JPH08293275A - 複合蛍光体及びその製造方法 - Google Patents

複合蛍光体及びその製造方法

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JPH08293275A
JPH08293275A JP12080295A JP12080295A JPH08293275A JP H08293275 A JPH08293275 A JP H08293275A JP 12080295 A JP12080295 A JP 12080295A JP 12080295 A JP12080295 A JP 12080295A JP H08293275 A JPH08293275 A JP H08293275A
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phosphor
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phosphor particles
zinc
coating layer
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Teruhiko Kai
輝彦 甲斐
Mamoru Ishizaki
守 石崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光体粒子自体を簡便に低抵抗化し、長寿命
の発光を実現できるようにする。 【構成】 複合蛍光体は、蛍光体粒子1の表面上に、蛍
光体粒子1よりも低抵抗な被覆層2が形成されている構
造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光表示管用や電界放
射型ディスプレイ用の蛍光体及びその製造方法に関す
る。より詳しくは、加速電圧が1KV以下の低速電子線
励起によって長寿命に発光する蛍光体及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、低速電子線励起により単独で
高効率に発光する粒子状の蛍光体としては、緑白色発光
を示す亜鉛付活酸化亜鉛蛍光体粒子(ZnO:Zn)、
橙赤色発光を示すユーロピウム付活酸化錫蛍光体粒子
(SnO2:Eu)等が知られており、特にZnO:Z
nは低速電子線励起蛍光表示管用の蛍光体粒子として従
来より使用されている。
【0003】一方、低速電子線励起下では発光効率が極
めて低い蛍光体粒子は、そのままでは低速電子線励起用
蛍光体粒子として使用できない。しかし、そのような蛍
光体粒子に、励起の際のチャージアップを防止する性質
を有するIn23、SnO2、ZnOなどの導電性金属
酸化物あるいはCdS、In23、Cu2Sなどの導電
性金属硫化物等の導電性物質を混合して蛍光体組成物と
すると、低速電子線励起により高効率で発光するように
なる。また、このような蛍光体組成物は、その構成成分
の一つである蛍光体粒子の種類を選択することによって
所望の発光色が得られる。このため、発光効率が極めて
低い蛍光体粒子と導電性物質とを混合した蛍光体組成物
は、上述の低速電子線励起により単独で高効率に発光す
る蛍光体粒子に代わって、多色表示の低速電子線励起表
示管用の蛍光体粒子として広く用いられるようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
蛍光体組成物を使用した蛍光表示管の場合、低速電子線
励起時に所望の輝度を達成するためには、印加電流密度
をCRTに比べて二桁以上高く設定しなければならな
い。しかしながら、そのような高電流密度で電流を流し
た場合には、蛍光体組成物に使用する蛍光体粒子が、低
速電子線励起時に蛍光体表面電流により分解し、分解物
により電子源が汚染されるという問題がある。例えば、
硫化物系蛍光体粒子の場合には、分解によりS、SO、
SO2等のイオウ系ガスの放出や蛍光体粒子自体の分解
飛散による電子源の汚染が生じる。また、蛍光体粒子表
面電流により、蛍光体組成物中でIn23等の導電性物
