JP3351003B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3351003B2
JP3351003B2 JP06511493A JP6511493A JP3351003B2 JP 3351003 B2 JP3351003 B2 JP 3351003B2 JP 06511493 A JP06511493 A JP 06511493A JP 6511493 A JP6511493 A JP 6511493A JP 3351003 B2 JP3351003 B2 JP 3351003B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、特に単極式静電チャックを用いてウェハをウェ
ハ・ステージ上に固定(チャッキング)した状態でドラ
イエッチング等のプラズマ処理を行った後に、プラズマ
処理の結果にF* に起因する悪影響を及ぼすことなく残
留電荷の除去を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の集積度や性能の向上に伴
い、各種の微細加工技術に対する要求水準も一段と厳し
さを増している。特に近年のドライエッチング分野で
は、高速性、高異方性、低汚染性、低ダメージ性等の互
いに取捨選択の関係にある諸々のエッチング特性をいず
れも高いレベルで満足させる技術が切望されている。
【0003】低温エッチングは、かかる背景から有望視
されている技術のひとつである。これは、ウェハの温度
を通常0℃以下に保持することにより、深さ方向のエッ
チング速度をイオン・アシスト効果により実用レベルに
維持したまま、パターン側壁部におけるラジカル反応を
抑制し、入射イオン・エネルギーの比較的低い領域で高
異方性を達成しようとする技術である。ウェハの冷却
は、一般にこれを載置するウェハ・ステージに内蔵され
た冷却配管に適当な冷媒を循環させることにより行われ
る。
【0004】低温エッチングでは、ウェハ・ステージと
ウェハとの間の熱伝達をウェハ面内で均一化し、エッチ
ング速度の面内分布を最小限に抑制することがエッチン
グの成否を左右する鍵となる。このため、低温エッチン
グにおける静電チャックの適用は、ほぼ必須の条件と認
識されている。静電チャックとは、絶縁部材中に埋設さ
れた内部電極に直流電圧を印加し、この絶縁部材とその
上に載置されたウェハとの間に発現するクーロン力を利
用してウェハを吸着固定させる機構である。これによ
り、ウェハとウェハ・ステージ間の密着性が向上して両
者間の熱伝導が円滑化され、ウェハ温度の面内分布が抑
制されるわけである。
【0005】ところで、静電チャックにはウェハが導
体,半導体,誘電体のいずれであるか、またウェハをア
ースするか否かにより幾つかの異なる方式が知られてい
るが、近年主流となりつつあるのは単極式と呼ばれる方
式である。これは、ウェハが導体または半導体である場
合に、絶縁部材中の単一の内部電極に所定の極性の直流
電圧を印加し、対向アースはプラズマを経由して処理チ
ャンバの壁を通じてとる方式である。この単極式静電チ
ャックは、プラズマが生成しないとウェハをウェハ・ス
テージに吸着することができないが、MOSデバイスの
ゲート酸化膜の耐圧劣化を生じにくいという、重要なメ
リットを有している。
【0006】この単極式静電チャックを用いた場合、プ
ラズマ処理終了後に直流電圧の印加を停止しても電荷が
残留する。このため、ウェハをウェハ・ステージから引
き離すためには、上記プラズマ処理の結果に実質的に影
響を与えないガスを供給して再度プラズマを生成させ、
このプラズマを通じて残留電荷を放電させなければなら
ない。つまり、エッチング・プロセスに静電チャックの
ON/OFFシーケンスを組み合わせることが必要であ
る。このとき、ウェハの吸着に用いた直流電圧と逆極性
の直流電圧を内部電極に印加し、残留電荷を強制的に除
去して電荷除去時間を短縮することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、微細加工に
対する要求水準の上昇に伴い、上述の残留電荷除去時に
エッチング反応系の処理ガスの残留分に起因した悪影響
が生ずることが最近明らかとなってきた。この問題を、
フルオロカーボン系ガスを用いてSiO2 層間絶縁膜に
コンタクト・ホールを開口するプロセスを例にとり、図
3および図4を参照しながら説明する。図3は残留電荷
除去シーケンス、図4はコンタクト・ホール加工の各工
程をそれぞれ説明するための模式的断面図である。
【0008】まず、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチ
ング装置におけるエッチング中の静電チャックの状態
を、図3(a)に示す。ここでは、ウェハ・ステージ1
5上の単極式静電チャック11にウェハ14が載置さ
れ、このウェハ14上のSiO2層間絶縁膜(図4の符
号33参照。)をフルオロカーボン系ガスを用いてエッ
チングしている。なお図中では、模式的な表現の都合
上、ウェハ・ステージ15、単極式静電チャック11、
ウェハ14の三者が互いに離間しているように描かれて
いるが、実際には互いに密着されたものである。
【0009】上記単極式静電チャック11は、絶縁部材
12に単一の内部電極13が埋設された構成を有する。
上記内部電極13には高周波カット・フィルタ17と切
り替えスイッチ18とを介し、正の直流電圧を印加可能
な直流電源19と負の直流電圧を印加可能な直流電源2
0が並列に接続されている。これら両直流電源19,2
0は、共通に接地されている。図3(a)では、直流電
源20が接続されることにより内部電極13は負電荷を
帯び、これに伴って絶縁部材12の表面には正電荷、ウ
ェハ14表面には負電荷がそれぞれ誘導される。ウェハ
14は、自身の負電荷と絶縁部材12表面の正電荷との
間のクーロン力により、単極式静電チャック11上に吸
着保持される。対向アースは、フルオロカーボン系ガス
のECRプラズマを経由して図示されないチャンバ壁を
通じてとられている。
【0010】一方、上記ウェハ・ステージ15には冷却
配管16が埋設されており、この冷却配管16中に適当
な冷媒を循環させることにより、ウェハ14を所定の温
度に冷却するようになされている。また、ウェハ・ステ
ージ15にはスイッチ21と直流成分を遮断するための
ブロッキング・コンデンサ22を介してRF電源23が
接続されている。エッチング中は上記スイッチ21をO
Nとし、RFバイアスを印加して所定の入射イオン・エ
ネルギーが得られるようにする。これは、SiO2 のエ
ッチングが基本的にCFx + によるイオン・アシスト機
構により進行するからである。
【0011】ここで、エッチング前のウェハの状態を図
4(a)に示す。ここでは、予め下層配線となる不純物
拡散領域32が形成されたSi基板31上にSiO2
間絶縁膜33が成膜され、さらにこの上にホール・パタ
ーンにしたがって開口された開口部35を有するレジス
ト・マスク34が形成されている。このウェハを前述の
図3(a)に示される状態でエッチングすると、図4
(b)に示されるように異方性形状を有するコンタクト
・ホール36が開口される。このとき、パターンの側壁
面や不純物拡散領域32の露出面には主としてフルオロ
カーボン系ガスの分解生成物に由来する炭素系ポリマー
が堆積して保護膜37が形成され、異方性や下地選択性
の達成に寄与する。
【0012】コンタクト・ホール36が完成した後は、
残留電荷除去の工程に入る。この工程では、イオンを加
速するためのRFバイアスは不要なので、図3(b)に
示されるように、上記スイッチ21をOFFとしてRF
電源23を切り離す。一方、エッチング・チャンバ内に
はエッチング・ガスとしては働かない別の放電用ガスを
導入し、ECRプラズマを生成させる。別の放電用ガス
としては、O2 がしばしば用いられる。さらに、内部電
極13、絶縁部材12、ウェハ14の各表面における電
荷の消滅を速めるために、切り替えスイッチ18の操作
により直流電源19を内部電極13に接続し、これまで
とは逆の正の直流電圧を印加する。
【0013】残留電荷がある程度まで減少したところで
図3(c)に示されるように切り換えスイッチ18をO
FFとし、ECRプラズマを通して完全に電荷を除去し
た後、ウェハ14をウェハ・ステージより分離する。
【0014】しかしこのとき、導入されたO2 によりエ
ッチング・チャンバ内に残留しているフルオロカーボン
系ガスの解離が促進され、大量のF* が発生してしま
う。この解離機構を単純化して示すと、次式のとおりと
なる。 CFx + O2 → CO2 ↑ + xF* このF* はシリコン系材料層のエッチャントである。こ
の過剰なF* は、図4(c)に示されるように、無バイ
アス条件下で下地の不純物拡散領域32を等方的に浸触
してしまう。また、これに伴ってパターン側壁面上の保
護膜37も除去されてしまうので、フルオロカーボン系
ガスの残留量が多い場合には折角達成されたコンタクト
・ホール36の異方性形状が劣化することもあり得る。
【0015】そこで本発明は、所定のプラズマ処理を行
った後に単極式静電チャックの残留電荷除去工程を行う
場合にも、プラズマ中の過剰なフッ素系化学種による悪
影響を受けない半導体装置の製造方法を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されたものであり、プラズマ装置の
