JPH08293481A - パターン形成方法および素子形成方法 - Google Patents

パターン形成方法および素子形成方法

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JPH08293481A
JPH08293481A JP9825195A JP9825195A JPH08293481A JP H08293481 A JPH08293481 A JP H08293481A JP 9825195 A JP9825195 A JP 9825195A JP 9825195 A JP9825195 A JP 9825195A JP H08293481 A JPH08293481 A JP H08293481A
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pattern
resist
etching
polycrystalline
oxide film
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JP9825195A
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Inventor
Toshiyuki Yoshimura
俊之 吉村
Yasushi Goto
康 後藤
Shinji Okazaki
信次 岡崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜レジストを用いても、パターン転写の際の
レジストマスクパターン劣化を抑制する。 【構成】Si基板21上にエッチングストッパとして熱
酸化膜22を形成し、その上に被加工材料である多結晶
Si23を形成し、酸化反応により多結晶Si23表面
に酸化膜24を形成する。ネガ型レジスト25に電子線
26を照射し、現像した後に、レジストパターンを酸化
膜24に転写して、引き続き多結晶Si23のエッチン
グを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体の微細加工におけ
るパターン形成方法に係り、特に、極微細な半導体パタ
ーン形成に好適なパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体形成で、パターンを形成する技術
を一般にリソグラフィと呼ぶ。リソグラフィ技術による
微細パターン形成方法で、現在主に用いられている方法
は図1に示す手順に従っている。ここでは最も標準的
な、レジスト1層(単層)による加工方法について説明
する。そして、簡単のために被加工材料としては、半導
体基板そのものを仮定する。
【0003】まず加工すべき半導体の基板11上に疎水
化処理を施して、レジストと呼ばれる炭素Cを主成分と
する主に有機高分子からなる薄膜の基板11への接着性
を高める処理を行う。次に、レジスト12溶液を基板1
1上に滴下して、主に回転塗布等の方法で図1(a)に
示すようにレジスト12を基板11に被着させる。そし
てレジスト溶液中の溶媒を飛散させるため、一般に加熱
処理(ベーク)を行う。ベークは一定の温度に設定され
たホットプレート上で基板を一定時間静置することによ
り行われる。
【0004】そして、図1(b)に示すように紫外線や
電子線等のエネルギ線13を所望のパターンに従い選択
的に照射し、パターンの潜像14を形成する。次いで現
像液中に基板11を浸漬する。ここでエネルギ線13の
照射によりレジスト12内に化学変化が発生し、この現
像処理でパターン照射部である潜像14部とパターン未
照射部とに現像液への溶解速度に差が生じるため、所望
のパターンを形成することができる。潜像14部の溶解
速度が大きくなってこの部分が溶解する場合、図1
(c)に示すようにポジ型のレジストパターンが得られ
る。一方、潜像14部の溶解速度が小さくなってこの部
分が残存する場合、図1(d)に示すようにネガ型のレ
ジストパターンが得られる。
【0005】このようにしてレジストパターンを形成し
た後に、これをマスクとして例えばドライエッチングに
より、図1(e)に示すようにドライエッチングによる
基板11の加工が行われてきた。
【0006】このようにパターン形成の際には、レジス
トパターンが基本となり基板11へパターンが転写され
る。この際に、例えば、ジャーナル オブ バキューム
サイエンス アンド テクノロジーズ B 第10巻
278頁から285頁(1992年)(J. Vac. Sci.
