JP2021039136A - モータのトルク変動計測装置および計測方法 - Google Patents

モータのトルク変動計測装置および計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転電動機のワウフラッター、ジッター、コギングなどのトルク変動を精度良く計測可能な装置および方法を提供する。【解決手段】供試モータ(1)と、トルク検出器(4)と、供試モータの回転軸にトルク検出器を介して連結され、設定された回転数までは駆動モータとして動作し、それ以降は発電ブレーキとして作用するエネルギー吸収用発電機(2)とを備えたトルク変動計測装置において、前記発電機とトルク検出器との間に、供試モータが有する慣性モーメント(I1)に比較して大きな慣性モーメントを有するフライホイール(3)を備えるものとする。【選択図】図1

Description

この発明は、回転電動機(モータ)のトルク変動計測装置および計測方法に関し、特に、被測定モータのワウフラッター、ジッター、コギングなどによるトルク変動を精度良く計測可能なトルク変動計測装置および計測方法に関する。
回転電動機は大変身近なところで多く使われているが、回転の安定性は性能(振動、騒音、効率など)に大きく影響するので、トルク変動を精度良く計測することは、製品の開発上極めて重要である。
従来、回転電動機のトルク特性試験装置および計測方法として、種々のものが知られている(特許文献1〜3参照)。これらの特許文献に記載された内容を引用して、従来の装置および方法の概要および問題点を以下に述べる。
従来、回転電動機のトルク特性試験に際し疑似的に負荷トルクを与える手法として、被測定回転電動機の動力伝達軸にブレーキを設けることが一般的である。このようなブレーキとしては、ブレーキシューなどによる摩擦力で制動力を得る摩擦ブレーキや、駆動部と被駆動部との間に磁性粉体(パウダ)を封入した電磁パウダブレーキ、また特許文献1に開示されたヒステリシス損を生じさせ負荷トルクを与えるヒステリシスブレーキ、さらに特許文献2や特許文献3に開示された、被測定回転電動機の回転動作により他の回転電動機を従動させ、発電運転(発電機と同等)をすることで、負荷トルクを与える発電ブレーキなどが知られている。
図7は、特許文献2の第5図に記載されたヒステリシスブレーキ方式によるトルク測定装置の一例を示す概念図である。図7において、測定台17に固定された被測定物12の回転軸13は、ジョイント14で円板15に固着されている。円板15は被測定物12の回転に伴って回転するようになっているが、電磁石16に通電することにより電流値に応じた制動力を発生する。被測定物12を回転させ、電磁石16へ通電する電流値を徐々に増加させていき、被測定物12のトルクと制動力が均衡して回転が静止した時の電流値から対応するトルクの値を知る装置である。
この種の装置の場合、円板15、ジョイント14等の検出部の慣性力が比較的大きいこと、静止により測定することにより、(イ)微少トルク、(ロ)変動するトルク、(ハ)起動時のトルク、(ニ)逆回転の含まれる回転体の逆転時のトルクの測定は出来ない。
また、ヒステリシスブレーキの場合には、特許文献1の段落[0004]にも記載されたとおり、付与できる負荷トルクが装置の大きさに対して小さく、付与する負荷トルクが大きくなった場合は、試験機全体のサイズが大きくなり使い勝手も悪く、さらに低速回転中に励磁を切ると、残留トルクが発生するという問題があった。
なお、ヒステリシスブレーキの構成としては、例えば株式会社東陽テクニカや株式会社菅原製作所のカタログ等で公知のように下記のようなものが知られている。このヒステリシスブレーキは、円筒状の鉄製ロータと、コイルにより励磁される歯型形状の磁極を持ったステータが非接触に合わさった構成を備える。以下、このようなヒステリシスブレーキは、説明の便宜上、「円筒型ヒステリシスブレーキ」と呼称する。
ここで、磁極が励磁されていないとき、ロータはボールベアリングに支えられて自由に回転する。そして、コイルに電流を供給して磁極を励磁すると、ロータとの間の空隙に磁界が発生し、ここで透磁率の高いロータが回転すると磁気摩擦が発生する。従って、ロータの回転エネルギーを磁気摩擦の損失として吸収し、ブレーキとして働く。 上記ヒステリシスブレーキの消費エネルギーE(w)は、E=ωT である。ここで、Tはトルク(N・m)、ωは角速度であり、ω=(2π/60)×nである。nは回転数(rpm)であ
