JPH08302788A - トイレの防臭装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トイレの使用者に、臭気を感じさせにくくす
る。 【構成】 少なくとも１個の便器１を備えたトイレルー
ム３内に、複数個の空気吹出口４であるノズル４ａから
空気Ｗを吹き出させて空気吸入口に吸入させて形成され
るエアーカーテンＥを設けたトイレの防臭装置であっ
て、エアーカーテンＥを、便器１及び便器１近傍の床面
７と、便器１の使用者の鼻との間を切れ目なく遮断する
ように形成すると共に、人体を検知した人体検知センサ
ー８に対応するノズル４ａからの空気Ｗの吹き出しを停
止させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トイレの防臭装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６及び図７は、実開平１−１８０５７
４号公報に開示された従来のトイレの防臭装置（第１の
従来例）を示すもので、このトイレの防臭装置は、内部
に便器１である大便器１ａ及び小便器１ｂ等が設置され
ると共に、出入口２を備えてなるトイレルーム３であっ
て、その出入口２の上端部に、空気吹出口４を設けると
共に、下端部に空気吸入口５を設けて、空気吹出口４か
ら吹き出される空気Ｗを空気吸入口５に吸入させてエア
ーカーテンＥを形成したものである。そして、このエア
ーカーテンＥにより、トイレルーム内から出入口２を介
して流れ出る臭気を遮断するように構成されている。

【０００３】図７は、特開平４−１９４１３４号公報に
開示された従来の別のトイレの防臭装置（第２の従来
例）を示すもので、このトイレの防臭装置は、便器１で
ある例えば小便器１ｂ自体の開口側の全周にわたって空
気送気管（図示せず）を設け、その空気送気管に複数の
スリット４ａを設けて空気吹出口４とすると共に、その
スリット４ａから空気Ｗを小便器１ｂの開口の中心側に
吹き出してエアーカーテンＥを小便器１ｂ自体の前面側
に形成させると共に、小便器１ｂ内に、空気吹出口４か
ら吹き出された空気Ｗと共に臭気を吸い込む臭気排気口
６を設けて形成されたものである。

【０００４】図８は、実開平５−５７０７６号公報に開
示された従来のさらに別のトイレの防臭装置（第３の従
来例）を示すもので、このトイレの防臭装置は、便器１
である大便器１ａ自体の開口の一方側に空気吹出口４を
設けると共に、他方側に空気吸入口５を設けてエアーカ
ーテンＥを、大便器１ａ自体の開口側に形成したもので
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように構成された第１の従来例に示すトイレの防臭装置
にあっては、トイレルーム３自体の防臭を施したもので
あって、出入口２に設けたエアーカーテンＥにより、ト
イレルーム３の外部に臭気を流出させないという効果を
奏するものの、トイレを使用する人に対しては、その臭
気を感じさせないようにはできず、臭気のためにトイレ
の使用者に不快感を与えてしまうという問題点があっ
た。

【０００６】また、第２の従来例に示すトイレの防臭装
置にあっては、小便器１ｂの開口の全周にわたって空気
吹出口４を有するため、小便器１ｂの中央部近傍ではエ
アーカーテンＥに乱れを生じ易く、また、小便器１ｂ自
体にエアーカーテンＥが形成されているため、小便器１
ｂから床面にこぼれた小便による臭気を遮蔽することは
できず、トイレを使用する人に対して、不快感を与えて
しまうという問題点があった。

【０００７】また、第３の従来例に示すトイレの防臭装
置にあっても、大便器１ａの開口側に空気吹出口４と空
気吸入口５を設けてエアーカーテンＥを形成しているた
めに、前記第２の従来例と同様に、床面からの臭気を遮
蔽することはできず、トイレを使用する人に対して、不
快感を与えてしまうという問題点があった。