Technol. B10, 278-285 (1992))に記述されているよう
に、パターン寸法が小さくなると共に、解像性を向上さ
せるためにレジストの膜厚を薄くする必要性がある。高
集積あるいは高機能の半導体素子を実現するために必要
とされる、パターン寸法が0.1 μm以下となった領域
では、レジスト膜厚は0.1から0.3μm程度になるこ
とが予想される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パターン寸法
の微細化と共に、従来の単層レジストによるパターン形
成方法では不十分なことが明らかになってきた。すなわ
ち、従来法では基板の加工を行うドライエッチングの際
に、レジスト自体も同時にエッチングされてしまい、図
1(e)に示すようにレジスト膜厚が減少する。このた
め、特にパターン寸法が0.1 μm以下の場合では、レ
ジスト薄膜化には限界があるという点である。
【0008】ドライエッチングの際に、被加工材料とマ
スク材料のエッチング速度の比を一般に「エッチング速
度比」と呼ぶ。これが大きいほど、エッチング時のマス
ク材料の減少が少なく、薄膜であっても良好なマスクと
して機能することになる。通常の場合、例えば、被加工
材料を多結晶シリコン(Si)等のSiとした場合、被
加工材料とレジストのエッチング速度比は5程度であ
る。この際、Siのエッチング深さにも依存するが、ド
ライエッチング進行中にレジストマスクの内で、被加工
材料上に残存したレジストが薄くなったパターン端部
や、エネルギ線照射量の分布のためにレジスト残膜厚が
薄くなった部分で、レジスト自体がエッチングされるた
め、実効的にレジストが消失する部分ができる現象が発
生する。このために、マスク形状が劣化してレジストパ
ターン形状が忠実には転写されない問題点が生じる。特
にレジストが薄膜化した場合、この問題は顕著となる。
【0009】そこで、レジストパターン形状を被加工材
料に忠実に転写するために、エッチング速度比が10以
上のマスク材料を、被加工材料上に形成する方法が取ら
れる場合がある。例えば、ジャパニーズ ジャーナル
オブ アプライド フィズィックス 第11巻 327
7頁から3281頁(1991年)(Jpn. J. Appl.Phy
s. 11, 3277-3281 (1991))に記述されているように、
多結晶Si加工のために、化学的気相成長(CVD)法
により酸化膜を多結晶Si上に形成する方法が取られて
いる。多結晶Siと酸化膜のエッチング速度比は10以
上であり、酸化膜は良好なマスクとして機能する。ここ
では、一旦、レジストパターンをマスク材料(酸化膜)
に転写する工程を経て、引き続き被加工材料(多結晶S
i)をエッチングする。この方法によれば、マスク材料
(酸化膜)は被加工材料(多結晶Si)に比べて十分薄
膜でよい。また、酸化膜とレジストのエッチング速度比
は1程度であることが知られている。したがって、レジ
スト自体の膜厚も薄膜化でき、レジストパターンの転写
でエッチング時間を短縮可能となり、上記のドライエッ
チング時におけるレジストパターンの劣化を抑制するこ
とが可能である。ところが、この場合にはCVD法やス
パッタ法等によるマスク材料(酸化膜)の形成工程が必
要であり、高価な装置や、真空排気に伴い長い形成時間
を要するという問題点がある。
【0010】したがって、0.1μm以下の極微細パタ
ーンを高精度に形成する際に、解像性(パターン忠実
性)と簡便性(低コストで短時間処理)を両立させるこ
とが、高集積あるいは高機能の半導体素子を実用的に形
成するにあたり、大きな課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
には、被加工材料自体の化学反応により、被加工材料が
露出した表面に薄膜を形成する工程,薄膜上にマスクパ
ターン形成材料を形成する工程,マスクパターン形成材
料にエネルギ線を選択的に照射して、マスクパターンの
潜像を形成する工程,現像処理によりマスクパターン形
成材料からなるマスクパターンを形成する工程,マスク
パターンをマスクとして薄膜をエッチングした後に、被
加工材料をエッチングする工程からなるパターン形成方
法、あるいはこれを用いた素子形成方法を取ればよい。
【0012】
【作用】発明者等の実験によれば次のことが分かった。
すなわち、Siをドライエッチングにより加工する際、
