JPH08305304A - バックライト照明用絵柄フイルムの作成方法 - Google Patents

バックライト照明用絵柄フイルムの作成方法

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JPH08305304A
JPH08305304A JP7137100A JP13710095A JPH08305304A JP H08305304 A JPH08305304 A JP H08305304A JP 7137100 A JP7137100 A JP 7137100A JP 13710095 A JP13710095 A JP 13710095A JP H08305304 A JPH08305304 A JP H08305304A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンピュータを利用した画像編集システムと連
動さして、太陽光やバックライト光源の紫外線で劣化し
ない、高濃度なバックライト照明用絵柄フイルムを製造
することを可能とする。 【構成】昇華性の染色剤に非親和性の樹脂に白色顔料を
分散してなる半透明フイルムに、該染色剤を含有する記
録材料により画像形成された原画を接触させ、原画を加
熱し該染色剤をフイルム内部に補足させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバックライト照明看板に
用いられる絵柄フイルムの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バックライト照明看板に用いられ
る絵柄フイルムは、ポリエステルなどの透明もしくは半
透明フイルムに写真用感剤を塗布し、それに所望の画像
を焼き付ける方法、すなわち銀塩写真方法によってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法は鮮鋭で高濃
度な絵柄フイルムを製造できる最高の方法であるが、い
わゆる湿式であるため環境上の困難があること、光学的
露光のため拡大写真の場合大きなスペースを要するこ
と、コンピュータを利用した画像編集システムと連動で
きないこと、太陽光やバックライト光源の紫外線で画像
が劣化しやすいこと、コストが高いこと、納期がかかる
こと、などの問題点を有する。
【0004】これを解決するため静電記録方式プリンタ
やインクジェット方式プリンタを利用して、フイルム上
に顔料インクもしくは水溶性染料インクによる画像を形
成し、それをバックライト光源前方に配置した乳白色の
光散乱板に重ねる方法も一部行われている。しかしこれ
はコンピュータと連動可能にしたことは進歩ではある
が、透過光で比較した場合従来の銀塩写真フイルムと比
べて格段に画像濃度が低く、せっかくのバックライト照
明の美麗さをほとんど生かすことがでない。これは透過
光が着色インク層を通過する間において、画像に応じた
波長の光の吸収が着色インク層が薄いため余り行われな
い、という原因に起因する事象であり、この改善のため
には何らかの方法により光の吸収率を高めることが必要
とされる。
【0005】
【発明の構成】本発明者は鋭意検討の結果、前記光の吸
収率を高めるためには、透過光がフイルムを通過する間
において、着色部を通過する光路長を実質的に大きくす
ることができれば、積分値で大きな吸収が期侍できるこ
とに思い至った。光路長を大きくするにはフイルム内部
で光が乱反射を繰り返す仕組みにすればよいわけで、こ
れには内部に酸化チタンやシリカなどの微粒子よりなる
白色顔料を適当量分散させた半透明のフイルムを用いれ
ばよい。
【0006】故に、もし光が乱反射を繰り返しながら通
過するフイルムの深さ方向全体に絵柄に応じた着色を行
うことができれば、その乱反射プロセスの全光路長にお
いて常に着色に応じたスペクトルの吸収が行われること
になるので、その累積効果として高い画像濃度の透過光
か獲得されることになる。この課題はフイルムとして昇
華性の染色剤に親和性のない樹脂よりなるフイルムを用
い、これに該染色剤を含有する記録材料により画像形成
された原画を接触させ原画を加熱することにより、該染
色剤が該フイルムの裏面に達するまで深く拡散して着色
する、という現象を利用することにより解決される。
【0007】本発明に用いられる昇華性の染色剤として
は、大気圧70〜260℃で昇華または蒸発する染色剤
