JPH0830139A - 像加熱装置 - Google Patents

像加熱装置

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JPH0830139A
JPH0830139A JP18198494A JP18198494A JPH0830139A JP H0830139 A JPH0830139 A JP H0830139A JP 18198494 A JP18198494 A JP 18198494A JP 18198494 A JP18198494 A JP 18198494A JP H0830139 A JPH0830139 A JP H0830139A
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temperature
image heating
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JP18198494A
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Yoji Tomoyuki
洋二 友行
Yasumasa Otsuka
康正 大塚
Manabu Takano
学 高野
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Kenichi Ogawa
賢一 小川
Daizo Fukuzawa
大三 福沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本出願に係る第1の発明は、渦電流を利用す
る場合でも、漏れ磁束による温度検知素子の発熱を防止
し、正しい温度制御の可能な像加熱装置を提供すること
を目的としている。 【構成】 ポリイミド等の樹脂で形成されたフィルム基
材上に、鉄等で形成された導電層を有するフィルム17
と、該フィルム17とニップ部を形成するように配設さ
れた加圧ローラ24と、上記導電層に渦電流を発生せし
める励磁コイル(図示せず)とを備え、上記ニップ部に
おける通紙部の非画像域に、NTCサーミスタチップを
有する温度検知素子26を配設し、CPU34にて、該
温度検知素子26による温度情報を温度検知回路33を
介して検知しながら、励磁制御回路35を介して渦電流
の発生を制御し、ニップ部の温度を所定の温度に維持せ
しめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁誘導を利用して渦
電流を発生させて加熱する像加熱装置に関し、特に、電
子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置に用いられ
未定着画像を定着する定着装置に好適な像加熱装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】加熱定着装置に代表される像加熱装置と
しては、従来から熱ローラ方式、フィルム加熱方式等の
接触加熱方式が広く用いられている。このような装置で
は、ハロゲンランプ、または発熱抵抗体に電流を流して
発熱させ、ローラやフィルムを介してトナー像の加熱を
行うのが一般的であったが、特公平5−9027号公報
に開示されているように、磁束により定着ローラに渦電
流を発生させ、ジュール熱により発熱させる方式が提案
されている。
【0003】これは、渦電流の発生を利用することによ
り、発熱位置をトナーに近くすることができ、ハロゲン
ランプを用いた熱ローラ方式に比べウォームアップ時間
の短縮が達成できるためである。
【0004】また、既に本出願人の出願に係る特願平5
−259972号にて提案したように、回転体として定
着ローラの代わりにフィルム状の低熱伝導性基材とこの
低熱伝導性基材よりも外側に設けられた導電層とを有す
るものを使用する加熱装置が提案されている。この装置
においては、上記回転体に圧接するように加圧部材を設
け、さらに上記回転体の内部あるいは外部に励磁コイル
を配設し、上記導電層に渦電流を発生させて発熱させ、
上記回転体と加圧部材で形成されるニップにトナー像を
担持した記録材を通過させ、トナー像を加熱している。
【0005】そのため、定着ローラに渦電流を発生させ
る場合よりも、さらに熱効率を良くすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、回転体と
して低熱伝導性基材と導電層を有するものを使用した上
記従来例装置においては、この回転体と加圧部材のニッ
プ部に熱の発生を集中させているため、次のような問題
点があった。
【0007】つまり、ニップ部では1秒当たり数十℃と
いう急激な温度変化が生じ、他の場所ではそれほど大き
な温度変化が生じないため、温度検知素子はニップ部に
近いところに配設する必要があるが、温度検知素子とし
て熱電対のような低抵抗のものを使用すると、漏れ磁束
によって温度検知素子自体が発熱し、正しい加熱装置の
温度制御ができなくなる場合があった。
【0008】本出願に係る第1の発明は、上記問題点を
解決し、渦電流を利用する場合でも、漏れ磁束による温
度検知素子の発熱を防止し、正しい温度制御の可能な像
加熱装置を提供することを目的としている。
【0009】また、本出願に係る第2の発明は、上記目
的の他、熱の発生が集中するニップ部における温度検知
が容易な温度検知素子を備えた像加熱装置を提供するこ
