JPH08300871A - キャップレス式筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 組立て易い構造で、かつ、従来の先軸先端口
を汚す欠点を解決する。 【構成】 リフィール１２が摺動筒５の内周面５ａと摺
動可能な状態で密接する部位を設けるとともに、リフィ
ールの先端部を摺動筒の内孔に挿入し、リフィールと摺
動筒との間にスプリング１０を、リフィール又は可動筒
９を介して内筒４との間にスプリング１１を設ける。リ
フィールの前進により摺動筒が連動して蓋部７を拡開し
摺動筒が前進位置に規制された状態から、リフィールの
みを前進させて、その先端にあるペン芯１７を先端口２
ａから突出させる。摺動筒の内孔並びにリフィールの先
端部の外周に、それぞれ係止部４ｅを設け、リフィール
の後退でペン芯が摺動筒の内孔に没入した状態から摺動
筒を連動して後退させるとともに、蓋部が摺動筒の先端
面に密接してペン芯を摺動筒内孔の小室に密閉する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サインペン、マーカー
等の揮発性のインキを搭載したキャップレス式筆記具の
改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、サインペン、マーカー等の揮発性
の有るインキを搭載した筆記具はペン先をシールする為
にキャップが取付けられている。従って、キャップを着
脱する煩わしさとキャップを紛失してしまう等の問題が
ある。又、そのような問題を解決する為にキャップレス
の筆記具が多数知られているが、シール性を確実に克服
したものは少ない。又、シール性が確実なものとして本
願のように開閉蓋でシールするものも存在するが、構造
が複雑で組立てがしにくい。又、蓋部を開閉する際に蓋
部の内面にペン芯が接触する構造なので蓋部の内面にイ
ンクが付着し、更に、蓋部の内面にペン芯を装着した先
端部の外周が擦られて汚れ、先端部が軸筒の先端口から
突出する際に先端口を汚して手や衣服を汚す問題が存在
する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題を解決したキャップレス式筆記具の提供を可能とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に案出された本発明のキャップレス式筆記具は、先端口
２ａを有する先軸２の後端に先端に内筒４を一体に有し
た軸筒１が内筒４を上記先軸２の内孔に位置して固着さ
れ、該内筒４の先方内孔に内筒４に対し前後退位置に規
制されると共に前後動する摺動筒５が配設され、上記内
筒４の先端外側面にヒンジばね８を介して蓋部７が回動
自在となるように軸支部４ｂが設けられ、上記摺動筒５
の後退位置でその先端が上記内筒４の先端より適宜突出
状に設けられて、上記蓋部７が摺動筒５の先端面に密接
状態と成され、軸筒１内に軸筒１に対し前後退位置に係
止可能となるサインペンやマーカー等のリフィールが、
摺動筒５の内周面５ａと摺動可能な状態で密接する部位
が設けられると共にリフィールの先端部が上記摺動筒５
の内孔に挿入され、リフィールと摺動筒５との間にスプ
リング１０及びリフィール又は可動筒９を介して内筒４
との間にスプリング１１が附勢されて、上記リフィール
の前進で摺動筒５が連動して上記蓋部７を拡開し、摺動
筒５が前進位置規制された状態からリフィールのみが前
進してその先端に有するペン芯１７が上記先端口２ａか
ら突出状態と成り、又、上記摺動筒５の内孔及びリフィ
ールの先端部の外周に夫々係止部を設けてリフィールの
後退でペン芯１７が摺動筒５の内孔に没入した状態から
摺動筒５を連動して後退させると共に、上記蓋部７が摺
動筒５の先端面に密接してペン芯１７を摺動筒５内孔の
小室に密閉可能となるように構成したことを特徴とす
る。

【０００５】

【実施例】図１乃至図３は本発明のキャップレス式筆記
具の第１の実施例を示している。先ず、図１及び図２に
示すように本願のキャップレス式筆記具はサインペン、
マーカー等のインキを搭載さた筆記具であって、先端口
２ａを有する先軸２の後端内孔に円周上又は円周上の所
要箇所に突部２ｂが形成されている。

