JPH0830434B2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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JPH0830434B2
JPH0830434B2 JP62182466A JP18246687A JPH0830434B2 JP H0830434 B2 JPH0830434 B2 JP H0830434B2 JP 62182466 A JP62182466 A JP 62182466A JP 18246687 A JP18246687 A JP 18246687A JP H0830434 B2 JPH0830434 B2 JP H0830434B2
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隆一 佐野
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、バッテリーより電力供給を受けて燃料を所
定圧力に加圧し、所定の燃料噴射の実行期間中加圧した
燃料を内燃機関に噴射供給する内燃機関の燃料噴射装置
に関する。
(従来の技術) 例えば、車両用の内燃機関を最適の運転状態下で運転
するために、車載のバッテリーより電力供給を受けて燃
料を所定圧力に加圧し、所定の燃料噴射期間に限って内
燃機関に対して該加圧した燃料を噴射供給する内燃機関
の燃料噴射装置が知られている。ここで燃料噴射期間と
は、内燃機関の運転状態、例えば負荷、冷却水温、吸気
温、回転数、スロットル弁開度等から算出された燃料量
を内燃機関に供給するのに必要な期間をいう。
従って燃料噴射装置が燃料を安定して一定の圧力に加
圧するならば、上記燃料噴射期間は算出された燃料量か
ら一意的に定まる値となる。
しかし、現実の内燃機関の燃料噴射装置においては、
燃料を加圧する燃料ポンプがバッテリー等から供給され
る電力により作動することから、燃料の加圧状況や燃料
送給量はバッテリー電圧の変動の影響を受け、また燃圧
特性等は燃料送給量に依存するなど複雑な様相を呈す
る。
そこで、特開昭61−142346号公報に開示される技術の
ように、バッテリー電圧を検出し、内燃機関の運転状態
から算出される燃料噴射期間を、バッテリー電圧が低い
ときには噴射時間を長くする補正を行って、内燃機関に
供給される燃料量を目標値に対応するように制御するも
のが知られている。
また、特開昭60−1345号公報にあるように、定電圧回
路に接続された分圧抵抗等で構成される可変電圧回路か
ら成る調整器により、エンジンの特定運転領域で適用す
る乗算項の補正係数及び加算項の補正係数を設定し、エ
ンジンの運転状態に応じて燃料噴射弁を開弁すべき燃料
噴射時間を補正する。そして、燃料供給制御装置をエン
ジンに組込む組立工程時や定期的メンテナンス時等に、
調整器の設定電圧を調整して乗算項の補正係数及び加算
項の補正係数を設定することにより、量産移行時あるい
は経年変化等により空燃比のズレが発生しても容易に対
処することができるようにしたものも知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記のごとき内燃機関の燃料噴射装置にあっ
ても未だに十分なものではなく、次のような問題点があ
った。
内燃機関の始動時にあっては、スタータ・モータが駆
動され、バッテリーの負荷が著しく増加し、バッテリー
電圧が低下する。特に、バッテリー自体の充電特性が劣
化しているときや、極低温時などでは、その傾向が大き
い。しかも、始動時には、バッテリーの負荷に燃料噴射
弁も加わり、その燃料噴射時間も長いので、燃料ポンプ
への供給電圧の低下を招き、それにより燃料圧力が低下
して、燃料噴射時間内で吐出される燃料量が減少してし
まい、始動性が害される場合がある。
前述した前者(特開昭61−142346号)の場合は、運転
中のようにバッテリー電圧の変動が少ないときを対象と
したものであり、始動時のように負荷の変動が激しくバ
ッテリー電圧が大きく変動するときにはどのときのバッ
テリー電圧を検出して補正するかによりその補正量が大
きく異なり、適正な始動時の燃料量の補正をすることは
できない。
また、後者(特開昭60−1345号)の場合は、調整器に