とにある。
【0010】さらに、本出願に係る第3の発明は、上記
目的の他、第2の発明とは別の構成により、熱の発生が
集中するニップ部における温度検知が容易な温度検知素
子を備えた像加熱装置を提供することにある。
【0011】また、本出願に係る第4の発明は、上記目
的の他、上述のような正確な温度検知ができるだけでな
く、熱効率を低下させることのない像加熱装置を提供す
ることを目的としている。
【0012】さらに、本出願に係る第5の発明は、上記
目的の他、温度検知素子をニップ部に配設しても、画像
を乱すことのない像加熱装置を提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、フィルム状の低熱伝導性基材、
及び該低熱伝導性基材の外側に形成された導電層とを有
する回転体と、該回転体に圧接するように配設されたる
加圧部材と、該加圧部材と上記回転体の圧接部位置にお
ける上記導電層に渦電流を発生せしめる励磁コイルと、
該圧接部または圧接部近傍に配設され上記回転体の温度
を検知する温度検知素子とを備え、未定着現像剤像を担
持した記録材を上記圧接部にて加熱しながら挟圧搬送す
ることにより該未定着現像剤像の加熱を行う像加熱装置
において、上記温度検知素子は、固有抵抗が1×10-5
Ω・cm以上であることにより達成される。
【0014】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明において、温度検知素子
は、NTCサーミスタであることにより達成される。
【0015】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明において、温度検知素
子は、PTCサーミスタであることにより達成される。
【0016】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明ないし第3の発明のいずれ
かにおいて、低熱伝導性基材は、ポリイミド樹脂である
ことにより達成される。
【0017】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明ないし第4の発明のい
ずれかにおいて、温度検知素子の配設位置は、記録材の
通過領域であって、記録材上の未定着現像剤像が存在し
ない領域に相当する位置であることにより達成される。
【0018】
【作用】本出願に係る第1の発明によれば、温度検知素
子の固有抵抗は、1×10-5Ω・cm以上なので、磁束
の変化により発熱することがなく、この温度検知素子を
回転体と加圧部材とが形成する圧接部あるいは圧接部近
傍に配設することで、圧接部内の温度変化は正しく検知
される。
【0019】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明において、温度検知素子としてNTCサ
ーミスタを用いたので、固有抵抗は1×10-5Ω・cm
以上であり、圧接部あるいは圧接部近傍における配設が
容易となる。
【0020】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明において、温度検知素子としてPT
Cサーミスタを用いたので、固有抵抗は1×10-5Ω・
cm以上であり、圧接部あるいは圧接部近傍における配
設が容易となる。
【0021】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明ないし第3の発明のいずれかにおいて、
低熱伝導性基材としてポリイミド樹脂を用いたので、金
属製のローラに渦電流を発生させる場合よりも、さらに
熱効率を向上せしめる。
【0022】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第4の発明のいずれかにおい
て、温度検知素子を、記録材の通過領域であって、記録
材上の未定着現像剤像が存在しない領域に相当する位置
に配設したので、記録材上の未定着現像像を乱すことな
く正確な温度検知が行われる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0024】(第1の実施例)先ず、本発明の第1の実
施例を図1ないし図4に基づいて説明する。図3は本発
明の第1の実施例における像加熱装置として定着装置を
用いた画像形成装置の断面図である。図3において、1
は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以
下、感光ドラムとする)である。該感光ドラム1は矢印
の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもっ
て回転駆動され、その回転過程で1次帯電器2によりマ
イナスの所定の暗電位VDに一様に帯電処理される。
【0025】3はレーザービームスキャナであり、画像
読取装置、ワードプロセッサ、コンピュータ等のホスト
装置(図示せず)から入力される目的画像情報の時系列
電気ディジタル画素信号に対応して変調されたレーザー
ビームを出力し、上記のように1次帯電器2でマイナス
に一様に帯電された感光ドラム1の表面を該レーザービ
ームで走査露光することにより、露光部分は電位絶対値
が小さくなって明電位VLとなり、回転する感光ドラム
1の表面に目的の画像情報に対応した静電潜像を形成す
る。
【0026】また、4は現像装置であり、該現像装置4
