JPH08299752A - 排ガス処理材、それからなるガスフィルターとその製造方法、及びガスフィルターを用いた排ガス処理方法 - Google Patents
排ガス処理材、それからなるガスフィルターとその製造方法、及びガスフィルターを用いた排ガス処理方法Info
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Abstract
め、高温での酸性ガスの固定化が可能であり、焼却設備
の防食にも効果の高い排ガス処理材、特にゴミ焼却炉等
に使用される排ガス処理材、それを成形したガスフィル
ターとその製造方法、及びそれを用いた排ガス処理方法
を提供すること。 【構成】 カルシウムアルミネート類を含有してなる排
ガス処理材、それと酸化カルシウム類とを含有してなる
排ガス処理材、それを成形してなるガスフィルターとそ
の製造方法、並びに、該ガスフィルターを焼却設備内に
設置することを特徴とする排ガス処理方法を構成とす
る。
Description
ゴミ焼却炉等に使用される排ガス処理材、それを成形し
てなるガスフィルターとその製造方法、及びそのガスフ
ィルターを用いた排ガス処理方法に関する。
深刻化する中で、ゴミ焼却炉等により発生する酸性ガ
ス、例えば、塩素ガス、塩化水素ガス、亜硫酸ガス、及
び次亜硫酸ガス等の排ガスの大気中への放出量は厳しく
制限されている。
一途をたどっており、排ガス中の酸性ガスの濃度を制限
しても大気汚染は増大するばかりである。
大気中への放出を抑制する方法として、例えば、焼却設
備に排ガス処理装置を設置する方法が提案されている
(特開平4-26167号公報等)。
置に莫大な設置費用と維持管理費用が必要となるため普
及されていないのが現状である。
大気中への放出を抑制する比較的安価な方法としては、
水酸化カルシウムと排ガス中の塩素ガスとを反応させ、
塩化カルシウムとして塩素を固定化する、水酸化カルシ
ウムを有効成分とした酸性ガス除去部材を用いる方法が
提案されている(特開平6-108034号公報)。
化カルシウムの融点が700℃程度と低いため塩素ガスが
固定化されず、焼却設備内で溶融して散在してしまい、
焼却設備を腐食させてしまうという課題があった。
の排ガス処理材を使用することにより前記課題が解消で
きるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
ウムアルミネート類を含有してなる排ガス処理材であ
り、それと、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、及び
炭酸カルシウムからなる群より選ばれた一種又は二種以
上とを含有してなる排ガス処理材であり、それを成形し
てなるガスフィルターとその製造方法であり、該ガスフ
ィルターを焼却設備内に設置することを特徴とする排ガ
ス処理方法である。
類(以下CA類という)とは、CaO原料、Al2O3原料、SiO2
原料、及びFe2O3原料等を配合して熱処理することによ
って得られるものであり、CaOをC、Al2O3をA、SiO2を
S、及びFe2O3をFとすると、C3A、C2A、C12A7、C5A3、C
A、C3A5、及びCA2等と表示される鉱物組成を有するカル
シウムアルミネートの他、C2ASで表示されるゲーレナイ
トやC4AFで表示されるカルシウムアルミノフェライトな
どを総称するものであり、これらのうちの一種又は二種
以上を使用することが可能である。本発明においてCA
類は、結晶質、非晶質のいずれの使用も可能である。C
A類製造の際の熱処理方法は特に限定されるものではな
く、例えば、ロータリーキルン等による焼成法や電気炉
による溶融法などで製造でき、熱処理時間も特に限定さ
れるものではない。熱処理温度は、通常、1,100〜1,800
℃程度が好ましく、1,200〜1,700℃がより好ましい。1,
100℃未満では未反応の原料が残存する場合があり、1,8
00℃を超えるとエネルギー損失が大きくなり、コスト面
で好ましくない。熱処理品の冷却方法も、特に限定され
るものではなく、例えば、水や高圧空気などによる急冷
法や、放置による徐冷法などいずれの方法を用いること
も可能である。また、他の成分あるいは不純物の存在
も、特に限定されるものではなく、例えば、他の成分と
して混入が予想される、CaF2、B2O3、TiO2、MgO、及びP
2O5等の存在は、本発明の目的を実質的に阻害しない範
囲では問題にならない。CA類の粒度は特に限定される
ものではないが、ブレーン値で2,000〜8,000cm 2/g程度
が好ましく、3,000〜6,000cm2/gがより好ましい。2,000
cm2/g未満では酸性ガスの固定化効果が十分に得られな
い場合があり、8,000cm2/gを超えてもさらなる効果の増
進が期待できない。
カルシウム、及び炭酸カルシウムからなる群より選ばれ
た一種又は二種以上(以下酸化カルシウム類という)の粒
度は特に限定されるものではないが、通常、ブレーン値
で2,000〜8,000cm2/g程度が好ましく、3,000〜6,000cm2
/gがより好ましい。2,000cm2/g未満では酸性ガスの固定
化効果が十分に得られない場合があり、8,000cm2/gを超
えてもさらなる効果の増進が期待できない。酸化カルシ
ウム類の使用量は特に限定されるものではないが、CA
類と酸化カルシウム類からなる排ガス処理材100重量部
中、20〜80重量部が好ましく、40〜60重量部がより好ま
しい。20重量部未満では排ガス処理能力が十分でない場
合があり、80重量部を越えると排ガス処理後のガスフィ
ルターの融点が低下する場合がある。
他に、ポルトランドセメント、高炉スラグ、フライアッ
シュ、シリカ質物質、及びアルミナ質物質等の無機フィ
ラー、並びに、ベントナイト、モンモリロナイト、ゼオ
ライト、ハイドロタルサイト、及びハイドロカルマイト
等の粘土鉱物のうちの一種又は二種以上を本発明の目的
を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能であ
る。
ものであり、また、酸性ガスが固定化された後の融点も