より乗算項の補正係数及び加算項の補正係数を作業者が
設定するものであり、組立工程時や定期的メンテナンス
時に空燃比のズレを補正することができる。しかし、そ
の補正係数は走行中及び始動時ではその設定されたとき
の値のままであり、前述したと同様、始動時のバッテリ
ー負荷が大きくしかもその変動が大きいときの始動性を
改善することはできない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、始動時の燃料噴射実行中におけるバッテリー電圧の
変動に左右されることなく、内燃機関に所望の燃料量を
供給することができる内燃機関の燃料噴射装置を提供す
ることをその目的としている。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するために本発明の構成した手段は
第1図の基本的構成図に示すごとく、 バッテリーBよりの電力供給を受けて燃料タンクT内
の燃料を汲み上げる燃料ポンプPと、 該燃料ポンプPからの燃料を内燃機関の運転状態に基
づき算出される燃料噴射の実行期間の間開弁し、該期間
に燃料を供給する燃料噴射弁Vと、 前記内燃機関の始動時に前記燃料噴射弁Vを始動時燃
料噴射時間により制御する始動時制御手段C1と、 を有する内燃機関の燃料噴射装置において、 前記燃料噴射の実行期間中の前記バッテリーBの電圧
を検出する電圧検出手段C2と、 燃料噴射終了までの時間が所定値以下になるまで前記
電圧検出手段C2により繰り返して検出される電圧変動補
正係数を算出し、燃料噴射の実行期間中に前記始動時燃
料噴射時間を前記電圧変動補正係数により乗算補正する
期間変更手段C3と、 を備え、前記電圧変動補正係数は、前記燃料ポンプの加
圧状況を考慮して前記バッテリー電圧が低くなると噴射
時間が長くなるように設定したことを特徴とする内燃機
関の燃料噴射装置をその要旨としている。
また、前記期間変更手段C3は、繰り返して検出される
前記バッテリー電圧の平均値より電圧変動補正係数を算
出する構成としてもよい。
(作用) 本発明の内燃機関の燃料噴射装置は、電圧検出手段C2
が燃料噴射の実行期間中のバッテリーの電圧を検出し、
期間変更手段C3が燃料噴射終了までの時間が所定値以下
になるまで電圧検出手段C2により繰り返して検出される
バッテリー電圧が低いと噴射期間を長くする電圧変動補
正係数を算出し、燃料噴射の実行期間中に始動時燃料噴
射時間を電圧変動補正係数により乗算補正する。そし
て、始動時制御手段C1が内燃機関の始動時に燃料噴射弁
Vを補正された始動時燃料噴射時間により制御して、内
燃機関の始動性を改善することができる。
また、期間変更手段C3が、繰り返して検出されるバッ
テリー電圧の平均値より電圧変動補正係数を算出する構
成とすると、より緻密に燃料噴射時間を変更することが
できる。
以下、本発明をより具体的に説明するために実施例を
挙げて説明する。
(実施例) 第2図は、実施例の内燃機関の燃料噴射装置を搭載し
た内燃機関システムの構成を示す図である。エンジン2
の吸気量を制御するスロットル弁4は、サージタンク6
の上流側直前に取り付けられ、エアクリーナ8に連通し
ている吸気通路の有効面積を変化させ、下流の吸気管1
0、吸気ポート12を流れる空気の流量を増減調節してい
る。吸気ポート12には燃料噴射弁14が設けられており、
この燃料噴射弁14には燃料タンク16から燃料ポンプ18に
より汲み上げられた燃料がプレッシャレギュレータ17に
よりサージタンク6内の圧力(吸気圧)よりも所定値だ
け高い圧力に調圧された状態で供給されている。また、
燃料噴射弁14は、後述する電子制御装置70からの駆動信
号に従った期間(燃料噴射期間)だけ上記高圧の燃料を
封入している弁体の開弁制御を実行して燃料の噴射供給
を実行するため、吸気ポート12内では上記スロットル弁
4により調節された吸気と燃料の混合がなされ、混合気
が生成される。そしてこの吸気ポート12で生成された混
合気は、吸気弁20が開いたときに燃焼室22に吸入され
る。
一方、イグナイタ30で発生された高圧は、ディストリ
ビュータ32により各気筒に備えられる点火プラグ34に分
配され、点火プラグ34がスパークすることで前記燃焼室
22内の混合気が着火、燃焼されて、ピストン36を押し下
げる機関トルクが発生する。燃焼後のガスはピストン36
