JPH08298932A - 缶コーヒーの製造法 - Google Patents
缶コーヒーの製造法Info
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- JPH08298932A JPH08298932A JP13597695A JP13597695A JPH08298932A JP H08298932 A JPH08298932 A JP H08298932A JP 13597695 A JP13597695 A JP 13597695A JP 13597695 A JP13597695 A JP 13597695A JP H08298932 A JPH08298932 A JP H08298932A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱殺菌後、pHが変化せず、低甘味で、風
味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりとし
た後味の缶コーヒーの製造法を提供する。 【構成】 コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを含む
コーヒー混合物を、缶に充填した後、殺菌する缶コーヒ
ーの製造法において、糖類の少なくとも一部としてトレ
ハロースを用いる。トレハロースは、コーヒー混合物中
に、0.1 〜30重量%含有させるのが好ましい。缶コーヒ
ーとは、コーヒー豆を原料とした飲料を缶に密封したも
の全般を含み、例えば、コーヒー抽出液の濃度の違いに
より分類されるコーヒー入り清涼飲料、コーヒー飲料、
コーヒー、あるいは、乳飲料としても分類されるコーヒ
ー牛乳等も含む。
味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりとし
た後味の缶コーヒーの製造法を提供する。 【構成】 コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを含む
コーヒー混合物を、缶に充填した後、殺菌する缶コーヒ
ーの製造法において、糖類の少なくとも一部としてトレ
ハロースを用いる。トレハロースは、コーヒー混合物中
に、0.1 〜30重量%含有させるのが好ましい。缶コーヒ
ーとは、コーヒー豆を原料とした飲料を缶に密封したも
の全般を含み、例えば、コーヒー抽出液の濃度の違いに
より分類されるコーヒー入り清涼飲料、コーヒー飲料、
コーヒー、あるいは、乳飲料としても分類されるコーヒ
ー牛乳等も含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖類の少なくとも一部
としてトレハロースを用いた缶コーヒーの製造法に関す
る。
としてトレハロースを用いた缶コーヒーの製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コーヒーは、焙煎されたコーヒー豆を、
コーヒーミルで挽いた後、ドリップ式、サイフォン式等
の方法により、熱湯又は水で抽出することにより得られ
る。このような本格的な方法により得られるコーヒー
は、香りが高く、美味であるが、挽きたてのものを、抽
出するには、専用の器具が必要であり、また、手間もか
かるという問題があった。また、抽出後、時間が経った
ものは、急速にその風味を失い、また、コーヒーミルで
挽いた後、時間が経ったものも、その香りが悪化してし
まうという問題もあった。
コーヒーミルで挽いた後、ドリップ式、サイフォン式等
の方法により、熱湯又は水で抽出することにより得られ
る。このような本格的な方法により得られるコーヒー
は、香りが高く、美味であるが、挽きたてのものを、抽
出するには、専用の器具が必要であり、また、手間もか
かるという問題があった。また、抽出後、時間が経った
ものは、急速にその風味を失い、また、コーヒーミルで
挽いた後、時間が経ったものも、その香りが悪化してし
まうという問題もあった。
【0003】そのため、近年、挽きたて及び抽出したて
の風味をできるだけ維持したコーヒーを、手軽に飲める
ようにした缶コーヒーが普及してきている。缶コーヒー
は、コーヒー抽出液に、糖類と、乳原料等の副原料とを
混合したコーヒー混合物を、缶に充填したものであっ
て、その保存性のために加熱殺菌がなされている。
の風味をできるだけ維持したコーヒーを、手軽に飲める
ようにした缶コーヒーが普及してきている。缶コーヒー
は、コーヒー抽出液に、糖類と、乳原料等の副原料とを
混合したコーヒー混合物を、缶に充填したものであっ
て、その保存性のために加熱殺菌がなされている。
【0004】缶コーヒーに用いられる糖類としては、保
存性のために、加熱殺菌後、保存中にpHが変化しない
ものを用いる必要があり、一般的には、グラニュー糖、
上白糖等の砂糖が用いられている。また、近年、消費者
の低甘味嗜好に伴い、砂糖の一部をオリゴ糖や糖アルコ
ールで置換することも行われている。
存性のために、加熱殺菌後、保存中にpHが変化しない
ものを用いる必要があり、一般的には、グラニュー糖、
上白糖等の砂糖が用いられている。また、近年、消費者
の低甘味嗜好に伴い、砂糖の一部をオリゴ糖や糖アルコ
