JPWO2007049513A1 - 情報表示体用覗き見防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の覗き見防止フィルムは、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層(1)を有する覗き見防止フィルム(100)であって、前記着色性樹脂層(1)には加熱により昇華性の染色剤を樹脂層内部に浸透させて着色部(50)が形成されており、前記着色性樹脂層(1)は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有し、かつ前記濃着色部は前記着色性樹脂層(1)内部の厚み方向に表面から3μm以上の着色厚さを有する。これにより、覗き見防止機能を持ち、かつオンデマンドで任意の透明着色画像の形成も可能で意匠性に富み、しかも長尺でも単版でも製作可能である生産性に優れた覗き見防止フィルムおよびその製造方法を提供する。

Description

本発明は情報表示用ディスプレイの表面に使用され、側面や斜め方向等からの第三者の覗き見を防止するフィルムに関するものである。
近年ディスプレイに表示される個人情報や機密情報が第三者に覗き見され、漏洩した個人情報や機密情報を犯罪行為に悪用するケースが増加傾向にある。このような問題を解決するために、ディスプレイの表面に各種フィルムを貼り付け、覗き見を防止することが提案されている。
そのようなフィルムとしては、例えば、フィルムまたはシート表面を凹凸状に形成し、入射光を角度で選択的に散乱させることにより側面等からの覗き見を防止する方法が知られており、下記特許文献1などに提案されている。しかし、表面が凹凸状に形成されているため記載物を正面から直視した場合、記載内容が不鮮明になりやすく、また、表面の凹凸状に付着した汚れも払拭しにくく、凹凸状の表面に付着したよごれにより光の透過性が落ち、下部の情報の視認性が低下する等の問題があった。
下記特許文献2には、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートとを交互に重ねて一体化することにより形成し、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの積層方向と垂直な面でスライスして透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートが相互に平行で、かつ交互に積層されたフィルムを作製し、着色シリコーンゴムシート層が遮光帯のルーバーとして作用し、視野角を一定範囲に制限して覗き見を防止する方法が提案されている。しかし、前記覗き見防止フィルムは積層フィルムをスライスして作製するために単版フィルムしか製造できず、生産性が悪くコスト高になる問題があった。さらに携帯電話等のように意匠性やパーソナリティーが求められる用途には、前記の遮光ルーバータイプの覗き見防止フィルムは画一的で変化に乏しく、ファッション性が要求される用途には適用できない問題もあった。
下記特許文献3には前記問題を改善すべく、前記した着色シリコーンゴムシート層が遮光帯のルーバーとして作用する覗き見防止フィルムに印刷により画像を入れ装飾性を付加する方法が提案されている。しかし、前記したルーバーにディスプレイの明かりが遮断されるので、周囲の光が弱い場所では前記の画像が視認できず、せっかくの装飾効果も発揮できなくなってしまうという問題があった。この問題を解消すべく蓄光塗料を用いて印刷する方法が提案されているが、例えば携帯電話の場合に、該電話の使用を開始するまでは印刷画像には光が当たらず、使用を開始しても周囲の光が弱い場所では光が蓄光されず、実質的に前記画像は発光せず、前記画像を視認できないという問題があった。この問題を解消するためには、ブラックライトで照射して発光させるという記載があるが、余分な照射機器が必要になり、実用性に欠ける問題を有していた。また明るい場所でもルーバーによってディスプレイの光が完全に遮断されるので、前記画像には深みも鮮やかさもなくなる問題があった。これを改善して華やかさを付加するために、自然光によって発色する発色塗料を使用することも提案されているが、該塗料は前記覗き見防止フィルムの表面に乗っているだけで、奥行きも感じられず、単なる印刷物が見えるだけであり、華やかさに欠ける問題もあった。さらには前記画像をオンデマンドで印刷する技術の記載もなく、製版印刷での作製と考えられ、パーソナルの画像を個別に印刷し、個人の好みの画像を入れることもできず、デジタルカメラの普及が著しい昨今のニーズにもマッチングしないという大きな問題を有していた。
下記特許文献4には透明なフィルムの片面に第1半透明金属蒸着膜、金属化合物透明蒸着膜、第2半透明金属蒸着膜の順に積層して全体としては半透明であり、その反射光線は虹彩光沢を呈する虹彩光沢性フィルムであり、本来は窓貼り用フィルムであって、第一に半透明であり、つまり窓貼り用フィルムとして使用できうる可視光線透過率を持ち合わせている。第二に昼間屋外から屋内は見えにくく、屋内から屋外は見えるというマジックミラー効果を有する。第三に屋外からは虹彩色が見えるため外観も美しい。このフィルムをディスプレイの表面に貼り付け、側面から覗き見をした時に虹彩色が見え、ディスプレイの表示が見えにくくなる原理を応用した覗き見防止フィルムが提案されている。しかし、前記した覗き見防止用フィルムは太陽光や蛍光灯等の不要な外光が鏡面反射して使用者の眼に入り、ディスプレイに表示されている情報が視認しづらく、常に良好な視認性を確保することが困難であった。
特開昭56−111803号公報 特開2003−131202号公報 実用新案第3085227号公報 特開平6−270323号公報
本発明は、前記従来の問題を解決するため、覗き見防止機能を持ち、かつオンデマンドで任意の透明着色画像の形成も可能で意匠性に富み、しかも長尺でも単版でも製作可能である生産性に優れた情報表示体用覗き見防止フィルムおよびその製造方法を提供する。
本発明の情報表示体用覗き見防止フィルム(以下、単に「覗き見防止フィルム」とも称する)は、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルムであって、前記着色性樹脂層には加熱により昇華性の染色剤を樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されており、前記着色性樹脂層は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有し、かつ前記濃着色部は前記着色性樹脂層内部の厚み方向に表面から3μm以上の着色厚さを有することを特徴とする。
本発明の情報表示体用覗き見防止フィルムを製造する第1の製造方法は、転写紙に昇華性の染色剤を含有したインクを使用して印刷し、前記転写紙の画像形成面を、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルム用基体シートの表面側にある着色性樹脂層(A)、裏面側にある着色性樹脂層(B)及び前記着色性樹脂層の何れかの表面に形成された昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層のうちいずれかの表面に接触させ、その後加熱処理を行って前記昇華性の染色剤を昇華させて、前記着色性樹脂層(A)及び/又は前記着色性樹脂層(B)に拡散染色させたことを特徴とする。