が好ましい。例えば、アゾ、アントラキノン、キノフタ
ロン、スチリル、ジ−またはトリフェニルメタン、オキ
サジン、トリアジン、キサンテン、メチン、アゾメチ
ン、チクリジン、ジアジンなどの染料であり、これらの
他1、4−ジメチルアミノアントラキノン、臭化または
塩化1、5−ジハイドロオキシ−4、8−ジアミノ−ア
ントラキノン、1、4−ジアミノ−2、3−ジクロロ−
アントラキノン、1−アミノ−ハイドロオキシ−アント
ラキノン、1−アミノ−4−ハイドロオキシ−2−(β
−メトキシ−エトキシ)−アントラキノン、1、4−ジ
アミノ−アントラキノン−2−カルボキシル酸のメチ
ル、エチル、プロピル、ブチルエステル、1−アミノ−
4−アニリド−アントラキノン、1−アミノ−2−シア
ノ−4−アニリド(またはシクロヘキシアミノ)−アン
トラキノン、1−ハイドロオキシ−2−(p−アセトア
ミノ−フェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチ
ル−4−(ニトロフェニルアゾ)−ピラゾロン、3−ハ
イドロオキシ−キノフタロンなどである。また塩基性染
料としてはマラカイトグリーンや、メチルバイオレート
や酢酸ナトリウム、ナトリウムエタレート、ナトリウム
メチラートなどで変性した染料などが使用できる。
【0008】本発明に用いられる昇華性の染色剤に親和
性のない製膜性の樹脂として、オレフィン系の樹脂、す
なわちポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロ
ライドなどや、ビニルアルコール系の樹脂、すなわちポ
リビニルアルコール、ポリエチレン−ビニルアルコール
共重合体などや、フッ素系樹脂、すなわちポリビニルフ
ルオライド、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パ−フル
オロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレンなどを挙げることができる。なおかか
る樹脂の製膜方式としては、圧延方式で製造されたタイ
プのフイルムは加熱により収縮しやすいので不具合であ
り、無延伸フイルムを製造できる押し出し方式やキャス
ティング方式などが、加熱に対して寸法安定性に優れた
フイルムを製造できるので好ましい。
【0009】昇華性の染色剤を用いて画像形成した原画
は、例えば該染色剤を念有するインク、塗料、トナー、
現像剤等を用い、通常の印刷技術、コーティング技術、
塗装技術等により得ることができる。好ましくは静電記
録体に電界を作用させて直接静電荷像を形成する湿式静
電記録方式のカラー静電プリンタや、インクジェットプ
リンタなどのコンピュータと連動して、データとして無
製版で画像を出力できるコンピュータプリント方式のも
のが好ましい。
【0010】前記方法にて印刷された原画を、昇華性染
色剤に非親和性の半透明フイルム、例えば酸化チタンを
分散して乳白色にしたポリビニルフルオライドフイルム
に接触させ、原画を例えば150℃〜180℃の温度に
て短時間、例えば30〜120抄間加熱する。これによ
り昇華した該染色剤は原画に忠実にフイルムの深部にま
で拡散する。これにより熱転写されたフイルムは、該染
色剤が半透明なフイルムの内部に大量に拡散しているた
め、転写面において反射光で見たときは高い画像濃度は
得られないが、透過光でみたときには前記に詳説した理
由で極めて高い画像濃度が得られる。
【0011】熱転写のときフイルムの、原画と接触する
面と反対側の面でフイルムと接触する支持休面に、ポリ
エステル布などの昇華性の染色剤と親相性のある材料が
使用されていると、フイルム中に拡散した該染色剤はフ
イルムを透過して該材料に捕捉されてしまい、目的とす
るフイルム内部に補足される染色剤の量が少なくなって
しまう問題がある。これを防止するためには支持体面に
は、熔融温度が高く該染色剤に非親和性の材料や、完全
なガスバリアー性の材料より選択される該染色剤不透過
性の材料を配置すればよい。例えばポリテトラフルオロ
エチレン、ポリジメチルシロキサンなどのフイルムまた
はシート、ステンレススチールのごとき金属シートであ
る。また金属ロールや金属ドラム、あるいは該染色剤不
透過性の材料でライニングされたロールやドラムを支持
体面として使用することも可能である。また簡便には綿
布や紙などの該染色剤に親和性のないセルロース系繊維
のシートであってもよい。
