JPH08295547A - セメント分散剤 - Google Patents

セメント分散剤

Info

Publication number
JPH08295547A
JPH08295547A JP9839195A JP9839195A JPH08295547A JP H08295547 A JPH08295547 A JP H08295547A JP 9839195 A JP9839195 A JP 9839195A JP 9839195 A JP9839195 A JP 9839195A JP H08295547 A JPH08295547 A JP H08295547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
styrene
maleic anhydride
reaction
polyalkylene oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9839195A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayuki Omae
忠行 大前
Kenichi Hosoda
賢一 細田
Yoshiyuki Komori
嘉幸 古森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUBISHI OIL CHEMICAL
Marubishi Yuka Kogyo KK
Original Assignee
MARUBISHI OIL CHEMICAL
Marubishi Yuka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MARUBISHI OIL CHEMICAL, Marubishi Yuka Kogyo KK filed Critical MARUBISHI OIL CHEMICAL
Priority to JP9839195A priority Critical patent/JPH08295547A/ja
Publication of JPH08295547A publication Critical patent/JPH08295547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/26Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/2664Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of ethylenically unsaturated dicarboxylic acid polymers, e.g. maleic anhydride copolymers
    • C04B24/267Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds of ethylenically unsaturated dicarboxylic acid polymers, e.g. maleic anhydride copolymers containing polyether side chains
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/30Water reducers, plasticisers, air-entrainers, flow improvers
    • C04B2103/308Slump-loss preventing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/40Surface-active agents, dispersants
    • C04B2103/408Dispersants

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)数平均分子量が1,000〜5,000
で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合比が1〜
5のスチレン・無水マレイン酸共重合体と、(B)ポリア
ルキレンオキシドモノアルキルエーテルとの反応生成
物、および/または該反応生成物の塩を有効成分として
含有することを特徴とするセメント分散剤。 【効果】 モルタルやコンクリートなどのセメント組成
物に添加すると、セメント組成物に高い流動性を付与す
るとともにその流動性の経時的低下(スランプロス)を
抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモルタルやコンクリート
などのセメント組成物に配合し、その流動性を大幅に向
上させるとともに該流動性の経時的低下(以下「スランプ
ロス」と呼称する)を抑制することにより、その作業性や
施工性を格段に改良できるところのセメント分散剤、お