本発明の情報表示体用覗き見防止フィルムを製造する第2の製造方法は、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルム用基体シートの表面側にある着色性樹脂層(A)、裏面側にある着色性樹脂層(B)及び前記着色性樹脂層のいずれかの表面に形成された昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層のいずれか1層以上の層上に印刷表示が可能な一層以上の剥離性インク受容層をさらに設け、前記仮表示層の前記樹脂層と接していない面側は、昇華性の染色剤を含有したインクの吸収性があり、かつ加熱処理により前記昇華性の染色剤を昇華させて前記印刷用積層体に拡散染色させることが可能であり、前記インク受容層に昇華性の染色剤を含有したインクを使用して印刷し、その後加熱処理を行って前記昇華性の染色剤を昇華させて前記着色性樹脂層(A)及び/又は前記着色性樹脂層(B)に拡散染色させた後、前記インク受容層を前記樹脂層からフィルム状態で剥離することを特徴とする。
図1は本発明の一実施例における情報表示体用覗き見防止フィルムを示す断面図である。 図2は本発明の一実施例における情報表示体用覗き見防止フィルムを示す断面図である。 図3は本発明の一実施例における情報表示体用覗き見防止フィルムを示す断面図である。 図4は本発明の一実施例における情報表示体用覗き見防止フィルムを示す断面図である。 図5は本発明の一実施例における情報表示体用覗き見防止フィルムを示す断面図である。 図6は本発明の一製造例における剥離性インク受容層付覗き見防止フィルム用基体シートの転写印刷した剥離前の状態を示す断面図である。 図7Aは本発明の実施例2で使用した携帯電話のディスプレイを正面から見た図、図7Bは同携帯電話のディスプレイを斜めから見た図である。 図8Aは本発明の実施例2における情報表示体用覗き見防止フィルムを携帯電話のディスプレイ表面に貼り付けて、正面から見た図、図8Bは同実施例2における情報表示体用覗き見防止フィルムを携帯電話のディスプレイ表面に貼り付けて、斜めから見た図である。
本発明は、覗き見防止機能を持ち、かつオンデマンドで任意の透明着色画像の形成も可能で意匠性に富み、しかも長尺でも単版でも製作可能である生産性に優れ、とりわけ前記覗き見防止フィルムに画像を形成した場合には、側面だけでなく、任意の角度からの覗き見も防止できるマルチワイドアングルの覗き見防止フィルムおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の覗き見防止フィルムは、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルムである。これにより、オンデマンドで任意の透明着色画像の形成も可能で意匠性に富み、しかも長尺でも単版でも製作可能である生産性に優れた覗き見防止フィルムを提供できる。
前記着色性樹脂層には加熱により昇華性の染色剤を樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されている。前記着色性樹脂層は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有し、かつ前記濃着色部は前記着色性樹脂層内部の厚み方向に表面から3μm以上の着色厚さを有する。これにより、側面や斜め方向から他人に見られても、ディスプレイに表示された情報は前記した濃着色部によって遮断され覗き見が防止される。
本発明の覗き見防止フィルムにおいて、前記濃着色部が一定の間隔を有する線状であることが好ましく、平行な直線状であればさらに良好な覗き見防止フィルムを提供することができる。
さらに前記濃着色部の線幅が10μm以上500μm以下であればより良好な覗き見防止フィルムを提供することができる。
なお、前記着色部が画像であっても良好な覗き見防止フィルムを提供することができる。
本発明の覗き見防止フィルムは、その表面側は昇華性の染色剤と親和性がある着色性樹脂層Aであり、前記着色性樹脂層Aの表面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層A内部に浸透させて着色部が形成されていることが好ましい。
本発明の覗き見防止フィルムは、その裏面側は昇華性の染色剤と親和性がある着色性樹脂層Bであり、前記着色性樹脂層Bの裏面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層B樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されていることが好ましい。
本発明の覗き見防止フィルムは、その表面側及び裏面側はそれぞれ前記着色性樹脂層A及び前記着色性樹脂層Bであり、前記着色性樹脂層Aの表面側及び着色性樹脂層Bの裏面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されていることが好ましい。
本発明の覗き見防止フィルムは、着色性樹脂層の何れかの表面にさらに昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層を設けることが好ましい。
さらに、前記非着色性樹脂層がフッ素系樹脂層であるのが好ましい。
前記覗き見防止フィルムの表面側の前記非着色性樹脂層にはマット化剤を添加し、該表面層の可視光線反射率が20%以上80%以下であるのが好ましい。
前記覗き見防止フィルムの少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつ透明性の光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、拡散光下で視点により異なる2色以上の色相を発現させる光干渉性の層であることが好ましい。
前記覗き見防止フィルムの裏面側に粘着剤層又は接着剤層が形成され、さらに前記粘着剤層又は接着剤層に剥離材が貼り合わされている覗き見防止フィルムを提供することができる。
本発明の覗き見防止フィルムの製造方法において、前記印刷が、インクジェット法による印刷であることが好ましい。さらには前記加熱処理温度が150〜200℃の範囲であることが好ましい。
さらには前記印刷と前記加熱処理との間に、さらに印刷インクを乾燥する工程があることが好ましい。
本発明の覗き見防止フィルム及びその製造方法を実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の覗き見防止フィルムの一例を示す断面図である。覗き見防止フィルム100は、着色性樹脂層(A)1、再剥離型粘着剤層2の順に、積層されて構成されている。また、前記着色性樹脂層(A)1は、昇華性染色剤が定着されている着色部50を含み、前記着色部は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有している。さらにこの着色部50により厚み方向に着色層が形成されている。
前記濃着色部はディスプレイに表示された情報を覗き見されるのを防止するルーバーの役割を果たし、淡着色部あるいは非着色部は情報を視認する領域としての役割を担っている。
