JPH08297072A - クラッチジャダ試験装置 - Google Patents

クラッチジャダ試験装置

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JPH08297072A
JPH08297072A JP7102321A JP10232195A JPH08297072A JP H08297072 A JPH08297072 A JP H08297072A JP 7102321 A JP7102321 A JP 7102321A JP 10232195 A JP10232195 A JP 10232195A JP H08297072 A JPH08297072 A JP H08297072A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、実車を発進や変速させたときに発生
するクラッチジャダを再現させるクラッチジャダ試験装
置を提供する。 【構成】本発明は、クラッチ装置21の入力軸側に駆動
用の電動機23を組合わせ、出力側に車両相当の挙動と
なる質量ならびに抵抗を発生させる物体24を組合わせ
て構成される実車相当慣性装置28を設け、この実車相
当慣性装置28の出力側に、クラッチ装置21の接続行
程中、トルクセンサー30によってクラッチトルク変動
が検知されると、クラッチ装置21の入力軸21a側と
出力軸21b側との間の回転差を、それ以降、その検知
時の回転差となるように一定に保たせる半クラッチ用の
電動機26を設けた。これによって、人間が定トルク制
御、すなわち無意識に行う半クラッチ操作によって、実
車を発進や変速させたときに発生するそのままのクラッ
チジャダが再現されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッチのジャダ試験
を行うときに用いるクラッチジャダ試験装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】マニュアル操作式の自動車の発進は、ク
ラッチ装置を除々につないで、エンジンの出力をクラッ
チ装置を経て駆動輪へ伝えることにより行われる。この
際、クラッチ装置でトルク変動が起きて共振すると、そ
のトルク変動が駆動輪へ伝達されて、滑らかなクラッチ
接続ができず、発進時や変速時に支障をきたす。
【0003】この挙動がクラッチジャダと呼ばれる。こ
のようなクラッチ装置の問題点を研究するために、自動
車の各メーカーはクラッチジャダ試験装置と称される装
置を用いて、台上において実車と同様のクラッチジャダ
を再現させて、クラッチジャダの原因を追及することが
行われている。
【0004】従来、こうしたクラッチジャダ試験装置
は、図4に示されるような構造が採用されていた。同構
造について説明すれば、図4中1は、試験に供されるク
ラッチ装置1、2は同クラッチ装置1と一体となってい
るトランスミッションである。なお、クラッチ装置1
は、トランスミッション2と共に所定の台上に据付けて
ある。
【0005】クラッチ装置1の入力軸1a(入力側部
材)には、自動車のエンジンに相当する駆動用の直流電
動機3(回転源)が接続されている。またクラッチ装置
1の出力軸1b(出力側部材)には、自動車に生じる慣
性力に相当する慣性力を有する質量体4が、トランスミ
ッション2、プロペラシャフト5を介して接続してあ
る。
【0006】さらに質量体4には、自動車のころがり抵
抗に相当する抵抗を発生できる装置、例えばクラッチ装
置付きトランスミション6の入力軸が接続されている。
トランスミッション6の出力軸は、固定部材に固定して
あり、質量体4とトランスミッション6との組合わせか
ら、実車相当慣性装置6aが構成される。
【0007】上記各装置により、実車の発進・走行行程
におけるクラッチジャダを再現していた。すなわち、直
流電動機3、クラッチ装置1には、これら機器を制御す
るコントローラ7(例えばマイクロコンピュータおよび
その周辺の機器から構成されるもの)が接続してあり、
このコントローラ7にて、実車のアイドリング回転時そ
のままで、クラッチ装置1を切断から接続に至る接続行
程に沿って一定ストロークで操作させるようにしてあ
る。
【0008】またプロペラシャフト5にはトルクセンサ
ー8(回転トルク検出手段)が接続してある。このトル
クセンサー8は、コントローラ7を介して、同コントロ
ーラ7に接続されているジャダ検出器9(ジャダ検出手
段)に接続してある。
【0009】クラッチジャダ試験装置は、直流電動機3
をアイドリング回転数にし、この状態からクラッチ装置
1を定ストローク制御で除々に切断位置から接続位置に
