JPH08300959A - 排気系部品の防振支持装置 - Google Patents
排気系部品の防振支持装置Info
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- JPH08300959A JPH08300959A JP13598995A JP13598995A JPH08300959A JP H08300959 A JPH08300959 A JP H08300959A JP 13598995 A JP13598995 A JP 13598995A JP 13598995 A JP13598995 A JP 13598995A JP H08300959 A JPH08300959 A JP H08300959A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】排気管の膨張・収縮によって支持位置が変化せ
ず、且つ耐久性,組付性の良好な排気系部品の防振支持
装置を提供する。 【構成】防振支持装置を、車体側の支持ピンとゴム弾性
体24及び上端部の嵌合部においてゴム弾性体24の被
嵌合部44に嵌合される排気系部品の吊持部材とを含む
ように構成する。そのゴム弾性体24には補強コード5
2を埋設するようにし、またゴム弾性体24の支持穴4
2の内周面には多数のゴム製保護リブ50を周方向に沿
って所定ピッチで形成する。そして補強コード52を保
護リブ50と50との間の谷部(凹部)に臨む位置にお
いてゴム弾性体24内に埋設する。
ず、且つ耐久性,組付性の良好な排気系部品の防振支持
装置を提供する。 【構成】防振支持装置を、車体側の支持ピンとゴム弾性
体24及び上端部の嵌合部においてゴム弾性体24の被
嵌合部44に嵌合される排気系部品の吊持部材とを含む
ように構成する。そのゴム弾性体24には補強コード5
2を埋設するようにし、またゴム弾性体24の支持穴4
2の内周面には多数のゴム製保護リブ50を周方向に沿
って所定ピッチで形成する。そして補強コード52を保
護リブ50と50との間の谷部(凹部)に臨む位置にお
いてゴム弾性体24内に埋設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車の排気系部品の
防振支持装置に関する。
防振支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気系部品の防振支持装置とし
て、従来図6に示すような装置が用いられている。この
防振支持装置は、ゴム弾性体100,102を介して排
気管106上に設けられたメインマフラー104を吊持
するものである。
て、従来図6に示すような装置が用いられている。この
防振支持装置は、ゴム弾性体100,102を介して排
気管106上に設けられたメインマフラー104を吊持
するものである。
【0003】図示のようにゴム弾性体100は、Oリン
グ状の本体部を中間の連結部108で連結した形態を成
していて上部と下部とに支持穴110が形成されてお
り、その上部の支持穴110内に、車体側に固定のブラ
ケット111の支持ピンが挿入される一方、下部の支持
穴110にメインマフラー104に突設された支持ピン
114が挿入されるようになっている。ここで2つのゴ
ム弾性体100は、前後方向(排気管106の長手方
向)位置が規定された状態でブラケット111に保持さ
れる。
グ状の本体部を中間の連結部108で連結した形態を成
していて上部と下部とに支持穴110が形成されてお
り、その上部の支持穴110内に、車体側に固定のブラ
ケット111の支持ピンが挿入される一方、下部の支持
穴110にメインマフラー104に突設された支持ピン
114が挿入されるようになっている。ここで2つのゴ
ム弾性体100は、前後方向(排気管106の長手方
向)位置が規定された状態でブラケット111に保持さ
れる。
【0004】他方ゴム弾性体102は、互いに直交する
方向に形成された上部の支持穴112と下部の支持穴1
13とを有しており、そして上部の支持穴112内に、
車体側に固定のブラケット115から延び出した支持ピ
ン116が挿入され、また下部の支持穴113内にメイ
ンマフラー104側の支持ピン118が挿入されるよう
になっている。
方向に形成された上部の支持穴112と下部の支持穴1
13とを有しており、そして上部の支持穴112内に、
車体側に固定のブラケット115から延び出した支持ピ
ン116が挿入され、また下部の支持穴113内にメイ
ンマフラー104側の支持ピン118が挿入されるよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで自動車の排気
管106は熱膨張又は収縮運動を繰返し起すが、従来の
防振支持装置の場合、排気管106の膨張・収縮によ
る、これらメインマフラー104,排気管106に対す
る支持位置の変化が防振支持装置に無理な力を与え、こ
のことが騒音発生の原因になるといった問題があった。
またこの防振支持装置は基本的にはゴム弾性体100,
102によってメインマフラー104,排気管106を
単に吊持しているに過ぎず、振動入力時ゴム弾性体の過
大な変形が起き、耐久性が低下してしまう問題があっ
た。
管106は熱膨張又は収縮運動を繰返し起すが、従来の
防振支持装置の場合、排気管106の膨張・収縮によ
る、これらメインマフラー104,排気管106に対す
る支持位置の変化が防振支持装置に無理な力を与え、こ
のことが騒音発生の原因になるといった問題があった。
またこの防振支持装置は基本的にはゴム弾性体100,
102によってメインマフラー104,排気管106を
単に吊持しているに過ぎず、振動入力時ゴム弾性体の過
大な変形が起き、耐久性が低下してしまう問題があっ
た。
【0006】このような問題を解決し得るものとして、
本出願人等は先の特許願(特願平6−12288)にお
いて図7に一例を示すような防振支持装置を提案してい
る。同図において117は矩形ブロック状のゴム弾性体
で、排気管106の長手方向両端部にゴム弾性体117
自身を幅方向に貫通する形態の支持穴118を有し、こ
の支持穴118内部に、車体側に固定の大径の頭部12
1付きの支持ピン120を挿通させることにより、かか
る車体側に取り付けられるようになっている。
本出願人等は先の特許願(特願平6−12288)にお
いて図7に一例を示すような防振支持装置を提案してい