前記着色部の濃着色部は一定の間隔を有する線状であることが好ましい。さらに前記線状が平行な直線状であればさらに好適である。
前記線状の線幅は10μm以上500μm以下が好ましく、20μm以上400μm以下がさらに好ましく、30μm以上300μm以下が最も好ましい。10μm未満では覗き見を防止するのに必要な染料の遮光濃度を確保するのが難しく、500μmを超えるとディスプレイに表示された情報を読み取る時の障害となる可能性がある。
前記濃着色部の着色厚さは表面から3μm以上であり、10μm以上が好ましく、20μm以上がさらに好ましい。前記濃着色部の着色厚さは、前記線状部間の間隔との関係で適宜の厚さに調節する。
前記線状部間の間隔と前記濃着色部の着色厚さが等しい時には、ディスプレイ表面の法線に対して覗き見角度が45°以上の場合に、ディスプレイに表示された情報は前記した時濃着色部によって遮断され覗き見が防止される。
前記の線状部間の間隔が濃着色部の着色厚さよりも大きいときには45°未満の覗き見の角度において、また前記の線状部間の間隔が濃着色部の着色厚さよりも小さい時には45°を超える覗き見角度において、前記ディスプレイに表示された情報は前記濃着色部によって遮断され覗き見が防止される。
前記着色部が画像であれば、前記画像がフィルムの厚み方向に着色されて形成されているため、前記した画像が前記覗き見防止フィルムの上方に浮き出るように視認され、本来のディスプレイに表示された情報は前記画像に遮断されるため、ディスプレイのどの角度からの覗き見に対しても、覗き見は困難となる。前記した画像は透明性に優れた染料で画像形成されているため、ディスプレイに正対している位置からは前記ディスプレイに表示された情報を、前記の画像を通して視認した場合でも明確な情報の読み取りが可能となる。
また、線状形状からなる濃着色部及び画像を形成すれば、意匠性が向上し、より覗き見が困難になり、さらに好適である。
前記着色性樹脂層(A)1は、昇華性染色剤と親和性があり、前記染色剤により、層の厚み方向に着色部を形成された層である。
前記着色性樹脂層(A)1は、分子量1300以下、好ましくは分子量2000以下、より好ましくは3000以下の低分子量化合物を0重量%以上20重量%以下含む層であるのが好ましい。前記低分子量化合物は、一旦定着した昇華性染色剤を徐々に拡散させ、その結果、前記着色性樹脂層(A)1中の画像の輪郭が不鮮明になる等の問題を発生させるからである。なお、前記着色性樹脂層(A)1中の低分子量化合物の含有量は、好ましくは0重量%以上15重量%以下、より好ましくは0重量%以上10重量%以下である。
前記着色性樹脂層(A)1中、可塑剤等の添加物を含むことができるが、その含有量は低いほうが好ましい。前記添加物は、一旦定着した昇華性染色剤を徐々に拡散させ、その結果、前記着色性樹脂層(A)1中の画像の輪郭が不鮮明になる等の問題を発生させるからである。
前記着色性樹脂層(A)1には、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上の紫外線をカットできる程度の紫外線吸収剤を前記着色性樹脂層(A)1に均一に分散し含有させるのが、昇華性染色剤を紫外線等から保護する上で好ましい。
このような要求特性を満足する前記着色性樹脂層(A)1の材質としては、具体的にはアクリル系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の合成樹脂が使用可能である。これらの中でも、前記染色剤と親和性のある合成樹脂を使用すれば、昇華拡散してきた昇華性染色剤を効率良く捕捉して、高濃度に発色させることができるからである。前記着色性樹脂層(A)1の材質としては、耐熱性のある樹脂がより好ましい。昇華染色時の加熱温度約150℃〜約200℃で著しく軟化したり、タック(べた付きいわゆる粘着性のこと)が発現したりすることがないからである。前記着色性樹脂層(A)1の材質としては、放射線で硬化する樹脂を使用するのが更に好ましい。放射線の有用な形態は、電子線、紫外線、核放射線、極超短波放射線、および熱を包含し、前記放射線で硬化する物質は当業界では周知である。
前記着色性樹脂層(A)1の乾燥膜厚は、例えば約3μm〜約300μm、好ましくは約5μm〜約200μm、さらに好ましくは約10μm〜約100μmである。
前記着色性樹脂層(A)1として2軸延伸を施したフィルムを使用しても好適である。この場合には、巻き取り方向および幅方向にそれぞれ10%以上延伸された2軸ポリエステルフィルムが好適であり、さらには150℃で30分加熱したときにフィルムの巻き取り方向の収縮率が1.0%以下であればより好ましい。このように着色層に低収縮率の2軸延伸フィルムを使用することにより、昇華染色する時のシワや筋の発生を防止することが可能となる。
前記着色性樹脂層(A)1の裏面側には簡単に貼り直しが可能な再剥離性粘着剤層を適用すれば好適となる。前記再剥離性粘着剤層の粘着剤としては、エチレンビニルアルコール系粘着剤、ポリアクリルエステル系粘着剤、ポリメタクリルエステル系粘着剤、シリコン系粘着剤のいずれかを主成分とする粘着剤が適用可能である。
前記着色性樹脂層は一層以上の層から構成することができる。例えば、支持フィルム上に前記した着色性樹脂層が積層塗布され、その後乾燥し、必要に応じて放射線硬化等の手段を用いて架橋された着色性樹脂層の積層体を作製することができる。また、他の方法としては、上記した2軸延伸フィルム上に前記の着色性樹脂層を積層することにより2層以上の積層フィルムの作製が可能となる。
前記着色部は前記した覗き見防止フィルムの表面側の着色性樹脂層Aに設けても良いし、ここでは図示していないが、図4に示す様に裏面側の着色性樹脂層Bに設けることも可能である。さらには表面側の着色性樹脂層A及び裏面側の着色性樹脂層Bの両層に前記着色部を設けることもできる。濃着色部を両層に設けることにより、表面側及び裏面側の濃着色部の形状の組み合わせにより、覗き込み防止がより確実なものとなる。
(実施の形態2)
次に、本発明の覗き見防止フィルムの別の一例を説明する。
図2は本発明の第2の覗き見防止フィルムの一例を示す断面図である。覗き見防止フィルム200は、非着色性樹脂層3、着色性樹脂層(A)1、再剥離型粘着剤層2の順に、積層されて構成されている。また、前記着色性樹脂層(A)1は、昇華性染色剤が定着されている着色部50を含み、前記着色部は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有している。さらにこの着色部50により厚み方向に着色層が形成されている。
前記非着色性樹脂層3は、昇華性染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる材質のものである。このような非着色性樹脂層の材質として、オレフィン系の樹脂すなわちポリエチレン、ポリプロピレンなど、ビニルアルコール系の樹脂すなわちポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂など、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、またはこれらの混合物等が挙げられる。中でも、非着色性樹脂層の材質としては、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂を主成分とする合成樹脂が好ましい。これらは、耐紫外線適性が高く、また、染色剤との非親和性が高いからである。
