JPH08299509A - アイアンゴルフクラブセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーディングエッジがボールと地面との間に
入り易くして、どの番手も打ち易くする。 【構成】 ヘッド１のボールをヒットするフェース面２
下端のリーディングエッジ３からソール面４に亘って面
取りを施したアイアンゴルフクラブセットにおいて、ソ
ール面４を含む水平面からリーディングエッジ３までの
高さＨをクラブの全番手とも同一高さにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば３番アイアン
から９番アイアン、ピッチングウェッジ（ＰＷ）、ピッ
チングサンド（ＰＳ）、サンドウェッジ（ＳＷ）のクラ
ブを１０本セットしたもののようなアイアンゴルフクラ
ブセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】アイアンゴルフクラブのヘッド１は、図
８に示すようにボールをヒットするフェース面２下端の
リーディングエッジ３からソール面４に亘って面取りを
施した部分５を有している。リーディングエッジ３はフ
ェース面下部の縁のことであり、ソール面４の形状もフ
ラット、バンス、カンバー、スクープと呼ばれるタイプ
のものがある。面取りの部分５とフェース面２とが形成
する角度θは従来のセット（＃３〜＃９，ＰＷ，ＰＳ，
ＳＷ）では各番手とも一定になっていた。そのため、図
９に示すように番手毎にロフト角が変わるので、リーデ
ィングエッジ３すなわち面取り部分５の頂点の地面から
の高さが番手毎に変わってくるものであった。図９では
左から＃３，＃４……＃９，ＰＷ，ＰＳ，ＳＷの１０本
セットを示す。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】地面からのリーディン
グエッジ３の高さが番手毎に変化する従来のセットで
は、番手毎のボールに対するフェース面２の入り方が一
定しなくなり、面取り幅がショートアイアンになるにつ
れ大きくなる（図９の左側の３〜４本のクラブ参照）の
で、リーディングエッジ３がボールと地面との間に入り
づらくなる。

【０００４】そこで、この発明は、リーディングエッジ
がボールと地面との間に入り易くして、どの番手も打ち
易いアイアンゴルフクラブセットを提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、ヘッドのボールをヒットするフェース
面下端のリーディングエッジからソール面に亘って面取
りを施したアイアンゴルフクラブセットにおいて、ソー
ル面を含む水平面からリーディングエッジまでの高さを
クラブの全番手とも同一高さにしたものである。

【０００６】

【作用】ソール面を含む水平面からリーディングエッジ
までの高さをどの番手でも同一高さとしたので、リーデ
ィングエッジのボールに対する入り方が一定になる。

【０００７】

【実施例】以下に、この発明の好適な実施例を図面を参
照にして説明する。

【０００８】図１に示す実施例は、３番アイアンからサ
ンドウェッジまでの１０本のセット例を示すものであ
り、フェース面２の下端のリーディングエッジ３からソ
ール面４に亘って面取りを施してあり、ソール面４を含
む水平面からリーディングエッジ３までの高さをクラブ
の番手毎に同一高さＨにしてある。またこの実施例で
は、リーディングエッジ３からソール面４に亘って面取
りを施した部分５の面取り幅Ｗをクラブの全番手とも同
一幅にしてある。さらに、面取り部分５とフェース面２
とが形成する角度θ₁ 〜θ₁₀は、番手が大きくなるに従
って徐々に鋭角になるように設定してある。さらにま
た、この実施例ではソール面４を含む水平面いわば地面
と面取り部分５とが作る角度を全ての番手において４５
度にしたものである。

【０００９】図２に示す他の実施例は、地面と面取り部
分５とが作る角度を６０度にした場合を示すものであ
り、角度θ₁ 〜θ₁₀の関係や面取り部分５の幅Ｗさらに
はソール面４を含む水平面からリーディングエッジ３ま
での高さＨの関係は図１に示す実施例と同様である。

【００１０】図１および図２に示すいずれの実施例にお
いても、ショートアイアンになるにつれリーディングエ
ッジ３が鋭角になるので、ボールと地面との間にリーデ
ィングエッジ３が入り易くなる。

