JPH0829561B2 - 管路の内張り材 - Google Patents

管路の内張り材

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JPH0829561B2
JPH0829561B2 JP63228170A JP22817088A JPH0829561B2 JP H0829561 B2 JPH0829561 B2 JP H0829561B2 JP 63228170 A JP63228170 A JP 63228170A JP 22817088 A JP22817088 A JP 22817088A JP H0829561 B2 JPH0829561 B2 JP H0829561B2
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成生 金田
秋生 森永
均 斎藤
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Ashimori Industry Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Ashimori Industry Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガス導管、水道管、下水道管、電力線や通
信線の敷設管路、石油パイプライン等の、主として地中
に埋設された管路の内面に内張りするための、内張り材
に関するものであって、特に筒状の繊維層の外面に柔軟
な気密層を形成してなり、その繊維層に硬化性樹脂を含
浸させておいて、これを流体圧力で裏返しながら管路内
に挿通し、その裏返された内張り材を前記流体圧力で管
路内面に圧着し、前記硬化性樹脂を硬化させて管路内面
に接着することにより、管路内面に内張り層を形成する
方法において適用するに適した内張り材であり、かつ前
記硬化性樹脂が硬化することにより、当該内張り層自体
が管路内において強固な管を形成することのできる内張
り材に関するものである。
かつては管路の内張りは、老朽化した管路の損傷部分
を塞ぎ、内部流体の漏出を防止することを目的として行
われていた。この場合には内張り材は気密性、水密性を
有することは要求されていたが、内張り材自体の強度や
剛性はそれ程問題にされることはなく、何等かの原因で
管路が破断すれば、その内面の内張り層も当然に破断す
るものと考えられていた。
しかしながら近年、地盤沈下や通行車両の振動等によ
り水道管や下水道管等の管路が破断する事故が発生し、
さらに一部の都市圏において大地震の発生が予想される
ようになると、単に老朽化した管路を補修するだけでは
なく、新しい管路にも、地震や振動等によって管路が破
断したときに備えて予防的に内張りを施すことが行われ
るようになっている。
すなわち、管路内に内張り層によりもう一つの管を形
成して、いわゆるパイプインパイプの構造を採り、管路
が外力により破壊されたときにも、内張り層は健在であ
って、内部の流体の漏出を防止すると共に、当分の間流
路を確保することができることが要求されている。
かかる構造においては、先ず、外側の管路が外力によ
り破壊されたときに、内側の内張り層は破壊されること
なく、管路から剥がれて伸びることによりエネルギーを
吸収し、ガスや水道水、下水道水等の内部流体の漏出を
防いで、その流路を確保する、いわゆる免震性を有する
ことが要求される。而して管路が破壊される状況は、主
として管周方向の亀裂、折損及び、継手部分の離脱であ
り、内張り材としては長さ方向に十分な強度を有し、且
つ10〜20%程度の伸びを有することが要求される。
次に管路が地震等により破壊されたときには、外部の
地下水や土圧が直接内側の内張り層に作用するので、地
下水や土圧に対して十分に耐えるだけの強度を有する、
いわゆる外圧保形性が必要である。而してこの外圧保形
性は、内張り層を形成する内張り材の周方向の曲げ弾性
率に寄与するところが大きく、この曲げ弾性率が大きい
程、外圧保形性は良好になる。
また管路内に加圧流体が送られている場合にあって
は、内圧に耐えるだけの耐圧力を有している必要があ
る。また内圧による径膨脹率が小さいものであることが
望ましい。径膨脹率が大きいと、すでに破壊されている
管路の破壊を進行させることになり、また圧力の変動に
