JPH0829672A - 自動焦点調節装置及びカメラ - Google Patents

自動焦点調節装置及びカメラ

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JPH0829672A
JPH0829672A JP18795094A JP18795094A JPH0829672A JP H0829672 A JPH0829672 A JP H0829672A JP 18795094 A JP18795094 A JP 18795094A JP 18795094 A JP18795094 A JP 18795094A JP H0829672 A JPH0829672 A JP H0829672A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 予測制御の最中に焦点検出領域の変更の必要
が生じた場合に、誤った領域を選択してしまうことを防
止可能となる。 【構成】 前回の制御に使用した焦点検出領域のデフォ
ーカス量が予測演算に不適切と判別した場合は、前回使
用した焦点検出領域の近傍の領域の中から予測演算に適
したデフォーカス量が検出される領域を焦点検出領域と
する領域変更手段PRSを設け、前回の制御に使用した
焦点検出領域のデフォーカス量が予測演算に不適切であ
る場合に変更する領域を、前回の予測制御で使用した焦
点検出領域の近傍の領域(例えば隣接した領域)に制限
するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選択された領域の焦点
検出結果に基づいてレンズ駆動動作を繰返し行わせ、過
去の複数回の焦点調節結果に基づいて所定の時間後の像
面位置を予測し、所定時間後の焦点調節を行うべき対象
物の像面位置とレンズの像面位置を一致させるべくレン
ズ駆動を行わせる予測制御手段を備えた自動焦点調節装
置及びカメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被写体の移動に起因する像面位置
の変化によって発生する焦点調節の追従遅れを防止する
ため、この像面位置の変化を検知し、追従遅れに相当す
る追従補正を加えた焦点調節を行う装置が開示されてい
る。
【0003】上記従来の装置では、画面内の複数の位置
(焦点検出領域)で焦点検出が可能なカメラにおいて、
動く被写体に対する予測制御(追従補正)を行う際に、
像面位置変化の連続性の高い焦点検出領域のデータを使
うように、焦点検出領域を切り換えることによって、画
面内で被写体が移動しても、常に主被写体に対して焦点
検出を行い、予測制御を連続して継続することができる
ようにするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、被写体が遠ざかっていく場合に、次のような
問題が発生することがある。
【0005】図15は画面内の5ケ所に焦点検出エリア
を持つカメラで撮影を行ったときのファインダ内の様子
を示す一例であり、A〜Eの各焦点検出領域はそれぞれ
異なった被写体に対して焦点検出を行っており、主被写
体に対して焦点検出を行っているのはCの焦点検出エリ
アである。
【0006】このような状態で主被写体が遠ざかってい
った場合、各焦点検出エリアの像面移動は図16のよう
になる。このとき、時間T1の時点で主被写体はCの焦
点検出領域にあると認識し、予測制御を行うとC6の焦
点検出まではCの焦点検出領域のデータの連続性が高い
ので、C1〜C6のデータが予測制御に使われる。
【0007】ところが、時間T7のデータについては、
C5とC6を結ぶ直線に対して、C6とC7を結ぶ直線
より、C6とA7を結ぶ直線の方が傾きが近く、連続性
が高くなっている。このため、時間T7では焦点検出領
域をCからAに切り換え、A7のデータを使って予測制
御を行ってしまい、破線のように主被写体が移動してい
ると判断してしまう。すると、時間T8では、C6とA
7を結ぶ直線に対して連続性が高いデータはE8と判断
され、焦点検出領域をEに変更する。同様にして、時間
T9ではB9のデータを使用し、T10ではD10のデ
ータを使用することになる。
【0008】このように、複数の焦点検出領域を持つカ
メラでは、像面移動の連続性だけで使用する焦点検出領
域の切り換えを行うと、上記のように誤った切り換えを
行ってしまうことがあった。
【0009】(発明の目的)本発明の目的は、予測制御
の最中に焦点検出領域の変更の必要が生じた場合に、誤
った領域を選択してしまうことを防止することのできる
焦点調節装置及びカメラを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、前回の制御に使用した焦点検出領域の
デフォーカス量が予測演算に不適切と判別した場合は、
前回使用した焦点検出領域の近傍の領域の中から予測演
算に適したデフォーカス量が検出される領域を焦点検出
領域とする領域変更手段を設け、前回の制御に使用した
焦点検出領域のデフォーカス量が予測演算に不適切であ
る場合に変更する領域を、前回の予測制御で使用した焦
点検出領域の近傍の領域(例えば隣接した領域)に制限
するようにしている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0012】本発明の以下に述べる各実施例では、図1
5の様にファインダ中央とその左右に計5点の焦点検出
が可能な焦点検出領域(以下、実施例では測距点と記
す)を有する自動焦点調節装置を使ったカメラについて
説明する。
【0013】複数の測距点を有する焦点検出装置につい
ては、本願出願人によって既に開示されているので、そ
の詳細な説明は省略するが、各測距点に撮影レンズの異
なる領域の射出瞳を通ってきた光束をそれぞれ1対のラ
インセンサ上に結像させ、この2像の相対的な位置を検
知することによって、撮影レンズの焦点検出を行う位相
差方式の焦点検出系を持つ、焦点検出装置である。
【0014】図4は、本発明の第1の実施例に係る自動
焦点調節装置を具備したカメラの構成を示すブロック図
である。
【0015】図4において、PRSはカメラの制御装置
で、例えば内部にCPU(中央処理装置)、ROM,R
AM,A/D変換機能を有する1チップマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと記す)である。マイコンPR
SはROMに格納されたカメラのシーケンスプログラム
に従って、自動露出制御機能,自動焦点調節機能,フィ
ルムの巻上げ等のカメラの一連の動作を行う。そのため
に、マイコンPRSは同期式通信用信号SO,SI,S
CLK,通信選択信号CLCM,CSDR,CDDRを
用いて、カメラ本体内の周辺回路及びレンズと通信し
て、それぞれの回路やレンズの動作を制御する。
【0016】SOはマイコンPRSから出力されるデー
タ信号、SIはマイコンPRSへ入力されるデータ信
号、SCLKは信号SO,SIの同期クロックである。
【0017】LCMはレンズ通信バッファ回路であり、
カメラが動作中のときにはレンズ用電源端子に電力を供
給すると共に、マイコンPRSからの選択信号CLCM
が高電位レベル(以下、‘H’と記す)のときにはカメ
ラとレンズ間通信バッファとなる。すなわち、マイコン
PRSがレンズ通信バッファ回路CLCMを‘H’にし
て、SCLKに同期して所定のデータをSOから送出す
ると、該回路LCMはカメラ・レンズ間接点を介して、
SCLK,SOの各バッファ信号LCK,DCLをレン
ズへ出力する。それと同時にレンズからの信号DLCの
バッファ信号をSIとして出力し、マイコンPRSはS
CLKに同期して上記SIをレンズからのデータとして
入力する。
【0018】SDRはCCD等から構成される焦点検出
用のラインセンサ装置SNSの駆動回路であり、信号S
O,SI,SCLKを用いてマイコンPRSによって制
御される。
【0019】信号CKはCCD駆動用クロックφ1,φ