る。同図において117は矩形ブロック状のゴム弾性体
で、排気管106の長手方向両端部にゴム弾性体117
自身を幅方向に貫通する形態の支持穴118を有し、こ
の支持穴118内部に、車体側に固定の大径の頭部12
1付きの支持ピン120を挿通させることにより、かか
る車体側に取り付けられるようになっている。
【0007】122は吊持部材であって下端部がメイン
マフラー104に固定されている。一方上端部には矩形
筒状の嵌合部124が形成されており、かかる嵌合部1
24が、ゴム弾性体117に対して排気管長手方向にス
ライド可能に外嵌されている。
マフラー104に固定されている。一方上端部には矩形
筒状の嵌合部124が形成されており、かかる嵌合部1
24が、ゴム弾性体117に対して排気管長手方向にス
ライド可能に外嵌されている。
【0008】上記ゴム弾性体117には、内部に補強コ
ード126が埋設されている。補強コード126は、ポ
リエステル繊維など多数の補強線材の集合から成ってい
て全体としてループ状を成しており、そのループの内側
に上記一対の支持穴118を位置させる状態でゴム弾性
体117内部に埋設されている。
ード126が埋設されている。補強コード126は、ポ
リエステル繊維など多数の補強線材の集合から成ってい
て全体としてループ状を成しており、そのループの内側
に上記一対の支持穴118を位置させる状態でゴム弾性
体117内部に埋設されている。
【0009】而してこのループ状の補強コード126
は、支持穴118周りの部分が支持穴118に臨む位
置、即ち支持穴118の内周面に露出する状態で埋設さ
れている。尚、支持穴118の内周面は円形状を成して
いる。
は、支持穴118周りの部分が支持穴118に臨む位
置、即ち支持穴118の内周面に露出する状態で埋設さ
れている。尚、支持穴118の内周面は円形状を成して
いる。
【0010】ここで補強コード126における支持穴1
18周りの部分が、かかる支持穴118内周面に露出す
る状態で設けられているのは、ゴム弾性体117の製造
上の理由に基づく。
18周りの部分が、かかる支持穴118内周面に露出す
る状態で設けられているのは、ゴム弾性体117の製造
上の理由に基づく。
【0011】上記のように内部に補強コード126を埋
設した状態にゴム弾性体117を製造する場合、予めテ
ーパ状の大径部を有する一対の保持ピン(中子型)に補
強コード126を巻き付け、保持(大径部に当接する位
置において)させた状態でこれを金型の成形キャビティ
内に位置させ、その状態で成形キャビティ内にゴム材料
を注入することによってゴム弾性体117を成形する
(保持ピンはその後成形品から抜き取られる)。これに
より補強コード126をゴム弾性体117内部に埋設状
態とすることができ、且つ補強コード126を予め定め
た所定位置に位置させることができる。図7(B)のテ
ーパ状の凹陥部128は、その保持ピンのテーパ状の大
径部によって形成されたものである。
設した状態にゴム弾性体117を製造する場合、予めテ
ーパ状の大径部を有する一対の保持ピン(中子型)に補
強コード126を巻き付け、保持(大径部に当接する位
置において)させた状態でこれを金型の成形キャビティ
内に位置させ、その状態で成形キャビティ内にゴム材料
を注入することによってゴム弾性体117を成形する
(保持ピンはその後成形品から抜き取られる)。これに
より補強コード126をゴム弾性体117内部に埋設状
態とすることができ、且つ補強コード126を予め定め
た所定位置に位置させることができる。図7(B)のテ
ーパ状の凹陥部128は、その保持ピンのテーパ状の大
径部によって形成されたものである。
【0012】上記防振支持装置の場合、排気管106等
が膨張・収縮したとき、吊持部材122における嵌合部
124のゴム弾性体117に対するスライド移動によっ
て、排気管106等の膨張・収縮運動を吸収することが
でき、従って排気管106等の膨張・収縮による支持位
置の相対変化による振動騒音を防止することができる。
が膨張・収縮したとき、吊持部材122における嵌合部
124のゴム弾性体117に対するスライド移動によっ
て、排気管106等の膨張・収縮運動を吸収することが
でき、従って排気管106等の膨張・収縮による支持位
置の相対変化による振動騒音を防止することができる。
【0013】またゴム弾性体117の内部には補強コー
ド126が埋設されているため、ゴム弾性体117の過
大な変形をその補強コード126のストッパ作用によっ
て阻止することができ、これによりゴム弾性体117の
耐久性能を高めることができるとともに、排気系部品の
バウンド・リバウンド時の変位を規定値内に抑えること
ができる。
ド126が埋設されているため、ゴム弾性体117の過
大な変形をその補強コード126のストッパ作用によっ
て阻止することができ、これによりゴム弾性体117の
耐久性能を高めることができるとともに、排気系部品の
バウンド・リバウンド時の変位を規定値内に抑えること
ができる。
【0014】しかしながら一方においてこの防振支持装
置の場合、補強コード126が支持穴118の内周面に
露出した状態となっていることから、組付け時に支持ピ
ン120を支持穴118内部に挿通する際に補強コード
126が支持ピン120の頭部121に引掛かってほつ
れを生じ、この結果支持ピン120の挿通が困難となっ
たり、或いは車両への装着状態において振動入力により
支持ピン120と補強コード126とが擦れ合い、補強
コード126が摩耗して損傷し、この結果ゴム弾性体1
17の耐久性能が低下してしまう問題のあることが判明
した。
置の場合、補強コード126が支持穴118の内周面に
露出した状態となっていることから、組付け時に支持ピ
ン120を支持穴118内部に挿通する際に補強コード
126が支持ピン120の頭部121に引掛かってほつ
れを生じ、この結果支持ピン120の挿通が困難となっ
たり、或いは車両への装着状態において振動入力により
支持ピン120と補強コード126とが擦れ合い、補強
コード126が摩耗して損傷し、この結果ゴム弾性体1
17の耐久性能が低下してしまう問題のあることが判明
した。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明の防振支持装置は、排気管等自動車の排気系部品
を車体側に弾性的に吊持させる防振支持装置であって、
(A)該車体側に且つ該排気管の長手方向に間隔をおい
て突設された支持ピンと、(B)下端部が前記排気系部