Si上に酸化反応または窒化反応により、酸化膜または
窒化膜を形成すると、これがマスクとして適用可能とい
う点である。通常の自然酸化膜は約0.5 nm程度の厚
さである。一方、例えば、バレル型のプラズマ発生装置
内で、圧力1Torr,パワー200Wの酸素プラズマ中に
10分間放置すると、Si基板上では1.5 nm、不純
物を添加しない多結晶Si上では3nmの酸化膜が成長
する。同様に、窒素プラズマ中では多結晶Si上で2n
mの窒化膜が成長する。ここで言う酸化膜とは、二酸化
珪素(SiO2)を基本とするが、Siの酸化物一般を含
める。また窒化膜とは、四窒化三珪素(Si34)を基
本とするが、Siの窒化物一般を含める。
【0013】このような薄膜酸化膜または薄膜窒化膜
を、臭化水素(HBr)プラズマ中における通常のSi
ドライエッチング条件に置くと、Siとのエッチング速
度比は30以上であることが分かった。ここでSiに
は、単結晶,多結晶,不定形(アモルファス)が含まれ
る。つまり、厚さ0.1 μm程度のSi加工を行おうと
した場合には、上記の薄膜酸化膜または薄膜窒化膜を約
3nm形成すると、エッチングマスクとして十分に機能
する。したがって、解像性を向上させるためにレジスト
膜厚を薄膜化しても、酸化膜または窒化膜への転写のた
めのドライエッチング処理は短時間で可能であるため、
パターン忠実性は劣化せずに極微細パターン形成が可能
となる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)図2(a)に示すように、基板としてのS
i基板21上には、例えばエッチングストッパとして熱
酸化膜22が公知の熱酸化法により10nmの厚さで形
成され、その上に被加工材料である多結晶Si23が公
知のCVD法で100nmの厚さで形成されている。多
結晶Si23には、不純物が添加されてもよい。
【0015】そして、Si基板21,熱酸化膜22,多
結晶Si23の全体を、例えばバレル型のプラズマ発生
装置に置き、圧力1Torr,周波数13.56MHz ,高
周波パワー200Wの条件の酸素プラズマ中に10分間
静置する。これにより図2(b)に示すように、多結晶
Si23表面に酸化反応によって、厚さ3nmの酸化膜
24が形成される。酸化膜24の厚さは、光学的測定法
により面内で一様であることが分かった。酸化膜24の
厚さはプラズマ中の静置時間や高周波パワーの制御によ
り調整可能であり、静置時間や高周波パワーの増大と共
に膜厚は増大する。
【0016】そして図2(c)に示すように、公知のネ
ガ型レジスト25を、例えば回転塗布法により50nm
の膜厚に形成する。膜厚は50nmに限らず、膜厚を薄
くするほど解像性が向上して微細加工が可能となる。こ
こで、レジスト中の溶媒を飛散させるために、例えば1
00℃,2分間の熱処理を行う。
【0017】エネルギ線として、ここでは電子線を用い
る場合について記述する。レジストの形成されたSi基
板21全体を公知の電子線直接描画装置に入れ、例えば
加速電圧50kVの電子線26を、所望のパターンに基
づき選択的に照射する。電子線照射量は、例えば20μ
C/cm2 とする。これにより潜像27が形成される。
【0018】そして、例えば公知の湿式現像法により、
図2(d)に示すようにネガ型レジスト25のパターン
が形成される。ここでレジストの種類によっては、レジ
スト反応促進のために、現像前に熱処理を行う場合もあ
る。
【0019】このようにレジストパターンが形成された
Si基板21全体を公知の平行平板型のドライエッチン
グ装置内に入れる。例えば、エッチングガスとしてHB
rを用い、圧力20mTorr,高周波パワー600Wの条
件で30秒間のエッチングを行うことにより、図2
(e)に示すようにネガ型レジスト25のパターンが酸
化膜24に転写される。ここでネガ型レジスト25もエ
ッチングされ膜厚が減少するが、酸化膜24の膜厚が薄
くエッチング時間が短いために、レジストパターンが完
全に消失することはない。
【0020】引き続き同一装置内で高周波パワーを30
0Wと低下させることにより、多結晶Si23と酸化膜
24のエッチング速度差を増大することが可能となり、
多結晶Si23のエッチングが進行する。3分間のエッ
チングを行うことにより、図2(f)に示すようにネガ
型レジスト25のパターンが忠実に転写された多結晶S