【００１１】図３および図４は、面取り部分５と地面と
が形成する角度をＡとし、フェース面２と面取り部分５
とが形成する角度をＢとしたときにこれら角度Ａ，Ｂは
次のような値になる。例えば、標準的なロフト角をもっ
たアイアンセットでは、１番アイアン（＃１）では１５
°、＃２では１８°、＃３では２１°、＃４では２４
°、＃５では２８°、＃６では３２°、＃７では３６
°、＃８では４０°、＃９では４４°、ＰＷでは４８
°、ＰＳでは５３°、ＳＷでは５７°または６０°の場
合、角度Ａが６０°の場合角度Ｂは、Ｂ＝（９０°−ロ
フト角）＋Ａ、で求められるので、＃１では１３５°、
＃２では１３２°、＃３では１２９°、＃４では１２６
°、＃５では１２２°、＃６では１１８°、＃７では１
１４°、＃８では１１０°、＃９では１０６°、ＰＷで
は１０２°、ＰＳでは９７°、ＳＷでは９３°と角度Ｂ
がなる。また、角度Ａが４５°の場合には＃１〜ＳＷに
ついて角度Ｂの値を求めると、１５０°、１４７°、１
４４°、１４１°、１３７°、１３３°、１２９°、１
２５°、１２１°、１１７°、１１２°、１０８°とな
る。なお、角度Ａが鋭角かまたはそれに近くなってしま
うとリーディングエッジ３が鋭くなりすぎてボールを傷
つけてしまう恐れがある。

【００１２】面取り幅Ｗは１．５〜４．０mm程度とする
のがヘッド１の抜けの点で好ましく、さらに好ましくは
２．５mm程度である。

【００１３】なお、ラウンドソールと呼ばれるソール面
４を有するヘッド１では、図５ないし図７に示すように
シャフト軸線が地面に垂直でかつフェース溝が地面と平
行で、さらに上から見たとき（図７）にフェース面２が
打球方向に垂直になるようにクラブをセットしたときに
高さＨを測定する。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、地面すなわちソール面を含む水平面からリーディン
グエッジまでの高さがクラブの全番手とも同一高さであ
るため、従来のようにショートアイアンになるにつれて
この高さが高くなり、地面とボールとの間にリーディン
グエッジが入りにくいという不都合がなくなり、リーデ
ィングエッジのボールに対する入り方が一定する。その
結果、全番手のクラブとも打ち易いものとなる。また、
リーディングエッジからソール面に亘って面取りを施し
た部分の面取り幅をクラブの全番手とも同一幅にするこ
とにより、クラブの抜けが良くなる。さらに、面取り部
分とフェース面とが形成する角度が番手が大きくなるに
従って徐々に鋭角になるようにしたものでは、従来のシ
ョートアイアンのようにリーディングエッジのボールに
対する入り方が困難にはならず逆にリーディングエッジ
が鋭角になるのでボールと地面との間に入り易いものと
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】１０本のアイアンクラブのセット例を示す概略
図。

【図２】他の実施例を示す１０本のアイアンクラブのセ
ット例を示す概略図。

【図３】面取り部分と地面との角度Ａとフェース面と面
取り部分の角度Ｂを示す側面図。

【図４】角度Ｂの求め方を説明する側面図。

【図５】ラウンドソールを有するヘッドの側面図。

【図６】図５の正面図。

【図７】図５の上方から見た図。

【図８】ヘッドの断面図。

【図９】従来例のセット例を示す概略図。

【符号の説明】

１ ヘッド ２ フェース面 ３ リーディングエッジ ４ ソール面 ５ 面取り部分

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭田 正臣 埼玉県秩父市大野原20番地 ブリヂストン スポーツ株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘッドのボールをヒットするフェース面
   下端のリーディングエッジからソール面に亘って面取り
   を施したアイアンゴルフクラブセットにおいて、 ソール面を含む水平面からリーディングエッジまでの高
   さをクラブの全番手とも同一高さにしたことを特徴とす
   るアイアンゴルフクラブセット。
2. 【請求項２】 リーディングエッジからのソール面に亘
   って面取りを施した部分の面取り幅をクラブの全番手と
   も同一幅にしたことを特徴とする請求項１に記載のアイ
   アンゴルフクラブセット。
3. 【請求項３】 面取り部分とフェース面とが形成する角
   度が番手が大きくなるに従って徐々に鋭角になることを
   特徴とする請求項１又は２に記載のアイアンゴルフクラ
   ブセット。