JPH08303970A - 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents

携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH08303970A
JPH08303970A JP7129084A JP12908495A JPH08303970A JP H08303970 A JPH08303970 A JP H08303970A JP 7129084 A JP7129084 A JP 7129084A JP 12908495 A JP12908495 A JP 12908495A JP H08303970 A JPH08303970 A JP H08303970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
personal computer
flat
container
heat pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7129084A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Mikiyuki Ono
幹幸 小野
Koichi Masuko
耕一 益子
Yuji Saito
祐士 斎藤
Shinji Sugano
新二 菅野
Hitoshi Hasegawa
仁 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP7129084A priority Critical patent/JPH08303970A/ja
Priority to TW84108463A priority patent/TW272263B/zh
Priority to KR1019950030133A priority patent/KR100321810B1/ko
Priority to EP95114535A priority patent/EP0702287A3/en
Priority to CNB951185616A priority patent/CN1145094C/zh
Publication of JPH08303970A publication Critical patent/JPH08303970A/ja
Priority to US08/980,341 priority patent/US6122166A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0233Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/04Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure
    • F28D15/046Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure characterised by the material or the construction of the capillary structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却能力に優れる携帯型パソコン冷却用の偏
平ヒートパイプを提供する。 【構成】 携帯型パソコン24の内部での発熱箇所26
と放熱箇所25との間にそれぞそれ熱授受可能に配設さ
れる断面偏平状の携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパ
イプ20において、偏平状の密閉金属管からなるコンテ
ナ21の内部に、その長手方向に沿って多数本の極細線
からなるウィック材28が配設されている。また、少な
くとも長手方向の両端側で所定間隔の隙間29を開ける
よう中空螺旋状に巻回された帯状体27が、コンテナ2
1内部の長手方向に沿って配設され、この帯状体27に
よってウィック材28がコンテナ21の内壁面に押圧固
定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、潜熱として熱輸送す
るヒートパイプに関し、特に携帯型のパソコンに備えら
れた演算処理装置を冷却する偏平状のヒートパイプに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、ノートブックタイプやサブノート
ブックタイプのいわゆる携帯型パソコンの普及が著し
い。この種のパソコンでは、携帯性を主要目的としてい
るから、小形化および軽量化が強く望まれており、した
がって当然、パソコンの内部空間において冷却装置が占
有するスペースも極めて限定されている。また一方で、
