JPH08305137A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08305137A
JPH08305137A JP7107500A JP10750095A JPH08305137A JP H08305137 A JPH08305137 A JP H08305137A JP 7107500 A JP7107500 A JP 7107500A JP 10750095 A JP10750095 A JP 10750095A JP H08305137 A JPH08305137 A JP H08305137A
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Japan
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Application number
JP7107500A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakayama
浩 中山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、ハーフトーン画像に画像欠
損を生じることのない画像形成装置を提供することにあ
る。 【構成】この発明の複写装置によれば、LED消去アレ
イ42のそれぞれのLED素子L01ないしL40が複写画
像の後端に対応する位置で点灯されるタイミングは、画
像濃度センサ28aを介して検出された原稿の画像の画
像濃度に応じて規定される遅延時間経過後に設定され
る。これにより、ハーフトーン画像の後端部の画像が感
光体ドラム38上でのLED消去アレイ42からの光の
回り込みにより不所望に消去されることが防止できる。
発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電写真プロセスを
用いて原稿の画像を用紙に複写する画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置、たとえば、静電式複写装
置は、複写対象物すなわち原稿の画像を読取る画像読取
部、読取部により読取られた画像に対応する複製像を形
成する画像形成部、及び、画像形成部を介して形成され
た画像を恒久的に保存するために利用される用紙を給送
する用紙搬送部を含んでいる。
【0003】画像読取部は、原稿が載置される載置台、
複写によって得られる複写物の背景を白くするための被
覆部が一体に形成されるとともに載置台に載置された原
稿を載置台に向かって押しつけるカバー部材を有してい
る。
【0004】カバー部材は、複写対象物が本あるいは立
体物などのシート状以外の形状であっても複写可能とす
るため、開放された状態でも利用可能に形成されてい
る。画像形成部は、読取られた画像に対応する静電潜像
が形成される感光体、この感光体に形成された潜像にト
ナーを供給することで現像する現像装置、及び、この像
形成を開始させるための複写開始を指示するための複写
開始スイッチなどを有している。
【0005】ところで、原稿が本あるいは立体物である
場合には、カバー部材が開放されることで、背景すなわ
ち複写された画像の周囲に不所望な黒縁 (トナー像) が
生じることが知られている。また、原稿あるいは原稿を
複写するための複写倍率に応じて規定される画像の大き
さよりも大きな複写用紙が利用された場合には、用紙に
形成された画像の周囲に、同様の黒縁が生じる。
【0006】このことから、黒縁を消去するために、原
稿の大きさよりも選択された用紙の大きさが大きい場合
あるいは縮小複写において用紙の周囲に余白が生じるこ
とが明らかな場合に、光を照射することにより帯電装置
を介して帯電された感光体の電荷であって上記余白に対
応する領域の電荷を予め消去するための電荷消去装置が
配置されている。
【0007】電荷消去装置は、感光体の長さに応じて所
定個数のLEDが所定の間隔で配列まれた複数のLED
からなるLEDアレイであって、たとえば、現像装置と
帯電装置との間に、感光体の軸線に沿って配置されてい
る。
【0008】この種の電荷消去装置は、複写可能な画像
領域の大きさと用紙の大きさに基づいて求められる余白
の大きさに合わせて、あるいは、所定の入力方法に基づ
いて入力される編集領域の位置に合わせて、所定のタイ
ミングで点灯される。また、電荷消去装置は、複写画像
の後端部に対して現像装置の現像バイアス電圧がオフさ
れることに起因して生じる虞れのある原稿の長さ方向の
後端の黒縁を消去するために、所定のタイミングで感光
体の軸線方向に沿って一斉に点灯される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原稿の長さ
方向の後端の所定の位置で電荷消去装置が点灯される場
合、たとえば、写真などに代表されるハーフトーン画像
に関し、電荷消去装置からの光により感光体上の潜像の
画像電位が低下され、現像装置により現像された結果得
られる画像濃度が低下する問題がある。
【0010】このことから、電荷消去装置のLEDを、
LEDケースの奥深くすなわち感光体表面から遠のく方
向に配置することでLEDからの光が感光体に回り込む
程度を低減する方法が既に提案されている。また、この
方法に類似する方法として、LEDケースの所定の位置
に、遮光部材を配置する方法も提案されている。
【0011】しかしながら、これらの方法によっても、
ハーフトーン画像の感光体上の画像電位の低下は避けら
れない。また、これらの方法では、実質的に、感光体上
での照度が低下されることから、LEDの発光強度を増
大しなければならない問題がある。このことは、同時
に、複写装置のコストを増大させる。
【0012】一方、電荷消去装置のLEDケースを、感
光体表面の近傍に配置する方法が提案されている。しか
しながら、この方法では、LEDケースの加工精度およ
び取り付け精度が要求されることから、複写装置のコス
トが増大される。また、この方法では、LEDケースあ
るいはLEDケース内のLED素子にトナーが付着しや
すいことから、経時変化により、画像形成可能領域に対