さらに前記非着色性樹脂層は、任意に添加剤等を含んでもよい。また、前記非着色性樹脂層の乾燥膜厚は、例えば約1μm〜約80μm、好ましくは約2μm〜約60μm、さらに好ましくは約3μm〜約40μmである。
フッ素系樹脂を主成分とする合成樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフルオロオレフィン系共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニルフルオライド等のフッ素系樹脂が挙げられる。
フッ素系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いて非着色性樹脂層を製造するには、例えば、溶剤に可溶なフルオロオレフィン系共重合体からなるフッ素系樹脂を、溶液流延法(キャスト法)等の加工方法にてフィルム状に形成する方法が好ましい。また、反応性官能基を有する前記フルオロオレフィン系共重合体と、この反応性官能基と反応する硬化剤および/または硬化触媒との反応により、フィルム状に形成する方法がより好ましい。
シリコン系樹脂を主成分とする合成樹脂の具体的な代表例を示すと、下記のものを挙げることができる。
(1) 加水分解性シリル基を持つビニル系単量体を共重合したビニル系共重合体に、加水分解触媒を加え、硬化フィルムとしたもの。
(2) アミノ基および/またはカルボキシル基を持つビニル系単量体を共重合したビニル系共重合体に、一分子中にエポキシ基と加水分解性シリル基を併せ持った化合物を加え、硬化フィルムとしたもの。
(3) シリコン樹脂をグラフト重合した、水酸基を有するビニル系共重合体に、ポリイソシアネート化合物を加え、硬化フィルムとしたもの。
(4) シリコン樹脂をグラフト重合した、加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体に、加水分解触媒を加え、硬化フィルムとしたもの。
前記(1)〜(4)のシリコン系樹脂の中でもシリコン変性アクリル系樹脂が好ましい。
前記着色性樹脂層(A)、再剥離型粘着剤層および前記着色部については、実施の形態1における着色性樹脂層(A)、再剥離型粘着剤層および着色部50と同様である。
さらに、図3に示すように前記着色性樹脂層の前記非着色性樹脂層の反対面側に染料の移行を防止する染料移行防止樹脂層4を設ければ好適となる。前記染料移行防止樹脂層は、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上かつSP値(Solubility Parameter,溶解性パラメーター)9.0以上のビニル系樹脂を主成分とする樹脂層であるのが好ましい。前記昇華性染色剤の移行を防止することが可能となるからである。前記染料移行防止樹脂層としては、ビニル系樹脂の中でもとりわけアクリル系樹脂を主成分とする樹脂で形成するのが好ましい。
前記Tg値は、好ましくは80℃以上、さらに好ましくは90℃以上である。前記Tg値が70℃以上であれば、真夏の屋外のような高温時でも、前記の昇華性染色剤の移行を充分に防止できるからである。
染料移行防止樹脂層として好ましい他の例は、巻き取り方向および幅方向にそれぞれ10%以上延伸された2軸延伸フィルムであり、かつ150℃で30分加熱したときのフィルムの巻き取り方向の収縮率が、1.0%以下である。前記2軸延伸フィルムの延伸率は、好ましくは50%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは200%以上である。前記延伸倍率は、10%以上であれば、昇華性染色剤の移行を充分防止できるからである。また、前記2軸延伸フィルムは、加熱により定長またはリラックスさせて、ガラス転移温度以上の温度でアニール加工を実施するのが好ましい。加熱時に2軸延伸フィルムが収縮することによるシワや筋の発生を抑制できるからである。前記収縮率は、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.6%以下である。収縮率が1.0%以下であれば、加熱時に2軸延伸フィルムが収縮することによるシワや筋の発生を抑制できるからである。前記2軸延伸フィルムとしては、特にポリエステルフィルムが好ましい。
前記非着色性樹脂層、前記着色性樹脂層(A)および前記染料移行防止樹脂層に含まれる添加剤としては、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。これらは、単独または組み合わせて用いてもよい。これら添加剤を含有させることにより、前記非着色性樹脂層、前記着色性樹脂層(A)および前記染料移行防止樹脂層の耐久性を、よりいっそう向上させることができるからである。
前記紫外線吸収剤としては公知のものを使用でき、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、サリチレート系およびシュウ酸アニリド系等を用いることができる。前記光安定化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ヒンダードアミン系化合物等を用いることができる。前記酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等を用いることができる。
なお、前記非着色性樹脂層、前記着色性樹脂層(A)および前記染料移行防止樹脂層に含まれる前記添加剤は、分子量が大きいものを用いるのが好ましい。分子量が小さい紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を使用すると、前記した各層からの相分離によるフェーズの出現、ブリードアウト、前記非着色性樹脂層側から行う加熱処理の際に前記添加剤が揮発する現象といった問題が発生するが、前記した分子量の大きい添加剤を使用すると、これらの問題を抑制できるからである。
なお、本発明で使用される昇華性染色剤としては、大気圧下、70〜260℃の温度で昇華または蒸発する染料が好ましい。そのような昇華性染色剤としては、例えば、アゾ化合物、アントラキノン類、キノフタロン類、スチリル類、ジフェニルメタン類、トリフェニルメタン類、オキサジン類、トリアジン類、キサンテン類、メチン化合物、アゾメチン化合物、アクリジン類、ジアジン類等の染料および塩基性染料が挙げられる。中でも、前記染色剤としては、1,4−ジメチルアミノアントラキノン、臭素化または塩素化1,5−ジヒドロキシ−4,8−ジアミノ−アントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロ−アントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシアントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−(β−メトキシエトキシ)アントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェノキシアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン−2−カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルまたはブチルエステル、1,4−ジアミノ−2−メトキシアントラキノン、1−アミノ−4−アニリノアントラキノン、1−アミノ−2−シアノ−4−アニリノ(またはシクロヘキシルアミノ)アントラキノン、1−ヒドロキシ−2−(p−アセトアミノフェニルアゾ)−4−メチルベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルアゾ)ピラゾロン、3−ヒドロキシキノフタロン等が好ましい。