多機能化や処理速度の向上に伴って演算処理装置の出力
増大が年々進められている。そこで従来では、熱輸送能
力に優れるヒートパイプが冷却装置として着目されてお
り、そのなかでも特に演算処理装置との接触性や省スペ
ース性等の条件を満たすものとして、コンテナを平板状
に偏平させた偏平ヒートパイプが広く採用されている。
【0003】以下、従来の携帯型パソコンの冷却装置の
一例を図6に示す。図6の(A)において、パソコン本
体1はプラスチックパネルあるいは金属パネル等によっ
て形成された比較的厚みの薄い矩形容器からなり、JI
S(日本工業規格)でのいわゆるA4サイズ程度の大き
さを成している。パソコン本体1の上面には、キーボー
ド部2およびディスプレイ部3が備えられており、これ
らはパソコン本体1に対して各々ヒンジによって回動可
能に取り付けられている。すなわち、キーボード部2お
よびディスプレイ部3は、パソコン本体1側から上方に
起き上がり、またその状態からパソコン本体1側に倒れ
るように構成されている。また、キーボード部2および
ディスプレイ部3の内部には、それぞれほぼ同等のサイ
ズのアルミ薄板4が電磁波の遮蔽板として取り付けられ
ている。
【0004】前記パソコン本体1の内部の二分割された
空間のうち前方側(図6の(A)においてキーボード部
2側)には、着脱式のハードディスクドライブ5やフロ
ッピーディスクドライブ、バッテリー、増設メモリ等
(それぞれ図示せず)が設置されている。他方の空間内
の底部には、ヒートパイプ6が設置されており、またそ
の上方には、熱伝達を促進するコンパウンドを介して中
央演算処理装置(以下、CPU)7が取り付けられてい
る。さらに、そのCPU7の上方には複数枚のプリント
基板8が設けられている。
【0005】前記ヒートパイプ6は、偏平ヒートパイプ
であって、コンテナの一部分には放熱面積を確保するた
めの矩形のフィン9が複数枚装着されている。ここで、
この種の携帯型パソコンでは、パソコン本体1を水平に
対して±5度程度に傾斜させて使用することがあるか
ら、ウィックとしての溝(図示せず)がヒートパイプ6
のコンテナの内壁面に、長手方向に亘って複数条設けら
れている。
【0006】したがって、上記の冷却装置では、パソコ
ンの使用に伴ってCPU7から発生する熱により、ヒー
トパイプ6内部の作動流体が蒸発し、その蒸気はコンテ
ナのうち温度の低いフィン9側の部分に流動する。その
作動流体蒸気は、フィン9を介して外気に熱を奪われて
凝縮する。すなわちCPU7の熱がヒートパイプ6の作
動流体によって輸送され、フィン9から放出される。し
たがって、CPU7の温度が許容範囲内に抑えられる。
なお、凝縮して液相に戻った作動流体は、ウィックの毛
細管圧力によって蒸発部側のコンテナ内壁面に汲み上げ
られ、そこで再度蒸発する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、パソ
コンの内部でヒートパイプのために使用できる空間は極
めて限られているから、使用可能なヒートパイプは、開
口断面の小さいものとならざるを得ない。また一方、発
熱箇所と放熱箇所とはある程度離隔しており、したがっ
て、ヒートパイプは開口断面積(流路断面積)に対して
長さの長いものとなる。
【0008】これに対し、従来では、蒸気流路を確保し
つつ所用の毛細管圧力(ポンプ作用)得るべく、溝ウィ
ック(グルーブウィック)を形成しているが、溝ウィッ
クで得られる毛細管圧力は低いうえに、パソコン冷却用
ヒートパイプに使用される作動流体の還流距離は比較的
長くなるから、上記従来のヒートパイプ6では必要充分
な冷却能力を得られないおそれがあった。より具体的に
は、CPU7の高出力化によって熱流束が増大した場合
には、液相作動流体に対するポンプ作用が不十分になっ
て蒸発部で作動流体が不足するドライアウトが生じるお
それが多分にある。
【0009】また、前述のように開口断面積が小さいた
めに、作動流体蒸気の流速が高速化するに伴って還流途
中の作動液が飛散してしまい、この点でも蒸発部に対す
る作動液の還流量が不足し、結局は熱輸送特性が低下し
て、CPU7を充分に冷却できないおそれがあった。
【0010】また、上述した偏平なヒートパイプ6を製
造するにあたっては、安価にかつ高速多量生産すること
が望まれることは勿論、所定の開口断面形状(蒸気流路
形状)を確保することが必要であるが、従来ではこのよ
うな要請を満たす製法が確立されていなかった。
【0011】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、冷却能力に優れる携帯型パソコン冷却用の偏平ヒ
ートパイプおよびその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、携帯型パソコンの内部での発熱箇所と