i23のパターンが高精度に形成される。この図ではネ
ガ型レジスト25が消失しているが、酸化膜24がマス
クとして機能するために忠実なパターン転写が可能とな
る。ここで、多結晶Si23のエッチングの際にネガ型
レジスト25が残存してもよい。この際にはパターン端
部でレジストが消失しても、酸化膜24がマスクとして
機能して、パターン転写には問題がない。このようにし
て、寸法0.1 μm以下のパターンが含まれる多結晶S
iパターンを高精度に形成することが可能となった。こ
こで多結晶Si23上に残った酸化膜24は、多結晶S
i23の絶縁のために形成される層間絶縁膜の一部とし
て用いることができる。
【0021】上記のエッチングにおける手順を説明す
る。ここでは、プラズマ中に生成するハロゲン(ここで
はBr)ラジカルからの発光強度をモニタすることによ
り、エッチングの進行を判定することが可能である。例
えば、上記のエッチングでは始めの酸化膜エッチング時
の30秒後に、露出したSiとラジカルが反応開始する
ために濃度が低下して発光強度は低下する。ここで高周
波パワーを低下させて多結晶Siのエッチングを進行さ
せる。そして発光強度が低下した状態が2分続いた後
に、多結晶Siのエッチングが終了する。ここで熱酸化
膜が露出するために、再び発光強度が上昇する。この状
態で1分間エッチングを続行して、オーバーエッチング
を行うことでエッチング残渣を除去する。酸化膜エッチ
ングの際にも、オーバーエッチングを行ってもよい。こ
のように、合計3分後にガス供給と高周波印加を停止し
て、エッチングを終了し、良好な形状を形成することが
できる。
【0022】ここではネガ型レジストの場合について述
べたが、ポジ型レジストを用いた場合でも全く同様の考
え方が適用できる。また、ここでは酸化膜24形成のた
めに酸素プラズマ中での反応を用いたが、酸化性の液中
での酸化反応,酸化性の気体中での酸化反応によっても
よい。また、被加工材料である多結晶Siの膜厚が薄い
場合には、通常Si基板上に形成される極薄膜である自
然酸化膜を用いてもよい。
【0023】また、上記ではSiとして多結晶の場合に
ついてのべたが、単結晶Siや不定形(アモルファス)
Siを加工する場合にも適用可能である。
【0024】また、ここでは2回のドライエッチングを
同一の装置で行ったが、異なった装置でエッチングを行
ってもよい。エッチング装置としても平行平板型の他
に、マイクロ波プラズマエッチング装置,ヘリコン波プ
ラズマエッチング装置,誘導結合型プラズマエッチング
装置等を用いてもよく、イオン照射により加工材料をエ
ッチングする装置すべてで有効である。
【0025】さらに、ここでエッチングガスとして用い
たHBrの他に、塩素等のハロゲンを含むガスを用いる
ことにより、同様の結果を得ることができる。
【0026】(実施例2)実施例1では、マスクパター
ンとして酸化膜を用いる場合について述べたが、ここで
は窒化膜を用いる例について述べる。図2と同様の工程
において、基板としてのSi基板上には、例えばエッチ
ングストッパとして公知のCVD法によるCVD窒化膜
が10nmの厚さで形成され、その上に被加工材料であ
る多結晶Siが公知のCVD法で50nmの厚さで形成
されている。この多結晶Siには、不純物が添加されて
もよい。そして、Si基板,窒化膜,多結晶Siの全体
を、例えば、平行平板型のプラズマ発生装置に置き、圧
力40mTorr,高周波パワー400Wの条件の窒素プラ
ズマ中に10分間静置する。ここで多結晶Si表面に窒
化反応によって、厚さ2nmの窒化膜が形成される。こ
の窒化膜の厚さは、光学的測定法により面内で一様であ
ることが分かった。窒化膜の厚さはプラズマ中の静置時
間や高周波パワーの制御により調整可能であり、静置時
間や高周波パワーの増大と共に膜厚は増大する。
【0027】そして、公知のネガ型レジストを、例えば
回転塗布法により30nmの膜厚に形成する。膜厚は3
0nmに限らず、膜厚を薄くするほど解像性が向上して
微細加工が可能となる。ここで、レジスト中の溶媒を飛
散させるために、例えば100℃,2分間の熱処理を行
う。
【0028】エネルギ線として、ここでは電子線を用い
る場合について記述する。レジストの形成されたSi基
板全体を公知の電子線直接描画装置に入れ、例えば加速
電圧50kVの電子線を、所望のパターンに基づき選択