前記塩基性染料としては、例えば、マラカイトグリーン、メチルバイオレット等を用いることができる。中でも、前記塩基性染料としては、酢酸ナトリウム、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート等で変性した染料等が好ましい。
前記した実施の形態1及び2に記載した覗き見防止フィルムの少なくとも1層を透明性の光干渉性色材を分散添加した光拡散層にすることにより、拡散光下で視点により異なる2色以上の色相を発現させる覗き見防止フィルムを作製することができる。このような形態にすることにより意匠性が向上し、視点が光の干渉効果に向けられる故に覗き見を防止する効果もさらに向上して好適である。
このような性能を発現させる為には、光を反射する機能を持ち、さらに視点によって色調が変化し、かつコア材の表面が実質的に透明な1層以上の被覆層で覆われた以下の光干渉性色材を使用することが好適である。これらの光干渉性色材としては、雲母、チタン、二酸化チタン、アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化鉄、ガラスフレーク等のコア材に酸化鉄、酸化スズ、二酸化チタン、二酸化珪素、フッ化マグネシウム、クロム等を1層、または複数層コーティングした光干渉性顔料、螺旋構造を持つコレステリック液晶ポリマー等が挙げられる。特に好適な例としては、コア材として、実質的に光を透過させず反射する物質を使用し、当該コア材が、実質的に透明でいずれかの層の界面で鏡面反射する機能を持つ1層以上の被覆層で覆われた光干渉性顔料が挙げられ、入射した光の約50%をいずれかの被覆層界面で、残りの約50%をコア材で反射する光干渉性顔料を使用すると、光の干渉効果が最も高くなり、鮮明な干渉光が視認できさらに好ましい。この様な光干渉性顔料としては、酸化アルミニウムをコア材とした酸化チタン被覆タイプや酸化アルミニウムをコア材とした酸化鉄被覆タイプであるXirallicシリーズ(メルク・ジャパン社製)、アルミニウムをコア材とし、二酸化珪素被覆をさらに酸化鉄で被覆した2層被覆タイプ、板状酸化鉄をコア材とし、酸化珪素被覆をさらに酸化鉄で被覆した2層被覆タイプ等のValiocrom(BASF社製)、アルミニウムをコア材とし、フッ化マグネシウム被覆をさらに極薄いクロム層でコートしたCHROMAFLAIR(Flex社製)などが挙げられる。また、前記コア材として使用する実質的に光を透過させず、反射する物質としては、さまざまな金属または金属合金があげられるが、非金属の反射材料も使用することができる。適切な金属材料としてアルミニウム、銀、銅、金、白金、錫、チタン、パラジウム、ニッケル、コバルト、ロジウム、ニオビウム、クロムと、これらの化合物、組み合わせ、または合金があげられる。これらの中でも特に反射性が高く使いやすいという観点からアルミニウムが好ましい。
前記実施の形態1の着色性樹脂層、又は実施の形態2の非着色性樹脂層においてそれぞれの層にマット化剤を添加して表面の可視光線反射率を調整することができる。特に、前記非着色性樹脂層にマット化剤を添加するのが好ましい。可視光線反射率を20%以上80%以下、好ましくは30%以上70%以下、さらに好ましくは40%以上60%以下に調整すれば、蛍光灯や太陽光線の反射を防止でき、またディスプレーの表示も十分視認でき好適である。
例えば、前記した非着色性樹脂層を形成するために使用される組成物中に、マット化剤として、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物等の微粒子を添加すれば所望の可視光線反射率を持った表面層が得られる。前記非着色性樹脂層が溶剤に可溶なフルオロオレフィン系共重合体からなるフッ素系樹脂である場合、好ましくはアクリル樹脂を使用すれば前記フルオロオレフィン系共重合体との相溶性が良好となり好適である。
(実施の形態3)
次に、本発明の覗き見防止フィルムの別の一例を説明する。
図4は本発明の第3の覗き見防止フィルムの一例を示す断面図である。覗き見防止フィルム300は、着色性樹脂層(A)1、着色性樹脂層(B)5、再剥離型粘着剤層2の順に、積層されて構成されている。また、前記着色性樹脂層(A)及び着色性樹脂層(B)は、それぞれ基体シートの表面側及び裏面側から昇華性染色剤が定着されている着色部50を含み、前記着色部は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有している。さらにこの着色部50により厚み方向に着色層が形成されている。
(実施の形態4)
次に、本発明の覗き見防止フィルムの別の一例を説明する。
図5は本発明の第4の覗き見防止フィルムの一例を示す断面図である。覗き見防止フィルム400は、非着色性樹脂層3、着色性樹脂層(A)1、着色性樹脂層(B)5、再剥離型粘着剤層2の順に、積層されて構成されている。また、前記着色性樹脂層(A)及び着色性樹脂層(B)は、それぞれ基体シートの表面側及び裏面側から昇華性染色剤が定着されている着色部50を含み、前記着色部は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有している。さらにこの着色部50により厚み方向に着色層が形成されている。
(実施の形態5)
つぎに、本発明の覗き見防止フィルムの第1の製造方法の一例を図2に従って説明する。図2中、3は非着色性樹脂層、1は着色性樹脂層(A)、50は着色部、2は再剥離型粘着剤層である。
前記覗き見防止フィルムの製造方法は、第1工程にて、ポリエチレンテレフタレートフィルムや工程紙のごとき支持フィルム上に前記非着色性樹脂層用の塗料を乾燥膜厚約1μm〜約80μmになるように塗布し、常温もしくは加熱により乾燥して形成する。次に第2工程において、前記非着色性樹脂層に続く着色性樹脂層(A)用の塗料を乾燥膜厚約1〜約500μm、好ましくは約2〜約400μm、さらに好ましくは約3〜約300μmになるように塗布し、常温もしくは加熱により乾燥して形成する。
その後、支持フィルムを剥離除去することにより、覗き見防止フィルム用基体シートが製造される。なお本工程は第1工程に前記着色性樹脂層用の塗料を、第2工程に前記非着色性樹脂層用の塗料を塗布して製造することも可能である。この場合には、非着色性樹脂層が表面に形成されているため支持フィルムを剥離せずに残存させて、基体シートに組み入れることもできる。また、上記第1及び第2工程における塗料塗布後の乾燥条件は、塗料原料として使用されるベース樹脂の種類、ベース樹脂中の反応性官能基の種類、硬化剤の種類、および溶剤の種類に応じて適宜決定される。上記各工程における塗料の塗布は、スプレー塗装によっても良いし、ナイフコーター、コンマコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、フローコーター等の通常用いられる塗装装置を使用して行うこともできる。