放熱箇所との間にそれぞれ熱授受可能に配設される断面
偏平状の携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプにお
いて、偏平状の密閉金属管からなるコンテナの内部に、
その長手方向に沿って多数本の極細線からなるウィック
材が配設されるとともに、少なくとも長手方向の両端側
で所定間隔の隙間を開けるよう中空螺旋状に巻回された
帯状体が長手方向に沿って配設され、この帯状体によっ
て前記ウィック材が前記コンテナの内壁面に押圧固定さ
れていることを特徴とするものである。
【0013】また、帯状体を巻回半径を増大させる方向
に弾性力を生じる弾性材料から形成することができる。
【0014】さらに請求項3の発明は、塑性変形可能な
円形断面のパイプ材の内部に、中空螺旋状に巻回された
帯状体をその軸線方向に沿って挿入するとともに、その
帯状体と前記パイプ材の内壁面との間に極細線からなる
ウィック材を挿入し、しかる後、前記パイプ材および前
記帯状体を前記パイプ材の半径方向に圧潰して中空偏平
形状に形成し、さらにその偏平状に圧潰されたパイプ材
の内部に凝縮性の流体を作動流体として封入するととも
に、密閉してヒートパイプ化することを特徴とするもの
である。
【0015】
【作用】この発明のヒートパイプにおいて、携帯型パソ
コンの発熱箇所からコンテナの一端部に熱が伝えられる
と、コンテナの内壁面やウィック材に付着した作動流体
が加熱されて蒸発する。その作動流体蒸気は、帯状体の
隙間からその内側の中空部分に流入し、コンテナのうち
内部圧力の低い他端部すなわち放熱箇所側に配設された
端部に向けて流動する。したがって、帯状体の内側が蒸
気流路となる。そして、コンテナの端部側に流動したそ
の作動流体蒸気は、帯状体の端部に設けられた隙間から
コンテナ内壁面側に抜け出して、そこで熱を奪われて凝
縮する。
【0016】再度液相になった作動流体は、ウィック材
の毛細管圧力によってコンテナの蒸発部側に運ばれる。
その場合、液流路となるウィック材がコンテナの長手方
向に亘って配設されており、またウィック自体を構成し
ている極細線同士の間の実効毛細管半径が極めて小さく
そのポンプ作用が大きいので、たとえトップヒートモー
ドであっても作動流体が蒸発部側に確実に還流する。ま
た、蒸気流と液流とが互いに干渉しないので、飛散現象
が生じることがなく、そのため熱輸送が効率が向上す
る。
【0017】また、帯状体を巻回半径を増大させる方向
に弾性力を生じる弾性材料から形成すれば、帯状体の外
面の一部とコンテナの内壁面とが直接に接触する。これ
によって、帯状体の表面にメニスカスに伴う毛細管圧力
が生じるので、蒸発部側に還流してコンテナ内壁面やウ
ィック材中にある液相作動流体が、帯状体の外面に沿っ
てコンテナの内周方向に送られる。すなわち、コンテナ
内壁面の蒸発部となる部分に効率よく作動流体が還流
し、蒸発部面積が大きくなるので、ヒートパイプとして
の熱輸送力がより向上する。
【0018】請求項3の製造方法によれば、まず、中空
螺旋状に巻回された帯状体を塑性変形可能な円形断面の
パイプ材の内部に軸線方向に沿って挿入し、ついで、そ
のパイプ材の内壁面と帯状体との間に極細線からなるウ
ィック材を挿入する。しかる後、パイプ材および帯状体
をパイプ材の半径方向に圧潰して中空偏平形状に形成す
る。その際に、パイプ材が帯状体の巻回半径方向の弾性
力によって内側からサポートされるから、特にパイプ材
の上面と下面における幅方向でのほぼ中央部が長さ方向
に亘って窪むことが防止される。さらに、偏平状に圧潰
されたパイプ材の内部に凝縮性の流体を作動流体として
封入するとともに、密閉してヒートパイプ化する。
【0019】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1ないし図5
を参照して説明する。図1は偏平ヒートパイプ20の外
観を示す斜視図であり、この偏平ヒートパイプ20は、
一例として厚さが0.4〜0.5mm程度の銅パイプを
素材とし、幅が3〜30mm程度で高さが2〜4mm程
度の中空偏平状のコンテナ21の内部に、純水を作動流
体40として封入したものである。
【0020】この偏平ヒートパイプ20は、ノートブッ
ク型のパソコン本体24の内部に布設されており、その
凝縮部23側の端部は、パソコン本体24の内底部に既
設された金属製のシャーシ25の上面部に熱伝達可能に
配設されている。また、コンテナ21の他端部側の上面
部には、発熱箇所としての超小型演算処理装置(MP
U)26が熱授受可能に取り付けられている。そして、
このMPUは前記シャーシ25に対してパソコン本体2
4の内部での高い位置に設置されている。なお、放熱箇
所の他の例としては、金属製の各種コネクタパーツやE
MI(電磁シールド板)、バッテリ、パソコン本体24