の再上昇に同期して開弁される排気弁38の操作により排
気管40、触媒コンバータ42を通って排出される。
上記エンジン2の運転を所望の運転状態で実行するた
めには、吸気量に応じた燃料量を燃料噴射弁14から供給
し、またピストン36の所定行程に同期して点火プラグ34
からの着火を実行する必要がある。これらの制御をより
高精度に実行するために、燃料噴射弁14およびイグナイ
タ30は後述する電子制御装置70によってその駆動を制御
されている。この制御に必要な情報を得るために、吸入
空気量をサージタンク6内の吸気圧力で推定するための
吸気圧センサ50、エアクリーナ8に取り付けられ吸気温
度を検出する吸気温センサ52、スロットル弁4のスロッ
トルシャフトに取り付けられスロットル弁4の回転角度
を検出するスロットル開度センサ54、排気管40に取り付
けられ排ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサ56、
エンジン2の冷却水温を検出する水温センサ58、イグナ
イタ30の出力を分配するディストリビュータ32に取り付
けられた回転角センサ60などが備えられ、その検出信号
が電子制御装置70に入力されている。
なお、上記各種の機器の動力源としてバッテリー62が
搭載されており、燃料ポンプ18をはじめエンジン2を始
動するために用意されるスタータ・モータ62など各種機
器に対して電力の供給を行っている。
電子制御装置70は、図示のごとくマイクロコンピュー
タを中心に構成され、その内部構成は演算処理を実行す
るCPU71、該CPU71の実行する各種の制御プログラムや後
述する各種のテーブルを予め格納しているROM72、一時
的な情報の記憶を実行してCPU71の論理演算処理を補助
するRAM73、上記各センサ信号をCPU71で処理可能な信号
に変換処理する入力ポート74、およびCPU71からの制御
信号を燃料噴射弁14やイグナイタ40などへの駆動信号に
変換・出力する出力ポート75とから構成されている。ま
た、本実施例の電子制御装置70は、バッテリー62の供給
している電圧を検出するためにバッテリーの端子電圧値
Vbをディジタル信号に変換するA/D変換器76が備えられ
ており、A/D変換後の信号を入力ポート74に出力してい
る。
以上のように構成される内燃機関システムにおいても
従来の技術同様に、燃料噴射弁14の駆動をエンジン2の
所定クランク角度毎に実行することが要求されるため、
CPU71はROM72に記憶されている燃料噴射弁制御プログラ
ムを所定クランク角度毎に割り込み処理して燃料噴射制
御を実行する。第3図が燃料噴射弁制御プログラムのフ
ローチャートであり、エンジン2が回転して所定のクラ
ンク角度、すなわち吸気ポート12に向けた燃料の供給が
必要となる所定燃料噴射タイミングとなったときに、図
示しないタイマからCPU71に与えられる割り込み信号に
同期して処理が開始される。以下このフローチャートに
沿って燃料噴射弁2の駆動制御について説明する。
燃料噴射弁制御プログラムの処理が開始されると、CP
U71は現在スタータ・モータ65が駆動されているエンジ
ン2の始動開始時であるか否かを図示しないイグニッシ
ョンキーなどの回動操作状況などから判定し(ステップ
100)、始動開始時でないと判断したときには以後の処
理の必要はなく直ちに燃料噴射を実行するため、基本燃
料噴射時間Tsbに従った燃料噴射を実行(以下、ノーマ
ルモードという)する。すなわち、ノーマルモードにお
いては従来同様に、基本燃料噴射時間Tsbに無効噴射時
間Tvを加算して燃料噴射弁14を駆動するための燃料噴射
時間Tsを算出し(ステップ110)、この燃料噴射時間Ts
の期間だけ燃料噴射弁14を駆動するため、所定のレジス
タに現在時刻にTsを加算した燃料噴射の終了時刻をセッ
トして総ての処理を完了する(ステップ120)。ここ
で、基本燃料噴射時間Tsbとは、現在のエンジン2の運
転状態に適した燃料噴射弁14の開弁時間であり、従来同
様に次のようにして算出される。吸気圧センサ50および
回転角センサ60の検出信号から得られるエンジン負荷に
基づき基本燃料量Fbが求められるが、これを吸気温セン
サ52、スロットル開度センサ54、空燃比センサ56、水温
センサ58等の検出信号に基づき増減補正して最終的な燃
