JPH08294939A - シリコーンゴム成形品の製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム成形品の製造方法

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JPH08294939A
JPH08294939A JP12594095A JP12594095A JPH08294939A JP H08294939 A JPH08294939 A JP H08294939A JP 12594095 A JP12594095 A JP 12594095A JP 12594095 A JP12594095 A JP 12594095A JP H08294939 A JPH08294939 A JP H08294939A
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JP
Japan
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silicone rubber
mold
film
molded product
rubber molded
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JP12594095A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Sawamura
立彦 沢村
Hideki Ueno
秀樹 上野
Seiichi Yamazaki
成一 山崎
Naoto Toyooka
尚登 豊岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08294939A publication Critical patent/JPH08294939A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2083/00Use of polymers having silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only, in the main chain, as moulding material
    • B29K2083/005LSR, i.e. liquid silicone rubbers, or derivatives thereof

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特殊な脱型手段を採用することなくシリコー
ンゴム成形品を金型から取り出すことができ、シリコー
ンゴム成形品の周辺部に発生する薄いバリが金型に付着
して成形不良を生じることがないシリコーンゴム成形品
の製造方法を得る。 【構成】 フィルム1を位置決めする工程、温調された
金型を型締めする工程、金型のキャビティに未硬化のシ
リコーンゴム組成物12を射出する工程、シリコーンゴ
ム硬化後金型を型開きする工程およびシリコーンゴム成
形品13を取り出す工程からなる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーンゴム成形品
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシリコーンゴム成形品の製造方法
としては、金型を型締めする工程、温調された金型キャ
ビティ内に未硬化シリコーンゴム組成物を射出充満する
工程、シリコーンゴム組成物の硬化後に型開きする工
程、シリコーンゴム成形品を脱型する工程、シリコーン
ゴム成形品に生じたバリを取り去る工程を経る方法が知
られている。
【0003】そして、シリコーンゴム成形品を脱型する
には、金型に組み込みんだイジェクタピンでシリコーン
ゴム成形品を押し出して脱型するイジェクタ方式、型開
き時にイジェクタピンあるいは専用のエアー吹き出し口
からエアー加圧を行うことによりシリコーンゴム成形品
を押し出して脱型するエアーブッシュ方式、ロボットを
用いて金型からシリコーンゴム成形品を脱型するロボッ
ト方式がある。
【0004】また、シリコーンゴム成形品に生じたバリ
を取り去るには、ナイフやカッターなどで切り取る方
法、バリの一部を薄くすることによってシリコーンゴム
成形品のバリを切り取りやすくする喰い切り方法、ポン
チなどで打抜く方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のシリ
コーンゴム成形品の製造方法には、以下の問題があっ
た。
【0006】すなわち、シリコーンゴム組成物は金型に
付着しやすいので、上記したいずれかの脱型手段を採用
しなければ、シリコーンゴム成形品を金型から取り出す
ことが困難であるという問題点があった。
【0007】また、シリコーンゴム組成物の特性上、現
状ではシリコーンゴム成形品の製造方法において次のこ
とが避けることができないとされている。すなわち、パ
ーティング面などに薄いバリが発生し、これがそのまま
残存しやすいので、成形不良を生じ、ひどい場合には金
型を壊したり、金型を閉じられなかったりするという問
題点があった。
【0008】さらに、脱型手段としてイジェクタ方式あ