品に固定されるとともに、上端部に環状の嵌合部が形成
された、該排気系部品を吊持する吊持部材と、(C)前
記支持ピンのそれぞれに対応する位置に形成された、そ
れら支持ピンを挿入させる支持穴を有するとともに、内
部にループ状をなす補強コードが、それら支持穴をルー
プの内側に位置させるように埋設され、更に該支持穴と
支持穴との間において前記吊持部材の嵌合部をスライド
可能に外嵌させる被嵌合部を備えたゴム弾性体とを含
み、該ゴム弾性体における支持穴の内周面には、該支持
穴の中心側に向かって突出し且つ該支持穴の中心線方向
に延びる、ゴム材から成る保護リブが一体成形されてお
り、且つ前記補強コードにおける該支持穴周りの部分
が、該保護リブの突設により形成された凹部の外側隣接
部位に埋設されていることを特徴とする(請求項1)。
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明の防振支持装置は、排気管等自動車の排気系部品
を車体側に弾性的に吊持させる防振支持装置であって、
(A)該車体側に且つ該排気管の長手方向に間隔をおい
て突設された支持ピンと、(B)下端部が前記排気系部
品に固定されるとともに、上端部に環状の嵌合部が形成
された、該排気系部品を吊持する吊持部材と、(C)前
記支持ピンのそれぞれに対応する位置に形成された、そ
れら支持ピンを挿入させる支持穴を有するとともに、内
部にループ状をなす補強コードが、それら支持穴をルー
プの内側に位置させるように埋設され、更に該支持穴と
支持穴との間において前記吊持部材の嵌合部をスライド
可能に外嵌させる被嵌合部を備えたゴム弾性体とを含
み、該ゴム弾性体における支持穴の内周面には、該支持
穴の中心側に向かって突出し且つ該支持穴の中心線方向
に延びる、ゴム材から成る保護リブが一体成形されてお
り、且つ前記補強コードにおける該支持穴周りの部分
が、該保護リブの突設により形成された凹部の外側隣接
部位に埋設されていることを特徴とする(請求項1)。
【0016】本願の別の発明は、請求項1において、前
記支持ピンが先端部に大径の頭部を有しており、且つ前
記支持穴における前記凹部の径が該大径部と同等以上と
されていることを特徴とする(請求項2)。
記支持ピンが先端部に大径の頭部を有しており、且つ前
記支持穴における前記凹部の径が該大径部と同等以上と
されていることを特徴とする(請求項2)。
【0017】本願の更に別の発明は、請求項1又は2に
おいて、前記支持穴の中心線方向所定個所に該中心線方
向と直角方向に凹陥する凹陥形状部が形成されており、
前記補強コードが該中心線方向において該凹陥形状部の
隣接部位に埋設されていることを特徴とする(請求項
3)。
おいて、前記支持穴の中心線方向所定個所に該中心線方
向と直角方向に凹陥する凹陥形状部が形成されており、
前記補強コードが該中心線方向において該凹陥形状部の
隣接部位に埋設されていることを特徴とする(請求項
3)。
【0018】本願の更に別の発明は、請求項1,2又は
3において、前記ゴム弾性体が、前記支持ピンの取付体
側に且つ該支持ピンのそれぞれに対応する位置において
該取付体側に突出する一対のストッパ部を有しており、
前記被嵌合部と該取付体との間に所定の隙間が形成され
ていることを特徴とする(請求項4)。
3において、前記ゴム弾性体が、前記支持ピンの取付体
側に且つ該支持ピンのそれぞれに対応する位置において
該取付体側に突出する一対のストッパ部を有しており、
前記被嵌合部と該取付体との間に所定の隙間が形成され
ていることを特徴とする(請求項4)。
【0019】本願の更に別の発明は、請求項4におい
て、前記一対のストッパ部が内部に前記支持穴の一部を
形成する形態で形成されており、且つ一方のストッパ部
が前記ゴム弾性体の本体と別体に構成されていて、前記
支持ピンの前記支持穴への挿入により該本体とともに組
み付けられる形態となされていることを特徴とする(請
求項5)。
て、前記一対のストッパ部が内部に前記支持穴の一部を
形成する形態で形成されており、且つ一方のストッパ部
が前記ゴム弾性体の本体と別体に構成されていて、前記
支持ピンの前記支持穴への挿入により該本体とともに組
み付けられる形態となされていることを特徴とする(請
求項5)。
【0020】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の発明
は、ゴム弾性体における支持穴の内周面に、穴中心方向
に向かって突出するゴム製の保護リブを一体成形し、そ
して保護リブの突設により形成された凹部の外側隣接部
位、即ち凹部に臨む部位において補強コードの支持穴周
りの部分を埋設するようになしたもので、本発明によれ
ば、支持穴内部に支持ピンを挿入するに際して保護リブ
の当接作用により支持ピンと補強コードとが直接接触す
るのを防止することができる。これにより支持ピンの挿
入時に補強コードが支持ピンに引掛かってほつれを生
じ、支持ピンの更なる挿入を困難ならしめるといったこ
とを防ぐことができる。
は、ゴム弾性体における支持穴の内周面に、穴中心方向
に向かって突出するゴム製の保護リブを一体成形し、そ
して保護リブの突設により形成された凹部の外側隣接部
位、即ち凹部に臨む部位において補強コードの支持穴周
りの部分を埋設するようになしたもので、本発明によれ
ば、支持穴内部に支持ピンを挿入するに際して保護リブ
の当接作用により支持ピンと補強コードとが直接接触す
るのを防止することができる。これにより支持ピンの挿
入時に補強コードが支持ピンに引掛かってほつれを生
じ、支持ピンの更なる挿入を困難ならしめるといったこ
とを防ぐことができる。
【0021】また車両への組付状態において、振動入力
時に支持ピンと補強コードとが直接接触して擦れ合うの
を防止できるので、補強コードの摩耗を防止でき、ゴム
弾性体の耐久性能を効果的に高めることができる。
時に支持ピンと補強コードとが直接接触して擦れ合うの
を防止できるので、補強コードの摩耗を防止でき、ゴム
弾性体の耐久性能を効果的に高めることができる。
【0022】本発明の防振支持装置は、図7に一例を示
した先願発明に係る防振支持装置と同様の利点を有す
る。即ち、本発明の防振支持装置は、吊持部材における
嵌合部がゴム弾性体に対して排気管長手方向にスライド
移動可能であるため、排気管が熱膨張或いは収縮したと
きにその熱膨張・収縮を嵌合部のスライド移動によって