料量Fを算出し、この燃料量Fを燃料噴射弁14から吐出
するために必要な時間を基本燃料噴射時間Tsbとするの
である。また無効噴射時間Tvとは、燃料噴射弁14を駆動
する際に立ち上がり時間を必要とするなど、駆動信号を
燃料噴射弁14に与えても燃料噴射を実行しない時間が存
在することから、その時間分だけ予め駆動信号の出力時
間を延長するために加算されるものである。従って、無
効噴射はバッテリー電圧Vbの関数となり、例えば第4図
に示すようなバッテリー電圧Vbと無効噴射時間Tvとの関
係を表すテーブルをROM72に用意することで、最適な無
効噴射時間Tvが決定される。
一方、ステップ100にてスタータ・モータ65の駆動が
実行されていると判断したときには次に回転角センサ60
の検出信号から現在のエンジンの回転数Neが算出され
(ステップ130)、この値Neが、始動を完了する回転数5
00[RPM]よりも低く未だに始動を完了していない状態
であるか否かを判定する(ステップ140)。この判定処
理により回転数Neが500[RPM]以上であると判断された
ときには、始動は完了しているとして上記ステップ100
同様にノーマルモード(ステップ110、ステップ120)を
実行する。他方、Ne<500[RPM]であるときには、エン
ジン2の始動時であるとして以下のスタートモードによ
る処理へと移行する。
スタートモードにあっては、まず水温センサ58の検出
信号から冷却水温THWを検出し(ステップ150)、冷却水
温THWのときのエンジン2を始動するのに適した基準燃
料噴射時間Tsoの算出を行う(ステップ160)。ここで基
準燃料噴射時間Tsoの算出は、例えば第5図に示すよう
な冷却水温THWと基準燃料噴射時間Tsoとの関係をテーブ
ルを予めROM72に記憶しておき、これを検索することで
実行される。次に、この基準燃料噴射時間Tsoを、現在
のエンジン2の運転状態により適合させるために回転数
Neから定められる回転補正係数FNeを用いて補正し(ス
テップ170)、更に続くステップ180の処理により検出さ
れる現在のバッテリー電圧Vbに基づく電圧補正係数FVb
を乗算して最終的な燃料噴射時間Tsjが算出される(ス
テップ190)。なお、回転補正係数FNeおよび電圧補正係
数FVbは、共に検出されたエンジン2の回転数Neおよび
バッテリー電圧Vbを用いて予めROM72に用意される第6
図および第7図に示す補正係数検索テーブルを検索する
ことで算出される。こうして、燃料噴射時間Tsjが算出
されると、前記ステップ110同様にその時のバッテリー
電圧Vbに基づき定められる無効噴射時間Tvを燃料噴射時
間Tsjに加算して燃料噴射弁14に実際に出力される燃料
噴射時間Tsが算出され(ステップ200)、燃料噴射弁14
に対して燃料噴射信号が出力されると共に所定レジスタ
に現時時刻にTsを加算して得られる燃料噴射の終了時刻
をセットして(ステップ120)、本プログラムの処理を
終了する。
以上が燃料噴射時間Tsの算出および出力の処理を示す
ものであるが、上記ステップ120の処理により燃料噴射
弁14に出力される燃料噴射信号に同期して本実施例では
第8図に示すような燃料噴射時間変更プログラムが実行
され、燃料噴射時間Tsを変更する処理がなされる。以
下、第8図のフローチャートに添って燃料噴射時間Tsの
変更処理に付き説明する。
燃料噴射弁14に対する噴射実行信号が入力されるタイ
ミングで処理が開始されると、まずRAM73に用意されて
いる変数SVb,Nをクリアして以後の処理を備え(ステッ
プ300)、バッテリー電圧Vbを入力するタイミングにあ
るか否か、すなわちA/D変換器76の出力を利用できるタ
イミングであるか否かを判断する(ステップ310)。A/D
変換器76が新たなアナログ・データをディジタル・デー
タに変換する操作が完了していなければ、繰り返しステ
ップ310の判断を実行してデータの入力タイミングとな
るまで待機し、新たなデータが得られていればその値
(バッテリー電圧Vb)を入力する(ステップ320)。そ
して、この値Vbを前記変数SVbに加算すると共に(ステ
ップ330)、変数Nをその都度1づつインクリメントす
る(ステップ340)。次いで、現在実行中である燃料噴
射時間Tsから現在時刻Trを減算し、燃料噴射時間Tsの終
期までに更に5msecを上回る時間が残っていると判断し
