JPH08295625A - リウマチおよび炎症予防または治療剤 - Google Patents
リウマチおよび炎症予防または治療剤Info
- Publication number
- JPH08295625A JPH08295625A JP7218738A JP21873895A JPH08295625A JP H08295625 A JPH08295625 A JP H08295625A JP 7218738 A JP7218738 A JP 7218738A JP 21873895 A JP21873895 A JP 21873895A JP H08295625 A JPH08295625 A JP H08295625A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- prevention
- agent
- brucein
- bruceine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 ブルセインBを有効成分とするリウマチ
および炎症から選ばれる疾病の予防または治療剤。 【効果】 該化合物は、白血球の接着、浸潤を抑制する
作用を有し、リウマチや種々の炎症等、特に慢性関節リ
ウマチの病態改善ならびに病変の進行の抑制などの治療
ならびに予防に有用であり、また胃腸障害、発熱、体重
減少等の副作用がない。
および炎症から選ばれる疾病の予防または治療剤。 【効果】 該化合物は、白血球の接着、浸潤を抑制する
作用を有し、リウマチや種々の炎症等、特に慢性関節リ
ウマチの病態改善ならびに病変の進行の抑制などの治療
ならびに予防に有用であり、また胃腸障害、発熱、体重
減少等の副作用がない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブルセインBを有
効成分とするリウマチおよび炎症から選ばれる疾病の予
防または治療剤に関し、特に慢性関節リウマチに有用な
予防または治療剤に関する。
効成分とするリウマチおよび炎症から選ばれる疾病の予
防または治療剤に関し、特に慢性関節リウマチに有用な
予防または治療剤に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】ブルセイン
Bは式:
Bは式:
【0003】
【化1】
【0004】で表され、抗マラリア作用、抗腫瘍作用を
有するものとして知られている。
有するものとして知られている。
【0005】リウマチの薬物療法としては、ステロイ
ド、非ステロイド系抗炎症剤、免疫抑制剤および金製剤
が挙げられる。ステロイド、非ステロイド系抗炎症剤
は、効果が早くでるが、対症療法であり、症状の進行を
くい止められない。免疫抑制剤および金製剤は、効果が
出るのが遅いが、症状の進行をある程度止められる。こ
れらの2種を組み合わせた療法もあるが、根本的な治療
となっていない。また、非ステロイド系抗炎症剤の作用
機序は主に炎症メディエーターの抑制である。即ち、対
症的な作用であり、効果もあまり強くない。ステロイド
系抗炎症剤は作用は非常に強いが、同時に重篤な副作用
を引き起こすことが報告されており、使用には充分な注
意が必要である。金製剤は、免疫調節作用を持ち、その
作用は遅効性で持効性であるが、粘膜皮膚症状、骨髄抑
制、腎障害、呼吸器障害などの副作用が報告されてお
り、金製剤もステロイド系抗炎症剤同様、使用には充分
な注意が必要である。
ド、非ステロイド系抗炎症剤、免疫抑制剤および金製剤
が挙げられる。ステロイド、非ステロイド系抗炎症剤
は、効果が早くでるが、対症療法であり、症状の進行を
くい止められない。免疫抑制剤および金製剤は、効果が
出るのが遅いが、症状の進行をある程度止められる。こ
れらの2種を組み合わせた療法もあるが、根本的な治療
となっていない。また、非ステロイド系抗炎症剤の作用
機序は主に炎症メディエーターの抑制である。即ち、対
症的な作用であり、効果もあまり強くない。ステロイド
系抗炎症剤は作用は非常に強いが、同時に重篤な副作用
を引き起こすことが報告されており、使用には充分な注
意が必要である。金製剤は、免疫調節作用を持ち、その
作用は遅効性で持効性であるが、粘膜皮膚症状、骨髄抑
制、腎障害、呼吸器障害などの副作用が報告されてお
り、金製剤もステロイド系抗炎症剤同様、使用には充分
な注意が必要である。
【0006】関節リウマチの病変部には、白血球の浸潤
が認められ、これらの白血球が関節部位などを攻撃する
ことが知られている。また、炎症部位においても白血球
の血管内皮細胞への接着、浸潤が亢進していることが知
られている。よって白血球の病変部への接着、浸潤を抑
制することで、リウマチ、炎症等の疾患の発症を抑制で
きると考えられる。実際に、白血球の接着に関与する接
着分子に対する抗体を投与することで、リウマチのモデ
ル動物において、抑制作用が認められたことが報告され
ている。そこで、これまでの薬物の作用機序である炎症
メディエーターの産生抑制とは異なる作用機序を持つ薬
物、即ち白血球の接着、浸潤を抑制する薬物を提供でき
れば、病変部において症状を緩和し、なおかつ病変の進
行をくい止めることができると考えられる。また、副作
用としての胃腸障害、発熱、体重減少等の従来の問題点
を回避でき、これら疾患の予防あるいは治療に有用であ
る。
が認められ、これらの白血球が関節部位などを攻撃する
ことが知られている。また、炎症部位においても白血球
の血管内皮細胞への接着、浸潤が亢進していることが知
られている。よって白血球の病変部への接着、浸潤を抑
制することで、リウマチ、炎症等の疾患の発症を抑制で
きると考えられる。実際に、白血球の接着に関与する接
着分子に対する抗体を投与することで、リウマチのモデ
ル動物において、抑制作用が認められたことが報告され
ている。そこで、これまでの薬物の作用機序である炎症
メディエーターの産生抑制とは異なる作用機序を持つ薬
物、即ち白血球の接着、浸潤を抑制する薬物を提供でき
れば、病変部において症状を緩和し、なおかつ病変の進
行をくい止めることができると考えられる。また、副作
用としての胃腸障害、発熱、体重減少等の従来の問題点
を回避でき、これら疾患の予防あるいは治療に有用であ
る。
【0007】本発明の目的は、ブルセインBの新規医薬
用途を提供することである。
用途を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、当該ブルセインBが白血球の接着、浸潤
の抑制作用を有し、リウマチおよび炎症から選ばれる疾
病の予防または治療剤として有用であることを見出し、
本発明を完成するに到った。
を行った結果、当該ブルセインBが白血球の接着、浸潤
の抑制作用を有し、リウマチおよび炎症から選ばれる疾
病の予防または治療剤として有用であることを見出し、
本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち本発明は、ブルセインBを有効成
分とするリウマチおよび炎症から選ばれる疾病の予防ま
たは治療剤に関する。
分とするリウマチおよび炎症から選ばれる疾病の予防ま
たは治療剤に関する。
【0010】ブルセインBは、S. M. Kupchan らの方法
(J. Org. Chem., 40(5), 648-654,1975) によりブルセ
ア・アンティディセンテリカ(Brucea antidysenterica)
より単離、精製することができる。
(J. Org. Chem., 40(5), 648-654,1975) によりブルセ
ア・アンティディセンテリカ(Brucea antidysenterica)
より単離、精製することができる。
【0011】
【作用・効果】本発明の有効成分であるブルセインB
は、白血球の接着、浸潤を抑制する作用を有し、リウマ
チや種々の炎症等、特に慢性関節リウマチの病態改善な
らびに病変の進行の抑制などの治療ならびに予防に有用
であり、また胃腸障害、発熱、体重減少等の副作用がな
い。
は、白血球の接着、浸潤を抑制する作用を有し、リウマ
チや種々の炎症等、特に慢性関節リウマチの病態改善な
らびに病変の進行の抑制などの治療ならびに予防に有用
であり、また胃腸障害、発熱、体重減少等の副作用がな
い。
【0012】ブルセインBを上記の医薬品として用いる
場合、薬理的に許容される添加剤(例えば、担体、賦形
剤、希釈剤など)などを、製薬上必要な成分と適宜混合
し、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、注射
剤などの態様で医薬組成物とし、経口的または非経口的
に投与することができる。
場合、薬理的に許容される添加剤(例えば、担体、賦形
剤、希釈剤など)などを、製薬上必要な成分と適宜混合
し、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、注射
剤などの態様で医薬組成物とし、経口的または非経口的
に投与することができる。
【0013】上記製剤中には、ブルセインBの有効量が
配合される。投与量は、投与ルート、症状、患者の体重
あるいは年令などによっても異なるが、例えば成人患者
にリウマチまたは炎症、特に慢性関節リウマチの治療、
予防に経口投与する場合は、0.1〜200 mg/ヒト/日、
特に 0.5〜100 mg/ヒト/日を1日1〜数回に分けて投
与するのが望ましい。また、静脈内投与の場合は、 0.1
〜100 mg/ヒト/日、特に 0.5〜50mg/ヒト/日を1日
1〜数回に分けて投与するのが望ましい。
配合される。投与量は、投与ルート、症状、患者の体重
あるいは年令などによっても異なるが、例えば成人患者
にリウマチまたは炎症、特に慢性関節リウマチの治療、
予防に経口投与する場合は、0.1〜200 mg/ヒト/日、
特に 0.5〜100 mg/ヒト/日を1日1〜数回に分けて投
与するのが望ましい。また、静脈内投与の場合は、 0.1
〜100 mg/ヒト/日、特に 0.5〜50mg/ヒト/日を1日
1〜数回に分けて投与するのが望ましい。
【0014】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために、実験例
および製剤例を挙げるが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
および製剤例を挙げるが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
【0015】〔使用薬物〕ブルセインB(本発明化合
物)および対照薬物としてマノアライド−25−アセタ
ールズを用いた。この対照薬物は、フォスフォリパーゼ
A2(phospholipase A2)阻害剤であり、白血球側の接
着分子発現を抑制することが報告されている。
物)および対照薬物としてマノアライド−25−アセタ
ールズを用いた。この対照薬物は、フォスフォリパーゼ
A2(phospholipase A2)阻害剤であり、白血球側の接
着分子発現を抑制することが報告されている。
【0016】実験例1:白血球−血管内皮細胞接着抑制
効果 ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(以下、HUVECと略
す)を96穴プレートに1穴あたり100μlの培養液
(EGM−UV)で37℃、5%CO2 条件下でコンフ
ルエント(約25,000細胞数/cm2 )に達するまで培養
した。その後、一度培養液(EGM−UV)を除いた
後、腫瘍壊死因子(TNF)5JRU(Japanese Reffe
rence Unit)/mlと薬物(0.002〜2.0 μg/mlの濃
度)を培養液(EGM−UV)100μlに加え、4時
間、37℃、5%CO2 条件下で作用させた。一方で、
BCECF−AM〔2,7−ビス−(2−カルボキシエ
チル)−5,6−カルボキシフルオレセイン アセトキ
シメチルエステル〕でラベルしたヒト好中球(100,000
細胞数/mlHBSS(ハンクス−バランス−ソルト−
ソリューション)に調製)に、薬物(0.002〜2.0 μg/
mlの濃度)を30分間作用させた。このヒト好中球懸
濁液(100,000 細胞数/ml)100μlをTNFと薬
物を作用させたHUVECに加え、30分間接着させ、
非接着細胞を50×gで遠心して除いた。細胞をトライ
トンXで処理し、励起波長508nm、蛍光波長531
nmで測定し、好中球の接着数を測定した。接着阻害率
は次式より算出した。 接着阻害率(%)=100×(T−S)/(T−C) (式中、Cは無処置時の接着好中球数、TはTNF作用
時の接着好中球数、Sは薬物とTNFを作用させたとき
の接着好中球数を示す) また、細胞増殖阻害濃度を以下のようにして測定した。
約3,000 細胞数/cm 2 になるように96穴プレートに
HUVECを植え(培養液(EGM−UV)100μ
l)、翌日に薬物(濃度0−200μg/ml)を培養
液100μlに溶解させたものを添加し、37℃、5%
CO2 条件下で5日間培養した。25%グルタルアルデ
ヒドを40μl加えて15分間固定した。リン酸緩衝液
で洗った後、0.2%メチレンブルー水溶液を100μ
l加えて15分間染色した。水で3回洗った後、風乾さ
せ、0.33N塩酸を200μl加え、655nmの吸
光度を測定した。この結果を表1および図1に示す。
効果 ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(以下、HUVECと略
す)を96穴プレートに1穴あたり100μlの培養液
(EGM−UV)で37℃、5%CO2 条件下でコンフ
ルエント(約25,000細胞数/cm2 )に達するまで培養
した。その後、一度培養液(EGM−UV)を除いた
後、腫瘍壊死因子(TNF)5JRU(Japanese Reffe
rence Unit)/mlと薬物(0.002〜2.0 μg/mlの濃
度)を培養液(EGM−UV)100μlに加え、4時
間、37℃、5%CO2 条件下で作用させた。一方で、
BCECF−AM〔2,7−ビス−(2−カルボキシエ
チル)−5,6−カルボキシフルオレセイン アセトキ
シメチルエステル〕でラベルしたヒト好中球(100,000
細胞数/mlHBSS(ハンクス−バランス−ソルト−
ソリューション)に調製)に、薬物(0.002〜2.0 μg/
mlの濃度)を30分間作用させた。このヒト好中球懸
濁液(100,000 細胞数/ml)100μlをTNFと薬
物を作用させたHUVECに加え、30分間接着させ、
非接着細胞を50×gで遠心して除いた。細胞をトライ
トンXで処理し、励起波長508nm、蛍光波長531
nmで測定し、好中球の接着数を測定した。接着阻害率
は次式より算出した。 接着阻害率(%)=100×(T−S)/(T−C) (式中、Cは無処置時の接着好中球数、TはTNF作用
時の接着好中球数、Sは薬物とTNFを作用させたとき
の接着好中球数を示す) また、細胞増殖阻害濃度を以下のようにして測定した。
約3,000 細胞数/cm 2 になるように96穴プレートに
HUVECを植え(培養液(EGM−UV)100μ
l)、翌日に薬物(濃度0−200μg/ml)を培養
液100μlに溶解させたものを添加し、37℃、5%
CO2 条件下で5日間培養した。25%グルタルアルデ
ヒドを40μl加えて15分間固定した。リン酸緩衝液
で洗った後、0.2%メチレンブルー水溶液を100μ
l加えて15分間染色した。水で3回洗った後、風乾さ
せ、0.33N塩酸を200μl加え、655nmの吸
光度を測定した。この結果を表1および図1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】ブルセインBは0.2μg/ml濃度で顕
著な接着抑制効果が認められた。また、0.02μg/
ml濃度(5日間培養)でHUVECの50%増殖抑制
を示した。つまり、この濃度以下では細胞に対する傷害
性はないものと考えられる。。なお、2、0.2μg/
ml濃度では、接着実験の条件の4時間作用では細胞の
形状に変化は見られなかったので、ブルセインBの接着
抑制作用は細胞傷害性による影響ではないと考えられ
る。
著な接着抑制効果が認められた。また、0.02μg/
ml濃度(5日間培養)でHUVECの50%増殖抑制
を示した。つまり、この濃度以下では細胞に対する傷害
性はないものと考えられる。。なお、2、0.2μg/
ml濃度では、接着実験の条件の4時間作用では細胞の
形状に変化は見られなかったので、ブルセインBの接着
抑制作用は細胞傷害性による影響ではないと考えられ
る。
【0019】実験例2:カラゲニン胸膜炎に対する効果 SD(スプラーグ−ドーリー)系雄性ラット(8週令)
をエーテル麻酔し、右胸腔内にカラゲニン500μg/
200μlを注入し、同時に薬物も静注した。1時間
後、再び同量の薬物を静注した。さらに3時間後、エー
テル麻酔下で脱血致死させ、胸腔内の浸潤液を回収、浸
潤液量を測定した。また、浸潤液中の白血球数は、回収
した浸潤液を希釈した後、血球計測板を用い、顕微鏡下
で細胞数を計測した。図2に使用薬物と浸潤液量および
該液中の白血球数の関係を示す。この結果より、ブルセ
インBは無処置および対照薬物に比べて、浸潤液量およ
び浸潤液中の白血球数が少なく、炎症を強く抑制した。
をエーテル麻酔し、右胸腔内にカラゲニン500μg/
200μlを注入し、同時に薬物も静注した。1時間
後、再び同量の薬物を静注した。さらに3時間後、エー
テル麻酔下で脱血致死させ、胸腔内の浸潤液を回収、浸
潤液量を測定した。また、浸潤液中の白血球数は、回収
した浸潤液を希釈した後、血球計測板を用い、顕微鏡下
で細胞数を計測した。図2に使用薬物と浸潤液量および
該液中の白血球数の関係を示す。この結果より、ブルセ
インBは無処置および対照薬物に比べて、浸潤液量およ
び浸潤液中の白血球数が少なく、炎症を強く抑制した。
【0020】実験例3:マウスコラーゲン関節炎(ヒト
慢性関節リウマチモデル動物)に対する効果 3mg/mlの牛由来タイプIIコラーゲンをフロイント
完全アジュバントと等量混合し、エマルジョンを作成し
た。このエマルジョン66−133μl(コラーゲン量
に換算すると100−200μg)をDBA/1 lacJ
雄性マウス(8週令)の尾部の皮内に注入した(初回免
疫)。21日後、再び3mg/mlの牛由来タイプIIコ
ラーゲンをフロイント不完全アジュバントと等量混合
し、エマルジョンを作成し、初回免疫と同じ量を免疫し
た。 ブルセインB: 3.4μg/マウス(100μl)(n=6) マノアライド−25−アセタールズ: 18.87μg/マウス
(100μl)(n=6) 無処置:生理食塩水 100μl (n=5) を、免疫開始と同時にそれぞれ腹腔に毎日投与し、初回
免疫の24日後より測定を開始した。症状の評価は次の
5段階に分けて行った。 0:変化なし 1:指の関節が1本腫れているとき 2:指の関節が2本以上、また足首に軽く腫れが認めら
れるとき 3:全体的に腫脹が認められたとき 4:足の腫れが最大限に達したと判断したとき これらの評価を四肢に対して行い、合計をスコアとして
表した。この結果を図3に示す。ブルセインBは無処置
に比べ、40日、50日目において関節炎を有意に抑制
していた。
慢性関節リウマチモデル動物)に対する効果 3mg/mlの牛由来タイプIIコラーゲンをフロイント
完全アジュバントと等量混合し、エマルジョンを作成し
た。このエマルジョン66−133μl(コラーゲン量
に換算すると100−200μg)をDBA/1 lacJ
雄性マウス(8週令)の尾部の皮内に注入した(初回免
疫)。21日後、再び3mg/mlの牛由来タイプIIコ
ラーゲンをフロイント不完全アジュバントと等量混合
し、エマルジョンを作成し、初回免疫と同じ量を免疫し
た。 ブルセインB: 3.4μg/マウス(100μl)(n=6) マノアライド−25−アセタールズ: 18.87μg/マウス
(100μl)(n=6) 無処置:生理食塩水 100μl (n=5) を、免疫開始と同時にそれぞれ腹腔に毎日投与し、初回
免疫の24日後より測定を開始した。症状の評価は次の
5段階に分けて行った。 0:変化なし 1:指の関節が1本腫れているとき 2:指の関節が2本以上、また足首に軽く腫れが認めら
れるとき 3:全体的に腫脹が認められたとき 4:足の腫れが最大限に達したと判断したとき これらの評価を四肢に対して行い、合計をスコアとして
表した。この結果を図3に示す。ブルセインBは無処置
に比べ、40日、50日目において関節炎を有意に抑制
していた。
【0021】実験例4:タイプIIコラーゲン抗体価の測
定 96穴プレートに25μg/mlに希釈した牛由来タイ
プIIコラーゲン50μlを加え、4℃で一晩固相化し
た。1%牛血清アルブミンを200μl加えて1時間、
室温でブロッキング反応を行った。1次抗体は、実験例
3で用いたマウスより採血し、凝固させたのち遠心して
得られた血清を20,000倍希釈して50μl加え、2時
間、室温で反応させた。2次抗体は、西洋わさび由来ペ
ルオキシダーゼでラベルしたウサギ由来抗マウスIgG
抗体を 5,000倍希釈して50μl加え、2時間、室温で
反応させた。発色は0.05%H2 O2 (過酸化水素
水)を基質として100μl加え、2Nの硫酸を50μ
l加えて発色反応を止めた。マイクロプレートリーダー
を用いて、450nmの吸光度を測定し、得られた吸光
度の値をタイプIIコラーゲン抗体価として表した。この
結果を図4に示す。ブルセインBは無処置に比べ、抗体
価を有意に低下させた。
定 96穴プレートに25μg/mlに希釈した牛由来タイ
プIIコラーゲン50μlを加え、4℃で一晩固相化し
た。1%牛血清アルブミンを200μl加えて1時間、
室温でブロッキング反応を行った。1次抗体は、実験例
3で用いたマウスより採血し、凝固させたのち遠心して
得られた血清を20,000倍希釈して50μl加え、2時
間、室温で反応させた。2次抗体は、西洋わさび由来ペ
ルオキシダーゼでラベルしたウサギ由来抗マウスIgG
抗体を 5,000倍希釈して50μl加え、2時間、室温で
反応させた。発色は0.05%H2 O2 (過酸化水素
水)を基質として100μl加え、2Nの硫酸を50μ
l加えて発色反応を止めた。マイクロプレートリーダー
を用いて、450nmの吸光度を測定し、得られた吸光
度の値をタイプIIコラーゲン抗体価として表した。この
結果を図4に示す。ブルセインBは無処置に比べ、抗体
価を有意に低下させた。
【0022】 製剤例1(錠剤) 1錠中 (1)ブルセインB 30 mg (2)乳糖 39 mg (3)微結晶セルロース 24 mg (4)カルメロースカルシウム 4 mg (5)ヒドロキシプロピルセルロース 2 mg (6)ステアリン酸マグネシウム 1 mg 全 量 100 mg (1)から(4) までを均一に混合し、これに (5)の水溶液
を加え、練合した後、乾燥、整粒し、 (6)を加えて混合
した後、圧縮成形して1錠100mgの錠剤を製した。
を加え、練合した後、乾燥、整粒し、 (6)を加えて混合
した後、圧縮成形して1錠100mgの錠剤を製した。
【0023】 製剤例2(顆粒剤または細粒剤) 1g中 (1)ブルセインB 30 mg (2)乳糖 850 mg (3)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 105 mg (4)ヒドロキシプロピルセルロース 10 mg (5)軽質無水ケイ酸 5 mg (1)から(3) までを均一に混合し、これに (4)の水溶液
を加え、練合した後、押し出し造粒機にて顆粒を製し、
乾燥、整粒後 (5)を加えて混合し顆粒剤を製した。ま
た、本処方にて押し出し造粒工程を省くことで細粒剤と
することもできる。
を加え、練合した後、押し出し造粒機にて顆粒を製し、
乾燥、整粒後 (5)を加えて混合し顆粒剤を製した。ま
た、本処方にて押し出し造粒工程を省くことで細粒剤と
することもできる。
【0024】 製剤例3(硬カプセル剤) 1カプセル中 (1)ブルセインB 30 mg (2)乳糖 27 mg (3)微結晶セルロース 10 mg (4)トウモロコシデンプン 10 mg (5)ヒドロキシプロピルセルロース 2 mg (6)ステアリン酸マグネシウム 1 mg 全 量 80 mg (1)から(4) までを均一に混合し、これに (5)の水溶液
を加え、練合した後、乾燥、整粒し、 (6)を加えて混合
した後、硬カプセルに本品を80mg充填し、硬カプセ
ル剤を製した。
を加え、練合した後、乾燥、整粒し、 (6)を加えて混合
した後、硬カプセルに本品を80mg充填し、硬カプセ
ル剤を製した。
【0025】 製剤例4(シロップ剤) 100ml中 (1)ブルセインB 0.2g (2)D−ソルビトール液(70%) 70 g (3)クエン酸 0.3g (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.028g (5)パラオキシ安息香酸プロピル 0.012g (6)プロピレングリコール 10 g (7)精製水 適量 (1) 、(4) 、(5) を(6) に溶解し、更に (2)と(3) を加
え、均一になるまで攪拌した後、 (7)を加えて全量を1
00mlとし、シロップ剤とした。
え、均一になるまで攪拌した後、 (7)を加えて全量を1
00mlとし、シロップ剤とした。
【0026】 製剤例5(注射剤) 2ml中 (1)ブルセインB 10 mg (2)塩酸 0.1 ml (3)水酸化ナトリウム 適量 (4)注射用蒸留水 適量 上記成分を混合溶液としたのち、常法により注射剤とし
た。
た。
【図1】ブルセインB濃度と好中球の接着阻害率および
HUVECの細胞数の関係を示す図である。
HUVECの細胞数の関係を示す図である。
【図2】ラットカラゲニン胸膜炎モデルに対するブルセ
インBの効果を示す図である。
インBの効果を示す図である。
【図3】マウスコラーゲン関節炎モデルに対するブルセ
インBの効果を示す図である。
インBの効果を示す図である。
【図4】抗タイプIIコラーゲン抗体価に対するブルセイ
ンBの効果を示す図である。
ンBの効果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸谷 治雅 兵庫県神戸市東灘区向洋町中6丁目6番地 611号棟404号室 (72)発明者 中田 哲史 大阪府箕面市小野原西2−10−27 楽山荘 2−E (72)発明者 古川 ますみ 大阪府泉佐野市東佐野台9−29 (72)発明者 正垣 武志 大阪府吹田市山田南45−B−903
Claims (1)
- 【請求項1】 ブルセインBを有効成分とするリウマチ
および炎症から選ばれる疾病の予防または治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7218738A JPH08295625A (ja) | 1995-02-27 | 1995-08-28 | リウマチおよび炎症予防または治療剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-38812 | 1995-02-27 | ||
JP3881295 | 1995-02-27 | ||