より径が変動して、周囲の土を動かして周囲に空隙を形
成することになるので、好ましくない。
また内張りされる管路は、すべてが直管部のみで構成
されていることは極めて希であって、通常はベンド部な
どの曲管部を有している。例えば150mmφのガス導管の
ベンド部は、その曲率半径が約400mmであって、ベンド
部の外側と内側とでその長さは約1.5倍の差がある。従
ってこのような管路に内張りするためにも、内張り材は
その長さ方向に伸長性に富むものであることが要求され
るのである。
[従来の技術] 長さ方向に伸長性に富む内張り材としては、例えば特
開昭59−194809号公報、実開昭60−132323号公報等に記
載されたものが知られている。これらのものは、筒状織
布の外面に気密性の皮膜層を形成したものであって、そ
の筒状織布のたて糸として、ポリウレタン弾性糸にポリ
エチレンテレフタレート繊維等の合成繊維糸を巻回した
糸条や、ポリブチレンテレフタレート繊維糸等を使用す
るものである。
而してこれらの構造におけるたて糸は伸縮性に富むも
のであるため、曲管部において曲管の外側に沿った部分
のたて糸が伸長することができ、曲管部を有する管路に
も適切に内張りすることができるのである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらこの種の内張り材においては、筒状織布
がその長さ方向に伸長されるとその分だけよこ糸の間隔
が開き、よこ糸密度が粗になって筒状織布の耐圧性能が
低下する。例えば管路のベンド部においては、その曲り
の外側に沿った部分の内張り材が伸長するためよこ糸密
度が粗くなり、また管路が破断して内張り材が管路から
剥がれたような場合にも、その部分の内張り材が伸長し
て筒状織布のよこ糸密度が粗くなる。
而して筒状織布のよこ糸密度が部分的に粗になると、
その部分の耐圧性能が低下し、内圧により膨み易くな
る。そのため管路に損傷が生じたような場合にはその損
傷部分を内側から押し拡げるように作用し、損傷を進行
させる恐れがある。また外圧保形性も低下し、外部から
地下水圧や土圧が加わったような場合、これらの外圧に
耐えることができず、潰れる可能性がある。
筒状織布のよこ糸の密度を予め密にしておき、筒状織
布が長さ方向に伸長した状態においても十分な耐圧性能
や外圧保形性を確保し得るようにすることも考えられる
が、よこ糸を密にすればたて糸はある程度伸長した状態
で織込まれることとなり、筒状織物の収縮性が阻害さ
れ、たて糸に伸縮性に富む糸条を使用することの意義が
失われてしまう。
また特開昭59−225921号公報や特開昭59−225920号公
報に示されるように内張り材における繊維層の厚みを増
すことにより保形性を確保し、径膨脹を押えることもで
きるが、繊維層の厚みのみにより長さ方向の伸縮性を確
保しようとすると、内張り層の柔軟性が低下し、反転の
ために大きな流体圧力が必要となり、内張り作業が困難
になると共に、その流体圧力によりたて糸が伸長され、
ベンド部に皺が生じたり、管路の破断時に免震性が確保
できなくなるという欠点を有している。
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、内
張り層が必要以上に厚くなることがなく、且つ内張り材
に要求される免震性、外圧保形性及び耐圧力を有し、径
膨脹が小さいことなどの諸特性を満足させ、さらに管路
の曲管部にも適切に内張りすることのできる、管路の内
張り材を提供することを目的とするものである。
[問題点を解決する手段] 而して本発明における請求項1の発明は、伸縮性に富
む糸条をたて糸とし、高剛性繊維をよこ糸の少なくとも
一部に使用して、たて糸に対してよこ糸が屈曲した構造
の筒状織布を形成し、当該筒状織布における管路に対向
すべき面に当該筒状織布を構成するよこ糸よりも充分に
太い糸条を配設し、該糸条を前記筒状織布に対して極め
て粗い密度で接結して繊維層を形成し、該繊維層におけ
る内張り時に内側となるべき面にゴム又は合成樹脂の気
密層を形成したことを特徴とするものである。この発明
においては、よこ糸よりも充分に太い糸条が、合成繊維
の巻縮加工糸であるの好ましい。
また請求項3の発明は、伸縮性に富む糸条をたて糸と
し、該たて糸とよこ糸とを筒状に織成してなる筒状織布