【0012】この方法により作成された絵柄フイルムは
紫外線に対して極めて高い耐久性をもつという特徴を有
する。何故ならフイルム中に分散されている酸化チタン
などの白色顔料がもともと紫外線遮蔽剤として使用され
る材料であるからである。たとえフイルム表層部に拡散
している前記染色剤が紫外線により多少劣化しても、よ
りフイルム深部に拡散している該染色剤は保護されるこ
とになるので、本発明による絵柄フイルムがバックライ
ト照明設備にセットされたときは、バックライト光源お
よび太陽光から完璧にガードされることになる。ちなみ
に本発明者の測定では、デユポン社のポリビニルフルオ
ライド製の乳白色テドラーフイルム(商標、厚み25ミ
クロン、キャスティング方式)は半透明でありながら、
400nm以下の紫外線を全域ほぼ99.9%までカッ
トすることができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例にもとずいて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例1)昇華性の染色剤を含有する液体現像剤によ
り静電記録紙に絵柄を現像できるカラー静電プリンタ
「ジュアナ」(商標、新日本製鉄社製)を用いて、絵柄
が印刷された転写紙を作成した。これと上質紙の中間
に、前記乳白色テドラーフイルムを挟み、転写紙側から
160℃の温度で2分間、2kg/cm平方の圧力下で
熱転写した。その結果テドラーフイルムの裏面にまで絵
柄が透過したフイルムを得た。これをバックライト照明
装置にセットしたところ、従来の銀塩フイルムをセット
した場合と変わらない画像濃度であった。
【0014】
【発明の効果】本発明により、コンピュータを利用した
画像編集システムと連動さして、太陽光やバックライト
光源の紫外線で劣化しない、高濃度なバックライト照明
用絵柄フイルムを、簡便、安価、かつ即座に製造するこ
とが可能となった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】バックライト照明用絵柄フイルムの作成
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバックライト照明看板に
用いられる絵柄フイルムの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バックライト照明看板に用いられ
る絵柄フイルムは、ポリエステルなどの透明もしくは半
透明フイルムに写真用感剤を塗布し、それに所望の画像
を焼き付ける方法、すなわち銀塩写真方法によってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法は鮮鋭で高濃
度な絵柄フイルムを製造できる最高の方法であるが、い
わゆる湿式であるため環境上の困難があること、光学的
露光のため拡大写真の場合大きなスペースを要するこ
と、コンピュータを利用した画像編集システムと連動で
きないこと、太陽光やバックライト光源の紫外線で画像
が劣化しやすいこと、コストが高いこと、納期がかかる
こと、などの問題点を有する。
【0004】これを解決するため静電プロッターやイン
クジェットプリンタを利用して、半透明フイルムに顔料
トナーもしくは水溶性染料インクによる画像を形成しバ
ックライト照明用絵柄フイルムとして用いることが始め
られた。しかしこれはコンピュータと連動可能にしたこ
とは進歩ではあるが、透過光で比較した場合従来の銀塩
写真フイルムと比べて格段に画像濃度が低く、せっかく
のバックライト照明の美麗さを十分に生かすことがでな
い。このため静電プロッターを用いる場合においては、
同一画像を2枚出力したあとフイルムでラミネートし、
それを水中に浸けて基紙を剥離し乾燥したあと、それぞ
れを両面粘着シートの表裏にズレないように貼り合わし
て利用されているが、極めて高コストで複雑な作業であ
りながら、それでいて濃度は未だ十分ではない。一方イ
ンクジェットプリンタを用いる場合においては、通常の
2〜3倍の大量のインクを吹き付けて濃度をあげて利用
されているが、同様に高コストのうえ耐光性がなく、し
かも長時間のプリント時間を要する。またこの場合にお
いては、反射光で見たときは全くくすんでいるので昼間
においてもバックライトを必ず点灯しないと用いること
はできない欠点もある。
【0005】
【発明の構成】前記の両方式において濃度がでないの
