JPH08295176A - ルームランプの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、部品の共通化およびコストダウン
が図れ、かつ取付が容易で作業性の向上を図ることがで
きるルームランプの取付構造を提供することにある。 【構成】 本発明は、ルーフパネルと成形天井の間に配
設されたルーフ補強部材に、上記成形天井に形成された
開口穴を通してルームランプ取付部材を固定し、このル
ームランプ取付部材にルームランプ本体を取り付けるよ
うにしたルームランプの取付構造において、上記成形天
井３に形成された開口穴４に、該開口穴縁部４ａから延
出する突片３ａを設け、この突片３ａに上記ルームラン
プ取付部材５を係合支持させてからルームランプ取付部
材５を上記ルーフ補強部材２に螺着したことにある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車の室内天井に設
けられるルームランプの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車の天井部は、図４に示すように、
ルーフパネル１００の内側にルーフ補強部材１０１が設
けられ、このルーフ補強部材１０１の内側に成形天井１
０２が配設されて構成されている。

【０００３】このようにして構成された自動車の室内天
井には、図５に示すように、車室内の照明用としてルー
ムランプ１０３が備えられている。図６ないし図８は従
来のルームランプの取付構造を示したものである。ルー
ムランプ１０３はルームランプ本体１０４とルームラン
プカバー１０５とルームランプ取付部材１０６とで構成
されており、ルームランプ取付部材１０６を介して上記
天井部に取り付けられている。ルームランプ取付部材１
０６は、成形天井１０２に形成された開口穴１０７から
成形天井１０２に室内側からはめ込まれ、ルームランプ
取付部材１０６の板面に形成された長穴１０８からネジ
１０９を挿入し、成形天井１０２の裏面に配設されてい
るルーフ補強部材１０１に螺着されている。ルームラン
プ取付部材１０６には長穴１０８の他にルームランプ１
０３をバッテリー等の電源に接続するためのワイヤーハ
ーネスおよびカプラーを通すための開口部１１０と、ル
ームランプ本体１０４を固定するための２個のネジ孔１
１１が形成されている。

【０００４】こうして、ルーフ補強部材１０１に螺着さ
れたルームランプ取付部材１０６に上記ルームランプ本
体１０４をネジ１１２により固定している。ルームラン
プ本体１０４には上記ネジ孔１１１に対応する位置に孔
１１３が２個所形成されており、この孔１１３からネジ
１１２を挿入して上記ネジ孔１１１に螺着している。そ
して、ルームランプ本体１０４の内側面に形成された係
合穴１１４にルームランプカバー１０５の爪部１１５を
係合させてルームランプカバー１０５を装着する。

【０００５】上記ルームランプ取付部材１０６は成形天
井１０２の開口穴１０７とルーフ補強部材１０１のネジ
孔１０１ａとの位置のズレを補うために用いられるもの
で、長穴１０８からネジ１０９の位置を調整して取付位
置を定めている。ところが、ルームランプ取付部材１０
６の取付けに際して、ネジ１０９によりルームランプ取
付部材１０６をルーフ補強部材１０１に螺着する前にル
ームランプ取付部材１０６が脱落することがある。この
ため、従来では、ルームランプ取付部材１０６の外側に
約３ミリ程度の突起１０６ａを突設して、この突起１０
６ａを成形天井１０２に引っかけて置き、その間にネジ
１０９によってルームランプ取付部材１０６をネジ留め
してルームランプ取付部材１０６の落下を防いでいた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ルーム
ランプ取付部材１０６に突起１０６ａを設けるため、材
料の歩留まりが悪く、余計なコストが必要であった。ま
た、突起１０６ａが設けられていないルームランプ取付
部材１０６を用いているルームランプ１０３との共通化
ができなかった。さらに、突起１０６ａが大きければ材
料の歩留まりが悪く、突起１０６ａが小さければ、成形
天井１０２への差し込みが上手くいかない場合があっ
た。

【０００７】本発明は上記課題を解決し、部品の共通化
およびコストダウンが図れ、かつ取付が容易で作業性の
向上を図ることができるルームランプの取付構造を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ルーフパネルと成形天井の間に配設されたル
ーフ補強部材に、上記成形天井に形成された開口穴を通
してルームランプ取付部材を固定し、このルームランプ
取付部材にルームランプ本体を取り付けるようにしたル
ームランプの取付構造において、上記成形天井に形成さ
れた開口穴に、該開口穴縁部から延出する突片を設け、
この突片に上記ルームランプ取付部材を係合支持させて
からルームランプ取付部材を上記ルーフ補強部材に螺着
したことにある。

【０００９】

【作用】成形天井に形成された開口穴から突片に引っか
けるようにしてルームランプ取付部材を挿入する。そし
て、突片に上記ルームランプ取付部材を係合支持させた
状態で、ルームランプ取付部材をルーフ補強部材に螺着
する。こうして、このルームランプ取付部材にルームラ
ンプ本体を取り付ける。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。図１は、ワゴン車等の自動車の天井
部に取り付けられたルームランプの取付部を示す断面
図、図２は図１のルームランプの取付部を分解して示す
分解斜視図である。図１および図２において、１はルー
フパネル、２はルーフパネル１を補強するためにルーフ
パネル１の幅方向に配設されたルーフ補強部材で、一定
間隔で２本のルーフ補強部材２が配設されている。

【００１１】３は内装材として上記ルーフパネル１の内
側に上記ルーフ補強部材２を挟んで配設された一体成形
の成形天井であり、この成形天井３の上記ルーフ補強部
材２に対応する所定個所にはルームランプ取付用の開口
穴４が形成されている。この開口穴４に対向する上記ル
ーフ補強部材２の板面には、後述するルームランプ取付
部材５を固定するネジ孔２ａが形成されている。このネ
ジ孔２ａはルーフ補強部材２の所定個所に予めネジ溝を
刻設したものである。この場合、ルーフ補強部材２に
は、ネジ孔２ａとしてネジ溝を刻設していない孔を開け
て置き、この孔に対応する位置にナットを溶接しておい
ても良い。

【００１２】上記成形天井３には成形天井３の成形に際
して開口穴４に突片３ａが設けられており、この突片３
ａは開口穴４の縁部４ａから開口穴４の内側に向けて延
出して設けられている。この突片３ａはルームランプ取
付部材５の組み付けに際してルームランプ取付部材５を
係合支持するものである。

【００１３】上記ルームランプ取付部材５は、上記開口
穴４と同一形状に形成され、かつ開口穴４の内側にはめ
込まれる取付部材本体６と、この取付部材本体６の両側
に設けられ、かつ成形天井３の開口穴４縁部４ａに係止
されるフランジ部７とで構成されている。このルームラ
ンプ取付部材５には、取付部材本体６の板面に、配線用
の開口穴８と、ルームランプ取付部材５固定用のネジ９
を通す長穴１０が形成され、かつ対角線上の角部に２個
のネジ孔１１が形成されている。このネジ孔１１に代え
てナットを溶接しておいても良い。このルームランプ取
付部材５は、図３に示すように、取付部材本体６を突片
３ａに引っかけるようにして成形天井３の開口孔４に組
み付けられている。ルームランプ取付部材５の組み付け
に際しては、ネジ９を長穴１０を通してネジ孔２ａに螺
合することによりルーフ補強部材２に螺着されている。

【００１４】１２はルームランプ取付部材５に取り付け
られたルームランプ本体であり、このルームランプ本体
１２は下面側に光源（ランプ）１３が装着されている。
この光源１３は図示しないルームランプ本体１２のワイ
ヤーハーネスおよびカプラーを介してバッテリー等に接
続された電源側ケーブルに接続されている。ルームラン
プ本体１２には上記ルームランプ取付部材５のネジ孔１
１に対応する位置に孔１４が形成されており、この孔１
４からネジ１５を挿入してルームランプ取付部材５のネ
ジ孔１１に螺合してルームランプ本体１２をルームラン
プ取付部材５に螺着している。このルームランプ本体１
２の周囲に設けられた壁部１６の内側面には、互いに対
向する位置に係合穴１７が設けられており、この係合穴
１７に爪部１８を介してルームランプカバー１９が装着
されている。

【００１５】つぎにルームランプの取付順序を説明する
と、まず、ルームランプ取付部材５をルーフ補強部材２
に螺着する。これはルームランプ取付部材５の取付部材
本体６を突片３ａに引っかけるようにして成形天井３の
開口孔４に組み付ける。つぎに、ネジ９をルームランプ
取付部材５の長穴１０から挿入してルーフ補強部材２の
ネジ孔２ａに螺合して、ルームランプ取付部材５をルー
フ補強部材２に固定する。なお、ルームランプ取付部材
５の取付けに際してルームランプ本体１２のワイヤーハ
ーネスおよびカプラーを配線用の開口穴８を通して成形
天井３の開口孔４内側の電源側ワイヤーハーネスに接続
しておく。

【００１６】つぎに、ルームランプ本体１２の孔１４か
らネジ１５を挿入してルームランプ取付部材５のネジ孔
１１に螺合し、ルームランプ本体１２をルームランプ取
付部材５に螺着する。そして、最後に、ルームランプカ
バー１９をルームランプ本体１２に爪部１８を介して組
み付ける。

【００１７】上記実施例によれば、ルームランプ取付部
材５の取付部材本体６を突片３ａに引っかけるようにし
て成形天井３の開口孔４に組み付けるので、ルームラン
プ取付部材５は突片３ａによって仮留めされた状態とな
ることから、ネジ９によってルームランプ取付部材５を
ルーフ補強部材２にネジ留めする間にルームランプ取付
部材５が落下することがない。突片３ａは成形天井３と
同一の材料を用いることになるので、自由に撓むことに
なるから、ルームランプ取付部材５の組み付けが容易で
ある。また、突片３ａは成形天井３の成形時に開口孔４
とともに一体成形されるので、成形が容易である。さら
に、ルームランプ取付部材５には突起を成形する加工を
必要としないので、従来のルームランプ取付部材に突起
を成形する場合に比べて、形状が単純となり経済的であ
る。またさらに、ルームランプ取付部材に突起が設けら
れているルームランプと、ルームランプ取付部材に突起
が設けられていないルームランプのいずれにも使用する
ことができるから、既製のルームランプの使用に際し
て、部品の共通化を図ることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によるルーム
ランプの取付構造によれば、以下のような効果を奏す
る。

【００１９】請求項１において、ルーフパネルと成形天
井の間に配設されたルーフ補強部材に、上記成形天井に
形成された開口穴を通してルームランプ取付部材を固定
し、このルームランプ取付部材にルームランプ本体を取
り付けるようにしたルームランプの取付構造において、
上記成形天井に形成された開口穴に、該開口穴縁部から
延出する突片を設け、この突片に上記ルームランプ取付
部材を係合支持させてからルームランプ取付部材を上記
ルーフ補強部材に螺着したので、ルームランプ取付部材
の組み付け二際して、ルームランプ取付部材が落下する
虞がないことから、組み付け作業性の向上を図ることが
できる。また、ルームランプ取付部材には突起を成形す
る加工を必要としないので、従来のルームランプ取付部
材に突起を成形する場合に比べて、形状が単純となり経
済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるルームランプの取付構
造を示す断面図である。

【図２】図１の分解斜視図である。

【図３】ルームランプ取付部材の組み付け状態を示す斜
視図である。

【図４】自動車の天井部を示す分解斜視図である。

【図５】ルームランプを示す斜視図である。

【図６】従来のルームランプの取付構造を示す図５のＡ
−Ａ線断面図である。

【図７】図６の分解斜視図である。

【図８】従来のルームランプ取付部材の組み付け状態を
示す斜視図である。

【符号の説明】 １ ルーフパネル ２ ルーフ補強部材 ３ 成形天井 ４ 開口穴 ５ ルームランプ取付部材 ６ 取付部材本体 ７ フランジ部 ８ 開口穴 ９ ネジ １０ 長穴 １１ ネジ孔 １２ ルームランプ本体 １３ 光源 １４ 孔 １５ ネジ １９ ルームランプカバー ３ａ 突片 ４ａ 縁部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ルーフパネルと成形天井の間に配設され
   たルーフ補強部材に、上記成形天井に形成された開口穴
   を通してルームランプ取付部材を固定し、このルームラ
   ンプ取付部材にルームランプ本体を取り付けるようにし
   たルームランプの取付構造において、上記成形天井に形
   成された開口穴に、該開口穴縁部から延出する突片を設
   け、この突片に上記ルームランプ取付部材を係合支持さ
   せてからルームランプ取付部材を上記ルーフ補強部材に
   螺着したことを特徴とするルームランプの取付構造。