ストロークさせて、クラッチ装置1を除々につなぐこと
で、クラッチ装置1にトルク変動による共振を発生さ
せ、クラッチジャダを再現しようとするものある。これ
をトルクセンサ−8を通じてジャダ検出器9で検出すれ
ば、どのようなクラッチジャダであるかが検出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、こうした定
ストローク制御のクラッチジャダ試験装置は、実際に人
間が発進操作するときの、無意識に行われる定トルク制
御とは違うために、実車のような人間が発進操作したと
きに生じるようなクラッチジャダーは再現され得ない。
【0011】すなわち、人間がクラッチ装置1を操作す
るときは、無意識に半クラッチと呼ばれる操作(フェー
シングをある一定の所まで進んだ部位で止めて、フェー
シングを滑らせながら動力を伝達させる操作)を行って
いる。調べた結果、人間によるクラッチ操作は、ほとん
ど無意識に定トルク制御を行っていた。
【0012】これに加え、クラッチ装置1のフェーシン
グは速度依存性があり、回転差によりμ(摩擦抵抗)が
変動する特性を有する。従来のクラッチジャダ試験装置
は、クラッチ装置1の操作が定ストローク制御であるた
めに、生じるトルク変動は一過性の一瞬の現象、すなわ
ちある回転数域のとき生じていたトルク変動を原因とし
たような共振が顕著に表れないまま、再び振動の無い回
転数領域に変わるという挙動が現れてしまう。
【0013】このため、発進の際、人間がクラッチ操作
したときに見られるようなクラッチジャダの再現には至
らない。またクラッチ装置1のクラッチ操作そのものを
定ストローク制御から定トルク制御に変えることが考え
られるものの、クラッチ装置1のフェーシングがもつ速
度依存性のために、それには対応できない難点がある。
【0014】このために、クラッチジャダーの再現性の
点の改善が強く要望されている。本発明は上記事情に着
目してなされたもので、その目的とするところは、実車
を発進させたときに発生するクラッチジャダを再現させ
ることが可能なクラッチジャダ試験装置を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、実車相当慣性装置を、ク
ラッチ装置の入力側部材と出力側部材との少なくともい
ずれか一方の部材に作用し同入力側部材の回転数と出力
側部材の回転数との回転数差を調整可能に作動する回転
差調整手段を有した構成とし、コントローラを、クラッ
チ装置の回転数差が、ジャダ検出手段によりクラッチジ
ャダが発生していることが検出された際の回転差になる
ように回転差調整手段を作動させる機能を有したものと
したことにある。
【0016】請求項2に記載した発明は、上記目的に加
え、一つの装置をクラッチジャダだけでなく、負荷試験
機としても活用させるために、請求項1の構成に加え、
実車相当慣性装置とクラッチ装置の出力側部材との間に
同出力側部材の回転を連続的に制動可能な制動手段を介
装し、コントローラに、制動手段による制動量を適宜可
変とする機能を有したものとしたことにある。
【0017】請求項3に記載した発明は、上記目的に加
え、簡単な構成で定トルク制御によるクラッチジャダを
再現するために、請求項1の構成に加え、実車相当慣性
装置を、クラッチ装置の入力側部材と出力側部材との少
なくともいずれか一方の部材に接続された電動機から構
成したことにある。
【0018】請求項4に記載した発明は、上記目的に加
えて、さらに振幅の小さな細かい振動を原因としたクラ
ッチジャダも再現させることを可能にするために、請求
項1の構成に加え、クラッチ装置の出力側部材と実車相
当慣性装置とをトーションバーを介して連結したことに
ある。
【0019】請求項5に記載した発明は、上記目的に加
えて、大きさの違う種々の実車に容易に対応とするため
に、請求項1の構成に加え、実車相当慣性装置を、回転
差調整手段と、同回転差調整手段とクラッチ装置の出力
側部材との間に介装された質量体とを有して構成したこ
とにある。
【0020】請求項6に記載の発明は、軽い負担で負荷
試験が行えるようにするために、請求項2に構成に加
え、実車相当慣性装置を、回転差調整手段と、制動手段
と、クラッチ装置の出力側部材と制動手段との間に介装
された第1質量体と、制動手段と回転差調整手段との間
に介装された第2質量体とを有して構成したことにあ
る。
【0021】
【作用】請求項1に記載した発明によると、クラッチ装
置の入力側部材からアイドリング回転数を入力し、この
状態からクラッチ装置を定ストローク制御で除々に切断
位置から接続位置にストロークさせて、クラッチ装置を
除々につなぐ。