的に照射する。電子線照射量は、例えば40μC/cm2
とする。これにより潜像が形成される。
【0029】そして、例えば公知の湿式現像法により、
ネガ型レジストのパターンが形成される。ここでレジス
トの種類によっては、レジスト反応促進のために、現像
前に熱処理を行う場合もある。
【0030】このようにレジストパターンが形成された
Si基板全体を公知の平行平板型のドライエッチング装
置内に入れる。例えばエッチングガスとしてHBrを用
い、圧力20mTorr,高周波パワー600Wの条件で2
0秒間のエッチングを行うことにより、ネガ型レジスト
のパターンが窒化膜に転写される。ここでネガ型レジス
トもエッチングされ膜厚が減少するが、窒化膜の膜厚が
薄くエッチング時間が短いために、レジストパターンが
完全に消失することはない。
【0031】引き続き同一装置内で高周波パワーを30
0Wと低下させることにより、多結晶Siと窒化膜のエ
ッチング速度差を増大することが可能となり、多結晶S
iのエッチングが進行する。90秒間のエッチングを行
うことにより、ネガ型レジストのパターンが忠実に転写
された多結晶Siのパターンが高精度に形成される。こ
こでネガ型レジストが消失する場合もあるが、窒化膜が
マスクとして機能するために忠実なパターン転写が可能
となる。ここで、多結晶Siのエッチングの際にネガ型
レジストが残存してもよい。この際にはパターン端部で
レジストが消失しても、窒化膜がマスクとして機能し
て、パターン転写には問題がない。このようにして、寸
法0.1μm 以下のパターンが含まれる多結晶Siパタ
ーンを高精度に形成することが可能となった。ここで多
結晶Si上に残った窒化膜は、多結晶Siの絶縁のため
に形成される層間絶縁膜の一部として用いることができ
る。
【0032】上記のエッチングにおける手順を説明す
る。ここでは、プラズマ中に生成するハロゲン(ここで
はBr)ラジカルからの発光強度をモニタすることによ
り、エッチングの進行を判定することが可能である。例
えば、上記のエッチングでは始めの窒化膜エッチング時
の20秒後に、露出したSiとラジカルが反応開始する
ために濃度が低下して発光強度は低下する。ここで高周
波パワーを低下させて多結晶Siのエッチングを進行さ
せる。そして発光強度が低下した状態が1分続いた後
に、多結晶Siのエッチングが終了する。ここで窒化膜
が露出するために、再び発光強度が上昇する。この状態
で30秒間エッチングを続行して、オーバーエッチング
を行うことでエッチング残渣を除去する。上記の窒化膜
エッチングの際にも、オーバーエッチングを行ってもよ
い。このように、合計90秒後にガス供給と高周波印加
を停止して、エッチングを終了し、良好な形状を形成す
ることができる。
【0033】ここではネガ型レジストの場合について述
べたが、ポジ型レジストを用いた場合でも全く同様の考
え方が適用できる。また、ここでは窒化膜形成のために
窒素プラズマ中での反応を用いたが、これには限られず
窒化性の液中での窒化反応,窒化性の気体中での窒化反
応によってもよい。
【0034】また、Siとして多結晶の場合についての
べたが、単結晶Siや不定形(アモルファス)Siを加
工する場合でも適用可能である。
【0035】また、ここでは2回のドライエッチングを
同一の装置で行ったが、異なった装置でエッチングを行
ってもよい。エッチング装置としても平行平板型の他
に、マイクロ波プラズマエッチング装置,ヘリコン波プ
ラズマエッチング装置,誘導結合型プラズマエッチング
装置等を用いてもよく、イオン照射により加工材料をエ
ッチングする装置すべてで有効である。
【0036】さらに、ここでエッチングガスとして用い
たHBrの他に、塩素等のハロゲンを含むガスを用いる
ことにより、同様の結果を得ることができる。
【0037】(実施例3)前記の実施例1,2では、ド
ライエッチングによりパターン転写を行う方法について
述べた。ここでは湿式方法(ウェットエッチング)によ
り、パターンを転写する方法について述べる。
【0038】図3(a)に示すように、例えば基板とし
て公知の絶縁膜上Si(SOI)基板を用いる。ここで
は薄膜の酸化膜32をはさみ、単結晶のSi基板31と
単結晶のSi領域33が形成されている。公知の貼り合
わせ方法による場合、表面に熱酸化等により酸化膜を形
成したSi基板を、酸化膜同士が接する形で貼り合わ
