JPH08301172A - 自転車用走行データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行途中における走行速度と走行距離と走行
時間等の関係を走行終了後に確認できるようにすると共
に、走行データの解析に役立つ自転車用走行データ処理
装置を提供すること。 【構成】 自転車競技者のレースやトレーニングをする
にあたって、走行時間に対する走行速度の変化や走行距
離に対する走行速度の変化をみるために、走行時間と関
連づけて走行距離と走行速度を記憶する自転車用走行デ
ータ記憶装置を設けることによって、走行終了後に各種
走行データを確認することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自転車に搭載され、自
転車の走行時間、走行距離及び走行速度等の走行データ
を解析するに好適な自転車用走行データ処理装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のスピードメータでは走行中の瞬時
の走行速度や走行を終えた後には自転車の走り始めから
終わりまでのトータルの走行時間と走行距離は確認でき
るが、ある走行時間における途中の走行速度、または、
ある走行距離の時点における途中の走行速度は走行終了
後には確認することができなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このため従来のスピー
ドメータでは自転車のレースやトレーニングにおいて重
要な要素である時間的、距離的なスピードの変化に関す
る走行データの解析が必要十分に行えなかった。

【０００４】本発明は上記の点に鑑みて、走行途中にお
ける走行速度と走行距離と走行時間等の関係を走行終了
後に確認できるようにすると共に、走行データの解析に
役立つ自転車用走行データ処理装置を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１は、自
転車の車輪に取り付けられて自転車が所定距離走行する
毎にパルス信号を出力する車輪回転数センサと、この車
輪回転数センサからのパルス信号を入力し走行データを
算出するマイクロコンピュータ及びこのマイクロコンピ
ュータで算出された前記走行データを記憶する記憶手段
を有する自転車用走行データ記憶装置とを備えたことを
特徴とする。

【０００６】本発明の請求項２は、請求項１に記載の構
成に付加して、前記車輪回転数センサからのパルス信号
を入力してその時の走行速度を表示するスピードメータ
を備えるようにしたものである。

【０００７】本発明の請求項３は、請求項１に記載の構
成に付加して、前記記憶手段に記憶された走行データを
走行データの解析を行うパーソナルコンピュータに出力
する走行データ出力端子を備えたことを特徴とする。

【０００８】本発明の請求項４は、自転車の車輪に取り
付けられて自転車が所定距離走行する毎にパルス信号を
出力する車輪回転数センサと、この車輪回転数センサか
らのパルス信号を入力し走行データとしてを算出するマ
イクロコンピュータ及びこのマイクロコンピュータで算
出された前記走行データを記憶する記憶手段を有する自
転車用走行データ記憶装置と、前記車輪回転数センサか
らのパルス信号を入力してその時の走行速度を表示する
スピードメータと、車輪回転数センサからのパルス信号
を入力するスピードメータ取り付け用ブラケットとを備
えと共に、前記スピードメータ取り付け用ブラケットと
前記スピードメータとの間に前記自転車用走行データ記
憶装置を着脱自在に取り付け可能に構成したことを特徴
とする。

【０００９】

【作用】請求項１の構成によれば、自転車の走行中の走
行データは遂次記憶されることによって、走行終了後に
走行途中の時間的、距離的なスピード変化に関する各種
走行データが確認できるようになる。

【００１０】請求項２の構成によれば、走行途中におい
ては従来通りに走行速度の確認ができる。

【００１１】請求項３の構成によれば、走行データをパ
ーソナルコンピュータに入力することにより、そのパー
ソナルコンピュータを用いて自転車の走行に関する各種
データを加工して利用することができる。

【００１２】請求項４の構成によれば、必要に応じて走
行データ記憶装置を装着することにより、走行中のデー
タを記憶して走行終了後に利用することができると共
に、その必要が無ければ、走行データ記憶装置を取り外
してスピードメータだけを装着して走行途中における走
行速度の確認ができる。