【0022】この間、回転トルク検出手段は、トルク変
動を監視している。回転トルク検出手段にて、トルク変
動が認められると、これを受けて回転差調整手段が、ク
ラッチ装置の入力側部材と出力側部材との回転差を、そ
れ以降、検知時の回転差となるように制御する。
【0023】この回転差を維持すると、共振が始まりク
ラッチトルクのトルク変動の振幅が大きくなる。これに
より、人間が定トルク制御、すなわち無意識に行う半ク
ラッチ操作によって、実車を発進させたときに発生する
そのままのクラッチジャダが再現されるようになる。
【0024】請求項2に記載した発明によると、クラッ
チ装置の入力側部材からアイドリング回転数を入力し、
クラッチ装置を介し実車相当慣性装置へ動力を伝達させ
ておく。
【0025】この状態から予め設定された負荷試験モー
ドにしたがい制動手段を制御して、実車相当慣性装置か
ら出力される回転に対し制動力を与えれば、クラッチジ
ャダ試験装置の大部分の機器をそのまま活用した、クラ
ッチ装置の負荷試験が行われる。
【0026】請求項3に記載した発明によると、電動機
という簡単な構成によって、実車を発進させたときに見
られるクラッチジャダが再現されるようになる。請求項
4に記載した発明によると、クラッチ装置から出力され
る振動は、トーションバー(振動を起こしやすい部材)
によって増大される。
【0027】すると、たとえ今まで検出が難しいと思わ
れていた振幅の小さな細かい振動によるクラッチジャダ
も再現することが可能となる。このことは、クラッチジ
ャダ試験装置の精度が高められる。
【0028】請求項5に記載した発明によると、質量体
を変更することにより、大きさ違う実車に用いられるク
ラッチ装置のクラッチジャダ試験が行われる。請求項6
に記載した発明によると、クラッチジャダ試験のとき
は、第1質量体,第2質量体の双方を用いて試験が行わ
れ、負荷試験のときは片側の第1質量体を用いて試験が
行われる。これにより、軽い負担でクラッチ装置の負荷
試験が行える。
【0029】
【実施例】以下、本発明を図1および図2に示す第1の
実施例にもとづいて説明する。図1は、本発明を適用し
たクラッチジャダ試験装置の概略を示し、図中21は試
験に供されるクラッチ装置、22は同クラッチ装置21
と一体となっているトランスミッションである。なお、
クラッチ装置21は、トランスミッション22と共に所
定の台上に据付けてある。
【0030】クラッチ装置21の入力軸21a(入力側
部材)には、自動車のエンジンに相当する駆動用の直流
電動機23(回転源)が接続されている。またクラッチ
装置21の出力軸21b(出力側部材)には、自動車に
生じる慣性力に相当する質量体24(実車相当慣性装置
に相当)が、トーションバー(振動を生じやすい部材=
固有振動数が小さい部材)で構成される共振シャフト2
5を介して接続してある。質量体24は、必要に応じて
質量が変えられる構造が用いてある。
【0031】この質量体24には、自動車のころがり抵
抗に相当する抵抗を発生できる装置、例えば半クラッチ
用の直流電動機26が接続されている。この直流電動機
26を利用して、クラッチ装置21の出力軸側の回転数
を可変できる構造にしてある(実車相当慣性装置,回転
差調整手段のいずれにも相当)。
【0032】そして、質量体24と直流電動機26との
組合わせから、実車相当慣性装置28が構成されてい
る。一方、図中29は例えばマイクロコンピュータおよ
びその周辺の機器から構成されたコントローラ(直流電
動機26と共に回転差調整手段を構成する機器)であ
る。
【0033】コントローラ29には、直流電動機23お
よびクラッチ装置21が接続されている。このコントロ
ーラ29には、クラッチ装置21へ実車のアイドリング
に相当するアイドリング回転数を入力させる機能が設定
してある。
【0034】またコントローラ29は、クラッチ装置2
1を切断位置から接続位置に至るまでの接続行程になら
って一定ストロークで操作させる機能も設定されてい
て、実車におけるアイドリング回転時の発進操作を再現
できるようにしてある。
【0035】コントローラ29には、共振シャフト25
に設けてあるトルクセンサー30(回転トルク検出手段
に相当)が接続されている。コントローラ29は、この
トルクセンサー30からの検知信号により、クラッチ装
置21の接続行程中のトルク変動を検知する。
【0036】またコントローラ29は、半クラッチ用の
直流電動機26にも接続されていて、この直流電動機2
6を利用して、発進時、人間が行う半クラッチを再現で
きるようにしてある。
【0037】すなわち、コントローラ29には、クラッ
チ装置21で行われる接続行程中、トルクセンサ−28