せ、その後一方のSi基板を研磨して形成する。また公
知の酸素打込み法による場合、通常のSi基板にイオン
打込み法により高エネルギの酸素イオンを導入して酸化
膜32部分が形成される。ここでは、例えば酸化膜32
が50nmの厚さで形成され、その上のSi領域33の
厚さは例えば100nmである。
【0039】そして、Si基板31,酸化膜32,Si
領域33の全体を、例えばバレル型のプラズマ発生装置
に置き、圧力1Torr,高周波パワー200Wの条件の酸
素プラズマ中に10分間静置する。これにより図3
(b)に示すように、Si領域33表面に酸化反応によ
って、厚さ3nmの表面酸化膜34が形成される。
【0040】そして図3(c)に示すように、公知のネ
ガ型レジスト35を、例えば回転塗布法により30nm
の膜厚に形成する。ここでレジスト中の溶媒を飛散させ
るために、例えば100℃,2分間の熱処理を行う。
【0041】エネルギ線として、ここではX線を用いる
場合について記述する。レジストが形成されたSi基板
31全体を公知のX線露光装置に入れて、例えば波長1
3nmのX線36を、所望のパターンに基づき選択的に
照射する。X線露光量は、例えば100mJ/cm2 とす
る。これにより潜像37が形成される。
【0042】そして、例えば公知の湿式現像法により、
図3(d)に示すようにネガ型レジスト35のパターン
が形成される。ここでレジストの種類によっては、レジ
スト反応促進のために、現像前に熱処理を行う場合もあ
る。
【0043】このようにレジストパターンが形成された
Si基板31全体を、例えば1重量%のフッ酸水溶液に
90秒間浸漬する。これにより、図3(e)に示すよう
にネガ型レジスト35のパターンが表面酸化膜34に転
写される。
【0044】そしてSi基板31全体を、例えば40重
量%の水酸化カリウム水溶液に30秒間浸漬する。これ
により、図3(f)に示すようにネガ型レジスト35の
パターンが忠実に転写されたSi領域33のパターンが
高精度に形成される。この図ではネガ型レジスト35が
水酸化カリウム水溶液に溶解して消失しているが、酸化
膜24が強固なマスクとして機能するために、忠実なパ
ターン転写が可能となる。ここで、Si領域33のエッ
チングの際にネガ型レジスト35が残存してもよい。こ
の際、パターン端部でレジストが消失しても、酸化膜3
4がマスクとして機能し、パターン転写には問題がな
い。このようにして、寸法0.1 μm以下のパターンが
含まれる多結晶Siパターンを高精度に形成することが
可能となった。ここでSi領域33上に残った表面酸化
膜34は、Si領域33の絶縁のために形成される層間
絶縁膜の一部として用いることができる。
【0045】ここではネガ型レジストの場合について述
べたが、ポジ型レジストを用いた場合にも全く同様の考
え方が適用できる。また、ここでは酸化膜34形成のた
めに酸素プラズマ中での反応を用いたが、これには限ら
れず酸化性の液中での酸化反応,酸化性の気体中での酸
化反応によってもよい。また、被加工材料であるSi領
域の膜厚が薄い場合には、通常Si上に形成される極薄
膜である自然酸化膜を用いてもよい。
【0046】また、上記ではSiとして単結晶の場合に
ついてのべたが、多結晶Siや不定形(アモルファス)
Siを加工する場合でも適用可能である。
【0047】また、上記ではSiエッチングのマスクと
して酸化膜を用いる場合について述べたが、窒化膜を用
いても同様の結果が得られる。
【0048】また、水酸化カリウム水溶液によるエッチ
ングにより形成されるパターンは、Si領域33の結晶
面方位により変化する。例えば、結晶面方位が(10
0)の場合、エッチングは異方的に進行して、Si領域
33の形状はピラミッド状となる。また結晶面方位が
(110)の場合、Si領域33の形状は柱状に近い形
状となる。
【0049】(実施例4)一般に、公知のMOS(金属
−酸化膜−半導体)型トランジスタにおけるゲート電極
は、多結晶Siからなっている。したがって、上記の加
工方法を用いて微細なゲート加工を行うことが可能とな
る。
【0050】図4(a)に示すように基板としてのSi
基板41上には、ゲート酸化膜として熱酸化膜42が公
知の熱酸化法により5nmの厚さで形成され、その上に
被加工材料である多結晶Si43が公知のCVD法で5
0nmの厚さで形成されている。この多結晶Si43に