2を生成するためのクロックであり、信号INTEND
は蓄積動作が終了したことをマイコンPRSへ知らせる
信号である。
【0020】ラインセンサ装置SNSの出力信号OSは
クロックφ1,φ2に同期した時系列の信号であり、駆
動回路SDR内の増幅回路で増幅された後、AOSを通
してマイコンPRSに出力される。マイコンPRSはA
OSをアナログ入力端子から入力し、CKに同期して、
内部のA/D変換機能でA/D変換後、RAMの所定の
アドレスに順次格納する。
【0021】同じくラインセンサ装置SNSの出力信号
であるSAGCは該装置SNS内のAGC(自動利得制
御: Auto Gain Control)用センサの出力であり、駆動
回路SDRに入力されてセンサ装置SNSでの像信号蓄
積制御に用いられる。
【0022】SPCは撮影レンズを介した被写体からの
光を受光する露出制御用の測光センサであり、その出力
SSPCはマイコンPRSのアナログ入力端子に入力さ
れ、A/D変換後、所定のプログラムにしたがって自動
露出制御(AE)に用いられる。
【0023】DDRはスイッチ検知及び表示用回路であ
り、信号CDDRが‘H’のとき選択されて、SO,S
I,SCLKを用いてマイコンPRSから制御される。
すなわち、マイコンPRSから送られてくるデータに基
づいてカメラの表示部材DSPの表示を切替えたり、カ
メラの各種操作部材のオン,オフ状態を通信によってマ
イコンPRSへ報知する。
【0024】LEDは表示部材DSPの一例として合焦
表示または非合焦表示を行う発光ダイオードで、合焦,
非合焦を点灯及び点滅にて表示する。
【0025】SW1,SW2は不図示のレリーズボタン
の操作により状態変化するスイッチであり、レリーズボ
タンの第1段階の押下によりスイッチSW1がオンし、
引続いて第2段階までの押下でSW2がオンする。マイ
コンPRSは後述するように、スイッチSW1のオンで
測光,自動焦点調節動作を行い、スイッチSW2のオン
をトリガとして露出制御とフィルムの巻上げを行う。但
し、スイッチSW2はマイコンPRSの「割込み入力端
子」に接続され、スイッチSW1のオン時のプログラム
実行中でも、スイッチSW2のオンによって割込みがか
かり、直ちに所定の割込みプログラムへ移行することが
出来る。
【0026】MTR1はフィルム給送用の、MTR2は
ミラーアップ・ダウン及びシャッタばねチャージ用のそ
れぞれモータであり、これらは駆動回路MDR1,MD
R2によって正転,逆転の制御が行われる。マイコンP
RSからこれら駆動回路MDR1,MDR2に入力され
ている信号M1F,M1R,M2F,M2Rは、モータ
制御用の信号である。
【0027】MG1,MG2はそれぞれシャッタ先幕,
後幕走行開始用マグネットで、信号SMG1,SMG
2,増幅トランジスタTR1,TR2で通電され、マイ
コンPRSによりシャッタ制御が行われる。
【0028】但し、スイッチ検知及び表示用回路DD
R,モータ駆動回路MDR1,MDR2,シャッタ制御
は、本発明と直接関りがないので、詳しい説明は省略す
る。
【0029】レンズ内マイクロコンピュータ(以下、レ
ンズ内マイコンと記す)LPRSにLCKに同期して入
力される信号DCLは、カメラからレンズFLNSに対
する命令のデータであり、命令に対するレンズの動作が
予め決められている。
【0030】レンズ内マイコンLPRSは所定の手続き
に従ってその命令を解析し、焦点調節や絞り制御の動作
や、出力DLCからのレンズの各種パラメータ(開放F
ナンバー,焦点距離,デフォーカス量対レンズ繰出し量
の係数等)の出力を行う。
【0031】この実施例では、ズームレンスの例を示し
ており、カメラから焦点調節の命令が送られた場合に
は、同時に送られてくる駆動量・方向にしたがって、焦
点調節用モータLMTRを信号LMF,LMRによって
制御して光学系を光軸方向に移動させて焦点調節を行
う。光学系の移動量はエンコーダ回路ENCFのパルス
信号SENCFでモニタして、レンズ内マイコンLPR
Sに具備されたカウンタで計数しており、所定の移動が
完了した時点で、該レンズ内マイコンLPRS自信が信
号LMF,LMRを‘L’にしてモータLMTRを制動
する。
【0032】このため、一旦カメラから焦点調節の命令
が送られた後は、カメラ内のマイコンPRSはレンズの
駆動が終了するまで、レンズ駆動に関して全く関与する
必要がない。
【0033】また、カメラから絞り制御の命令が送られ
た場合には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞
り駆動用としては公知のステッピング・モータDMTR
を駆動する。但し、ステッピング・モータはオープン制
御が可能なため、動作をモニタするためのエンコーダを
必要としない。
【0034】ENCZはズーム光学系に付随したエンコ
ーダ回路であり、レンズ内マイコンLPRSはエンコー
ダ回路ENCZからの信号SENCZを入力してズーム
位置を検出する。レンズ内マイコンLPRSには、各ズ
ーム位置におけるレンズパラメータが格納されており、
カメラ側のマイコンPRSから要求があった場合には、
現在のズーム位置に対応したパラメータをカメラへ送出
する。
【0035】上記の構成において、不図示の電源スイッ
チがオンとなると、マイコンPRSへの給電が開始さ
れ、該マイコンPRSはROMに格納されたシーケンス
プログラムの実行を開始する。
【0036】図5は上記構成のカメラの全体の動作を示
すフローチャートである。
【0037】上記操作にてプログラムの実行が開始され
ると、ステップ(001)を経て、ステップ(002)
に進む。ステップ(002)では、レリーズボタンの第
1段階の押下によりオンとなるスイッチSW1の状態検
知がなされ、該スイッチSW1がオフのときにはステッ
プ(003)へ移行して、マイコンPRS内のRAMに
設定されている制御用のフラグ,変数を全てクリアし、
初期化する。
【0038】上記ステップ(002),(003)はス
イッチSW1がオンとなるか、電源スイッチがオフとな
るまで繰返し実行される。
【0039】その後、スイッチSW1がオンすると、ス
テップ(003)からステップ(005)へ移行する。
【0040】ステップ(005)では、露出制御のため
の「測光」サブルーチンを実行する。マイコンPRSは
図4に示した測光用センサSPCの出力SSPCをアナ
ログ入力端子に入力し、A/D変換を行って、そのディ
ジタル測光値から最適なシャッタ制御値と絞り制御値を
演算して、RAMの所定のアドレスへ格納する。そし
て、レリーズ動作時にはこれらの値に基づいて、シャッ
タ及び絞りの制御を行う。
【0041】続いてステップ(006)では、「像信号
入力」サブルーチンを実行する。このサブルーチンのフ
ローは図6に示しているが、ここでは詳細な説明は後述
する事とし、このステップ(006)ではマイコンPR
Sが焦点検出用ラインセンサ装置SNSから5組の像信
号の入力を行う。
【0042】次のステップ(007)では、入力した像
信号に基づいて5つの測距点(測距エリア)A,B,
C,D,Eのデフォーカス量DFA,DFB,DFC,
DFD,DFEを演算する。具体的な演算方法は本出願
人によって特願昭61−160824号公報等にて開示
されているので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0043】ステップ(008)では、「予測演算」サ
ブルーチンを実行する。この「予測演算」サブルーチン
ではレンズ駆動量の補正を行うものであり、詳細は後述
する。
【0044】次のステップ(009)では、「レンズ駆
動」サブルーチンを実行し、先のステップ(008)で
補正されたレンズ駆動量に基づいてレンズ駆動を行う。
この「レンズ駆動」サブルーチンは図7にて詳述する。
【0045】レンズ駆動終了後は再びステップ(00
2)へ移行して、スイッチSW1がオフするか不図示の