する電荷消去機能が低下する問題がある。このことは、
たとえば、トナー消費量を増大させるのみならず、余白
部にカブリを生じさせる問題がある。この発明の目的
は、ハーフトーン画像に画像欠損を生じることのない画
像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、像を担持する像担持体と、こ
の像担持体の近傍に配置され、前記像担持体が前記像を
担持可能な領域の大きさを制限する像担持領域制限手段
と、この像担持領域制限手段を付勢するタイミングを、
原稿の画像濃度に応じて変更する制限手段制御手段とを
有する画像形成装置を提供するものである。
【0014】また、この発明によれば、電荷が与えられ
た状態で光が照射されることにより光が照射された領域
とそれ以外の領域とにより形成される潜像を保持する感
光体と、この感光体の軸線に沿って配列された複数の発
光体を含み、前記感光体の所定の位置に光を照射するこ
とにより前記感光体に与えられた電荷の一部を消去して
前記感光体に前記潜像が形成される画像形成可能領域の
大きさを変更可能な画像領域変更手段と、前記潜像の基
となる原稿の画像濃度を検出する濃度検出手段と、この
濃度検出手段により検出された前記原稿の画像濃度に応
じて、前記画像形成領域変更手段の前記複数の発光体を
一律に発光させるタイミングを変更する発光させる発光
体駆動手段とを有する画像形成装置が提供される。
【0015】さらに、この発明によれば、電荷が与えら
れた状態で原稿の画像の画像濃度に対応する強度分布を
有する光が照射されることにより前記光が照射された領
域とそれ以外の領域とにより形成される潜像を保持する
感光体ドラムと、前記原稿の画像の画像濃度を検出して
前記画像濃度に対応する電圧を出力する画像濃度検出セ
ンサと、前記感光体ドラムの軸線方向に延出された複数
のLED発光素子を含み、前記感光体ドラムに与えられ
た前記電荷を選択的に消去することにより、前記感光体
ドラムが前記潜像を保持可能な画像保持領域の大きさを
変更するLED消去アレイと、前記感光体ドラムに形成
される前記潜像の前記感光体ドラムが回転される方向の
後端部に対応する画像を、前記画像濃度検出センサから
の前記出力電圧の大きさに基づいて前記LED消去アレ
イの全ての前記LED発光素子を発光させることにより
任意に消去する画像後端領域制御手段とを有する画像形
成装置が提供される。またさらに、この発明によれば、
原稿の画像濃度を検出する画像濃度センサと、前記原稿
の画像を照明する照明ランプと、この照明ランプにより
照明された前記原稿からの反射光に対応する潜像が形成
される感光体ドラムと、この感光体ドラムの軸線方向に
複数配列されたLED発光素子列を含み、任意の位置の
LED発光素子を発光させることで前記感光体ドラムが
前記潜像を保持可能な領域の前記軸線方向の画像形成可
能幅の大きさを制限するとともに、全てのLED発光素
子を発光させることで前記潜像の前記軸線方向と直交す
る後端部の画像形成可能長さを、前記原稿の画像の画像
長さに一致させるLED消去アレイと、前記画像濃度検
出センサにより検出された前記原稿の画像濃度が所定の
濃度よりも薄い場合に、前記LED消去アレイの全ての
LED発光素子を発光させるタイミングを、前記原稿の
画像濃度の薄さの程度に応じて前記原稿の画像濃度が所
定の濃度である場合よりも遅延させるLED消去アレイ
発光制御回路とを有する画像形成装置が提供される。
【0016】さらにまた、この発明によれば、原稿の画
像濃度を検出する画像濃度センサと、前記原稿の画像を
照明する照明ランプと、この照明ランプにより照明され
た前記原稿からの反射光に対応する潜像が形成される感
光体ドラムと、この感光体ドラムの軸線方向に複数配列
されたLED発光素子列を含み、任意の位置のLED発
光素子を発光させることで前記感光体ドラムが前記潜像
を保持可能な領域の前記軸線方向の画像形成可能幅の大
きさを制限するとともに、全てのLED発光素子を発光
させることで前記潜像の前記軸線方向と直交する後端部
の画像形成可能長さを、前記原稿の画像の画像長さに一
致させるLED消去アレイと、前記画像濃度検出センサ
により検出された前記原稿の画像濃度が反射率で40%
より反射率の高い場合に、前記LED消去アレイの全て
のLED発光素子を発光させるタイミングを、前記原稿
の画像濃度の反射率の変動量に対しておおむね線形の補
正量で前記原稿の画像濃度が反射率で40%未満である
場合よりも遅延させるLED消去アレイ発光制御回路と
を有する画像形成装置が提供される。
【0017】
【作用】この発明の画像形成装置によれば、像担持領域
制限手段は、原稿の画像濃度に応じて像担持体が像を担
持可能な領域の大きさを制限することから、像担持領域
制限手段の出力により画像に不所望な欠損が生じること
が防止される。
【0018】また、この発明の画像形成装置によれば、
感光体の軸線に沿って配列された複数の発光体を含み、
感光体の所定の位置に光を照射することにより感光体に
与えられた電荷の一部を消去して感光体に潜像が形成可
能な画像形成可能領域の大きさを変更する画像領域変更
手段は、発光体駆動手段により、潜像の基となる原稿の
画像濃度を検出する濃度検出手段により検出された前記
原稿の画像濃度に応じて複数の発光体を一律に発光させ
るタイミングが変更されることから、画像電位が比較的
不安定な潜像の画像電位が不所望に消去されることが防
止される。従って、原稿画像の長手方向後端部の画像が
確実に複写できる。
【0019】さらに、この発明の画像形成装置は、原稿
の画像濃度を検出する画像濃度センサと、原稿の画像を
照明する照明ランプと、原稿からの反射光に対応する潜
像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの軸線方
向に複数配列されたLED発光素子列を含み、任意の位
置のLED発光素子を発光させることで感光体ドラムが
潜像を保持可能な領域の軸線方向の画像形成可能幅の大
きさを制限するとともに、全てのLED発光素子を発光
させることで潜像の軸線方向と直交する後端部の画像形
成可能長さを、原稿の画像の画像長さに一致させるLE
D消去アレイと、画像濃度検出センサにより検出された
