JPH08305201A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JPH08305201A
JPH08305201A JP12883595A JP12883595A JPH08305201A JP H08305201 A JPH08305201 A JP H08305201A JP 12883595 A JP12883595 A JP 12883595A JP 12883595 A JP12883595 A JP 12883595A JP H08305201 A JPH08305201 A JP H08305201A
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fixing roller
toner
elastic body
roller
transfer material
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Application number
JP12883595A
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English (en)
Inventor
Akihiko Takeuchi
竹内  昭彦
Toshihiko Ochiai
俊彦 落合
Motoi Kato
基 加藤
Takehiko Suzuki
健彦 鈴木
Toshiaki Miyashiro
俊明 宮代
Takao Kume
隆生 久米
Kimitaka Ichinose
公孝 一瀬
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は簡単な構造でトナーの尾引き現象を
防止することのできる定着装置及び画像形成装置を提供
することを目的としている。 【構成】 定着ローラ1はアルミニウムの芯金2上に、
厚さ略1mmのHTVゴムの表面に、更に厚さ略250
μmのLTVゴムを設けた離型層3を形成し、加圧ロー
ラ4も芯金5上にHTVゴムの厚さを略1.5mmと
し、その表層のLTVゴム厚を略250μmとした離型
層6を形成した上で、定着ローラ1の離型層3に、メチ
ルフェニル系シリコーンオイルを、塗布ローラ11によ
り薄層塗布する様に構成する。そして、該オイルを温度
制御手段(図示せず)により160℃〜180℃程度の
温度に保ち、電源20により−0.5kv〜−3kv程
度の電圧を定着ローラ1の芯金2に印加することによ
り、定着ローラ1から加圧ローラ4に向かう0.1μA
〜10μA程度の電流を流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置の定着装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式のプリンターや複写
機等の画像形成装置に用いられる定着装置の一つとし
て、図6に示すように、定着ローラ1と加圧ローラ4を
用いた熱ローラ定着方式が知られている。ここで、定着
ローラ1は、芯金2の外周面に、弾性体で形成され離型
性を有する表層3を設け、内部に熱源としてヒーター1
0を配設した形のものが一般に用いられる。又、加圧ロ
ーラ4は、芯金5の外周面に、弾性体で形成され離型性
を有する表層6を設け、定着ローラ1と互いに協働して
転写材Pと挟圧搬送するためのニップ部を形成するよう
に配設する。
【0003】又、定着ローラ1の周囲には、必要に応じ
て転写材Pの巻き付きを防止するための分離爪7や、表
面の温度を検知する温度検知素子8、オフセットトナー
を清掃するためのクリーナー9等が配置されている。温
度検知素子8は定着ローラ1の表面温度を示す温度検知
信号を出力し、該温度検知信号は温度制御回路(図示せ
ず)に与えられる。温度制御回路は温度検知信号に基づ
き、ヒーター10の動作をオンオフ制御し、ヒーター1
0のオンオフ動作によって定着ローラ1の表面温度が所
定の温度に保持される。
【0004】ここで、上記定着ローラ1の表層3として