ールで置換することも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】砂糖の少なくとも一部
として、オリゴ糖や糖アルコールを用いた場合、加熱殺
菌後、保存中にpHの変化を起こすことなく、低甘味に
することができるものの、風味、味等において満足のい
くものが得られないという問題があった。このように、
加熱殺菌後の保存中のpHの変化、甘味の強さ、風味、
味等の点ですべてを同時に、十分満足のいくものにする
ことは困難であった。
として、オリゴ糖や糖アルコールを用いた場合、加熱殺
菌後、保存中にpHの変化を起こすことなく、低甘味に
することができるものの、風味、味等において満足のい
くものが得られないという問題があった。このように、
加熱殺菌後の保存中のpHの変化、甘味の強さ、風味、
味等の点ですべてを同時に、十分満足のいくものにする
ことは困難であった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、加熱殺菌後、pHが変化せず、低甘
味で、風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっ
きりとした後味の缶コーヒーの製造法を提供することに
ある。
ので、その目的は、加熱殺菌後、pHが変化せず、低甘
味で、風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっ
きりとした後味の缶コーヒーの製造法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、糖類の少なくとも一部としてトレハロースを
用いて缶コーヒーを製造すると、上記目的を達成するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至った。
した結果、糖類の少なくとも一部としてトレハロースを
用いて缶コーヒーを製造すると、上記目的を達成するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の缶コーヒーの製造法
は、コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを含むコーヒ
ー混合物を、缶に充填した後、殺菌する缶コーヒーの製
造法において、糖類の少なくとも一部としてトレハロー
スを用いることを特徴とする。
は、コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを含むコーヒ
ー混合物を、缶に充填した後、殺菌する缶コーヒーの製
造法において、糖類の少なくとも一部としてトレハロー
スを用いることを特徴とする。
【0009】以下、本発明を好ましい態様を挙げて詳細
に説明する。本発明において、缶コーヒーとは、コーヒ
ー豆を原料とした飲料を缶に密封したもの全般を含み、
例えば、コーヒー抽出液の濃度の違いにより分類される
コーヒー入り清涼飲料、コーヒー飲料、コーヒー、ある
いは、乳飲料としても分類されるコーヒー牛乳等も含
む。
に説明する。本発明において、缶コーヒーとは、コーヒ
ー豆を原料とした飲料を缶に密封したもの全般を含み、
例えば、コーヒー抽出液の濃度の違いにより分類される
コーヒー入り清涼飲料、コーヒー飲料、コーヒー、ある
いは、乳飲料としても分類されるコーヒー牛乳等も含
む。
【0010】トレハロースは、二個のブドウ糖が1,1
結合した非還元性の二糖類で、α,α−、α,β−、
β,β−の三種の異性体があるが、本発明においては、
これらのうち、天然に存在するα,α−トレハロースを
用いるのが好ましい。α,α−トレハロースは、酵母、
キノコ、紅藻、地衣、植物マンナ、昆虫等に存在し、そ
れらから抽出される。また、トレハロースは、人の空
腸、十二指腸に存在するトレハラーゼにより分解され、
吸収される。
結合した非還元性の二糖類で、α,α−、α,β−、
β,β−の三種の異性体があるが、本発明においては、
これらのうち、天然に存在するα,α−トレハロースを
用いるのが好ましい。α,α−トレハロースは、酵母、
キノコ、紅藻、地衣、植物マンナ、昆虫等に存在し、そ
れらから抽出される。また、トレハロースは、人の空
腸、十二指腸に存在するトレハラーゼにより分解され、
吸収される。
【0011】本発明においては、糖類の少なくとも一部
としてトレハロースを用いる以外は、通常の缶コーヒー
の製造に用いるものを使用することができる。すなわ
ち、コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを混合してコ
ーヒー混合物とするが、このコーヒー混合物中に、トレ
ハロースを0.1 〜30重量%含有させるのが好ましく、0.
5 〜20重量%がより好ましい。トレハロースの含有量が
0.1 重量%未満の場合、本発明の効果が十分得られず、
30重量%を超えると、風味に悪影響を及ぼすのでので好
ましくない。
としてトレハロースを用いる以外は、通常の缶コーヒー
の製造に用いるものを使用することができる。すなわ
ち、コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを混合してコ
ーヒー混合物とするが、このコーヒー混合物中に、トレ
ハロースを0.1 〜30重量%含有させるのが好ましく、0.