のマグネシウム製ケース等のノートブック型あるいはサ
ブノートブック型パソコンに標準装備される部材とする
ことができる。
【0021】図2および図3に示すように、コンテナ2
1の内部の幅方向でのほぼ中央位置には、ウィック固定
用のスパイラル部材27がコンテナの長手方向に沿って
配設されている。このスパイラル部材27は、一例とし
て厚さが0.1〜0.3mm程度でかつ幅が0.5〜
1.0mm程度のリン青銅からなるテープ材を、高さが
1.0〜3.0mm程度で幅がコンテナ幅の2/3程度
の矩形をなし、また互いに0.5〜2.0mm程度の隙
間29(間隔)をあけた中空の螺旋状に巻回したもので
ある。そして、このスパイラル部材27は、その上部の
外面と下部の外面においてそれぞれコンテナ21の内壁
面に直接に接触した状態となっている。なお、スパイラ
ル部材27の他の例としては、楕円状断面の銅やアルミ
テープを円形に巻回し、特にその長手方向での両端部側
のみに隙間が設けたものなどが挙げられる。
【0022】前記コンテナ21の内部でのスパイラル部
材27の両脇のスペースには、多数本のウィック28が
その長手方向に沿って充填されている。このウィック2
8としては、例えば直径が0.02〜0.1mm程度の
極細銅線が採用されている。また、銅線に替えて銅メッ
キしたカーボン繊維を用いれば、軽量化を図ることがで
きる。そしてこれらのウィック28は、スパイラル部材
27の左右両側面部によってコンテナ21の内壁のうち
側面側に押圧固定されている。その場合、リン青銅から
なるスパイラル部材27の巻回半径方向での弾力性が大
きいので、ウィック28がバラけたりせず所定箇所に良
好に固定される。
【0023】つぎに、上記のように構成されたこの発明
の作用について説明する。まず、パソコン本体24の使
用に伴ってMPU26に生じた熱が、偏平ヒートパイプ
20のコンテナ21のうち上面部に伝達される。コンテ
ナ21の内壁面やウィック28は、既に作動流体40に
より濡らされた状態となっているため、MPU26を熱
源としたヒートパイプ動作が速やかに開始される。
【0024】すなわち、偏平ヒートパイプ20のMPU
26側の端部内で生じた蒸気が、スパイラル部材27の
隙間29からその内側の空間内に流入し、内部圧力の低
いシャーシ25に配設された端部に向けて流動する。し
たがって、スパイラル部材27の内側が蒸気流路とな
る。その作動流体40蒸気は、さらにスパイラル部材2
7の他端側の隙間29から抜け出してコンテナ21の壁
面において熱を奪われて凝縮する。換言すれば、この端
部からシャーシ25にMPU26で生じた熱が伝達され
る。
【0025】したがって、偏平ヒートパイプ20のうち
シャーシ25に配設された端部が凝縮部23となり、一
方のMPU26側に配設された端部が蒸発部31となる
が、この場合、凝縮部23に対して蒸発部31が高い位
置となっているから、ヒートパイプの動作態様としては
トップヒートモードになっている。再度液相になった作
動流体40は、ウィック28に吸い上げられて蒸発部3
1側に運ばれる。このように、ウィック28が液流路と
して作用するが、上記の通り、ウィック28が多数本の
極細線からなり、いわゆるポンプ力が大きいことと、コ
ンテナ21の長手方向に亘って配設されていることによ
り、上方の蒸発部31に作動流体40が確実に還流す
る。
【0026】そして、その分の作動流体40は、スパイ
ラル部材27とコンテナ21壁面との間や隙間29を形
成するテープ材の縁部同士のメニスカスに伴った毛細管
圧力によって、ウィック28側からスパイラル部材27
に沿ってコンテナ21の内周方向に送られる(図4参
照)。すなわち、液相作動流体40が蒸発部31の広範
囲にスムースに供給される。したがって、作動流体40
による熱輸送サイクルが活発に行われ、その結果、MP
U26が効率よく冷却される。
【0027】このように、上記の偏平ヒートパイプ20
では、蒸気流路と液流路が分離されているばかりか、ウ
ィック28による作動流体40の還流能力にも優れてい
るので、寸法などの携帯型パソコン冷却用の偏平ヒート
パイプに要求される種々の要件を満たすとともに、トッ
プヒートモードや傾斜された状態での動作時においても
優れた熱輸送能力を得ることができ、ひいては従来一般
の偏平ヒートパイプと比べてMPU26の冷却能力を大
幅に向上させることができる。また、コンテナ21およ
びその内部に挿入された部材が共に適度に可撓性を有し
ているから、発熱箇所と放熱箇所とのレイアウトに合わ
せて変形させることもできる。
【0028】ここで、上記構成の偏平ヒートパイプの製
造手順について説明する。なお、上記した部材には同じ
符号を付し、その詳細な説明を省略する。まず図5の
(A)に示すように、コンテナ21の材料として円形断
面のパイプ30を用意する。このパイプ30は肉厚が