は、一例として、厚さ20μm〜100μm程度のPF
AやPTFE等のフッ素樹脂が用いられ、更に高離型性
能を必要とする場合には厚さ1mm〜3mm程度の単層
または多層のシリコーンゴムが用いられたりする。又、
シリコーンゴムの表面にフッ素樹脂をコーティングして
用いる場合もある。又、加圧ローラ4の表層6にも、上
記と同様な材質の離型性を有する弾性物質を用いること
が多く、更に、発泡シリコーンゴム表面にPFA等の樹
脂をコーティング又はチューブ状にて被覆して用いる場
合もある。なお、定着ローラ1の表層3にシリコーンゴ
ムを用いる場合は、クリーナー9以外に(又はクリーナ
ー9の代わりに)シリコーンオイル等の離型剤を塗布す
る手段を設ける場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来装置においては、定着ローラ1と加圧ローラ4
を数kg〜数十kgの当接圧により当接させ、ニップ部
を形成させてトナーTを転写材P上に加熱・加圧定着さ
せているため、図7に示す様に、ニップ部に侵入する直
前で逃げ場を失った空気や水蒸気がトナーTを後方に吹
き飛ばすことがあった。これは、いわゆる尾引き現象と
呼ばれる現象であり、横線が後方に向かって飛び散るこ
とがあった。
【0006】この現象は、トナーTと転写材P間の電気
的拘束力が弱まったときに生じるものであり、トナーT
が十分に帯電されていなかったり、転写材Pの抵抗が下
がってトナーTを保持出来なくなった場合に生じる。従
って、環境としては高温高湿度下において生じ易いが、
他の環境下においても、例えば定着の前工程である転写
・分離の工程で転写材PやトナーTを過剰に除電した場
合等に、定着工程において尾引きが生じることがある。
【0007】これに対し、従来の定着装置のうち、定着
ローラ1の表面層が数十μmの薄層フッ素樹脂を用いて
いる様な場合には、樹脂の薄さと高抵抗(1014Ω・c
m以上)を利用して、芯金2にトナーTと同極性の数百
V〜数千Vのバイアス電圧を印加し、電界によりトナー
Tを転写材Pに押付けることで前述の尾引き現象が生じ
るのを防止していた。
【0008】しかし、このためには、加圧ローラ4を対
向電極として用いる必要があり、このため、加圧ローラ
4の表層6も薄層の絶縁部材とするとともに、この下面
に用いる弾性層を導電化したり、あるいは表層6の背面
に導電層を設けてこれを接地電位に落とす等の複雑な構
造を必要とした。
【0009】又、ニップ部近傍の電界効果に尾引き防止
が依存するため、転写材Pの抵抗が下がりすぎると、定
着ローラ1の表面に誘起される電荷(電流量として数n
A〜数十nA程度)だけでは尾引きが十分に防止出来
ず、逆に絶縁部材3や表層6の表面が帯電してしまって
通紙とともに尾引き現象が悪化することがあった。
【0010】更に、前述の従来定着装置のうちで、定着
ローラ1の表面に厚さ数mmのシリコーンゴムを設けて
いるものについては、高抵抗で厚さの厚いシリコーンゴ
ムに対してバイアス電圧を印加しても十分な電界効果を
期待出来ないという理由から、バイアス電圧を印加する
ことはなされていない。このため、尾引き現象が生じな
い様に、定着前工程で例えば転写材PとトナーTを上下
からコロナ帯電器により挟み込み、トナーTと転写材P
を強制的に帯電させて電気的に拘束させることで尾引き
現象を防止する等の方法をとっており、装置の複雑化や
コストアップを招くことがあった。
【0011】そこで、本発明は、簡単な構造で、トナー
の尾引き現象を防止することのできる定着装置及びこの
定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、円筒状の芯金上に弾性体を有
し、該芯金内に熱源を備える定着ローラと、該定着ロー
ラに加圧当接する加圧ローラとを具備し、両ローラによ
り転写材を挟持搬送することで、トナー像を転写材に溶
融定着する定着装置において、上記定着ローラの弾性体
には導電性の部材が含有されており、該弾性体にトナー
の有する電荷と同極性のバイアス電圧を印加する手段を
備え、該手段により転写材に対し略0.1μA以上5.