よび該セメント分散剤を含有してなるセメント組成物に
関するものである。本発明によるセメント分散剤および
セメント組成物は土木分野や建築分野で有効に利用され
る。
【0002】
【従来の技術】セメントと砂や砂利などとの混合物に、
さらに水を加え混練して調製されるモルタルやコンクリ
ートなどのセメント組成物は、目的の箇所や型枠に流し
込まれた後、無水珪酸、酸化カルシウム、硫酸カルシウ
ムなどのセメント成分化合物の水和反応によって経時的
に硬化が進んで構造体としての必要強度を発現する。通
常、該セメント組成物の混練作業性および施工性すなわ
ち流動性の観点からは該水和反応の理論水量(セメント
重量の20〜25%)の約2倍量以上もの水が必要とな
るが、硬化後の達成強度の観点からは余分な水をできる
だけ加えないことが肝要である。
【0003】このジレンマを解決する方法として、セメ
ント粒子の分散性を改良することによって水をある程度
まで減量しても所期の流動性を保持し、硬化後の強度を
向上させることを目的とした各種の薬剤(セメント分散
剤)をセメント組成物中に添加する方法が提案され実用
化されている。中でも、ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の
塩、リグニンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩などが代
表的な「減水剤」として知られ、従来より大量に使用され
ている。しかしながら、これらの減水剤はセメント組成
物にある程度の流動性を付与できるものの、その効果は
未だ十分ではなく、また、その流動性を長時間にわたり
保持する目的には適当でない。
【0004】近年、ポリオキシアルキレン基と共にカル
ボン酸基または無水ジカルボン酸基を分子中に多数含有
する水性高分子化合物類またはそれらのアルカリ金属塩
類が流動性の経時的低下、すなわちスランプロス、を抑
制して長時間の作業性や施工性を保持するのに効果的な
ことが分かり、期待されている。
【0005】例えば、特開昭62−17055号公報に
はスチレン・無水マレイン酸共重合体にポリプロピレン
グリコールなどのポリアルキレンオキシドを付加して得
られる高分子化合物の塩が提案されている。しかしなが
ら、本発明者らの追試によると、スチレン・無水マレイ
ン酸共重合体にポリアルキレンオキシドを付加させる反
応中に、ポリアルキレンオキシドの両末端水酸基が共に
スチレン・無水マレイン酸共重合体の酸無水物基に付加
反応することによる分子間架橋体と考えられるゲル状の
物質が多量に副生するため、目的とする分子構造体を工
業的に収率良く単離することが困難であると判明した。
【0006】また、特開昭57−118058号公報、
特開昭59−162162号公報、特開昭63−285
140号公報、特開平2−163108号公報、特開平
5−345647号公報には、(a)無水マレイン酸、ま
たはマレイン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン
酸、または該不飽和ジカルボン酸のエステル類と、(b)
アルケニルアルコールのアルキレンオキシド付加物、も
しくはポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの
アルケニルエーテル類との共重合体が流動性付与効果と
共にスランプロス抑制効果を併せ持つことを掲示してい
る。しかしながら、長鎖のポリアルキレンオキシド構造
を含む該不飽和単量体(b)の場合には、熱安定性に欠け
るために合成後の単離精製が困難でコスト高になるのに
加えて、有機過酸化物触媒を使って無水マレイン酸やイ
タコン酸などと水中または有機溶媒中で共重合するに際
しては、長鎖のポリアルキレンオキシド基による不飽和
基の立体障害のために共重合性が著しく低下して、未重
合の単量体のままで製品中に多量残存するという本質的
な難点がある。また、溶媒の使用により反応槽の単位容
積当たりの生産性の低くなることも不利益である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、モルタルやコン
クリートなどセメント組成物を使って施工する土木や建
築業界では、作業効率の向上要望に加えて省力化と自動
機械化への趨勢にあり、セメント組成物に対する流動性
付与効果がさらに大きく、かつスランプロスの抑制効果
に優れるセメント分散剤の早期開発が最大の課題であ
る。本発明は添加効果で従来品より優れ、かつ製造技術
面でも簡素で問題の少ない新タイプのセメント分散剤を
提供し、それによる上記課題の解決を目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
に対して鋭意研究を重ねた結果、特定のスチレン系共重
合体とポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルと
の反応生成物により、上記の目的が効果的に達成できる
ことを見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発明
は(A)数平均分子量が1,000〜5,000で、無水マ
レイン酸に対するスチレンの共重合比が1〜5のスチレ
ン・無水マレイン酸共重合体と、(B)ポリアルキレンオ
キシドモノアルキルエーテルとの反応生成物、および/
または該反応生成物の塩を有効成分とするセメント分散
剤を要旨とするものである。本発明はまた上記セメント
分散剤を、セメントに対して0.01〜3重量%含んで
なるセメント組成物をも要旨する。
【0009】ここで、主要な反応生成物は、(B)ポリア
ルキレンオキシドモノアルキルエーテルの末端水酸基が
(A)スチレン・無水マレイン酸共重合体の酸無水物基に
付加反応することにより生成するところのいわゆる「櫛
形ポリオールエーテル」、すなわちポリスチレンを主鎖
としてポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルを
側鎖とする適当な分子量の分子構造体である。該分子構
造体においては主鎖が疎水性であり、側鎖が親水性であ
るので1種の界面活性剤の機能を発現する。すなわち、
嵩高いポリエチレンオキシドモノメチルエーテル構造の
親水性側鎖がセメント粒子表面に吸着し、(1)セメント
粒子間の二次凝集を立体的に阻害することで分散性を増
強保持する効果(減水効果)に加えて、(2)疎水性のポリ
スチレン主鎖に直結して副生するカルボキシアニオン電
荷をセメント粒子表面から離れた位置に分布させ、か
つ、水和反応の進行に伴い生成する水和物のセメント表
面を被覆するのに抵抗して残存させることにより分散性
を長時間維持する効果(スランプロス抑制効果)が発現さ
れるものと考えられる。
【0010】先ず本発明のセメント分散剤に用いる付加
反応生成物の製造について説明する。該付加反応には溶
媒や触媒を特に必要とせず、反応収率も良いので、製造
コスト面でも優位性がある。
【0011】出発物質として用いる(A)のスチレン・無
水マレイン酸共重合体は、数平均分子量が1,000〜
5,000で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重
合比が1〜5のものを用いる。スチレン・無水マレイン
酸共重合体の数平均分子量が1,000以下ではポリエ
チレンオキシドモノメチルエーテルとの反応生成物のセ
メント分散性能が不足するし、5,000以上では該反
応生成物の水溶性が乏しくなったり水溶液粘度が高くな
って作業性が問題となる。また、スチレン・無水マレイ
ン酸共重合体における無水マレイン酸に対するスチレン
の共重合比が0.9以下のものは合成が困難であり、5
以上のものでは(B)のポリアルキレンオキシドモノアル
キルエーテルとの反応生成物のセメント分散性能が不足
するのに加えて水溶性も低下する。好ましい(A)スチレ
ン・無水マレイン酸共重合体の例としてはエルフ・アト
ケム社から販売されているSMA(登録商標)が挙げられ
る。
【0012】他の出発物質である(B)のポリアルキレン
オキシドモノアルキルエーテルは、下記の一般式:
【化1】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は水素ま
たは炭素数1〜2のアルキル基、nは5〜100の整数
を表す。)によって表され、単独重合体のみならず共重
合体(例えばRが水素のものとメチル基のものとの)であ
っても良い。これらの中でポリエチレンオキシドモノメ
チルエーテルが反応性および反応生成物の性能の点から
最も好ましい。数平均分子量が100〜5,000のも
のが好ましい。数平均分子量が100以下ではセメント
分散性能が不十分となり、5,000以上ではスチレン
・無水マレイン酸共重合体との反応性に欠ける。また、
アルキル基の炭素数が4を越えてもセメント分散性能が
不十分となる。なお、ポリアルキレンオキシドモノアル
キルエーテル中にポリアルキレンオキシドが20モル%
以下程度に混在することは、反応生成物がゲル化しない
限りにおいては問題でない。
【0013】(A)スチレン・無水マレイン酸共重合体へ
の(B)ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの
付加反応の実施態様としては、撹拌機付きの加熱反応槽
による無溶媒バッチ方式が簡便である。(A)スチレン・
無水マレイン酸共重合体と(B)ポリアルキレンオキシド
モノアルキルエーテルの供給量は、(A)中の無水マレイ
ン酸基に対する(B)中の末端水酸基のモル比が1.2〜
0.1の範囲、好ましくは1.0〜0.3の範囲内で設
定される。1.2以上では反応生成物中に未反応の(B)
ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの混在量
が多くなり過ぎてセメント分散性能およびスランプロス
の抑制効果が不十分となる。0.1以下の場合にも同じ
問題を生じる。
【0014】反応槽を用いる無溶媒バッチ方式において
は、所定量の(B)ポリアルキレンオキシドモノアルキル
エーテルを仕込み、窒素雰囲気下に120〜200℃、
好ましくは140〜180℃に加熱して、撹拌下に粉末
状ないしペレット状の(A)スチレン・無水マレイン酸共
重合体を所定量まで漸次投入し、10〜300分間、好
ましくは30〜180分間反応させる。反応温度が12
0℃より低いと反応系の粘度が大きくて反応速度が遅い
ので生産性が問題であり、200℃以上ではポリアルキ
レンオキシドモノアルキルエーテルの分解反応が併発す
る。生成物のアセトン溶液に過剰の水酸化ナトリウム水
溶液を加えて室温にて20分間撹拌後、硫酸水溶液で逆
滴定する方法により求めた(B)ポリアルキレンオキシド
モノアルキルエーテルの反応率が50%以上、好ましく
は70%以上にまで反応させることが肝要である。
【0015】バッチ方式で最も合理的な実施態様では、
同じ反応槽を使い、前段ではアルカリ金属(Li、Na、
K)の水酸化物またはアルコラートを触媒としてメチル
アルコール、エチルアルコールなどのアルキルアルコー
ル類、またはエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどの低分子
量グリコールモノアルキルエーテル類の存在下にアルキ
レンオキシドを開環重合して(B)ポリアルキレンオキシ
ドモノアルキルエーテルを合成し、重合熱などで140
〜180℃に保持されているうちに、(A)スチレン・無
水マレイン酸共重合体を追添して後段の付加反応をさせ
る方法である。
【0016】(A)スチレン・無水マレイン酸共重合体へ
の(B)ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの
付加反応生成物には未反応の無水マレイン酸基および反
応により副生するカルボキシル基が存在するので、それ
らの一部または全部を塩の形に変成できる。これらの塩
を形成するイオン部分としてはリチウム、ナトリウム、
カリウムなどのアルカリ金属イオン、カルシウム、マグ
ネシウムなどのアルカリ土類金属イオン、アルミニウ
ム、鉄などの三価金属イオン、アンモニウム、エタノー
ルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ト
リエチルアミンなどの有機アミンからのイオンなどを挙
げることができる。これらの塩類のなかでナトリウム塩
が製造上および使用上好ましい。
【0017】本発明によるセメント分散剤を適用できる
セメントの種類には特に制限は無く、普通ポルトランド
セメント、早強ポルトランドセメント、白色ポルトラン
ドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメン
ト、フライアッシュセメント、アルミナセメント、超速
硬セメントなどの中から目的に応じて選ばれるが、普通
ポルトランドセメントが最も一般的であり好ましい。
【0018】本発明によるセメント分散剤の添加使用量
は、モルタルやコンクリートなどのセメント組成物の各
用途において要求される作業性と硬化後の強度特性の両
面から適当範囲が決定されるが、通常、セメントに対し
て本発明によるセメント分散剤の有効成分量として0.
01〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲で
ある。添加使用量が0.01重量%以下ではセメント分
散効果が乏しいし、3重量%以上では過度の硬化遅延や
硬化不良、さらには材料分離を起こすこともあり好まし
くない。
【0019】本発明によるセメント分散剤を添加してモ
ルタルやコンクリートなどのセメント配合物を調製する
に際しては、必要に応じて他の公知のセメント添加剤
(任意成分)を併用することが可能であり、また目的によ
っては併用が好ましい場合がある。該セメント添加剤
(任意成分)としては、空気連行剤(例えば、ヴィンソル
で代表されるアビエチン酸のセッケン、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルサルフェート、アルキルアリルス
ルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルなど)、セメント分散剤(例えば、ナフタリンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルマ
リン縮合物の塩、リグニンスルホン酸塩など)、セメン
ト硬化遅延剤(例えば、リグニンスルホン酸塩、グルコ
ン酸塩、トリポリリン酸塩など)、セメント硬化促進剤
(例えば、塩化カルシウム、チオ硫酸カルシウム、ジエ
タノールアミンなど)、などが挙げられる。さらには、
起泡剤(加水分解蛋白質系、合成界面活性剤系、樹脂せ
っけん系など)、発泡剤、防錆剤、防水剤、膨張剤、消
泡剤、着色剤、ポリマーディスパージョン(エチレン・
酢酸ビニル共重合体系、アクリル酸エステル重合体系、
スチレンブタジエンゴム系など)、増粘剤(多糖類ポリマ
ー、メチルセルロースなど)、フライアッシュ、高炉ス
ラグ微粉末、天然ゼオライトなどの公知の副資剤または
副資材を目的に応じて任意に組み合わせることもでき
る。
【0020】本発明によるセメント分散剤の添加方法に
は特に制約はないが、混練水に溶解して使用する方法、
あるいは既に練り上がったモルタルやコンクリートなど
のセメント組成物に水溶液を後添加する方法が一般的で
ある。本発明によるセメント分散剤を添加したモルタル
やコンクリートなどのセメント組成物の施工法は、型枠
への充填、こて塗り、吹き付け塗り、遠心力締固め成形
など、従来の場合と同じ方法が適用できる。また、養生
法についても気乾養生、湿空養生、水中養生、蒸気養
生、オートクレーブ養生など従来の方法と同じでよい。
【発明の効果】
【0021】本発明によるセメント分散剤は、モルタル
やコンクリートなどのセメント組成物に対して高い流動
性を付与するとともにその流動性の経時的低下(スラン
プロス)を抑制できるので、土木分野や建築分野におけ
る工事の作業性を大幅に改善できる。また、該セメント
組成物を原料としてセメント二次製品(例えば、パネ
ル、パイル、ヒューム管、ブロックなど)を成形・製造
する工場においては、その生産効率を高めるとともに製
品の強度や表面状態などの品質をも向上させることがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例、および応用
例により更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を越
えない限り、これらの例によって限定されるものではな
い。
【0023】実施例1 3リットルの電磁撹拌機付きのオートクレーブにジエチ
レングリコールモノメチルエーテル200grとフレーク
状の苛性ソーダ0.4grを仕込み、窒素気流下に110
℃まで加温したところで、エチレンオキシドで3回ガス
置換した後、170℃まで加温し、内圧2kg/cm2、内
温160〜170℃に外部水冷方式で制御しながら液状
のエチレンオキシド1440grを2.5時間かけて供給
してポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(以下、
MEG−1と呼ぶ)を合成した。日本油化学協会制定の
基準油脂分析試験法により測定した水酸基価(ピリジン
・無水酢酸法)は、58.5mgKOH/grであった。1
40℃まで放冷後、窒素置換して常圧で窒素雰囲気下に
800grの粉末状のスチレン・無水マレイン酸共重合体
(エルフ・アトケム社製、SMA(登録商標)#3,00
0、数平均分子量1,900、スチレン・無水マレイン
酸=3:1共重合モル比)(以下、SMA−1と呼ぶ)を徐
々に投入し、撹拌溶解後に180℃で2時間反応させて
櫛型ポリオールエーテル(以下、SPO−1と呼ぶ)を合
成した。SPO−1は柔軟なワックス状固体で、そのア
セトン溶液について前述の酸価を求める滴定法で分析し
たところ、MEG−1にとっての反応率は81%であっ
た。参考として第1図にMEG−1、SMA−1および
SPO−1のIRスペクトルを示す。反応によりSMA
−1の酸無水物基のピーク(1,780cm-1および1,8
60cm-1)が減少し、代わって新たにエステル基のピー
ク(1,730cm-1)が発現しているのが明瞭である。1
リットルのガラスビーカーに3.5grの水酸化ナトリウ
ムと340grの水を入れて溶解した後、150grのSP
O−1を加えて45℃で10分間撹拌して透明な黄色溶
液を得た。該溶液に10重量%の水酸化ナトリウム水溶
液と水を少量ずつ追添して総重量を500grとすること
でSPO−1の30重量%水溶液(以下、D−1と呼ぶ)
を調製した。D−1のpHは7.8であった。
【0024】実施例2 1リットルのガラスフラスコに数平均分子量が550で
液状のポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(日本
油脂株式会社製、ユニオックス(登録商標)M−500、
水酸化価=102mgKOH/g)(以下、MEG−2と呼
ぶ)を400gr仕込み、窒素気流下に撹拌しながら12
0℃まで加温したところで粉末状のスチレン・無水マレ
イン酸共重合体(エルフ・アトケム社製、SMA(登録商
標)#1,000、数平均分子量1,600、スチレン・
無水マレイン酸=1:1共重合モル比)(以下、SMA−
2と呼ぶ)200grを徐々に追添した後、180℃で3
時間反応させて櫛形ポリオールエーテル(以下、SPO
−2と呼ぶ)を合成した。SPO−2は粘稠なペースト
状で、MEG−2についての反応率は85%であった。
2リットルのガラスビーカーに10grの水酸化ナトリウ
ムと680grの水を入れて溶解した後、300grのSP
O−2を加えて30℃で10分間撹拌して透明な黄色溶
液を得た。該溶液に10重量%の水酸化ナトリウム水溶
液と水を少量ずつ追添して総重量を1,000grとする
ことでSPO−2の30重量%水溶液(以下、D−2と
呼ぶ)を調製した。D−2のpHは7.5であった。
【0025】比較例1 1リットルのガラスフラスコに数平均分子量600で液
状のポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製、P
EG600)を400gr仕込み、窒素気流下に撹拌しな
がら120℃まで加温したところで実施例2で使ったと
同じSMA−2の200grを徐々に追添した後、170
℃で加温したところ、SMA−2が溶解するにつれて反
応系全体の粘度が急激に上昇して撹拌が不可能となった
ので合成を中止した。ポリエチレングリコールによるス
チレン・無水マレイン酸共重合体の分子間架橋反応の結
果と考えられる。
【0026】応用例1〜4 100リットル容の傾胴型混練ミキサーに各所定量(第
1表に単位量(kg/m3)に換算して記載)の水、セメン
ト、細骨材および粗骨材を総量で約60リットル投入し
約2分間混練した後、さらに上記実施例記載の分散剤水
溶液を各所定量(第1表に単位量(kg/m3)に換算して記
載)追添して約1分間混練し、コンクリート組成物また
はモルタル組成物を調製した。 使用材料: 水 (W)…大阪市上水道水 セメント(C)…住友大阪セメント(株)製、普通ポルトラ
ンドセメント(比重3.16) 細骨材 (S)…旧野洲川産川砂(表乾比重 2.58) 粗骨材 (G)…旧野洲川産砂利(最大寸法 25mm、表乾
比重 2.62) 調製直後および30分ごと90分までのスランプ値をJ
IS A 1101に準拠して測定した。その後にJIS
A 1108に準拠して圧縮強度試験するため、金型
(10cmφ×20cmL)にサンプリングした。評価結果を
第1表に示す。
【0027】応用比較例1〜4 応用例1〜4と同じ装置、材料、方法により、分散剤を
使用しない場合についても混練および評価した結果を第
1表に併記する。ただし、応用比較例1と3において
は、各々対応する応用例と水/セメント重量比および粗
骨材単位量を共通にしながらも混練直後のスランプ値を
ほぼ同じにすべく数回の試行にて水、セメント、細骨材
の単位量を決定した。
【0028】
【表1】
【0029】以上、表1に示す実験結果より、本発明に
よる分散剤と用いることにより、単位水量を削減しなが
らもセメント組成物の流動性を好適な範囲に保持でき、
かつ該流動性の経時的低下(スランプロス)を抑制でき
るので、施工上の問題もなく、硬化後により高い強度が
得られることが明瞭である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセメント分散剤に用いる反応生成物
およびその原料のIRスペクトルを示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)数平均分子量が1,000〜5,00
    0で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合比が1
    〜5のスチレン・無水マレイン酸共重合体と、(B)ポリ
    アルキレンオキシドモノアルキルエーテルとの反応生成
    物、および/または該反応生成物の塩を有効成分として
    含有することを特徴とするセメント分散剤。
  2. 【請求項2】 (B)ポリアルキレンオキシドモノアルキ
    ルエーテルが数平均分子量100〜5,000のポリエ
    チレンオキシドモノメチルエーテルである請求項1に記
    載のセメント分散剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載のセメント分散剤を有効成分換算でセメントに対して
    0.01〜3重量%含んでなるセメント組成物。
JP9839195A 1995-04-24 1995-04-24 セメント分散剤 Pending JPH08295547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9839195A JPH08295547A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 セメント分散剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9839195A JPH08295547A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 セメント分散剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08295547A true JPH08295547A (ja) 1996-11-12

Family

ID=14218554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9839195A Pending JPH08295547A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 セメント分散剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08295547A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6310143B1 (en) 1998-12-16 2001-10-30 Mbt Holding Ag Derivatized polycarboxylate dispersants
EP1277782A3 (en) * 2001-07-02 2003-12-17 Taiheiyo Cement Kabushiki Kaisha Multi-functional cement dispersants and hydraulic cement compositions
JP2008297185A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Grace Chemicals Kk 遠心成形用コンクリート組成物及びそれを用いるコンクリート製品の製造方法
CN108083678A (zh) * 2017-12-21 2018-05-29 河海大学淮安研究院 一种复合型聚羧酸早强减水剂及其制备方法
JP2019515064A (ja) * 2016-04-26 2019-06-06 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 粘土非感受性コンクリート超可塑剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6310143B1 (en) 1998-12-16 2001-10-30 Mbt Holding Ag Derivatized polycarboxylate dispersants
EP1277782A3 (en) * 2001-07-02 2003-12-17 Taiheiyo Cement Kabushiki Kaisha Multi-functional cement dispersants and hydraulic cement compositions
JP2008297185A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Grace Chemicals Kk 遠心成形用コンクリート組成物及びそれを用いるコンクリート製品の製造方法
JP2019515064A (ja) * 2016-04-26 2019-06-06 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 粘土非感受性コンクリート超可塑剤
CN108083678A (zh) * 2017-12-21 2018-05-29 河海大学淮安研究院 一种复合型聚羧酸早强减水剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2628486B2 (ja) セメント用分散剤
US7393886B2 (en) Cement dispersant and concrete composition containing the dispersant
JP5351638B2 (ja) 水硬性組成物用早強剤
MX2013009775A (es) Agente dispersante para composiciones hidraulicas.
JP2008514530A (ja) 水硬性材料用添加剤およびコンクリート組成物
JP4717642B2 (ja) コンクリート混和剤
JP5351472B2 (ja) 超高強度コンクリート用水硬性組成物
JP3740641B2 (ja) セメント分散剤および該分散剤を含むコンクリ―ト組成物
JPH08295547A (ja) セメント分散剤
JP4311348B2 (ja) セメント用添加剤
JP5351473B2 (ja) 超高強度コンクリート用水硬性組成物
JP2004210587A (ja) セメント分散剤および該分散剤を含むコンクリ―ト組成物
JP2011116587A (ja) 水硬性組成物用早強剤
JPH09142905A (ja) コンクリート混和剤
JP2004323347A (ja) コンクリート組成物
JP4717713B2 (ja) 水硬性組成物用分散剤
JP6618743B2 (ja) コンクリート組成物及びコンクリート硬化体
JP7488732B2 (ja) 水硬性組成物用添加剤
JP6564307B2 (ja) 水硬性組成物用早強剤
AU2004318289A1 (en) Cement dispersant and concrete composition containing the dispersant
JP5135099B2 (ja) 水硬性組成物用早強剤
JP5311891B2 (ja) 水硬性組成物用添加剤組成物
JP2005089196A (ja) リン酸エステル又はその塩の製造方法
CN115678006B (zh) 具有超支化拓扑结构的降粘剂、其制备方法及应用
JP6182333B2 (ja) グリセリン類含有重合体及びその製造方法