には、感光ドラム1と対向するように配設され、矢印の
ように反時計方向に回転駆動される現像スリーブ4aが
備えられている。この現像スリーブ4aの外周面には、
マイナスの電荷をもったトナーの薄層がコートされてお
り、現像スリーブ4aに絶対値が感光ドラム1の暗電位
Dよりも小さく、明電位VLよりも大きな現像バイアス
電圧VDCを印加することにより、現像スリーブ4a上の
トナーを感光ドラム1の明電位VLの部分にのみ転移さ
せ、上記潜像を顕像化(反転現像)する。
【0027】一方、15は記録材としての紙であり、該
紙15は、給紙トレイ14上に積載セットしておき、給
紙ローラ13の駆動により1枚ずつ繰り出し給送し、搬
送ガイド12a、レジストローラ対10、11、転写ガ
イド8、9を経由して、感光ドラム1と転写部材として
の転写ローラ5のニップ部(転写部)nへ、感光ドラム
1の回転と同期どりして適切なタイミングをもって給送
する。従って、この転写ローラ5に、電源(図示せず)
により転写バイアスを印加することにより、上記のよう
に顕像化した感光ドラム1の表面上のトナー像を、上記
のように給送した紙15の面に順次に転写する。なお、
転写ローラ5の抵抗値は、高湿、低湿いずれの環境にお
いても良好な画像を得るため、108〜109Ω・cm程
度のものが適当である。
【0028】そして、7は定着装置であり、該定着装置
7は、上記転写部nを通過して搬送ガイド12bによっ
て案内された紙15上の転写トナー像を、加熱すること
により該紙15上に定着せしめ、画像形成物(プリン
ト)として排紙トレイ16に出力する。
【0029】なお、6はクリーニング装置であり、紙1
5が分離された後に感光ドラム1の表面上に残留した転
写残りトナー等を除去し、感光ドラム1の表面を清浄面
化して繰り返して作像が行われるようにしている。
【0030】次に、上記定着装置7について詳細に説明
する。図2は定着装置7の断面図である。図2におい
て、17はフィルムであって、ポリイミド、ポリアミド
イミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTF
E、FEP等の樹脂を厚さ10μm〜100μmに形成
した低熱伝導性基材としてのフィルム基材18と、該フ
ィルム基材18上にFe、Coやメッキ処理によってN
i、Cu、Cr等の金属を1μm〜100μmの厚さで
形成した導電層19と、最外層としてPFA、PTF
E、FEP、シリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹
脂を混合ないし単独で被覆した離型層20とから構成さ
れている。
【0031】上記フィルム17の内側には、フィルム1
7の走行を保つためのステー23が配設されており、該
ステー23には、液晶ポリマー、フェノール樹脂、ガラ
ス等で構成された摺擦板25が、フィルム17と接触す
る部分に貼り付けられている。該摺擦板25の表面に
は、グリースまたはオイルを塗布することが好ましく、
下記芯材22の平滑な面で構成しても良い。
【0032】また、上記ステー23は、鉄等で構成され
た芯材22に巻き付けて構成された励磁コイル21を支
持しており、後述するように、上記導電層19に渦電流
を発生させるようになっている。
【0033】そして、芯材22上には、安全素子27が
配設されており、過昇温(暴走)した場合、発火あるい
は発煙を防ぐ役割を果たす。
【0034】さらに、上記フィルム17の下方には、加
圧部材としての加圧ローラ24が配設されており、該加
圧ローラ24は、芯金24aの周囲にシリコーンゴム、
フッ素ゴム等を被覆して構成される。この加圧ローラ2
4は、駆動機構(図示せず)により駆動され、上記フィ
ルム17は加圧ローラ24に従動して回転移動するよう
になっている。そして、このフィルム17と加圧ローラ
24との間で、記録材15を挟圧搬送しながら加熱し、
トナー像Tを溶融して定着させる。
【0035】このような構成の本実施例装置において
は、励磁コイル21には励磁回路から交流電流が印加さ
れ、これによって、励磁コイル21の周囲に矢印Hで示
した磁束が生成消滅を繰り返すようになっている。ま
た、芯材22はこの磁束Hがフィルム17の導電層19
を横切るように構成されており、変動する磁界が導電層
19中を横切るとき、その磁界の変化を防げる磁界を生
じるように矢印A方向に導電層19中に渦電流Iが発生
する。
【0036】この渦電流Iは、表皮効果のために、殆ど
導電層19の励磁コイル21側の面に集中して流れ、導
電層19の表皮抵抗RSに比例した電力で熱を発生させ
る。従って、RSを大きくするか、導電層19中に流れ
る電流Ifを大きくすれば、電力を増加させることがで
き、発熱量を増すことが可能となる。
【0037】つまり、表皮抵抗RSは、角周波数をω、
透磁率をμ、固有抵抗をρとすると、
【0038】
【数1】RS=ρ/δ=(ωμρ/2)1/2
【0039】で表されるため、表皮抵抗RSを大きくす
るには、角周波数ωを高くするか、透磁率μ、あるいは
固有抵抗ρの高いものを使えば良い。
【0040】また、電流Ifを大きくするためには、励
磁コイル21によって生成される磁束Hを強くするか、
あるいは磁束Hの変化を大きくすれば良い。この方法と
しては、励磁コイル21の巻き線数を増すか、励磁コイ
ル21の芯材22をフェライトパーマロイといった高透
磁率で残留磁束密度の低いものを用いることが考えられ
る。
