JPH08299756A - 低濃度窒素酸化物の除去方法 - Google Patents

低濃度窒素酸化物の除去方法

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JPH08299756A
JPH08299756A JP7107209A JP10720995A JPH08299756A JP H08299756 A JPH08299756 A JP H08299756A JP 7107209 A JP7107209 A JP 7107209A JP 10720995 A JP10720995 A JP 10720995A JP H08299756 A JPH08299756 A JP H08299756A
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adsorbent
nitrogen
adsorption
nox
concentration
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JP7107209A
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Shigeru Nojima
野島  繁
Toshikuni Sera
俊邦 世良
Yasuyoshi Mihashi
庸良 三橋
Naoyuki Uejima
直幸 上島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低濃度のNOxを吸着除去する方法に関す
る。 【構成】 低濃度の窒素酸化物を常温で吸着剤により吸
着除去して清浄空気を大気中に放出し、一方、窒素酸化
物を前記吸着剤から脱着して濃縮された窒素酸化物を含
む脱着ガスを得る窒素酸化物吸脱着工程、及び前記脱着
ガスをアンモニア又は尿素を添加して脱硝触媒により窒
素に分解する窒素酸化物分解工程よりなる低濃度窒素酸
化物の除去方法において、前記窒素酸化物吸脱着工程に
使用する吸着剤が汚染空気入口側から前段は二酸化窒素
用を、後段は一酸化窒素用である低濃度窒素酸化物の除
去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として道路トンネル、
閉鎖系駐車場からの換気ガス等に含有される低濃度の一
酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2 )等の窒素酸化
物(NOx)を吸着除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路トンネル内の換気設備は主として媒
塵に起因する明視距離の確保及び一酸化炭素(CO)、
窒素酸化物(NOx)等有害物質の許容値以下への低減
を目的に設置されている。現状の換気方式は新鮮な外気
をトンネル外から吸気し、必要に応じて媒塵を除去後、
トンネル外に強制換気する方式が一般的に用いられてい
る。しかし、この方式は有害物質を含む換気ガスを大気
に拡散しているだけであり、根本的な環境改善になって
いない。特に自動車排ガスによる大気汚染が深刻になっ
ている都市部では、高度の汚染地域を拡大させることに
なり、道路計画におけるトンネル化、シェルタ設置に支
障を来す場合がある。そこで省エネルギで周辺環境への
影響がない新たな換気方式の開発が望まれている。
【0003】しかし、トンネル換気ガスは常温・大容量
でNOx濃度は10ppm以下と希薄であり、交通量に
よってNOx濃度変動が激しいという特異性があるた
め、ボイラ燃焼排ガスで既に実用化されているNH3
還元剤とするNOx浄化方法を、そのまま適用すること
は不可能である。
【0004】そこで低濃度のNOx浄化方法として、乾
式法及び湿式法が種々提案されているが、湿式法は廃水
処理装置が必要とするために実用化が困難である。ま
た、乾式法としては 汚染空気に金属酸化物などの吸
着剤にNOxを吸着させる吸着法、 汚染空気にNH
3 を添加して電子線を照射してNOxやSOxを硝酸や
硫酸ミストとし、NH3 との反応で硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウムおよびこの両者の複塩などの微粒子を