5 〜20重量%がより好ましい。トレハロースの含有量が
0.1 重量%未満の場合、本発明の効果が十分得られず、
30重量%を超えると、風味に悪影響を及ぼすのでので好
ましくない。
【0012】本発明において、コーヒー抽出液は、通常
缶コーヒーに用いるものを使用できる。すなわち、焙煎
されたコーヒー豆を、コーヒーミルで挽いた後、ドリッ
プ式、サイフォン式等の方法により、熱湯又は水で抽出
したものを用いることができる。コーヒー豆の種類、熱
湯又は水の温度、抽出時間等は、製造しようとする缶コ
ーヒーの種類に応じたものとすることができる。なお、
コーヒー抽出液は、長時間加熱又は放置すると、風味が
低下し、また混濁することもあるので、できるだけ、抽
出したてのものを用いるのが好ましい。
缶コーヒーに用いるものを使用できる。すなわち、焙煎
されたコーヒー豆を、コーヒーミルで挽いた後、ドリッ
プ式、サイフォン式等の方法により、熱湯又は水で抽出
したものを用いることができる。コーヒー豆の種類、熱
湯又は水の温度、抽出時間等は、製造しようとする缶コ
ーヒーの種類に応じたものとすることができる。なお、
コーヒー抽出液は、長時間加熱又は放置すると、風味が
低下し、また混濁することもあるので、できるだけ、抽
出したてのものを用いるのが好ましい。
【0013】本発明においては、糖類の少なくとも一部
としてトレハロースを用いるが、その他の糖類として
は、通常缶コーヒーに用いるものを用いることができ、
例えば、グラニュー糖、上白糖等の砂糖等を用いること
ができる。なお、糖類の全量をトレハロースとし、他の
糖類を用いなくてもよい。
としてトレハロースを用いるが、その他の糖類として
は、通常缶コーヒーに用いるものを用いることができ、
例えば、グラニュー糖、上白糖等の砂糖等を用いること
ができる。なお、糖類の全量をトレハロースとし、他の
糖類を用いなくてもよい。
【0014】本発明において、副原料としては、通常缶
コーヒーに使用されるもの、すなわち、乳原料、香料、
乳化剤、pH調整剤等を、必要に応じて選択して用いる
ことができる。なお、乳原料としては、市販の牛乳、練
乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳等が用いられる
が、高温細菌の影響により、缶コーヒーが変敗しないも
のを選択する必要がある。
コーヒーに使用されるもの、すなわち、乳原料、香料、
乳化剤、pH調整剤等を、必要に応じて選択して用いる
ことができる。なお、乳原料としては、市販の牛乳、練
乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳等が用いられる
が、高温細菌の影響により、缶コーヒーが変敗しないも
のを選択する必要がある。
【0015】本発明の缶コーヒーの製造法は、糖類の少
なくとも一部としてトレハロースを用いる他は、通常の
缶コーヒーの製造法と同様にすることができる。すなわ
ち、コーヒー抽出液と、少なくとも一部としてトレハロ
ースを含む糖類と、製造しようとする缶コーヒーの種類
に応じた副原料とを混合したコーヒー混合物を、缶に充
填し、殺菌して製造される。
なくとも一部としてトレハロースを用いる他は、通常の
缶コーヒーの製造法と同様にすることができる。すなわ
ち、コーヒー抽出液と、少なくとも一部としてトレハロ
ースを含む糖類と、製造しようとする缶コーヒーの種類
に応じた副原料とを混合したコーヒー混合物を、缶に充
填し、殺菌して製造される。
【0016】殺菌は、通常缶コーヒーを製造する場合と
同様に、120 〜127 ℃で、17〜25分間レトルト殺菌する
のが好ましい。
同様に、120 〜127 ℃で、17〜25分間レトルト殺菌する
のが好ましい。
【0017】なお、本発明においては、レトルト殺菌前
のpHを6.5 〜7.0 に調整しておくと、レトルト殺菌後
のpHは、6.0 〜6.5 となり、そのままpHが低下する
ことなく保持される。pHが低下することなく保持され
ると、保存性が向上する。
のpHを6.5 〜7.0 に調整しておくと、レトルト殺菌後
のpHは、6.0 〜6.5 となり、そのままpHが低下する
ことなく保持される。pHが低下することなく保持され
ると、保存性が向上する。
【0018】
【作用】本発明の缶コーヒーの製造法によれば、糖類の