る。
そして、コイルに流れる電流により、トルクTを制御することができる。なお、消費エネルギーによる発熱は、空冷または水冷により冷却する。
図6は、特許文献3の第1図に記載された発電ブレーキ方式によるトルク測定装置の一例を示す概念図である。図6の装置は、2つの電動機群を備え、各電動機群にはそれぞれの回転速度を検出する速度検出手段を具備させ、これらの電動機群の間をトルクメータを介して連結し、一方の電動機群を負荷装置(発電機)とすると共に、他方の電動機群を電気製品の駆動用電動機である駆動装置とし、これらの各電動機群の駆動条件をそれぞれ可変可能に構成するものである。なお、特許文献3の第4図には、駆動側および負荷側の電動機のトルク変動の状態を示すグラフの一例が記載されている。
発電ブレーキ方式の問題点に関し、特許文献1の段落[0005]には以下のように記載されている。即ち、「発電ブレーキにおいては、発電運転により生成される電力を電気抵抗によって熱エネルギーとして消費し、制動力を得て負荷トルクを発生させている。この場合、大量の電力が発生する高速回転での使用では、大電力を消費可能な電気抵抗が必要であり、また負荷トルクを変更するには可変抵抗であることも必要となるため、高価な構成とならざるを得なかった。さらに、負荷トルクを所望の大きさに高精度で対応させ、試験精度の向上を図るには不向きであった。」
上記のようなヒステリシスブレーキ方式および発電ブレーキ方式の問題点を解消し、「被測定回転電動機の高速回転動作おいて、多様な負荷トルクが付与可能な疑似負荷トルク発生装置を、小型かつ安価に提供すること」を目的として、特許文献1のような装置が提案されている。図5は、特許文献1の図1として記載された装置の実施形態である。図5の装置においては、疑似負荷トルク発生装置1と被測定回転電動機Mとは、駆動側カップリング4を介し被測定回転電動機Mの動力伝達軸Msと連結されている。一方、疑似負荷トルク発生装置1の装置内では駆動側カップリング4とトルク検出器3の片方の回転軸とは連結され、さらにトルク検出器3の他方の回転軸には従動側カップリング5を介してブラシレス直流電動機2(発電部)の回転軸が連結されている。
被測定回転電動機Mは、電源Pから電力供給を受け駆動制御部Dvによって速度制御され所定の回転速度で駆動される。ここで、被測定回転電動機Mに従動するブラシレス直流電動機2は発電機として作用し、被測定回転電動機Mに対し負荷トルクを付与する、いわゆる発電ブレーキとして作用する。付与する負荷トルク量の制御については、ブラシレス直流電動機2を接続する電力消費部10に備わるパワートランジスタ11のコレクタC、エミッタE間を流れるコレクタ電流Icの電流量の制御によって行われる。一方、トルク検出器3おいては、回転動作中における被測定回転電動機Mにブラシレス直流電動機2がブレーキとして作用するため、駆動側カップリング4と連結された軸と、従動側カップリング5と連結された軸とでねじれが生じ、そこに発生した実トルクを検出し、負荷トルク設定部30へと出力する。
上記のようなヒステリシスブレーキ方式や発電ブレーキ方式ならびに改良された発電ブレーキ方式においても、共通的に、下記のような問題があった。被測定モータを回転させた場合、定速で回転させた場合であっても、回転に斑(ムラ)や回転トルクの変動が生じることがある。これらの変動現象は、ワウフラッター、ジッター、コギングなどの用語で説明されているが、従来の計測装置では、被測定モータにおける前記変動現象に基づくトルク変動を、精度良く計測することは不可能であった。
ところで、ワウフラッター(英語:wowand flutter)とは、例えば録音再生機器の回転部のムラによって発生する周波数変化のことである。ジッターとは、例えば電気通信分野において特に問題とされるが、時間軸方向での信号の揺らぎのことである。コギングとは、
モータの電機子と回転子との磁気的吸引力が回転角度に依存して細かく脈動する現象であり、ターンテーブルの回転トルクが変動する現象であり、性能してはワウフラッターに影響する。ワウフラッターが大きいと音がふらついて聴こえる。
