JPH08299702A - 含アルコール気体による気液攪拌装置を持つ乙類焼酎高減圧蒸溜機 - Google Patents
含アルコール気体による気液攪拌装置を持つ乙類焼酎高減圧蒸溜機Info
- Publication number
- JPH08299702A JPH08299702A JP14507795A JP14507795A JPH08299702A JP H08299702 A JPH08299702 A JP H08299702A JP 14507795 A JP14507795 A JP 14507795A JP 14507795 A JP14507795 A JP 14507795A JP H08299702 A JPH08299702 A JP H08299702A
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- JP
- Japan
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- gas
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- alcohol containing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は従来蒸溜機缶体に直吹きされ
ていた過熱蒸気による蒸気攪拌方式を止め、蒸溜機缶体
の底板に取り付けられている攪拌翼に低温高圧の含アル
コール気体を吹きつけた攪拌方式を開発して、過熱蒸気
による焦臭物質の溜出を防いで、アルコール分１〜２％
まで蒸溜を行い含アルコール液の溜出量を３０％以上多
くすると共に、蒸気の消費量を半減させ、炭素系有機物
等で公害を撒き散らす事をなくし、良質な焼酎の生産と
省エネルギー・無公害の蒸溜機の実用化を可能にした事
にある。 【構成】 （２９）の密閉型気液分離タンク、（１０）
の低圧含アルコール気体排出管、（３０）の含アルコー
ル気体昇圧機、（７）の高圧含アルコール気体排出管
と、蒸溜機缶体底板に取り付けられている（８）の攪拌
翼で構成されている。
ていた過熱蒸気による蒸気攪拌方式を止め、蒸溜機缶体
の底板に取り付けられている攪拌翼に低温高圧の含アル
コール気体を吹きつけた攪拌方式を開発して、過熱蒸気
による焦臭物質の溜出を防いで、アルコール分１〜２％
まで蒸溜を行い含アルコール液の溜出量を３０％以上多
くすると共に、蒸気の消費量を半減させ、炭素系有機物
等で公害を撒き散らす事をなくし、良質な焼酎の生産と
省エネルギー・無公害の蒸溜機の実用化を可能にした事
にある。 【構成】 （２９）の密閉型気液分離タンク、（１０）
の低圧含アルコール気体排出管、（３０）の含アルコー
ル気体昇圧機、（７）の高圧含アルコール気体排出管
と、蒸溜機缶体底板に取り付けられている（８）の攪拌
翼で構成されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、九州に３００以上存在
する乙類焼酎工場のうち生産量の約８割を占める減圧蒸
溜焼酎工場の分野で利用されるものである。
する乙類焼酎工場のうち生産量の約８割を占める減圧蒸
溜焼酎工場の分野で利用されるものである。
【０００２】
【従来の技術】請求項毎に従来の技術を述べる。先ず
（請求項１）で述べている蒸溜機本体に高圧の含アルコ
ール気体を送気して攪拌する技術は従来全くなく、圧力
４〜６ｋｇ／ｃｍ２の過熱蒸気を蒸溜機本体に直吹きし
て加温と攪拌を行っていた。（請求項２）（請求項３）
に対する従来の技術は全く存在していなかった。
（請求項１）で述べている蒸溜機本体に高圧の含アルコ
ール気体を送気して攪拌する技術は従来全くなく、圧力
４〜６ｋｇ／ｃｍ２の過熱蒸気を蒸溜機本体に直吹きし
て加温と攪拌を行っていた。（請求項２）（請求項３）
に対する従来の技術は全く存在していなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の減圧蒸溜機は過
熱蒸気をもろみ液中に直吹きする方式である。亦、ジャ
ケットの上端が蒸溜完了時のもろみの液より５〜６ｃｍ
下までしかなく、缶体上半分が裸で、下半分のみが加温
される状態であるため、もろみ液位が蒸溜進行と共に下
がると、もろみ品温が急激に上昇して、水封式真空ポン
プに吸引される気液温度は１５℃以上となり、水封式真
空ボンプの吸引気液量が急激に減少する。既存減圧蒸溜
機の減圧度が、−６６０ｍｍＡｑ１００Ｔｏｒｒ程度で
ある原因の一つとなっている。
熱蒸気をもろみ液中に直吹きする方式である。亦、ジャ
ケットの上端が蒸溜完了時のもろみの液より５〜６ｃｍ
下までしかなく、缶体上半分が裸で、下半分のみが加温
される状態であるため、もろみ液位が蒸溜進行と共に下
がると、もろみ品温が急激に上昇して、水封式真空ポン
プに吸引される気液温度は１５℃以上となり、水封式真
空ボンプの吸引気液量が急激に減少する。既存減圧蒸溜
機の減圧度が、−６６０ｍｍＡｑ１００Ｔｏｒｒ程度で
ある原因の一つとなっている。
【０００４】減圧蒸溜機に直吹きされた過熱蒸気量は、
蒸気缶のもろみ液が沸騰して発生する含アルコール蒸気
量に加算されるため、水封式真空ポンプから排出される
ガス量は必要以上に増大される。このガス中には炭素系
有機物・有機窒素が０．５〜１．５％以上含まれるので
公害を撒き散らす事になり、工場建屋は真黒に汚染さ
れ、特に有機物窒素ガスは作物に影響を与える事にな
る。
蒸気缶のもろみ液が沸騰して発生する含アルコール蒸気
量に加算されるため、水封式真空ポンプから排出される
ガス量は必要以上に増大される。このガス中には炭素系
有機物・有機窒素が０．５〜１．５％以上含まれるので
公害を撒き散らす事になり、工場建屋は真黒に汚染さ
れ、特に有機物窒素ガスは作物に影響を与える事にな
る。
【０００５】圧力４〜６ｋｇ／ｃｍ２の過熱蒸気温度は
１００℃以上、ジャケット部の透過缶内温度も９０℃以
上あるのでアルコール分１０％以下まで蒸溜を続ける
と、蒸溜中にできる焦臭物質が溜出し、焼酎に“すえだ
れ臭”をつけるためアルコール分１０〜１５％で蒸溜を
打ち切っていた。そのため当然溜出量は甲類焼酎に比べ
減る事になった。
１００℃以上、ジャケット部の透過缶内温度も９０℃以
上あるのでアルコール分１０％以下まで蒸溜を続ける
と、蒸溜中にできる焦臭物質が溜出し、焼酎に“すえだ
れ臭”をつけるためアルコール分１０〜１５％で蒸溜を
打ち切っていた。そのため当然溜出量は甲類焼酎に比べ
減る事になった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明では次の手段を用いた。
め本発明では次の手段を用いた。
【０００７】（１８）の管路付ジャケットで缶体全部を
覆い、過熱蒸気の代わりに減圧低温蒸気発生機より２０
〜４０℃の低温蒸気ジャケットに送り、もろみの品温を
１０〜３０℃に保つと共に、缶体に直吹きを行っていた
過熱蒸気を使用せず、水封式真空ポンプより排出される
含アルコール気体を一旦密閉型気液分離タンクに収容し
た後、含アルコール気体を取り出し、含アルコール気体
昇圧機で１，０００〜８，０００ｍｍＡｑに昇圧させた
後、缶体低部に送り込み攪拌機と併用して効果の高い攪
拌を行う。この際、含アルコール気体は再溜される。過
熱蒸気の直吹きは行われないので、真空度をあげて吸引
速度を高くしても多量に排気されていた蒸気を含む含ア
ルコール気体の排出が無くなり、真空度の上昇も楽にな
り公害の発生も防げた。
覆い、過熱蒸気の代わりに減圧低温蒸気発生機より２０
〜４０℃の低温蒸気ジャケットに送り、もろみの品温を
１０〜３０℃に保つと共に、缶体に直吹きを行っていた
過熱蒸気を使用せず、水封式真空ポンプより排出される
含アルコール気体を一旦密閉型気液分離タンクに収容し
た後、含アルコール気体を取り出し、含アルコール気体
昇圧機で１，０００〜８，０００ｍｍＡｑに昇圧させた
後、缶体低部に送り込み攪拌機と併用して効果の高い攪
拌を行う。この際、含アルコール気体は再溜される。過
熱蒸気の直吹きは行われないので、真空度をあげて吸引
速度を高くしても多量に排気されていた蒸気を含む含ア
ルコール気体の排出が無くなり、真空度の上昇も楽にな
り公害の発生も防げた。
【０００８】水封式真空ポンプより排出され気液分離タ
ンクに収容された含アルコール気体圧力は５０ｍｍＡｑ
位で、もろみ液の深さが３，０００〜４，０００ｍｍあ
る場合、折角缶内に送気しても圧力が低くガス攪拌が出
来い。本発明では、もろみ液位に合わせてガスの加圧が
出来る含アルコール気体昇圧機が装置に組み込まれてお
り、攪拌に充分な圧力と送気量が確保出来る構造になっ
ている。過熱蒸気を用いなくても攪拌が可能なため、も
ろみの焦臭物質が出なくなると共に、含アルコール気体
は再溜されるという技術が確立され課題は解決された。
ンクに収容された含アルコール気体圧力は５０ｍｍＡｑ
位で、もろみ液の深さが３，０００〜４，０００ｍｍあ
る場合、折角缶内に送気しても圧力が低くガス攪拌が出
来い。本発明では、もろみ液位に合わせてガスの加圧が
出来る含アルコール気体昇圧機が装置に組み込まれてお
り、攪拌に充分な圧力と送気量が確保出来る構造になっ
ている。過熱蒸気を用いなくても攪拌が可能なため、も
ろみの焦臭物質が出なくなると共に、含アルコール気体
は再溜されるという技術が確立され課題は解決された。
【０００９】
【作用及び効果】含アルコール気体と蒸溜機缶体底板に
取り付けられインバーター付減速機で回される攪拌翼と
の組合せにより、蒸溜中のもろみ液位を考慮する事なく
もろみ液量に合わせた平均した攪拌が可能になり攪拌効
果があがった。過熱蒸気は一切使用しないので焦臭物質
は全く溜出しない良質な焼酎が出来た。この攪拌装置に
より与熱温度２０〜４０℃と低い減圧低温蒸気をジャケ
ットに送ってジャケットは管路体であるから２００（ｋ
ｃａｌ／ｈｒ．℃．ｍ２）以上の熱伝達係数が得られ蒸
溜時間の短縮が可能となった。過熱蒸気を缶内に直吹き
する必要がないので１０〜３０Ｔｏｒｒという高減圧蒸
溜が可能となった上、蒸気使用量が減少し大きな経済効
果をもたらす事になった。更に排出ガスにより公害が発
生し、対策のためスクラバー等を用いたりしていたがそ
の必要がなくなった。このように乙類焼酎の味を良く
し、経済効果をもたらし、公害をなくす作用及び効果の
ある蒸溜機となった。
取り付けられインバーター付減速機で回される攪拌翼と
の組合せにより、蒸溜中のもろみ液位を考慮する事なく
もろみ液量に合わせた平均した攪拌が可能になり攪拌効
果があがった。過熱蒸気は一切使用しないので焦臭物質
は全く溜出しない良質な焼酎が出来た。この攪拌装置に
より与熱温度２０〜４０℃と低い減圧低温蒸気をジャケ
ットに送ってジャケットは管路体であるから２００（ｋ
ｃａｌ／ｈｒ．℃．ｍ２）以上の熱伝達係数が得られ蒸
溜時間の短縮が可能となった。過熱蒸気を缶内に直吹き
する必要がないので１０〜３０Ｔｏｒｒという高減圧蒸
溜が可能となった上、蒸気使用量が減少し大きな経済効
果をもたらす事になった。更に排出ガスにより公害が発
生し、対策のためスクラバー等を用いたりしていたがそ
の必要がなくなった。このように乙類焼酎の味を良く
し、経済効果をもたらし、公害をなくす作用及び効果の
ある蒸溜機となった。
【図１】高圧含アルコール気体と攪拌翼で気液攪拌を行
う水封式真空ポンプ間接引乙類焼酎真空蒸溜装置
う水封式真空ポンプ間接引乙類焼酎真空蒸溜装置
１ 高減圧蒸溜機本体 ２ 排気筒 ３ 回転デミスター ４ 真空電磁遮断弁 ５ Ｕ字型大型凝縮器（サニタリー仕様） ６ 真空回転子機械部 ７ 高圧含アルコール気体送気管 ８ 攪拌翼 ９ インバーター付減速機 １０ 低圧含アルコール気体排出管 １１ 過熱蒸気 １２ 減圧低温蒸気発生機 １３ 低温蒸気送り管 １４ 低温蒸気送りヘッダー １５ 低温蒸気配管 １６ 低温蒸気戻り管 １７ 低温蒸気戻りヘッダー １８ 管路付ジャケット １９ ブラインクーラー ２０ ブラインポンプ ２１ ブライン送り管 ２２ ブライン戻り管 ２３ 含アルコール気体吸引管（少量の液体を含む、） ２４ 遮断弁 ２５ 加温装置付エジェクター ２６ 逆流防止弁 ２７ 二段型水封式真空ポンプ ２８ 含アルコール気体排出管（少量の液体を含む） ２９ 密閉型気液分離タンク（マンホール付） ３０ 含アルコール気体昇圧機（インバーター付） ３１ 水封水管 ３２ チーリングユニット ３３ ラインポンプ ３４ 熱交換器 ３５ エヤー加温器 ３６ ニードル弁 ３７ 含アルコール液タンク ３８ 安全弁付余剰気体排出管
【図２】高圧含アルコール気体と攪拌翼で気液攪拌を行
う、水封式真空ポンプ直引型乙類焼酎真空蒸溜装置。
う、水封式真空ポンプ直引型乙類焼酎真空蒸溜装置。
１ 高減圧蒸溜機本体 ２ 排気筒 ３ 回転デミスター ４ 真空電磁遮断弁 ５ フィンクーラー凝縮器（サニタリー仕様） ６ 真空回転子機械部 ７ 高圧含アルコール気体排出管 ８ 攪拌翼 ９ インバーター付減速機 １０ 低圧含アルコール気体 １１ 減圧低温蒸気発生機 １２ 低温蒸気送り管 １３ 低温蒸気ヘッダー １４ 低温蒸気配管 １５ 低温蒸気戻り管 １６ 管路付ジャケット １７ ブラインクーラー １８ ブラインポンプ １９ ブライン送り管 ２０ ブライン戻り管 ２１ 低温蒸気戻りヘッダー ２２ 過熱蒸気 ２３ 含アルコール気液吸引管 ２４ 遮断弁 ２５ 加温装置付エジェクター ２６ 逆流防止弁 ２７ 二段型水封式真空ポンプ（サニタリー仕様） ２８ 含アルコール気・液排出管 ２９ 密閉型気液分離タンク（マンホール付） ３０ 含アルコール気体昇圧機（インバーター付） ３１ チーリングユニット ３２ ラインポンプ ３３ 熱交換器 ３４ 水封水管 ３５ エヤー加温器 ３６ ニードル弁 ３７ 安全弁余剰気体排出管
Claims (3)
- 【請求項１】 （図１）（１）の高減圧蒸溜機本体底板
に取り付けられた、（８）の攪拌翼の上部には、（７）
の高圧含アルコール気体送気管の排気口があり、従来の
過熱蒸気による攪拌に代わって、もろみ液を焦がさず含
アルコール気体中のアルコール分を再溜しながら攪拌が
行われる蒸溜機。 - 【請求項２】 ２００ｍｍＡｑ以上で吐出する安全弁の
ついた（図１）（２９）の密閉型気液分離タンク内で気
液分離された含アルコール気体の圧力は５０ｍｍＡｑと
低く攪拌に適しないので、（３０）の含アルコール気体
昇圧機で１，０００ｍｍＡｑ以上に昇圧して送気する。
蒸溜が進んでもろみ液位が下がると、（３０）の含アル
コール気体昇圧機に付属しているインバーターが働きも
ろみ液位にあわせて昇圧度を調整し常に安定した攪拌を
行い、もろみ品温が一定化して製品の均質性を可能とし
た蒸溜機。 - 【請求項３】 （図１）（２８）含アルコール気体排出
管は、安全弁のついた（２９）の密閉型気液分離タンク
に接続され、気液分離後液体は（２７）の二段型水封式
真空ポンプの水封水に、気体は攪拌用として（１０）の
低圧含アルコール気体排出管を経て、（３０）の含アル
コール気体昇圧機で昇圧された後、（１１）の高減圧蒸
溜機本体底部に送気される構造をもつ蒸溜機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14507795A JPH08299702A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 含アルコール気体による気液攪拌装置を持つ乙類焼酎高減圧蒸溜機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14507795A JPH08299702A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 含アルコール気体による気液攪拌装置を持つ乙類焼酎高減圧蒸溜機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08299702A true JPH08299702A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=15376858
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14507795A Pending JPH08299702A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 含アルコール気体による気液攪拌装置を持つ乙類焼酎高減圧蒸溜機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08299702A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100453137C (zh) * | 2005-06-30 | 2009-01-21 | 广东中科天元新能源科技有限公司 | 酒精五塔差压蒸馏装置及其工艺 |
| CN105731569A (zh) * | 2016-04-05 | 2016-07-06 | 天津大学 | 一种用于低温海水净化的塔内式真空精馏系统 |
-
1995
- 1995-05-08 JP JP14507795A patent/JPH08299702A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100453137C (zh) * | 2005-06-30 | 2009-01-21 | 广东中科天元新能源科技有限公司 | 酒精五塔差压蒸馏装置及其工艺 |
| CN105731569A (zh) * | 2016-04-05 | 2016-07-06 | 天津大学 | 一种用于低温海水净化的塔内式真空精馏系统 |
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