【0041】以上のような励磁コイル21に印加する交
流電流の周波数は、10〜500kHzが好ましく、1
0kHz以上になると導体への吸収効率が良くなり、5
00kHzまでは安価な素子を用いて励磁回路を組むこ
とができる。また、20kHz以上であれば、可聴域を
超えるため、通電時に音がすることがなく、200kH
z以下では励磁回路で生じるロスも少なく、周辺への放
射ノイズも小さい。
【0042】しかし、10〜500kHzの交流電流を
導電層19に印加した場合には、表皮深さは数μmから
数百μm程度であるため、導電層19の厚さを1μmよ
り小さくすると、殆どの電磁エネルギーが導電層19で
吸収しきれないためエネルギー効率が悪くなる。また、
漏れた磁界が他の金属部を加熱するという問題も生じ
る。さらに、100μmを超えた導電層19では、フィ
ルムの剛性が高くなり過ぎることと、導電層19中の熱
伝導によって熱が伝わり、離型層20が暖まりにくくな
るという問題が生じる。従って、導電層19の厚みは1
μm〜100μmが好ましい。
【0043】次に、本実施例の定着装置における温度検
知素子について説明する。この定着装置では、ニップ部
にある導電層19だけが発熱し、かつ、昇温スピードの
速い薄膜の定着フィルムを用いているため、フィルム1
7と加圧ローラ24で形成されているニップ内温度を測
定あるいは予測しながら、励磁コイル21の電流や電流
周波数を変化させ、導電層19に生じる渦電流Iを制御
する必要が出てくる。
【0044】そこで、本実施例は、図4に示すように、
温度検知素子26を、ポリイミド等の耐熱シート31上
にNTCサーミスタチップ32(200℃のとき8k
Ω、B定数5300k、クラべ(株)製)を接着させ、
リード線をポリイミドテープにはわせて構成し、図1に
示すように、通紙時に通紙部非画像域に当たる位置に、
上記NTCサーミスタチップ32がフィルム17と当接
するように配設した。このような温度検知素子26を用
いることで、通紙部非画像域に当たるニップ部内に挟
み、固定しても、トナー像の定着性に影響を及ぼすまで
の加圧力の変化はないため、画像を乱すことなく、ニッ
プ部内の温度が測定できる。
【0045】しかし、ニップ内に配する温度検知素子2
6は、0℃〜300℃まで測定でき、かつ、このとき温
度検知素子26のもつ固有抵抗が、1×10-5Ω・cm
以上のものでなければならない。なぜなら、固有抵抗が
1×10-5Ω・cm以下のものであれば、磁場の変化に
よって、温度検知素子自身が発熱し、正確なニップ部の
温度を測定できなくなるからである。
【0046】そこで、本実施例では、上述のようにNT
Cサーミスタチップ32を使用することで、温度検知素
子自身の発熱を防ぎ、ニップ部の正確な温度を測定する
ことができる。
【0047】そして、図1に示すように、温度検知回路
33を介して上記NTCサーミスタチップ32からの温
度情報をCPU34に入力し、該CPU34により、こ
の検知温度に基づき励磁制御回路35を介して励磁コイ
ル21に印加している交流電流を変化させ、ニップ部の
温度が一定(本実施例では160℃)になるように、制
御を行った。こうすることで、自己発熱をするような温
度検知素子では、145℃〜170℃までニップ温度が
ばらついたのに比べ、本実施例においては、ニップ部の
温度は所望の温度160℃に±5℃内に制御することが
できた。
【0048】また、本実施例では励磁回路により、交流
電流を変化させたが、交流電圧を変化させても良く、ま
たこれらのデューティ比を変化させても良い。また、温
度検知素子26を配する位置としては、ニップ部内の温
度が正確に予測できればよく、定着装置を形成している
フィルム17内外面や加圧ローラ24、励磁コイル2
1、ステー23に当接しても良い。
【0049】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例について説明する。なお、第1の実施例との共通箇
所には同一符号を付して説明を省略する。
【0050】上記実施例では、温度検知素子として、N
TCサーミスタチップ32を用いたが、固有抵抗が1×
10-5Ω・cm以上のものであれば良く、例えばPTC
サーミスタチップを用いても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、本出願に係る第1の
発明によれば、温度検知素子の固有抵抗を、1×10-5
Ω・cm以上としたので、渦電流を利用して加熱を行う
場合でも、温度検知素子自体の発熱を防ぐことができ、
回転体の加圧部材の圧接部内の温度変化を正確に検知す
ることができ。また、それに応じて励磁コイルに印加す
る交流電圧・電流及びそのデューティー比等を変えるこ
とで、圧接部内の所望の温度に対してばらつきなく、か
つ、リップルを小さくして制御が可能となるため、熱効
率が良く、他の部品の昇温を防ぎ、かつ安定して良好な
画像が得られる像加熱装置が提供できる。
【0052】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明において、温度検知素子としてNTCサ
ーミスタを用いたので、温度検知素子自体の発熱を防
ぎ、圧接部あるいは圧接部近傍に容易に配設することが
でき、圧接部に発熱が集中する像加熱装置において正確
な温度を検知を行うことができる。
【0053】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明において、温度検知素子としてPT
Cサーミスタを用いたので、温度検知素子自体の発熱を
防ぎ、圧接部あるいは圧接部近傍に容易に配設すること
ができ、圧接部に発熱が集中する像加熱装置において正
確な温度を検知を行うことができる。
【0054】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明ないし第3の発明のいずれかにおいて、
低熱伝導性基材としてポリイミド樹脂を用いたので、金
属製のローラに渦電流を発生させる場合よりも、さらに
熱効率を向上させることができる。
【0055】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第4の発明のいずれかにおい
て、温度検知素子を、記録材の通過領域であって、記録
材上の未定着現像剤像が存在しない領域に相当する位置
に配設したので、記録材上の未定着現像像を乱すことな
く正確な温度検知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における像加熱装置の温
度検知素子を説明するための概略図である。
【図2】図1装置の断面図である。
【図3】図1装置を用いた画像形成装置の断面図であ
る。
【図4】図1装置の温度検知素子の概略構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
17 フィルム(回転体) 18 フィルム基材(低熱伝導性基材) 19 導電層 21 励磁コイル 24 加圧ローラ(加圧部材) 26 温度検知素子 32 NTCサーミスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 篤義 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 小川 賢一 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 福沢 大三 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状の低熱伝導性基材、及び該低
    熱伝導性基材の外側に形成された導電層とを有する回転
    体と、該回転体に圧接するように配設されたる加圧部材
    と、該加圧部材と上記回転体の圧接部位置における上記
    導電層に渦電流を発生せしめる励磁コイルと、該圧接部
    または圧接部近傍に配設され上記回転体の温度を検知す
    る温度検知素子とを備え、未定着現像剤像を担持した記
    録材を上記圧接部にて加熱しながら挟圧搬送することに
    より該未定着現像剤像の加熱を行う像加熱装置におい
    て、上記温度検知素子は、固有抵抗が1×10-5Ω・c
    m以上であることを特徴とする像加熱装置。
  2. 【請求項2】 温度検知素子は、NTCサーミスタであ
    ることとする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 温度検知素子は、PTCサーミスタであ
    ることとする請求項1に記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】 低熱伝導性基材は、ポリイミド樹脂であ
    ることとする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の像加熱装置。
  5. 【請求項5】 温度検知素子の配設位置は、記録材の通
    過領域であって、記録材上の未定着現像剤像が存在しな
    い領域に相当する位置であることとする請求項1ないし
    請求項4のいずれかに記載の像加熱装置。
JP18198494A 1994-07-12 1994-07-12 像加熱装置 Pending JPH0830139A (ja)

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JP18198494A Pending JPH0830139A (ja) 1994-07-12 1994-07-12 像加熱装置

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JP (1) JPH0830139A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5832354A (en) * 1995-12-05 1998-11-03 Ricoh Company, Ltd. Image fixing device, image forming apparatus providing the image fixing device and rotor used in the image fixing device and having induction coil inside
JP2001272811A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Canon Inc 画像形成方法
US6882807B2 (en) 2000-02-22 2005-04-19 Seiko Epson Corporation Fixing device

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