
が楽器制御部10において検出されると、ステップS1
002において、音色番号[j]に対応する音色になる
ように楽音の音色の変更を行う。即ち、音色番号[j]
として、音色番号[0]が選択されたならば、「ピッコ
ロ(piccoro)」の音色に変更され、音色番号
[j]として、音色番号[1]が選択されたならば、
「ピアノ(piano)」の音色に変更され、音色番号
[j]として、音色番号[N−2]が選択されたなら
ば、「ウッド・ベース(wood bass)」の音色
に変更されるようになされている。ステップS1002
の処理を終了すると、ステップS1004へ進む。
【0087】ステップS1004では、変数[j]が
「0」と等しいか、否かを判断する。この判断結果が肯
定、即ち、「j=0」であるならば、ステップS100
6へ進む。
【0088】ステップS1006では、音色番号[0]
の音色たる「ピッコロ」に関して予め設定されたピッチ
列たる、 Note[0]=C4 Note[1]=C5 Note[2]=C6 Note[3]=C7 が選択されることになる。このようにして、音色選択ボ
タン14aの操作によって選択された音色に対応するピ
ッチ列が選択され、このピッチ列がテスト音の発音の際
に使用される。ステップS1006の処理を終了すると
ステップS1008へ進む。
【0089】また、ステップS1004の判断結果が否
定、即ち変数[j]が「0」でなかった場合(この場合
には、「j≧1」となる。)には、ステップS1010
へ進む。
【0090】ステップS1010では、変数[j]が
「1」と等しいか、否かを判断する。この判断結果が肯
定、即ち、変数[j]が「1」であるならば、ステップ
S1012へ進む。
【0091】ステップS1012では、音色番号[1]
の音色たる「ピアノ(piano)」に関して予め設定
されたピッチ列たる、 Note[0]=C3 Note[1]=C4 Note[2]=C5 Note[3]=C6 が選択されることになる。こうして、ステップS100
6において説明したと同様に、音色選択ボタン14aの
操作によって選択された音色に対応するピッチ列が選択
され、このピッチ列がテスト音の発音の際に使用される
ことになる。ステップS1012の処理を終了するとス
テップS1008へ進む。
【0092】また、ステップS1010の判断結果が否
定、即ち変数[j]が「1」でなかった場合(この場合
には、j≧2」となる。)には、次の判断ステップにお
いて、変数[j]が「2」であるか判断されることにな
り、変数[j]が「2」であるならば、音色番号[2]
の音色に設定されたピッチ列が選択されることになる。
また、変数[j]が「2」でなかった場合には、「2」
を「1」だけインクリメントして、「3」と変数[j]
と比較し、上記と同様な処理を行うことになる。
【0093】こうして、変数[j]が「N−3」と等し
いか、否かまで上記と同様な処理を順次行い、変数
[j]が「N−3」でない場合には、ステップS101
4へ進むことになる。
【0094】ステップS1014では、変数[j]が
「N−2」と等しいか、否かを判断する。この判断結果
が肯定、即ち、変数[j]が「N−2」であるならば、
ステップS1016へ進む。
【0095】ステップS1016では、音色番号[N−
2]の音色たる「ウッド・ベース(wood bas
s)」に関して予め設定されたピッチ列たる、 Note[0]=C2 Note[1]=C3 Note[2]=C4 Note[3]=C5 が選択されることになり、音色選択ボタン14aの操作
によって選択された音色に対応するピッチ列が選択さ
れ、このピッチ列がテスト音の発音の際に使用されるこ
とになる。ステップS1016の処理を終了するとステ
ップS1008へ進む。
【0096】また、ステップS1014の判断結果が否
定、即ち変数[j]が「N−2」でなかった場合(この
場合には、「j=N−1」となる。)には、ステップS
1018へ進む。
【0097】ステップS1018では、音色番号[N−
1]の音色たる「シンセサイザ」に関して予め設定され
たピッチ列たる、 Note[0]=C3 Note[1]=C4 Note[2]=C5 Note[3]=C6 が選択されることになる。ステップS1018の処理を
終了するとステップS1008へ進む。
【0098】以上のようにして、音色選択ボタン14a
によって音色番号が選択されると、予め選択された音色
番号に対応するように設定された音色に楽音の音色を切
り換えるとともに、選択された音色にふさわしいように
予め設定されたテスト音の音高のピッチ列も選択され
る。こうして、選択された音色に設定されたテスト音の