るいはエアーブッシュ方式を採用する場合には、これら
の可動部の精度がラフであると、シリコーンゴム組成物
が流れ込んでバリが発生するので、可動部の精度が5/1
000mmという非常に高い要求に応えなければならないと
いう問題点があった。また、脱型手段としてロボット方
式を採用する場合には、吸盤あるいはチャックによりシ
リコーンゴム成形品を脱型する装置を要するとともにシ
リコーンゴム成形品を脱型したことを確認する装置を要
し、ロボット装置全体として大掛かりとなりコストが高
くなるという問題点もあった。
【0009】さらにまた、シリコーンゴム成形品は弾性
を有しているため、たとえばパッキンなどの変形しやす
い形状の製品では一定の形状が保ちにくく、バリ取り作
業が極めて困難であった。
【0010】本発明の目的は、上記のような諸問題点を
解決した優れたシリコーンゴム成形品の製造方法を得る
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシリコーンゴム
成形品の製造方法は、以上の目的を達成するために、つ
ぎのように構成した。
【0012】つまり、本発明のシリコーンゴム成形品の
製造方法は、温調された金型内にフィルムを挟み込み、
キャビティ内に未硬化のシリコーンゴム組成物を射出充
満させ、シリコーンゴム組成物の硬化後に金型を開いて
シリコーンゴム成形品を取り出すように構成した。
【0013】また、フィルムを位置決めする工程、温調
された金型を型締めする工程、金型のキャビティに未硬
化のシリコーンゴム組成物を射出する工程、シリコーン
ゴム硬化後金型を型開きする工程およびシリコーンゴム
成形品を取り出す工程からなるように構成した。
【0014】上記の発明において、フィルムが長尺であ
り、フィルムおよびシリコーンゴム成形品の金型からの
取り出しが連続的であるように構成してもよい。
【0015】また、上記の発明において、金型がシリコ
ーンゴム用金型であるように構成してもよい。
【0016】また、上記の発明において、未硬化のシリ
コーンゴム組成物が、a成分;1分子中に少なくとも2
個のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンと、
b成分;1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2
個の水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンと、c成分;白金化合物とを含み、かつa成分の
1分子あたりのアルケニル基の数、およびb成分の1分
子あたりのケイ素原子に結合した水素原子の数のうち少
なくともいずれかが平均2を越える数の付加反応型液状
シリコーンゴム組成物であるように構成してもよい。
【0017】図面を参照しながら本発明をさらに詳しく
説明する。
【0018】図1〜4は、本発明に係るシリコーンゴム
成形品の製造方法を適用する金型の一実施例を示す断面
図である。図5は、本発明に係るシリコーンゴム成形品
の製造方法により得ることのできるシリコーンゴム成形
品の一実施例を示す斜視図である。図中、1はフィル
ム、2は可動側金型、3は成形機可動板、4は固定側金
型、5は成形機固定板、6はフィルムクランプ、7はフ
ィルムプッシュ、8はイジェクタピン、9はイジェクタ
プレート、10はイジェクタロッド、11はエアーブッ
シュ、12はシリコーンゴム組成物、13はシリコーン
ゴム成形品である。
【0019】フィルム1の材質としては、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂、ポリアリレート樹脂などの樹脂シート、アルミ
ニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、
セロハンなどのセルロース系シート、あるいは上記の各
シートを積層したものなどを使用するとよい。また、
布、天然皮革、合成皮革、紙、金属箔などであってもよ
い。フィルム1の厚さは、10μm〜1.0mmが適当であ
る。なかでも、25〜200μm程度のものが多用される。
【0020】また、フィルム1は、無色透明であって
も、有色透明であっても、有色不透明であってもよい。
着色されたフィルム1としては、適切な色の顔料または
染料を着色剤として含有するものを用いるとよい。
【0021】上記のような構成のフィルム1を、温調さ
れた金型内に挟み込む(図1参照)。金型としては、射
出成形用金型、シリコーンゴム用金型(液状シリコーン
ゴム射出成形用金型、LIM(Liquid Injection Moldi
ng)用金型)、成形同時転写用金型などを用いるとよ
い。金型の材質としては、金属のほかにゴムあるいはプ
ラスチックを用いてもよい。金型を温調するには、通常
の樹脂成形で用いられる水あるいは油を熱媒体に用いた
温調方法、また電気カートリッジヒーターによる温調方
法、さらにはこれらの併用による温調方法がある。金型
の温調は、金型の一部あるいは全面を60〜220℃、好ま
しくは80〜200℃に保つようにするとよい。フィルム1
を金型内の所望の位置に配置して固定するには、枚葉の
フィルム1を1枚づつ送り込んでもよいし、長尺のフィ
ルム1の必要部分を間欠的に送り込んでもよい。長尺の
フィルム1を使用する場合、位置決め機構を有する送り
装置を使用するとよい。また、フィルム1を間欠的に送
り込む際に、フィルム1の位置をセンサーで検出した後
にフィルム1を可動型と固定型とで固定するようにすれ
ば、常に同じ位置でフィルム1を固定することができて
便利である。フィルム1はキャビティに載置するか、あ
るいは真空吸引などによりキャビティ面に密着させる。
これらの場合、シリコーンゴム成形品13の形状によっ
ては、フィルム1をあらかじめ金型のキャビティ面に沿
うような凹凸形状にプレフォームしておいてもよい。
【0022】次に、キャビティ内に未硬化のシリコーン
ゴム組成物12を射出して充満させる(図2参照)。
【0023】本発明にて使用されるシリコーンゴム組成
物12は、反応性基を有する液状ポリシロキサン、架橋
剤および/または硬化触媒を主剤とする組成物であり、
常温で放置または加熱すると硬化してゴム状弾性体にな
るものである。その硬化機構によって、付加反応型、ラ
ジカル反応型、縮合反応型が上げられるが、射出成形性
に優れ、また加熱によって速い硬化速度が得られること
や、硬化の均一性に優れる点から付加反応型液状シリコ
ーンゴム組成物が好ましい。
【0024】このような付加反応型液状シリコーンゴム
組成物の代表例としては、 a成分;1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有
するポリオルガノシロキサン b成分;1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2
個の水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンおよび c成分;白金化合物を含み、かつa成分とb成分の反応
によって網状の分子骨格を形成するためにa成分の1分
子あたりのアルケニル基の数、およびb成分の1分子あ
たりのケイ素原子に結合した水素原子の数のうち少なく
ともいずれか、好ましくは後者が、平均2を越える数で
あり、射出成形品に適した優れた硬化性と物性のゴム状
弾性体を与えるために、さらに好ましくは平均3以上で
あるような組成物がある。
【0025】a成分において、アルケニル基としては、
ビニル、アリル、1−ブテンニル、1−ヘキセニルなど
が例示されるが、合成が容易で、また硬化前の組成物の
流動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点
から、ビニル基が最も好ましい。
【0026】a成分のケイ素原子に結合した他の有機基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどのアル
キル基;フェニルなどのアリール基;2−フェニルエチ
ル、2−フェニルプロピルなどのアラルキル基;クロロ
メチル、クロロフェニル、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルなどの置換炭化水素基が例示される。これらのう
ち、合成が容易であって、機械的強度および硬化前の流
動性などの特性のバランスが優れているという点から、
メチル基が最も好ましい。
【0027】シロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状であ
ってもよい。硬化後の組成物の機械的特性を向上させ、
複雑な形状の射出成形に適応するためには、直鎖状のポ
リジオルガノシロキサンと分岐状のポリオルガノシロキ
サンとを混合して用いることが好ましい。アルケニル基
は、a成分の分子鎖の末端または途中のいずれに存在し
てもよく、その双方に存在してもよいが、硬化後の組成
物に優れた機械的性質を与えるためには、直鎖状の場
合、少なくともその両末端に存在していることが好まし
い。
【0028】a成分の重合度は特に限定されないが、硬
化前の組成物が良好な流動性および作業性を有し、硬化
後の組成物が適度の弾性を有するには、25℃における粘
度が500〜500,000cPのものが好ましく、1,000〜100,000
cPのものが特に好ましい。
【0029】b成分のポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基がa成分中
のアルケニル基への付加反応を行うことにより、a成分
の架橋剤として機能するものである。b成分におけるシ
ロキサン骨格は、直鎖状、分岐状および環状のいずれで
あってもよい。
【0030】シロキサン単位のケイ素原子に結合した有
機基としては、前述のa成分におけるアルケニル基以外
の有機基と同等のものが例示され、それらの中でも、合
成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。
【0031】b成分の重合度は特に限定されないが、同
一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサンは合成が困難なため、
硬化物を網状化して優れた物性のシリコーンゴム成形品
13を得るには、3個以上のシロキサン単位からなるこ
とが好ましい。
【0032】b成分の配合量は、a成分中のアルケニル
基1個に対してb成分中のケイ素原子に結合した水素原
子が好ましくは、0.5〜5個、さらに好ましくは1〜3
個となるような量である。上記の水素原子の存在比が0.
5未満となる量では、硬化が完全に完了しない。逆に、
該存在比が5を越える量の場合は、射出成形品の圧縮永
久歪が増加するばかりでなく、硬化の際に発泡が起こり
やすく、表面状態のよくない成形品を与えることがあ
る。
【0033】本発明で用いられるc成分の白金化合物
は、a成分中のアルケニル基とb成分中のヒドロシリル
基との間の付加反応を促進させるための触媒であり、常
温付近において硬化反応の触媒能が良好であるという点
で優れている。
【0034】白金系化合物としては、塩化白金酸、塩化
白金酸とアルコールとの反応生成物、白金−オレフィン
錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン
錯体などが例示される。
【0035】このうち、a成分およびb成分への溶解性
や、触媒活性が良好な点から、塩化白金酸とアルコール
の反応生成物および白金−ビニルシロキサン錯体などが
好ましい。
【0036】c成分の配合量は、a成分に対し、白金原
子換算で好ましくは0.1〜500重量ppm、さらに好ましく
は1〜100重量ppmである。0.1重量ppm未満の場合は、硬
化速度が遅くそのため射出成形のサイクル時間が長くな
り、効率的でない。一方、500重量ppmを越えると、硬化
速度が過度に早まるために、各成分を配合した後の作業
性が損なわれ、また不経済でもある。
【0037】このようなa成分、b成分およびc成分を
含む液状シリコーンゴム組成物12の流動性を調節した
り、シリコーンゴム成形品13の機械的強度を向上させ
るために、通常、充填剤を配合する。充填剤としては、
沈殿シリカ、煙霧質シリカ、焼成シリカ、シリカエアロ
ゲル、煙霧質酸化チタンのような補強性充填剤;および
粉砕石英、ケイソウ土、アルミノケイ酸、酸化亜鉛、酸
化鉄、炭酸カルシウムのような非補強性充填剤が例示さ
れ、そのままでも、ヘキサメチルシラザン、ポリメチル
シロキサンのような有機ケイ素化合物で表面処理したも
のでもよい。
【0038】シリコーンゴム組成物12の室温における
硬化を抑制して、貯蔵安定性および作業性を改善するた
めに、アセチレンアルコール化合物、ビニル基含有低分
子シロキサン化合物、マレイン酸ジアリル、トリアリル
イソシアヌレート、ニトリル化合物または有機過酸化物
のような硬化遅延剤を配合してもよい。
【0039】そのほか、必要に応じて顔料、耐熱性向上
剤、難燃化剤、可塑剤などを配合してもよい。
【0040】このようなシリコーンゴム組成物12は、
a成分およびb成分の所定量を必要に応じて任意に配合
される他の成分とともに、機械混合することによって調
整される。上記の3成分を混合すると、常温でも徐々に
硬化反応が進行するので、通常は、b成分を含む成分群
とc成分を含む成分群とをそれぞれ別個に保存してお
き、たとえば射出成形機に備えられた混合手段により、
使用直前に両成分を均一に混合してから使用するが、硬
化遅延剤の存在下に全成分を同一容器内に保存すること
も可能である。
【0041】混合温度は、好ましくは−45〜+70℃、よ
り好ましくは−10〜+25℃である。−45℃より低温では
シリコーンゴム組成物12が流動性を失い、+70℃を越
えると硬化反応が進行して粘度が上昇して、いずれも射
出成形が困難になって、寸法精度の優れたシリコーンゴ
ム成形品13が得られないからである。
【0042】また、別の好ましいシリコーンゴム組成物
12として、有機過酸化物によるラジカル反応型のシリ
コーンゴム組成物がある。これは、常温で、ゲル状ある
いは液状のビニル基含有ポリオルガノシロキサンをベー
スポリマーとし、触媒量の有機過酸化物を配合し、さら
に必要に応じて煙霧質シリカ、沈殿シリカのような無機
質充填剤;顔料;耐熱化剤などを添加したものである。
用いる有機過酸化物としては、分解温度が50〜200℃の
範囲にあるもの、たとえば、2,4ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、あるいは2,5ジメチル2,5ジター
シャリーブチルパーオキシヘキサンなどを選択すること
が好ましい。
【0043】以上のような組成の未硬化のシリコーンゴ
ム組成物12を射出して金型内に充満させ、シリコーン
ゴム組成物12を硬化させることによってシリコーンゴ
ム成形品13を形成するのと同時にフィルム1を密着す
る。
【0044】シリコーンゴム組成物12の硬化を行うに
は、硬化温度は60〜220℃、好ましくは80〜200℃であ
り、かつフィルム1の熱溶融温度未満の温度であるよう
にするとよい。60℃未満ではシリコーンゴム組成物12
の硬化に長時間を要し、220℃を越えるとスコーチの原
因となる。またフィルム1の熱溶融温度まで温度を上げ
ると、フィルム1が溶けてしまい、好ましくない。な
お、加熱が短時間であれば、フィルム1の熱溶融温度を
越えてもフィルム1が溶融することはない。
【0045】最後に、シリコーンゴム組成物12の硬化
後に金型を開いて(図3参照)フィルム1とともにシリ
コーンゴム成形品13を取り出す(図4〜5参照)。ま
た、フィルム1を長尺のものとし、フィルム1とシリコ
ーンゴム成形品13との金型からの取り出しを連続的に
行うようにしてもよい。フィルム1は、シリコーンゴム
成形品13に密着したままでも剥離してもよい。なお、
シリコーンゴム成形品13に密着したフィルム1を剥離
する場合、金型からシリコーンゴム成形品13を取り出
す前でも、後でも、さらには取り出しと同時でもよい。
【0046】このようにして得られるシリコーンゴム成
形品13は、ガスケット、パッキン、キーボードなどの
製品に極めて有用である。また、シリコーンゴム成形品
13からフィルム1を剥離していない場合には、シリコ
ーンゴム成形品13を積み重ねても、フィルム1の存在
によりシリコーンゴム成形品13どうしが密着すること
を防止することができる。
【0047】
【作用】本発明は、上記構成よりなるから次の作用を奏
する。すなわち、フィルムを金型内に挟み込み、キャビ
ティ内にシリコーンゴム組成物を射出充満させ、シリコ
ーンゴム組成物の硬化後に金型を開いてシリコーンゴム
成形品を得るので、シリコーンゴム組成物をキャビティ
内に射出充満させてから硬化させるまでの間は、少なく
とも、シリコーンゴム組成物と金型の間にフィルムが介
在することになる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳述す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0049】実施例 液状シリコーンゴム用射出成形機として、アーブルグ社
製ALLROUNDER 320M/H/D 750-210を用い、装着した金型
は温調器で150℃に加熱し、液状シリコーンゴム組成物
を射出成形機に供給するポンプとして、ドパーク社製2K
-900を用いた。また、付加反応型液状シリコーンゴム組
成物として、東芝シリコーン株式会社製TLM1405を用い
た。
【0050】フィルムとして、ポリカーボネートからな
る厚さ25μmのフィルムを用意し、金型に位置決めして
固定した。
【0051】次に、型締めを行い、下記に示す条件で未
硬化のシリコーンゴム組成物を金型内のキャビティに射
出し、シリコーンゴム組成物の硬化後に金型を開き、フ
ィルムが密着したシリコーンゴム成形品を金型より取り
出した。この際、シリコーンゴム成形品をイジェクタピ
ンで押し出すのと同時にフィルムをキャビティから離れ
る方向へ引っ張ってシリコーンゴム成形品を得た。
【0052】・成形条件 射出圧力 20kgf/cm2 射出時間 10sec 保圧時間 5sec 硬化時間 35sec 総成形時間 60sec 金型温度 150℃ 型締圧力 75t シリンダー温度 15℃
【0053】このようにして得られたシリコーンゴム成
形品は、フィルムとシリコーンゴム成形品が適度に密着
したものであった。また、シリコーンゴム成形品はフィ
ルムに支持されているので、シリコーンゴム成形品の変
形が少なく、シリコーンゴム成形品の周辺部に生じたバ
リをフィルムごとポンチで簡単に打ち抜くことができ、
仕上げが容易にできた。さらに、成形後、あるいは打ち
抜き後にフィルムを容易に剥がすことができた。
【0054】比較例 比較例として、フィルムを用いないこと以外は実施例と
同様にしてシリコーンゴム成形品を製造したところ、シ
リコーンゴム組成物を硬化させた後に金型を開いたと
き、シリコーンゴム成形品は可動側金型に付いた。
【0055】可動側金型に付いたシリコーンゴム成形品
は、金型に密着しているためイジェクタピンの作用だけ
では落下せず、円滑な成形ができなかった。
【0056】さらに、金型の表面にはシリコーンゴムの
薄いバリが成形を重ねるごとに発生した。そのため数シ
ョットごとにバリを除去しなければならず、生産性が大
きく低下した。
【0057】
【発明の効果】本発明は、以上のとおりの構成・作用を
有するので、次のような優れた効果を有する。
【0058】すなわち、シリコーンゴム組成物をキャビ
ティ内に射出充満させてから硬化するまでの間は、少な
くとも、シリコーンゴム組成物と金型の間にフィルムが
介在することになるので、フィルムが介在する側の金型
にはシリコーンゴム組成物が付着することがない。その
結果、従来、必須手段として採用されていた脱型手段を
採用しなくても、シリコーンゴム成形品を金型から簡単
に取り出すことができるとともに、シリコーンゴム成形
品の製造方法において避けることができないとされてい
るバリがパーティング面に発生することがあっても、フ
ィルムを金型から取り出す際にバリも一緒に金型から取
り出されるので、パーティング面にバリが残存すること
はなく、成形不良などが生じない。
【0059】また、シリコーンゴム成形品を脱型するた
めの補助的手段としてイジェクタ方式あるいはエアーブ
ッシュ方式を採用する場合、イジェクタピンあるいはエ
アーブッシュの可動部はフィルムと接触することになる
ので、イジェクタピンあるいはエアーブッシュの可動部
の精度が5/1000mmよりラフであっても、イジェクタピ
ン部分あるいはエアーブッシュ部分にバリは発生しな
い。
【0060】また、シリコーンゴム成形品にフィルムが
付着している状態では、シリコーンゴム成形品がフィル
ムにより支持されているので、シリコーンゴム成形品の
周辺部に生じたバリを取り去る工程において、シリコー
ンゴム成形品の変形が少なく、簡単にバリを取り去るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリコーンゴム成形品の製造方法
を適用する金型の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るシリコーンゴム成形品の製造方法
を適用する金型の一実施例を示す断面図である。
【図3】本発明に係るシリコーンゴム成形品の製造方法
を適用する金型の一実施例を示す断面図である。
【図4】本発明に係るシリコーンゴム成形品の製造方法
を適用する金型の一実施例を示す断面図である。
【図5】本発明に係るシリコーンゴム成形品の製造方法
により得ることのできるシリコーンゴム成形品の一実施
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 可動側金型 3 成形機可動板 4 固定側金型 5 成形機固定板 6 フィルムクランプ 7 フィルムプッシュ 8 イジェクタピン 9 イジェクタプレート 10 イジェクタロッド 11 エアーブッシュ 12 シリコーンゴム組成物 13 シリコーンゴム成形品
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:20 (72)発明者 山崎 成一 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内 (72)発明者 豊岡 尚登 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温調された金型内にフィルムを挟み込
    み、キャビティ内に未硬化のシリコーンゴム組成物を射
    出充満させ、シリコーンゴム組成物の硬化後に金型を開
    いてシリコーンゴム成形品を取り出すことを特徴とする
    シリコーンゴム成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 フィルムを位置決めする工程、温調され
    た金型を型締めする工程、金型のキャビティに未硬化の
    シリコーンゴム組成物を射出する工程、シリコーンゴム
    硬化後金型を型開きする工程およびシリコーンゴム成形
    品を取り出す工程からなることを特徴とするシリコーン
    ゴム成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 フィルムが長尺であり、フィルムおよび
    シリコーンゴム成形品の金型からの取り出しが連続的で
    ある請求項1または請求項2に記載のシリコーンゴム成
    形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 金型がシリコーンゴム用金型である請求
    項1〜請求項3のいずれかに記載のシリコーンゴム成形
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 未硬化のシリコーンゴム組成物が、a成
    分;1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する
    ポリオルガノシロキサンと、b成分;1分子中にケイ素
    原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有するポリ
    オルガノハイドロジェンシロキサンと、c成分;白金化
    合物とを含み、かつa成分の1分子あたりのアルケニル
    基の数、およびb成分の1分子あたりのケイ素原子に結
    合した水素原子の数のうち少なくともいずれかが平均2
    を越える数の付加反応型液状シリコーンゴム組成物であ
    る請求項1または請求項2に記載のシリコーンゴム成形
    品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100499870B1 (ko) * 2002-08-28 2005-07-05 주식회사 림스텍 실리콘 성형제품 제조방법

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