【０００８】本発明は、上記問題点に鑑みてなされもの
であり、その目的とするところは、トイレの使用者に、
臭気を感じさせることを少なくさせたトイレの防臭装置
を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項１記載の発明にあっては、少なくと
も１個の便器１を備えたトイレルーム３内に、複数個の
空気吹出口４から空気Ｗを吹き出させて形成されるエア
ーカーテンＥを設けてなるトイレの防臭装置であって、
前記エアーカーテンＥを、前記便器１及び便器１近傍の
床面７と、前記便器１の使用者の鼻との間を遮断するよ
うに形成したことを特徴とするものである。

【００１０】また、請求項２記載の発明にあっては、請
求項１記載のトイレの防臭装置において、前記空気吹出
口４の空気Ｗの吹き出し方向に位置する対面部に、前記
空気Ｗが流入する空気吸入口５を形成したことを特徴と
するものである。

【００１１】また、請求項３記載の発明にあっては、請
求項１、または請求項２記載のトイレの防臭装置におい
て、前記吹出口４の近傍に複数の人体検知センサー８を
設け、人体を検知した人体検知センサー８に対応する前
記空気吹出口４の空気Ｗの吹き出しを停止させたことを
特徴とするものである。

【００１２】

【作用】このように構成したため本発明は、請求項１記
載の発明にあっては、エアーカーテンＥが、所定の位置
に設けられた空気吹出口４により、トイレを使用する人
の鼻と便器１の間、及びトイレを使用する人の鼻と便器
１近傍の床面７との間に形成されて、それらの間を遮断
するように形成されて、トイレの使用者に便器１からの
臭気は勿論、便器１近傍の床面７からの臭気をも遮断す
る。

【００１３】また、請求項２記載の発明にあっては、請
求項１記載のトイレの防臭装置の作用に加えて、空気吹
出口４から吹き出された空気Ｗが、空気吸入口５に吸い
込まれて、空気Ｗの流れがスムーズになり、空気吹出口
４の空気Ｗの吹き出し力が弱い場合であってもエアーカ
ーテンＥがスムーズに形成できる。

【００１４】また、請求項３記載の発明にあっては、請
求項１、または請求項２記載のトイレの防臭装置の作用
に加えて、人体を検知した人体検知センサー８に対応し
た空気吹出口４からの空気Ｗの吹き出しが停止されて、
人体に空気吹出口４から吹き出された空気Ｗが当たらな
くなる。

【００１５】

【実施例】図１及び図２は、本発明のトイレの防臭装置
の第１の実施例を示すもので、このトイレの防臭装置
は、少なくとも１つの便器１を備えたトイレルーム３に
設けられ、空気吹出口４と、空気吸入口５、及び人体検
知センサー８とを有して構成されると共に、空気吹出口
４と、空気吸入口５によりエアーカーテンＥを形成して
なるものである。

【００１６】便器１は、例えば小便器１ｂであって、壁
面側に略当接して配設された配管ユニット９の前面側に
取り付けられており、内部には、背面側にファン（図示
せず）を備えた便器脱臭口１ｃが設けられて、小便器１
ｂの前面側の臭気を吸い込んで脱臭がされるようにされ
ている。また、配管ユニット９の前面側の下端にも、背
面側にファン（図示せず）を備えた巾木脱臭口９ａが設
けられて、その近傍の臭気を吸い込んで脱臭するように
されている。

【００１７】エアーカーテンＥは、トイレを使用する人
の鼻と便器１の間、及びトイレを使用する人の鼻と便器
１近傍の床面７との間を遮断するように形成されてい
る。また、エアーカーテンＥを形成する空気Ｗを吹き出
す空気吹出口４は、床面７と略平行方向に所定間隔をあ
けて配設された複数のノズル４ａであって、そのノズル
４ａは、エアーカーテンＥに切れ目を生じさせないよう
な間隔で配設されており、小便器１ｂの一方の側面に対
向するトイレルーム３の壁面１０に設けられている。つ
まり、エアーカーテンＥは、小便器１ｂの使用者の側方
の壁面１０から、他方の壁面側に空気Ｗが流れるように
設けられているのである。そして、その設置高さは、ト
イレを使用する人の鼻よりも下方であって、小便器１ｂ
の上方となるようにされている。