によってクラッチのトルク変動の振幅が所定値以上であ
ることが検知されると、この検知時におけるクラッチ装
置21の入力軸21a側と出力軸21bとの間の回転差
を、それ以降、検知時の回転差を一定に保つように直流
電動機26を励磁制御する機能が設定してある(回転差
調整手段)。
【0038】この回転差(トルク変動が起きる半クラッ
チ状態)の維持によって、実車の発進時に現れるクラッ
チジャダを再現させるようにしてある。なお、コントロ
ーラ29には、クラッチ装置21で生じているクラッチ
ジャダを、トルクセンサー30を通じて検出するための
ジャダ検出器31(ジャダ検出手段に相当)が接続して
ある。
【0039】但し、32は試験に必要な操作を行わせる
ための操作部を示す。つぎに、このように構成されたク
ラッチジャダ試験装置の作用について説明する。
【0040】台上に試験に供するクラッチ装置21をト
ランスミッション22と共に据付けるとともに、実車相
当の車両慣性を有する質量体24および実車相当のころ
がり抵抗を発生させる直流電動機26を据付けて、クラ
ッチジャダ試験装置を組立ててたとする。
【0041】この状態から操作部32を操作してクラッ
チジャダ試験装置を作動させる。すると、コントローラ
29の指令により、駆動用の直流電動機23を実車と同
様、アイドル回転数で一定に回転させていく。
【0042】これにより、クラッチジャダを起こしやす
いアイドル回転数が、実車と同じくクラッチ装置21の
入力軸21a側へ入力される。ついで、コントローラ2
9の指令により、クラッチ装置21は、従来と同じく定
ストローク制御で操作され、フェーシングが切断位置か
ら除々に接続位置へストロークされていく。
【0043】これにより、クラッチ装置21は除々につ
ながり、駆動用の直流電動機23の駆動力は、トランス
ミッション22、共振シャフト25、質量体24を経
て、半クラッチ用の直流電動機26へ伝わっていく。な
お、このとき直流電動機26は作動していないから空回
りをする。
【0044】この接続行程中、トルクセンサー30は、
共振シャフト25を通じて、クラッチ装置21でトルク
変動の有無を監視している。この間、図2中のA部位で
示されるようなクラッチトルクの微小な変動がトルクセ
ンサー30を通じて、コントローラ29で認められたと
する。
【0045】すると、これを受けてコントローラ29
は、接続行程の進行にかかわらず、クラッチ装置21の
入力軸21a側と出力軸21b側との回転差を、それ以
降、検知時の回転差を一定に保つように直流電動機26
を作動させる。
【0046】これにより、実車が発進するときの半クラ
ッチが再現される。これは、図2によっても明らかであ
る。すなわち、図2中の時間t1 以降の実線で示すクラ
ッチ回転は、直流電動機26の作動によって、エンジン
側の回転(アイドリング回転)と一定の回転差を保って
いる状態を示し、破線で示すクラッチ回転は、従来の接
続操作に伴ってクラッチ回転がエンジン回転に同期する
まで状態を示していて、これからも実際に人間が発進操
作するときの無意識に行われる半クラッチ(定トルク制
御)が再現されることがわかる。
【0047】この回転差を維持すると、共振が始まり、
クラッチトルクのトルク変動の振幅(ジャダレベル)が
大きくなる。これにより、人間が定トルク制御、すなわ
ち無意識に行う半クラッチ操作によって発生するそのま
まのクラッチジャダが再現されることとなる。
【0048】そして、これをトルクセンサ−30を通じ
てジャダ検出器31で検出すれば、どのようなクラッチ
ジャダであるかが検出される。かくして、困難とされて
いた実車を発進させたときや変速させたときに発生する
クラッチジャダを再現させることができる。
【0049】しかも、こうしたクラッチジャダの再現
は、クラッチ装置21の出力側の回転数を可変させるた
めの直流電動機26と、トルク変動時の回転差を保つよ
うに直流電動機26の回転を制御するコントローラ29
といった簡単な回転差を保持する構造ですむ。
【0050】そのうえ、クラッチ装置21からのクラッ
チ回転を、トーションバーで構成される共振シャフト2
5を介して出力させる構造だと、クラッチ装置21から
出力されるトルク変動の振動が共振シャフト25によっ
て増大されるから、今まで検出が難しいと思われていた
トルク変動の振幅の小さな細かい振動によるクラッチジ
ャダも再現でき、クラッチジャダ試験装置の精度を高め
ることができる。
【0051】また質量体24の質量を変えれば、大きさ
の違う実車で用いられるクラッチ装置21のクラッチジ
ャダ試験に対応できる。図3は、本発明の第2の実施例
を示す。