のピッチ列が選択された後には、いずれの場合において
もステップS1008へ進むことになる。
【0099】ステップS1008では、変数[i]を
「0」に初期化する。従って、音色選択ボタン14aの
操作によって音色の切り換えが行われた直後にテスト音
発生指示ボタン14bを操作すると、ピッチ列の中から
最も低い音高のピッチでテスト音が発音されることにな
る。ステップS1008の処理を終了すると、ステップ
S1020へ進む。
【0100】ステップS1020では、表示部20に、
音色選択ボタン14aの操作によって選択された音色番
号と音色名とを表示する。このステップS1020の処
理を終了すると、音色選択処理ルーチンのフローチャー
トを終了する。
【0101】以上説明した、第二の実施の形態において
は、音色選択ボタン14aの操作により音色が選択され
ると、テスト音発生指示ボタン14bの操作に基づきテ
スト音が発音される場合には、選択された音色と対応し
て予め記憶された、その音色の音域にふさわしい音高の
ピッチ列が選択されて発音されることになる。このた
め、選択された音色を、実際の演奏に相応した音域で確
認することができる。
【0102】図11乃至図13は、本発明による電子楽
器のテスト音発生装置の第三の実施の形態を示すフロー
チャートである。なお、ブロック構成図及び操作パネル
の外観の概要図は、第一の実施の形態において説明した
図1及び図2をここに引用するものとして、詳細な説明
は省略するものとする。この第三の実施の形態は、第一
の実施の形態がテスト音として発音できる音高が変化す
るのに対して、音高は一定であるが、ベロシティが変化
するするようにしたものである点について第一の実施の
形態と異なるものである。即ち、テスト音として発音さ
れる音高のピッチは一定であるが、押鍵時におけるタッ
チの強さを示すベロシティを変化させようとするもので
ある。
【0103】なお、以下の説明で用いられる変数[i]
は、ベロシティを示すVelo[i]に使用される変数
である。押鍵時のベロシティの大きさ、即ち、タッチの
強さとの対応関係おいては、 Velo[0]:弱 Velo[1]:中 Velo[2]:強 Velo[3]:最強 の対応関係のタッチの強さとなるように設定されてい
る。また、「Velo[0]:弱」乃至「Velo
[3]=最強」のタッチの強さにおいてテスト音として
発音される楽音の音高は、外部の鍵盤装置などの鍵列と
の対応関係において、「C3」の音高に相当する鍵が押
鍵された場合と等価のピッチで発音されることになる。
【0104】また、変数[j]は、音色番号[j]を示
す変数であり、MIDI規格においては音色番号[0]
乃至音色番号[127]の値をとることができ、本実施
の形態においては、音色番号[0]は音色「ピアノ(p
iano)」を表し、音色番号[1]は音色「オルガン
(organ)」を表し、音色番号[2]は「ベース
(bass)」・・・を表すものとして設定されてい
る。
【0105】図11は、楽器操作部14のテスト音発生
指示ボタン14bが押された場合に実行されるテスト音
発生処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0106】まず、ステップS1102において、現在
発音中である全ての楽音を消音することにより、実際に
テスト音を発音するための準備を行う。具体的には、発
音中の楽音のエンベロープを強制的に減衰させる。この
ようにすることにより、テスト音が発音された場合に、
演奏のために発音されている楽音とテスト音との混在を
防ぐことができ、テスト音のみの発音を行うことができ
る。ステップ1102の処理を終了すると、ステップS
1104へ進む。
【0107】ステップS1104では、変数[i]と
「3」とを比較し、変数[i]が「3」より大きいか、
否かを判断する。この判断結果が肯定、即ち、変数
[i]が「3」より大きい場合には、ステップS110
6へ進み、変数[i]を「0」に初期化して、ステップ
S1108へ進む。なお、変数[i]は、この電子楽器
のテスト音発生装置の電源投入時及び音色切り換え時に
おいても、「0」に初期化されるものである。
【0108】一方、ステップS1104の判断結果が否
定、即ち、変数[i]が「3」より小さい場合には、ス
テップS1108へジャンプする。
【0109】ステップS1108では、図13のフロー
チャートで詳述する選択された音色番号[j]に対応す
る音色で、「C3」の音高のピッチによりVelo
[i]のベロシティでテスト音を発音する。上記したよ
