JPH08294940A - カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法 - Google Patents

カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法

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JPH08294940A
JPH08294940A JP12594195A JP12594195A JPH08294940A JP H08294940 A JPH08294940 A JP H08294940A JP 12594195 A JP12594195 A JP 12594195A JP 12594195 A JP12594195 A JP 12594195A JP H08294940 A JPH08294940 A JP H08294940A
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silicone rubber
cover film
mold
rubber molded
integrated
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JP12594195A
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English (en)
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Tatsuhiko Sawamura
立彦 沢村
Hideki Ueno
秀樹 上野
Seiichi Yamazaki
成一 山崎
Naoto Toyooka
尚登 豊岡
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Nissha Printing Co Ltd
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Toshiba Silicone Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/14827Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles using a transfer foil detachable from the insert

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カバーフィルムの存在により手の油などに起
因する汚れを防止することができ、スイッチ、スイッチ
カバー、コンタクトマットなどの用途に特に好適なカバ
ーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法を得
る。 【構成】 カバーフィルム1を位置決めする工程、温調
された金型を型締めする工程、金型のキャビティに未硬
化のシリコーンゴム組成物12を射出する工程、シリコ
ーンゴム硬化後金型を型開きする工程およびカバーフィ
ルム一体化シリコーンゴム成形品13を取り出す工程か
らなる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カバーフィルム一体化
シリコーンゴム成形品の製造方法に関する。本発明の実
施により得られるカバーフィルム一体化シリコーンゴム
成形品は、カバーフィルムの存在により、たとえば手の
油などに起因する汚れを防止することができるものであ
り、スイッチ、スイッチカバー、コンタクトマットなど
の用途に特に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシリコーンゴム成形品の製造方法
としては、金型を型締めする工程、温調された金型キャ
ビティ内に未硬化シリコーンゴム組成物を射出充満する
工程、シリコーンゴム組成物の硬化後に型開きする工
程、シリコーンゴム成形品を脱型する工程、シリコーン
ゴム成形品に生じたバリを取り去る工程を経る方法が知
られている。
【0003】そして、シリコーンゴム成形品を脱型する
には、金型に組み込みんだイジェクタピンでシリコーン
ゴム成形品を押し出して脱型するイジェクタ方式、型開
き時にイジェクタピンあるいは専用のエアー吹き出し口
からエアー加圧を行うことによりシリコーンゴム成形品
を押し出して脱型するエアーブッシュ方式、ロボットを
用いて金型からシリコーンゴム成形品を脱型するロボッ
ト方式がある。
【0004】また、シリコーンゴム成形品に生じたバリ
を取り去るには、ナイフやカッターなどで切り取る方
法、バリの一部を薄くすることによってシリコーンゴム
成形品のバリを切り取りやすくする喰い切り方法、ポン
チなどで打抜く方法がある。
【0005】一方、このようにして得たシリコーンゴム
成形品にカバーフィルムを被覆する方法としては、あら
かじめ成形したシリコーンゴム成形品上に、接着剤ある
いは粘着剤、糊着シートを用いてフィルムを貼り付ける
方法が一般的な方法として知られている。また、特殊な
方法として、あらかじめ成形したシリコーンゴム成形品
上に、ポリパラキシリレンにより真空蒸着させる方法が
知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のカバーフィルム
一体化シリコーンゴム成形品の製造方法には、シリコー
ンゴム成形品の製造上の問題点とシリコーンゴム成形品
表面へのカバーフィルム被覆上の問題点とがあった。
【0007】シリコーンゴム成形品の製造上の問題点と
しては、シリコーンゴム組成物は金型に付着しやすいの
で、上記したいずれかの脱型手段を採用しなければ、シ
リコーンゴム成形品を金型から取り出すことが困難であ
るという問題点があった。
【0008】また、シリコーンゴム組成物の特性上、現
状ではシリコーンゴム成形品の製造方法において次のこ
とが避けることができないとされている。すなわち、パ
ーティング面などに薄いバリが発生し、これがそのまま
残存しやすいので、成形不良を生じ、ひどい場合には金
型を壊したり、金型を閉じられなかったりするという問