は、透過光が着色インク層を通過する間において、着色
インク層が薄いため画像に応じた波長の光の吸収が余り
行われないということに起因している。このため光の吸
収率を高めるためには、着色層自身を厚くすること、お
よび透過光が着色層を通過する間においてその光路長を
実質的に大きくすること、の以上2点がポイントとな
る。
【0006】前者の着色層を厚くする点については、光
が通過するフイルムの深さ方向全体に絵柄に応じた着色
を行うことが課題となる。この課題はフイルムとして昇
華性の染色剤に親和性のない樹脂よりなるフイルムを用
い、これにこの染色剤を含有する記録材料により画像形
成された原画を接触させ原画を加熱することにより、こ
の染色剤がこのフイルムの裏面を通り抜けるまで深く拡
散して着色する、という現象を利用することにより実現
される。
【0007】また後者の実質的に光路長を大きくする点
については、フイルム内部で光が乱反射を繰り返す仕組
みにすれはよいわけで、これにはフイルム内部に白色顔
料を適当量分敷させた半透明のフイルムを用いることに
より実現される。
【0008】本発明に用いられる昇華性の染色剤として
は、大気圧70〜260゜Cで昇華または蒸発する染色
剤が好ましい。例えば、アゾ、アントラキノン、キノフ
タロン、スチリル、ジーまたはトリフェニルメタン、オ
キサジン、トリアジン、キサンテン、メチン、アゾメチ
ン、チクリジン、ジアジンなどの染料であり、これらの
他1、4−ジメチルアミノアントラキノン、臭化または
塩化1、5−ジハイドロオキシ−4、8−ジアミノ−ア
ントラキノン、1、4−ジアミノ−2、3−ジクロロ−
アントラキノン、1−アミノ−ハイドロオキシ−アント
ラキノン、1−アミノ−4−ハイドロオキシ−2−(β
−メトキシ−エトキシ)−アントラキノン、1、4−ジ
アミノ−アントラキノン−2−カルボキシル酸のメチ
ル、エチル、プロピル、ブチルエステル、1−アミノ−
4−アニリド−アントラキノン、1−アミノ−2−シア
ノ−4−アニリド(またはシクロヘキシアミノ)−アン
トラキノン、1−ハイドロオキシ−2−(p−アセトア
ミノ−フェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチ
ル−4−(ニトロフェニルアゾ)−ピラゾロン、3−ハ
イドロオキシ−キノフタロンなどである。また塩基性染
料としてはマラカイトグリーンや、メチルバイオレット
や酢酸ナトリウム、ナトリウムエタレート、ナトリウム
メチラートなどで変性した染料などが使用できる。
【0009】本発明に用いられる昇華性の染色剤に親和
性のない製膜性の樹脂として、オレフィン系の樹脂、す
なわちポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロ
ライドなどや、ビニルアルコール系の樹脂、すなわちポ
リビニルアルコール、ポリエチレン−ビニルアルコール
共重合体などや、フッ素系樹脂、すなわちポリビニルフ
ルオライド、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
ニチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチンン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレンなどを挙げることができる。これらは
25〜100ミクロンの厚みの白色の半透明フイルムに
して単独で、もしくはポリビニルクロライドなどの他の
フイルムとラミネートして適当な腰をもったフイルムに
調製して用いられる。
【0010】フイルム内部に分散される白色顔料につい
ては特に限定ずる必要はなく、通常の酸化チタン、酸化
亜鉛、シリカ、炭酸カルシウムなどの50nm〜10μ
m、好ましくは1μm以下の微粒子を用いることができ
る。これらは使用目的に応じて、可視光線の透過率が2
0〜60%になる範囲で適当量添加される。
【0011】昇華性の染色剤を用いて画像形成した原画
は、例えばこの染色剤を含有するインク、塗料、トナ
ー、現像剤等を用い、通常の印刷技術、コーティング技
術、塗装技術等により得ることができる。好ましくは静
電記録体に電界を作用させて直接静電荷像を形成する湿
式静電記録方式のカラー静電プロッターや、インクジェ
ットプリンタなどのコンピュータと連動して、データと
して無製版で画像を出力できるコンピュータプリント方
式のものが好ましい。