吸収することができる。従ってその排気管の熱膨張・収
縮に起因して排気系部品の防振支持装置に無理な力が加
わるのを防止することができ、これに基づく振動,騒音
の発生を抑制することができる。
した先願発明に係る防振支持装置と同様の利点を有す
る。即ち、本発明の防振支持装置は、吊持部材における
嵌合部がゴム弾性体に対して排気管長手方向にスライド
移動可能であるため、排気管が熱膨張或いは収縮したと
きにその熱膨張・収縮を嵌合部のスライド移動によって
吸収することができる。従ってその排気管の熱膨張・収
縮に起因して排気系部品の防振支持装置に無理な力が加
わるのを防止することができ、これに基づく振動,騒音
の発生を抑制することができる。
【0023】またゴム弾性体の内部には補強コードが埋
設されているため、ゴム弾性体の過大な変形を防止して
ゴム弾性体の耐久性能を高めることができ、排気系部品
のバウンド・リバウンド時の変位を規定値内に抑えるこ
とができる。
設されているため、ゴム弾性体の過大な変形を防止して
ゴム弾性体の耐久性能を高めることができ、排気系部品
のバウンド・リバウンド時の変位を規定値内に抑えるこ
とができる。
【0024】尚、本発明においてはゴム弾性体における
被嵌合部を排気管の長手方向所定長さに亘って形成し、
且つその被嵌合部の横断面形状(排気管長手方向と直角
方向の横断面形状)をその長手方向に一様な外形形状を
有するものとすることができる。このようにした場合、
吊持部材における嵌合部をゴム弾性体の被嵌合部に対し
て、良好な嵌合状態を保ちつつ排気管長手方向にスライ
ド可能となすことができる。
被嵌合部を排気管の長手方向所定長さに亘って形成し、
且つその被嵌合部の横断面形状(排気管長手方向と直角
方向の横断面形状)をその長手方向に一様な外形形状を
有するものとすることができる。このようにした場合、
吊持部材における嵌合部をゴム弾性体の被嵌合部に対し
て、良好な嵌合状態を保ちつつ排気管長手方向にスライ
ド可能となすことができる。
【0025】請求項2の発明は、上記支持穴における凹
部の径を、支持ピンの先端部の大径の頭部の径と同等以
上となしたもので、本発明によれば、支持ピンを支持穴
に挿入する際にかかる支持ピンが補強コードの埋設部位
を通過するとき、補強コードが支持ピン頭部の通過を妨
げるといったことがなく、従って支持ピンを容易に支持
穴に挿入でき、組付性が良好である利点が得られる。
部の径を、支持ピンの先端部の大径の頭部の径と同等以
上となしたもので、本発明によれば、支持ピンを支持穴
に挿入する際にかかる支持ピンが補強コードの埋設部位
を通過するとき、補強コードが支持ピン頭部の通過を妨
げるといったことがなく、従って支持ピンを容易に支持
穴に挿入でき、組付性が良好である利点が得られる。
【0026】請求項3の発明は、上記支持穴の中心線方
向所定個所においてその直角方向に凹陥する凹陥形状部
を形成し、その凹陥形状部に臨む位置において、前記補
強コードをゴム弾性体内部に埋設するように成したもの
で、本発明によればその凹陥形状部に対応した形状の大
径部を有する保持ピンに補強コードを巻き付け、保持さ
せた状態でゴム弾性体を成形することができ、従って補
強コードを容易に上記凹部に臨む位置に埋設することが
できる。
向所定個所においてその直角方向に凹陥する凹陥形状部
を形成し、その凹陥形状部に臨む位置において、前記補
強コードをゴム弾性体内部に埋設するように成したもの
で、本発明によればその凹陥形状部に対応した形状の大
径部を有する保持ピンに補強コードを巻き付け、保持さ
せた状態でゴム弾性体を成形することができ、従って補
強コードを容易に上記凹部に臨む位置に埋設することが
できる。
【0027】請求項4の発明は、ゴム弾性体における支
持ピンの取付体側に且つ支持ピンに対応する位置におい
て、その取付体側に突出するストッパ部を排気管長手方
向に所定距離隔てて設け、それらストッパ部の間におい
て、ゴム弾性体における被嵌合部と上記取付体との間に
所定の隙間を形成するように成したもので、本発明によ
れば、ゴム弾性体の被嵌合部に外嵌された吊持部材の環
状の嵌合部を、被嵌合部に沿って容易にスライド移動可
能と成すことができるとともに、一対のストッパ部の当
接作用によって、吊持部材がゴム弾性体から外れるのを
確実に防止することができる。
持ピンの取付体側に且つ支持ピンに対応する位置におい
て、その取付体側に突出するストッパ部を排気管長手方
向に所定距離隔てて設け、それらストッパ部の間におい
て、ゴム弾性体における被嵌合部と上記取付体との間に
所定の隙間を形成するように成したもので、本発明によ
れば、ゴム弾性体の被嵌合部に外嵌された吊持部材の環
状の嵌合部を、被嵌合部に沿って容易にスライド移動可
能と成すことができるとともに、一対のストッパ部の当
接作用によって、吊持部材がゴム弾性体から外れるのを
確実に防止することができる。
【0028】請求項5の発明は、一対のストッパ部を、
それらの内部に前記支持穴の一部を形成する形態で形成
し、且つ一方のストッパ部をゴム弾性体の本体に対して
別体と成し、前記支持ピンの挿入により本体とともに組
み付けるように成したもので、本発明によれば、支持ピ
ンの挿入に先立ってゴム弾性体の被嵌合部に吊持部材の
嵌合部を嵌合する際、作業を容易に行うことができる。
それらの内部に前記支持穴の一部を形成する形態で形成
し、且つ一方のストッパ部をゴム弾性体の本体に対して
別体と成し、前記支持ピンの挿入により本体とともに組
み付けるように成したもので、本発明によれば、支持ピ
ンの挿入に先立ってゴム弾性体の被嵌合部に吊持部材の
嵌合部を嵌合する際、作業を容易に行うことができる。
【0029】この場合において、前記ゴム弾性体本体
の、前記ストッパ部が別体とされた側の端部から前記被
嵌合部にかけての部分を、前記吊持部材における環状の
嵌合部の内面形状と同形状ないし小形状としておくこと
ができる。
の、前記ストッパ部が別体とされた側の端部から前記被
嵌合部にかけての部分を、前記吊持部材における環状の
嵌合部の内面形状と同形状ないし小形状としておくこと
ができる。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図2において、10は自動車の排気管で途中
に触媒コンバータ12,サブマフラー14,メインマフ
ラー16が設けられている。排気管10は、一端部(図
2中左端部)がエンジン側に連結されており、また他端