【００１３】

【実施例】図１は、本発明の一実施例を示す図であっ
て、自転車の前輪スポーク６に取り付けられた永久磁石
を内蔵するマグネットベース５が車輪の回転に伴って、
リードスイッチを内蔵する車輪回転数センサ４を横切る
ことにより、車輪回転数センサ４から車輪の回転に応じ
たパルス信号が出力され、自転車のハンドルに取り付け
られたスピードメータ取り付け用ブラケット３を通し
て、自転車用走行データ記憶装置２及びスピードメータ
１の両方にパルス信号が入力される。

【００１４】自転車用走行データ記憶装置２とスピード
メータ１は矢印で示すようにスライドさせて溝にはまる
ように２段に重ねてブラケット３に設置される。なお、
走行データを記憶しない場合には、スピードメータ１が
直接ブラケット３に取り付けられる。

【００１５】自転車用走行データ記憶装置２は、走行時
間と関連づけてパルス信号を基に走行距離と走行速度を
算出し、これらのデータを遂次記憶していく。

【００１６】スピードメータ１は、パルス信号を基に走
行距離と走行速度を算出し、これらのデータをスピード
メータの液晶ディスプレイパネルに表示する。

【００１７】図２は自転車用走行データ記憶装置２の外
観図であって、図３にその内部構成を示す装置のブロッ
ク図を示す。

【００１８】液晶ディスプレイ７には走行データ記憶開
始から現在までの経過時間が表示されている。

【００１９】操作ボタン群１９のうちモードボタン８は
オートモードかマニュアルモードかを選択するもので、
オートモードとは走行データの記憶の開始、中断を車輪
回転数センサからのパルス信号の有無によって自動的に
判断して行うことで、マニュアルモードとはスタート／
ストップボタン９によって走行データの記憶の開始、中
断を行うことである。

【００２０】リセットボタン１０はＲＡＭ等の記憶手段
１５に記憶しているデータを全てクリアするときに使用
する。

【００２１】走行データ出力端子１１はＲＡＭ等の記憶
手段１５に記憶された走行時間、走行距離及び走行速度
のデータをパーソナルコンピュータ１６に出力するとき
に使用し、パーソナルコンピュータ１６を用いてこれら
のデータをグラフ化第５、６図することにより、走行デ
ータを視覚的に解析することができる。

【００２２】また、端子１２、１３は、車輪回転数セン
サ４からのパルス信号をブラケット３と自転車用走行デ
ータ記憶装置２の図示しない端子から受けて、スピード
メータ１へ供給する。

【００２３】マイクロコンピュータ１４では車輪回転数
センサ４からのパルス信号を基に走行距離と走行速度の
データを演算し、その結果をＲＡＭ１５に遂次記憶して
いく。

【００２４】水晶発振回路１７はマイクロコンピュータ
１４に所定の動作クロックを与え、電源回路１８はリチ
ウム電池等を用いて構成され、マイクロコンピュータ１
４に安定した電圧を供給する。

【００２５】図４はＲＡＭ等からなる記憶手段１５に記
憶するデータの一例を示す図であって、走行スタートか
らの時間が１秒経過するごとに遂次走行距離と走行速度
のデータを記憶する。

【００２６】この実施例では１秒間隔で走行データを記
憶しているが、ＲＡＭ等の記憶手段１５の容量や走行時
間の長さなどを考慮して走行データの記憶間隔は可変で
きる。

【００２７】図５はＲＡＭ等の記憶手段１５のデータを
基にした走行時間に対する走行速度の変化を表すグラフ
であり、また図６はＲＡＭ等の記憶手段１５のデータを
基にした走行距離に対する走行速度の変化を表すグラフ
である。

【００２８】これらのグラフは、自転車用走行データ記
憶装置２のＲＡＭ等の記憶手段１５から取り出した走行
データをパーソナルコンピュータ１６に取り込み、実際
にどの様に活用するかを示したものである。

【００２９】即ち、図５のグラフの一例によると、自転
車競技者が高速でのスピードを連続して維持して走るこ
とを目標としている場合には、現状の自分が連続して高
速走行できる時間がどれくらいであるかということが一
目で把握でき、トレーニングの一助となる。