【0052】第2の実施例は、クラッチジャダ試験装置
の大部分を活用して、一つの装置で負荷試験も行えるよ
うにしたものである。すなわち、クラッチジャダ試験装
置は、質量体24を二つに分割して直列に並べ、これら
分割した質量体24a(第1質量体),質量体24b
(第2質量体)間の相互を、接・断動作するクラッチブ
レーキ装置35(制動手段に相当)を介して接続してあ
る。
【0053】またクラッチジャダ試験装置は、負荷試験
モードの機能がコントローラ29に設定してあり、この
負荷試験モードにしたがってクラッチブレーキ装置35
を制御させるようにしてある。
【0054】また操作部32には、クラッチジャダ試験
と負荷試験とを切換えるためのボタンなどの切換機能を
設定してある。さらにコントローラ29には、負荷試験
の結果を出力する評価器36が設けてある。
【0055】なお、図3において、第1の実施例と同じ
部分には同一符号を付して、その説明を省略してある。
このクラッチジャダ試験装置によると、操作部32をク
ラッチジャダ試験側に切換えれば、クラッチブレーキ装
置35が接状態になった後、先の第1の実施例で説明し
たようなクラッチ装置21のクラッチジャダ試験が行わ
れる。なお、この試験のときは、分割した質量体24
a,24bはいずれも回転して、質量体24と全く同じ
働きをする。
【0056】また負荷試験を行うときは、操作部32を
負荷試験側に切換えばよい。すなわち、コントローラ2
9は、この切換信号を受けると、クラッチブレーキ装置
35を断状態にして、クラッチブレーキ装置35を境に
して直流電動機26側には回転は伝わらないようにす
る。
【0057】つぎに、駆動用の直流電動機23をアイド
リング回転数で回転させる。ついで、コントローラ29
の指令により、クラッチ装置21が操作され、アイドリ
ング回転が質量体24aへ伝達される。このとき、クラ
ッチブレーキ装置35は断状態であるから、質量体24
bは回転せずに、残る質量体24aが回転することとな
る。
【0058】この後、負荷試験モードにしたがって、例
えば所定時間毎にクラッチブレーキ装置35が接状態に
切換えられる。この実車相当慣性装置28の出力回転に
対する制動力で現れるクラッチ装置21のジャダなどの
結果を評価器36を通じて評価すれば、必要な負荷試験
が行われる。
【0059】したがって、一つの装置を負荷試験機とし
ても活用できることがわかる。しかも、二つの質量体2
4a,24bを用いた構造、すなわち質量24の一部を
分割して、クラッチブレーキ装置35と半クラッチ用の
直流電動機26との間に移した構造を採用すると、質量
の小さな質量体24aのみが回転するから、軽い負担で
負荷試験が行えるという利点をもたらす。なお、上述し
た実施例では直流電動機を用いて回転差を保持する構造
を採用したが、これに限らず、他の構造、手段を用いて
もよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、人間が定トルク制御、すなわち無意識に行
う半クラッチ操作で実車を発進させたときに発生するそ
のままのクラッチジャダが再現させることができる。
【0061】この結果、難しいとされていた実車を発進
や変速させたときに発生するクラッチジャダの再現がで
きる。請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1の
発明の効果に加え、一つの装置をクラッチジャダだけで
なく、負荷試験機としても活用させることができる。
【0062】請求項3に記載の発明によれば、上記請求
項1の発明の効果に加え、簡単な構成で、定トルク制
御、すなわち無意識に行う半クラッチ操作によるクラッ
ジャダを再現させることができる。
【0063】請求項4に記載の発明によれば、上記請求
項1の発明の効果に加え、今まで検出が難しいと思われ
ていたトルク変動の振幅の小さな細かい振動によるクラ
ッチジャダも再現することができる。
【0064】請求項5に記載の発明によれば、上記請求
項1の発明の効果に加え、質量体を変えることによっ
て、種々の実車で用いられるクラッチ装置のクラッチジ
ャダ試験を行うことができる。請求項6に記載の発明に
よれば、上記請求項2の発明の効果に加え、軽い負担で
クラッチ装置の負荷試験が行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のクラッチジャダ試験装
置を説明するための図。
【図2】同試験装置で再現された半クラッチを原因とし
たクラッチジャダを説明するための線図。
【図3】本発明の第2の実施例のクラッチジャダ試験装
置を説明するための図。
【図4】従来のクラッチジャダ試験装置を説明するため