質の熱拡散、凝集が生じ、蛍光体粒子と導電性物質がそ
れぞれ偏在するようになる。このため、導電性物質を添
加した効果が薄れ、偏在した蛍光体(即ち、導電性物質
に囲まれていない蛍光体)の表面のチャージアップ量が
増加し、結果的に励起発光効率が低下する(S.Itoh,et a
l.,J.Electrochem.Soc.136(1989)1819等)。
【0005】このような問題に対しては、蛍光体組成物
を使用した蛍光表示管に、CRTのようにアルミバック
を形成し蛍光体粒子のチャージアップを抑制することが
考えられる。しかし、低速電子の物質への侵入深さは、
数原子〜数十原子層にすぎず、蛍光体粒子まで低速電子
が到達しないために、アルミバックを形成したとしても
問題の解決にはならない。
【0006】別の解決の方法としては、蛍光体粒子の結
晶の格子欠陥量を低減させて蛍光体粒子自体を低抵抗化
することが考えられる。この蛍光体粒子の低抵抗化につ
いて、導電率等の物性制御の困難な低速電子線励起蛍光
体の代表的な組成であるZnS系やZnSe系などのI
I−VI族蛍光化合物を例に挙げて説明する。
【0007】即ち、II−VI族蛍光化合物の導電率等
の物性制御が困難となっている理由は、空孔や格子間原
子などの欠陥を発生しやすく、これらがいわゆる自己補
償効果を起こすためである。この自己補償効果は、端的
にいえば格子欠陥とキャリアの相互作用であると考える
ことができ、その程度の大小こそあれ、すべての結晶に
起こる現象である。ここで一般的な化合物MN(M:陽
イオン、N:陰イオン)に不純物を添加する場合を考え
る。例えば、添加する不純物をドナーとすると、結晶中
で増加した自由電子は電気的に異符号の性質の欠陥のレ
ベル(VM:M原子の空孔,アクセプターとなる)にあ
る正孔と再結合することによりエネルギーを放出し、こ
の放出エネルギーErにより新しい格子欠陥が生成され
る。この際に、Erに比べて格子欠陥生成エネルギーHv
が十分に大きい場合、格子欠陥は不純物の混入によって
もほとんど増加せず、補償された不純物の割合は小さく
なるので、添加された不純物の多くが電子濃度の増加に
寄与する。
【0008】これに対し、ErがHvよりも大きい場合に
は、不純物量の増加につれて格子欠陥も増加し、不純物
はほぼ完全に補償され、導電率を不純物の添加により制
御することは著しく困難となる。
【0009】このようなII−VI族蛍光化合物の自己
補償効果は格子欠陥の量に依存しており、従って結晶中
でのこれらの濃度を低減すれば、蛍光体粒子の導電率を
向上(低抵抗化)させることができる。
【0010】従って、蛍光体粒子の結晶中の格子欠陥濃
度を低減させることにより蛍光体粒子を低抵抗化するこ
とが望まれるが、その手法としては、蛍光体の融液を調
製し、その融液から得られる蛍光体結晶を粒子化する方
法が考えられる。しかし、この方法は、格子欠陥の少な
い均一な組成分布の蛍光体粒子が得られる可能性がある
が、高コストの操作が必要となるという問題がある。
【0011】本発明は、以上の従来技術の課題を解決し
ようとするものであり、蛍光体粒子自体、特に加速電圧
が1KV以下の低速電子線励起用の蛍光体粒子自体を簡
便に低抵抗化し、長寿命の発光を実現できるようにする
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の蛍光
体粒子の表面を、その蛍光体粒子よりも低抵抗な材料で
被覆して複合蛍光体とすることにより上述の目的が達成
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】即ち、本発明は、蛍光体粒子の表面上に、
該蛍光体粒子よりも低抵抗な被覆層が形成されているこ
とを特徴とする複合蛍光体を提供する。
【0014】また、本発明は、その複合蛍光体の製造方
法であって、被覆層の構成材料の水溶液中に、蛍光体粒
子とを添加し、蛍光体粒子の表面に被覆層を成長させる
ことを特徴とする製造方法を提供する。
【0015】以下、本発明を図を参照しながら詳細に説
明する。
【0016】図1は、本発明の複合蛍光体の概略断面図