部に配されたメインマフラー16が本例の防振支持装置
18を介して車体側に取り付けられている。
説明する。図2において、10は自動車の排気管で途中
に触媒コンバータ12,サブマフラー14,メインマフ
ラー16が設けられている。排気管10は、一端部(図
2中左端部)がエンジン側に連結されており、また他端
部に配されたメインマフラー16が本例の防振支持装置
18を介して車体側に取り付けられている。
【0031】図3に示しているように防振支持装置18
は、フロアサイドメンバー20に突設された一対の支持
ピン22と、ゴム弾性体24と、メインマフラー16を
直接吊持する吊持部材26とを含んで構成されている。
一対の支持ピン22は、排気管10の長手方向、つまり
車両の前後方向に所定間隔をおいて水平に且つ平行に突
設されており、またそれらの頭部には大径のテーパ状の
頭部28がそれぞれ形成されている。
は、フロアサイドメンバー20に突設された一対の支持
ピン22と、ゴム弾性体24と、メインマフラー16を
直接吊持する吊持部材26とを含んで構成されている。
一対の支持ピン22は、排気管10の長手方向、つまり
車両の前後方向に所定間隔をおいて水平に且つ平行に突
設されており、またそれらの頭部には大径のテーパ状の
頭部28がそれぞれ形成されている。
【0032】一方、吊持部材26は帯状の金属材を曲成
した形態のもので、下端部の略楕円形状の保持部30に
おいてメインマフラー16に密に嵌合し、これを保持し
ている。他方、上端部には矩形環状(この例では筒状)
の嵌合部32が形成され、この嵌合部32においてゴム
弾性体24に外嵌されている。そしてこれら嵌合部32
と保持部30とが垂下部34にて上下に連結されてい
る。
した形態のもので、下端部の略楕円形状の保持部30に
おいてメインマフラー16に密に嵌合し、これを保持し
ている。他方、上端部には矩形環状(この例では筒状)
の嵌合部32が形成され、この嵌合部32においてゴム
弾性体24に外嵌されている。そしてこれら嵌合部32
と保持部30とが垂下部34にて上下に連結されてい
る。
【0033】図1にも示しているように、ゴム弾性体2
4は全体として前後方向に長い矩形ブロック状をなす部
材であって、本体36と一対のストッパ部38,40を
有している。ストッパ部38,40は、何れもゴム材か
らなるものであって前後方向両端部、即ち支持ピン22
に対応する位置において、且つ上記フロアサイドメンバ
ー20側、つまり支持ピン22の取付体の側に設けられ
ている。
4は全体として前後方向に長い矩形ブロック状をなす部
材であって、本体36と一対のストッパ部38,40を
有している。ストッパ部38,40は、何れもゴム材か
らなるものであって前後方向両端部、即ち支持ピン22
に対応する位置において、且つ上記フロアサイドメンバ
ー20側、つまり支持ピン22の取付体の側に設けられ
ている。
【0034】これらストッパ部38,40のうちの一方
38は本体36と一体に成形されており、また他方のス
トッパ部40は本体36と別体の独立した部品として構
成されている。
38は本体36と一体に成形されており、また他方のス
トッパ部40は本体36と別体の独立した部品として構
成されている。
【0035】ゴム弾性体24は、これを幅方向に貫通す
る一対の支持穴42を前後方向両端部に有しており、ま
たこれら支持穴42と42との間の部分が被嵌合部44
とされている。そしてこのゴム弾性体24は、これら支
持穴42に前記支持ピン22を挿通させることで車体側
に取り付けられ、また被嵌合部44に対して前記吊持部
材26の嵌合部32をスライド可能に外嵌させることに
よって、メインマフラー16を弾性支持するようになっ
ている。
る一対の支持穴42を前後方向両端部に有しており、ま
たこれら支持穴42と42との間の部分が被嵌合部44
とされている。そしてこのゴム弾性体24は、これら支
持穴42に前記支持ピン22を挿通させることで車体側
に取り付けられ、また被嵌合部44に対して前記吊持部
材26の嵌合部32をスライド可能に外嵌させることに
よって、メインマフラー16を弾性支持するようになっ
ている。
【0036】ここで被嵌合部44は、前記ストッパ部3
8,40の配設によってフロアサイドメンバー20から
離隔して位置しており、このフロアサイドメンバー20
との間に、吊持部材26における嵌合部32をスライド
移動させるための所定の隙間46を確保している。また
被嵌合部44は左右方向、つまり幅方向の横断面形状が
長手方向に一様な形状をなしており、吊持部材26にお
ける嵌合部32との嵌合状態を保ちつつ、かかる嵌合部
32を前後方向に相対移動させ得るようになっている。
8,40の配設によってフロアサイドメンバー20から
離隔して位置しており、このフロアサイドメンバー20
との間に、吊持部材26における嵌合部32をスライド
移動させるための所定の隙間46を確保している。また
被嵌合部44は左右方向、つまり幅方向の横断面形状が
長手方向に一様な形状をなしており、吊持部材26にお
ける嵌合部32との嵌合状態を保ちつつ、かかる嵌合部
32を前後方向に相対移動させ得るようになっている。
【0037】尚、ゴム弾性体24のフロアサイドメンバ
ー20とは反対側の面は、前後両端部が段下がり形状と
なっていてそこに前記支持ピン22の頭部28及びばね
座金48を収容する凹部49が形成されている。
ー20とは反対側の面は、前後両端部が段下がり形状と
なっていてそこに前記支持ピン22の頭部28及びばね
座金48を収容する凹部49が形成されている。
【0038】即ち、支持ピン22はゴム弾性体24の支
持穴42を突き抜けて頭部28を凹部49に位置させ、
そしてその頭部28とゴム弾性体24との間にばね座金
48が介装されることで、ゴム弾性体24の支持ピン2
2からの抜止めがなされる。
持穴42を突き抜けて頭部28を凹部49に位置させ、
そしてその頭部28とゴム弾性体24との間にばね座金
48が介装されることで、ゴム弾性体24の支持ピン2
2からの抜止めがなされる。
【0039】前記支持穴42は、ストッパ部38,40
を貫通する状態で設けられている。即ち各ストッパ部3
8,40は、内部に支持穴42の一部42Aを形成する
筒状形態で形成されている。
を貫通する状態で設けられている。即ち各ストッパ部3
8,40は、内部に支持穴42の一部42Aを形成する
筒状形態で形成されている。
【0040】この支持穴42には、中心線方向所定長さ