また本発明における覗き見防止フィルム用基体シートの各層を形成するために使用される塗料として顔料を含まないクリヤー塗料を使用することにより着色のない積層樹脂フィルムが得られるが、非着色性樹脂層及びそれに続く下層を形成する塗料として顔料を含む着色塗料を使用することにより、着色した基体シートを得ることもできる。このような着色塗料を得る際に使用される顔料としては、前記した光干渉性色材以外にフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッドもしくはハンザイエローのような有機系顔料や酸化鉄レッド、酸化鉄イエロー、チタンホワイト、コバルトブルーの如き無機系顔料等が適している。これらの顔料は、基体シート全体が透明性を有する範囲内で使用される。
次に、転写紙に昇華性染色剤を含有したインクを使用して所望の形状や画像を印刷し、前記覗き見防止フィルム用基体シートの前記非着色性樹脂層側に、前記転写紙の印刷面を接触させ、その後加熱処理を行って前記昇華性染色剤を昇華させて、前記非着色性樹脂層を透過させ、前記着色性樹脂層に所望の形状や画像を形成させて、着色部を得、前記転写紙を除去することにより前記覗き見防止フィルムが得られる。
転写紙に昇華性染色剤を含有したインクを使用して印刷する工程は、例えば、電子写真法、静電記録法、インクジェット法、感熱転写法等を用いて行うことができる。
前記転写紙としては、一般に市販されているインクジェット用印刷用紙、昇華転写用紙等を用いることができる。
前記覗き見防止フィルム用基体シートの前記非着色性樹脂層に、前記転写紙の印刷面を接触させる工程は、例えば、転写紙の印刷面を覗き見防止フィルム用基体シートの前記非着色性樹脂層に当て、前記転写紙と前記非着色性樹脂層との間の空気を排除して十分に密着させて行うことができる。
前記加熱処理方法としては、例えば、加熱圧着機や真空加熱圧着機等を用いて約100〜約200℃、数10秒から数分間加熱する方法を用いることができる。加熱温度としては、150〜200℃がより好ましい。前記加熱により、前記昇華性染色剤が転写紙上から昇華して前記非着色性樹脂層を透過し、着色性樹脂層へ移行して、着色性樹脂層の内部に拡散染色され、所望の形状又は画像を形成する。従って、前記着色性樹脂層の厚み方向に所望の形状又は画像を形成することができ、着色部50を含む着色性樹脂層が得られる。この時、所望の形状及び画像が同時に形成されてもよい。
(実施の形態6)
つぎに、本発明の覗き見防止フィルムの第2の製造方法の一例を説明する。図6中、6は剥離性インク受容層、3は非着色性樹脂層、1は着色性樹脂層、2は再剥離型粘着剤層である。
前記覗き見防止フィルムの第2の製造方法は、前述のように、前記覗き見防止フィルム用基体シートの前記非着色性樹脂層上に、印刷表示が可能で、前記非着色性樹脂層と接していない面側は、前記染色剤を含有したインクの吸収性があり、かつ加熱処理により前記染色剤を昇華させて前記非着色性樹脂層を透過させ、前記着色性樹脂層に画像を形成させることが可能であり、加熱処理後、前記表面樹脂層からフィルム状態で剥離することが可能である剥離性インク受容層を形成し、前記インク受容層に昇華性染色剤を含有したインクを使用して所望の形状や画像を印刷し、その後加熱処理を行って前記昇華性染色剤を昇華させて、前記非着色性樹脂層を透過させ、前記着色性樹脂層に所望の形状や画像を形成させて、着色部を得、前記剥離性インク受容層を剥離することを特徴とする。なお、この本発明の覗き見防止フィルムの第2の製造方法で用いる覗き見防止フィルム用基体シートは、前記非着色性樹脂層、前記着色性樹脂層(A)および前記再剥離型粘着剤層をこの順に備えるものである。
前記剥離性インク受容層としては、例えば、親水性樹脂から製造されてもよい。前記親水性樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、未変性および変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、アクリルウレタン、酢ビ系、無水マレイン酸共重合体、アルキルエステルのNa塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、デンプン、SBRラッテクス,NBRラテックス、セルロース系樹脂、アミド系樹脂、メラミン系樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、これらをカチオン変性したもの、また、親水基を付加したもの等を1種または2種以上使用することができる。これらのうち、昇華性染色剤を昇華させる加熱処理温度にてブロッキング現象を起こさない樹脂を使用することが好ましい。
前記剥離性インク受容層には、シリカ、クレー、タルク、珪藻土、ゼオライト、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化亜鉛、チタン等のフィラーを添加してもよい。
前記剥離性インク受容層は、前記樹脂材料の溶液を前記非着色性樹脂層上に塗布し、加熱乾燥して形成することができる。
前記剥離性インク受容層に、前記染色剤を含有したインクを用いて印刷する方法としては、熱転写、静電印刷、グラビア印刷、インクジェット法等が挙げられる。中でも、前記印刷方法としては、インクジェット法が好ましい。簡便にフルカラー印刷が可能だからである。インクジェット法でも、特にオンデマンド型がインクの使用効率の点から経済的であり好ましい。
前記加熱方法としては、例えば、真空加熱圧着機やオーブン乾燥機、遠赤外線加熱装置等を用いて約100〜約200℃、数10秒から数分間加熱する方法を用いることができる。加熱温度としては、150〜200℃がより好ましい。昇華性染色剤の昇華をより短時間で効率よく行い作業性を良くするからである。また、加熱前に、印刷された前記剥離性インク受容層の表面は、指触乾燥レベルまで乾燥させておくのが好ましい。加熱処理した時に、昇華性染色剤が均一に拡散できるからである。
本発明の覗き見防止フィルム及び覗き見防止フィルム用基体シートは、粘着剤層の上に、離型紙、離型フィルム等の離型材と貼り合せてもよい。前記離型材は、特に限定されず、公知ものを用いることができる。
以下実施例を用いて更に具体的に説明する。以下の実施例において「部」は重量部を示す。また「%」は重量%を意味する。
(実施例1)
剥離処理された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にシリコン粘着剤(東洋インキ製造株式会社製)を乾燥後の塗布厚が30μmとなるように塗布し、100℃で1分間加熱し、再剥離型粘着剤層を形成し、着色性樹脂層として別途準備した厚さ180μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムと貼りあわせ覗き見防止フィルム用基体シートを得た。