である。この複合蛍光体は、蛍光体粒子1の表面に、蛍
光体粒子1よりも低抵抗な被覆層2が形成されている構
造を有する。このような構造とすることにより、複合蛍
光体の表面を低抵抗化することができる。従って、低速
電子線励起時に複合蛍光体の表面のチャージアップを抑
制することができ、また、表面電流による複合蛍光体の
分解を抑制することができる。よって、複合蛍光体の発
光寿命を長くすることができる。
【0017】本発明において、複合蛍光体の内核に相当
する蛍光体粒子1としては、特に制限されるものでな
く、低速電子線励起により高効率で発光する蛍光物質や
低効率で発光する蛍光物質などの公知の蛍光体粒子を使
用することができる。この場合、後述するように低抵抗
な被覆層2が蛍光体粒子1の表面に設けられているの
で、特に公知の蛍光体粒子の格子欠陥の濃度を別途低減
させなくてもよい。このような蛍光体粒子1の具体例と
しては、ZnS:Zn、(Zn,Cd)S:Ag,C
l、ZnS:Ag、(Zn,Cd)S:Ag、ZnS:
Ag,Al、(Zn,Cd)S:Ag,Al、ZnS:
Cu,Al、(Zn,Cd)S:Cu,Al、(Zn,
Cd)S:Au,Al、Zn(S,Se):Ag、Sr
Ga24:Eu、Ln22S:Tb、Ln22S:E
u、Ln23:Eu、LnVO4:Eu、LnBO:T
b(但し、Lnは、Y、Gd、LuおよびLaの中の少
なくとも一つの元素である。)等の粒子を好ましく挙げ
ることができる。
【0018】なお、これらの蛍光体粒子は、安定した発
光を実現するためには、粒径バラツキの少なく、しかも
平均粒径が0.1〜10μmの粒子径のものを使用する
ことが好ましい。
【0019】本発明において、複合蛍光体の被覆層2と
しては、蛍光体粒子1よりも低抵抗な種々の材料を使用
することができる。このような材料としては、例えば、
In23、SnO2、ZnOなどの導電性金属酸化物、
CdS、In23、Cu2Sなどの導電性金属硫化物、
Au、Ag、Pdなどの金属等を使用することができ
る。なかでも、蛍光体粒子の主構成材料と被覆層の主構
成材料とが、実質的に同一の化学組成を有するようにす
ることが好ましい。これにより、被覆層2も蛍光を発光
でき、複合蛍光体の発光効率を向上させることができ
る。このような例としては、蛍光体粒子及び被覆層の主
構成材料として硫化亜鉛又は硫化亜鉛カドミウムを選択
したものを好ましく挙げることができる。
【0020】なお、このような被覆層2は、その結晶中
の格子欠陥濃度を低減させることにより更に低抵抗化す
ることが望ましい。従って、被覆層2を蛍光体粒子の表
面にエピタキシャル成長により形成することが好まし
い。
【0021】また、被覆層2の厚みは、低速電子線の物
質への侵入深さが数〜数十原子層程度までなので、蛍光
体粒子1を十分に発光させるためには100nm以下と
することが好ましい。
【0022】本発明の複合蛍光体は、種々の製造方法に
より製造することができ、例えば、無電解フラッシュメ
ッキ法を使用して、内核としての蛍光体粒子1に被覆層
2を形成することができる。特に、被覆層2を構成する
ための金属塩の水溶液に、蛍光体粒子を添加し、その蛍
光体粒子1の表面に被覆層2を成長させることにより簡
便に製造することができる。
【0023】次に、このような水溶液から硫化亜鉛系と
硫化亜鉛カドミウム系の複合蛍光体を製造する具体例を
説明する。
【0024】硫化亜鉛系の複合蛍光体を製造する場合に
は、まず、硫酸亜鉛と塩化亜鉛とを含む酢酸水溶液に、
硫化亜鉛粒子(蛍光体粒子)と更にチオアセトアミドと
を添加し、水溶液を加熱する。但し、安定に反応させる
ために水溶液は沸点以下の温度に保持することが好まし
い。この加熱によりチオアセトアミドが分解し、その分
解生成物のひとつであるH2Sと水溶液中のZn2+とC
-とが反応し、硫化亜鉛粒子よりも低抵抗なZnS:
Clを生成する。生成したZnS:Clが、蛍光体粒子
として添加された硫化亜鉛粒子の表面に硫化亜鉛系の被
覆層として成長する。これにより硫化亜鉛系の複合蛍光
体が得られる。この場合、被覆層をエピタキシャル成長