の図。
【符号の説明】
21…クラッチ装置 21a…入力
軸(入力側部材) 21b…出力軸(出力側部材) 22…トラ
ンスミッション 23…駆動用の直流電動機(回転源) 24…質量体 24a…第1質量体 24a…第2
質量体 25…共振シャフト(トーションバー) 26…半クラッチ用の直流電動機(回転差調整手段) 28…実車相当慣性装置 29…コン
トローラ 30…トルクセンサ(回転トルク検出手段) 31…ジャダ検出器(ジャダ検出手段) 35…クラッチブレーキ装置(制動手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動力を出力する回転源と、 車両に生じる慣性力に対応した慣性力が発生可能な実車
    相当慣性装置と、 入力側部材に前記回転源から出力された回転駆動力が伝
    達され、出力側部材に前記実車相当慣性装置により発生
    された慣性力が伝達されると共に前記入力側部材と前記
    出力側部材とが連続的に係合可能なように作動するクラ
    ッチ装置と、 前記回転源を所望の回転数で駆動すると共に前記クラッ
    チ装置を所望の係合量で係合するように制御するコント
    ローラと、 前記クラッチ装置の出力側部材の回転トルクを検出する
    回転トルク検出手段と、 同回転トルク検出手段により検出された回転トルクの振
    幅の所定値以上の場合、クラッチジャダが発生している
    ことを検出するジャダ検出手段と、 が各々台上に設置されたクラッチジャダ試験装置におい
    て、 前記実車相当慣性装置は、前記クラッチ装置の入力側部
    材と出力側部材との少なくともいずれか一方の部材に作
    用し同入力側部材の回転数と出力側部材の回転数との回
    転数差を調整可能に作動する回転差調整手段を有し、 前記コントローラが、前記クラッチ装置の回転数差が、
    前記ジャダ検出手段によりクラッチジャダが発生してい
    ることが検出された際の前記回転差になるように前記回
    転差調整手段を作動させる機能を有することを特徴とす
    るクラッチジャダ試験装置。
  2. 【請求項2】 前記実車相当慣性装置と前記クラッチ装
    置の出力側部材との間に介装され同出力側部材の回転を
    連続的に制動可能な制動手段を備え、 前記コントローラが、前記制動手段による制動量を適宜
    可変とする機能を有することを特徴とする請求項1に記
    載のクラッチジャダ試験装置。
  3. 【請求項3】 前記実車相当慣性装置が、前記クラッチ
    装置の入力側部材と出力側部材との少なくともいずれか
    一方の部材に接続された電動機から構成されたことを特
    徴とする請求項1に記載のクラッチジャダ試験装置。
  4. 【請求項4】 前記クラッチ装置の出力側部材と前記実
    車相当慣性装置とがトーションバーを介して連結されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のクラッチジャダ
    試験装置。
  5. 【請求項5】 前記実車相当慣性装置が、前記回転差調
    整手段と、同回転差調整手段と前記クラッチ装置の出力
    側部材との間に介装された質量体とを有することを特徴
    とする請求項1に記載のクラッチジャダ試験装置。
  6. 【請求項6】 前記実車相当慣性装置が、前記回転差調
    整手段と、前記制動手段と、前記クラッチ装置の出力側
    部材と前記制動手段との間に介装された第1質量体と、
    前記制動手段と前記回転差調整手段との間に介装された
    第2質量体と、を有することを特徴とする請求項2に記
    載のクラッチジャダ試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101852683A (zh) * 2010-06-23 2010-10-06 重庆大学 弹性联轴器摆振试验机
CN108414149A (zh) * 2018-03-02 2018-08-17 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种转动惯量调节装置
CN108956135A (zh) * 2018-08-15 2018-12-07 淮南国力液压装备有限公司 一种离合器性能试验台
CN109060335A (zh) * 2014-11-28 2018-12-21 重庆西山科技股份有限公司 手术动力装置性能测试装置及其测试组件

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