電気集塵機などにより回収する電子線照射法などがあ
る。ただし、の電子線照射法では本発明が対象とする
ような大容量汚染空気に10ppm以下と微量に含まれ
るNOxとの反応に必要となる当量の微量のNH3 を均
一に混合することが難しく、未反応のNH3 の外部流出
など2次公害の恐れがある〔産業公害防止協会編:“自
動車排ガスの処理技術に関する調査研究”(日本道路公
団委託)昭和59年3月、49頁〕。
【0005】一般に、トンネル排気ガス中のNOxでは
Noが8〜9割、NO2 が1〜2割存在しており、の
方法にてNOを効率的に吸着する吸着剤として、本発明
者らは貴金属(Pt,Pd,Ru,Rh,Ir)を担持
した吸着剤を提案している(特開平5−31357号公
報)。ただし、大容量のトンネル排ガス処理に適用する
ためには大量のNO吸着剤が必要であり、貴金属の適用
は吸着剤の高騰及び資源の枯渇をもたらすため、経済的
に成立しないと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、トンネル換気
ガス等の汚染空気には多量の煤塵が含まれており、既に
電気集塵機の如き煤塵除去設備が設置されている。電気
集塵機では加電圧を大きくしていくとNOがNO2 に転
換するようになり、加電圧の増加と共に転化率は大きく
なる。NO2 はNOに比べ吸着剤により吸着されやす
く、の方法でNOxの中で多量のNO2 が存在すると
吸着剤の性能も向上することになる。
【0007】このような技術水準に鑑み、本発明は低濃
度のNOx含有ガス中のNOxを効率よく吸着除去する
方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)低濃度の
窒素酸化物を常温で吸着剤により吸着除去して清浄空気
を大気中に放出し、一方、窒素酸化物を前記吸着剤から
脱着して濃縮された窒素酸化物を含む脱着ガスを得る窒
素酸化物吸脱着工程、及び前記脱着ガスをアンモニア又
は尿素を添加して脱硝触媒により窒素に分解する窒素酸
化物の除去方法において、前記窒素酸化物吸脱着工程に
使用する吸着剤が汚染空気入口側から前段は二酸化窒素
用を、後段は一酸化窒素用であることを特徴とする低濃
度窒素酸化物の除去方法及び(2)窒素酸化物の吸脱着
工程の汚染空気入口側から前段に設置する二酸化窒素用
吸着剤が脱水された状態で(1±0.6)R2 O・〔a
2 3 ・bAl2 3 〕・cMeO・ySiO2 (式
中、Rはアルカリ金属イオン及び/又は水素イオン、M
はVIII族元素、希土類元素、チタン、バナジウム、クロ
ム、ニオブ、アンチモン、ガリウムからなる群から選ば
れた1種以上の元素、Meはアルカリ土類元素、a≧
0、b≧0、c≧0、a+b=1、y/c>12、y>
12)の化学組成を有し、かつ下記表Aで示されるX線
回折パターンを有する結晶性シリケートよりなる担体に
カルシウム又はマグネシウムを担持させた吸着剤、ゼオ
ライトβ、シリカライト、Y型ゼオライト、A型ゼオラ
イト、モルデナイト及び活性炭よりなる群から選ばれた
吸着剤であり、一方、汚染空気入口側から後段に設置す
る一酸化窒素吸着剤がPt,Pd,Ru,Rh,Irの
うち少なくとも1種の元素を含有した吸着剤であること
を特徴とする上記(1)記載の低濃度窒素酸化物の除去
方法である。
【0009】なお、本発明でいうゼオライトβとは細孔
径が0.76×0.64nmを有し、酸素数12員環を
形成するゼオライトのことであり、シリカライトとはペ
ンタシル型構造を有したゼオライトの1種でSi,Oの
みで構成されているものを云う。
【0010】
【表1】 VS:非常に強い M:中級 S:強い W:弱い (X線源 Cu)
【0011】
【作用】本発明においては低濃度のNOxを含む汚染空
気は二酸化窒素吸着剤及び一酸化窒素吸着剤を充填した
吸着塔に導入され、NOx(NO2 とNO)は上記吸着
剤により吸着され上記吸着塔からは浄化された空気が排
出される。NOxを吸着した吸着塔を300〜400℃
程度(但し活性炭は150〜200℃)に加熱すること
により、吸着されたNOxは脱着され、吸着剤は再生さ
れる。
【0012】本発明では電気集塵機等を用いてNOがN
2 に変換して、処理ガス中のNO 2 の割合が多くなっ
ても、NOとNO2 を分別して吸着除去することによ