させることが好ましい。これにより被覆層2の結晶中の
格子欠陥濃度を低減することができる。
【0025】また、硫化亜鉛カドミウム系の複合蛍光体
を製造する場合には、まず、硫酸亜鉛と塩化亜鉛と硫酸
カドミウムとを含む酢酸水溶液に、硫化亜鉛カドミウム
粒子(蛍光体粒子)と更にチオアセトアミドとを添加
し、水溶液の沸点以下の温度に加熱し保持する。この加
熱によりチオアセトアミドが分解し、その分解生成物の
ひとつであるH2Sと水溶液中のZn2+とCd2+とCl-
とが反応し、硫化亜鉛粒子よりも低抵抗な(Zn,C
d)S:Clを生成する。生成した(Zn,Cd)S:
Clが、蛍光体粒子として添加された硫化亜鉛カドミウ
ム粒子の表面に被覆層として成長する。これにより硫化
亜鉛カドミウム系の複合蛍光体が得られる。この場合も
被覆層をエピタキシャル成長させることが好ましい。
【0026】本発明の複合蛍光体は、加速電圧が1KV
以下の低速電子線励起により発光する蛍光表示管や電解
放射型ディスプレイなどの各種表示素子に適用すること
ができる。
【0027】
【作用】本発明の複合蛍光体においては、蛍光体粒子1
の表面に蛍光体粒子1よりも低抵抗な被覆層2が形成さ
れている。従って、複合蛍光体の表面を低抵抗化するこ
とが可能となる。そのため、低速電子線励起時に複合蛍
光体の表面のチャージアップを抑制することが可能とな
り、また、表面電流による複合蛍光体の分解を抑制する
ことも可能となる。よって、発光を長寿命化することが
可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0029】実施例1及び比較例1 0.1モルのZnSO4・7H2O、0.00005モル
のZnCl、0.05モルのCH3CSNH2、10gの
ZnS:Zn(VFD用蛍光体粒子)及び20ccの酢
酸の混合物に、更に純水を加え、全量を500mlとし
た。得られた水溶液のpHは3であった。
【0030】得られた水溶液を、温度計と撹拌装置とを
備えた三つ口フラスコに投入し、撹拌しながら液温度を
80℃にまで加温し、その温度で30分間維持した。こ
の加温において、液温が約70℃に達した時点で、CH
3CSNH2が分解し始め、H2SとCH3COOHとCH
3COONH4とが生成しはじめた。生成したH2Sと水
溶液中のZn2+とCl-とが反応し、種結晶としての蛍
光体粒子の表面にZnS:Clからなる被覆層が形成さ
れた。
【0031】その後、水溶液を室温まで放冷し、沈殿物
を濾別し、十分に水洗し、100℃で十分乾燥させた。
これにより、ZnS:Znからなる蛍光体粒子の表面
に、約40nm厚のZnS:Clからなる被覆層が形成
された実施例1の複合蛍光体が得られた。
【0032】得られた複合蛍光体の抵抗率を、粉体抵抗
測定システム(油化電子社製)を用いて測定したとこ
ろ、4.45×107Ω・mであった。これに対し、比
較例1として被覆層が形成されていないZnS:Zn
(VFD用蛍光体粒子)についても同様に抵抗率を測定
したところ、8.64×108Ω・mであった。このよ
うに、実施例1の複合蛍光体は、比較例1の蛍光体粒子
に比べ約1/20の抵抗率となった。
【0033】実施例1の複合蛍光体と比較例1の蛍光体
とを、それぞれ別のガラス基板の透明電極上に沈降塗布
法により塗布することにより蛍光体素子を作製した。得
られた蛍光体素子の蛍光体面に、加速電圧300Vの低
速電子線を照射して蛍光体を励起したところ、実施例1
の蛍光体は比較例1の蛍光体に比べ約1.5倍も長寿命
であった。
【0034】実施例2及び比較例2 0.08モルのZnSO4・7H2O、0.02モルのC
dSO4、0.00005モルのZnCl、0.05モ
ルのCH3CSNH2、10gの(Zn0.8,Cd0.2
S:Ag,Cl(VFD用蛍光体粒子)及び20ccの
酢酸の混合物に、更に純水を加え、全量を500mlと
した。
【0035】得られた水溶液を、温度計と撹拌装置とを
備えた三つ口フラスコに投入し、撹拌しながら液温度を
80℃にまで加温し、その温度で30分間維持した。こ
の加温において、液温が約70℃に達した時点で、CH