うに、Velo[i]は、 Velo[0]:弱 Velo[1]:中 Velo[2]:強 Velo[3]:最強 のタッチの強さとなるようにベロシティが設定されてい
る。ステップS1108の処理を終了すると、このテス
ト音発生処理ルーチンのフローチャートを終了する。
【0110】次に、図12は、テスト音発生指示ボタン
14bが離された場合に実行されるテスト音消音処理ル
ーチンを示すフローチャートである。このフローチャー
トにおいては、楽器制御部10がテスト音発生指示ボタ
ン14bが離されたことを検出すると、ステップS12
02において現在発生中のNote[i]のテスト音を
消音する。
【0111】即ち、前述のステップS1102とは異な
り、通常の鍵盤装置と同様な消音処理を行うことによ
り、鍵盤のリリース時の余韻をもった音に付いても、テ
スト音によりその音色を確認することができるようにな
されている。ステップS1202の処理を終了すると、
ステップS1204へ進む。
【0112】ステップS1204では、変数[i]を
「1」だけインクリメントして、このフローチャートを
終了する。従って、例えば、ステップS1202におい
て、「Velo[2]=強」のベロシティのテスト音の
発音が消音されたならば、ステップS1204におい
て、「i=2+1=3」となり、次にテスト音発生指示
ボタン14bが押された場合には、ステップS1104
の判断結果が否定であるので、ステップS1108へジ
ャンプして進み、「Velo[3]=最強」のベロシテ
ィでテスト音が発音されることになる。
【0113】また、図13は、音色選択ボタン14aを
操作することにより実行される音色選択処理ルーチンを
示すフローチャートである。まず、楽器操作部14の音
色選択ボタン14aを操作して、音色番号[j]を選択
したことが楽器制御部10において検出されると、ステ
ップS1302において、音色番号[j]に対応する音
色になるように楽音の音色の変更を行う。例えば、音色
番号[j]として、音色番号[0]が選択されたなら
ば、「ピアノ(piano)」の音色に変更され、音色
番号[j]として、音色番号[1]が選択されたなら
ば、「オルガン(organ)」の音色に変更される。
ステップS1302の処理を終了すると、ステップS1
304へ進む。
【0114】ステップS1304では、変数[i]を
「0」に初期化する。従って、音色の切り換えが行われ
たときには、最初に発音されるテスト音は最も弱いタッ
チである「Velo:弱」のタッチ強さのベロシティで
必ず発音されることになる。
【0115】ステップS1304の処理を終了すると、
ステップS1306へ進み、表示部20に音色番号
[j]に対応する音色名を表示する。例えば、音色番号
[j]として、音色番号[0]が選択されたならば、表
示部20には図2に示すように、「Tone00:Pi
ano」と表示される。このステップS1306の処理
を終了すると、音色選択処理ルーチンを終了する。
【0116】ここで、図14に示す動作例に基づいて、
上記図11乃至図14に示すフローチャートの処理を説
明する。
【0117】まず、音色選択ボタン14aにより、音色
番号[0]が選択されたとする。この場合には、図13
に示す音色選択処理ルーチンのフローチャートが実行さ
れることになり、ステップS1302において、楽音の
音色が音色番号[0]の「ピアノ(piano)」に変
更され、ステップS1306において、表示部20に
「Tone00:Piano」と表示される(図14
(a))。また、ステップS504において、変数
[i]が「0」に初期化されることになる。
【0118】このように音色番号[0]の音色たる「ピ
アノ(piano)」に切り換えられた音色に関して、
実際に空間に放音される楽音の音色を確認するために、
テスト音発生指示ボタン14bを押したとする。この場
合には、図11に示すテスト音発生処理ルーチンのフロ
ーチャートが実行されることになり、まずステップS1
102において、現在発音中である全ての楽音が消音さ
れる。
【0119】次に、ステップS1104において変数
[i]が「3」と比較されることになるが、ステップS
1304において変数[i]は「0」に初期化されてい
るため、ステップS1108へジャンプして進むことに
なる。このステップS1108において、音色番号
[0]の「ピアノ(piano)」の音色により、「C
3」の音高のピッチ及び「Velo[0]:弱」のタッ
チ強さのベロシティで、テスト音が発音されることにな
り(図14(b))、このテスト音発生処理ルーチンの
フローチャートが終了されることになる。しかし、この
テスト音発生処理ルーチンにおいてはテスト音の消音は