回転の安定性や性能を改善するためには、回転電動機(モータ)における前記変動現象に基づくトルク変動を精度良く計測することが重要である。特に高い周波数においても精度良く計測することが要請される。
特開2016−23997号公報 特開昭61−111433号公報 特開平3−212194号公報
この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、被測定モータにおける前述したワウフラッター、ジッター、コギングなどによるトルク変動を精度良く計測可能なトルク変動計測装置および計測方法を提供することにある。
前述の課題を解決するために、この発明の測定装置は下記のようなものとすることによって解決される。即ち、回転電動機のトルク変動計測装置であって、被測定用電動機としての供試モータ(1)と、軸のねじれによってトルクを検出するトルク検出器(4)と、前記供試モータの回転軸に前記トルク検出器(4)を介して連結され、設定された回転数までは駆動モータとして動作し、それ以降は発電ブレーキとして作用するエネルギー吸収用発電機(2)とを備えたトルク変動計測装置において、前記エネルギー吸収用発電機(2)とトルク検出器(4)との間に、前記供試モータ(1)が有する慣性モーメント(I)に比較して大きな慣性モーメントを有するフライホイール(3)を備えることを特徴とする。そして好ましくは、前記フライホイールの慣性モーメント(If)は、前記エネ
ルギー吸収用発電機(2)の回転に基づく前記回転軸の角速度の変動を無視できる程度に十分大きな慣性モーメントであることを特徴とする。
また、前記発明の好適な実施態様として、前記エネルギー吸収用発電機(2)の回転軸とフライホイール(3)の回転軸とを、振動除去用のカップリング(5)を介して連結することが好ましい。
さらに、この発明の計測方法は下記のような方法とすることによって解決される。即ち、前記のようなトルク変動計測装置を用いて回転電動機のトルク特性を計測する方法において、トルク検出器(4)のバネ定数を含む回転軸系の捩れバネ定数(K)を大とすることにより、計測システムの固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を大とし、これにより、計測周波数が高い場合の計測を可能とすることを特徴とする。
また、前記好適な実施態様に記載のトルク変動計測装置における前記振動除去用のカップリング(5)はバネ定数が比較的小さいゴムカップリングとし、トルク検出器(4)のバネ定数は比較的大きなものとして、前記回転軸系の捩れバネ定数(K)は全体として比較的大とすることにより、計測システムの固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を大とすることを特徴とする。
この発明によれば、被測定モータにおける前述したワウフラッター、ジッター、コギン
グなどによるトルク変動を精度良く計測可能なトルク変動計測装置および計測方法を提供することができる。また、被測定モータを定速回転した場合のみならず、被測定モータの加速時、減速時や、さらに正回転、逆回転を交互に行う交番回転時における前記トルク変動も精度良く計測可能である。さらに、ヒステリシスブレーキ方式の場合には、ブレーキによる熱の影響がトルク検出器に影響を与える可能性があるが、本発明の装置においてはそのような問題は生じない。また、本発明の計測方法の場合、測定システム(捩れ振動系)のバネ定数が大きいので、計測周波数が高い場合においても精度良く計測可能な利点がある。
本発明に係る計測装置の概略ブロック図。 本発明に係る計測装置を含む計測システムのブロック図。 本発明に係る計測装置の実施例を示す図であって、(a) は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図。 従来の計測装置の概略ブロック図。 特許文献1の図1に記載された改良された発電ブレーキ方式によるトルク測定装置の一例を示す概念図。 特許文献3の第1図に記載された発電ブレーキ方式によるトルク測定装置の一例を示す概念図。 特許文献2の第5図に記載されたヒステリシスブレーキ方式によるトルク測定装置の一例を示す概念図。