0μA以下の電流を通電することにより達成される。
【0013】又、本出願に係る第2の発明によれば、上
記目的は、上記第1の発明において、定着ローラの弾性
体は、シリコーンゴムにより形成され、導電性の部材は
略140℃以上に加熱された吸湿性のあるシリコーンオ
イルであることにより達成される。
【0014】更に、本出願に係る第3の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明または第2の発明におい
て、定着ローラに当接する加圧ローラとして、円筒状の
芯金上に弾性体を有し該弾性体に導電性の部材を含有す
る加圧ローラを用いると共に、該加圧ローラの弾性層を
ダイオードまたは抵抗を介して接地させたことにより達
成される。
【0015】又、本出願に係る第4の発明によれば、上
記目的は、感光層を有する潜像担持体と、該潜像担持体
を帯電せしめる帯電手段と、帯電された潜像担持体を露
光せしめる露光手段と、該露光により該潜像担持体上に
形成された静電潜像をトナーにより現像せしめる現像装
置と、現像されたトナー像を転写財上に転写せしめる転
写装置と、円筒状の芯金上に弾性体を有し該芯金内に熱
源を備える定着ローラ、及び該定着ローラに加圧当接す
る加圧ローラにより転写材を挟持搬送することで、トナ
ー像を転写材に溶融定着する定着装置とを備えた画像形
成装置において、上記定着装置の定着ローラの弾性体に
は導電性の部材が含有されており、該弾性体にトナーの
有する電荷と同極性のバイアス電圧を印加する手段を備
え、該手段により転写材に対し略0.1μA以上5.0
μA以下の電流を通電することにより達成される。
【0016】
【作用】本出願に係る第1の発明によれば、定着ローラ
の弾性体に導電性の部材を含有させ、電圧を印加する手
段により、該弾性体にトナーの有する電荷と同極性のバ
イアス電圧を印加するして、転写材に対し略0.1μA
以上5.0μA以下の電流を通電するので、定着ローラ
から転写材への電流の流れ込みによりトナーに負の電荷
が注入されるとともに、転写材のトナーが付着した面と
は反対面に正の電荷が誘起され、静電的にトナーが転写
材に保持され、尾引き現象は発生しない。
【0017】又、本出願に係る第2の発明によれば、上
記第1の発明において、定着ローラの弾性体は、シリコ
ーンゴムにより形成され、導電性の部材として略140
℃以上に加熱された吸湿性のあるシリコーンオイルを用
いたので、加圧ローラの芯金上に形成される弾性層等を
導電化する等の複雑な構成を採らなくても、定着ローラ
から転写材へ所定の電流が流れる。
【0018】更に、本出願に係る第3の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、定着ローラ
に当接する加圧ローラとして、円筒状の芯金上に弾性体
を有し該弾性体に導電性の部材を含有する加圧ローラを
用いると共に、該加圧ローラの弾性層をダイオードまた
は抵抗を介して接地させたので、定着ローラから加圧ロ
ーラに過剰な電流が流れることを防止する。
【0019】又、本出願に係る第4の発明によれば、定
着装置の定着ローラの弾性体に導電性の部材を含有さ
せ、電圧を印加する手段により、該弾性体にトナーの有
する電荷と同極性のバイアス電圧を印加するして、転写
材に対し略0.1μA以上5.0μA以下の電流を通電
するので、定着ローラから転写材への電流の流れ込みに
よりトナーに負の電荷が注入されるとともに、転写材の
トナーが付着した面とは反対面に正の電荷が誘起され、
静電的にトナーが転写材に保持され、尾引き現象は発生
せず、良好な画像形成が行われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0021】(第1の実施例)先ず、本発明の実施例1
を図1ないし図3に基づいて説明する。図2は、本発明
の定着装置を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す
図である。図2において、31は潜像担持体たる感光ド
ラムであり、矢印方向に回転自在に配設されている。該
感光ドラム31の表面は、該感光ドラム31の上方に配
設された帯電手段たる一次帯電器32により正または負
の所定電位に一様に帯電処理されており、この帯電面に
対して露光手段たるレーザビーム33による露光がなさ
れることで、感光ドラム31表面に原稿画像に対応した
パターンの静電潜像が順次に形成される。そして、感光
ドラム31表面に形成された静電潜像は、該感光ドラム
31の側方に配設された現像装置31によりトナー像と
して顕画像化され、転写装置たる転写帯電ローラ35と
の対向部へと搬送される。一方、カセット38内の転写
材は、ピックアップローラ37によって一枚づつカセッ
ト38から取り出され、給紙ローラ36により給送され
る。そして、レジストローラ39により所定のタイミン
グをとって上記感光ドラム31と転写帯電ローラ35と