原稿の画像濃度が所定の濃度よりも薄い場合に、LED
消去アレイの全てのLED発光素子を発光させるタイミ
ングを、原稿の画像濃度の薄さの程度に応じて原稿の画
像濃度が所定の濃度である場合よりも遅延させるLED
消去アレイ発光制御回路を有し、全てのLED発光素子
を発光させることで潜像の軸線方向と直交する後端部の
画像形成可能長さを、原稿の画像濃度の薄さの程度に応
じて変化できる。これにより、LED消去アレイにより
提供される光により感光体ドラムに形成された潜像の一
部が不所望に消去されることが防止される。
【0020】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。図1に示されるように、画像形成装置すなわち複
写装置2は、複写対象物すなわち原稿Dが載置される原
稿テーブル10、及び、原稿テーブル10に対して開閉
可能に形成され、原稿テーブル10に載置された原稿D
を原稿テーブル10に密着させる原稿押さえ12を有し
ている。
【0021】原稿テーブル10の下方すなわち装置2の
内側には、原稿テーブル10と平行に移動可能に形成さ
れ、原稿Dからの反射光を所定の方向に案内する第一キ
ャリッジ14が配置されている。
【0022】第一キャリッジ14は、図示しないパルス
モータによって、原稿テーブル10に沿って往復動され
る。第一キャリッジ14には、原稿テーブル10に載置
された原稿Dを照明する照明ランプ16、照明ランプ1
6から発生される照明光を原稿Dに向けて反射する反射
板18、及び、原稿Dからの反射光を所定の方向に向か
って折曲げる第1ミラー20が一体に形成されている。
なお、照明ランプ16は、後述するランプレギュレータ
に接続され、図示しない操作パネルから入力される露光
量に対応するさまざなな光量に対応して調整されたラン
プレギュレータからの電圧により点灯される。
【0023】第1ミラー20により反射された反射光が
案内される方向には、第1ミラー20で折曲げられた原
稿Dからの反射光を直角に、かつ、連続して折曲げる第
2ミラー22および第3ミラー24が配置されている。
第2ミラー22および第3ミラー24は、第二キャリッ
ジ26に固定されている。
【0024】第二キャリッジ26は、第一キャリッジ1
4を駆動する図示しない歯付きベルトなどによって第一
キャリッジ14に対して従動されるとともに、第一キャ
リッジ14に対し、1/2の速度で原稿テーブル10と
平行に移動される。
【0025】第一キャリッジ14の下方であって第二キ
ャリッジ26を介して折返された光の光軸を含む面内の
所定の位置には、第3ミラー24で反射された反射光を
所定の倍率で結像させる結像レンズ28、及び、レンズ
28により所定の倍率に対応する集束性が与えられた上
記反射光の光路をさらに折り返す第4ミラー30および
第5ミラー32が配置されている。なお、レンズ28と
同一の面内であって、レンズ28の近傍には、レンズ2
8を通過する光の光強度すなわち原稿Dの画像情報の反
射画像濃度を検出する濃度センサ28aが、レンズ28
を一体的に配置されている。
【0026】結像レンズ28は、図示しない駆動機構を
介して移動可能に形成され、第二キャリッジ26からの
反射光に集束性を与えるとともに、自身が移動すること
により反射光を所定の倍率で結像させる。
【0027】第4ミラー30および第5ミラー32は、
相互に直角に配置され、レンズ28が移動されたことに
よる光路長すなわち原稿テーブル10と後述する感光体
ドラムとの間の距離の変動を、自身が移動することによ
り補正する。なお、第4ミラー30および第5ミラー3
2は、ミラー保持枠34に保持されている。
【0028】第5ミラー32により反射された反射光が
案内される方向には、反射光を後述する感光体ドラムの
所定の位置に集束させるための露光ミラー36が配置さ
れている。
【0029】露光ミラー36を介して伝達された光が照
射される位置であって、複写装置2の概ね中央には、記
録媒体すなわち感光体ドラム38が配置されている。な
お、感光体ドラム38は、図示しないモータにより所定
の速度で矢印の方向に回転される。
【0030】感光体ドラム38の表面には、露光ミラー
36からの光すなわち露光光都市手伝達された原稿の画
像に対応する画像が形成される。感光体ドラム38の周
囲には、感光体ドラム38が回転される方向に沿って、
ドラム38に所定の電荷を帯電させる帯電装置40、図
示しない操作パネルから入力された用紙サイズあるいは
画像形成倍率、及び、編集処理、たとえば、マスキング
あるいはトリミングにより指定された領域に対応する画
像形成領域の外側または内側に相当するドラム38上の
電荷を消去するLED消去アレイ42、ドラム38に形
成された静電潜像にトナーを供給することで現像する現
像装置44、ドラム38に形成されたトナー像を用紙に
転写させるとともに、トナー像が転写される際にドラム
38に静電的に吸着された用紙をドラム38から分離さ
せるための転写分離装置46、及び、ドラム38の表面
に残ったトナーをかき落とすとともに、ドラム38の表
面に残った電荷を除去するクリーニング除電装置48な
どが順に配置されている。
【0031】感光体ドラム38が回転される方向の上流
に対応する位置であって、この実施例では装置2の右方
には、感光体ドラム38に形成された画像すなわちトナ
ー像が転写されるための用紙を保持する第1および第2
の用紙カセット50aおよび50bがスロット52aお
よび52bにより着脱可能に保持されている。
【0032】感光体ドラム38とスロット52a (カセ
ット50a) との間には、用紙カセット50aから用紙
を1枚ずつ引出す給紙ローラ54a、及び、給紙ローラ
54aおよび給紙ローラ54bを介して引出された用紙
を感光体ドラム38へ送出するための搬送ローラ56a
が配置されている。同様に、感光体ドラム38とスロッ
ト52b (カセット50b) との間には、用紙カセット
50bから用紙を1枚ずつ引出す給紙ローラ54b、及
び、給紙ローラ54bを介して引出された用紙を感光体
ドラム38へ送出するための搬送ローラ56bが配置さ
れている。
【0033】感光体ドラム38と各搬送ローラ56aお