図1〜図3ならびに図4に基づき、本発明の計測装置および方法に関して詳述する。まず、本発明の構成や作用効果の説明に当たり、これに関連する従来のシステム構成と作用について、図4の従来の計測装置の概略ブロック図に基づき述べる。
図4に示すシステムにおいては、供試モータ31とヒステリシスブレーキ21とが、トルク検出器41を介して連結されており、このシステムは一つの捩れ振動系を形成している。かかる捩れ振動系の固有振動数について以下に検討する。なお、前記ヒステリシスブレーキ21は、説明の便宜上、前述の円筒型ヒステリシスブレーキとして述べるが、他の形式のヒステリシスブレーキや、駆動モータとしても機能する発電ブレーキであっても同様の説明が成り立つ。
図4に示すシステムにおいて、ブレーキが作動しているときには、角速度ωについては考えなくてもよいので、角加速度dω/dtのみについて考える。ここで、Iを供試モータ31の慣性モーメントとし、Iをヒステリシスブレーキ21の慣性モーメントとし、Kをトルク検出器41のバネ定数を含む回転軸系の捩れバネ定数とし、ヒステリシスブレーキのコイルに流れる電流を制御されている場合と制御されていない場合とに関し、システムの固有振動数について検討する。
一般に回転体は、角速度ω、角加速度dω/dtについて特性を持つが、ヒステリシスブレーキは、角速度ωに関する制御機能を有し、角加速度dω/dtについては制御機能を有しない。従って、回転体に接続されたブレーキはωについては制御するが、dω/dtにより軸トルクが変化した場合は、コイルに流れる電流を制御しなければ、dω/dtは抑えられない。
図4のシステムにおいて、コイルに流れる電流が制御されている場合、ヒステリシスブレーキ21側の軸ではdω/dt=0であるから、システムの固有振動数fは、f=1/2π×√(K/I)である。この場合、供試モータ31は、fの振動数で振動し
ながら、平均角速度ωで回転する。
次に図4のシステムにおいて、コイルに流れる電流が制御されていない場合には、システムの固有振動数fは、f=1/2π×√(K/I)となる。ここで、I=1/{(1/I)+(1/I)}である。
この場合には、dω/dtの一部がヒステリシスブレーキ側に伝わり、供試モータ31とヒステリシスブレーキ21は、180°の位相差をもって振動しながら、平均角速度ωで回転する。従って、図4のシステムにおいて、ヒステリシスブレーキ21の回転に基づく回転軸の角速度の変動を無視できず、また、供試モータ31の発するエネルギー変動をヒステリシスブレーキ21で吸収するような関係をトルク検出器41で計測することとなる。即ち、前述したトルク変動を精度良く計測することは不可能である。
次に、図1に基づき、本発明の計測装置および方法に関して述べる。図1のシステムは、図4と同様に、供試モータ1と、試験開始時において設定された回転数までは駆動モータとして動作し、試験中は回転数を制御しながら発電ブレーキとして作用するエネルギー吸収用発電機2とが、トルク検出器4を介して連結されているが、エネルギー吸収用発電機2とトルク検出器4との間に、フライホイール3を備えている点が、図4とは異なる。そして、前記フライホイール3の慣性モーメント(If)は、前記供試モータ1やエネルギ
ー吸収用発電機2が有する慣性モーメント(I)や(I)に比較して大きな慣性モーメントを有し、このフライホイールの慣性モーメント(If)は、前記エネルギー吸収用
発電機(2)の回転に基づく前記回転軸の角速度の変動を無視できる程度に十分大きな慣性モーメントである。例えば、フライホイールの慣性モーメント(If)は、2.33×103kg・cm2であり、供試モータ1の慣性モーメント(I)の値(例えば、10kg・cm2)の233倍である。フライホイール3の慣性モーメント(If)が大きいと、前記供試モータ1
の変動のみがトルク検出器4に伝わり、供試モータ1自体の前述したトルク変動を精度良く計測することができる。
上記図1のシステムにおいて、トルク検出器4のバネ定数を含む回転軸系の捩れバネ定数をKとすると、システムの固有振動数fは、f≒1/2π×√(K/I)である。従って、バネ定数(K)を大とすることにより、計測システムの固有振動数fを大とし、これにより、計測周波数が高い場合の計測を可能とすることができる。