0.4〜0.5mm程度の銅管である。つぎに、予め矩
形の中空螺旋状に巻回されたスパイラル部材27をその
パイプ30の内部に軸線方向に沿って挿入する。
【0029】さらにこのスパイラル部材27とパイプ3
0の内壁部との間のスペースにウィック28が挿入され
る。その際に、パイプ30が予め偏平状に成形されたも
のでなく円形のため、挿入部の間口が比較的大きくな
り、そのために直径0.02〜0.1mm程度の極細線
からなるウィック28であってもその多数本を支障なく
挿入できる。なお、ウィック28とスパイラル部材27
との挿入手順を逆に行ってもよく、また上記各部材は使
用に先だって脱脂洗浄されている。
【0030】つぎに、ウィック28などが挿入されたパ
イプ30が圧潰工程に送られる(図5の(B)参照)。
なお、この工程では従来知られている方法・工程を採用
することができるが、例えば下側を固定した状態にパイ
プ30を布設し、その上面部側を長手方向に沿って均一
に、スパイラル部材27を僅かに変形させる程度まで押
し潰す。
【0031】すると、ウィック28がスパイラル部材2
7の両側面によってコンテナ21の側壁部に徐々に押し
付けられ、ついには固定される。また、このパイプ30
を圧潰する際に、巻回方向での弾性に富んだスパイラル
部材27によってコンテナ21がその内側からサポート
されているから、特に図5の(C)におけるパイプ30
の上面と下面(平面部分)の幅方向での中央が長さ方向
に亘って窪むことがなく、中空偏平形状のコンテナ21
を容易に作成することができる。
【0032】さらに図示しないが、偏平状に圧潰された
パイプ30の両開口端を溶接等の手段によって密閉する
とともに、真空脱気した状態で作動流体40として所定
量の純水を封入して全工程が完了する。なお、このヒー
トパイプ化のための工程では、従来知られている方法・
工程を採用することができる。上記の通り各部材の材料
として銅系の金属が用いられているから、容易に成形し
得る利点もある。
【0033】このように、上記の製造方法によれば、熱
輸送能力に優れる携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパ
イプを効率よく作成することができる。
【0034】なお、上記の実施例では、コンテナ21内
部でのスパイラル部材27の両側方にウィック28を挿
入したが、この発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、要はウィック28はコンテナ21内壁面に押圧固
定された状態でその長手方向に沿って配設されていれば
よく、したがって、例えばコンテナ21内部でのスパイ
ラル部材27の片側スペースのみにウィック28を挿入
することとしてもよい。
【0035】また、上記の製造方法では、矩形の中空螺
旋状に巻回されたスパイラル部材27を例示したが、こ
のスパイラル部材27の形状は、例えば円形の中空螺旋
状に巻回されたもの(すなわちほぼ円筒状)などであっ
てもよい。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、偏平状のコンテナの内部に、その長手方向
に沿って多数本の極細線からなるウィック材を配設する
とともに、少なくとも長手方向の両端側で所定間隔の隙
間を開けるよう中空螺旋状に巻回された帯状体を、コン
テナ内部の長手方向に沿って配設し、これによってウィ
ック材をコンテナの内壁面に押圧固定しているから、携
帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプに要求される種
々の要件を満たしたうえで、トップヒートモードや傾斜
状態における動作時でも優れた熱輸送能力を得ることが
でき、これにより、発熱箇所に対する冷却能力を向上さ
せることができる。
【0037】また、帯状体が巻回半径を増大させる方向
に弾性力を生じる弾性材料から形成すれば、帯状体の表
面に沿って液相作動流体がコンテナの内周方向に送られ
るから、より冷却能力を向上させることができる。
【0038】この発明の製造方法によれば、円形パイプ
を圧潰して偏平コンテナとすることができ、しかもその
場合、中空螺旋状に巻回された帯状体が軸方向での中央
部を内側から支持するので、蒸気流路を充分確保し、ま
た作動液の還流能力に優れた携帯型パソコン冷却用の偏
平ヒートパイプを効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を概略的に示す斜視図であ
る。
【図2】図2は図1のII−II線の断面図である。
【図3】偏平ヒートパイプを一部切り欠いて示す斜視図
である。
【図4】スパイラル部材とコンテナ21とに付着する液
相作動流体を示す概略図である。
【図5】偏平ヒートパイプの製造手順を示す断面概略図