よび搬送ローラ56bとの間には、それぞれのカセット
から取出された用紙の傾きを補正するとともに、感光体
ドラム38上のトナー像の先端と用紙の先端とを整合さ
せ、感光体ドラム38の外周面の移動速度と同じ速度で
用紙を給送するタイミングローラ58が配置されてい
る。なお、タイミングローラ58のカセット寄りには、
それぞれのカセットから取出された用紙がタイミングロ
ーラ58に接近したこと、タイミングローラ58を介し
て用紙が停止されていること、及び、タイミングローラ
58で停止された用紙が所定の時間内で後述する定着装
置に向けて搬送されたことすなわち装置2内部における
用紙の詰まり (JAM) を検出するためのアライニング
スイッチ58aが配置されている。
【0034】感光体ドラム38が回転される方向に沿っ
て転写装置46の下流に対応する位置には、感光体ドラ
ム38上に形成されたトナー像が転写された用紙を搬送
する搬送装置60、用紙に転写されたトナーを加熱する
ことで溶融させ、用紙に定着させる定着装置62、及
び、トナー像が定着された用紙を装置2の外部へ排出さ
せる一対の排出ローラ64を有している。
【0035】定着装置62は、ローラ表面が互いに圧接
されたヒートローラ対を含み、ローラ相互間を用紙が通
過される際に用紙に保持されているトナーを加熱するこ
とでトナー像を溶融させつつトナー像と用紙とを加圧す
ることで、用紙にトナー像を固定させる。
【0036】図2によれば、LED消去アレイ42は、
感光体ドラム38に対向される側が開口に形成されると
ともに、ドラム38の軸線方向に沿って延出された複数
の遮光セル4201〜42nを含むケース42aと、それ
ぞれの遮光セル4201〜42nに収容されたLED素子
01〜Lnにより構成されている。なお、遮光セル42
01〜42nすなわちLED素子L01〜Lnは、たとえば、
中心間距離が7.5ミリメートルで配列される。また、
それぞれのLED素子L01〜Lnからの光は、対応する
遮光セル4201〜42nから出射された時点で感光体ド
ラム38に向かって拡散され、実質的に、連続した消去
領域を提供できる。なお、それぞれのLED素子を点灯
するための点灯データは、さまざまな入力条件に基づい
て予め決められているとともに、後述するROMに記憶
されている。
【0037】図3によれば、制御部100は、主制御ユ
ニットすなわちCPU110を含んでいる。CPU11
0には、図示しない操作パネル、装置2を構成する多く
の機構あるいは回路、たとえば、図示しないモータを回
転させるモータ駆動回路112、後述するROMからの
データに応じてLED消去アレイ42のLED素子L01
ないしL40を点灯させるLED消去アレイ点灯回路11
4、及び、帯電装置40および転写装置46に印加する
ための高電圧を発生する高電圧発生回路116などが接
続されている。
【0038】また、CPU110には、たとえば、スロ
ット52aおよび52bに挿入されるカセット50aお
よび50bが挿入されたか否か、あるいは、それぞれの
カセット内の用紙の残量などを検出する図示しないセン
サ群からの信号を受け入れる検出回路118、濃度セン
サ28aの出力電圧をディジタル信号に変換してCPU
110に入力するA/Dコンバータ119、及び、予め
決められているさまざまなデータあるいは図示しない操
作パネルから入力されるデータを保持するメモリユニッ
ト120が接続されている。
【0039】メモリユニット120は、予め決められて
いる数値データあるいは装置2を動作させるための制御
データなどが記憶されている読みだし専用メモリすなわ
ちROM122、図示しない操作パネルを介して入力さ
れた複写条件データなどが一時的に記憶されるランダム
・アクセス・メモリすなわちRAM124、及び、装置
2が組立てられる際に入力される調整データ、たとえ
ば、照明ランプ16を点灯させるための基準電圧あるい
は濃度センサ28aの出力に対応する制御量などが記憶
される不揮発性メモリ126を含んでいる。RAM12
4および不揮発性メモリ126には、必要に応じてデー
タが書き込まれ、ROM122、RAM124および不
揮発性メモリ126からは、相互にあるいは単独で所定
のデータが読み出される。
【0040】ROM122には、LED消去アレイ42
の各LED素子L01〜L40の点灯および非点灯 (たとえ
ば、スロット50aおよび50bに配置されている図示
しないサイズ検出スイッチによって検出された用紙の大
きさに合わせて用紙の周囲に形成される画像を所定幅だ
け消去するために、複写用紙の大きさと複写倍率によっ
て規定される) 、複写倍率に対応する第一キャリッジ1
4の移動速度すなわちモータ駆動回路112から図示し
ないパルスモータに供給する駆動パルス量、及び、図示
しない操作パネルのそれぞれのキーがオンされた場合に
出力される信号データなどが記憶されている。
【0041】RAM124には、図示しない操作パネル
を介して入力されるデータ、たとえば、複写倍率、画像
濃度、あるいは、編集モードの設定などを示すデータ
が、一時的に記憶される。
【0042】不揮発性メモリ126には、複写装置2が
組み立てられる際に入力される感光体ドラム38の感度
特性、照明ランプ16の出力電圧と感光体ドラム38の
感度の偏差 (個体誤差) に応じて規定される図示しない
露光調整キーのシフト量、及び、濃度センサ38の感度
の偏差 (個体誤差) に起因する出力電圧の補正量などが
記憶される。
【0043】次に、この発明の複写装置2の動作の特徴
を説明する。図1を参照すれば、画像形成装置すなわち
複写装置2では、原稿テーブル10に載置された複写対
象物すなわち原稿Dに記録されている画像情報は、原稿
押さえ12により原稿テーブル10に密着されたのち、
照明ランプ16および反射板16を介して照明されるこ
とにより生じる反射光として、第一キャリッジ14の第
1ミラー18、第二キャリッジ26の第2ミラー22お
よび第3ミラー24、レンズ28、ミラー保持枠34に
保持されている第4ミラー30および第5ミラー32、
及び、露光ミラー36を順に通過されて、帯電装置40
およびLED消去アレイ42により、予め所定の電位が
与えられるとともに、所定の大きさの画像形成可能領域