は、不純物が添加されてもよい。そして、Si基板4
1,熱酸化膜42,多結晶Si43の全体を、例えば、
バレル型のプラズマ発生装置に置き、圧力1Torr,高周
波パワー200Wの条件の酸素プラズマ中に5分間静置
する。ここで多結晶Si43表面に酸化反応によって、
厚さ1.5 nmの酸化膜44が形成される。そして、公
知のネガ型レジスト45を、例えば回転塗布法により2
0nmの膜厚に形成する。ここで、レジスト中の溶媒を
飛散させるために、例えば100℃,1分間の熱処理を
行う。レジストの形成されたSi基板41全体を公知の
電子線直接描画装置に入れ、例えば加速電圧50kVの
電子線を、所望のパターンに基づき選択的に照射する。
電子線照射量は、例えば50μC/cm2 とする。そし
て、例えば公知の湿式現像法により図2(a)に示すよ
うに、ネガ型レジスト45のパターンが形成される。こ
こでレジストの種類によっては、レジスト反応促進のた
めに、現像前に熱処理を行う場合もある。
【0051】このようにレジストパターンが形成された
Si基板41全体を、公知の平行平板型のドライエッチ
ング装置内に入れる。例えば、エッチングガスとしてH
Brを用い、圧力20mTorr,高周波パワー600Wの
条件で30秒間のエッチングを行うことにより、図4
(b)に示すようにネガ型レジスト45のパターンが酸
化膜44に転写される。ここでネガ型レジスト45もエ
ッチングされ膜厚が減少するるが、酸化膜44の膜厚が
薄くエッチング時間が短いために、レジストパターンが
完全に消失することはない。
【0052】引き続き同一装置内で高周波パワーを30
0Wと低下させることにより、多結晶Si43と酸化膜
44のエッチング速度差を増大することが可能となり、
多結晶Si43のエッチングが進行する。90秒間のエ
ッチングを行うことにより、図4(c)に示すようにネ
ガ型レジスト45のパターンが忠実に転写された多結晶
Si43のパターンが高精度に形成される。この図では
ネガ型レジスト45が消失しているが、酸化膜44がマ
スクとして機能するために忠実なパターン転写が可能と
なる。ここで、多結晶Si43のエッチングの際にネガ
型レジスト45が残存してもよい。この際にはパターン
端部でレジストが消失しても、酸化膜44がマスクとし
て機能して、パターン転写には問題がない。このように
して、寸法0.1 μm以下のパターンが含まれる多結晶
Siからなるゲート電極パターンを高精度に形成するこ
とが可能となった。ここで多結晶Si23上に残った酸
化膜24は、多結晶Si23の絶縁のために形成され
る、層間絶縁膜の一部として用いることができる。
【0053】ここではネガ型レジストの場合について述
べたが、ポジ型レジストを用いた場合にも全く同様の考
え方が適用できる。また、ここでは酸化膜24形成のた
めに酸素プラズマ中での反応を用いたが、これには限ら
れず酸化性の液中での酸化反応,酸化性の気体中での酸
化反応によってもよい。また、被加工材料である多結晶
Siの膜厚が薄い場合には、通常Si基板上に形成され
る極薄膜である自然酸化膜を用いてもよい。
【0054】以上の実施例ではMOSトランジスタの製
造に関して記述したが、本発明は、0.1 μm以下の寸
法を必要とする半導体素子全般の形成に適用できる。機
能性素子としては、例えばバイポーラ(両極性)トランジ
スタ,バイポーラ−CMOS(相補性−金属−酸化膜−
半導体)トランジスタ,単一電子トランジスタ,超伝導
トランジスタ、及び量子効果トランジスタがあげられ
る。この他にも、0.1μm以下の寸法を必要とするも
のには全て適用できる。
【0055】また、加工する対象は半導体素子に限られ
ず、光ディスク,光磁気ディスク等の無機材料を加工す
る必要がある場合にも適用できる。このように、加工寸
法が0.1 μm以下の領域が必要であり、パターンを転
写して加工基板を加工する場合には全て適用できる。
【0056】上記の実施例では、レジストの基板上への
形成は公知の回転塗布法による場合について述べた。し
かし、形成方法として、公知の蒸着法,化学的気相成長
法,ラングミュア−ブロジェット法,液相成長法によっ
て基板上にレジスト膜を形成してもよい。
【0057】また、上記の実施例ではエネルギ線として
電子線やX線の場合について述べた。その他のエネルギ
線として、イオン線等の粒子線や、紫外線,ガンマ線を