である。
【図6】従来の技術を示す概略図である。
【符号の説明】
20…偏平ヒートパイプ、 21…コンテナ、 24…
パソコン本体、 25…シャーシ、 26…MPU、
27…スパイラル部材、 28…ウィック、29…隙
間、 30…パイプ、 40…作動流体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 菅野 新二 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 長谷川 仁 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯型パソコンの内部での発熱箇所と放
    熱箇所との間にそれぞれ熱授受可能に配設される断面偏
    平状の携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプにおい
    て、 偏平状の密閉金属管からなるコンテナの内部に、その長
    手方向に沿って多数本の極細線からなるウィック材が配
    設されるとともに、少なくとも長手方向の両端側で所定
    間隔の隙間を開けるよう中空螺旋状に巻回された帯状体
    が長手方向に沿って配設され、この帯状体によって前記
    ウィック材が前記コンテナの内壁面に押圧固定されてい
    ることを特徴とする携帯型パソコン冷却用の偏平ヒート
    パイプ。
  2. 【請求項2】 前記帯状体が巻回半径を増大させる方向
    に弾性力を生じる弾性材料から形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の携帯型パソコン冷却用の偏平
    ヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 塑性変形可能な円形断面のパイプ材の内
    部に、中空螺旋状に巻回された帯状体をその軸線方向に
    沿って挿入するとともに、その帯状体と前記パイプ材の
    内壁面との間に極細線からなるウィック材を挿入し、し
    かる後、前記パイプ材および前記帯状体を前記パイプ材
    の半径方向に圧潰して中空偏平形状に形成し、さらにそ
    の偏平状に圧潰されたパイプ材の内部に凝縮性の流体を
    作動流体として封入するとともに、密閉してヒートパイ
    プ化することを特徴とする携帯型パソコン冷却用の偏平
    ヒートパイプの製造方法。
JP7129084A 1994-09-16 1995-04-28 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法 Pending JPH08303970A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7129084A JPH08303970A (ja) 1995-04-28 1995-04-28 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法
TW84108463A TW272263B (en) 1994-09-16 1995-08-14 Cooling device for PC and manufacturing method for heat pipe container thereof
KR1019950030133A KR100321810B1 (ko) 1994-09-16 1995-09-14 힌지형히트파이프를구비한퍼스널컴퓨터냉각장치
EP95114535A EP0702287A3 (en) 1994-09-16 1995-09-15 Cooling device for personal computers and method of manufacturing heat pipe containers for said device
CNB951185616A CN1145094C (zh) 1994-11-09 1995-11-08 个人计算机冷却装置及其热管道容器的制造方法
US08/980,341 US6122166A (en) 1994-09-16 1997-11-28 Personal computer cooling device having hinged heat pipe

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7129084A JPH08303970A (ja) 1995-04-28 1995-04-28 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08303970A true JPH08303970A (ja) 1996-11-22

Family