の間の転写部へ導入され、転写コロナを受けることで感
光ドラム31に接し、感光ドラム31表面のトナー顕画
像が転写材に順次転写される。このとき、感光ドラム3
1の表面上には転写されないトナーが残留するが、この
残留トナーはクリーニング器40によって除去される。
そして、上述のように転写部を通過した転写材は搬送ベ
ルト41及び定着入口ガイド42を経由して定着装置へ
と案内される。
【0022】次に、この定着装置について図1を用いて
詳述する。なお、図1では、従来例で説明した温度検知
素子や分離爪については、記載を省略しており、これら
については説明も省略する。
【0023】まず、定着ローラ1について説明を行う。
定着ローラ1はアルミニウムの芯金2上にジメチル系の
シリコーンゴムによる弾性層を設け、これを離型層3と
している。本実施例では、厚さ略1mmのHTVゴムの
表面に、更に厚さ略250μmのLTVゴムを設け、強
度と高離型性能を具えた2層タイプの離型層3を用い
た。又、加圧ローラ4も離型層6として定着ローラ1と
同様の2層構成シリコーンゴムローラを用い、このとき
HTVゴムの厚さを略1.5mmとし、その表層のLT
Vゴム厚を略250μmとした。なお、ブレード19は
加圧ローラ4の表面のオイルや紙粉等をかき取るための
クリーニングブレードである。そして、この定着ローラ
1の離型層3に、導電性の部材であり離型剤であるメチ
ルフェニル系シリコーンオイル(信越シリコーン製KF
53を使用)を、塗布ローラ11により薄層塗布する様
に構成した。ここで、シリコーンオイルはノズル13に
より塗布ローラ11とオイル溜め14の間に適量落下
し、更に塗布ブレード12により塗布ローラ11上に均
一に薄層塗布され、余剰オイルは回収部15から回収さ
れる。なお、オイルを送るためのポンプ等の記載は省略
する。又、ローラ16〜18は予め巻き付けておいた不
織布を適宜矢印方向に送ることで定着ローラ1の表面を
清掃する、クリーナー部材の送り機構である。
【0024】以上のように、本実施例の定着装置には、
メチルフェニル系シリコーンオイルを用いているが、実
験の結果、このメチルフェニル系シリコーンオイルの温
度と導電率の間には図3に示す様な関係があることが判
った。
【0025】つまり、図3に示すように、140℃を超
えたあたりから急激に導電率の上昇しており、これは主
にオイルの吸湿が原因と思われるが、140℃を超えた
あたりからは適度な導電性を具えた導電性の部材となり
得る。
【0026】そこで、定着ローラ1に、上記オイルを予
め数%含浸させて用い、温度制御手段(図示せず)によ
り160℃〜180℃程度の温度に保つことで、オイル
の含浸量を更に増加させるとともにオイル自体の導電性
を増加させ、図1に示す様に電圧を印加する手段たる電
源20により−0.5kv〜−3kv程度の電圧を定着
ローラ1の芯金2に印加することにより、定着ローラ1
から加圧ローラ4に向かう0.1μA〜10μA程度の
電流を流すこととした。
【0027】本発明者等は、検討条件として、転写材P
として秤量80g/m2のA4サイズ普通紙を縦方向に
線速度約100mm/秒にて通紙し、又、トナーTとし
て、ポリエステル系の非磁性ネガ一成分トナーを用い、
転写材Pの含水量を変化させることで抵抗値を変化させ
て尾引きの発生を見た。
【0028】その結果、従来装置においては転写材Pが
略1011Ω/cm以下のところで尾引きが発生し始めた
が、上述のごとき本発明の定着装置を用いたところ、定
着ローラ1から転写材Pに向かい、略0.1μA〜5μ
A程度の電流が流れるように電源20の電圧を調節する
ことで尾引きの発生がなくなった。
【0029】これは、定着ローラ1から転写材Pへ電流
が流れ込んでトナーTに負の電荷が注入するとともに、
トナーTが転写材Pに付着した部分のトナーTと反対面
に正の電荷が誘起され、静電的にトナーTが転写材Pに
保持されたためと思われる。
【0030】しかし、電流量が略5μAを超えたあたり
から、画像の横線が全体ににじんだ様に太くなる、いわ
ゆる飛び散り現象が生じる様になった。
【0031】これは、トナーTの電荷と定着ローラ1の
バイアス電圧の間の反発力が過剰となり、静電的に飛び
散りを生じるものである。
【0032】従って、定着ローラ1から転写材Pへ流入
する電流値は0.1μA〜5μA程度の範囲であるのが
望ましい。
【0033】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例を図4に基づいて説明する。なお、第1の実施例と
の共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】図4に本発明の第2の実施例を示す。図4
では、加圧ローラ4の中にヒーター21を内包し、上下
ローラとも加熱する場合の実施例を示すものである。こ
の様に、加圧ローラ4も加熱することで、特にフルカラ
ー画像の定着装置では各色の混色性が向上して良好な画