における管路に対向する面に、高剛性繊維糸を筒状織布
の周方向に配設し、該高剛性糸を筒状織布に対して極め
て粗い密度で接結すると共に、当該接結点間の高剛性繊
維糸を弛ませて繊維層を形成し、当該繊維層における前
記筒状織布の他の面にゴム又は剛性樹脂の気密層を形成
したことを特徴とするものである。この発明において
は、前記高剛性繊維糸が、筒状織布のよこ糸よりも充分
に太い糸条であるのが好ましい。
而してこれらの発明においては、筒状織布のよこ糸
が、高剛性繊維又はポリエステル繊維であるのが好まし
い。特によこ糸としてポリエステル繊維糸を使用する場
合には、その巻縮加工糸又は、フィラメント糸とスパン
糸又は交絡長繊維糸との混撚り糸が適当である。また筒
状織布のよこ糸として、たて糸と同様の伸縮性に富む糸
条を使用することもできる。
而して本発明においては、伸縮性に富む糸条として
は、ポリウレタン弾性糸等の弾性を有する糸に合成繊維
糸を巻回してなる糸条を使用することができ、また合成
繊維の巻縮加工糸を使用することもできる。またそれ自
体伸縮性に富む繊維としてポリブチレンテレフタレート
繊維を使用することもでき、当該ポリブチレンテレフタ
レート繊維糸の巻縮加工糸が最も適している。
また本発明における高剛性繊維としては、単繊維の径
が6μ以下のガラス繊維が適当であり、またアラミド繊
維を使用することもできる。またこれらの高剛性繊維の
嵩高加工糸を使用するのが好ましい。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面に従って説明する。第1図
は本発明の内張り材1を示すものであって、当該内張り
材1は繊維層2の外面にゴム又は合成樹脂の気密層3を
形成されている。
第2図は請求項1の発明の実施例を示すものであっ
て、繊維層2はたて糸4とよこ糸5とを筒状に織成した
筒状織布6と、当該筒状織布6の内側に周方向に配設さ
れた、前記よこ糸5よりも充分に太い糸条7とよりなっ
ており、当該糸条7は前記筒状織布6に対して接結糸8
により極めて粗く接結されていて、筒状織布6に対して
一体に固定されている。なお前記糸条7は、筒状織布6
の長さ方向に配設されていても良い。
この内張り材1においては、繊維層2のたて糸4とし
ては伸縮性に富む糸条が使用され、例えばポリウレタン
弾性糸等の弾性を有する糸の周囲にポリエステル糸等の
合成繊維糸を巻回した糸条が使用される。
前記弾性を有する糸としては、ポリウレタン弾性糸の
他にゴム糸等を使用しても良いが、ゴム糸は紫外線や熱
等により容易に劣化するので、ポリウレタンの方が適し
ている。またこの弾性を有する糸に巻回する合成繊維糸
は、たて糸4の収縮力を高めるものであって、合成繊維
のフィラメント糸やスパン糸の他、巻縮加工糸を使用す
ることもできる。
またこのたて糸4としては、ポリブチレンテレフタレ
ート繊維糸を使用するのも好ましい。ポリブチレンテレ
フタレート繊維はそれ自体約30%の破断時伸度を有して
おり、合成繊維糸のなかでは特に伸縮性に富むものであ
って、本発明におけるたて糸として好適である。
さらにポリブチレンテレフタレート繊維の巻縮加工糸
を使用することにより、さらに伸縮性を高めることがで
き、より好ましい。
繊維層2のよこ糸5としては、少くともその一部に高
合成繊維が使用される。高合性繊維としては、ガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維、全芳香族ポリ
エステル繊維、超高重合度ポリエチレン繊維等が挙げら
れるが、そのうちではガラス繊維が最も適している。
内張り材1を管路の内張りする際には、繊維層2に反
応硬化型樹脂が含浸されるが、反応硬化型樹脂としてエ
ポキシ樹脂が最も汎用される。従って繊維層2のよこ糸
5としては、このエポキシ樹脂との親和性に優れ、エポ
キシ樹脂をマトリックスとして比較的安価に弾性率の大
きな複合材を形成することのできるガラス繊維が好適な
のである。
またこのガラス繊維は、単繊維の直径が6μ以下のも
のが好ましい。内張り材1の筒状織布2は、織無された
後偏平に折畳まれて取扱われるが、単繊維の直径が大き
いものでは折畳み耳部において繊維が折損し易く、好ま
しくない。また裏返しながら管路に挿通する際にも、単
繊維の直径の細いものを使用することにより、内張り材