本発明の計測システムの詳細に関し、さらに、図2および図3に基づいて具体的に説明する。図2は本発明に係る計測装置を含む計測システムのブロック図であり、図3は本発明に係る計測装置の実施例を示す図であって、(a) は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図1〜3において同一機能を有する部材には、同一符号を付して重複する説明は省略する。
図2のブロック図は、図1に示した本発明の計測装置の概略ブロック図に対して、計測上必要なその他の部材を追加して示したもので、1は供試モータ、2は駆動モータ(エネルギー吸収用発電機)、3はフライホイール、4はトルク検出器、5は振動除去用のカップリング、6は発電機制御用コントローラ、7は回転数表示器、8:回生抵抗、9,10は供試モータ特性計測用データロガー, 記録計、11はモータ回転用コントローラ、12はシステム制御用コンピューターを示す。上記の内、1および9〜12の部材は、本計測装置を用いて計測を行うユーザーが準備するものである。
図2における上記追記部材の内、一部の部材に関し本発明に関わる追加の説明を行う。まず、回生抵抗8について述べる。エネルギー吸収用発電機4自身では、供試モータ1の発生エネルギーを吸収しきれない場合には、外部抵抗、即ち、回生抵抗8でエネルギーを吸収する。なお、最近では、電力を元電源へ返送する方式も採用されている。
次に、振動除去用のカップリング5について述べる。エネルギー吸収用発電機2とフライホイール4との間を振動除去用のカップリング5を介して接続するが、この振動除去用のカップリング5は、そのバネ定数(K)が比較的小さいゴムカップリングが好ましい。その理由について以下に述べる。
前述のように、フライホイール3の慣性モーメントを(If)とし、供試モータ1および
エネルギー吸収用発電機2が有する慣性モーメントを、それぞれ(I)および(I)とし、トルク検出器4のバネ定数を含む回転軸系の捩れバネ定数を(K)とし、振動除去用のカップリング5のバネ定数を(K)として、図2の部材1から5を有する回転軸システムの振動系について考える。
前記振動系は、2自由度振動系であり2つの固有振動数(f、f)をもっている。その理由は、供試モータ1とフライホイール3との間、およびフライホイール3とエネルギー吸収用発電機2との間にバネ定数の異なる2つのバネ系をもっているからである。ここで、フライホイール3の慣性モーメント(If)が無限大であると仮定する極端な場合を
考えると、2つの各固有振動数f、fは、下記のとおりである。
=1/2π×√(K/I
=1/2π×√(K/I
上記において、Kは比較的大きいので、fは大きく、即ち、大きい固有振動数となる。一方、Kは比較的小さいので、fは小さく、即ち、小さい固有振動数となる。
供試モータ1自体の振動は、前記固有振動数fが大きいので、その振動力は殆どすべてがトルク検出器4のバネ定数を含む回転軸系を通じて、フライホイール3に伝わるが、その慣性モーメント(If)が非常に大きいので、その振動力の影響は殆どない。
一方、エネルギー吸収用発電機2である駆動用モータも振動源をもっており、振動を発生している。しかしながら、この振動は、前記(K)が小さいので、フライホイール3には殆ど伝わらず、駆動用モータ自身を振動させるのに使われる。
従って、上記のように回転軸システムを構成すれば、ネルギー吸収用発電機2である駆動用モータからの振動を除くことができ、供試モータ1のトルク変動を、トルク検出器4で正確に計測可能となる。
即ち、前記振動除去用のカップリング5をバネ定数が比較的小さいゴムカップリングとした場合、トルク検出器4のバネ定数を比較的大きなものとすることにより、前記回転軸系の捩れバネ定数(K)を全体として比較的大とすることができ、これにより、計測システムの固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を大とすることができ、計測周波数が高い場合の計測を可能とすることができる。
トルク検出器4のバネ定数を比較的大きなものとすることに関し説明する。トルク検出器の構造としては、市場において種々のものが知られている。トルク検出器は原理的にはトーションバーの捩れを検出するものであるが、トーションバーの両端をカップリングを介してモータと負荷装置に結合し、ねじれの差動を検出するようにした、いわゆる差動方式トルク検出器のバネ定数は、比較的小さい。
