JPH08298217A - ラインフィルタ及びラインフィルタ用コアバンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ２個のコの字形コアのそれぞれの先端を２個
のボビンに挿入するラインフィルタで、安定した特性の
ラインフィルタを得る。 【構成】 中央部に絶縁板を設けたケ−ス内に絶縁板に
より２つのコイルを離して挿入し、前後よりコの字形コ
アを挿入し、両先端がＴ字形でコの字形に折り曲げたコ
アバンドにより、ケ−スに設けた窓よりコの字形コアの
背面を押さえ固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子機器等より発生する
電子雑音の電源ラインへの漏洩を防ぐラインフィルタに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ラインフィルタはその使用するコアの形
状により大別すると、トロイダル形ラインフィルタ、コ
字形ラインフィルタに分けられるが、本発明はコ字形ラ
インフィルタに関するものである。

【０００３】従来のコの字形コアを用いたラインフィル
タの一例を図５〜図７に示す。これは、フランジ１３ａ
に端子１３ｃを備えたコイル１５を巻線したボビン１３
をケ−ス１４の絶縁板１４ａを挟み２個並べ、このボビ
ン１３を前後より２個のコの字形コア１２の両端をそれ
ぞれ挿入し、２個のコの字形コアのそれぞれの先端をボ
ビン内で合わる。

【０００４】この前記ボビン１３を挟む２個のコの字形
コア１２をコアバンド１１のバネ性により、コアバンド
１１の折り曲げた折り曲げ部１１ｂの先端に設けたコア
バンド１１の突起部１１ｃにより挟み、コの字形コア１
２とケ−ス１４と、またはいずれかを接着または含浸等
の処理により固定していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記に示すような、従
来のラインフィルタは、板状のバネを折り曲げた折り曲
げ部１１ｂの先端にコアバンド突起部１１ｃを設けたコ
アバンド１１により、コイル１５を巻いたボビン１５に
挿入した両端のコの字形コア１２の背面１２ａを押さえ
るが、両端のコの字形コア１２の背面１２ａのそれぞれ
の１点のみを押さえるため、コの字形コア１２のそれぞ
れの両脚を押す力が同じになりにくく、それぞれのボビ
ン１３に巻線したコイル１５のインダクタンスが異なる
ため、電子機器内で発生した電子雑音の、電源ラインへ
の漏洩が大きく、ラインフィルタとして使用上に問題が
あった。本発明は上記問題を解決し、性能のよいライン
フィルタを供給するためになされたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、端子を装着したフランジを両端に備えた筒状
ボビンにコイルを巻線し、このコイルのリ−ド線を前記
端子に接続し、このコイルを巻いたボビンを絶縁板で２
つに分割されたケ−ス内に２個挿入し、ケ−スの両端に
設けた窓よりコの字形コアをそれぞれボビンの両端より
挿入し、このコの字形コアを、折り曲げた先端が略Ｔ字
状で、このＴ字状の両端により、コの字状に折り曲げた
コア固定バンドにより前記ボビンの両端に挿入したコの
字形コアを挟み固定する。

【０００７】また、コア固定バンドのコの字状に折り曲
げた略中央部に設けた孔部に、絶縁ケ−ス上面の略中央
部に設けたケ−ス突起部を挿入し、ケ−スとコア固定バ
ンドを固定する。

【０００８】また、折り曲げた先端が略Ｔ字状で、この
Ｔ字状の両端にコアバンド突起部を設け、このコアバン
ド突起部により、コの字形コア背面を押さえ固定する。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１〜図４を参照しなが
ら説明する。図１は本発明のラインフィルタの分解した
斜視図である。両端に端子３ｃを備えたフランジ３ａを
設け、コイル５が巻線され、このコイル５のリ−ド線が
前記端子３ｃに接続されている。このコイル５を巻線し
たボビン３を２個、絶縁性プラスチックで作られた、中
央より突出する絶縁板４ａで２つに分割されたケ−ス４
内にそれぞれ分けて挿入する。このケ−ス４の中央より
突出する絶縁板４ａによりケ−ス４内に挿入された前記
２個のコイル５はそれぞれ絶縁する。

【００１０】前記コイル５を巻線したボビン３は前後の
両端よりコの字形コア２の先端部２ｂを挿入し、このコ
の字形コア２の背面２ａをコアバンド１の折り曲げた略
Ｔ字形の折り曲げ部１ｂにより押さえ固定する。これに
よりコの字形コア２はコアバンド１の折り曲げたＴ字形
の先端により押さえられるので、コの字形コア２のそれ
ぞれの先端２ｂはボビン３の内部の接合部は均一に押さ
れ、安定したインダクタンスが得られる。