り、よりコンパクトで効率的な低濃度窒素酸化物除去方
法が可能である。
【0013】
【実施例】以下、実施例、実験例にて本発明をさらに詳
しく説明する。
【0014】(実施例1)本発明の低濃度窒素酸化物の
除去プロセスを図1によって説明する。図1において、
汚染空気1をブロワ2により電気集塵機3に導き、空気
中の煤塵を除去した後、NOx吸着塔(NO2 吸着塔4
+NO吸着塔5)に供給する。ここでほとんどのNOx
は吸着除去され、清浄ガス6として排出される。この場
合バルブ9,10は開でバルブ11,12は閉とする。
【0015】NOx濃度が高い昼間は上記流路にてNO
xを吸着剤にて吸着し、夜間にてNOxを吸着した吸着
剤を再生する。再生方法はTSA(Thermal Swing Ados
orption)法が用いられ、加熱することにより吸着したN
Oxを脱着する。すなわち、再生においては、ブロワ2
を停止し、バルブ9,10を閉とし、バルブ11,12
を開とする。加熱により脱着した高濃度NOxを含むガ
ス13に、アンモニア7を添加して脱硝触媒8により、
NOxをN2 に転換する。この反応式は
【0016】
【化1】 4NO+4NH3 +O2 → 4N2 +6H2 O 4NO2 +6NH3 + 1/2O2 → 5N2 +9H2 O となり、NO及びNO2 濃度に応じてNH3 を添加する
とほぼ等量にてN2 に転換することが可能である。NO
x濃度が低い夜間は吸着塔4,5に吸着したNO,NO
2 を脱着させるため、吸着塔を400℃まで昇温し十分
に脱着した後再び吸着剤を室温にまで冷却する。脱着ガ
ス13中にNOxがほとんどなくなると、冷却を行うた
め、脱硝触媒8の後に、空気14を供給し、吸着塔4,
5の冷却を進め次のNOx吸着工程の準備を行う。
【0017】なお、吸着塔のNOとNO2 を分別して吸
着させる場合の効果を実証するための実験例を示す。
【0018】(実験例1) (二酸化窒素用吸着剤の調製) 〇 粉末吸着剤1の調製 水ガラス1号(SiO2 :30%):5616gを水:
5429gに溶解して溶液Aとした。一方、水:417
5gに硫酸アルミニウム:718.9g、塩化第二鉄:
110g、酢酸カルシウム:47.2g、塩化ナトリウ
ム:262g及び濃塩酸:2020gを混合、溶解して
溶液Bとした。溶液Aと溶液Bを一定割合で供給して沈
殿を生成させ、十分攪拌してpH=8.0のスラリを得
た。そして、このスラリを20リットルのオートクレー
ブに仕込み、さらにテトラプロピルアンモニウムブロマ
イド:500gを添加し、160℃にて72時間水熱合
成を行い、合成後水洗して乾燥させ、さらに500℃に
て3時間焼成させて、結晶性シリケート1を得る。この
結晶性シリケート1は酸化物のモル比(脱水された形
態)で表して0.5Na2 O・0.5H2 O・〔0.8
Al2 3 ・0.2Fe2 3 ・0.25CaO〕・2
5SiO2 となり、結晶構造はX線回折で前記表Aにて
表示されるものであった。
【0019】上記結晶性シリケート1を4NのNH4
l水溶液(40℃)に3時間攪拌してNH4 イオン交換
を実施した。イオン交換後洗浄して100℃にて24時
間乾燥後、400℃にて3時間焼成してH型の結晶性シ
リケート1を得た。このH型結晶性シリケート1(10
0g)に塩化カルシウム水溶液(CaCl2 ・2H
2O:18.3g/水100cc)を含浸し、十分混練
後、200℃で蒸発乾固した。次いで500℃にて空気
雰囲気で12時間焼成することにより、CaOを7wt
%担持する粉末吸着剤1を得た。
【0020】〇 粉末吸着剤2〜30の調製 上記粉末吸着剤1の調製における結晶性シリケート1の
合成法において、塩化第二鉄の代わりに、塩化コバル
ト、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化ランタン、塩
化セリウム、塩化チタン、塩化バナジウム、塩化クロ
ム、塩化アンチモン、塩化ガリウム及び塩化ニオブを、
各々酸化物換算でFe2 3 と同じモル数だけ添加した
以外は結晶性シリケート1と同様の操作を繰り返して結
晶性シリケート2〜12を調製した。これらの結晶性シ
リケートの結晶構造はX線回折で前記表Aに表示される
ものであり、その組成は酸化物のモル比(脱水された形
態)で表わして0.5Na2 O・0.5H2 O・(0.