レリーズボタンの第2段階の押圧によりスイッチSW2
がオンするまで、ステップ(005)〜(009)が繰
返して実行され、動いている被写体に対しても好ましい
焦点調整が行われる。
【0046】さて、レリーズボタンがさらに押込まれて
スイッチSW2がオンすると、割込み機能によって、何
れのステップにあっても直ちにステップ(010)へ移
行してレリーズ動作を開始する。
【0047】ステップ(011)では、レンズ駆動を実
行中かどうかを判断し、駆動中であればステップ(01
2)に移行し、レンズ停止命令を送出してレンズを停止
させ、ステップ(013)に進み、レンズを駆動してい
なければ、直ちにステップ(013)に移行する。
【0048】ステップ(013)では、カメラのクイッ
クリターンミラーのミラーアップを行う。これは、図4
に示したモータ制御用信号M2F,M2Rを制御するこ
とで実行される。次のステップ(014)では、先のス
テップ(005)の「測光」サブルーチンで既に格納さ
れている絞り制御値をSO信号として回路LCMを介し
てレンズ内マイコンLPRSへ送出して絞り制御を行わ
せる。
【0049】上記ステップ(013),(014)のミ
ラーアップと絞り制御が完了したか否かはステップ(0
15)で検知するわけであるが、ミラーアップはミラー
に付随した不図示の検知スイッチにて確認することがで
き、絞り制御は、レンズに対して所定の絞り値まで駆動
したか否かを通信で確認する。何れかが未完了の場合に
は、このステップで待機し、引続き状態検知を行う。両
者の制御終了が確認されるとステップ(016)へ移行
される。
【0050】ステップ(016)では、先のステップ
(005)の「測光」サブルーチンで既に格納されてい
るシャッタ秒時にてシャッタの制御を行い、フィルムを
露光する。
【0051】シャッタの制御が終了すると、次のステッ
プ(017)にてレンズに対して、絞りを開放状態にす
るように命令を前述の通信動作にて送り、引続いてステ
ップ(018)にてミラーダウンを行う。ミラーダウン
はミラーアップと同様にモータ制御用信号M2F,M2
Rを用いてモータMTR2を制御することで実行され
る。
【0052】次のステップ(019)では、上記ステッ
プ(015)と同様にミラーダウンと絞り開放が完了す
るのを待つ。ミラーダウンと絞り開放制御がともに完了
するとステップ(020)へ移行する。
【0053】ステップ(020)では、図4に示したモ
ータ制御信号M1F,M1Rを適正に制御することでフ
ィルム1駒分が巻上げられる。
【0054】以上が、予測AFを実施したカメラの全体
シーケンスである。
【0055】次に、上記図5のステップ(006)にお
いて実行される「像信号入力」サブルーチンについて、
図6のフローチャートにより説明する。
【0056】この「像信号入力」サブルーチンは新たな
焦点検出動作の最初に実行される動作であり、このサブ
ルーチンがコールされると、ステップ(101)を経て
ステップ(102)へ進む。
【0057】ステップ(102)では、マイコンPRS
自身が有している自走タイマのタイマ値TIMERをR
AM上の記憶領域TNに格納することによって、焦点検
出動作の開始時刻を記憶する。
【0058】次のステップ(103)では、レンズ駆動
量の補正式中の時間間隔TM1,TM2を更新する。こ
のステップ(103)を実行する以前には、メモリTM
1,TM2には前々回及び前回の焦点検出動作における
時間間隔が記憶されており、又、TN1には前回の焦点
検出動作を開始した時刻が記憶されている。
【0059】よって、ステップ(103)での「TN1
−TN」は前回から今回までの焦点検出動作の時間間隔
を表し、これがメモリTM2へ格納される。また、メモ
リTM1へは「TM2←TN1−TN」を実行する直前
のデータ、即ち、前々回から前回までの焦点検出時間閣
が格納される。そして、TN1には次回の焦点検出動作
のために今回の焦点検出開始時刻TNが格納される。こ
のステップ(103)にてメモリTM1には常に前々回
の時間間隔データが、また、メモリTM2には前回の時
間間隔データが格納されることとなる。
【0060】さて、次のステップ(104)では、ライ
ンセンサ装置SNSに光像の蓄積を開始させる。具体的
には、マイコンPRSが駆動回路SDRに通信にて「蓄
積開始コマンド」を送出して、これを受けて該駆動回路
SDRはラインセンサ装置SNSの光電変換素子部のク
リア信号CLRを‘L’にして電荷の蓄積を開始させ
る。
【0061】続くステップ(105)では、自走タイマ
のタイマ値を変数TIに格納して現在の時刻を記憶す
る。
【0062】そして、次のステップ(106)では、マ
イコンPRSの入力INTEND端子の状態を検知し、
蓄積が終了したか否かを調べる。駆動回路SDRは蓄積
開始と同時に信号INTENDを‘L’にし、ラインセ
ンサ装置SNSからのAGC信号SAGCをモニタし、
該信号SAGCが所定レベルに達すると、信号INTE
NDを‘H’にし、同時に電荷転送信号SHを所定時間
‘H’にして、光電変換素子部の電荷をCCD部に転送
させる構造を有している。
【0063】ステップ(106)では、INTEND端
子が‘H’か否かを判断し、もし‘H’ならば蓄積が終
了したということでステップ(110)へ移行し、
‘L’ならば未だ蓄積が終了していないということでス
テップ(107)へ移行する。
【0064】ステップ(107)では、自走タイマのタ
イマ値TIMERから、上記ステップ(105)で記憶
した時刻TIを減じて変数TEに格納する。従って、変
数TEには蓄積開始してからここまでの時刻、いわゆる
蓄積時間が格納されることになる。
【0065】次のステップ(108)では、上記の変数
TEと定数MAXINTを比較し、TEがMAXINT
未満ならばステップ(106)へ戻り、再び蓄積終了待
ちとなる。一方、TEがMAXINT以上になるとステ
ップ(109)へ移行して、強制的に蓄積を終了させ
る。強制蓄積終了はマイコンPRSから回路SDRへ
「蓄積終了コマンド」を送出することで実行される。駆
動回路SDRはマイコンPRSから「蓄積終了コマン
ド」が送られると、電荷転送信号SHを所定時間‘H’
にして光電変換部の電荷をCCD部へ転送させる。
【0066】上記のステップ(109)までの動作によ
り、センサの蓄積は終了することになる。
【0067】次のステップ(110)では、ラインセン
サ装置SNSの像信号OSを駆動回路SDRで増幅した
信号AOSのA/D変換及びそのディジタル信号のRA
M格納を行う。
【0068】更に詳しく述べるならば、駆動回路SDR
はマイコンPRSからのクロックCKに同期してCCD
駆動用クロックφ1,φ2を生成し、ラインセンサ装置
SNSはこのクロックφ1,φ2によってそのCCD部
が駆動され、CCD内の電荷は、像信号として出力OS
から時系列的に出力される。この信号は駆動回路SDR
内部の増幅器で増幅された後に、AOSとしてマイコン
PRSのアナログ入力端子へ入力される。マイコンPR
Sは自らが出力しているクロックCKに同期してA/D
変換を行い、A/D変換後のデジタル像信号を順次RA
Mの所定アドレスに格納していく。
【0069】このようにして像信号の入力を終了する
と、ステップ(111)にてこの「像信号入力」サブル
ーチンをリターンする。
【0070】次に、図5のステップ(009)にて実行
される「レンズ駆動」サブルーチンについて、図7のフ
ローチャートにより説明する。
【0071】このサブルーチンがコールされると、ステ
ップ(202)において、レンズと通信して2つのデー
タ「S」「PTH」を入力する。「S」は撮影レンズ固
有の「デフォーカス量対焦点調節レンズ繰出し量の係
数」であり、全体繰出しの単レンズの場合には、撮影レ
ンズ全体が焦点調節レンズであるから「S=1」であ
り、ズームレンズの場合には、エンコーダENCZにて
各ズーム位置を検出し制御回路LPRSにてズーム位置
に応じたSの値を決定する。「PTH」は焦点調節レン