題点があった。
【0009】さらに、脱型手段としてイジェクタ方式あ
るいはエアーブッシュ方式を採用する場合には、これら
の可動部の精度がラフであると、シリコーンゴム組成物
が流れ込んでバリが発生するので、可動部の精度が5/1
000mmという非常に高い要求に応えなければならないと
いう問題点があった。また、脱型手段としてロボット方
式を採用する場合には、吸盤あるいはチャックによりシ
リコーンゴム成形品を脱型する装置を要するとともにシ
リコーンゴム成形品を脱型したことを確認する装置を要
し、ロボット装置全体として大掛かりとなりコストが高
くなるという問題点もあった。
【0010】さらにまた、カバーフィルム一体化シリコ
ーンゴム成形品は弾性を有しているため、たとえばスイ
ッチなどの変形しやすい形状の製品では一定の形状が保
ちにくく、バリ取り作業が極めて困難であった。
【0011】一方、シリコーンゴム成形品表面へのカバ
ーフィルム被覆上の問題点としては、シリコーンゴム成
形品の製造工程とカバーフィルムの被覆工程とが別工程
となり、最低2工程を必要とするので手間がかかるとい
う問題点があった。
【0012】さらに詳述すると、あらかじめ成形したシ
リコーンゴム成形品上に、接着剤あるいは粘着剤、糊着
シートを用いてカバーフィルムを貼り付ける場合には、
シリコーンゴム成形品の接着性を改善するための前処理
が必要であるなどの問題点があった。
【0013】また、あらかじめ成形したシリコーンゴム
成形品上に、ポリパラキシリレンにより真空蒸着させる
方法によりシリコーンゴム成形品表面にカバーフィルム
を被覆する場合には、特殊な製造装置と高度な技術を要
するため、コストが高くつくという問題点があった。
【0014】本発明の目的は、上記のような諸問題点を
解決した優れたカバーフィルム一体化シリコーンゴム成
形品の製造方法を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のカバーフィルム
一体化シリコーンゴム成形品の製造方法は、以上の目的
を達成するために、つぎのように構成した。
【0016】つまり、本発明のカバーフィルム一体化シ
リコーンゴム成形品の製造方法は、接着性を有するカバ
ーフィルムを温調された金型内に挟み込み、キャビティ
内に未硬化のシリコーンゴム組成物を射出充満させ、シ
リコーンゴム組成物の硬化後に金型を開いてカバーフィ
ルム一体化シリコーンゴム成形品を取り出すように構成
した。
【0017】また、カバーフィルムを位置決めする工
程、温調された金型を型締めする工程、金型のキャビテ
ィに未硬化のシリコーンゴム組成物を射出する工程、シ
リコーンゴム硬化後金型を型開きする工程およびカバー
フィルム一体化シリコーンゴム成形品を取り出す工程か
らなるように構成した。
【0018】上記の発明において、カバーフィルムが、
基体フィルム上に図柄層および接着層を順次積層したも
のであるように構成してもよい。
【0019】また、上記の発明において、カバーフィル
ムが長尺であり、カバーフィルム一体化シリコーンゴム
成形品の金型からの取り出しが連続的であるように構成
してもよい。
【0020】また、上記の発明において、金型がシリコ
ーンゴム用金型であるように構成してもよい。
【0021】また、上記の発明において、未硬化のシリ
コーンゴム組成物が、a成分;1分子中に少なくとも2
個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンと、
b成分;1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2
個の水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンと、c成分;白金化合物とを含み、かつa成分の
1分子あたりのアルケニル基の数、およびb成分の1分
子あたりのケイ素原子に結合した水素原子の数のうち少
なくともいずれかが平均2を越える数の付加反応型液状
シリコーンゴム組成物であるように構成してもよい。
【0022】図面を参照しながら本発明をさらに詳しく
説明する。
【0023】図1〜4は、本発明に係るカバーフィルム
一体化シリコーンゴム成形品の製造方法を適用する金型
の一実施例を示す断面図である。図5は、本発明に係る
カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法
により得ることのできるカバーフィルム一体化シリコー
ンゴム成形品の一実施例を示す一部破断斜視図である。
図6は、本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法に使用するカバーフィルムの一実
施例を示す断面図である。図中、1はカバーフィルム、
2は可動側金型、3は成形機可動板、4は固定側金型、
5は成形機固定板、6はカバーフィルムクランプ、7は
カバーフィルムプッシュ、8はイジェクタピン、9はイ
ジェクタプレート、10はイジェクタロッド、11はエ
アーブッシュ、12はシリコーンゴム組成物、13はシ
リコーンゴム成形品、14は基体シート、16は図柄
層、17は接着層、18はカバーフィルム一体化シリコ
ーンゴム成形品である。
【0024】本発明において用いるカバーフィルム1の
代表例としては、基体シート14上に、図柄層16、接
着層17などを順次積層したものを用いる(図6参
照)。
【0025】基体シート14の材質としては、ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプ
ロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアリレート樹脂などの樹脂シート、ア
ルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート
紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは上記
の各シートを積層したものなど、通常のカバーフィルム
1の基体シート14として用いるものを使用するとよ
い。また、布、天然皮革、合成皮革、紙、金属箔などで
あってもよい。基体シート14の厚さは、10μm〜1.0m
mが適当である。なかでも、25〜200μm程度のものが多
用される。
【0026】また、基体シート14は、無色透明であっ
ても、有色透明であっても、有色不透明であってもよ
い。着色された基体シート14としては、適切な色の顔
料または染料を着色剤として含有するものを用いるとよ
い。
【0027】次に、必要に応じて図柄層16を形成す
る。図柄層16は、通常、着色層または金属薄膜層のい
ずれか一方、あるいは両方からなる。着色層と金属薄膜
層を形成する箇所は限定されず、全面的であっても部分
的であってもよい。
【0028】着色層は、基体シート14の上に形成す
る。着色層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリ
エステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、
アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の
顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用
いるとよい。着色層の形成方法としては、オフセット印
刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷方
法や、グラビアコート法、ロールコート法、スプレーコ
ート法などのコート法がある。特に、多色刷りや階調表
現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適
している。
【0029】金属薄膜層は、基体シート14上に形成す
る。着色層があるときは、着色層上に形成する。金属薄
膜層は、金属光沢そのものや金属光沢を有するヘアライ
ン模様などを表現するために設ける。金属薄膜層は、真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法、鍍金法などで形成する。また、金属箔をラミネート
して形成してもよい。金属薄膜層には、表現したい金属
光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、
クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、
鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用
する。金属薄膜層は、全面的あるいは部分的に形成する
ことができる。金属薄膜層を部分的に形成する方法とし
ては、金属薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂
層を形成した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、
溶剤で洗浄して溶剤可溶性樹脂層とともに不要な金属薄
膜を除去する方法がある。溶剤としてよく用いられるの
は、水または水溶液である。また、金属薄膜層を部分的
に形成する別の方法としては、全面的に金属薄膜を形成
し、次に金属薄膜を残したい部分にレジスト層を形成
し、酸またはアルカリでエッチングを行い、レジスト層
を除去する方法がある。
【0030】また、金属薄膜層と基体シート14または
着色層との密着性を向上させるために、前アンカー層を
形成してもよい。また、金属薄膜層と接着層17との密
着性を向上させるために、後アンカー層を形成してもよ
い。前アンカー層および後アンカー層の材質としては、
2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミ
ン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系
樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを用いるとよい。
前アンカー層および後アンカー層の形成方法としては、
グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷方法や、
グラビアコート法、ロールコート法、スプレーコート法
などのコート法がある。
【0031】接着層17は、シリコーンゴム成形品13
の表面に基体シート14を接着するものである。基体シ
ート14の上に、金属薄膜層あるいは後アンカー層を形
成している場合には、これらの上に全面的に接着層17
を形成する。接着層17としては、シリコーンゴム成形
品13と強固に接着するものが必要である。接着層17
としては、シリコーンゴム成形品13に適した感熱性あ
るいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、チタン
酸エステル、炭素官能性シラン、あるいはこれらの混合
物の有機溶媒溶液、ポリウレタン、ポリエステル系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、
アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂、アセタール系樹
脂、あるいはこれらにシラン化合物としてアルコキシシ
ラン、クロルシランなどを添加したものなどを用いるこ
とができる。接着層17の形成方法としては、グラビア
印刷法、スクリーン印刷法などの印刷方法や、グラビア
コート法、ロールコート法、スプレーコート法などのコ
ート法がある。
【0032】なお、上記のカバーフィルム1の層構成
は、カバーフィルム1の一例であり、このほかの層構成
であってもよい。たとえば、図柄層16が接着層17の
機能を兼ね備えている場合には、図柄層16をして接着
層17とすることができる。また、図柄層16や接着層
17を有さない基体シート14のみからなるものであっ
てもよい。あるいは、基体シート14と接着層17とか
らなるものであってもよい。
【0033】上記のような構成のカバーフィルム1を、
温調された金型内に挟み込む(図1参照)。金型として
は、射出成形用金型、シリコーンゴム用金型(液状シリ
コーンゴム射出成形用金型、LIM(Liquid Injection
Molding)用金型)、成形同時転写用金型などを用いる
とよい。金型の材質としては、金属のほかにゴムあるい
はプラスチックを用いてもよい。金型を温調するには、
通常の樹脂成形で用いられる水あるいは油を熱媒体に用
いた温調方法、また電気カートリッジヒーターによる温
調方法、さらにはこれらの併用による温調方法がある。
金型の温調は、金型の一部あるいは全面を60〜220℃、
好ましくは80〜200℃に保つようにするとよい。カバー
フィルム1を金型内の所望の位置に配置して固定するに
は、枚葉のカバーフィルム1を1枚づつ送り込んでもよ
いし、長尺のカバーフィルム1の必要部分を間欠的に送
り込んでもよい。長尺のカバーフィルム1を使用する場
合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、たとえ
ばカバーフィルム1の図柄層16と成形用金型との見当
が一致するようにするとよい。また、カバーフィルム1
を間欠的に送り込む際に、カバーフィルム1の位置をセ
ンサーで検出した後にカバーフィルム1を可動型と固定
型とで固定するようにすれば、常に同じ位置でカバーフ
ィルム1を固定することができ、図柄層16などの位置
ずれが生じないので便利である。カバーフィルム1はキ
ャビティに載置するか、あるいは真空吸引などによりキ
ャビティ面に密着させる。これらの場合、シリコーンゴ
ム成形品13の形状によっては、カバーフィルム1をあ
らかじめ金型のキャビティ面に沿うような凹凸形状にプ
レフォームしておいてもよい。
【0034】次に、キャビティ内に未硬化のシリコーン
ゴム組成物12を射出して充満させる(図2参照)。
【0035】本発明にて使用されるシリコーンゴム組成
物12は、反応性基を有する液状ポリシロキサン、架橋
剤および/または硬化触媒を主剤とする組成物であり、
常温で放置または加熱すると硬化してゴム状弾性体にな
るものである。その硬化機構によって、付加反応型、ラ
ジカル反応型、縮合反応型が上げられるが、射出成形性
に優れ、また加熱によって速い硬化速度が得られること
や、硬化の均一性に優れる点から付加反応型液状シリコ
ーンゴム組成物が好ましい。
【0036】このような付加反応型液状シリコーンゴム
組成物の代表例としては、 a成分;1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有
するポリオルガノシロキサン b成分;1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2
個の水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンおよび c成分;白金化合物を含み、かつa成分とb成分の反応
によって網状の分子骨格を形成するためにa成分の1分
子あたりのアルケニル基の数、およびb成分の1分子あ
たりのケイ素原子に結合した水素原子の数のうち少なく
ともいずれか、好ましくは後者が、平均2を越える数で
あり、射出成形品に適した優れた硬化性と物性のゴム状
弾性体を与えるために、さらに好ましくは平均3以上で
あるような組成物がある。
【0037】a成分において、アルケニル基としては、
ビニル、アリル、1−ブテンニル、1−ヘキセニルなど
が例示されるが、合成が容易で、また硬化前の組成物の
流動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点
から、ビニル基が最も好ましい。
【0038】a成分のケイ素原子に結合した他の有機基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどのアル
キル基;フェニルなどのアリール基;2−フェニルエチ
ル、2−フェニルプロピルなどのアラルキル基;クロロ
メチル、クロロフェニル、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルなどの置換炭化水素基が例示される。これらのう
ち、合成が容易であって、機械的強度および硬化前の流
動性などの特性のバランスが優れているという点から、
メチル基が最も好ましい。
【0039】シロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状であ
ってもよい。硬化後の組成物の機械的特性を向上させ、
複雑な形状の射出成形に適応するためには、直鎖状のポ
リジオルガノシロキサンと分岐状のポリオルガノシロキ
サンとを混合して用いることが好ましい。アルケニル基
は、a成分の分子鎖の末端または途中のいずれに存在し
てもよく、その双方に存在してもよいが、硬化後の組成
物に優れた機械的性質を与えるためには、直鎖状の場
合、少なくともその両末端に存在していることが好まし
い。
【0040】a成分の重合度は特に限定されないが、硬
化前の組成物が良好な流動性および作業性を有し、硬化
後の組成物が適度の弾性を有するには、25℃における粘
度が500〜500,000cPのものが好ましく、1,000〜100,000
cPのものが特に好ましい。
【0041】b成分のポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基がa成分中
のアルケニル基への付加反応を行うことにより、a成分
の架橋剤として機能するものである。b成分におけるシ
ロキサン骨格は、直鎖状、分岐状および環状のいずれで
あってもよい。
【0042】シロキサン単位のケイ素原子に結合した有
機基としては、前述のa成分におけるアルケニル基以外
の有機基と同等のものが例示され、それらの中でも、合
成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。
【0043】b成分の重合度は特に限定されないが、同
一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサンは合成が困難なため、
硬化物を網状化して優れた物性のシリコーンゴム成形品
13を得るには、3個以上のシロキサン単位からなるこ
とが好ましい。
【0044】b成分の配合量は、a成分中のアルケニル
基1個に対してb成分中のケイ素原子に結合した水素原
子が好ましくは、0.5〜5個、さらに好ましくは1〜3
個となるような量である。上記の水素原子の存在比が0.
5未満となる量では、硬化が完全に完了しない。逆に、
該存在比が5を越える量の場合は、射出成形品の圧縮永
久歪が増加するばかりでなく、硬化の際に発泡が起こり
やすく、表面状態のよくない成形品を与えることがあ
る。
【0045】本発明で用いられるc成分の白金化合物
は、a成分中のアルケニル基とb成分中のヒドロシリル
基との間の付加反応を促進させるための触媒であり、常
温付近において硬化反応の触媒能が良好であるという点
で優れている。
【0046】白金系化合物としては、塩化白金酸、塩化
白金酸とアルコールとの反応生成物、白金−オレフィン
錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン
錯体などが例示される。
【0047】このうち、a成分およびb成分への溶解性
や、触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とアルコール
の反応生成物および白金−ビニルシロキサン錯体などが
好ましい。
【0048】c成分の配合量は、a成分に対し、白金原
子換算で好ましくは0.1〜500重量ppm、さらに好ましく
は1〜100重量ppmである。0.1重量ppm未満の場合は、硬
化速度が遅くそのため射出成形のサイクル時間が長くな
り、効率的でない。一方、500重量ppmを越えると、硬化
速度が過度に早まるために、各成分を配合した後の作業
性が損なわれ、また不経済でもある。
【0049】このようなa成分、b成分およびc成分を
含む液状シリコーンゴム組成物12の流動性を調節した
り、シリコーンゴム成形品13の機械的強度を向上させ
るために、通常、充填剤を配合する。充填剤としては、
沈殿シリカ、煙霧質シリカ、焼成シリカ、シリカエアロ
ゲル、煙霧質酸化チタンのような補強性充填剤;および
粉砕石英、ケイソウ土、アルミノケイ酸、酸化亜鉛、酸
化鉄、炭酸カルシウムのような非補強性充填剤が例示さ
れ、そのままでも、ヘキサメチルシラザン、ポリメチル
シロキサンのような有機ケイ素化合物で表面処理したも
のでもよい。
【0050】シリコーンゴム組成物12の室温における
硬化を抑制して、貯蔵安定性および作業性を改善するた
めに、アセチレンアルコール化合物、ビニル基含有低分
子シロキサン化合物、マレイン酸ジアリル、トリアリル
イソシアヌレート、ニトリル化合物または有機過酸化物
のような硬化遅延剤を配合してもよい。
【0051】そのほか、必要に応じて顔料、耐熱性向上
剤、難燃化剤、可塑剤などを配合してもよい。また、接
着性向上剤を配合して自己接着性を有するシリコーンゴ
ム組成物12としてもよい。
【0052】このようなシリコーンゴム組成物12は、
a成分およびb成分の所定量を必要に応じて任意に配合
される他の成分とともに、機械混合することによって調
整される。上記の3成分を混合すると、常温でも徐々に
硬化反応が進行するので、通常は、b成分を含む成分群
とc成分を含む成分群とをそれぞれ別個に保存してお
き、たとえば射出成形機に備えられた混合手段により、
使用直前に両成分を均一に混合してから使用するが、硬
化遅延剤の存在下に全成分を同一容器内に保存すること
も可能である。
【0053】混合温度は、好ましくは−45〜+70℃、よ
り好ましくは−10〜+25℃である。−45℃より低温では
シリコーンゴム組成物12が流動性を失い、+70℃を越
えると硬化反応が進行して粘度が上昇して、いずれも射
出成形が困難になって、寸法精度の優れたシリコーンゴ
ム成形品13が得られないからである。
【0054】また、別の好ましいシリコーンゴム組成物
12として、有機過酸化物によるラジカル反応型のシリ
コーンゴム組成物がある。これは、常温で、ゲル状ある
いは液状のビニル基含有ポリオルガノシロキサンをベー
スポリマーとし、触媒量の有機過酸化物を配合し、さら
に必要に応じて煙霧質シリカ、沈殿シリカのような無機
質充填剤;顔料;耐熱化剤などを添加したものである。
用いる有機過酸化物としては、分解温度が50〜200℃の
範囲にあるもの、たとえば、2,4ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、あるいは2,5ジメチル2,5ジター
シャリーブチルパーオキシヘキサンなどを選択すること
が好ましい。
【0055】また、シリコーンゴム組成物12として、
自己接着性を有するものを用いてもよい。この場合、特
にカバーフィルム1に接着層17を形成する必要はない
が、射出装置、ゲートおよび金型のシリコーンゴム組成
物12と接する面にフッ素樹脂でコーティングするか、
多孔質のニッケルメッキまたはクロムメッキにフッ素樹
脂を含浸させた複合メッキを施すか、あるいはフッ素樹
脂の金型を用いることが望ましい。
【0056】以上のような組成の未硬化のシリコーンゴ
ム組成物12を射出して金型内に充満させ、シリコーン
ゴム組成物12を硬化させることによってシリコーンゴ
ム成形品13を形成するのと同時にその表面にカバーフ
ィルム1を接着する。
【0057】シリコーンゴム組成物12の硬化を行うに
は、硬化温度は60〜220℃、好ましくは80〜200℃であ
り、かつカバーフィルム1の熱溶融温度未満の温度であ
るようにするとよい。60℃未満ではシリコーンゴム組成
物12の硬化に長時間を要し、220℃を越えるとスコー
チの原因となる。またカバーフィルム1の熱溶融温度ま
で温度を上げると、カバーフィルム1を構成する基体シ
ート14や図柄層16などが溶けてしまい、好ましくな
い。なお、加熱が短時間であれば、カバーフィルム1の
熱溶融温度を越えてもカバーフィルム1が溶融すること
はない。
【0058】最後に、シリコーンゴム組成物12の硬化
後に金型を開いて(図3参照)カバーフィルム一体化シ
リコーンゴム成形品18を取り出す(図4〜5参照)。
また、カバーフィルム1を長尺のものとし、カバーフィ
ルム一体化シリコーンゴム成形品18の金型からの取り
出しを連続的に行うようにしてもよい。
【0059】このようにして得られるカバーフィルム一
体化シリコーンゴム成形品18は、シリコーンゴム成形
品13表面がカバーフィルム1によって被覆されている
ので、次のような利点がある。すなわち、カバーフィル
ム1の存在により手の油などに起因する汚れを防止する
ことができるので、特にスイッチ、スイッチカバー、コ
ンタクトマットなどの製品に極めて有用である。また、
カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品18を積み
重ねても、カバーフィルム1の存在によりカバーフィル
ム一体化シリコーンゴム成形品18どうしが密着するこ
とを防止することができる。
【0060】
【作用】本発明は、上記構成よりなるから次の作用を奏
する。すなわち、接着性を有するカバーフィルムを温調
された金型内に挟み込み、キャビティ内に未硬化のシリ
コーンゴム組成物を射出充満させ、シリコーンゴム組成
物の硬化後に金型を開いてカバーフィルム一体化シリコ
ーンゴム成形品を得るので、シリコーンゴム組成物をキ
ャビティ内に射出充満させてから硬化させるまでの間
は、少なくとも、シリコーンゴム組成物と金型の間にカ
バーフィルムが介在することになる。
【0061】また、接着性を有するカバーフィルムが挟
み込まれた金型内に未硬化のシリコーンゴム組成物が射
出充満された後硬化されるので、カバーフィルムとシリ
コーンゴム組成物とは強固に接着する。
【0062】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳述す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0063】実施例1 液状シリコーンゴム用射出成形機として、アーブルグ社
製ALLROUNDER 320M/H/D 750-210を用い、装着した金型
は温調器で150℃に加熱し、液状シリコーンゴム組成物
を射出成形機に供給するポンプとして、ドパーク社製2K
-900を用いた。また、付加反応型液状シリコーンゴム組
成物として、東芝シリコーン株式会社製TLM1405を用い
た。
【0064】カバーフィルムとして、厚さ25μmのポリ
カーボネートフィルムからなる基体シート上に、厚さ7
μmのアルミニウム箔と、熱硬化ウレタン系樹脂からな
るアンカー層と、プライマー(東芝シリコーン株式会社
製XP81-611)からなる接着層とが形成されたカバーフィ
ルムを用意し、金型に位置決めして固定した。
【0065】次に、型締めを行い、下記に示す条件で未
硬化のシリコーンゴム組成物を金型内のキャビティに射
出し、シリコーンゴム組成物の硬化後に金型を開き、シ
リコーンゴム成形品にカバーフィルムが接着したカバー
フィルム一体化シリコーンゴム成形品を金型より取り出
した。この際、カバーフィルム一体化シリコーンゴム成
形品をイジェクタピンで押し出すのと同時にカバーフィ
ルムをキャビティから離れる方向へ引っ張ってカバーフ
ィルム一体化シリコーンゴム成形品を得た。
【0066】・成形条件 射出圧力 20kgf/cm2 射出時間 10sec 保圧時間 5sec 硬化時間 35sec 総成形時間 60sec 金型温度 150℃ 型締圧力 75t シリンダー温度 15℃
【0067】このようにして得られたカバーフィルム一
体化シリコーンゴム成形品は、カバーフィルムとシリコ
ーンゴム成形品が強固に接着したものであった。また、
カバーフィルムとシリコーンゴム成形品との接着力を測
定したところ、成形時間が60秒の場合には50kgf/cm2
凝集破壊率100%、成形時間が120秒の場合には55kgf/cm
2、凝集破壊率100%という優れた結果が得られた。
【0068】比較例 比較例として、カバーフィルムを用いないこと以外は実
施例1と同様にしてシリコーンゴム成形品を製造したと
ころ、シリコーンゴム組成物を硬化させた後に金型を開
いたとき、シリコーンゴム成形品は可動側金型に付い
た。
【0069】可動側金型に付いたシリコーンゴム成形品
は、金型に密着しているためイジェクタピンの作用だけ
では落下せず、円滑な成形ができなかった。
【0070】さらに、金型の表面にはシリコーンゴムの
薄いバリが成形を重ねるごとに発生した。そのため数シ
ョットごとにバリを除去しなければならず、生産性が大
きく低下した。
【0071】実施例2 実施例1のシリコーンゴム組成物に代えて、自己接着性
を有する付加反応型液状シリコーンゴム(東芝シリコー
ン株式会社製TSE322)を用いた。また、金型として、自
己接着性シリコーンゴムが金型表面に付着しないように
するため、キャビティ、スプルー、ランナーをすべてテ
フロン系コーティング剤でコーティングしたものを用い
た。
【0072】カバーフィルムとして、厚さ25μmのポリ
カーボネートフィルムからなる基体シート上に、厚さ7
μmのアルミニウム箔と、熱硬化ウレタン系樹脂からな
るアンカー層とが形成されたカバーフィルムを用意し、
金型に位置決めして固定した。
【0073】次に型締めを行い、実施例1と同様の条件
で未硬化のシリコーンゴム組成物を金型内のキャビティ
に射出し、シリコーンゴム組成物の硬化後に金型を開
き、シリコーンゴム成形品にカバーフィルムが接着した
カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品を金型より
取り出した。この際、カバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品をイジェクタピンで押し出すのと同時にカバ
ーフィルムをキャビティから離れる方向へ引っ張ってカ
バーフィルム一体化シリコーンゴム成形品を得た。
【0074】このようにして得られたカバーフィルム一
体化シリコーンゴム成形品は、カバーフィルムとシリコ
ーンゴム成形品が強固に接着したものであった。また、
カバーフィルムとシリコーンゴム成形品との接着力を測
定したところ、成形時間が60秒の場合には50kgf/cm2
凝集破壊率100%、成形時間が120秒の場合には55kgf/cm
2、凝集破壊率100%という優れた結果が得られた。
【0075】
【発明の効果】本発明は、以上のとおりの構成・作用を
有するので、次のような優れた効果を有する。
【0076】すなわち、シリコーンゴム組成物をキャビ
ティ内に射出充満させてから硬化するまでの間は、少な
くとも、シリコーンゴム組成物と金型の間にカバーフィ
ルムが介在することになるので、カバーフィルムが介在
する側の金型にはシリコーンゴム組成物が付着すること
がない。その結果、従来、必須手段として採用されてい
た脱型手段を採用しなくても、カバーフィルム一体化シ
リコーンゴム成形品を金型から簡単に取り出すことがで
きるとともに、カバーフィルム一体化シリコーンゴム成
形品の製造方法において避けることができないとされて
いるバリがパーティング面に発生することがあっても、
カバーフィルムを金型から取り出す際にバリも一緒に金
型から取り出されるので、パーティング面にバリが残存
することはなく、成形不良などが生じない。
【0077】また、カバーフィルム一体化シリコーンゴ
ム成形品を脱型するための補助的手段としてイジェクタ
方式あるいはエアーブッシュ方式を採用する場合、イジ
ェクタピンあるいはエアーブッシュの可動部はカバーフ
ィルムと接触することになるので、イジェクタピンある
いはエアーブッシュの可動部の精度が5/1000mmよりラ
フであっても、イジェクタピン部分あるいはエアーブッ
シュ部分にバリは発生しない。
【0078】また、カバーフィルム一体化シリコーンゴ
ム成形品がカバーフィルムにより支持されているので、
カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の周辺部に
生じたバリを取り去る工程において、カバーフィルム一
体化シリコーンゴム成形品の変形が少なく、簡単にバリ
を取り去ることができる。
【0079】一方、カバーフィルムとシリコーンゴム組
成物とは強固に接着するので、カバーフィルム一体化シ
リコーンゴム成形品を1工程で容易に形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法を適用する金型の一実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法を適用する金型の一実施例を示す
断面図である。
【図3】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法を適用する金型の一実施例を示す
断面図である。
【図4】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法を適用する金型の一実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法により得ることのできるカバーフ
ィルム一体化シリコーンゴム成形品の一実施例を示す一
部破断斜視図である。
【図6】本発明に係るカバーフィルム一体化シリコーン
ゴム成形品の製造方法に使用するカバーフィルムの一実
施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カバーフィルム 2 可動側金型 3 成形機可動板 4 固定側金型 5 成形機固定板 6 カバーフィルムクランプ 7 カバーフィルムプッシュ 8 イジェクタピン 9 イジェクタプレート 10 イジェクタロッド 11 エアーブッシュ 12 シリコーンゴム組成物 13 シリコーンゴム成形品 14 基体シート 16 図柄層 17 接着層 18 カバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:20 B29L 9:00 (72)発明者 山崎 成一 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内 (72)発明者 豊岡 尚登 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性を有するカバーフィルムを温調さ
    れた金型内に挟み込み、キャビティ内に未硬化のシリコ
    ーンゴム組成物を射出充満させ、シリコーンゴム組成物
    の硬化後に金型を開いてカバーフィルム一体化シリコー
    ンゴム成形品を取り出すことを特徴とするカバーフィル
    ム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 カバーフィルムを位置決めする工程、温
    調された金型を型締めする工程、金型のキャビティに未
    硬化のシリコーンゴム組成物を射出する工程、シリコー
    ンゴム硬化後金型を型開きする工程およびカバーフィル
    ム一体化シリコーンゴム成形品を取り出す工程からなる
    ことを特徴とするカバーフィルム一体化シリコーンゴム
    成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 カバーフィルムが、基体フィルム上に図
    柄層および接着層を順次積層したものである請求項1ま
    たは請求項2に記載のカバーフィルム一体化シリコーン
    ゴム成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 カバーフィルムが長尺であり、カバーフ
    ィルム一体化シリコーンゴム成形品の金型からの取り出
    しが連続的である請求項1または請求項2のいずれかに
    記載のカバーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 金型が、シリコーンゴム用金型である請
    求項1、請求項2または請求項4のいずれかに記載のカ
    バーフィルム一体化シリコーンゴム成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 未硬化のシリコーンゴム組成物が、a成
    分;1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する
    ポリオルガノシロキサンと、b成分;1分子中にケイ素
    原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有するポリ
    オルガノハイドロジェンシロキサンと、c成分;白金化
    合物とを含み、かつa成分の1分子あたりのアルケニル
    基の数、およびb成分の1分子あたりのケイ素原子に結
    合した水素原子の数のうち少なくともいずれかが平均2
    を越える数の付加反応型液状シリコーンゴム組成物であ
    る請求項1または請求項2に記載のカバーフィルム一体
    化シリコーンゴム成形品の製造方法。
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