2M2 3 ・0.8Al2 3・0.25CaO)・2
5SiO2 である。ここでMはCo,Ru,Rh,L
a,Ce,Ti,V,Cr,Sb,Ga,Nbである。
【0021】さらに、結晶性シリケート1の合成法にお
いて、酢酸カルシウムの代わりに、酢酸マグネシウム、
酢酸ストロンチウム、酢酸バリウムを、各々酸化物換算
でCaOと同じモル数だけ添加した以外は結晶性シリケ
ート1と同様の操作を繰り返して、結晶性シリケート1
3〜15を調製した。これらの結晶性シリケートの結晶
構造はX線回折で前記表Aに表示されるものであり、そ
の組成は酸化物のモル比(脱水された形態)で表して、
0.5Na2 O・0.5H2 O・(0.2Fe 2 3
0.8Al2 3 ・0.25MeO)・25SiO2
ある。ここでMeはMg,Sr,Baである。
【0022】上記結晶性シリケート2〜15を用いて、
粉末吸着剤1と同様の方法でH型の結晶性シリケート2
〜15を得、このシリケートに塩化カルシウム水溶液
(CaCl2 ・2H2 O:18.3g/水100cc)
を含浸し、粉末吸着剤1と同様に粉末吸着剤2〜15を
得た。また、塩化カルシウム水溶液の代わりに塩化マグ
ネシウム水溶液を用いて、上記H型の結晶性シリケート
1(100g)に、塩化マグネシウム水溶液(MgCl
2 ・6H2 O:35.3g/水100cc)を含浸し、
十分混練後、200℃にて蒸発乾固し、500℃にて1
2時間空気焼成することにより、MgOを7wt%を担
持する粉末吸着剤16を得た。
【0023】さらに、H型ゼオライトβ(UCC社
製)、シリカライト(UCC社製)、H型Y型ゼオライ
ト(東ソー社製)、A型ゼオライト4A(東ソー社
製)、モルデナイト(東ソー社製)及び活性炭(武田薬
品社製)の粉末を粉末触媒17〜22とする。なお、こ
ゝにおいて、A型ゼオライト4AはA型ゼオライトの基
本形でNaを配位しているものである。
【0024】〇 スラリ調製 バインダとしてシリカゾル(日産化学製「スノーテック
ス0」、シリカ分:20%)とアルミナゾル(日産化学
製、アルミナ分:10%)を、粉末:100部に対して
各々60部、10部、さらに水300部を加えて混合
後、硝酸添加によりpHを4に調整して、ウォッシュコ
ート用スラリを調製した。
【0025】〇 コーティング コージェライト製モノリシス状ハニカム基材(400セ
ル/inch2 )を、上記スラリに浸漬し、取り出し後
余分なスラリを圧縮空気で吹き払い、120℃にて30
分間乾燥する。乾燥後さらにハニカム基材をスラリに浸
漬し、これらの操作を繰り返すことにより、所定量の吸
着剤粉末(約60g/m3 基材表面)をハニカム基材上
にコートして、ハニカム吸着剤1〜22を得た。このハ
ニカム吸着剤1〜22を二酸化窒素用吸着剤とし、組成
を表Bにまとめて示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】(一酸化窒素用吸着剤の調製)γ−Al2
3 粉末(住友化学社製)を塩化白金酸水溶液、硝酸パ
ラジウム水溶液、塩化ルテニウム水溶液、塩化ロジウム
水溶液、塩化イリジウム水溶液に含浸して蒸発乾固を行
い、Pt,Pd,Ru,Rh,Irで各2wt%担持す
るようにした。この粉末を500℃×5時間、空気中に
て焼成して粉末吸着剤A〜Eを得た。
【0029】この粉末吸着剤A〜Eは粉末吸着剤1〜2
2と同様の方法にてスラリ調製及びコート化を行い、ハ
ニカム吸着剤A〜Eを得た。上記ハニカム吸着剤A〜E
を一酸化窒素用吸着剤として組成を表Bに併せて示す。
【0030】(実験例2) (試作吸着剤の性能評価)試作吸着剤の吸着試験条件を
下記表Cのように設定して吸脱着性能を評価した。
【0031】
【表4】
【0032】二酸化窒素用ハニカム吸着剤1〜22と一
酸化窒素用ハニカム吸着剤Aを直列に組み合わせた場合
(Run1〜22)とハニカム吸着剤1とハニカム吸着
剤B〜Eを直列に組み合わせた場合(Run23〜2
6)の吸脱着試験を行い破過時間(C/C0 =0.2)