【００１８】また、空気吹出口４から吹き出された空気
Ｗを吸い込む空気吸入口５は、例えば背面側にファン
（図示せず）等を有して空気Ｗを吸い込むように形成さ
れ、小便器１ｂの他方の側面に対向するトイレルーム３
の壁面であって、空気吹出口４と略同じ高さに設けら
れ、空気吹出口４と空気吸入口５とが対向するように配
設されている。また、空気吸入口５は、ノズル４ａから
吹き出された空気Ｗを吸入するのに十分な広さの開口を
備えている。

【００１９】人体検知センサー８は、空気吹出口４と対
をなして例えば上側に近接して設けられ、その制御部
（図示せず）により、人体を検知した人体検知センサー
８に対応する空気吹出口４からの空気Ｗの吹き出しを停
止させるようにされており、例えば図２に示すように、
人体を検知した範囲Ｒにおいて空気吹出口４からの空気
Ｗの吹き出しが停止される。

【００２０】このように構成されているため、本実施例
におけるトイレの防臭装置においては、空気吹出口４か
ら吹き出された空気Ｗが、空気吸入口５に吸い込まれ
て、空気Ｗの流れがスムーズになり、空気吹出口４の空
気Ｗの吹き出し力が弱い場合であっても、エアーカーテ
ンＥがスムーズに形成できる。また、そのエアーカーテ
ンＥが、空気吹出口４及び空気吸入口５により、トイレ
を使用する人の鼻と便器１の間、及びトイレを使用する
人の鼻と便器１近傍の床面７との間に形成されて、それ
らの間を切れ目なく遮断し、トイレの使用者に便器１か
らの臭気は勿論、便器１近傍の床面７からの臭気をも遮
断して、トイレの使用者にいやな臭いを感じさせず、不
快感を与えにくくできて快適なトイレルーム環境が得ら
れる。さらには、人体を検知した人体検知センサー８に
対応した空気吹出口４からの空気Ｗの吹き出しが停止さ
れて、人体に空気吹出口４から吹き出された空気Ｗが当
たらなくなり、トイレの使用者に空気Ｗの流れ（ドラフ
ト）を感じさせることがなく、さらに不快感を与えにく
くできる。

【００２１】また、臭気がエアーカーテンＥの下側に封
じ込められて上側への拡散が阻止され、そのエアーカー
テンＥの下側には便器脱臭口１ｃと巾木脱臭口９ａが配
設されているため、これらにより臭気がトイレルーム３
内に拡散される前に、効果的に脱臭させることができ
る。

【００２２】図３は、第１の実施例のトイレの防臭装置
の変形例を示すもので、空気吹出口４及び人体検知セン
サー８を、小便器１ｂの背面側の壁面に設け、空気吸入
口５をそれと対向する壁面に設けて、エアーカーテンＥ
を床面７と平行方向に形成させたものであり、他は前記
第１の実施例と同様に構成されている。このように構成
しても、前記第１の実施例と同様の効果を奏する。

【００２３】図４は、本発明のトイレの防臭装置の第２
の実施例を示すもので、前記第１の実施例と異なる点
は、エアーカーテンＥを、床面７と平行に代えて、トイ
レを使用する人の鼻と便器１の間、及びトイレを使用す
る人の鼻と便器１近傍の床面７との間を遮断するよう
に、床面７と鋭角をなすように形成した点であり、他は
前記第１の実施例と同様に構成されている。このように
構成しても、前記第１の実施例と同様の効果を奏する。

【００２４】図４は、本発明のトイレの防臭装置の第３
の実施例を示すもので、前記第１の実施例と異なる点
は、エアーカーテンＥを、床面７と平行に代えて、トイ
レを使用する人の鼻と便器１の間、及びトイレを使用す
る人の鼻と便器１近傍の床面７との間を遮断するよう
に、小便器１ｂ及び床面７に近接させて設け、一部の人
体検知センサー８に複数の空気吹出口４を対応させた点
であり、他は前記第１の実施例と同様に構成されてい
る。このように構成しても、前記第１の実施例と同様の
効果を奏すると共に、小便器１ｂや床面７に近接してエ
アーカーテンＥが形成されているため、トイレルーム３
内での臭気の拡散を抑えることができる。