【０００６】一方、軸筒１は前端部１ｅの前部外周に所
要数のリブを形成すると共に、リブの外周に円周状の溝
部４ｄが設けられ、又、前端部１ｅの前方内孔に段部４
ａを有して前端面が傾斜状にカットされた内筒４が一体
に形成されている。又、内筒４の後端孔には円周状の突
部と成した係止部４ｅが設けられている。又、軸筒１の
後方側面にスリット部１ｃが穿設されて、そのスリット
部１ｃに対向する側でクリップ１ａが後端の基部１ｂで
軸筒１の側面と一体に接合され、又、基部１ｂの後端か
ら上記スリット部１ｃに連通するスリット部１ｇが設け
られている。又、上記クリップ１ａ先端の軸筒面に対向
して膨出した玉部に係止段部１ｄが設けられ、又、上記
基部１ｂのスリット部１ｇの両内壁面にテーパー状に狭
縮しながら先端に段部が形成される係止部１ｈが設けら
れている。又更に、軸筒１の内孔には上記スリット部１
ｃの適宜前方に後述する可動筒９の後退位置を規制する
突起１ｆが円周上又は円周上の所要箇所に形成されてい
る。

【０００７】又、前記内筒４の先端外側面に設けた軸支
部４ｂにヒンジばね８を介して蓋部７が回動自在に軸支
されている。又、内筒４の内孔には摺動筒５が嵌挿され
る。摺動筒５は筒状体で、後方の外周部に円周状の鍔部
５ｃが、前端に傾斜面が形成されて成る。又、前端の内
孔には後述するリング状の弾性体６が止着されている。
摺動筒５は前記内筒４の内孔に嵌挿され、前記係止部４
ｅの前端に鍔部５ｃが弾性的に嵌挿して抜け止め係止さ
れ、前方の筒部が内筒４の内孔に前後動可能に周接す
る。又、摺動筒５の外周部と内筒４の内周部との間は回
り止めされる。（図示せず） 尚、摺動筒５は、後退規制された位置に於いてその前端
が内筒４の前端よりやや突出状に設けられる。又、筒部
前方の内孔には内方突条の係止部５ｂが形成されてい
る。

【０００８】ところで、前記内筒４の一側面に設けた軸
支部４ｂに蓋部７の一端がヒンジばね８（必要によりピ
ン等も備えて）を介して回動可能に軸支され、常時は、
前記摺動筒５の前端面に蓋部７の内面が密接状態と成さ
れる。又、前述した弾性体６と密接するので接触面は確
実に密接される。又、内筒４の溝部４ｄに前記先軸２の
突部２ｂが弾性的に嵌入して軸筒１の先端に先軸２が固
着される。又、前述した可動筒９は筒状体で後端に円周
状の鍔部９ａを有している。可動筒９は軸筒１の後端か
ら挿入され、鍔部９ａが軸筒の突起１ｆを弾性的に乗り
越えてその前端で係止されて後退規制される。その際
に、軸筒の前端部１ｅと可動筒の鍔部９ａとの間にスプ
リング１１が附勢される。又、可動筒９は前進可能であ
る。

【０００９】又、ノック筒３は弾性変形に優れた樹脂製
の筒状体で、筒部後方の一側に板状部３ｃが形成され、
それと同一線上で前方に弾性片３ａを有してその先端に
外方に突出した鉤上の係止突起３ｂが設けられている。
又、上記板状部３ｃの前端には前述した軸筒基部のスリ
ット部１ｇに設けた係止部１ｈに嵌挿すると共にノック
筒３が軸筒に対し抜出不能に係止する段部３ｄが設けら
れている。又、筒部の後端孔には円周状の係止溝３ｅが
設けられている。ノック筒３は軸筒１の後端から挿入さ
れ、係止突起３ｂが軸筒のスリット部１ｃから貫出し、
板状部３ｃが基部のスリット部１ｇに嵌装して軸筒に対
し抜出不能に係止される。

【００１０】一方、図１及び図２に示す本発明の第１の
実施例であるキャップレス式筆記具に使用されるリフィ
ール１２は、インクの蒸発を抑制する特性に優れた樹脂
成形品よりなるリフィール本体１３を後軸部１３ａ、中
軸部１３ｂ、前軸部１３ｃで一体に成形し、前軸部１３
ｃの先端孔にサインペンやマーカー等に使用されるペン
芯１７が嵌挿且つ固定されている。又、中軸部１３ｂの
内孔部前端に形成したリブ１３ｅの後端から後軸部１３
ａの後方にかけて設けられた空間部にインキを充填した
インキ吸蔵体１８が挿入され、上記ペン芯１７の後端が
インキ吸蔵体１８の先端部に適宜没入している。又、後
軸部１３ａの後端孔には先端に切欠き部と外周に周リブ
を備えた尾栓１３ｆが周リブで密嵌して固着され、尾栓
１９の先端はインキ吸蔵体１８の後端面に略当接してい
る。

【００１１】ところで、前記中軸部１３ｂの略後方には
円周状の溝で空間部が形成され、更に溝内で内孔部に連
通する横孔１３ｄが形成されている。又、リフィール本
体１３の内孔部にはインキ吸蔵体１８の前後端を空気流
通可能とする空間部が設けられ、特に上記横孔１３ｄが
位置する部位には適宜空間が保てる様内孔部にはインキ
吸蔵体１８を保持するリブ（図示せず）が設定されてい
る。

【００１２】又、上記リフィール本体１３と同質の樹脂
成形品で成形されたリフィール前筒１４が前記中軸部１
３ｂ、前軸部１３ｃの外周部に密嵌状に固着されてい
る。但し、リフィール前筒１４の内径部には先端に至る
長い縦溝状の空気流通路１５が形成されており、上記リ
フィール本体の横孔１３ｄと連通した空気流通路と成っ
ている。又、リフィール前筒１４先端に於いてペン芯１
７が突出する孔部周面に所要数の通気溝部１４ｂを設け
て、該通気溝部が上記空気流通路１５と連通状に成され
ている。又、リフィール前筒１４の略後方外周部に円周
状の鍔部１４ｅが形成されている。又、その前方に段部
１４ｄが設けられている。尚、上記空気流通路１５は上
記形状に限らず縦溝をリフィール本体側に形成したり
又、リフィール本体とリフィール前筒との相互間に空気
流通路が形成される異形断面形状と成すことも可能であ
る。

【００１３】又、リフィール前筒１４前方の前軸部１４
ａの所要位置でその外周に円周状の溝を設けて、該溝部
に弾性体より成るＯリング１６が止着され、Ｏリングの
外周部が摺動筒５の内周面５ａに摺動可能な状態で密接
するよう成される。尚、Ｏリングを用いず前軸部１４ａ
に一体のリング形状部を形成することもある。又、前軸
部１４ａの先端部外周に適宜突部１４ｃが形成されてい
る。

【００１４】以上のように構成されたリフィール１２は
前記軸筒１の後端から挿入される。又、その際にリフィ
ール１２は摺動筒５の鍔部５ｃとリフィール１２の段部
１４ｄとの間にスプリング１０が附勢され、前記前軸部
の突部１４ｃが摺動筒の係止部５ｂの前部に係合し、Ｏ
リング１６が摺動筒の内周面５ａに周接するように取付
けられる。又、摺動筒の鍔部５ｃが内筒の係止部４ｅに
当接し、リフィールの鍔部１４ｅは可動筒の鍔部９ａに
当接状態となり、鍔部１４ｅは軸筒の突起１ｆの前部に
略係合する。

【００１５】尾栓１９は後端閉塞状の樹脂製筒体で、段
部を有して前方にやや小径とした筒部外周に円周上又は
円周上の所要箇所に係止突部１９ａが設けられている。
尾栓１９は前記ノック筒３の後端孔から嵌挿され、係止
突部１９ａがノック筒の係止溝３ｅに着脱可能に係合
し、前記リフィール１２の尾栓１３ｆの後端が尾栓１９
内孔後端のリブ状の段部１９ｂに当接して、リフィール
１２、尾栓１９、ノック筒３は一体に前後動可能とな
る。尚、リフィール１２の交換を容易とする為にリフィ
ール後端部と尾栓１９を強固に固着して構成する場合も
ある。その際にはリフィール後端に設けた尾栓１３ｆは
不要とすることもできる。

【００１６】図４は本発明の第２の実施例を示してい
る。当実施例は前記第１の実施例と基本的には同じであ
りリフィールの構造のみ異なる。以下、相違点のみ説明
する。当該リフィール２０は、インキ収容筒２３と、該
インキ収容筒２３の先端に螺合によって設けられる先軸
２６と、上記リフィール２０のインキ室２４開口部に装
備されるバルブ機構部２２と、ペン芯２１と、上記先軸
２６内に嵌入されるインキ保持体２８とを備えている。
又、先軸２６にはリフィール２０を軸筒１に搭載して進
退位置に附勢する為のスプリングの受け面となる鍔部及
びその前方に段部を有している。

【００１７】概略のみ説明すると、上記バルブ機構部２
２はインキ収容筒２３と先軸２６との間に挟持された筒
状の弁座体２９と、該弁座体の先端側に設けられた弁座
部３２と、先軸２６の先端に突出するペン芯２１の基端
に連接する弁棒３０と、該弁棒が弁座体内に摺動可能に
挿入され、弁棒３０の周面に膨隆する基端側が大径のテ
ーパー状弁部３１と弁座体２９の後端段部３４との間に
介在されるスプリング３３とにより構成され、該スプリ
ング３３の弾発力によって常時テーパー状弁部３１が弁
座部３２の開口後端に当接している。

【００１８】又、バルブ機構部２２は、常時は弁棒３０
の長手方向略中央外周に設けたテーパー状弁部３１が前
記弁座部３２の後端に密接すると共に該密接部位後方の
弁座体２９の内孔にインキが流入可能と成されている。
即ち、弁棒３０の後端が弁座体２９の後端孔から貫出す
る相互間の隙間、又、弁座体２９の後方外周に所要箇所
で穿設されたスリット部（図示せず）からインキが流入
する。

【００１９】又、ペン芯２１は、バルブ機構部２２を介
して外方に突出すると共に、前記先軸２６内に嵌入され
るインキ保持体２８に挿入保持される構造となってい
る。このインキ保持体２８は、スポンジなどからなる弾
性体等から構成されるものであり、インキの保持装置で
あると同時に、ペン芯２１の保持装置であるので、ペン
芯２０の保持体とインキの吸蔵体としての作用を兼ね備
えたものである。

【００２０】

【作用】本発明のキャップレス式筆記具は以上のように
構成されており、未使用時には図１に示すように前記摺
動筒５の先端面が蓋部７で密接され、更にＯリング１６
が摺動筒５の内周面５ａに密接されるので、ペン先は摺
動筒５の小空間（小室）に密閉され、インキの蒸発とペ
ン芯１７の乾燥が防止される。次に、尾栓１９の後端を
ノックしてノック筒３と連動してリフィール１２を前進
させると、スプリング１０の附勢力で摺動筒５が連動し
て前進し、蓋部７が拡開されると共に摺動筒５の鍔部５
ｃが内筒４の段部４ａに当接して摺動筒５の前進が阻止
され、更にリフィール１２のみが前進して先軸２の先端
口２ａからペン芯１７が突出する。（図２参照）従っ
て、ペン芯２０が蓋部７に全く接触することなく先端口
２ａから突出するので蓋部７及び先端口２ａにインキが
付着する問題がない。

【００２０】又、ペン先の密閉状態に於いては、ノック
筒３の係止突起３ｂが図１に示すように軸筒のスリット
部１ｃから貫出してリフィール１２が後退した位置に設
定される。この状態で、前記軸筒基部のスリット部１ｇ
に設けた係止部１ｈにノック筒の板状部３ｃに設けた段
部３ｄが当接してノック筒３が後方へ抜け止め係止され
ている。又、尾栓１３とノック筒３の係合を解除すると
リフィール１２を軸筒１から抜き出すことが可能とな
り、リフィール１２の交換を行う。

【００２１】又、リフィール１２は、空気流通路が空間
部や細く長い縦溝等により構成されているので長期間使
用されてもインキの蒸発は抑制されており筆記寿命を長
く維持出来る。又横孔や複雑な空気流通路の構成により
落下及びノック衝撃や温度ショックによってもインキの
吹出し等のトラブルが回避される。

【００２２】又、第２の実施例に使用される前記リフィ
ール２０は、ペン芯２１の押圧移動によりバルブが解除
されてもペン芯側に直接インキが流入せず、インク保留
室に一旦インキが保留された後ペン芯側に供給される。
従って、インキ室内の内圧が上がった状態に於いてもペ
ン芯側の内圧が上がらない特徴がある。又、インキ室内
には液状インキが充填されるのでインキ収容筒２３及び
軸筒１を透明な樹脂製と成せばインキの消耗が判るなど
の特徴がある。

【００２３】

【発明の効果】本発明のキャップレス式筆記具の構成及
び作用は以上の如くであり、従来のキャップレス式のも
のが複雑で組立てがしづらい問題が解決される。又、蓋
部を開閉する際に蓋部の内面にペン芯が接触しない構造
なので軸筒の先端口にインキが付着することがない。従
って、手や衣服を汚すことがない。又、長期間に渡って
店頭等に放置されてもインクの蒸発や筆先部の乾燥がお
さえられ初期品質を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例であるキャップレス式筆
記具の全体を示す縦断面図で、ペン芯が蓋部で密閉され
た状態を示している。

【図２】図１の状態からノックして、蓋部を拡開してペ
ン芯を軸筒の先端口から突出させた状態を示した一部非
断面の縦断面図である。

【図３】図１の後端側側面図である。

【図４】本発明の第２の実施例であるキャップレス式筆
記具の全体を示すもので、蓋部を拡開してペン芯を軸筒
の先端口から突出させた状態を示した一部非断面の縦断
面図である。

【図５】従来のバルブ機構付き液体筆記具の要部を示す
断面図である。

【符号の説明】

１ 軸筒 １ａ クリップ １ｂ 基部 １ｃ スリット部 １ｄ 係止段部 １ｅ 前端部 １ｆ 突起 １ｇ スリット部 １ｈ 係止部 ２ 先軸 ２ａ 先端口 ２ｂ 突部 ３ ノック筒 ３ａ 弾性片 ３ｂ 係止突起 ３ｃ 板状部 ３ｄ 段部 ３ｅ 係止溝 ４ 内筒 ４ａ 段部 ４ｂ 軸支部 ４ｃ 先端面 ４ｄ 溝部 ４ｅ 係止部 ５ 摺動筒 ５ａ 内周面 ５ｂ 係止部 ５ｃ 鍔部 ６ 弾性体 ７ 蓋部 ８ ヒンジばね ９ 可動筒 ９ａ 鍔部 １０ スプリング １１ スプリング １２ リフィール １３ リフィール本体 １３ａ 後軸部 １３ｂ 中軸部 １３ｃ 前軸部 １３ｄ 横孔 １３ｅ リブ １３ｆ 尾栓 １４ リフィール前筒 １４ａ 前軸部 １４ｂ 通気溝部 １４ｃ 突部 １４ｄ 段部 １４ｅ 鍔部 １５ 空気流通路 １６ Ｏリング １７ ペン芯 １８ インキ吸蔵体 １９ 尾栓 １９ａ 係止突部 ２０ リフィール ２１ ペン芯 ２２ バルブ機構部 ２３ インキ収容筒 ２４ インキ室 ２５ 液状インキ ２６ 先軸 ２７ 前軸部 ２８ インキ保持体 ２９ 弁座体 ３０ 弁棒 ３１ テーパー状弁部 ３２ 弁座部 ３３ スプリング ３４ 後端段部 ４０ インキ保持装置 ４１ インキ室 ４２ 筆記具本体 ４３ バルブ機構部 ４４ 先軸 ４５ インキ保持体 ４６ 保持部 ４７ ペン芯

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 清一 神奈川県横浜市神奈川区入江２丁目５番12 号 三菱鉛筆株式会社横浜事業所内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端口２ａを有する先軸２の後端に先端
   に内筒４を一体に有した軸筒１が内筒４を上記先軸２の
   内孔に位置して固着され、該内筒４の先方内孔に内筒４
   に対し前後退位置に規制されると共に前後動する摺動筒
   ５が配設され、上記内筒４の先端外側面にヒンジばね８
   を介して蓋部７が回動自在となるように軸支部４ｂが設
   けられ、上記摺動筒５の後退位置でその先端が上記内筒
   ４の先端より適宜突出状に設けられて、上記蓋部７が摺
   動筒５の先端面に密接状態と成され、軸筒１内に軸筒１
   に対し前後退位置に係止可能となるサインペンやマーカ
   ー等のリフィールが、摺動筒５の内周面５ａと摺動可能
   な状態で密接する部位が設けられると共にリフィールの
   先端部が上記摺動筒５の内孔に挿入され、リフィールと
   摺動筒５との間にスプリング１０及びリフィール又は可
   動筒９を介して内筒４との間にスプリング１１が附勢さ
   れて、上記リフィールの前進で摺動筒５が連動して上記
   蓋部７を拡開し、摺動筒５が前進位置規制された状態か
   らリフィールのみが前進してその先端に有するペン芯１
   ７が上記先端口２ａから突出状態と成り、又、上記摺動
   筒５の内孔及びリフィールの先端部の外周に夫々係止部
   を設けてリフィールの後退でペン芯１７が摺動筒５の内
   孔に没入した状態から摺動筒５を連動して後退させると
   共に、上記蓋部７が摺動筒５の先端面に密接してペン芯
   １７を摺動筒５内孔の小室に密閉可能となるように構成
   したことを特徴とするキャップレス式筆記具。
2. 【請求項２】 上記リフィール１２はインキの蒸発を抑
   制する特性に優れた樹脂成形品よりなるリフィール本体
   １３を後軸部１３ａ、中軸部１３ｂ、前軸部１３ｃで形
   成し、前軸部１３ｃの先端にサインペンやマーカー用の
   ペン芯１７を固着すると共に後軸部１３ａの後端よりイ
   ンキを充填したインキ吸蔵体１８を挿入して後端を尾栓
   １９で密嵌し、上記ペン芯１７の後端とインク吸蔵体１
   ８の先端とを接続して成り、上記中軸部１３ｂ、前軸部
   １３ｃにリフィール本体１３と略同質の樹脂成形品より
   なるリフィール前筒１４を密嵌して固着し、上記中軸部
   １３ｂの略後方部位でインキ内蔵部位と連通した横孔１
   ３ｄを設け、それと連通して中軸部１３ｂ、前軸部１３
   ｃの外周とリフィール前筒１４の内周との間に適宜空間
   部と縦溝を適宜成形して空気流通路１５とし、リフィー
   ル前筒先方の前軸部１４ａの先端内孔に上記ペン芯１７
   の外周との間で通気溝部１４ｂを設けて、該通気溝部１
   ４ｂと上記空気流通路１５が連通して形成されたことを
   特徴とする上記請求項１記載のキャップレス式筆記具。
3. 【請求項３】 上記リフィール２０は、インキ室２４を
   有するインキ収容筒２３と該インキ収容筒の先方に設け
   られる先軸２６と、該先軸２６内に嵌入されるインキ保
   持体２８と、上記インキ室開口部に装備されるバルブ機
   構部２２と、該バルブ機構部２２を介して外方に突出す
   ると共に、上記先軸２６内のインキ保持体２８に挿入保
   持されたペン芯２１とを備え、上記インキ保持体２８で
   インキを保持するように成した、所謂バルブ装置付き液
   体筆記具であることを特徴とする上記請求項１記載のキ
   ャップレス式筆記具。
4. 【請求項４】 上記リフィールに於いて、リフィール前
   筒先方の前軸部１４ａの外周に円周状の溝部を設けて、
   該溝部に弾性体よりなるＯリング１６が止着され、当該
   Ｏリング１６の外周部が摺動筒５の内周面５ａに摺動可
   能な状態で密接するように成されたことを特徴とする上
   記請求項２及び３記載のキャップレス式筆記具。