となる時間、C0 :入口NOx濃度、C:出口NOx濃
度)及びNOxの吸着容量を求めた。試験結果を表Dに
示す。表Dは吸着時間60分においてC/C0 =0.2
に達しない場合の破過時間は60分以上と記して、NO
x吸着容量は吸着時間60分までの吸着量を記載した。
なお、Run1のNOxの破過曲線(a)と脱着曲線
(b)を図2に示す。
【0033】
【表5】
【0034】〔比較例1〕二酸化窒素用ハニカム吸着剤
1を前段と後段と同一のものを配列した場合(Run2
7)のNOxの吸着容量を実験例2と同様に実施して求
めた。試験結果を表Dに併せて示す。このRun27で
はNO2 は十分に吸着するが、NOはほとんど吸着しな
いため実施例Run1〜26に比べNOxの吸着性能は
悪い。一方、一酸化窒素用吸着ハニカム吸着剤Aを前段
と後段に同一のものを配列した場合(Run28)のN
Oxの吸着容量も同様に求めた試験結果を表Dに併せて
示す。このRun28ではNO、NO2 ともにRun2
7に比べて吸着するが、Run1〜26に比べて吸着性
能は劣り、さらに高価な貴金属を前段、後段ともに用い
るため、経済的に不利な吸着剤となる。
【0035】
【発明の効果】本発明による低濃度窒素酸化物の除去方
法は常温で希薄な二酸化窒素と一酸化窒素を2種の別々
の吸着剤を用いて効率的、経済的に吸着除去することを
可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の低濃度窒素酸化物の除去方
法のフローを示す図。
【図2】本発明の一実施例のNOx吸着破過曲線(a)
とNOx脱着曲線(b)を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 20/06 B01D 53/34 ZAB 20/10 129B 20/18 53/36 ZAB 20/20 101Z (72)発明者 上島 直幸 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低濃度の窒素酸化物を常温で吸着剤によ
    り吸着除去して清浄空気を大気中に放出し、一方、窒素
    酸化物を前記吸着剤から脱着して濃縮された窒素酸化物
    を含む脱着ガスを得る窒素酸化物吸脱着工程、及び前記
    脱着ガスをアンモニア又は尿素を添加して脱硝触媒によ
    り窒素に分解する窒素酸化物分解工程よりなる低濃度窒
    素酸化物の除去方法において、前記窒素酸化物吸脱着工
    程に使用する吸着剤が汚染空気入口側から前段は二酸化
    窒素用を、後段は一酸化窒素用であることを特徴とする
    低濃度窒素酸化物の除去方法。
  2. 【請求項2】 窒素酸化物の吸脱着工程の汚染空気入口
    側から前段に設置する二酸化窒素用吸着剤が、脱水され
    た状態で(1±0.6)R2 O・〔aM2 3 ・bAl
    2 3 〕・cMeO・ySiO2 (式中、Rはアルカリ
    金属イオン及び/又は水素イオン、MはVIII族元素、希
    土類元素、チタン、バナジウム、クロム、ニオブ、アン
    チモン、ガリウムからなる群から選ばれた1種以上の元
    素、Meはアルカリ土類元素、a≧0、b≧0、c≧
    0、a+b=1、y/c>12、y>12)の化学組成
    を有し、かつ発明の詳細な説明の項に記載の表Aで示さ
    れるX線回折パターンを有する結晶性シリケートよりな
    る担体にカルシウム又はマグネシウムを担持させた吸着
    剤、ゼオライトβ、シリカライト、Y型ゼオライト、A
    型ゼオライト、モルデナイド及び活性炭よりなる群から
    選ばれた吸着剤であり、一方、汚染空気入口側から後段
    に設置する一酸化窒素用吸着剤がPt,Pd,Ru,R
    h,Irのうち少なくとも1種の元素を含有した吸着剤
    であることを特徴とする請求項1記載の低濃度窒素酸化
    物の除去方法。
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