が柔軟で裏返しが容易になり、低い圧力で裏返しを進行
させることができる。
またこの高剛性繊維糸は、嵩高加工を施したものが好
ましい。筒状織布2は反応硬化型樹脂を充分に含浸する
必要があるので、高剛性繊維をエアージェット又はスチ
ームジェットで撹乱して、嵩高加工を施したものを使用
するのが望ましいのである。
このよこ糸5は、前記高剛性繊維のフィラメント糸の
みからなるものであっても良いが、この高剛性繊維と他
の繊維例えばポリエステル繊維のフィラメント糸又は交
絡長繊維糸、スパン糸等と、混撚りしたものであっても
良い。
本発明においては、筒状織布6はたて糸4とよこ糸5
とを筒状に織成して形成しているが、当該筒状織布6中
において、たて糸4がほゞ直線状に伸びており、且つよ
こ糸5が屈曲した構造を採っている。このよこ糸5の屈
曲の程度は、前記筒状織布1中におけるよこ糸5の織縮
み率が、7〜25%となるように屈曲せしめられているの
が適当である。
筒状織布2の織り組織としては、適宜の組織を使用す
ることができ、平織り、綾織り、畝織り等が適当であ
る。
糸条7としては、ポリエステル等の合成繊維の巻縮加
工糸が適当である。糸条7は繊維層2の嵩高性を確保す
るものであるから、デニール数の割に嵩の高い巻縮加工
糸を使用するのが好ましいのである。
また図面の例においては、接結糸8は前記筒状織布6
を構成するたて糸4とは別個の細い接結糸が使用されて
いるが、筒状織布6を構成するたて糸4により接結する
こともできる。
また糸条7の筒状織布6に対する接結は、極めて粗く
接結するのが良く、数cm間隔で接結するのが適当であ
る。またその糸条7の筒状繊維6に対する接結の位置
は、内張り材1の長さ方向に対して同じ位置で接結して
も良いが、隣接する糸条7を互いに食違った位置で接結
し、接結点における凹部が長さ方向に連続して生じるの
を避けるのが好ましい。
気密層3の材質は、管路の種類により異なり、当該管
路内に通す流体の種類に応じて耐久性に優れたものが使
用されるが、汎用されるものとして、熱可塑性ポリエス
テル弾性樹脂やポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
次に第3図に示すものは、本発明の請求項3の発明の
実施例であって、内張り材1は繊維層2の外面にゴム又
は合成樹脂の気密層3を形成したものである。繊維層2
はたて糸4とよこ糸5とよりなる筒状織布6を有してお
り、その筒状織布6の内面には高剛性繊維糸10が周方向
に沿って配設されている。そして該高剛性繊維糸10は前
記筒状織布6に対し、接結糸11により極めて粗く接結さ
れており、接結糸11で接結された接結点の間の部分にお
いて、高剛性繊維糸10は弛みが形成されている。
なお図面の例においては、接結糸11は筒状織布6を構
成するたて糸4を使用しているが、このたて糸4とは別
の接結たて糸を配し、それで接結することもできる。
前記筒状織布6を構成するたて糸4としては、先に請
求項1の実施例において述べたと同様の伸縮性に富む糸
条が使用され、よこ糸5としては、高剛性繊維糸やポリ
エステル繊維糸等を使用することができる。ポリエステ
ル繊維糸を使用する場合には、巻縮加工糸であることが
好ましく、またポリエステル繊維のフィラメント糸とス
パン糸又は交絡長繊維糸との混撚り糸を使用するのも好
ましい。さらに筒状織布のよこ糸として、たて糸と同様
の伸縮性に富む糸条を使用することも可能である。
高剛性繊維糸10としては、ガラス繊維、炭素繊維、金
属繊維、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、超
高重合度ポリエチレン繊維等が挙げられるが、エポキシ
樹脂との親和性に優れたガラス繊維が最も適当であり、
筒状織布6を構成するよこ糸5よりも充分に太い糸を使
用するのが好ましい。
また高剛性繊維糸10の太さは、要求される外圧保形性
の程度によっても異るが、筒状織布6の内面に高剛性繊
維糸10による厚さ2〜10mm程度の層が形成されるように
するのが適当である。また高剛性繊維糸10として嵩高加
工糸を使用することにより、見掛けの太さが増し、エポ
キシ樹脂等の硬化性樹脂を多量に含浸し易くなるので好
ましい。
さらに高剛性繊維糸10は、筒状織布6の内面に相当程
度の密度をもって配設するのが好ましく、少くとも無荷