これに対して、例えば、株式会社共和電業性製のトルク検出器であって、バネ定数を低下させるカップリングは使用せず、トーションバーに直接歪ゲージを貼り付けて、捩れに伴う剪断歪を直歪として計測する形式のいわゆる高剛性トルク変換器は、バネ定数が大きい。
上記のように、トルク検出器のバネ定数は設計によって定まるもので、同じ設計思想の場合、検出器出力とバネ定数は反比例する。前記計測システムの固有振動数の選定も考慮して、ユーザーの要請により、設計仕様として定まる。トルク検出器の主な設計仕様の一例を下記に示す。
定格負荷±15N・m、
固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を約2kHz(目標)
上記において、供試モータの慣性モーメントIは10kg・cm2とする。
次に、図3に示す本発明に係る計測装置の実施例について述べる。図3は、架台60の上に、駆動モータ(エネルギー吸収用発電機)2、振動除去用のカップリング5、フライホイール3、トルク検出器4および供試モータ取付部61を組み立てた状態を示し、(a)は上面図 、(b)は正面図、(c)は側面図を示す。
上記本願発明によれば、被測定モータにおける前述したワウフラッター、ジッター、コギングなどによるトルク変動を精度良く計測可能なトルク変動計測装置および計測方法を提供することができる。また、測定システム(捩れ振動系)のバネ定数を大きくすることにより、計測周波数が高い場合においても精度良く計測可能である。
1:供試モータ、2:駆動モータ(エネルギー吸収用発電機)、3:フライホイール、4:トルク検出器、5:振動除去用のカップリング、6:発電機制御用コントローラ、7:回転数表示器、8:回生抵抗、9,10:供試モータ特性計測用データロガー, 記録計、11:モータ回転用コントローラ、12:システム制御用コンピューター、60:架台、61:供試モータ取付部。

Claims (5)

  1. 回転電動機のトルク変動計測装置であって、被測定用電動機としての供試モータ(1)と、軸のねじれによってトルクを検出するトルク検出器(4)と、前記供試モータの回転軸に前記トルク検出器(4)を介して連結され、設定された回転数までは駆動モータとして動作し、それ以降は発電ブレーキとして作用するエネルギー吸収用発電機(2)とを備えたトルク変動計測装置において、
    前記エネルギー吸収用発電機(2)とトルク検出器(4)との間に、前記供試モータ(1)が有する慣性モーメント(I)に比較して大きな慣性モーメントを有するフライホイール(3)を備えることを特徴とするトルク変動計測装置。
  2. 前記フライホイールの慣性モーメント(If)は、前記エネルギー吸収用発電機(2)の
    回転に基づく前記回転軸の角速度の変動を無視できる程度に十分大きな慣性モーメントであることを特徴とする請求項1記載のトルク変動計測装置。
  3. 前記エネルギー吸収用発電機(2)の回転軸とフライホイール(3)の回転軸とを、振動除去用のカップリング(5)を介して連結したことを特徴とする請求項1または2記載のトルク変動計測装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のトルク変動計測装置を用いて回転電動機のトルク特性を計測する方法において、トルク検出器(4)のバネ定数を含む回転軸系の捩れバネ定数(K)を大とすることにより、計測システムの固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を大とし、これにより、計測周波数が高い場合の計測を可能とすることを特徴とするトルク変動計測方法。
  5. 請求項3に記載のトルク変動計測装置における前記振動除去用のカップリング(5)はバネ定数が比較的小さいゴムカップリングとし、トルク検出器(4)のバネ定数は比較的大きなものとして、前記回転軸系の捩れバネ定数(K)は全体として比較的大とすることにより、計測システムの固有振動数f≒1/2π×√(K/I)を大とすることを特徴とするトルク変動計測方法。
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