像が得られる。なお、ここでも温度制御の手段自体は発
明の本質と関係ないので省略するが、一般に、上下のロ
ーラが略等しい温度となるのが望ましく、このため、
上、下ローラのどちらか一方、または両方に温度検知素
子を設けて温度制御を行う。
【0035】この様な構成の装置においても本発明を同
様に適用する事が可能である。ただし、定着ローラの場
合に説明したごとく、加圧ローラ4にも定着ローラ1と
略等しい構成のものを用いた場合、離型性が向上し、両
面プリント時でも良好な通紙が可能となる反面、ヒータ
ー21により加圧ローラ4に含浸されたシリコーンオイ
ルも低抵抗化し、定着ローラ1と加圧ローラ4の間に過
剰に電流が流れて、前述の電界による飛び散りが生じる
ことがある。この様な場合、図4の向きに、すなわち定
着ローラ1からの電流を阻止する方向に高圧ダイオード
22を設けた上で、定着ローラ1にバイアス電圧を印加
すれば、尾引きや飛び散りのない良好な画像が得られ
る。なお、加圧ローラ4の表面は紙と紙の間のインター
バルにおける定着ローラ1との接触や、あるいは当接部
材であるブレード19との接触等により電荷の授受が行
われるため、過剰に帯電されることはなくまた、転写材
Pを介して搬送路内に電流が流れこむという電気的な経
路も存在するため、本実施例においても十分な定着ロー
ラ電流を確保することが可能である。
【0036】なお、上述の高圧ダイオードとしては、印
加電圧に対して十分な耐圧を有するもの(3kV以上)
が望ましく、クランプ電圧は数百V程度のものが好適で
ある。
【0037】(第3の実施例)次に、本発明の第3の実
施例を図5に基づいて説明する。なお、第1の実施例と
の共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0038】図5に、本発明の第3の実施例を示す。本
実施例は、第2の実施例における高圧ダイオードの代わ
りに抵抗23を用いるものである。このとき、好適な抵
抗値は、5×107Ω〜2×109Ω程度であった。この
抵抗は、転写材Pが低抵抗化した際に加圧ローラ4に過
剰な電流が流れるのを防止する作用を有するものであ
り、抵抗値が低抵抗化した転写材の実抵抗値より小さす
ぎると効果がなくなってしまい、また通常の転写材Pよ
りも高抵抗では加圧ローラ4がチャージアップする可能
性がある。
【0039】以上述べた第1の実施例等において、導電
性媒体としてメチルフェニル系シリコーンオイルを加熱
して用いた場合について説明を行った。これは、特にシ
リコーンゴムに対する同オイルの含浸量が温度に大きく
依存するため、冷却時にシリコーンゴム内のオイルがゴ
ム表面にしみ出し易く、従って吸湿し易いという効果も
利用しているものである。なお、この他にジメチル系シ
リコーンオイル等でもシリコーン自体の有する吸湿性に
より、ある程度の導電性は得ることが出来る。
【0040】また、吸湿作用以外に、導電材料を弾性対
自身やシリコーンオイル等に含有させ、ニップ部での定
着ローラ自体の実抵抗を108Ωから1010Ω位に制御
したものを用いることも出来る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、定着ローラの弾性体に導電性の部材を
含有させ、電圧を印加する手段により、該弾性体にトナ
ーの有する電荷と同極性のバイアス電圧を印加するし
て、転写材に対し略0.1μA以上5.0μA以下の電
流を通電するので、簡単な構成により、転写材が吸湿し
た際の、定着時に生じる尾引き現象を防止することが可
能となった。
【0042】又、本出願に係る第2の発明によれば、上
記第1の発明において、定着ローラの弾性体は、シリコ
ーンゴムにより形成され、導電性の部材として略140
℃以上に加熱された吸湿性のあるシリコーンオイルを用
いたので、加圧ローラの芯金上に形成される弾性層等を
導電化する等の複雑な構成を採らずに、尾引き現象を防
止することができる。
【0043】更に、本出願に係る第3の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、定着ローラ
に当接する加圧ローラとして、円筒状の芯金上に弾性体
を有し該弾性体に導電性の部材を含有する加圧ローラを
用いると共に、該加圧ローラの弾性層をダイオードまた
は抵抗を介して接地させたので、画像がにじむ様に飛び
散るという現象が発生するのも防止することができた。
【0044】又、本出願に係る第4の発明によれば、定
着装置の定着ローラの弾性体に導電性の部材を含有さ
せ、電圧を印加する手段により、該弾性体にトナーの有
する電荷と同極性のバイアス電圧を印加するして、転写
材に対し略0.1μA以上5.0μA以下の電流を通電
するので、尾引き現象を発生させることなく、良好な画
像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における定着装置を示す
図である。
【図2】図1の定着装置が備えられた本発明の第1の実
施例における画像形成装置を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例で用いたシリコーンオイ
ルの温度と導電率の関係を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例における定着装置を示す
図である。
【図5】本発明の第3の実施例における定着装置を示す
図である。
【図6】従来の定着装置を示す図である。
【図7】従来装置における尾引き現象の説明のための図
である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 芯金 3 表層(弾性体) 4 加圧ローラ 5 芯金 6 表層(弾性体) 10 ヒーター(熱源) 20 電源(電圧を印加する手段) 21 ヒーター(熱源) 22 ダイオード 23 抵抗 31 感光ドラム(潜像担持体) 32 一次帯電器(帯電手段) 33 レーザビーム(露光手段) 34 現像装置 35 転写帯電ローラ(転写装置) P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 健彦 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 宮代 俊明 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 久米 隆生 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 一瀬 公孝 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の芯金上に弾性体を有し、該芯金
    内に熱源を備える定着ローラと、該定着ローラに加圧当
    接する加圧ローラとを具備し、両ローラにより転写材を
    挟持搬送することで、トナー像を転写材に溶融定着する
    定着装置において、上記定着ローラの弾性体には導電性
    の部材が含有されており、該弾性体にトナーの有する電
    荷と同極性のバイアス電圧を印加する手段を備え、該手
    段により転写材に対し略0.1μA以上5.0μA以下
    の電流を通電することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 定着ローラの弾性体は、シリコーンゴム
    により形成され、導電性の部材は略140℃以上に加熱
    された吸湿性のあるシリコーンオイルであることとする
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 定着ローラに当接する加圧ローラとし
    て、円筒状の芯金上に弾性体を有し該弾性体に導電性の
    部材を含有する加圧ローラを用いると共に、該加圧ロー
    ラの弾性層をダイオードまたは抵抗を介して接地させた
    こととする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 感光層を有する潜像担持体と、該潜像担
    持体を帯電せしめる帯電手段と、帯電された潜像担持体
    を露光せしめる露光手段と、該露光により該潜像担持体
    上に形成された静電潜像をトナーにより現像せしめる現
    像装置と、現像されたトナー像を転写財上に転写せしめ
    る転写装置と、円筒状の芯金上に弾性体を有し該芯金内
    に熱源を備える定着ローラ、及び該定着ローラに加圧当
    接する加圧ローラにより転写材を挟持搬送することで、
    トナー像を転写材に溶融定着する定着装置とを備えた画
    像形成装置において、上記定着装置の定着ローラの弾性
    体には導電性の部材が含有されており、該弾性体にトナ
    ーの有する電荷と同極性のバイアス電圧を印加する手段
    を備え、該手段により転写材に対し略0.1μA以上
    5.0μA以下の電流を通電することを特徴とする画像
    形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7574165B2 (en) 2003-09-26 2009-08-11 Sharp Kabushiki Kaisha Fixing method, fixing device, and image forming apparatus

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US7574165B2 (en) 2003-09-26 2009-08-11 Sharp Kabushiki Kaisha Fixing method, fixing device, and image forming apparatus

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