に亘って内径の大きな大径部42Bが形成されており、
更にこの大径部42Bに続いて中心線と直角方向にテー
パ状に凹陥する凹陥部42Cが形成されている。そして
これら大径部42B,凹陥部42Cの形成部位におい
て、支持穴42の内周面には穴中心側に向かって突出し
且つ中心線方向に延びるゴム製保護リブ50が周方向に
所定ピッチで多数形成されている。
に亘って内径の大きな大径部42Bが形成されており、
更にこの大径部42Bに続いて中心線と直角方向にテー
パ状に凹陥する凹陥部42Cが形成されている。そして
これら大径部42B,凹陥部42Cの形成部位におい
て、支持穴42の内周面には穴中心側に向かって突出し
且つ中心線方向に延びるゴム製保護リブ50が周方向に
所定ピッチで多数形成されている。
【0041】ここで各保護リブ50は何れも同じ突出高
さとされており、且つ図1(B)に示しているように各
頂部が支持穴42の入口側(図中上側)と出口側(図中
下側)の内周面と略同等位置ないしこれより僅かに外側
(径方向外側)に位置させられている。尚、同図に示し
ているように大径部42Bの内径d2は、支持ピン22
の頭部28の外径d1と略同等とされている。
さとされており、且つ図1(B)に示しているように各
頂部が支持穴42の入口側(図中上側)と出口側(図中
下側)の内周面と略同等位置ないしこれより僅かに外側
(径方向外側)に位置させられている。尚、同図に示し
ているように大径部42Bの内径d2は、支持ピン22
の頭部28の外径d1と略同等とされている。
【0042】ゴム弾性体24の内部には補強線材、例え
ばポリエステル繊維の集合よりなる補強コード52が埋
設されている。この補強コード52はループ状を成して
おり、そしてそのループの内側に一対の支持穴42を位
置させる状態で配置されている。而してこの補強コード
52の支持穴42周りの部分は、支持穴42内周面にお
ける保護リブ50と50との間の谷部(凹部)に臨む位
置において、更にテーパ状の凹陥部42Cに対して支持
穴42の中心線方向に隣接する位置、即ち凹陥部42C
に臨む位置においてゴム弾性体24内部に埋設されてい
る。
ばポリエステル繊維の集合よりなる補強コード52が埋
設されている。この補強コード52はループ状を成して
おり、そしてそのループの内側に一対の支持穴42を位
置させる状態で配置されている。而してこの補強コード
52の支持穴42周りの部分は、支持穴42内周面にお
ける保護リブ50と50との間の谷部(凹部)に臨む位
置において、更にテーパ状の凹陥部42Cに対して支持
穴42の中心線方向に隣接する位置、即ち凹陥部42C
に臨む位置においてゴム弾性体24内部に埋設されてい
る。
【0043】本例の防振支持装置18の場合、下端部に
おいてメインマフラー16を保持した吊持部材26の上
端部の嵌合部32を、ゴム弾性体24の本体36に対し
て図1(A)中左端側から嵌め、そしてこれを被嵌合部
44まで移動させてかかる被嵌合部44に外嵌させたう
え、一対のストッパ部38,40をフロアサイドメンバ
ー20に当接させるようにしてゴム弾性体24の一対の
支持穴42に支持ピン22を挿通し、そして反対側に突
き出た支持ピン22の頭部28の裏面側にばね座金48
を装着することによって組み付けることができる。
おいてメインマフラー16を保持した吊持部材26の上
端部の嵌合部32を、ゴム弾性体24の本体36に対し
て図1(A)中左端側から嵌め、そしてこれを被嵌合部
44まで移動させてかかる被嵌合部44に外嵌させたう
え、一対のストッパ部38,40をフロアサイドメンバ
ー20に当接させるようにしてゴム弾性体24の一対の
支持穴42に支持ピン22を挿通し、そして反対側に突
き出た支持ピン22の頭部28の裏面側にばね座金48
を装着することによって組み付けることができる。
【0044】而してその組付状態の下において、吊持部
材26の嵌合部32はゴム弾性体24の被嵌合部44に
対して前後方向にスライド移動可能であり、従って排気
系統の各部品、特に排気管10が前後方向に伸縮した場
合においてもこれを良好に吸収することができ、排気系
部品の防振支持装置に無理な力が加わるのを防止するこ
とができる。従ってこれに基づく振動騒音の発生を防ぐ
ことができる。
材26の嵌合部32はゴム弾性体24の被嵌合部44に
対して前後方向にスライド移動可能であり、従って排気
系統の各部品、特に排気管10が前後方向に伸縮した場
合においてもこれを良好に吸収することができ、排気系
部品の防振支持装置に無理な力が加わるのを防止するこ
とができる。従ってこれに基づく振動騒音の発生を防ぐ
ことができる。
【0045】またゴム弾性体24の内部には補強コード
52が埋設されていてゴム弾性体24の過度の変形が抑
制されているため、ゴム弾性体24の耐久性能が高めら
れ、排気系部品のバウンド・リバウンド時の変位を規定
値内に抑えることができる。
52が埋設されていてゴム弾性体24の過度の変形が抑
制されているため、ゴム弾性体24の耐久性能が高めら
れ、排気系部品のバウンド・リバウンド時の変位を規定
値内に抑えることができる。
【0046】本例の防振支持装置18の場合、支持穴4
2に支持ピン22を挿通するに際して、支持穴42の内
周面周りに設けた保護リブ50の当接作用により、支持
ピン22、具体的にはその頭部28とゴム弾性体24の
内部に埋設した補強コード52とが直接接触するのを防
止することができる。このため支持ピン22の挿通時に
補強コード52が支持ピン22に引掛かってほつれを生
じ、支持ピン22の更なる挿入を困難ならしめるといっ
たことを防止することができる。
2に支持ピン22を挿通するに際して、支持穴42の内
周面周りに設けた保護リブ50の当接作用により、支持
ピン22、具体的にはその頭部28とゴム弾性体24の
内部に埋設した補強コード52とが直接接触するのを防
止することができる。このため支持ピン22の挿通時に
補強コード52が支持ピン22に引掛かってほつれを生
じ、支持ピン22の更なる挿入を困難ならしめるといっ
たことを防止することができる。
【0047】更に車両への組付状態において、振動入力
時に支持ピン22と補強コード52とが直接接触して擦
れ合うといったことがないので、補強コード52の摩耗
を防止でき、ゴム弾性体24の耐久性能を飛躍的に高め
ることができる。
時に支持ピン22と補強コード52とが直接接触して擦
れ合うといったことがないので、補強コード52の摩耗