JP7218738A JPH08295625A (ja) | 1995-02-27 | 1995-08-28 | リウマチおよび炎症予防または治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08295625A true JPH08295625A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=26378096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7218738A Pending JPH08295625A (ja) | 1995-02-27 | 1995-08-28 | リウマチおよび炎症予防または治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08295625A (ja) |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP7218738A patent/JPH08295625A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3521145B2 (ja) | 免疫調節剤,細胞接着阻害剤および自己免疫疾患の治療・予防剤 | |
DE69734290T2 (de) | Mittel zur hemmung von angiogenese enthaltend thalodomid und einen nsaid | |
JP2013529598A (ja) | 部分的および完全硫酸化ヒアルロナンの用途 | |
KR920004095B1 (ko) | 골관절염 치료제 | |
JPH03181422A (ja) | 炎症の治療方法及び炎症の治療用合成薬 | |
CA2002814A1 (en) | Angiostatic agents | |
EP1970372B1 (en) | Salts of 9-oxoacridine-10-acetic acid with 1-alkylamno-1-desoxy-polyols | |
JPH10506606A (ja) | 消化管損傷の処置のためのバイオポリマーの使用 | |
US20230330041A1 (en) | Application of tris (hydroxymethyl) aminomethane pharmaceutically acceptable salt to drugs for treating hyperuricemia | |
NZ512713A (en) | New use of melagatran | |
JP3040463B2 (ja) | 抗血栓症作用を有する組合せ調剤 | |
EP0432400B1 (en) | Pharmacologically active substance BPC, the process for its preparation and its use in the therapy | |
JPH08295625A (ja) | リウマチおよび炎症予防または治療剤 | |
EP0717995A2 (en) | Cell degeneration suppressing and organ toxicity reducing agent | |
CN107840897A (zh) | 一种用于治疗骨关节炎的透明质酸镁盐及其制备方法和应用 | |
JPH02223525A (ja) | 血管新生阻害剤 | |
JPH11147901A (ja) | カリクレイン−キニン系阻害剤 | |
WO1997022628A1 (fr) | Inhibiteur d'epaississement de la membrane intravasculaire | |
KR101313894B1 (ko) | 신규한 탈황산화된 헤파린-담즙산 유도체를 포함하는 염증성 질환의 예방 및 치료용 조성물 | |
GB2143732A (en) | Homocarnosine for antitumor formulation | |
AU749673B2 (en) | Use of glycosaminoglycans for producing pharmaceutical preparations for treating diabetes-associated diseases of the eye | |
JP2000513707A (ja) | 投与薬剤の目標化、治療薬および他のグリコサミノグリカン(gags) | |
JPS5938207B2 (ja) | 腎疾患治療剤 | |
WO1992004368A1 (en) | Pharmacologically active substance bpc, the process for its preparation and its use in the therapy | |
JPH02172920A (ja) | 抗潰瘍剤 |