行われないので、テスト音発生指示ボタン14bを押し
続けている間は、音色番号[0]の「ピアノ(pian
o)」の音色により、「C3」の音高のピッチ及び「V
elo[0]:弱」のタッチ強さのベロシティでテスト
音が発音され続けている。
【0120】このテスト音発生指示ボタン14bを押し
ている状態から、テスト音発生指示ボタン14bを離す
と、図12に示すテスト音消音処理ルーチンのフローチ
ャートが実行され、ステップS1202において、「C
3」の音高のピッチ及び「Velo[0]:弱」のタッ
チ強さのベロシティのテスト音が消音される。そして、
ステップS1204において、変数[i]が「1」イン
クリメントされて、「i=1」に設定されてこのテスト
音消音処理ルーチンのフローチャートが終了されること
になる。
【0121】さらに、この状態からテスト音発生指示ボ
タン14bを押すと、再度図11に示すテスト音発生処
理ルーチンのフローチャートが実行されることになり、
まずステップS1102において、現在発音中である全
ての楽音が消音される。
【0122】次に、ステップS1104において変数
[i=1]が数値「3」と比較されることになるが、変
数[i]は「3」よりも小さいために、やはりステップ
S1108へジャンプして進むことになる。このステッ
プS1108において、音色番号[0]の「ピアノ(p
iano)」の音色により、「C3」の音高のピッチ及
び「Velo[1]:中」のタッチ強さのベロシティ
で、テスト音が発音されることになり(図14
(c))、このテスト音発生処理ルーチンのフローチャ
ートが終了されることになる。上記したように、このテ
スト音発生処理ルーチンにおいてはテスト音の消音は行
われないので、テスト音発生指示ボタン14bを押し続
けている間は、音色番号[0]の「ピアノ(pian
o)」の音色により、「C3」の音高及び「Velo
[1]:中」のタッチ強さのベロシティでテスト音が発
音され続けている。
【0123】このテスト音発生指示ボタン14bを押し
ている状態から、テスト音発生指示ボタンを離すと、図
12に示すテスト音消音処理ルーチンのフローチャート
が実行され、ステップS1202において、「C3」の
音高のピッチ及び「Velo[1]:中」のタッチ強さ
のベロシティのテスト音が消音されることになる。そし
て、ステップS1204において、変数[i]が「1」
インクリメントされて、「i=2」に設定される。
【0124】同様にして、テスト音発生指示ボタン14
bを離す度にステップS1204において変数[i]が
「1」づつインクリメントされていくことになり、「i
=3」に設定されたとする。この状態で、テスト音発生
指示ボタン14bを押すと、ステップS1108におい
て、音色番号[0]の「ピアノ(piano)」の音色
により、「C3」の音高のピッチおよび「Velo
[3]:最強」のタッチ強さのベロシティでテスト音が
発生される(図14(d))。
【0125】そして、この状態からテスト音発生指示ボ
タン14bを離して、ステップS1202においてテス
ト音を消音させ、ステップS1204において変数
[i]を「1」インクリメントさせ「i=4」とした
後、再度テスト音発生指示ボタン14bを押したとす
る。この場合には、「i=4」であるため、ステップS
1104の判断結果が肯定となり、ステップS1106
へ進んで変数「i」が「0」に初期化された後に、ステ
ップS1108へ進むことになる。従って、ステップS
1108では、音色番号[0]の「ピアノ」の音色によ
り、「C3」の音高のピッチ及び「Velo[0]:
弱」のタッチ強さのベロシティでテスト音が発音される
ことになる(図14(e))。
【0126】このようにして、テスト音発生指示ボタン
14bを押す度毎に、弱→中→強→最強→弱→中→強→
最強・・・のタッチ強さように、発音するテスト音のタ
ッチ強さのベロシティが変化しながら循環するため、弱
いタッチから強いタッチまでの幅広いタッチ強さのテス
ト音の確認を行うことができる。
【0127】なお、音色選択ボタン14aを操作して、
音色番号[0]の「ピアノ」の音色から音色番号[2]
の「ベース」の音色に切り換えた場合にも、図14
(a)乃至図14(e)に基づいて上記したと同様な処
理が行われる。即ち、ステップS1304において変数
[i]が「0」に初期化されることになる。そして、そ
の後にテスト音発生指示ボタン14bが押されると、音
色番号[2]の「ベース」の音色により、「C3」の音
高のピッチ及び「Velo[0]:弱」のタッチ強さの
ベロシティで、テスト音が発音されることになる(図1
4(f))。