を防止でき、ゴム弾性体24の耐久性能を飛躍的に高め
ることができる。
【0048】因みに、図5は本例の防振支持装置18に
おけるゴム弾性体24の耐久試験の結果を、図7に示す
本願の先願に係るそれと比較して示したものである。図
5に示しているように本例の防振支持装置18における
ゴム弾性体24の場合、先願に係る防振支持装置のそれ
と比べて耐久性能が飛躍的に高まっている。尚、この耐
久試験は車両への組付状態を台上試験で再現し、そして
ゴム弾性体に対して繰返し変位を与えて破断に至るまで
の回数を調べたものである。
おけるゴム弾性体24の耐久試験の結果を、図7に示す
本願の先願に係るそれと比較して示したものである。図
5に示しているように本例の防振支持装置18における
ゴム弾性体24の場合、先願に係る防振支持装置のそれ
と比べて耐久性能が飛躍的に高まっている。尚、この耐
久試験は車両への組付状態を台上試験で再現し、そして
ゴム弾性体に対して繰返し変位を与えて破断に至るまで
の回数を調べたものである。
【0049】本例の防振支持装置18の場合、ゴム弾性
体24の内部に埋設した補強コード52が、支持ピン2
2の頭部28の通過位置よりも外側に位置しているた
め、支持ピン22が補強コード52の埋設部位を通過す
る際に補強コード52が支持ピン頭部28の通過を妨げ
るといったことがなく、従って支持ピン22を容易に支
持穴42に挿通でき、組付性が良好である利点を有す
る。
体24の内部に埋設した補強コード52が、支持ピン2
2の頭部28の通過位置よりも外側に位置しているた
め、支持ピン22が補強コード52の埋設部位を通過す
る際に補強コード52が支持ピン頭部28の通過を妨げ
るといったことがなく、従って支持ピン22を容易に支
持穴42に挿通でき、組付性が良好である利点を有す
る。
【0050】また本例においては、支持穴42の中心線
方向所定個所にテーパ状の凹陥部42Cを形成し、その
凹陥部42Cに隣接する位置に補強コード52を位置さ
せていることから、ゴム弾性体24を製造するに当って
補強コード52を容易にゴム弾性体24内部に埋設する
ことができる。
方向所定個所にテーパ状の凹陥部42Cを形成し、その
凹陥部42Cに隣接する位置に補強コード52を位置さ
せていることから、ゴム弾性体24を製造するに当って
補強コード52を容易にゴム弾性体24内部に埋設する
ことができる。
【0051】図4(A)はその事情を具体的に説明した
ものである。図に示しているように補強コード52をゴ
ム弾性体24の内部に埋設するに当っては保持ピン54
を中子として用い、それら一対の保持ピン54に補強コ
ード52を巻き付けた状態でそれらを金型の成形キャビ
ティ内に位置させ、その状態で成形キャビティ内にゴム
材料を注入してゴム弾性体24を成形するが、その際保
持ピン54にテーパ状の大径部56を形成しておいて、
その大径部56に当接するように補強コード52を位置
させておくことで、かかる補強コード52をゴム弾性体
24の所望位置に確実に埋設することができるのであ
る。
ものである。図に示しているように補強コード52をゴ
ム弾性体24の内部に埋設するに当っては保持ピン54
を中子として用い、それら一対の保持ピン54に補強コ
ード52を巻き付けた状態でそれらを金型の成形キャビ
ティ内に位置させ、その状態で成形キャビティ内にゴム
材料を注入してゴム弾性体24を成形するが、その際保
持ピン54にテーパ状の大径部56を形成しておいて、
その大径部56に当接するように補強コード52を位置
させておくことで、かかる補強コード52をゴム弾性体
24の所望位置に確実に埋設することができるのであ
る。
【0052】図4(A)において、保持ピン54にはテ
ーパ状の大径部56に続いて軸方向に平行に延びる第二
の大径部55が、テーパ状の大径部56に対して段違い
状に形成されており、そしてそれら大径部56,55に
溝58が周方向に所定ピッチで多数形成されている。こ
のような形状の保持ピン54を用いることによって、ゴ
ム弾性体24における保護リブ50を成形することがで
きるとともに、補強コード52を保護リブ50と50と
の間の谷部に臨む位置においてゴム弾性体24の内部に
埋設することができる。
ーパ状の大径部56に続いて軸方向に平行に延びる第二
の大径部55が、テーパ状の大径部56に対して段違い
状に形成されており、そしてそれら大径部56,55に
溝58が周方向に所定ピッチで多数形成されている。こ
のような形状の保持ピン54を用いることによって、ゴ
ム弾性体24における保護リブ50を成形することがで
きるとともに、補強コード52を保護リブ50と50と
の間の谷部に臨む位置においてゴム弾性体24の内部に
埋設することができる。
【0053】因みに、比較例として示す図4(B)の方
法によれば、補強コード126がゴム弾性体における支
持穴の内周面に露出した状態でゴム弾性体に埋設される
こととなり、前述したような不具合を生ずる。
法によれば、補強コード126がゴム弾性体における支
持穴の内周面に露出した状態でゴム弾性体に埋設される
こととなり、前述したような不具合を生ずる。
【0054】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば上例においては排気系部品
としてのメインマフラー16を防振支持装置18によっ
て支持するようになしているが、排気管10を他の位置
において支持するに際して本発明を適用することももと
より可能である。また上例では車体側の支持ピン22
を、ゴム弾性体24を貫通させるようにしているが、場
合によって支持ピン22をゴム弾性体24に対し非貫通
状態で支持穴内部に挿入するようになすことも可能であ
るなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種
々変更を加えた形態で構成可能である。
くまで一例示である。例えば上例においては排気系部品
としてのメインマフラー16を防振支持装置18によっ
て支持するようになしているが、排気管10を他の位置
において支持するに際して本発明を適用することももと
より可能である。また上例では車体側の支持ピン22
を、ゴム弾性体24を貫通させるようにしているが、場
合によって支持ピン22をゴム弾性体24に対し非貫通
状態で支持穴内部に挿入するようになすことも可能であ
るなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種