重状態において、筒状織布6の内面の50%以上が高剛性
繊維糸10で覆われた状態とするのが望ましい。高剛性繊
維糸10による被覆率が低いと、その高剛性繊維糸10の間
隔部分において反応硬化型樹脂を包含することができ
ず、内張り材1としての樹脂の包含率が低下し、内張り
状態における外圧保形性を充分に向上させることができ
ない。
高剛性繊維糸10を筒状織布6に接結するには、極めて
粗く接結するのが良く、数cm間隔程度で接結するのが適
当である。接結点は全ての高剛性繊維糸10について内張
り材1の長さ方向に同一の位置で接結しても良いが、隣
接する高剛性繊維糸10を互いに食い違った位置で接結
し、接結点における凹凸を少なくするのが好ましい。
さらに当該接結点の間の高剛性繊維糸10には、図面に
示すように弛みが形成されている。図面の例は繊維層2
の外面に気密層3が形成されており、これを裏返しなが
ら管路に挿通して内張りするのであるが、この内張り材
1を裏返すと高剛性繊維糸10が筒状織布6の外側に位置
し、周長が長くなる。従って高剛性繊維糸10に弛みがな
いと、内張り材1が裏返ったときに筒状織布6に皺が生
じたり、また高剛性繊維糸10の剛性によって径膨脹を生
じさせることができなくなり、管路の内面に密着させる
ことが困難になる。
なお以上の説明においては、内張り材1は、これを裏
返して管路に挿通して内張りする方法において使用する
ものとして説明しているので、繊維層2の外面に気密層
3が形成されているものとして説明しているが、内張り
材1を裏返すことなく管路内に引っ張り込んで張り付け
る方法において使用するものである場合には、内外の関
係は前述とは全く逆になり、繊維層2の内面に気密層3
が形成されるべきである。
また以後の説明においてもこれまでの説明を踏襲し、
裏返して挿通する内張り材として説明するが、裏返さな
い内張り材においては、前述のように適宜変更して解す
べきである。
[作用] 本発明においては、繊維層2が硬化性樹脂を含浸し管
路の内面に圧接された状態で樹脂が硬化する。そして管
路の内側に繊維層2と樹脂とでFRP構造の管を形成す
る。
而してこの管路の曲管部においては、内張り材1の繊
維層2における筒状織布6のたて糸4が伸縮性に富んで
いるので、曲管の外側に沿う部分のたて糸4が伸長し
て、内張り材1が曲管部に適切に沿う。
そして管路が地震や振動などにより破断したような場
合には、内張り材1がその長さ方向に伸長することがで
きるので、管路内に形成された前述のFRP管が管路内面
から剥がれて、管路内に無傷の流路を確保し、免震性を
有する。さらにこのFRP管は、繊維層2のよこ方向に高
剛性繊維が配設されているので、十分な耐圧性能を示す
と共に、内圧により過度に径膨脹を生じることがなく、
管路の損傷を拡大することがない。
さらに繊維層2に反応硬化型樹脂が含浸して硬化し、
内張り層を形成した状態において周方向に高剛性繊維を
使用しているため、内張り層の周方向の曲げ弾性率が高
く、FRP管が外圧により押し潰されることがなく、従っ
て外圧保形性に優れたものとなる。
[発明の効果] 従って本発明によれば、前記管路の内張り材として要
求される免震性、外圧保形性及び径膨脹が小さいことな
どの、各性能をすべて満足させるものである。しかも内
張り層の厚みを必要以上に大きくすることなく、これら
の要求を満たすものであるので、その製造は簡単である
と共に、内張り作業も小さい流体圧力で容易に行うこと
ができるのである。
特に周方向に強度の大きい高剛性繊維を使用している
ので、内張り材1が伸長することによりよこ糸の密度が
粗になっても、充分に耐圧性能を確保することができ、
径膨脹を生じて管路の損傷を拡大したり、外圧により押
し潰されたりすることがなく、また、繊維層2のよこ糸
を過度に配設する必要がないので、繊維層2の長さ方向
の伸長性を充分に確保できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内張り材の斜視図である。第2図は請
求項1の発明の実施例を示す一部拡大横断面図である。
第3図は請求項3の発明の実施例を示す一部拡大断面図