【0128】なお、上記各実施の形態においては、テス
ト音の消音に関しては、テスト音発生指示ボタンを離す
ことにより消音させるようにしたが、これに限らず、テ
スト音発生後に、一定の時間が経過した後に消音させる
ように設定しても良い。
【0129】さらに、上記各実施の形態においては、M
IDI規格による通信手段により、外部から発音指示を
入力される電子楽器について説明したが、MIDI規格
によることなしに、独自の規格の通信手段を使用しても
良いこと勿論であり、また、装置内部に発音指示を行う
ことのできる鍵盤装置等を備えた電子楽器に用いても良
いこと勿論である。
【0130】さらにまた、従来の電子楽器のテスト音発
生装置においては、テスト音を発生する際に、いろいろ
なピッチあるいは押鍵速度で発音させるためには、その
ピッチあるいは押鍵速度の種類と同数のスイッチを用意
していたが、上記各実施の形態においては、単一のスイ
ッチにより、いろいろなピッチや押鍵速度でテスト音を
発音できるので、回路も最小限で済み、かつ操作も単純
になる。即ち、単一の操作子により複数のピッチ、複数
の押鍵速度でテスト音を発音できるようにしたため、従
来のものと変わらない回路構成ですみ、製造コストを抑
制することができる。
【0131】なお、テスト音として発音されるピッチ列
及びベロシティの強さは、演奏者が予め任意に設定でき
るようにしてもよい。
【0132】特に、上記第二の実施の形態にあっては、
音色毎にテスト音として発音されるピッチ列を、演奏者
が予め任意に設定できるようにしてもよいし、音色パラ
メータの設定状態(例えばチューニングの設定値)によ
って発音するピッチ列を変化するようにしてもよい。即
ち、ピッチ列が「C3」乃至「C6」の音高の音域に対
応するように初期設定されている場合に、音色のピッチ
を設定するチューン・パラメータが1オクターブ下げら
れた音色ならば、「C2」乃至「C5」の音高の音域の
ピッチ列が、また1オクターブ上げられた音色ならば
「C4」乃至「C7」の音高の音域のピッチ列が選ばれ
るようにしてもよい。
【0133】また、第一及び第二の実施の形態とも、テ
スト音発生指示ボタンにタッチ・センサを使用すること
によって、ベロシティも含めて制御するようにしても良
い。即ち、テスト音発生指示ボタンにタッチ・センサを
使用することにより、通常の鍵盤で強弱をつけて試し弾
きするのと同様に、使用者が任意に強弱を付けたテスト
音の発生が可能となる。
【0134】さらにまた、前記第一及び第二の実施の形
態においては、いずれの音色でも1オクターブ間隔に4
つの音高に関してテスト音の発生を行うようにしたが、
楽器によっては、楽音の音域が狭いもの、あるいは逆に
ピアノのように音域が広いものもあることを考慮にいれ
て、音色によって発生させるテスト音の音域を変えても
よい。例えば、ピアノの音色以外の音色に関しては、1
オクターブ間隔で4つのテスト音を発生させ、ピアノの
音色では1オクターブ間隔で7つのテスト音を発生させ
るようにする。
【0135】また、前記第三の実施の形態においては、
いずれ音色においても、テスト音に同様なタッチ強さの
変化を行ったが、選択された音色によってタッチの強弱
の付け方を変えてもよい。
【0136】また、前記実施の形態においては、スネア
ドラムやライドシンバルなどのリズム音を発生すること
に関しては説明しなかったが、リズム音を発生する場合
にも本発明を適用できる。
【0137】一般に、リズム音を発生する場合には、例
えば、スネアドラムを「C3」の音高に、ライドシンバ
ルを「G3」の音高になど、各リズム音を各音高に割り
当てるようにし、その音高に対する発音指示に基づい
て、割り当てられているリズムを発生するようにしてい
る。このとき、リズム音の割り当て内容の変更やリズム
音の音量の設定などをすることがあるが、この場合、音
高を選択した後にその音高に割り当てるべきリズム音を
選択したり、その音高における音量を設定する場合と、
逆にリズム音を選択した後に、そのリズム音を割り当て
るべき音高を選択したり、そのリズム音の音量を設定す
る場合の二つの設定方法が考えられる。本発明を、この
ようなリズム音の発生に適用する場合には、テスト音発
生指示ボタンの操作により、前者の場合には、現在選択
されている音高に現在割り当てられているリズム音を発
生するようにし、後者の場合には、現在選択されている
リズム音を発生するようにする。
【0138】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0139】テスト音としての楽音の発生を指示するた
めのテスト音発生指示操作子と、このテスト音発生指示