ズLNSの光軸方向の移動に連動したエンコーダENC
Fからの出力パルス1パルス当りの焦点調節レンズの繰
出し量である。
【0072】従って、焦点調節すべきレンズ駆動量に換
算したデフォーカス量DL、上記S,PTHにより焦点
調節レンズの繰出し量をエンコーダの出力パルス数に換
算した値、いわゆるレンズ駆動量を表すパルス数FPは
次式で与えられることになる。
【0073】FP=DL×S/PTH 次のステップ(203)では、上式をそのまま実行して
いる。
【0074】続くステップ(204)では、上記ステッ
プ(203)で求めた「FP」をレンズに送出して焦点
調節レンズ(全体繰出し型単レンズの場合には撮影レン
ズ全体)の駆動を命令する。
【0075】次のステップ(205)では、レンズと通
信してステップ(204)で命令したレンズ駆動量FP
の駆動が終了したか否かを検知し、駆動が終了するとス
テップ(206)へ移行し、この「レンズ駆動」サブル
ーチンをリターンする。
【0076】このレンズ駆動完了検知は、上述の如くレ
ンズ内マイコンLPRSのカウンタで上記エンコーダE
NCFのパルス信号をカウントしており、該カウント値
が上記レンズ駆動量FPと一致したか否かを上述の通信
にて検知することで実行される。
【0077】次に、図5のステップ(008)にて実行
される「予測演算」サブルーチンについて、図2のフロ
ーチャートにより説明する。
【0078】このサブルーチンがコールされると、ステ
ップ(302)では、予測制御に必要なデータの蓄積が
なされたかどうかを判定するためのカウンタCOUNT
をカウントアップするかどうかを判定する。
【0079】本実施例では、3回以上の焦点検出デー
タ、レンズ駆動データが蓄積されている場合、すなわち
「COUNT>2」であれば予測演算可能であり、これ
以上のカウントアップは必要ないので、ステップ(30
4)へ進む。また、「COUNT≦3」であれば、ステ
ップ(303)にてCOUNTをカウントアップした後
にステップ(304)へ進む。
【0080】ステップ(304)では、今回の予測演算
のためのデータの更新を行っている。そのデータは、前
回及び前々回のデフォーカス量DF2,DF1,前回及
び前々回のレンズ駆動量DL2,DL1である。ここで
レンズ駆動量DLは像面移動量に換算されたものであ
る。
【0081】ステップ(305)〜(313)は、今回
のデフォーカス量DF3のデータを更新するためのもの
であり、ステップ(305)では使用する測距点の位置
を記憶しているメモリAFPの値が1か否かが判別さ
れ、「AFP=1」であれば前回使用された測距点は図
15のAであるということであり、このときはステップ
(306)に進み、DF3に測距点Aのデフォーカス量
DFAをDF3に入力し、データの更新を行い、「AF
P=1」でなければステップ(307)へ移行する。
【0082】ステップ(307)では、「AFP=2」
であるか否かが判断され、「AFP=2」であればステ
ップ(308)に進み、DF3に測距点Bのデフォーカ
ス量DFBをDF3に入力し、そうでなければステップ
(309)に移行する。
【0083】ステップ(309)では、「AFP=3」
か否かが判別され、「AFP=3」であればステップ
(310)にてDF3に測距点Cのデフォーカス量DF
Cを入力し、そうでなければステップ(311)へ移行
する。
【0084】ステップ(311)では、「AFP=4」
か否かが判別され、「AFP=4」であればステップ
(312)にてDF3に測距点Dのデフォーカス量DF
Dを入力し、そうでなければステップ(313)にて測
距点Eのデフォーカス量DFEをDF3に入力する。
【0085】このようにして、「AFP=1」のときに
は測距点A、「AFP=2」のときは測距点B、「AF
P=3」のときは測距点C、「AFP=4」のときは測
距点D、「AFP=5」のときは測距点Eにそれぞれ対
応している。
【0086】ステップ(314)では、予測演算に必要
なデータの蓄積がなされているか否かが再度判定され、
「COUNT>2」であれば予測演算を行うことが可能
であり、ステップ(315)に進み、そうでなければス
テップ(320)へ移行する。
【0087】ステップ(315)では、像面移動の連続
性があるか否かが判別され、連続性がある場合にはDF
3が予測演算に適したデータであると考え、ステップ
(322)へ進み、そうでなければDF3が予測演算に
不適切なデータと考え、ステップ(316)へ移行す
る。この連続性判定の方法については後述するので、こ
こでの説明は省略する。
【0088】ステップ(316)では、像面移動の連続
性の高いデフォーカス量の測距点を捜す「測距点変更
A」サブルーチンであり、詳細については後述する。
【0089】ステップ(317)では、上記ステップ
(316)にて像面移動の連続性のある測距点があった
か否かが判別され、「ANG=1」のときには像面移動
の連続性のある測距点がなかったということであり、ス
テップ(318)へ進み、「ANG=0」のときには連
続性があり、予測演算に適した測距点があったというこ
とで、ステップ(322)へ移行する。
【0090】ステップ(318)では、予測制御に適し
た測距点がなかったので、予測制御を初期化するために
COUNTの値をリセットし、ステップ(319)で
は、ANGの値もリセットする。
【0091】次のステップ(320)では、非予測状態
の制御時に適した測距点を選択する「測距点変更B」サ
ブルーチンを実行する。このサブルーチンの詳細な説明
は後述するのでここでの説明は省略する。
【0092】次のステップ(321)では、上記ステッ
プ(320)で選択された測距点のデフォーカス量DF
3を今回のレンズ駆動量DLに入力し、ステップ(32
6)へ進む。
【0093】ステップ(322)〜(325)では、二
次関数を使った予測演算によって、レンズ駆動量DLを
演算する。ステップ(322)では、予測演算に使用す
るタイムラグTLを演算し、ステップ(323)では、
二次関数の二次の項の係数Aを演算し、ステップ(32
4)では、一次の項の係数Bを演算し、ステップ(32
5)では、TL,A,Bから今回のレンズ駆動量DLを
算出する。
【0094】ステップ(326)では、レンズ駆動量D
Lと撮影レンズの開放FナンバーFN及び所定の係数δ
(本実施例では、許容錯乱円径0.035mm )の積「FN・
δ」を比較し、「|DL|<FN・δ」であれば、ステ
ップ(327)へ移行し、そうでなければステップ(3
28)にてリターンする。
【0095】ステップ(327)では、レンズ駆動量D
Lが像面深度より小さいので、レンズを駆動する必要が
ないと判断し、「DL=0」とし、ステップ(328)
へ進んで本サブルーチンをリターンする。
【0096】図8は、「連続性判定」サブルーチンであ
り、像面移動の連続性から予測制御に適したデータであ
るか否かが判断される。
【0097】ステップ(402)では、前々回〜前回の
焦点検出の間の像面移動速度V1、及び、前回〜今回の
像面移動速度V2を演算する。
【0098】次のステップ(403)では、像面移動速
度V1,V2の変化率を示すパラメータVCXを演算す
る。そして、ステップ(404)では、VCXの値が正
か負かが判定され、VCXの値が負(VCX<0)のと
きはステップ(406)へ進み、そうでなければステッ
プ(405)に移行する。
【0099】ステップ(405)では、VCXの値が所
定の値CX1より小さいか否かが判別され、「VCX<
CX1」であれば、像面移動の連続性があると判断し、
ステップ(408)へ進み、そうでなければステップ
(406)へ移行する。ここで、CX1の値としては、
2.7 程度の値であり、VCXの値が2に近いほど像面移
動の連続性が高いということである。
【0100】ステップ(406)では、V1とV2の差
|V1−V2|が所定の値CX2より小さいか否かが判
断され、「|V1−V2|<CX2」であれば像面移動
の連続性が高いと判断され、ステップ(408)へ移行
し、そうでなければステップ(407)へ進む。
【0101】このようにしてステップ(407)に進ん
だときは、像面移動の連続性がないと判断されたことで
あり、ステップ(408)に進んだときには、予測制御
に適した連続性のある像面移動のデータであるというこ
とである。
【0102】図1は「測距点変更A」サブルーチンであ
り、前回の制御で使用した測距点で検出された今回の焦
点検出データが不適切なデータと判断されたときには、
このサブルーチンによって使用する測距点の変更を行
う。このときのアルゴリズムは、前回使用した測距点の
左右に隣接する測距点で、像面位置変化の連続性が高い
測距点を使用するというものであり、前回使用した測距
点が右端の場合には左隣り、左端の場合には右隣りの測
距点を使用する。
【0103】ステップ(502)では、前々回〜前回の
焦点検出の間の像面移動速度V1を演算し、次のステッ
プ(503)では、前回使用した測距点を記憶している
メモリAFPが1か否かが判別され、「AFP=1」
(前回使用した測距点がAである)であればステップ
(504)に進み、そうでなければステップ(506)
に移行する。
【0104】ステップ(504)では、前回使用した測
距点がAであったので、ここでは右隣りの測距点Bに変
更するためにDF3に測距点Bのデフォーカス量DFB
を入力する。そして、ステップ(505)では、使用す
る測距点をBに変更したのでAFPの値を2に変更し、
ステップ(538)に進む。
【0105】ステップ(506)では、AFPが2であ
るか否かが判断され、「AFP=2」(前回使用した測
距点がBである)であればステップ(507)へ進み、
そうでなければステップ(516)へ移行する。
【0106】ステップ(507)〜(515)では、前
回使用された測距点がB(AFP=2)なので、測距点
Bの両隣りの測距点A(AFP=1)とC(AFP=
3)の中から像面移動の連続性の高い測距点を選択して
おり、ステップ(507)では、測距点Aのデフォーカ
ス量DFAを使って求めた前回〜今回の焦点検出の間の
像面移動速度V2を演算し、ステップ(508)では、
像面移動速度V1とV2の差|V1ーV2|をVSAに
入力する。
【0107】次のステップ(509)では、測距点Cの
デフォーカス量DFCを使って求めた前回〜今回の焦点
検出の間の像面移動速度V3を演算し、次のステップ
(510)では、像面移動速度V1とV3の差|V1−
V3|をVSCに入力する。
【0108】ステップ(511)では、VSAとVSC
を比較し、「VSA<VSC」であればステップ(51
4)へ進み、そうでなければステップ(512)へ進
む。
【0109】ここで、「VSA<VSC」ということ
は、V1と測距点Aのデータを使ったV2の差の方が小
さく、像面移動の連続性が高いということであり、その
逆は測距点Cのデータを使った方が連続性が高いという
ことである。
【0110】ステップ(512),(513)では、使
用する測距点をAに変更するためにDF3に測距点Aの
デフォーカス量DFAを入力し、AFPに1を入力す
る。
【0111】ステップ(514),(515)では、使
用する測距点をCに変更するために測距点Cのデフォー
カス量DFCをDF3に入力し、AFPに3を入力す
る。
【0112】ステップ(516)では、AFPが3か否
かが判別され、「AFP=3」であればステップ(51
7)へ進み、そうでなければステップ(526)へ移行
する。
【0113】ステップ(517)〜(525)は、上記
ステップ(507)〜(515)と同様に、測距点Cの
両隣りの測距点B,Cの中で像面移動の連続性の高い測
距点への変更がなされ、ここでは詳細な説明は省略す
る。
【0114】ステップ(526)では、AFPが4か否
かが判別され、「AFP=4」であればステップ(52
7)へ進み、そうでなければステップ(536)へ移行
する。そして、ステップ(527)〜(535)では、
上記ステップ(507)〜(515)と同様にして、測
距点Dの両隣りの測距点C,Eの中で像面移動の連続性
の高い測距点への変更がなされる。
【0115】ステップ(536)へ移行するのは「AF
P=5」のときであり、この場合には測距点Eの左隣り
の測距点Dへの変更を行うために、測距点Dのデフォー
カス量DFDをDF3に入力し、AFPに4を入力す
る。
【0116】上記のようにして、使用する測距点の変更
を行うと、ステップ(538)に進む。このステップ
(538)では、像面移動の連続性によって変更した測
距点のデータが、予測制御に適したものであるか否かが
判別され、適していると判断されれば、ステップ(54
0)へ移行し、そうでなければステップ(539)へ進
む。ステップ(539)では、測距点の変更の失敗を表
すフラグANGに1を入力し、ステップ(540)で
は、フラグANGに0を入力する。そして、これらの処
理が終了すると、ステップ(541)にてこのサブルー
チンをリターンする。
【0117】図3は「測距点変更B」サブルーチンであ
り、非予測制御時に使用する測距点を選択する。
【0118】ステップ(602)では、中央の測距点C
のデフォーカス量DFCが所定の値JS1より大きいか
否かが判別され、「DFC>JS1」であればステップ
(605に移行し、そうでなければステップ(603)
に移行する。
【0119】ここでは、中央の測距点にピントが合って
いる位置より手前に被写体が存在しているということで
あり、JS1の値としては0.2 mm程度の値である。これ
は、画面中央に障害物があることは少なく、このような
場合は主被写体であると判断し、ステップ(605)に
て測距点Cのデフォーカス量DFCをDF3に入力し、
AFPには3を入力する。
【0120】ステップ(603)では、中央の測距点D
FCが所定の値JS2より小さいか否かが判別され、
「DFC<JS2」であればステップ(606)に進
み、そうでなければステップ(604)に移行する。
【0121】ここで、JS2の値としては、−0.2mm 程
度の値であり、デフォーカス量0.2mm 以上中央の測距点
の被写体がピント位置より後方にいるときには、主被写
体ではなく背景を測距していると判断し、ステップ(6
06)以降のステップで測距点の変更を行う。
【0122】ステップ(604)では、DF3の値が所
定の値JS3より小さいか否かが判別され、「|DF3
|<JS3」であればステップ(618)に進み、そう
でなければステップ(605)へ移行する。
【0123】ここで、JS3の値としては、0.7mm であ
り、前回使用した測距点のデフォーカス量が小さけれ
ば、同じ測距点使用し、そうでなければ中央の測距点を
使用するようになっている。
【0124】ステップ(606)では、測距点Aのデフ
ォーカス量DFAをDFMに入力し、AFPに1と入力
する。そして、ステップ(607)では、DFMの値と
測距点Bのデフォーカス量DFBを比較し、「|DFM
|<|DFB|」であればステップ(608)へ移行
し、そうでなければステップ(609)に進む。ステッ
プ(608)では、DFM,AFPの各値を測距点Bの
値に更新する。
【0125】ステップ(609)〜(614)は、上記
ステップ(607),(608)と同様にして、測距点
C,D,Eについてもデフォーカス量の比較、データの
更新を行い、DFMには絶対値が最小のデフォーカス量
が記憶され、AFPには最小デフォーカスの測距点が記
憶される。
【0126】ステップ(615)では、DFMと所定の
値JS4が比較され、「|DFM|<JS4」であれば
ステップ(617)へ進み、そうでなければステップ
(616)へ移行する。
【0127】ここで、JS4の値としては0.7mm であ
り、最小のデフォーカス量DFMが比較的小さい量であ
れば、主被写体を測距していると判断し、ステップ(6
17)でDF3にDFMを入力し、そうでなければ使用
する測距点を初期化するために、ステップ(616)に
てDF3,AFPを中央の測距点Cの値に変更する。
【0128】上述したようにこの第1の実施例では、予
測制御中に前回使用した測距点のデータが、予測制御に
適していないと判断した場合、隣接する測距点の中で予
測制御に適した測距点があれば、この測距点に変更する
ようにしてあるので、同じ被写体を測距している測距点
に変更する確率が高くなり、従来のように異なる被写体
を測距している測距点に誤って切り換える確率を大幅に
減少させることができる。
【0129】(第2の実施例)図9〜図12は本発明の
第2の実施例に係るカメラの主要部分の動作を示すフロ
ーチャートである。なお、カメラ全体の動作及び電気回
路は第1の実施例と同じであるの、その詳細は省略す
る。
【0130】この第2の実施例の特徴は、非予測制御状
態でも隣接する測距点の中から変更する測距点を選択す
るようにしたことである。
【0131】図9は第2の実施例における「予測演算」
サブルーチンであり、ステップ(708)〜(714)
以外のフローは、第1の実施例と同じであり、詳細な説
明は省略する。
【0132】このサブルーチンがコールされると、ステ
ップ(702),(703)にて、カウンタCOUNT
のカウントアップを行い、ステップ(704),(70
5)ではデータの更新がなされる。ステップ(705)
の「DF3のデータ更新」サブルーチンは、図2のステ
ップ(305)〜(313)と同じ処理を行うものであ
り、そのフローは図10に示してある。そして、ステッ
プ(707)にて、像面移動の連続性を判定し、連続性
がないと判断されると、ステップ(708)に移行し、
そうでなければステップ(715)に移行する。
【0133】ステップ(708)で、上記ステップ(7
05)で更新されたDF3の値が予測制御に不適切なも
のだったので、予測制御に適した測距点をさがす「測距
点変更C」サブルーチンであり、詳細な説明は後述す
る。
【0134】ステップ(709)では、上記ステップ
(708)での測距点の変更が成功したか否かをフラグ
ANGによって判別し、「ANG=0」であれば測距点
の変更が成功しているのでステップ(715)に移行
し、そうでなければステップ(710)に進み、予測制
御を初期化するために、COUNTの値を0にする。そ
して、ステップ(711)でフラグANGを初期化す
る。
【0135】ステップ(712)では、前回使用した測
距点のデフォーカス量DF3を所定の値JS5と比較
し、「|DF3|<JS5」であればステップ(71
4)へ移行し、そうでなければ、ステップ(713)に
進む。ここで、JS5の値としては0.7mm の値であり、
DF3が所定の値より小さければ、同一被写体(主被写
体)である可能性が高いので、そのままステップ(71
4)に進み、そうでなければステップ(713)で測距
点の変更を行う。
【0136】ステップ(713は、非予測制御状態での
測距点を選択する「測距点変更D」サブルーチンであ
り、隣接する測距点の中から同一被写体(主被写体)を
測距していると思われるデフォーカス量の小さい測距点
をさがすものである。詳細な説明は後述する。
【0137】ステップ(714)では、今回使用する測
距点のデフォーカス量DF3をレンズ駆動量DLに入力
する。そして、これ以降のフロー、つまりステップ(7
19)〜(721)及び(715)〜(718)は、第
1の実施例と同じなので、ここでの説明は省略する。
【0138】次に、図9のステップ(705)における
「DF3のデータ更新」サブルーチンについて、図10
のフローチャートにより説明する。
【0139】このサブルーチンは、前回使用した測距点
のデフォーカス量をDF3に入力するためのものであ
る。
【0140】データの更新のアルゴリズムは、第1の実
施例のステップ(305)〜(313)と同じなので、
ここでは説明を省略する。
【0141】次に、図9のステップ(708)における
「測距点変更C」サブルーチンについて、図11のフロ
ーチャートにより説明する。
【0142】このサブルーチンは、予測制御状態に測距
点を変更するときに使用される。
【0143】このサブルーチン全体の流れは、第1の実
施例の「測距点変更A」サブルーチンと似ているので、
異なる部分について説明する。
【0144】このサブルーチンでは、AFPによって前
回使用された測距点の両隣りの測距点について、像面移
動の連続性の高い測距点を選択するように構成されてい
る。但し、前回使用した測距点が左、あるいは右端の場
合には隣接する内側(片側)の測距点を選択する。
【0145】ステップ(902)〜(937)にて、選
択された測距点はメモリAFMに、そしてその測距点の
デフォーカス量は、DF3に記憶される。AFPとAF
Mの違い以外は、第1の実施例と同じなので、ここでは
説明は省略する。
【0146】ステップ(938)では、上記ステップで
選択された測距点のデフォーカス量が予測制御に適して
いるか否かを、像面移動の連続性から判断し、予測制御
に適していればステップ(939)に進み、そうでなけ
ればステップ(941)へ移行する。
【0147】ステップ(939)では、正式に測距点の
変更を行うためにAFPにAFMの値を入力し、次のス
テップ(940)で測距点変更の失敗を示すフラグAN
Gをリセットする。ステップ(941)では、測距点の
変更失敗を示すフラグANGをセットし、DF3の値を
元に戻すために、「DF3のデータ更新」サブルーチン
を実行する。
【0148】以上の処理が終了するとステップ(94
3)にて、このサブルーチンをリターンする。
【0149】次に、図9のステップ(713)における
「測距点変更D」サブルーチンについて、図12のフロ
ーチャートにより説明する。
【0150】このサブルーチンは、非予測制御状態での
測距点変更に使用される。
【0151】このサブルーチンでは、前回使用された測
距点の両隣りの測距点の中で、デフォーカス量が小さい
測距点への変更を行う。但し、右端,あるいは左端の測
距点が前回使用されていた場合、それぞれ隣接する内側
の測距点が選択される。
【0152】ステップ(1002)では、AFPが1か
否かが判別され、「AFP=1」であればステップ(1
003)に進み、そうでなければステップ(1005)
へ移行する。
【0153】ステップ(1003)では、前回使用した
測距点が左端のAであったので、隣接する右側の測距点
Bへの仮の変更を行うべく、DF3に測距点Bのデフォ
ーカス量DFBを入力し、次のステップ(1004)で
は、AFMに2を入力する。ステップ(1005)で
は、AFPが2か否かが判別され、「AFP=2」であ
ればステップ(1006)に進み、そうでなければステ
ップ(1011)へ移行する。
【0154】ステップ(1006)では、前回使用した
測距点がBであったので、両隣りの測距点AとCのデフ
ォーカス量を比較し、「|DFA|<|DFC|」であ
ればステップ(1007)に進み、そうでなければステ
ップ(1009)へ移行する。このように、デフォーカ
ス量の小さい測距点を選択する。
【0155】ステップ(1007),(1008)で
は、測距点Aに仮の測距点切り換えを行うために、DF
3に測距点Aのデフォーカス量DFAを入力し、AFM
に1を入力する。そして、ステップ(1009),(1
010)では、測距点Cに仮の測距点変更を行うため
に、DF3に測距点Cのデフォーカス量DFCを入力
し、AFMに3を入力する。
【0156】ステップ(1011)〜(1024)のフ
ローでも、上記のようにして隣接する測距点の中からデ
フォーカス量の小さい測距点をAFMに記憶し、その測
距点のデフォーカス量をDF3に入力する。
【0157】ステップ(1025)では、仮の測距点変
更を行った測距点のデフォーカス量DF3と所定の値J
S5を比較し、「|DF3|<JS5」であれば、測距
点の変更が成功したと判断し、ステップ(1026)に
進み、そうでなければ測距点の変更が失敗したと判断し
ステップ(1027)へ進む。ここで、JS5の値は0.
7mm 程度の値であり、同一被写体を測距していれば、急
激にデフォーカス量が増加しないとの考えに基づいて、
上記処理を行うようにしている。
【0158】ステップ(1026)では、測距点の変更
が成功しているので、正式に測距点変更を行うためにA
FPにAFMの値を入力する。
【0159】これに対して、ステップ(1027)で
は、測距点変更が失敗したのでDF3の値を初期状態に
戻すために、「DF3のデータ更新」サブルーチンを実
行する。
【0160】このようにして、測距点の変更を行うとス
テップ(1028)にて、このサブルーチンをリターン
する。
【0161】このように第2実施例では、非予測制御状
態においても、前回使用した測距点に隣接した測距点に
変更範囲を制限してあるので、誤って異なる被写体を測
距している測距点に測距点変更を行うことを防止するよ
うになっている。
【0162】(第3の実施例)本発明の第3の実施例
は、被写体の移動方向に応じて、測距点変更時の制限を
変更するというものであり、被写体が近づいてくるとき
には制限を緩くし、遠ざかるときには厳しくする。
【0163】これは、被写体が遠ざかる場合には被写体
より離れているもの、例えば背景などに誤って測距点を
変更する可能性が高いのに対して、近づいてくる被写体
の場合には、被写体より近い障害物がある確率は低く、
このような障害物に誤って測距点を変更する可能性が低
いためである。
【0164】図13は本発明の第3の実施例における
「予測演算」サブルーチンであり、ステップ(110
8)〜(1111)以外のフローは第2の実施例と同じ
なので、共通する部分の説明は省略する。
【0165】ステップ(1107)にて、前回使用した
測距点のデフォーカス量は像面移動の連続性がなく、予
測制御には適さないと判断されると、ステップ(110
8)に進み、使用する測距点の変更を行う。
【0166】ステップ(1108)では、前々回〜前回
までの測距の間の像面移動速度V1を演算する。そし
て、次のステップ(1109)では、V1が正か負かが
判別され、V1が正のときはステップ(1110)へ進
み、V1が負のときはステップ(1111)へ移行す
る。これは、V1が正のときは被写体が近づいてきてい
る状態であり、このように被写体が近づいてきていると
きには、ステップ(1110)に進み、被写体が遠ざか
っていくときにはステップ(1111)に進むようにな
っている。
【0167】ステップ(1110)は「測距点変更E」
サブルーチンで、詳細な説明は後述するが、5ケ所の全
測距点の中から最も像面移動の連続性が高い測距点をさ
がすサブルーチンである。このとき、選択された測距点
のデフォーカス量が像面移動の連続性がなく、予測制御
に適さないと判断されると、測距点の変更失敗を示すフ
ラグANGを1にセットする。
【0168】ステップ(1111)は、第2の実施例と
同じ「測距点変更C」サブルーチンを実行する。
【0169】このサブルーチンでは、前回使用された測
距点に隣接する測距点の中から、像面移動の連続性が高
い測距点を選択する。そして、選択された測距点のデフ
ォーカス量が像面移動の連続性がなく、予測制御に適さ
ないと判断されると、測距点変更の失敗を示すフラグA
NGを1にセットする。詳細なサブルーチンのフローは
第2実施例と同じなので、ここでの説明は省略する。
【0170】上記サブルーチンを終了すると、ステップ
(1112)にて、測距点の変更が成功したか否かをフ
ラグANGによって判別する。「ANG=0」であれ
ば、測距点の変更が成功したということであり、ステッ
プ(1118)に戻って予測制御を続行する。そして、
「ANG=1」であれば、測距点の変更が失敗したとい
うことであり、予測制御を初期化して、非予測制御を行
うために、ステップ(1113)へと進む。
【0171】このように、被写体の移動方向によって、
異なる測距点変更処理を行うようにすることによって効
率良く、誤変更を防止するようにしている。
【0172】また、「連続性判定」サブルーチンや「測
距点変更D」サブルーチンは、第1,2の実施例と同じ
であり、ここでの説明は省略する。
【0173】次に、図13のステップ(1110)にお
ける「測距点変更E」サブルーチンについて、図14の
フローチャートにより説明する。
【0174】このサブルーチンは、全測距点の中から像
面移動の連続性の高い測距点を選択するようになってい
る。
【0175】ステップ(1202)では、前々回〜前回
の測距の間の像面移動速度V1を演算する。次のステッ
プ(1203)では、測距点Aの測距データを使った場
合の前回〜今回の測距の間の像面移動速度VAを演算
し、ステップ(1204)にてメモリVSにV1とVA
の差|V1−VA|を入力する。
【0176】ステップ(1205)では、測距点Bの測
距データを使った場合の前回〜今回の測距の間の像面移
動速度VBを演算し、次のステップ(1206)にてメ
モリVSBにV1とVBの差|V1−VB|を入力す
る。
【0177】ステップ(1206′)では、初期値とし
てDF3に測距点Aのデフォーカス量DFAを入力し、
AFMに1を入力する。
【0178】ステップ(1207)では、VSとVSB
が比較され、「VS<VSB」であればステップ(12
09)に進み、そうでなければステップ(1208)へ
移行する。
【0179】ここで、「VS<VSB」ということは、
測距点Aを使った方が測距点Bを使うよりも像面移動の
連続性が高いということであり、このような場合にはデ
ータの更新をすることなくステップ(1209)へ進
み、測距点Bのデータを使った方が像面移動の連続性が
高ければ、ステップ(1208)にて、各パラメータを
測距点Bのものに更新し、ステップ(1209)へ進
む。ステップ(1208)では、メモリVSに像面移動
速度の変化量VSBを入力し、DF3には測距点Bのデ
フォーカス量DFBを入力、AFMには測距点Bを示す
値2を入力する。
【0180】ステップ(1209)では、測距点Cを使
用したときの前回〜今回の測距の間の像面移動速度VC
と演算する。そして、ステップ(1210)では、V1
とVCの差|V1−VC|をVSCに入力する。次のス
テップ(1211)では、VSとVSCを比較し、「V
S<VSC」であればステップ(1213)に進み、そ
うでなければステップ(1212)を経てステップ(1
213)に進む。
【0181】ステップ(1212)では、ステップ(1
208)と同様に、VS,DF3,AFMの各値を測距
点Cの値に更新する。
【0182】以下の様にして、ステップ(1213)〜
(1220)にて、測距点D,Eに対しても同様の処理
を行う。これによって、像面移動の連続性が最も高い測
距点をAFMに記憶し、その測距点のデフォーカス量が
DF3に記憶される。
【0183】ステップ(1221)では、像面移動の連
続性の最も高い測距点が予測制御に適しているか否かが
判別され、適していればステップ(1224)に進み、
そうでなければステップ(1222)に進む。
【0184】ステップ(1222)では、予測制御に適
した測距点がなかったので測距点の変更の失敗を示すフ
ラグANGを1にセットし、ステップ(1223)に
て、DF3の値を最初の値に戻す。
【0185】ステップ(1224)では、測距点の変更
が成功したので、失敗を示すフラグANGを0にリセッ
トし、次のステップ(1225)では、正式に測距点変
更を行うために、AFPにAFMの値を入力する。
【0186】以上の処理が終了すると、ステップ(12
26)にて本サブルーチンをリターンする。
【0187】このように第3実施例では、誤った測距点
変更を行う可能性の低い被写体が近づく場合には、測距
点の変更可能な領域の制限を行わず、これとは逆に誤っ
た測距点変更を行う可能性の高い遠ざかる被写体に対し
ては、測距点の変更可能な領域を前回使用した測距点に
隣接する測距点というふうに制限するようにしたので、
効率良く誤った測距点変更を防止するとともに、使用す
る測距点を制限することによる弊害を最小限にすること
ができる。
【0188】この第3の実施例は、画面内の5ケ所の位
置の焦点検出が可能なカメラについて説明したが、より
多くの測距点を有する、例えば10ケ所の測距点を有す
る場合には各測距点の間隔は狭くなる。すると、同一被
写体を測距している測距点の数も増えるので、該実施例
では、前回使用した測距点の隣りの測距点を使用可能と
したが、この制御する範囲を広げ、左右、それぞれ隣り
合う2つの測距点計4つの測距点を使用可能としても良
い。
【0189】このように本発明では、前回使用した測距
点の隣りの測距点に限定するものではなく、前回使用し
た測距点の近傍の測距点を使用可能としても、本発明が
有効なことは明らかである。
【0190】以上の各実施例によれば、動く被写体に対
して焦点調節を繰り返す制御を行っているときに、使用
する測距点を変更する必要が発生すると、変更可能な測
距点を前回使用した測距点の近傍、あるいは隣の測距点
に制限することによって、誤った測距点変更による誤動
作を防止することができる効果がある。
【0191】(発明と実施例の対応)本実施例におい
て、ラインセンサ装置SNS、駆動回路SDR、マイコ
ンPRSが本発明の焦点検出手段に相当し、レンズ内マ
イコンLPRS、焦点調節用モータLMTR、エンコー
ダ回路ENCFが本発明のレンズ駆動手段に相当し、マ
イコンPRSが本発明の予測制御手段,領域変更手段に
相当する。
【0192】以上が実施例の各構成と本発明の各構成の
対応関係であるが、本発明は、これら実施例の構成に限
定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実施
例がもつ機能が達成できる構成であればどのようなもの
であってもよいことは言うまでもない。
【0193】(変形例)本発明は、一眼レフカメラ,レ
ンズシャッタカメラ,ビデオカメラ等のカメラに適用し
た場合を述べているが、その他の光学機器や他の装置、
更には構成ユニットとしても適用することができるもの
である。
【0194】更に、本発明は、以上の各実施例、又はそ
れらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0195】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前回の制御に使用した焦点検出領域のデフォーカス量が
予測演算に不適切と判別した場合は、前回使用した焦点
検出領域の近傍の領域の中から予測演算に適したデフォ
ーカス量が検出される領域を焦点検出領域とする領域変
更手段を設け、前回の制御に使用した焦点検出領域のデ
フォーカス量が予測演算に不適切である場合に変更する
領域を、前回の予測制御で使用した焦点検出領域の近傍
の領域(例えば隣接した領域)に制限するようにしてい
る。
【0196】よって、予測制御の最中に焦点検出領域の
変更の必要が生じた場合に、誤った領域を選択してしま
うことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における「測距点変更
A」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施例における「予測演算」サ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例における「測距点変更
B」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施例に係るカメラの概略を示
すブロック図である。
【図5】図5のカメラの全体の概略動作を示すフローチ
ャートである。
【図6】本発明の第1の実施例における「像信号入力」
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施例における「レンズ駆動」
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施例における「連続性判定」
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施例における「予測演算」サ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例における「DF3のデ
ータ更新」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施例における「測距点変更
C」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施例における「測距点変更
D」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施例における「予算演算」
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施例における「測距点変更
E」サブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】複数の領域で焦点検出可能なカメラのファイ
ンダを覗いたときの様子を示す図である。
【図16】従来装置において誤動作を生じる場合につい
て説明する為の図である。
【符号の説明】
PRS マイコン LPRS レンズ内マイコン SNS 焦点検出用ラインセンサ装置 SDR 駆動回路 LMTR 焦点調節用モータ ENCF エンコーダ回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面内の複数の領域それぞれのデフォー
    カス量を検出する焦点検出手段と、該焦点検出手段の出
    力に基づいてレンズの駆動を行うレンズ駆動手段と、選
    択された領域の焦点検出結果に基づいてレンズ駆動動作
    を繰返し行わせ、過去の複数回の焦点調節結果に基づい
    て所定の時間後の像面位置を予測し、所定時間後の焦点
    調節を行うべき対象物の像面位置とレンズの像面位置を
    一致させるべくレンズ駆動を行わせる予測制御手段とを
    備えた自動焦点調節装置において、前記予測制御手段内
    に、前回の制御に使用した焦点検出領域のデフォーカス
    量が予測演算に不適切と判別した場合は、前回使用した
    焦点検出領域の近傍の領域の中から予測演算に適したデ
    フォーカス量が検出される領域を焦点検出領域とする領
    域変更手段を設けたことを特徴とする自動焦点調節装
    置。
  2. 【請求項2】 前記領域変更手段は、前回使用した焦点
    検出領域の近傍の領域の中から、像面位置変化の連続性
    が高いデフォーカス量が検出される領域を焦点検出領域
    とする手段であることを特徴とする請求項1記載の自動
    焦点調節装置。
  3. 【請求項3】 前記領域変更手段は、焦点調節を行うべ
    き対象物が遠ざかるときに、領域の変更を行う範囲を、
    前回使用した焦点検出領域の近傍の領域に制限する手段
    であることを特徴とする請求項1記載の自動焦点調節装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自動焦点調節装置を具備
    したことを特徴とするカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002131624A (ja) * 2000-10-25 2002-05-09 Olympus Optical Co Ltd 多点自動焦点カメラ
JP2019101320A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 キヤノン株式会社 焦点調節装置、その制御方法、およびプログラム、並びに撮像装置

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JP2019101320A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 キヤノン株式会社 焦点調節装置、その制御方法、およびプログラム、並びに撮像装置

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