たときには、再度ステップ310の処理へと戻り、上記処
理を繰り返し実行する(ステップ350)。ここで判断基
準とされる5msecの時間は、本実施例で使用されるA/D変
換器76の実行速度および後述のごとく燃料噴射時間Tsが
短縮される可能性のある時間を考慮して、更にステップ
310からステップ340までの一連の処理を燃料噴射時間内
に完了することができる十分な時間として選ばれた値で
ある。上記一連の処理により燃料噴射実行中のバッテリ
ー電圧Vbの緻密な変化が検出されることになる。この状
態を視覚的に表した説明図が第9図である。図は、特に
バッテリー電圧Vbの変化が大きく現れる冷間時のエンジ
ン2の始動時における燃料噴射の実行状態、バッテリー
電圧Vb、燃料の圧力の関係を示している。この状態では
スタータ・モータ65が冷間時のエンジン2を回転させる
ため極めて高負荷状態で運転されることから、バッテリ
ー62より大きな電流のながれ込みがある。しかも、その
負荷はエンジン2のクランク角度に応じて大きく変動す
るためにバッテリー電圧Vbもそれに伴って図示のように
脈動する。このとき、燃料噴射弁14が開弁される燃料噴
射の実行がなされると(第3図に示すステップ120の処
理による)、これと同期して繰り返し実行される第8図
の上記ステップ310からステップ350の処理により燃料噴
射の実行開始時点よりバッテリー電圧Vbの検出が開始さ
れ、ステップ350の処理により燃料噴射の終期に至るま
での十分な期間中バッテリー電圧Vbの検出が繰り返し実
行される。第9図では、その1例として8回のバッテリ
ー電圧Vbの取り込みがなされた場合を示していおり、図
中の1〜8の時点各々のバッテリー電圧Vbが加算された
値が変数SVbに、またその計測した回数「8」が変数N
に得られる。この期間における燃料圧力は、燃料噴射弁
14が開弁されることおよびバッテリー電圧Vbの変動に伴
って燃料ポンプ18の出力が変動することから図示のよう
に不安定となり、脈動している。
ステップ350までの処理で変数SVb、Nが確定すると、
続いて上記変数SVbを変数Nで除算した値が変数SVにセ
ットされる(ステップ360)。すなわち、燃料噴射期間
中のバッテリー電圧Vbの平均電圧値が変数SVに得られる
ことになる。そして、こうして算出された変数SVの値か
ら、上記第3図に示したプログラムにより得られた燃料
噴射時間Tsを更に補正する電圧変動補正係数FSVが第10
図のテーブルから検索される(ステップ370)。このテ
ーブルも予めROM72に記憶されているもので、図示のよ
うに平均バッテリー電圧SVの上昇により補正係数FSVは
低下する右下がりの特性を示し、バッテリー電圧Vbの変
動が小さく所定の電圧値12[V]以上を維持していれば
補正係数は1.0、一方変動が大きく電圧Vbが低下すると
補正係数は1.0以上の大きい数となる。
次ぎに、上記電圧変動補正係数FSVを(1)式に代入
し、電圧変動を加味したとき燃料噴射時間Tsを延長ある
いは短縮する時間幅Tssが算出され(ステップ380)、そ
の時間幅Tssを用いて最終的に定められる燃料噴射の実
行時間が前記所定のレジスタにセットされて(ステップ
390)、総ての処理を終了する。
Tss=Ts×FSV−Ts …(1) 以上のように構成され、作動する本実施例の内燃機関
の燃料噴射装置によれは、エンジン2に対する燃料噴射
弁14からの燃料噴射は次のように実行されることが明か
である。
まず、燃料噴射弁14を駆動するバッテリー62の電圧Vb
が規定の12[V]以上の値を燃料噴射の実行以前、およ
び燃料噴射の実行中常に維持しているときには、燃料噴
射時間Tsの期間に吐出される燃料量はエンジン2の運転
状態に適合した最適量となることは明かである。従っ
て、上記ステップ380により算出される変更時間幅Tssは
0.0となり燃料噴射時間の変更はされない。
一方、バッテリー電圧Vbが変動して規定の電圧値12
[V]を下回るとき、燃料噴射時間Tsの算出に当たって
予めバッテリー電圧Vbの値を考慮しているものの(ステ
ップ180、ステップ190)、現実に燃料噴射を実行する際
にはその考慮した際のバッテリー電圧Vbが常時維持され
るとは限らず、バッテリー62の負荷の変動により変化す
る。しかし、このときにも実際に燃料噴射の実行期間中