操作子の操作に基づき、楽音生成手段を制御するテスト
音発生制御手段とを有し、このテスト音発生制御手段
は、低いピッチ、中くらいのピッチ、あるいは高いピッ
チなどの様々なピッチにより音高の異なるテスト音を発
生したり、遅い押鍵速度、中位の速度の押鍵速度、ある
いは速い押鍵速度などの様々な押鍵速度により押鍵時の
タッチの強さのことなるテスト音を発生するように構成
したため、低音から高音に渡る複数種類のピッチや、低
速から高速に渡る複数種類の押鍵速度でテスト音を発生
できるため、様々な音高のテスト音や、様々なタッチの
強さのテスト音を発生されることにより、演奏者は音色
のイメージの把握が容易になる。
【0140】また、ベースなどの低音楽器の音色は低い
音域の音高で、ピッコロなどの高音楽器の音色は高い音
域の音高でテスト音を発生させることもできるので、実
際に演奏される音色による楽音の音域と同じ音域におい
てテスト音が発生されることになるので、音色のイメー
ジの把握を一層容易にかつ確実に行うことができる。さ
らに、テスト音として発音する楽音のピッチと押鍵速度
との少なくともどちらか一方を任意に設定可能な設定手
段を設けた場合には、ピッチや押鍵速度を演奏者が任意
に設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子楽器のテスト音発生装置の機
能的構成を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示す電子楽器のテスト音発生装置の操作
パネルの外観の概要を示す説明図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態によるテスト音発生
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第一の実施の形態によるテスト音消音
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第一の実施の形態による音色選択処理
ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第一の実施の形態による動作例を示す
説明図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態によるテスト音発生
処理ルーチンの変形例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施の形態によるテスト音発生
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明の第二の実施の形態によるテスト音消音
処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第二の実施の形態による音色選択処
理ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第三の実施の形態によるテスト音発
生処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第三の実施の形態によるテスト音消
音処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】本発明の第三の実施の形態による音色選択処
理ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第三の実施の形態による動作例を示
す説明図である。
【符号の説明】
10 楽器制御部 12 記憶部 14 楽器操作部 14a 音色選択ボタン 14b テスト音発生指示ボタン 14c 音量調節ノブ 16 MIDI入力部 18 トーン・ジェネレータ 20 表示部 22 D/A変換器 24 LPF 26 増幅器 28 スピーカ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽
    音生成パラメータを格納する記憶手段と、 前記楽音生成パラメータを選択するための楽音選択操作
    子と、 前記楽音選択操作子の操作によって選択された前記楽音
    生成パラメータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生
    成手段とを有し、前記楽音選択操作子の操作によって選
    択された前記楽音生成パラメータに従って、外部の機器
    から供給される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成