ID=15000691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7129084A Pending JPH08303970A (ja) 1994-09-16 1995-04-28 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08303970A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1085287A2 (en) 1999-09-17 2001-03-21 SANYO ELECTRIC Co., Ltd. Heat carrier
KR100775013B1 (ko) * 2006-04-18 2007-11-09 (주)셀시아테크놀러지스한국 판형 열전달 장치
JP2012127642A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Korea Electronics Telecommun 押出で製造される薄膜型ヒートパイプ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1085287A2 (en) 1999-09-17 2001-03-21 SANYO ELECTRIC Co., Ltd. Heat carrier
KR100775013B1 (ko) * 2006-04-18 2007-11-09 (주)셀시아테크놀러지스한국 판형 열전달 장치
JP2012127642A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Korea Electronics Telecommun 押出で製造される薄膜型ヒートパイプ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100321810B1 (ko) 힌지형히트파이프를구비한퍼스널컴퓨터냉각장치
US6714413B1 (en) Compact thermosiphon with enhanced condenser for electronics cooling
US7621316B2 (en) Heat sink with heat pipes and method for manufacturing the same
US7828047B2 (en) Cooling unit
EP1383170B1 (en) Thermosiphon for electronics cooling with nonuniform airflow
RU2348963C1 (ru) Устройство для охлаждения деталей компьютера и способ его изготовления
US6749013B2 (en) Heat sink
JP2001183080A (ja) 圧縮メッシュウイックの製造方法、および、圧縮メッシュウイックを備えた平面型ヒートパイプ
US20070251675A1 (en) Thermal module
JP2011047593A (ja) ヒートパイプおよびその製造方法
JPH08303971A (ja) 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法
JP2006284020A (ja) ヒートパイプ
JP2004111969A (ja) 角度付きヒートパイプを備えたヒートシンク
JPH08303972A (ja) 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプとその製造方法
US6679317B2 (en) Cooling device boiling and cooling refrigerant, with main wick and auxiliary wick
TWM609021U (zh) 液冷散熱裝置及具有該液冷散熱裝置的液冷散熱系統
JPH08303970A (ja) 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法
JP4278739B2 (ja) 扁平ヒートパイプとその製造方法
WO1999053256A1 (en) Plate type heat pipe and its installation structure
JPH09133483A (ja) 二重管型ヒートパイプ
JPH11317482A (ja) ヒートシンク
JP2002016201A (ja) ヒートパイプ
JPH11243289A (ja) 電子機器
JPH11101585A (ja) 板型ヒートパイプとその実装構造
JP3332858B2 (ja) 板型ヒートパイプとそれを用いた冷却構造