処理チャンバ内で単極式静電チャックを備えたウェハ・
ステージ上に保持されたウェハに対し、フルオロカーボ
ン系ガスを含む処理ガスから生成したプラズマを用いて
所定のプラズマ処理を行った後、前記フルオロカーボン
系ガスが残留した状態で該単極式静電チャックの残留電
荷を除去する際に、この残留電荷除去工程の初期に、前
記ウェハにバイアスを印加しない状態で、残留した前記
フルオロカーボン系ガスから生成するフッ素系化学種を
捕捉可能な化学種を含むプラズマを生成し、このプラズ
マを用いて初期の残留電荷除去を行った後、酸素系化学
種を含むプラズマを用いて続きの残留電荷除去を行うよ
うにしたものである。
【0017】
【0018】本発明はまた、前記フッ素系化学種を捕捉
可能な化学種を水素ラジカルもくしは一酸化炭素ラジカ
ルの少なくとも一方とするものである。
【0019】本発明はまた、前記フッ素系化学種を捕捉
可能な化学種を含むプラズマが、遊離のイオウを含むも
のである。
【0020】本発明はさらに、前記所定のプラズマ処理
としてシリコン化合物層のドライエッチングを行うもの
である。
【0021】
【作用】本発明では、所定のプラズマ処理を終了した
後、残留する処理ガスから生成するフッ素系化学種の影
響を排除するために、残留電荷除去工程の少なくとも初
期に上記フッ素系化学種を捕捉可能な化学種を含むプラ
ズマを生成させる。これにより、フッ素系化学種は相手
の化学種と結合した状態で排気流に乗って処理チャンバ
外へ排出され、ウェハ上のプラズマ処理の結果に悪影響
を及ぼす虞れがなくなる。
【0022】かかるフッ素系化学種の捕捉は、残留電荷
除去工程の全体を通じて行っても、あるいはその初期の
みに行っても良い。特に後者の場合には、フッ素系化学
種が大方除去されたところで、別の放電用ガスを導入し
てプラズマを生成させ、続きの残留電荷除去を行う。こ
のときのプラズマとしては、従来から多用されているO
2 プラズマのごとく、酸素系化学種を含むものであって
も一向に構わない。
【0023】ここで、フッ素系化学種を捕捉可能な化学
種として特に実用性が高い化学種は、水素ラジカル(H
* )と一酸化炭素ラジカル(CO* )である。これらの
ラジカルは、フッ素系化学種の代表例であるフッ素ラジ
カル(F* )と結合し、それぞれ次式で単純化して示さ
れるように、HF(フッ化水素)とCOF(フッ化カル
ボニル)を生成する。
【0024】 CFx (残留分) + H* → C↓ + xHF↑ CFx (残留分) + CO* → C↓ + xCOF
↑ これらの生成物は蒸気圧が極めて高く、容易に処理チャ
ンバ外へ排気される。なお、上記の反応では炭素(C)
が堆積するが、このCは後工程のアッシング工程でレジ
スト・マスクと同時に容易に燃焼除去されるので、プラ
ズマ処理の結果に何ら悪影響を及ぼすものではない。
【0025】さらに、残留電荷除去用のプラズマが遊離
のイオウ(S)を含む場合には、下地選択性が一層向上
する。これは、Sが昇華性物質であり、通常のプラズマ
処理が行われるような高真空下であれば、ウェハの温度
がおおよそ90℃以下に維持されている場合にその表面
へ堆積できるからである。Sは、プラズマ処理を終了し
た後にウェハを昇華温度以上に加熱すれば、容易に除去
することができる。あるいは、アッシング工程において
レジスト・マスクと同時に燃焼除去しても良い。いずれ
にしても、Sはパーティクル汚染の原因となるものでは
ない。
【0026】本発明は、特にフルオロカーボン系ガスを
用いたシリコン化合物層のドライエッチングに適用した
場合に有効である。シリコン化合物層のエッチングの代
表的プロセスは、ホール(接続孔)加工である。ホール
加工では、下地材料層がシリコン基板内の不純物拡散領
域、ポリシリコン・ゲート電極、あるいはポリサイド・
ゲート電極等のごとくF* に浸触されやすい材料層であ
ることが多いが、本発明によればかかる下地材料層に対
して高選択比を維持することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0028】実施例1 本実施例は、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装
置のウェハ・ステージ上に単極式静電チャックを用いて
ウェハを保持し、c−C4 8 /CH2 2 混合ガス・
プラズマを用いてSiO2 層間絶縁膜にコンタクト・ホ
ールを開口した後、H2 ガス・プラズマを用いて上記単
極式静電チャックの残留電荷を除去した例である。
【0029】本実施例の残留電荷除去シーケンスについ
ては先に図3を参照しながらほぼ説明したとおりなの
で、詳しい説明は省略し、ここでは主としてウェハ上で
起こる現象について図1を参照しながら説明する。図1
(a)は、エッチング前の5インチ径ウェハの一構成例
を示す概略断面図である。ここでは、予め下層配線とな
る不純物拡散領域2が形成されたSi基板1上にCVD
法等により厚さ約0.9μmのSiO2 層間絶縁膜3が
成膜され、さらにこの上にホール・パターンにしたがっ
て開口された開口部5を有するレジスト・マスク4が形
成されている。
【0030】ここで、上記レジスト・マスク4は化学増
幅系ネガ型3成分レジスト(シプレー社製;商品名SA
L−601)を用いて厚さ約1μmの塗膜を形成した
後、KrFエキシマ・レーザ・ステッパを用いてパター
ニングされている。ここで、レジスト・マスク4の逆テ
ーパー状の断面形状は、上記レジスト材料の感光特性に
起因する特有の形状である。
【0031】このウェハを前述の図3(a)に示される
ように有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置のエ
ッチング・チャンバ内のウェハ・ステージ上にセット
し、静電チャックで固定した。この状態で、一例として
下記の条件にしたがい上記SiO2 層間絶縁膜3をエッ
チングした。 c−C4 8 流量 15 SCCM CH2 2 流量 10 SCCM ガス圧 0.27 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45
GHz) RFバイアス・パワー 300 W(800 k
Hz) ウェハ・ステージ温度 −30 ℃(アルコール
系冷媒使用) エッチング時間 オーバーエッチング50%
相当
【0032】上記ガス組成は、c−C4 8 からCFx
+ を大量生成させて高速エッチングを行うと同時に、堆
積性のCH2 2 から炭素系ポリマーを生成させて効果
的な側壁保護や下地表面保護を行うことを意図したもの
である。このエッチングは入射イオン・エネルギーをあ
る程度高めた条件下でCFx + の垂直入射成分により異
方的に進行する。したがって形成されるコンタクト・ホ
ール6の開口径は、図1(b)に示されるように、レジ
スト・マスク4の開口部5の開口端の直径でほぼ規定さ
れた。また、プラズマ中に生成する炭素系ポリマーがパ
ターンの側壁面に堆積してその断面形状を略垂直に補正
するため、斜め入射イオンの散乱による異方性形状の劣
化等も起こらなかった。
【0033】さらに、エッチングが終了して下地の不純
物拡散領域2が露出すると、この露出面からはもはやO
原子がスパッタ・アウトされないため、炭素系ポリマー
が堆積して高選択性が得られた。
【0034】次に、c−C4 8 /CH2 2 混合ガス
の供給を停止してエッチング・チャンバ内にH2 ガスを
導入し、一例として下記の条件で残留電荷除去を行っ
た。 H2 流量 20 SCCM ガス圧 0.67 Pa マイクロ波パワー 600 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 0 W ウェハ・ステージ温度 −30 ℃(アルコール系冷
媒使用) 放電時間 15 秒 内部電極への直流電圧 +100 V(最初の0.2秒
間) 0 V(残り14.8秒間)
【0035】ここで、上記放電において、総所要時間1
5秒のうち最初の0.2秒間は内部電極にエッチング中
とは逆の正の直流電圧を印加し、残る時間は無印加とし
た。ここで、直流電圧の無印加状態で放電を行う間も、
ウェハはウェハ・ステージ上に置いたままとする。これ
は、ウェハをウェハ・ステージから分離する際のウェハ
割れを防止し、またウェハ・ステージや単極式静電チャ
ックの表面へプラズマ照射損傷が及ぶのを防止するため
である。
【0036】この残留電荷除去工程では、図1(c)に
示されるように、H2 から解離生成したH* によりF*
がHF(図中ではXFとして表現)の形で除去された。
この結果、従来のようにO2 プラズマ放電を行った場合
に比べて、不純物拡散領域2の除去を15nm以上減少
させることができた。また、上記の放電条件ではマイク
ロ波パワーが比較的低い出力領域で設定されているた
め、c−C4 8 あるいはCH2 2 の残留分が過度に
解離してC(炭素)が顕著に堆積することもなかった。
【0037】上記放電により残留電荷をほぼ完全に除去
することができ、ウェハをウェハ・ステージから容易に
分離することができた。なお、上記の総所要時間はある
程度余裕を持たせて設定しており、条件により短縮する
ことも可能である。
【0038】実施例2 本実施例では、同じコンタクト・ホール加工後の残留電
荷除去工程で使用する放電用ガスを、H2 S(硫化水
素)とした。本実施例で採用したサンプル・ウェハの構
成、SiO2 層間絶縁膜のエッチング条件、および残留
電荷除去シーケンスは、すべて実施例1と同じである。
残留電荷除去工程の放電条件も、H2 をH2 Sに替えた
他は、実施例1と同じである。
【0039】本実施例において、F* がH2 Sから解離
生成したH* により捕捉消費される機構は、実施例1で
上述したとおりである。本実施例ではさらに、H2 Sか
ら遊離のS(イオウ)が解離生成し、これが先に堆積し
ていた炭素系ポリマーと共に保護膜8を形成した。この
ため、下地選択性は実施例1に比べてさらに向上し、従
来のようにO2 プラズマ放電を行った場合に比べて、不
純物拡散領域2の除去を30nm以上減少させることが
できた。
【0040】実施例3 本実施例では、同じコンタクト・ホール加工後の残留電
荷除去工程で使用する放電用ガスを、CO(一酸化炭
素)とした。本実施例で採用したサンプル・ウェハの構
成、SiO2 層間絶縁膜のエッチング条件、残留電荷除
去シーケンスは、すべて実施例1と同じである。ただ
し、残留電荷除去工程の放電条件を、一例として以下の
ように設定した。
【0041】 CO流量 20 SCCM ガス圧 1.33 Pa マイクロ波パワー 450 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 0 W(800 kH
z) ウェハ・ステージ温度 −30 ℃(アルコール系冷
媒使用) 放電時間 15 秒 内部電極への直流電圧 +100 V(最初の0.2秒
間) 0 V(残り14.8秒間) この放電過程では、COから解離生成したCO* により
* がCOF〔図1(c)ではXFとして表現〕の形で
除去された。この結果、従来のO2 プラズマ放電に比べ
て下地の除去を15nm以上減少させることができた。
【0042】実施例4 本実施例では、同じコンタクト・ホール加工後の残留電
荷除去工程で使用する放電用ガスを、COS(硫化カル
ボニル)とした。本実施例で採用したサンプル・ウェハ
の構成、SiO2 層間絶縁膜のエッチング条件、残留電
荷除去シーケンスは、すべて実施例3と同じである。残
留電荷除去工程の放電条件も、COをCOSに替えた他
は、実施例3と同じとした。
【0043】本実施例において、F* がCOSから解離
生成したCO* により捕捉消費される機構は、実施例3
で上述したとおりである。本実施例ではさらに、COS
から遊離のS(イオウ)が解離生成し、これが先に堆積
していた炭素系ポリマーと共に保護膜8を形成した。こ
のため、下地選択性は実施例3に比べてさらに向上し、
従来のようにO2 プラズマ放電を行った場合に比べて、
不純物拡散領域2の除去を30nm以上減少させること
ができた。
【0044】実施例5 本実施例では、残留電荷除去のためのプラズマ放電を2
段階化し、H2 を用いて初期放電を行った後、O2 を用
いて続きの放電を行った。このプロセスを、図2を参照
しながら説明する。なお、図2の参照符号は、図1と共
通である。本実施例では、まず一例として下記の条件で
2 ガスを用いて初期放電を行った。
【0045】 H2 流量 20 SCCM ガス圧 0.67 Pa マイクロ波パワー 600 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 0 W(800 kH
z) ウェハ・ステージ温度 −30 ℃(アルコール系冷
媒使用) 放電時間 5 秒 内部電極への直流電圧 +100 V(最初の0.2秒
間) 0 V(残り4.8秒間) この初期放電により、c−C4 8 およびCH2 2
残留分に由来するF*は、HF〔図2(a)中ではXF
として表現〕の形で除去された。
【0046】なお、この初期放電は短時間で行われるた
め、Cの堆積はほとんど生じなかった。
【0047】この後、一例として下記の条件でO2 ガス
を用いて残りの放電を行った。 O2 流量 20 SCCM ガス圧 0.67 Pa マイクロ波パワー 600 W(2.45 GH
z) RFバイアス・パワー 0 W(800 kH
z) ウェハ・ステージ温度 −30 ℃(アルコール系冷
媒使用) 放電時間 10 秒 内部電極への直流電圧 0 V この段階では、先の初期放電でプラズマ中のF* がほぼ
除去されているため、下地選択性が何ら低下することは
なかった。また、O* が生成することによりCの堆積は
極めて効果的に抑制され、また先のエッチング時に形成
された保護膜7も、図2(b)に示されるように除去さ
れた。
【0048】なお、上記初期放電においてH2 の代わり
にCOを用いた場合にも、同じく良好な結果が得られ
た。
【0049】以上、本発明を5例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、本発明を適用可能なプロセス
は、Si基板へのコンタクトをとるためのコンタクト・
ホール加工に限られず、ポリシリコン膜やポリサイド膜
等から構成される下層配線へのコンタクトをとるための
ビアホール加工等であっても良い。
【0050】その他、サンプル・ウェハの構成、エッチ
ング条件、使用するエッチング装置の種類、残留電荷除
去シーケンスにおける直流電圧の極性、残留電荷除去時
の放電条件等が適宜変更可能であることは、言うまでも
ない。
【0051】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば単極式静電チャック機構を用いてウェハを保
持しながらたとえばフルオロカーボン系ガスを用いてコ
ンタクト・ホール加工を行い、その後に残留電荷除去を
行う場合にも、F* に起因する下地選択性の劣化を招く
虞れがない。したがって、低温エッチングのメリットを
十分に活かした微細加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をコンタクトホール加工後の残留電荷除
去に適用したプロセス例をその工程順にしたがって説明
する模式的断面図であり、(a)はエッチング前のウェ
ハの状態、(b)はエッチングにより異方性形状を有す
るコンタクト・ホールが形成された状態、(c)は残留
電荷除去中にも高下地選択性が維持されている状態をそ
れぞれ表す。
【図2】本発明を適用した他のプロセス例の一部をその
工程順にしたがって説明する模式的断面図であり、
(a)は残留電荷除去のための初期放電によりF* が除
去さている状態、(b)は残りの放電を行っても高下地
選択性が維持されている状態をそれぞれ表す。
【図3】従来の残留電荷除去シーケンスを説明する模式
的断面図であり、(a)はフルオロカーボン系ガスを用
いたエッチング中の状態、(b)は残留電荷除去工程に
おいて逆極性の直流電圧を印加しながらO2 ガスを導入
し、プラズマ中に大量のF* が発生した状態、(c)は
残留電荷除去が終了した状態をそれぞれ表す。
【図4】従来のコンタクト・ホール加工後の残留電荷除
去における問題点を説明するための模式的断面図であ
り、(a)はエッチング前のウェハの状態、(b)はエ
ッチングにより異方性形状を有するコンタクト・ホール
が形成された状態、(c)は残留電荷除去工程において
不純物拡散領域が浸触された状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 ・・・Si基板 2 ・・・不純物拡散領域 3 ・・・SiO2 層間絶縁膜 4 ・・・レジスト・マスク 6 ・・・コンタクト・ホール 7 ・・・保護膜(炭素系ポリマー) 8 ・・・保護膜(炭素系ポリマー+S)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ装置の処理チャンバ内で単極式
    静電チャックを備えたウェハ・ステージ上に保持された
    ウェハに対し、フルオロカーボン系ガスを含む処理ガス
    から生成したプラズマを用いて所定のプラズマ処理を行
    った後、前記フルオロカーボン系ガスが残留した状態で
    該単極式静電チャックの残留電荷を除去する半導体装置
    の製造方法において、 前記残留電荷を除去する残留電荷除去工程の初期に、前
    記ウェハにバイアスを印加しない状態で、残留した前記
    フルオロカーボン系ガスから生成するフッ素系化学種を
    捕捉可能な化学種を含むプラズマを生成し、このプラズ
    マを用いて初期の残留電荷除去を行った後、酸素系化学
    種を含むプラズマを用いて続きの残留電荷除去を行う
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フッ素系化学種を捕捉可能な化学種
    は水素ラジカルもくしは一酸化炭素ラジカルの少なくと
    も一方であることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フッ素系化学種を捕捉可能な化学種
    を含むプラズマは、遊離のイオウを含むことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記所定のプラズマ処理がシリコン化合
    物層のドライエッチングであることを特徴とする請求項
    1ないし請求項3のいずれか1に記載の半導体装置の製
    造方法。
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