次に別途準備したインクジェット方式の一種であるピエゾ方式のプリンター(武藤工業社製RJ−6000)により、転写紙(Gradess S−coat Paper)に黒色の直線を印刷した。この時使用した昇華型インクジェット用インクは昇華性染料を含有する紀和化学工業社製インクジェット用インク(ブラック)を使用した。上記で作製した覗き見防止フィルム用基体シートの180μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表面に前記転写紙の印刷面を当て、ヒートバキュームアプリケーター(HUNT EUROPE社製 VacuSeal 4468)を使用して、真空度3.99×103Pa(30mmg)にて設定温度約170℃で約7分間加熱圧着処理を実施し、前記覗き見防止フィルム用基体シートと前記転写紙を共に加熱することにより、前記転写紙に印刷された画像を前記ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに拡散染色させて黒色の直線を転写させ、覗き見防止フィルムを得た。
この時作製した直線の線幅は40μmであり、直線間の間隔は180μmであった。また、着色厚さは180μmであった。
本実施例で作製した覗き見防止フィルムはディスプレイに表示された情報を該ディスプレイ表面の法線に対して45°を超える角度からの覗き見を防止するのに効果的であった。
(実施例2)
両面易接着処理を行った100μmの2軸延伸ポリエステルの支持フィルム上にポリカーボネート系無黄変型ウレタン樹脂NY-331(大日本インキ化学工業社製、不揮発分約25%、溶剤DMF、100%モジュラス約55kg)を用い、乾燥膜厚が約30μmになるように塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、着色性樹脂層を形成した。続いて前記着色性樹脂層の表面に、下記配合のフッ素系樹脂塗料を乾燥膜厚が約20μmになるように塗布し、約140℃で約10分間加熱乾燥を行い、非着色性樹脂層を形成し基体シートを得た。
(1)フルオネートK-703(大日本インキ化学工業社製、商品名)100部
(2)バーノックDN-950(大日本インキ化学工業社製、商品名) 25部
(3)紫外線吸収剤チヌビン900(チバガイギー社製、商品名)1部
(4)酸化防止剤チヌビン292(チバガイギー社製、商品名) 1部
次に剥離処理された厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にシリコン粘着剤(東洋インキ製造株式会社製)を乾燥後の塗布厚が30μmとなるように塗布し、100℃で1分間加熱し、再剥離型粘着剤層を形成し、前記した基体シートの裏面側の2軸延伸ポリエステルフィルムと貼りあわせ、覗き見防止フィルム用基体シートを得た。
次に別途準備したインクジェット方式の一種であるピエゾ方式のプリンター(武藤工業社製RJ−6000)により、転写紙(Gradess S−coat Paper)に画像を印刷した。この時使用した昇華型インクジェット用インクは昇華性染料を含有する紀和化学工業社製インクジェット用インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタの6色セット)を使用した。上記で作製した覗き見防止フィルム用基体シートの非着色性樹脂層の表面に前記転写紙の印刷面を当て、ヒートバキュームアプリケーター(HUNT EUROPE社製 VacuSeal 4468)を使用して、真空度3.99×103Pa(30mmg)にて設定温度約170℃で約7分間加熱圧着処理を実施し、覗き見防止フィルム用基体シートと前記転写紙を共に加熱することにより、前記転写紙に印刷された画像を前記着色性樹脂層内部に拡散染色させて、前記覗き見防止フィルム用基体シートに画像を転写させ、覗き見防止フィルムを得た。
このとき時作製した画像の着色厚さは、前記着色性樹脂層30μmとそれに続く2軸延伸ポリエステルフィルム層の15μmで着色厚さは45μmであった。
図7Aに本発明の実施例で使用した携帯電話の正面図、図7Bに同側面図を示し、図8Aに本実施例で作製された覗き見防止フィルムをディスプレイ表面に貼り付けた場合の正面図を示す。ディスプレイ正面から前記ディスプレイを視認した時には、表示された情報が前記覗き見防止フィルムに作製された犬の画像を透かしてディスプレイの情報を容易に読み取ることができた。これは前記画像を構成している着色剤が染料であるので、透明性に優れるからである。一方、図8Bに示すように、ディスプレイに対して視認する角度を大きくすると、前記覗き見防止フィルムに作成された犬の画像は立体的に着色されており、ディスプレイから浮き上がって見えるため、ディスプレイに表示されている情報が隠され、覗き見防止効果が確認された。すなわち、図8Bから明らかなとおり、斜め横から見ると犬の画像が見えるだけであり、携帯電話で受信している画像情報は見えない。
(実施例3)
両面易接着処理を行った100μmの2軸延伸ポリエステルの代わりに、アニール加工を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(両面易接着処理、帝人デュポンフィルム社製、商品名MX534,150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が0.3%、膜厚97μm、)を使用し、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの代わりに、片面にシリコンコートし、別の片面に帯電防止加工をして、かつアニール加工を施した2軸延伸ポリエステル離型フィルム(帝人デュポンフィルム社製、商品名A−31、150℃で30分加熱した時のフィルムの巻き取り方向の収縮率が0.4%、厚さ50μm)を使用する以外は実施例2と同様にして作製した覗き見防止フィルム用基体シートの非着色性樹脂層の表面に、大日本インキ化学工業社製(商品名)フルオネートFEM600(固形分約45.0%)を使用して乾燥膜厚が約15μmになるように塗布し、加熱乾燥を実施した。続いて該乾燥膜上に乾燥膜厚が約30μmになるように高松油脂社製(商品名)MZ−100(固形分約15%、 固形分中の多孔質顔料含有率:約56%)を塗布して加熱乾燥を実施した。
このようにして作製した剥離性インク受容層付覗き見防止フィルム用基体シートのインク受容層にインクジェット方式の一種であるピエゾ方式のプリンター(武藤工業社製RJ−6000)により画像を印刷した。この時使用した昇華型インクジェット用インクは昇華性染料を含有する紀和化学工業社製インクジェット用インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタの6色セット)を使用した。このようにして作製した画像表示剥離性インク受容層付覗き見防止フィルム用基体シートを熱風乾燥機(ヤマト科学社製、Fine Oven DF62)を使用し、約170℃で約7分間加熱処理を実施して昇華性染料を昇華させて、前記画像を前記着色性樹脂層内部に拡散染色させて、前記覗き見防止フィルム用基体シートに転写印刷し、その後、インク受容層を剥離し、覗き見防止フィルムを得た。
このとき時作製した画像の着色厚さは、前記着色性樹脂層30μmとそれに続く2軸延伸ポリエステルフィルム層の10μmで着色厚さは40μmであった。