【0012】前記方法にて印刷された原画を、昇華性染
色剤に非親和性の半透明フイルム、例えば酸化チタンを
分散して半透明にしたポリビニルフルオライドフイルム
に接触させ、原画を例えば140℃〜160℃の温度に
て短時間、例えば30〜180秒間加熱する。これによ
り昇華した該染色剤は原画に忠実にフイルムの深部にま
で拡散する。これにより熱転写されたフイルムは、この
染色剤が半透明なフイルムの内部に大量に拡散している
ため、転写面において反射光で見たときは高い画像濃度
は得られないが、透過光でみたときには前記に詳説した
理由で極めて高い画像濃度が得られる。またこのとき耐
光性に優れた昇華性の染色剤を用いることにより、従来
の銀塩フイルムより格段に耐光性に優れた性質を発揮で
きる利点がある。
【0013】熱転写のときフイルムの、原画と接触する
面と反対側の面でフイルムと接触する支持体面に、ポリ
エステル布などの昇華性の染色剤と親和性のある材料が
使用されていると、フイルム中に拡散した該染色剤はフ
イルムを透過して該材料に捕捉されてしまい、目的とす
るフイルム内部に補足される染色剤の量が少なくなって
しまう問題がある。これを防止するためには支持体面に
は、熔融温度が高く該染色剤に非親和性の材料や、完全
なガスバリアー性の材料より選択される該染色剤不透過
性の材料を配置すればよい。例えばポリテトラフルオロ
エチレン、ポリジメチルシロキサン、シリコンゴムなど
のフイルムまたはシート、ステンレススチールのごとき
金属シートである。また金属ロールや金属ドラム、ある
いは該染色剤不透過性の材料でライニングされたロール
やドラムを支持体面として使用することも可能である。
また簡便には綿布や紙などの該染色剤に親和性のないセ
ルロース系繊維のシートであってもよい。
【0014】
【実施例】 (実施例1)昇華性の染色剤を含有する液体現像剤によ
り静電記録紙に絵柄を現像できるカラー静電プロッター
「Juana」 (商標名、Nippon Steel
社製)を用いて、絵柄が印刷された転写紙を作成した。
これと上質紙の中間に、ポリビニルフルオライド樹脂製
の白色半透明フイルムテドラ−TVW10AH8(商標
名、厚み25ミクロン、デュポン社製)を挟み、転写紙
側から150℃の温度で180秒間、2kg/cm平方
の圧力下で熱転写した。その結果テドラーフイルムの裏
面にまで絵柄が透過したフイルムを得た。これをバック
ライト照明装置にセットしたところ、従来の銀塩フイル
ムをセットした場合と変わらない画像濃度であった。ち
なみにこのフイルムの可視光透過率を計測したところ約
20〜30%であった。
【0015】(実施例2)前記の実施例1において、テ
ドラーフイルムの代わりに高分子系の可塑剤を配合した
市販の耐候性の半硬質ポリビニルクロライド樹脂製の白
色半透明フイルム(厚み90ミクロン)を用い、150
℃の温度で同様の熱転写を行った。その結果フイルムの
裏面にまで絵柄が透過したフイルムを得た。これをバッ
クライト照明装置にセットしたところ、従来の銀塩フイ
ルムをセットした場合と変わらない画像濃度であった。
ちなみにこのフイルムの可視光透過率を計測したところ
約30〜40%であった。
【0016】
【発明の効果】本発明により、コンピュータを利用した
画像編集システムと運動さして、、耐光性に優れた高濃
度なバックライト照明用絵柄フイルムを、簡便、安価、
かつ即座に製造することが可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇華性の染色剤に非親和性の樹脂に白色顔
    料を分散してなる半透明フイルムに、該染色剤を含有す
    る記録材料により画像形成された原画を接触させ、原画
    を加熱し該染色剤をフイルム内部に補足させること、を
    特徴とするバックライト照明用絵柄フイルムの作成方
    法。
  2. 【請求項2】昇華性の染色剤に非親和性の樹脂がオレフ
    ィン系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、もしくはフッ素
    系樹脂であることを特徴とする、請求項1記載のバック
    ライト照明用絵柄フイルムの作成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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