高いものである。融点が低いと溶融してしまい、フィル
ターとして交換できないばかりか、焼却炉等の錆が発生
する原因ともなり、また、焼却炉等の温度がさらに上昇
すると分解して、固定化した酸性ガスが再び放出してし
まう場合がある。
加圧成形等して成形体とすることや熱処理して焼結体と
することなどによりガスフィルターを製造することが可
能である。本発明のガスフィルターは、例えば、焼却設
備の排ガス通路等に設置することにより使用することが
できる。ガスフィルターの設置場所は特に限定されるも
のではないが、酸性ガスの固定化を効率良く行うため
に、例えば、ガス排出口等の温度が600〜1,300℃程度の
場所に設置されることが好ましい。設置場所の温度がこ
の範囲にないと酸性ガスの固定化効果が十分でない場合
がある。
る。
1,600℃で熱処理して表1に示すように得た各種CA類
を粉砕し、ブレーン値で4,000±200cm2/gに調整し、加
圧成形器によりペレット化した。このペレットをガスフ
ィルターとして小型焼却炉の排ガス通路の温度が1,000
±100℃となる位置に設置し、小型焼却炉で塩化ビニル
を連続して焼却した。焼却後のガスフィルターの塩素量
を分析した。結果を表1に併記する。また、比較のため
に、水酸化カルシウムのみを排ガス処理材として同様に
行った。結果を表1に併記する。
社製試薬1級Ca(OH)2
ナセメントと表2に示す酸化カルシウム類とを等重量混
合して排ガス処理材としたこと以外は実施例1と同様に
行った。結果を表2に併記する。
ルミナセメント1号」 酸化カルシウム類B:和光純薬工業社製試薬1級CaO 酸化カルシウム類C:和光純薬工業社製試薬1級CaCO3 酸化カルシウム類D:酸化カルシウム類BとCの等重量
混合品 酸化カルシウム類E:酸化カルシウム類A、B、及びC
の等重量混合品
フィルターを、1,300℃で2時間熱処理したこと以外は
実施例1と同様に行った。その結果、塩素量は36.3重量
%となり、本発明のガスフィルターが1,300℃まで酸性
ガスを固定化できることが確認できた。また、このとき
のガスフィルターは溶融しなかった。
より、酸性ガスの固定化能力に優れ、しかも、ガスフィ
ルターに酸性ガスが固定化された状態の融点が、従来の
排ガス処理材を使用した場合よりもはるかに高く、その
ため、1,300℃程度の温度範囲でも酸性ガスを固定化す
ることができ、焼却設備の防食にも効果の高いガスフィ
ルターが得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 カルシウムアルミネート類を含有してな
る排ガス処理材。 - 【請求項2】 カルシウムアルミネート類と、酸化カル
シウム、水酸化カルシウム、及び炭酸カルシウムからな
る群より選ばれた一種又は二種以上とを含有してなる排
ガス処理材。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の排ガス処理材を成
形してなるガスフィルター。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の排ガス処理材を成
形することを特徴とするガスフィルターの製造方法。 - 【請求項5】 請求項3記載のガスフィルターを焼却設
備内に設置することを特徴とする排ガス処理方法。
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---|---|---|---|
JP11170895A JP3491712B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 排ガス処理材 |
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JP11170895A Expired - Fee Related JP3491712B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 排ガス処理材 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3491712B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004249151A (ja) * | 2003-02-18 | 2004-09-09 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 排ガス処理材、ガスフィルター、およびそれらを用いた排ガスの処理方法 |
JP2006136485A (ja) * | 2004-11-11 | 2006-06-01 | Takenaka Komuten Co Ltd | 殺菌兼用脱臭装置 |
CN115634569A (zh) * | 2022-10-21 | 2023-01-24 | 湖北禾谷环保有限公司 | 一种脱氯剂及其制备方法和应用 |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP11170895A patent/JP3491712B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006136485A (ja) * | 2004-11-11 | 2006-06-01 | Takenaka Komuten Co Ltd | 殺菌兼用脱臭装置 |
JP4497360B2 (ja) * | 2004-11-11 | 2010-07-07 | 株式会社竹中工務店 | 殺菌兼用脱臭装置 |
CN115634569A (zh) * | 2022-10-21 | 2023-01-24 | 湖北禾谷环保有限公司 | 一种脱氯剂及其制备方法和应用 |
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JP3491712B2 (ja) | 2004-01-26 |
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