である。 1……内張り材、2……繊維層 3……気密層、4……たて糸 5……よこ糸、6……筒状織布 7……糸条、8……接結糸 10……高剛性繊維糸、11……接結糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬下 雅博 兵庫県西宮市甲子園口2丁目24番12号 (56)参考文献 特開 昭59−225921(JP,A) 実開 昭61−31724(JP,U)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸縮性に富む糸条をたて糸とし、高剛性繊
    維をよこ糸の少なくとも一部に使用して、たて糸に対し
    てよこ糸が屈曲した構造の筒状織布を形成し、当該筒状
    織布における管路に対向すべき面に当該筒状織布を構成
    するよこ糸よりも充分に太い糸条を配設し、該糸条を前
    記筒状織布に対して極めて粗い密度で接結して繊維層を
    形成し、該繊維層における内張り時に内側となるべき面
    にゴム又は合成樹脂の気密層を形成したことを特徴とす
    る、管路の内張り材
  2. 【請求項2】よこ糸よりも充分に太い糸条が、合成繊維
    の巻縮加工糸であることを特徴とする、請求項1に記載
    の管路の内張り材
  3. 【請求項3】伸縮性に富む糸条をたて糸とし、該たて糸
    とよこ糸とを筒状に織成してなる筒状織布における管路
    に対向する面に、高剛性繊維糸を筒状織布の周方向に配
    設し、該高剛性糸を筒状織布に対して極めて粗い密度で
    接結すると共に、当該接結点間の高剛性繊維糸を弛ませ
    て繊維層を形成し、当該繊維層における前記筒状織布の
    他の面にゴム又は合成樹脂の気密層を形成したことを特
    徴とする、管路の内張り材
  4. 【請求項4】高剛性繊維糸が、筒状織布のよこ糸よりも
    充分に太い糸条であることを特徴とする、請求項3に記
    載の管路の内張り材
  5. 【請求項5】筒状織布のよこ糸が、高剛性繊維糸である
    ことを特徴とする、請求項3又は4に記載の管路の内張
    り材
  6. 【請求項6】筒状織布のよこ糸が、ポリエステル繊維糸
    であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の管路
    の内張り材
  7. 【請求項7】ポリエステル繊維糸が、ポリエステル繊維
    の巻縮加工糸であることを特徴とする、請求項6に記載
    の管路の内張り材
  8. 【請求項8】ポリエステル繊維糸が、ポリエテル繊維の
    フィラメント糸とスパン糸又は交絡長繊維糸との混撚り
    糸であることを特徴とする、請求項6に記載の管路の内
    張り材
  9. 【請求項9】筒状織布のよこ糸が、伸縮性に富む糸条で
    あることを特徴とする、請求項3又は4に記載の管路の
    内張り材
  10. 【請求項10】伸縮性に富む糸条が、弾性を有する糸に
    合成繊維糸を巻回してなる糸条であることを特徴とす
    る、請求項1乃至9に記載の管路の内張り材
  11. 【請求項11】弾性を有する糸が、ポリウレタン弾性糸
    であることを特徴とする、請求項10に記載の管路の内張
    り材
  12. 【請求項12】合成繊維糸が、合成繊維の巻縮加工糸で
    あることを特徴とする、請求項10に記載の管路の内張り
  13. 【請求項13】伸縮性に富む糸条が、ポリブチレンテレ
    フタレート繊維よりなる糸であることを特徴とする、請
    求項1乃至9に記載の管路の内張り材
  14. 【請求項14】ポリブチレンテレフタレート繊維糸が巻
    縮加工糸であることを特徴とする、請求項13に記載の管
    路の内張り材
  15. 【請求項15】高剛性繊維が、ガラス繊維であることを
    特徴とする、請求項1乃至14に記載の管路の内張り材
  16. 【請求項16】ガラス繊維の単繊維の径が、6μ以下で
    あることを特徴とする、請求項15に記載の管路の内張り
  17. 【請求項17】高剛性繊維が、アラミド繊維であること
    を特徴とする、請求項1乃至14に記載の管路の内張り材
  18. 【請求項18】高剛性繊維糸が、高剛性繊維の嵩高加工
    糸であることを特徴とする、請求項1乃至14に記載の管
    路の内張り材
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