3CSNH2が分解し始め、H2SとCH3COOHとCH
3COONH4とが生成しはじめた。生成したH2Sと水
溶液中のZn2+とCd2+とCl-とが反応し、種結晶と
しての蛍光体粒子の表面に(Zn,Cd)S:Clから
なる被覆層が形成された。
【0036】その後、水溶液を室温まで放冷し、沈殿物
を濾別し、十分に水洗し、100℃で十分乾燥させた。
これにより、(Zn0.8,Cd0.2)S:Ag,Clから
なる蛍光体粒子の表面に、約60nm厚の(Zn,C
d)S:Clからなる被覆層が形成された実施例2の複
合蛍光体が得られた。
【0037】得られた複合蛍光体の抵抗率を、粉体抵抗
測定システム(油化電子社製)を用いて測定したとこ
ろ、6.04×107Ω・mであった。これに対し、比
較例2として被覆層が形成されていない(Zn0.8,C
0.2)S:Ag,Cl(VFD用蛍光体粒子)につい
ても同様に抵抗率を測定したところ、9.17×108
Ω・mであった。このように、実施例2の複合蛍光体
は、比較例2の蛍光体粒子に比べ約1/15の抵抗率と
なった。
【0038】実施例2の複合蛍光体と比較例2の蛍光体
とを、それぞれ別のガラス基板の透明電極上に沈降塗布
法により塗布することにより蛍光体素子を作製した。得
られた蛍光体素子の蛍光体面に、加速電圧300Vの低
速電子線を照射して蛍光体を励起したところ、実施例2
の蛍光体は比較例2の蛍光体に比べ約1.5倍も長寿命
であった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、低速電子線励起時に複
合蛍光体の表面のチャージアップを抑制することができ
る。また、表面電流による複合蛍光体の分解を抑制する
こともできる。よって、発光を長寿命化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合蛍光体の概略断面図である。
【符号の説明】
1 蛍光体粒子 2 被覆層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体粒子の表面上に、該蛍光体粒子よ
    りも低抵抗な被覆層が形成されていることを特徴とする
    複合蛍光体。
  2. 【請求項2】 蛍光体粒子の主構成材料と被覆層の主構
    成材料とが、実質的に同一の化学組成を有する請求項1
    に記載の複合蛍光体。
  3. 【請求項3】 被覆層が、蛍光体粒子の表面にエピタキ
    シャル成長により形成されている請求項1又は2に記載
    の複合蛍光体。
  4. 【請求項4】 蛍光体粒子及び被覆層の主構成材料が硫
    化亜鉛である請求項2又は3に記載の複合蛍光体。
  5. 【請求項5】 蛍光体粒子及び被覆層の主構成材料が硫
    化亜鉛カドミウムである請求項2又は3に記載の複合蛍
    光体。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の複合蛍光体の製造方法に
    おいて、被覆層を構成するための金属塩の水溶液に、蛍
    光体粒子を添加し、その蛍光体粒子の表面に被覆層を成
    長させることを特徴とする製造方法。
  7. 【請求項7】 硫酸亜鉛と塩化亜鉛とを含む酢酸水溶液
    に、硫化亜鉛粒子と更にチオアセトアミドとを添加し、
    水溶液を沸点以下の温度に保持しながら、硫化亜鉛粒子
    の表面に、硫化亜鉛粒子よりも低抵抗な硫化亜鉛系の被
    覆層を形成する請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 硫化亜鉛と塩化亜鉛と硫酸カドミウムを
    含む酢酸水溶液に、硫化亜鉛カドミウム粒子と更にチオ
    アセトアミドとを添加し、水溶液を沸点以下の温度に保
    持しながら、硫化亜鉛カドミウム粒子の表面に、硫化亜
    鉛カドミウム粒子よりも低抵抗な硫化亜鉛カドミウム系
    の被覆層を成長させる請求項6記載の製造方法。
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