少なくとも一部としてトレハロースを用いることによ
り、加熱殺菌後、pHが変化せず、低甘味で、風味がよ
く、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりとした後味
の缶コーヒーが得られる。その理由は明らかではない
が、二個のブドウ糖が1,1結合したトレハロースの構
造による、トレハロース特有の作用によるのではないか
と推定される。
少なくとも一部としてトレハロースを用いることによ
り、加熱殺菌後、pHが変化せず、低甘味で、風味がよ
く、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりとした後味
の缶コーヒーが得られる。その理由は明らかではない
が、二個のブドウ糖が1,1結合したトレハロースの構
造による、トレハロース特有の作用によるのではないか
と推定される。
【0019】
実験例 トレハロースに水を加えてBrix14.0のトレハロース液を
調製した。また、グラニュー糖に水を加えて、Brix4、
5、6、7の5種類のグラニュー糖液を調製した。な
お、これらの調製は20℃下に行った。
調製した。また、グラニュー糖に水を加えて、Brix4、
5、6、7の5種類のグラニュー糖液を調製した。な
お、これらの調製は20℃下に行った。
【0020】上記のようにして調製したトレハロース
液、及び5種類のグラニュー糖液を、10人の経験豊かな
パネラーに飲ませ、Brix14.0のトレハロース液の甘さと
同等の甘さと評価されるグラニュー糖液のBrixの平均値
を求めたところ、5.65との結果を得た。
液、及び5種類のグラニュー糖液を、10人の経験豊かな
パネラーに飲ませ、Brix14.0のトレハロース液の甘さと
同等の甘さと評価されるグラニュー糖液のBrixの平均値
を求めたところ、5.65との結果を得た。
【0021】したがって、トレハロースの相対甘味度
は、5.65/14.0 ×100 =40.36 となり、40.36 %と評価
された。すなわち、トレハロースはグラニュー糖に対す
る相対甘味度が40%程度であり、低甘味であることがわ
かる。
は、5.65/14.0 ×100 =40.36 となり、40.36 %と評価
された。すなわち、トレハロースはグラニュー糖に対す
る相対甘味度が40%程度であり、低甘味であることがわ
かる。
【0022】実施例 焙煎され、挽かれたコーヒー豆であるレギュラーコーヒ
ー(UCC株式会社製)を、沸騰水道水1L(リット
ル)を用いて、90℃で、5分間ネルドリップして、コー
ヒー抽出液を得た。
ー(UCC株式会社製)を、沸騰水道水1L(リット
ル)を用いて、90℃で、5分間ネルドリップして、コー
ヒー抽出液を得た。
【0023】得られたコーヒー抽出液50gと、牛乳(森
永乳業株式会社製)3.5 gと、グラニュー糖(フジ製糖
株式会社製)5.2 gと、トレハロース1gとを混合し、
全体として100 gになるように沸騰水道水を加えた。
永乳業株式会社製)3.5 gと、グラニュー糖(フジ製糖
株式会社製)5.2 gと、トレハロース1gとを混合し、
全体として100 gになるように沸騰水道水を加えた。
【0024】次に、5重量%炭酸水素ナトリウム(関東
化学株式会社製)を用いて、pH6.5 に調整し、缶に充
填して、湯浴中で、93℃になるまで予備加熱した後、密
封し、オートクレイブ(ヤマト株式会社製)を用いて、
123 ℃で、17分間レトルト殺菌し、次いで、流水中で、
1時間急冷して、缶コーヒーを得た。これを実施例品と
する。
化学株式会社製)を用いて、pH6.5 に調整し、缶に充
填して、湯浴中で、93℃になるまで予備加熱した後、密
封し、オートクレイブ(ヤマト株式会社製)を用いて、
123 ℃で、17分間レトルト殺菌し、次いで、流水中で、
1時間急冷して、缶コーヒーを得た。これを実施例品と
する。
【0025】また、実施例に対してトレハロースを配合
せず、その代わりにグラニュー糖の量を6.2 gにし、あ
とは実施例と同様にして製造した缶コーヒーを対照品と
する。
せず、その代わりにグラニュー糖の量を6.2 gにし、あ
とは実施例と同様にして製造した缶コーヒーを対照品と
する。
【0026】これらの缶コーヒーを、1晩放置した後、
pHメータ(ホリバ株式会社製)によりpHを測定し、
また、砂糖の甘味度を1としたとき、トレハロースを0.