【００１１】コアバンド１は略中央に孔部１ｄが設けら
れており、またケ−ス４の上面に設けた溝４ｂの略中央
部に突起部４ｃが設けられ、前記コアバンド１の孔部１
ｄに挿入される。これによりコアバンド１はケ−ス４に
固定され、コアバンド１がケ−ス４より外れることはな
い。

【００１２】これにより本発明のラインフィルタは信頼
性が向上し、安心して使用することが出来る。

【００１３】また、前記コの字形コア２を押さえるコア
バンド１を折り曲げた略Ｔ字形の両端にコアバンド突起
部１ｃをそれぞれ設けることによりコの字形コア２の背
面２ｃへの接触がよくなり、コの字形コア２より外れる
ことがなくなる。

【００１４】

【発明の効果】本発明は上記の構成であり、以下に示す
効果が得られる。本発明によれば、コアバンドとコの字
形コアとの取りつけが強固になり、複雑な接着工程、或
いは含浸工程がなくなり、製造工程が簡素化され、これ
により生産性が向上し、安価なラインフィルタの供給が
可能になる。

【００１５】またコアバンドによりコの字形コアの両先
端は均一に押さえられ、これにより電気的特性の安定し
たラインフィルタの供給が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のラインフィルタの一例を示す分解斜視
図である。

【図２】図１のラインフィルタを組み立てた一例を示す
斜視図である。

【図３】図２の側面図である。

【図４】本発明のラインフィルタに用いるコアバンドの
一部断面を示す正面図である。

【図５】従来のラインフィルタの一例を示す斜視図であ
る。

【図６】図５の側面図である。

【図７】従来のラインフィルタに用いるコアバンドの一
例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１． コアバンド １ｂ．折り曲げ部 １ｃ．コアバンド突起部 １ｄ．孔部 ２． コの字形コア ２ａ．背面部 ２ｂ．コの字形コアの先端部 ３． ボビン ３ａ．３ｂ．フランジ ３ｃ．端子 ４． ケ−ス ４ａ．絶縁板 ４ｂ．溝 ４ｃ．ケ−ス突起部 ４ｄ．窓 ５． コイル

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【手続補正書】

【提出日】平成８年２月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のラインフィルタの一例を示す分解斜視
図である。

【図２】図１のラインフィルタを組み立てた一例を示す
斜視図である。

【図３】図２の側面図である。

【図４】本発明のラインフィルタに用いるコアバンドの
一部断面を示す正面図である。

【図５】図４の側面図である。

【図６】従来のラインフィルタの一例を示す斜視図であ
る。

【図７】図６のＡ−Ａ’断面図である。

【図８】従来のラインフィルタに用いるコアバンドの一
例を示す斜視図である。

【符号の説明】 １．コアバンド １ｂ．折り曲げ部 １ｃ．コアバンド突起部 １ｄ．孔部 ２．コの字形コア ２ａ．背面図 ２ｂ．コの字形コアの先端部 ３．ボビン ３ａ．３ｂ．フランジ ３ｃ．端子 ４．ケース ４ａ．絶縁板 ４ｂ．溝 ４ｃ．ケース突起部 ４ｄ．窓 ５．コイル

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 端子を装着したフランジを両端に備えた
   筒状ボビンに巻線したコイルを端子に接続し、このコイ
   ルを巻線したボビンを、中央部内面に絶縁板を有し、両
   側面に窓を設けたケ−スに挿入し、両端よりコの字状コ
   アを挿入するラインフィルタにおいて、両端を略Ｔ字形
   に設け、コの字状に折り曲げたコアバンドにより前記ボ
   ビンの両端に挿入したラインフィルタ用コアを挟む構成
   よりなるラインフィルタ。
2. 【請求項２】 コアバンドのコの字状に折り曲げた略中
   央部に孔部を設け、ケ−ス状面略中央部に設けたケ−ス
   突起部に挿入する請求項１記載のラインフィルタ。
3. 【請求項３】 コアバンドの先端の両側に突出するコア
   バンド突起部を有するコの字状に折り曲げたラインフィ
   ルタ用コアバンド。
4. 【請求項４】 コアバンドの先端の両側に突出する突出
   部に面より出っ張る突起部を設けた請求項３記載のライ
   ンフィルタ用コアバンド。