本実施例で作製された覗き見防止フィルムは実施例2と同様の効果を発現し、ディスプレイに表示されている情報が隠され、覗き見防止効果があった。
本発明の覗き見防止フィルムは、覗き見防止機能を持ち、かつオンデマンドで任意の透明着色画像の形成も可能で意匠性に富んでおり、情報表示用ディスプレイの表面に使用され、側面等からの第三者の覗き見を防止する用途に有用である。

Claims (18)

  1. 昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルムであって、
    前記着色性樹脂層には加熱により昇華性の染色剤を樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されており、
    前記着色性樹脂層は濃着色部と非着色部又は濃着色部と淡着色部の領域の組み合わせによる着色形状を有し、
    かつ前記濃着色部は前記着色性樹脂層内部の厚み方向に表面から3μm以上の着色厚さを有することを特徴とする情報表示体用覗き見防止フィルム。
  2. 前記濃着色部は一定の間隔を有する線状である請求項1に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  3. 前記濃着色部は平行な直線状である請求項1又は2に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  4. 前記濃着色部の線幅は10μm以上500μm以下である請求項2又は3に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  5. 前記着色部は画像である請求項1に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  6. 前記覗き見防止フィルムの表面側は昇華性の染色剤と親和性がある着色性樹脂層(A)であり、前記着色性樹脂層(A)の表面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層(A)内部に浸透させて着色部が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  7. 前記覗き見防止フィルムの裏面側は昇華性の染色剤と親和性がある着色性樹脂層(B)であり、前記着色性樹脂層(B)の裏面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層(B)内部に浸透させて着色部が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  8. 前記覗き見防止フィルムの表面側及び裏面側はそれぞれ前記着色性樹脂層(A)及び前記着色性樹脂層(B)であり、前記着色性樹脂層(A)の表面側及び着色性樹脂層(B)の裏面側から昇華性の染色剤を前記着色性樹脂層内部に浸透させて着色部が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  9. 前記着色性樹脂層の何れかの表面にさらに昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層を設けた請求項1〜8のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  10. 前記非着色性樹脂層はフッ素系樹脂層である請求項9に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  11. 前記覗き見防止フィルムの表面側の前記非着色性樹脂層にはマット化剤を添加し、該表面層の可視光線反射率が20%以上80%以下である請求項9又は10に記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  12. 前記覗き見防止フィルムの少なくとも1層は、視点によって色調が変化し、かつ透明性の光干渉性色材を分散添加した光干渉性層であり、拡散光下で視点により異なる2色以上の色相を発現させる光干渉性の層である請求項1〜11のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  13. 前記覗き見防止フィルムの裏面側に粘着剤層又は接着剤層が形成され、さらに前記粘着剤層又は接着剤層に剥離材が貼り合わされている請求項1〜12のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルム。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルムを製造する方法であって、
    転写紙に昇華性の染色剤を含有したインクを使用して印刷し、
    前記転写紙の印刷面を、昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルム用基体シートの表面側にある着色性樹脂層(A)、裏面側にある着色性樹脂層(B)及び前記着色性樹脂層の何れかの表面に形成された昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層のうちいずれかの表面に接触させ、
    その後、加熱処理を行って前記昇華性の染色剤を昇華させて、前記着色性樹脂層(A)及び/又は前記着色性樹脂層(B)に拡散染色させたことを特徴とする情報表示体用覗き見防止フィルムの製造方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の情報表示体用覗き見防止フィルムを製造する方法であって、
    昇華性の染色剤と親和性がある一層以上の着色性樹脂層を有する覗き見防止フィルム用基体シートの表面側にある着色性樹脂層(A)、裏面側にある着色性樹脂層(B)及び前記着色性樹脂層の何れかの表面に形成された昇華性の染色剤と親和性が弱く、かつ前記染色剤を通過させる非着色性樹脂層のいずれか1層以上の層上に、印刷表示が可能な一層以上の剥離性インク受容層をさらに設け、
    前記インク受容層の前記樹脂層と接していない面側は、昇華性の染色剤を含有したインクの吸収性があり、かつ加熱処理により前記昇華性の染色剤を昇華させて前記着色性樹脂層に拡散染色させることが可能であり、前記インク受容層に昇華性の染色剤を含有したインクを使用して印刷し、
    その後、加熱処理を行って前記昇華性の染色剤を昇華させて前記着色性樹脂層(A)及び/又は前記着色性樹脂層(B)に拡散染色させた後、
    前記インク受容層を前記樹脂層からフィルム状態で剥離することを特徴とする情報表示体用覗き見防止フィルムの製造方法。
  16. 前記印刷はインクジェット法による印刷である請求項14又は15に記載の情報表示体用覗き見防止フィルムの製造方法。
  17. 前記加熱処理温度は150〜200℃の範囲である請求項14又は15に記載の情報表示体用覗き見防止フィルムの製造方法。
  18. 前記印刷と前記加熱処理との間に、さらに印刷インクを乾燥する工程がある請求項14又は15に記載の情報表示体用覗き見防止フィルムの製造方法。
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