【００２５】なお、前記各実施例においては、空気吹出
口４と対をなすように人体検知センサー８を設けたもの
を例示したが、本発明はこれに限らず、１つの人体検知
センサーに複数の空気吹出口を対応させたものであって
も良く、さらには、首筋等はドラフトを感じ易いが床面
近傍では小便器の使用者がドラフトを感じにくいため、
床面近傍の空気吹出口には人体検知センサーを設置しな
いものや、全ての空気吹出口に人体検知センサーを設置
しないものであっても良い。また、前記各実施例におい
ては、空気吹出口４をノズル４ａとして説明したが、本
発明はこれに限らず、空気が吹き出されるスリットであ
っても良いことは勿論である。

【００２６】

【発明の効果】このように本発明は、請求項１記載の発
明にあっては、エアーカーテンが、所定の位置に設けら
れた空気吹出口により、トイレを使用する人の鼻と便器
の間、及びトイレを使用する人の鼻と便器近傍の床面と
の間を遮断するように形成されて、トイレの使用者に便
器からの臭気は勿論、便器近傍の床面からの臭気をも遮
断して、トイレの使用者にいやな臭いを感じさせず、不
快感を与えにくくできて快適なトイレルームの環境が得
られる。

【００２７】また、請求項２記載の発明にあっては、請
求項１記載の発明の効果に加えて、空気吹出口から吹き
出された空気が、空気吸入口に吸い込まれて、空気の流
れがスムーズになり、空気吹出口の空気の吹き出し力が
弱い場合であってもエアーカーテンがスムーズに形成で
きる。

【００２８】また、請求項３記載の発明にあっては、請
求項１、または請求項２記載の発明の効果に加えて、人
体を検知した人体検知センサーの近傍の空気吹出口から
の空気の吹き出しが停止されて、人体に空気吹出口から
吹き出された空気が当たらなくなり、トイレの使用者に
空気の流れ（ドラフト）を感じさせることがなく、さら
に不快感を与えにくくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のトイレの防臭装置の第１の実施例を示
す側面図である。

【図２】同上の動作状態を説明するもので、(a) はトイ
レルームの平面図、(b) は要部の側面図である。

【図３】同上の変形例の側面図である。

【図４】本発明のトイレの防臭装置の第２の実施例を示
す側面図である。

【図５】本発明のトイレの防臭装置の第３の実施例を示
す側面図である。

【図６】従来のトイレの防臭装置（第１の従来例）を示
す平面図である。

【図７】同上の一部断面側面図である。

【図８】従来の別のトイレの防臭装置（第２の従来例）
を示す斜視図である。

【図９】従来のさらに別のトイレの防臭装置（第２の従
来例）を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 便器 ３ トイレルーム ４ 空気吹出口 ５ 空気吸入口 ８ 人体検知センサー Ｅ エアーカーテン Ｗ 空気

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１個の便器を備えたトイレル
   ーム内に、複数個の空気吹出口から空気を吹き出させて
   形成されるエアーカーテンを設けてなるトイレの防臭装
   置であって、前記エアーカーテンを、前記便器及び該便
   器近傍の床面と、前記便器の使用者の鼻との間を遮断す
   るように形成したことを特徴とするトイレの防臭装置。
2. 【請求項２】 前記空気吹出口の空気の吹き出し方向に
   位置する対面部に、前記空気が流入する空気吸入口を形
   成したことを特徴とする請求項１記載のトイレの防臭装
   置。
3. 【請求項３】 前記吹出口の近傍に複数の人体検知セン
   サーを設け、人体を検知した人体検知センサーに対応す
   る前記空気吹出口の空気の吹き出しを停止させたことを
   特徴とする請求項１、または請求項２記載のトイレの防
   臭装置。