が確保されている感光体ドラム38に案内される。
【0044】感光体ドラム38に案内された原稿Dから
の反射光すなわち画像情報は、ドラム38により、画像
情報に対応した静電潜像に変換される。ドラム38上の
静電潜像は、現像装置44により供給されるトナーによ
りトナー像として現像されたのち、転写装置46によ
り、スロット52aおよび52bに挿入されている用紙
カセット50aおよび50bのいづれかから、給紙ロー
ラ54aまたは54b、搬送ローラ56aまたは56b
およびタイミングローラ58を介して供給される用紙
に、転写される。
【0045】トナー像が転写された用紙は、搬送装置6
0を介して定着装置62に搬送されたのち、定着装置6
2によりトナー像すなわちトナーが固着されて、排出ロ
ーラ64により装置2の外部へ案内される。
【0046】一方、トナー像を用紙に引き渡した感光体
ドラム38は、クリーニング除電装置48により表面に
残った電荷およびトナーが除去されたのち、再び、次の
画像形成に利用される。
【0047】なお、複写枚数が2以上の場合あるいは次
の原稿が供給された場合には、上記一連の複写動作が繰
り返される。より詳細には、原稿テーブル10に原稿D
がセットされたのち図示しない操作パネルの図示しない
複写開始キーがオンされることで、モータ駆動回路11
2により図示しないメインモータが回転され、感光体ド
ラム38および現像装置44の詳述しない現像ローラが
所定の速度で回転される。
【0048】同時に、高電圧発生回路116により帯電
装置40に所定の電圧が印加され、感光体ドラム38の
表面に所定の表面電位が提供される。また、現像装置4
4の現像ローラに対しても高電圧発生回路116により
所定の現像バイアス電圧が印加される。
【0049】このとき、帯電装置40の詳述しないワイ
ヤ (スコロトロン) に印加される主帯電出力は、おおむ
ね−6キロボルト (以下、 [kV] と示す) かつ感光体
ドラム38への流れ込み電流が数十ないし数百マイクロ
アンペア (以下、 [μA] と示す) を提供するよう設定
され、詳述しないグリッドスクリーンに印加されるバイ
アス電圧は、おおむね−700ボルト (以下、 [V] と
示す) である。これにより、帯電装置40を介して帯電
された感光体ドラム38の対応部分が図示しないメイン
モータにより回転されて後述する露光ミラー36により
原稿Dからの反射光が照射される露光位置に移動された
時点での感光体ドラム38の未露光部表面電位は、おお
むね−600 [V] に設定される。また、現像装置44
の現像ローラに印加される現像バイアス電圧は、おおむ
ね−200ないし−250 [V]に設定される。
【0050】続いて、メモリユニット120のROM1
22およびRAM124に記憶されている用紙サイズデ
ータおよび複写倍率データに基づいてLED消去アレイ
点灯回路114によりLED消去アレイ42の所定のL
ED素子L01〜L40が点灯される。これにより、たとえ
ば、感光体ドラム38の軸方向有効長さがおおむね30
0ミリメートル (以下、 [mm] と示す) すなわちA3
サイズ用紙短辺方向長さであって、現在画像形成に利用
される用紙の幅がA4サイズ用紙短辺方向すなわち21
0 [mm] である場合には、 {(300 − 210) / 2} / 7.5 = 6 により、LED素子L01〜L06およびLED素子L35
40が点灯される。この状態で、図示しないランプ点灯
回路を介して第一キャリッジ14の照明ランプ16が所
定の電圧で点灯され、CPU110の制御により所定の
タイミングで第一キャリッジ14が原稿テーブル10に
沿って移動される。これにより、原稿テーブル10にセ
ットされている原稿Dの画像情報が照明ランプ16から
の照明光により照明され、原稿Dの画像情報の明暗に対
応して異なる反射光量の反射光に変化された画像情報光
が第1ミラー20に反射される。
【0051】第1ミラー20に案内された原稿Dの画像
情報を含む原稿Dからの反射光は、第2ミラー24およ
び第3ミラー26により順に反射され、結像レンズ28
により所定の倍率が与えられる。結像レンズ28により
所定の倍率が与えられた原稿Dの反射光は、第4ミラー
30および第5ミラー32によりさらに反射され、露光
ミラー36を介して、既にLED消去アレイ42により
画像形成可能領域 (幅方向長さ) の表面電位が制限され
ている感光体ドラム38に照射される。
【0052】感光体ドラム38に案内された原稿Dから
の反射光は、感光体ドラム38の未露光部表面電位に対
して、原稿Dの画像情報の明暗に対応する静電潜像を提
供する。すなわち、−600 [V] に帯電されている感
光体ドラム38に、原稿Dの画像の画像濃度に対応する
光の明暗に基づいて、−600 [V] のままの未露光部
とミラー36を介して光が照射されることにより表面電
位が減衰された露光部とが形成されて、感光体ドラム3
8上で、静電潜像として保持される。
【0053】感光体ドラム38に形成された静電潜像
は、図示しないメインモータの回転にともなって、現像
装置44と対向される現像領域に案内され、現像装置4
4の現像ローラに印加されている現像バイアス電圧と感
光体ドラム38の未露光部電位および露光部電位のそれ
ぞれの電位差に応じて所定量のトナーが提供されて、露
光部電位に対応する画像濃度を有するトナー像に変換
(現像) される。
【0054】このようにして感光体ドラム38に提供さ
れたトナー像は、感光体ドラム38の回転とともに転写
剥離装置46に対向する転写位置に搬送される。この転
写位置において、タイミングローラ58により感光体ド
ラム38上のトナー像の先端位置とカセットから給送さ
れた用紙の先端とが整合された用紙に、用紙の背面か
ら、転写剥離装置46を介してトナーと逆極性の電荷が
与えられる。このようにして、感光体ドラム38のトナ
ー像が用紙に転写され、トナー像が転写された用紙は、
搬送装置60を介して定着装置62に搬送される。
【0055】次に、感光体ドラム38に照射される光す
なわち原稿Dの反射光の光強度すなわち反射光量と現像
装置44により現像された画像濃度との関係について説
明する。
【0056】図4に示されるように、原稿Dの画像濃度
の濃い (黒い) 画像により反射された照明ランプ16か
らの照明光の反射光は、反射光量が「小」であるから、
感光体ドラム38は、おおむね絶縁体としての特性を維
持する。このことから、感光体ドラム38は、未露光部
電位に類似した大きさの画像電位を保持する。すなわ
ち、感光体ドラム38の表面には、多くのマイナス電荷
が残留する。
【0057】これに対して、中間調画像すなわち原稿D
の画像がハーフトーン画像である場合に、原稿Dから反
射された照明ランプ16からの照明光の反射光は、反射
光量が「中」となり、感光体ドラム38は、おおむね半
導体としての特性を示す。これにより、感光体ドラム3
8は、現像バイアス電圧に近接した大きさの画像電位を
保持する。すなわち、感光体ドラム38の表面には、反
射光量に見合う量のマイナス電荷が残留する。
【0058】一方、原稿Dの背景部すなわち白色部から
の反射光は、反射光量が「大」となり、感光体ドラム3
8は、おおむね導体としての特性を示す。これにより、
感光体ドラム38は、0 [V] に近接した大きさの画像
電位を保持する。すなわち、感光体ドラム38の表面の
電荷は、おおむね、消失する。
【0059】次に、画像電位と画像濃度との関係につい
て説明する。図5に示すように、画像濃度の高い (黒
い) 画像からの反射光は、感光体ドラム38上で、たと
えば、未露光部電位 (おおむね−600 [V] ) に類似
した、おおむね−500 [V] の画像電位を有する。こ
れに対して、ハーフトーン画像からの反射光は、感光体
ドラム38上で、たとえば、現像バイアス電圧 (おおむ
ね−200 [V] ) に近接した、おおむね−150〜−
300 [V] の画像電位を有する。一方、背景部すなわ
ち白色部からの反射光は、現像バイアス電圧 (おおむね
−200 [V] ) よりも低い、おおむね−100 [V]
程度の画像電位を有する。
【0060】このことから、現像バイアス電圧よりも画
像電位の低い背景部およびハーフトーン画像の一部は、
画像電位としてのマイナス電荷が存在するにもかかわら
ず、トナーが提供されないことが認められる。
【0061】ところで、第一キャリッジ14が原稿テー
ブル10に沿って移動され、原稿テーブル10にセット
されている原稿Dの後端部に対応する位置を通過された
時点で、第一キャリッジ14を移動する図示しないパル
スモータが逆回転されて、第一キャリッジ14が、原稿
テーブル10の先端側に戻される。なお、原稿Dの後端
部は、たとえば、図示しない原稿サイズセンサの出力
と、対応する原稿サイズと複写倍率とにより、図示しな
いパルスモータに供給されるモータ駆動パルス数がRO
M122にあらかじめ記憶されているパルス数に一致さ
れることで容易に検出される。
【0062】続いて、高電圧発生回路116から帯電装
置40に供給される主帯電出力およびバイアス電圧が停
止されるとともに、感光体ドラム38上で原稿Dの後端
に対応する位置で、LED消去アレイ42のすべてのL
ED素子L01〜L40が点灯される。すなわち、図5を用
いて説明したように、感光体ドラム38では、現像装置
44に対して現像バイアス電圧が印加されない場合に、
感光体ドラム38の表面電位の大きさに拘りなく現像装
置44から感光体ドラム38に向かってトナーが移動可
能である。このことから、原稿Dの画像の後端部に対応
する位置で現像装置44に印加されている現像バイアス
電圧がオフされると、原稿画像の後端に黒縁が生じるこ
とが知られている。このため、現像装置44に印加され
ている現像バイアス電圧がオフされるタイミングに合わ
せて、感光体ドラム38上で画像形成可能領域の外側と
なるドラム表面の表面電位が、通常、LED消去アレイ
42により消去される。
【0063】しかしながら、LED消去アレイ42の各
LED素子が点灯された場合、感光体ドラム38に形成
された潜像がハーフトーン画像である場合には、LED
消去アレイ42のケース42aを越えて感光体ドラム3
8に回り込む光により、画像電位が低下あるいは消失す
ることが知られている。
【0064】詳細には、図6 (a) に示されるように、
感光体ドラム38に形成された潜像が画像濃度の濃い画
像、たとえば、反射率20%に対応する場合には、LE
D消去アレイ42からの光が画像後端に回り込んだ場合
であっても、画像電位は、現像バイアス電圧よりもマイ
ナス側に維持される。また、周知エッジ効果の影響によ
り、境界部の画像濃度が低下されることもなく、おおむ
ね、完全な画像として現像される。従って、用紙に転写
された画像の画像濃度は、おおむね、一定に維持され
る。
【0065】これに対して、図6 (b) に示されるよう
に、感光体ドラム38に形成された潜像が画像濃度の薄
い画像、たとえば、反射率70%に対応する場合には、
LED消去アレイ42からの光が画像後端に回り込むこ
とにより、画像電位は、現像バイアス電圧よりも白地電
位側にシフトされる。このことから、現像装置44によ
り現像された直後であるにも拘らず、画像後端位置から
数ミリメートルないし数十ミリメートルの範囲におい
て、画像濃度が十分に得られない領域が生じてしまう。
【0066】図7は、原稿の画像の画像濃度 (反射率)
と感光体ドラムに形成されたトナー像が消去されてしま
う大きさ (長さ) との関係を示すグラフである。図4な
いし図6を用いて説明した感光体ドラム38に形成され
る画像すなわちトナー像がLED消去アレイ42により
提供される光により消去される程度は、原稿の画像の画
像濃度に、おおむね、比例する。すなわち、図7に示さ
れるように、原稿の画像の画像濃度が反射率で45%で
ある場合には、後端から約6 [mm] に亘り画像が消去
される。また、同様に、反射率で75%である場合に
は、後端から約27 [mm] に亘り画像が消去される。
なお、反射率が40%未満の濃い原稿では、画像が消去
される領域は、おおむね、0である。
【0067】図7を参照すれば、原稿の画像の画像濃度
すなわち反射率が40%を越える画像に関し、ドラム3
8上の画像後端に対応する位置でLED消去アレイ42
を点灯するタイミングを、実際の画像の後端の位置より
も遅らせることにより、LED消去アレイ42からの光