【００３０】また、図６のグラフの一例によると、レー
ス中にどの地点でスピードが落ちているのかということ
がわかり、次回同じコースを走るときに課題を見つける
ことができる。

【００３１】この様に、自転車用走行データ記憶装置に
走行時間に対する走行距離や走行速度を遂次記憶させ、
そのデータを活用することにより、視覚的に走行データ
を把握することができると共に、パーソナルコンピュー
タ側のソフト次第でいろいろな切り口からデータを加工
することができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の請求項１の構成によれば、自転
車の走行中の走行データは遂次記憶されることによっ
て、走行終了後に走行途中の時間的、距離的なスピード
変化に関する各種走行データが確認できるようになる。

【００３３】本発明の請求項２の構成によれば、走行途
中においては従来通りに走行速度の確認ができる。

【００３４】本発明の請求項３の構成によれば、走行デ
ータをパーソナルコンピュータに入力することにより、
そのパーソナルコンピュータを用いて既存のスピードメ
ータでは得られない、自転車走行の多種多様の目的に応
じた走行データを視覚的に把握することができる。

【００３５】本発明の請求項４の構成によれば、既存の
スピードメータと車輪回転数センサからのパルス信号を
受ける取り付け用ブラケットとの間に挿入して重ね、ま
た分離できるので、既存のスピードメータの機能を生か
しながら必要に応じて走行中のデータを記憶して走行終
了後に利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による自転車用走行データ記憶装置の一
実施例を示す図

【図２】自転車用走行データ記憶装置の外観図

【図３】自転車用走行データ記憶装置のブロック図

【図４】ＲＡＭ等の記憶手段に記憶するデータの一例を
示す図

【図５】ＲＡＭ等の記憶手段のデータを基にした走行時
間に対する走行速度の変化のグラフ

【図６】ＲＡＭ等の記憶手段のデータを基にした走行距
離に対する走行速度の変化のクラフ

【符号の説明】

１ スピードメータ ２ 自転車用走行データ記憶装置 ３ スピードメータ取り付け用ブラケット ４ 車輪回転数センサ ５ マグネットベース １１ 走行データ出力端子 １２、１３ パルス信号端子 １４ マイクロコンピュータ １５ ＲＡＭ等の記憶手段 １６ パーソナルコンピュータ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自転車の車輪に取り付けられて自転車が
   所定距離走行する毎にパルス信号を出力する車輪回転数
   センサと、 この車輪回転数センサからのパルス信号を入力し、走行
   データを算出するマイクロコンピュータと、このマイク
   ロコンピュータで算出された前記走行データを記憶する
   記憶手段とを有する自転車用走行データ記憶装置とを備
   えたことを特徴とする自転車用走行データ処理装置。
2. 【請求項２】 前記車輪回転数センサからのパルス信号
   を入力してその時の走行速度を表示するスピードメータ
   を備えたことを特徴とする請求項１に記載の自転車用走
   行データ処理装置。
3. 【請求項３】 前記記憶手段に記憶された走行データを
   走行データの解析を行うパーソナルコンピュータに出力
   する走行データ出力端子を備えたことを特徴とする請求
   項１に記載の自転車用走行データ処理装置。
4. 【請求項４】 自転車の車輪に取り付けられて自転車が
   所定距離走行する毎にパルス信号を出力する車輪回転数
   センサと、 この車輪回転数センサからのパルス信号を入力し、走行
   データを算出するマイクロコンピュータと、このマイク
   ロコンピュータで算出された前記走行データを記憶する
   記憶手段とを有する自転車用走行データ記憶装置と、 前記車輪回転数センサからのパルス信号を入力してその
   時の走行速度を表示するスピードメータと、 車輪回転数センサからのパルス信号を入力するスピード
   メータ取り付け用ブラケットとを備えと共に、 前記スピードメータ取り付け用ブラケットと前記スピー
   ドメータとの間に前記自転車用走行データ記憶装置を着
   脱自在に取り付け可能に構成したことを特徴とする自転
   車用走行データ処理装置。