含む電磁波を用いた場合についても、全く同様の議論が
成り立つものである。
【0058】また、上記ではSiエッチングのマスクと
して酸化膜を用いる場合について述べたが、窒化膜を用
いても同様の結果が得られる。
【0059】また、印加高周波の周波数として13.5
6 MHzを用いたが、2MHz等の他の周波数を用い
てもよい。
【0060】そして、上記の実施例ではレジストの現像
方法として湿式現像法の場合について述べたが、公知の
乾式(ドライ)現像法を用いてもよい。
【0061】さらに、上記の実施例では被加工材料とし
てSiの場合について述べたが、基本的に表面に酸化膜
を形成する材料であれば、全く同様の考え方を適用する
ことができる。それにあたる材料は、例えばアルミニウ
ム(Al),タングステン(W),銅(Cu),クロム
(Cr)およびそれらの合金があげられる。そして、基
板はそれら単独の場合であってもよく、あるいはガラス
等の絶縁材料、またはGaAs等の半導体材料、または
他の金属材料であって、これらの上に積層された構造で
あってもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば薄膜レジストパターンを
忠実に被加工材料に転写でき、低コストで高集積で高機
能の半導体素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパターン形成方法の説明図。
【図2】本発明の一実施例によるパターン形成方法の説
明図。
【図3】本発明の一実施例によるパターン形成方法の説
明図。
【図4】本発明の一実施例によるゲート電極の形成方法
の説明図。
【符号の説明】
21…Si基板、22…熱酸化膜、23…多結晶Si、
24…酸化膜、25…ネガ型レジスト、26…電子線、
27…潜像。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工材料のパターンを形成するパターン
    形成方法において、前記被加工材料自体の化学反応によ
    り、前記被加工材料が露出した表面に薄膜を形成する工
    程、前記薄膜上にマスクパターン形成材料を形成する工
    程、前記マスクパターン形成材料にエネルギ線を選択的
    に照射して、マスクパターンの潜像を形成する工程、現
    像処理により前記マスクパターン形成材料からなるマス
    クパターンを形成する工程、前記マスクパターンをマス
    クとして前記薄膜をエッチングした後に、前記被加工材
    料をエッチングする工程からなることを特徴とするパタ
    ーン形成方法。
  2. 【請求項2】前記パターンの少なくとも一部に、0.1
    μm以下の領域が含まれる請求項1に記載のパターン形
    成方法。
  3. 【請求項3】前記被加工材料の前記化学反応が前記被加
    工材料の酸化反応または窒化反応であり、前記薄膜が前
    記被加工材料の酸化膜または窒化膜である請求項1に記
    載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】前記被加工材料がシリコンである請求項
    1,2または3に記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4に記載されたパ
    ターン形成方法によって得られた前記パターンを用い
    て、素子構成部分を形成する素子形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003085716A1 (fr) * 2002-04-08 2003-10-16 Tokyo Electron Limited Procede de gravure au plasma et dispositif de gravure au plasma
US7642569B2 (en) 2004-02-27 2010-01-05 International Business Machines Corporation Transistor structure with minimized parasitics and method of fabricating the same

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