の廻込みに関連してドラム38上の画像が消去されるこ
とを防止できる。
【0068】ここで、感光体ドラム38の外周面の移動
速度すなわちプロセススピードを、240ミリメートル
毎秒 (以下、 [mm/s] と示す) であるとすれば、感
光体ドラム38上の画像が1 [mm] 移動するために必
要な時間は、 1 / 250 = 4 ミリ秒 (以下、 [ms] と示
す) となることから、たとえば、反射率が75%の原稿に対
しては、実際の画像後端位置に対して、 4 × 27 = 101 [ms] 経過後に、LED消去アレイ42の全てのLED素子を
点灯すれば、画像の後端が欠損されるなく、おおむね、
完全な画像が形成される。
【0069】次に、画像濃度すなわち原稿の画像の反射
率に応じて、LED消去アレイ42の全てのLED素子
を点灯するタイミングを制御する方法について説明す
る。図8は、図1および図3に示した原稿濃度センサに
入射する原稿からの反射光の光量と原稿濃度センサから
出力される出力電圧との関係を示すグラフである。
【0070】図8に示されるように、原稿濃度センサか
ら出力される出力電圧は、反射光の光量が10ルックス
(以下、 [lx] と示す) で、おおむね0.05 [V]
、同様に、光量が700 [lx] で、おおむね4.6
[V] となることから、実質的に、入射光量の対数と出
力電圧の対数とが、おおむね、正比例することが認めら
れる。なお、光量が10 [lx] となる原稿の反射率
は、おおむね45%で、同様に、光量が700 [lx]
となる原稿の反射率は、おおむね75%である。また、
図8から明らかなように、光量が50 [lx] で、0.
1 [V] 、同様に、光量が200 [lx] で、1.2
[V] となる。なお、光量が50 [lx] となる原稿の
反射率は、おおむね55%で、同様に、光量が200
[lx] となる原稿の反射率は、おおむね65%であ
る。
【0071】このことから、図7に示した画像欠損の長
さと図8に示した原稿の画像の反射率 (画像濃度) とを
対比させることで、濃度センサ28aにより検出された
原稿の画像の画像濃度 (反射率) に基づいてLED消去
アレイ42の全てのLED素子を点灯するタイミングを
遅らせる時間 (シフト量) は、 センサ28aの出力 シフト量 0.05 [V] 12 [ms] 0.1 [V] 44 [ms] 1.2 [V] 72 [ms] 4.6 [V] 101 [ms] として、おおむね、1対1で求められる。なお、シフト
量は、複写装置2が組み立てられる際のセンサ28aの
キャリブレーションにより装置ごとに規定され、それぞ
れの装置の不揮発性メモリ126に記憶される。また、
実際の画像形成動作においては、濃度センサ28aから
出力された出力電圧は、A/Dコンバータ119により
ディジタル信号に変換されたのちCPU110に入力さ
れ、CPU110を介してセンサ28aの出力電圧に対
応するシフト量が不揮発性メモリ126から読み出され
てLED消去アレイ点灯回路114が制御される。但
し、実際の複写装置2では、第一キャリッジ14を移動
する図示しないキャリッジモータ (パルスモータ) が反
転されるタイミングで、現像装置44の現像バイアス電
圧もオフされる。
【0072】以上説明したように、複写装置2の濃度セ
ンサ28aにより検出された原稿の画像の画像濃度に応
じて、LED消去アレイ42の全てのLED素子を点灯
するタイミングを遅延させることで、画像濃度が薄い原
稿を複写する際に、複写画像の後端の画像濃度が低下す
る現象が防止される。なお、原稿の後端に限らず、たと
えば、マスキングあるいはトリミングなどの編集モード
においても同様の制御が可能である。また、たとえば、
濃度センサ28aの出力に応じて、点灯すべきLED素
子の最も内側から順に消灯することで、画像の幅方向
(感光体ドラム38の軸方向) に関しても、画像濃度が
薄い原稿の画像が不所望に消去されることが防止され
る。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の複写装
置によれば、LED消去アレイに一列に配列されたLE
D素子が原稿の画像の後端に対応する位置で一斉に点灯
されることにより画像濃度の薄い原稿の画像が不所望に
消去されることが防止できる。
【0074】また、LED消去アレイのそれぞれのLE
D素子が点灯されるタイミングは、原稿の画像の画像濃
度を検出する原稿濃度センサの出力に応じて制御される
ことから、たとえば、画像濃度が濃い原稿の複写に際し
て画像後端に不所望な黒縁が生じることが防止される。
同様に、薄い原稿の複写に際しては、感光体ドラム上の
画像後端に対応する位置に対してLED素子が点灯され
るタイミングが遅延されることにより、全ての画像が確
実に形成される。また、本来必要とされない画像形成領
域にトナーが吸着されることが防止されることから、不
所望なトナーの消費も抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例が組込まれる画像形成装置を
示す概略断面図。
【図2】図1に示した複写装置に組み込まれるLED消
去アレイの一例を示す概略図。
【図3】図1に示した複写装置の制御の一例を示す概略
ブロック図。
【図4】画像濃度と感光体ドラムの電荷の消失のとの関
係を示す模式図。
【図5】感光体ドラムに印加される現像バイアス電圧と
現像可能な画像濃度に対応する画像電位との関係を示す
模式図。
【図6】LED消去アレイから発生される光と画像濃度
との関係を示す概略図。
【図7】原稿の画像濃度 (反射率) と画像後端の欠損の
大きさとの関係を示すグラフ。
【図8】原稿の反射率 (画像濃度) と濃度センサの出力
との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
2…複写装置、 10…原稿テーブ
ル、12…原稿押さえ、 14…第一
キャリッジ、16…照明ランプ、 1
8…反射板、20…第1ミラー、 2
2…第2ミラー、24…第3ミラー、
26…第二キャリッジ、28…レンズ、
28a…濃度センサ (AES) 、30…第4
ミラー、 32…第5ミラー、34…
ミラー保持枠、 36…露光ミラー、3
8…感光体ドラム、 40…帯電装置、
42…LED消去アレイ、 44…現像装
置、46…転写分離装置、 48…クリ
ーニング除電装置、50a,50b…スロット、
52a,52b…カセット、54a,54b…給紙
ローラ、 56a,56b…搬送ローラ、58…
タイミングローラ、 58a…アライニング
センサ、60…搬送ベルト、 62…
定着装置、64…排出ローラ、 100
…制御部、110…CPU、 11
2…モータ駆動回路、114…LED消去アレイ点灯回
路、 116…高電圧発生回路、118…検出回路、
120…メモリユニット、122…R
OM、 124…RAM、126…
不揮発性メモリ、 D…原稿。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像を担持する像担持体と、 この像担持体の近傍に配置され、前記像担持体が前記像
    を担持可能な領域の大きさを制限する像担持領域制限手
    段と、 この像担持領域制限手段を付勢するタイミングを、原稿
    の画像濃度に応じて変更する制限手段制御手段と、を、
    有する画像形成装置。
  2. 【請求項2】電荷が与えられた状態で光が照射されるこ
    とにより光が照射された領域とそれ以外の領域とにより
    形成される潜像を保持する感光体と、 この感光体の軸線に沿って配列された複数の発光体を含
    み、前記感光体の所定の位置に光を照射することにより
    前記感光体に与えられた電荷の一部を消去して前記感光
    体に前記潜像が形成される画像形成可能領域の大きさを
    変更可能な画像領域変更手段と、 前記潜像の基となる原稿の画像濃度を検出する濃度検出
    手段と、 この濃度検出手段により検出された前記原稿の画像濃度
    に応じて、前記画像形成領域変更手段の前記複数の発光
    体を一律に発光させるタイミングを変更する発光させる
    発光体駆動手段と、を、有する画像形成装置。
  3. 【請求項3】電荷が与えられた状態で原稿の画像の画像
    濃度に対応する強度分布を有する光が照射されることに
    より前記光が照射された領域とそれ以外の領域とにより
    形成される潜像を保持する感光体ドラムと、 前記原稿の画像の画像濃度を検出して前記画像濃度に対
    応する電圧を出力する画像濃度検出センサと、 前記感光体ドラムの軸線方向に延出された複数のLED
    発光素子を含み、前記感光体ドラムに与えられた前記電
    荷を選択的に消去することにより、前記感光体ドラムが
    前記潜像を保持可能な画像保持領域の大きさを変更する
    LED消去アレイと、 前記感光体ドラムに形成される前記潜像の前記感光体ド
    ラムが回転される方向の後端部に対応する画像を、前記
    画像濃度検出センサからの前記出力電圧の大きさに基づ
    いて前記LED消去アレイの全ての前記LED発光素子
    を発光させることにより任意に消去する画像後端領域制
    御手段と、を、有する画像形成装置。
  4. 【請求項4】原稿の画像濃度を検出する画像濃度センサ
    と、 前記原稿の画像を照明する照明ランプと、 この照明ランプにより照明された前記原稿からの反射光
    に対応する潜像が形成される感光体ドラムと、 この感光体ドラムの軸線方向に複数配列されたLED発
    光素子列を含み、任意の位置のLED発光素子を発光さ
    せることで前記感光体ドラムが前記潜像を保持可能な領
    域の前記軸線方向の画像形成可能幅の大きさを制限する
    とともに、全てのLED発光素子を発光させることで前
    記潜像の前記軸線方向と直交する後端部の画像形成可能
    長さを、前記原稿の画像の画像長さに一致させるLED
    消去アレイと、 前記画像濃度検出センサにより検出された前記原稿の画
    像濃度が所定の濃度よりも薄い場合に、前記LED消去
    アレイの全てのLED発光素子を発光させるタイミング
    を、前記原稿の画像濃度の薄さの程度に応じて前記原稿
    の画像濃度が所定の濃度である場合よりも遅延させるL
    ED消去アレイ発光制御回路と、を、有する画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】原稿の画像濃度を検出する画像濃度センサ
    と、 前記原稿の画像を照明する照明ランプと、 この照明ランプにより照明された前記原稿からの反射光
    に対応する潜像が形成される感光体ドラムと、 この感光体ドラムの軸線方向に複数配列されたLED発
    光素子列を含み、任意の位置のLED発光素子を発光さ
    せることで前記感光体ドラムが前記潜像を保持可能な領
    域の前記軸線方向の画像形成可能幅の大きさを制限する
    とともに、全てのLED発光素子を発光させることで前
    記潜像の前記軸線方向と直交する後端部の画像形成可能
    長さを、前記原稿の画像の画像長さに一致させるLED
    消去アレイと、 前記画像濃度検出センサにより検出された前記原稿の画
    像濃度が反射率で40%より反射率の高い場合に、前記
    LED消去アレイの全てのLED発光素子を発光させる
    タイミングを、前記原稿の画像濃度の反射率の変動量に
    対しておおむね線形の補正量で前記原稿の画像濃度が反
    射率で40%未満である場合よりも遅延させるLED消
    去アレイ発光制御回路と、を、有する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012173607A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

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JP2012173607A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置

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