    する電子楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置
    において、 テスト音としての楽音の発生を指示するためのテスト音
    発生指示操作子と、 前記楽音選択操作子の操作によって選択された前記楽音
    生成パラメータに基づいた音色に対応したピッチを指示
    する指示手段と、 前記テスト音発生指示操作子の操作に基づき、前記指示
    手段で指示されたピッチで楽音を発音するように前記楽
    音生成手段を制御するテスト音発生制御手段とを有する
    ことを特徴とする電子楽器のテスト音発生装置。
  2. 【請求項2】 複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽
    音生成パラメータを格納する記憶手段と、 前記楽音生成パラメータを選択するための楽音選択操作
    子と、 前記楽音選択操作子の操作によって選択された前記楽音
    生成パラメータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生
    成手段とを有し、前記楽音選択操作子の操作によって選
    択された前記楽音生成パラメータに従って、外部の機器
    から供給される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成
    する電子楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置
    において、 テスト音としての楽音の発生を指示するためのテスト音
    発生指示操作子と、 前記テスト音発生指示操作子の操作に基づいて発音する
    楽音のピッチを予め複数設定するピッチ設定手段と、 前記ピッチ設定手段によって予め設定された複数のピッ
    チの中からいずれかを指示する指示手段と、 前記テスト音発生指示操作子の操作に基づき、前記指示
    手段によって指示されたピッチで楽音を発音するように
    前記楽音生成手段を制御するテスト音発生制御手段とを
    有することを特徴とする電子楽器のテスト音発生装置。
  3. 【請求項3】 複数の音色にそれぞれ対応した複数の楽
    音生成パラメータを格納する記憶手段と、 前記楽音生成パラメータを選択するための楽音選択操作
    子と、 前記楽音選択操作子の操作によって選択された前記楽音
    生成パラメータに基づいた音色の楽音を生成する楽音生
    成手段とを有し、前記楽音選択操作子の操作によって選
    択された前記楽音生成パラメータに従って、外部の機器
    から供給される楽音発生指示信号に基づいて楽音を生成
    する電子楽器に配設される電子楽器のテスト音発生装置
    において、 テスト音としての楽音の発生を指示するためのテスト音
    発生指示操作子と、 前記テスト音発生指示操作子の操作に基づいて発音する
    楽音の押鍵速度を予め複数設定する押鍵速度設定手段
    と、 前記押鍵速度設定手段によって予め設定された複数の異
    なる押鍵速度の中からいずれかを指示する指示手段と、 前記テスト音発生指示操作子の操作に基づき、前記指示
    手段で指示された押鍵速度で楽音を発音するように前記
    楽音生成手段を制御するテスト音発生制御手段とを有す
    ることを特徴とする電子楽器のテスト音発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3のいずれか1項に
    記載の電子楽器のテスト音発生装置において、 さらに、前記テスト音として発音する楽音のピッチと押
    鍵速度との少なくともどちらか一方を任意に設定可能な
    設定手段を有することを特徴とする電子楽器のテスト音
    発生装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5456812A (en) * 1977-10-15 1979-05-08 Casio Comput Co Ltd Sample tone generating system in electronic musical instrument
JPS59189391A (ja) * 1983-04-13 1984-10-26 カシオ計算機株式会社 自動演奏装置
JPS6424395U (ja) * 1987-08-03 1989-02-09

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