のバッテリー電圧Vbがモニタ(ステップ310からステッ
プ350)され、その値に応じた燃料噴射時間の変更時間
幅Tssが算出され、この値により燃料噴射の終了時間が
延長あるいは短縮されることになる。従って、たとえ燃
料噴射の実行中にバッテリー電圧Vbがどの様に脈動しよ
うとも、燃料噴射弁14から吐出される燃料量はエンジン
2の要求燃料量と一致することとなり、エンジン2は常
に最適量の燃料の供給を受け、安定した運転状態を維持
することができる。
発明の効果 以上実施例を挙げて詳述したように本発明によれば、
始動時の燃料噴射実行中の燃料噴射弁が負荷になること
によるバッテリー電圧の変動やその他の負荷変動に伴う
バッテリー電圧の変動が生じても、そのバッテリー電圧
の変動を検出して始動燃料噴射実行中に始動燃料噴射の
実行期間が変更されるので、始動時燃料噴射実行中のバ
ッテリー電圧の変動にも何ら左右されることなく、内燃
機関に所望の始動時の燃料量を供給することができ、始
動性が改善される。
また、始動時燃料噴射時間をバッテリー電圧の変動に
よる電圧変動補正係数により乗算補正して燃料噴射期間
を変更することにより、燃料噴射弁自体の電圧補正のみ
ならず、始動時燃料噴射実行中のバッテリー電圧変動に
伴う燃料ポンプの加圧状況をも加味した電圧変動補正係
数とすることにより、より正確に所望の燃料量を供給す
ることもできる。
更に、始動時の燃料噴射中においてその燃料噴射終了
までの時間が所定値以下になるまで繰り返してバッテリ
ー電圧を検出しているから、バッテリー電圧の変動に対
して可能な限り緻密に燃料噴射時間を変更することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内燃機関の燃料噴射装置の基本的構成
を示す基本構成図、第2図は実施例の内燃機関の燃料噴
射装置を搭載したエンジンシステムの構成図、第3図は
同実施例で処理される燃料噴射制御プログラムのフロー
チャート、第4図ないし第7図は同プログラムにて利用
される各種テーブルの説明図、第8図は同実施例で処理
される燃料噴射時間変更プログラムのフローチャート、
第9図は同プログラムの動作を説明するための説明図、
第10図は同プログラムにて利用されるテーブルの説明
図、を示している。 4…スロットル弁、14…燃料噴射弁 18…燃料ポンプ、62…バッテリー 70…電子制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッテリーよりの電力供給を受けて燃料タ
    ンク内の燃料を汲み上げる燃料ポンプと、 該燃料ポンプからの燃料を内燃機関の運転状態に基づき
    算出される燃料噴射の実行期間の間開弁し、該機関に燃
    料を供給する燃料噴射弁と、 前記内燃機関の始動時に前記燃料噴射弁を始動時燃料噴
    射時間により制御する始動時制御手段と、 を有する内燃機関の燃料噴射装置において、 前記燃料噴射の実行期間中の前記バッテリーの電圧を検
    出する電圧検出手段と、 燃料噴射終了までの時間が所定値以下になるまで前記電
    圧検出手段により繰り返して検出される電圧変動補正係
    数を算出し、燃料噴射の実行期間中に前記始動時燃料噴
    射時間を前記電圧変動補正係数により乗算補正する期間
    変更手段と、 を備え、前記電圧変動補正係数は、前記燃料ポンプの加
    圧状況を考慮して前記バッテリー電圧が低くなると噴射
    時間が長くなるように設定したことを特徴とする内燃機
    関の燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】前記期間変更手段は、繰り返して検出され
    る前記バッテリー電圧の平均値より電圧変動補正係数を
    算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃
    料噴射装置。
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JPH0635844B2 (ja) * 1983-06-15 1994-05-11 本田技研工業株式会社 内燃エンジンの燃料供給制御方法

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