々変更を加えた形態で構成可能である。
【図1】本発明の一実施例である防振支持装置における
ゴム弾性体の構成を示す図である。
ゴム弾性体の構成を示す図である。
【図2】図1のゴム弾性体を含む防振支持装置による排
気系部品の支持位置を排気管等とともに示す図である。
気系部品の支持位置を排気管等とともに示す図である。
【図3】図2における防振支持装置とその周辺部を拡大
して示す図である。
して示す図である。
【図4】図3に示す防振支持装置の利点の説明図であ
る。
る。
【図5】図1に示すゴム弾性体の耐久試験の結果を本願
の先願に係るそれと比較して示す図である。
の先願に係るそれと比較して示す図である。
【図6】従来の防振支持装置の説明図である。
【図7】本願の先願に係る防振支持装置の一例を示す図
である。
である。
10 排気管 16 メインマフラー 18 防振支持装置 20 フロアサイドメンバー 22 支持ピン 24 ゴム弾性体 26 吊持部材 28 頭部 32 嵌合部 38,40 ストッパ部 42 支持穴 42C 凹陥部 44 被嵌合部 46 隙間 50 保護リブ 52 補強コード
Claims (5)
- 【請求項1】 排気管等自動車の排気系部品を車体側に
弾性的に吊持させる防振支持装置であって(A)該車体
側に且つ該排気管の長手方向に間隔をおいて突設された
支持ピンと、(B)下端部が前記排気系部品に固定され
るとともに、上端部に環状の嵌合部が形成された、該排
気系部品を吊持する吊持部材と、(C)前記支持ピンの
それぞれに対応する位置に形成された、それら支持ピン
を挿入させる支持穴を有するとともに、内部にループ状
をなす補強コードが、それら支持穴をループの内側に位
置させるように埋設され、更に該支持穴と支持穴との間
において前記吊持部材の嵌合部をスライド可能に外嵌さ
せる被嵌合部を備えたゴム弾性体とを含み、該ゴム弾性
体における支持穴の内周面には、該支持穴の中心側に向
かって突出し且つ該支持穴の中心線方向に延びる、ゴム
材から成る保護リブが一体成形されており、且つ前記補
強コードにおける該支持穴周りの部分が、該保護リブの
突設により形成された凹部の外側隣接部位に埋設されて
いることを特徴とする排気系部品の防振支持装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記支持ピンが先端
部に大径の頭部を有しており、且つ前記支持穴における
前記凹部の径が該大径部と同等以上とされていることを
特徴とする排気系部品の防振支持装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記支持穴の
中心線方向所定個所に該中心線方向と直角方向に凹陥す
る凹陥形状部が形成されており、前記補強コードが該中
心線方向において該凹陥形状部の隣接部位に埋設されて
いることを特徴とする排気系部品の防振支持装置。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3において、前記ゴム
弾性体が、前記支持ピンの取付体側に且つ該支持ピンの
それぞれに対応する位置において該取付体側に突出する
一対のストッパ部を有しており、前記被嵌合部と該取付
体との間に所定の隙間が形成されていることを特徴とす
る排気系部品の防振支持装置。 - 【請求項5】 請求項4において、前記一対のストッパ
部が内部に前記支持穴の一部を形成する形態で形成され
ており、且つ一方のストッパ部が前記ゴム弾性体の本体
と別体に構成されていて、前記支持ピンの前記支持穴へ
の挿入により該本体とともに組み付けられる形態となさ
れていることを特徴とする排気系部品の防振支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13598995A JP3304691B2 (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 排気系部品の防振支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13598995A JP3304691B2 (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 排気系部品の防振支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08300959A true JPH08300959A (ja) | 1996-11-19 |
JP3304691B2 JP3304691B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=15164602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13598995A Expired - Fee Related JP3304691B2 (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 排気系部品の防振支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3304691B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100811622B1 (ko) * | 2006-12-14 | 2008-03-11 | 기아자동차주식회사 | 차량의 배기계통 행거러버 |
JP2009243509A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | トルクロッド |
DE102011102099A1 (de) * | 2011-05-20 | 2012-11-22 | GM Global Technology Operations LLC (n. d. Gesetzen des Staates Delaware) | Auspufflagereinrichtung und Kraftfahrzeug |
-
1995
- 1995-05-09 JP JP13598995A patent/JP3304691B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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