4 として、それぞれの甘味度を計算した。また、6名の
経験豊なパネラーにより官能試験を行って、香り、風
味、後味のきれ、苦み(コーヒー豆のえぐみが残らな
い)、総合評価について、好ましいものから順に、非常
によいは◎、よいは○、普通は△の三段階で評価させ、
その平均を求めた。これらの結果を表1に示す。
pHメータ(ホリバ株式会社製)によりpHを測定し、
また、砂糖の甘味度を1としたとき、トレハロースを0.
4 として、それぞれの甘味度を計算した。また、6名の
経験豊なパネラーにより官能試験を行って、香り、風
味、後味のきれ、苦み(コーヒー豆のえぐみが残らな
い)、総合評価について、好ましいものから順に、非常
によいは◎、よいは○、普通は△の三段階で評価させ、
その平均を求めた。これらの結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果から、実施例品は、対照品と同
様に、pHの低下が少ないことがわかる。また、実施例
品は、対照品と同じ糖濃度であるにも関わらず、甘味度
は低いことがわかる。更に、実施例品は、対照品より、
風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりと
した後味で、きれがよいという評価であることがわか
る。
様に、pHの低下が少ないことがわかる。また、実施例
品は、対照品と同じ糖濃度であるにも関わらず、甘味度
は低いことがわかる。更に、実施例品は、対照品より、
風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残らず、すっきりと
した後味で、きれがよいという評価であることがわか
る。
【0029】次に、上記の実施例品と対照品について、
常温で0日保存後、30日保存後、60日保存後のpHを測
定した。この結果を表2に示す。
常温で0日保存後、30日保存後、60日保存後のpHを測
定した。この結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2から、実施例品も対照品も、常温保存
ではpHの低下はほとんど起こらないことがわかる。
ではpHの低下はほとんど起こらないことがわかる。
【0032】次に、上記の実施例品と対照品について、
60℃で0日保存後、30日保存後、60日保存後のpHを測
定した。この結果を表3に示す。
60℃で0日保存後、30日保存後、60日保存後のpHを測
定した。この結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3から、実施例品も対照品も、60℃保存
においては、保存日数が増加するに伴ない、pHがやや
低下する傾向があるが、その低下量は実用的な支障がな
い程度に小さくなっていることがわかる。
においては、保存日数が増加するに伴ない、pHがやや
低下する傾向があるが、その低下量は実用的な支障がな
い程度に小さくなっていることがわかる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の缶コーヒ
ーの製造法によれば、糖類の少なくとも一部としてトレ
ハロースを用いることにより、加熱殺菌後、pHが変化
せず、低甘味で、風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残
らず、すっきりとした後味の缶コーヒーを製造すること
ができる。
ーの製造法によれば、糖類の少なくとも一部としてトレ
ハロースを用いることにより、加熱殺菌後、pHが変化
せず、低甘味で、風味がよく、コーヒー豆のえぐみが残
らず、すっきりとした後味の缶コーヒーを製造すること
ができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 コーヒー抽出液と、糖類と、副原料とを
含むコーヒー混合物を、缶に充填した後、殺菌する缶コ
ーヒーの製造法において、糖類の少なくとも一部として
トレハロースを用いることを特徴とする缶コーヒーの製
造法。 - 【請求項2】 前記トレハロースを、前記コーヒー混合
物中に、0.1 〜30重量%含有させる請求項1記載の缶コ
ーヒーの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13597695A JPH08298932A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 缶コーヒーの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13597695A JPH08298932A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 缶コーヒーの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08298932A true JPH08298932A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=15164281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13597695A Pending JPH08298932A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 缶コーヒーの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08298932A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0882408A1 (en) * | 1997-06-02 | 1998-12-09 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Method for improving the aftertaste of sucrose, and uses thereof |
JP2001112416A (ja) * | 1999-08-12 | 2001-04-24 | Hayashibara Biochem Lab Inc | コーヒー抽出液の保存方法 |
-
1995
- 1995-05-09 JP JP13597695A patent/JPH08298932A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0882408A1 (en) * | 1997-06-02 | 1998-12-09 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | Method for improving the aftertaste of sucrose, and uses thereof |
JP2001112416A (ja) * | 1999-08-12 | 2001-04-24 | Hayashibara Biochem Lab Inc | コーヒー抽出液の保存方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040921 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |