JPH08292950A - 文書処理装置 - Google Patents

文書処理装置

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JPH08292950A
JPH08292950A JP7117737A JP11773795A JPH08292950A JP H08292950 A JPH08292950 A JP H08292950A JP 7117737 A JP7117737 A JP 7117737A JP 11773795 A JP11773795 A JP 11773795A JP H08292950 A JPH08292950 A JP H08292950A
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document processing
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JP7117737A
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English (en)
Inventor
Takao Shibata
隆夫 柴田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F40/00Handling natural language data
    • G06F40/10Text processing
    • G06F40/166Editing, e.g. inserting or deleting

Abstract

(57)【要約】 【目的】 利用者の誤操作により文書が改編される事態
や機密性を損なう事態を確実に防止する。 【構成】 文書データに対して編集、表示等の文書処理
を行う文書処理装置において、役割定義手段5に予め設
定された文書の役割を複数格納し、場面定義手段6に予
め設定された文書処理を行う場面を複数格納し、動作定
義手段7に役割と場面との組合せに対応した文書処理の
可否情報を格納し、イベント処理手段2が入力装置10
から入力された文書処理情報に基づいて役割定義手段5
から対応する役割を取得するとともに場面定義手段6か
ら該当する場面を取得して、編集の可否や表示の可否と
いった対応する文書処理の可否情報を動作定義手段7か
ら取得し、取得した文書処理の可否情報に基づいて処理
対象の文書の文書処理を文書処理手段3、4に実行させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子的な文書データに
対して編集、表示等の文書処理を行う文書処理装置、特
に、文書毎や文書内の領域毎に文書処理の可否を制御す
る文書処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワードプロセッサやパーソナルコンピュ
ータ等のように電子的な文書データを処理する文書処理
装置は文書の作成に広く用いられているが、このような
文書処理装置には単に文書を作成するだけでなく作成し
た文書データに対する編集や表示といった処理を規制す
る機能が求められている。例えば、作成された文書デー
タを誤って編集して変更や削除等を加えてしまうことを
防止し、或いは、文書内容の機密性を保持するために特
定の利用者にのみ文書を表示させるために、文書処理を
規制する機能が必要である。
【0003】このような観点から、従来より文書データ
に対する編集や表示処理を規制する機能を有した文書処
理装置が幾つか提案されている。特開平2−12976
0号公報(以下、先行技術1と記す)に記載される文書
処理装置は、文書内に特定の領域を設定し、この領域内
では文字の削除や変更を禁止することにより、誤って編
集処理がなされてしまう事態を防止している。また、特
開平3−110666号公報(以下、先行技術2と記
す)に記載される文書処理装置は、文書内にパスワード
を付与した特定の領域を設定し、この領域内では文字の
削除や変更を禁止することにより、パスワードが入力さ
れた場合にのみ当該領域の編集を行うことができるよう
にして、誤って編集処理がなされてしまう事態を防止し
ている。
【0004】また、特開平4−357551号公報(以
下、先行技術3と記す)に記載される文書処理装置は、
文書内に特定の領域を設定するとともに、この領域に対
する文書の編集や表示といったアクセス権を利用者や利
用者グループの識別子で管理することにより、入力され
た識別子によってアクセス権が認められた場合にのみ当
該領域の編集や表示を行うことができるようにして、誤
って編集処理がなされてしまう事態や不特定多数の利用
者に文書が表示されてしまう事態を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、文書の編集や
表示等に対する規制は文書を利用する状況に応じて変化
させる必要がある。しかしながら、先行技術1の文書処
理装置にあっては、文書内に設定した領域は利用状況に
係わらず常に編集処理の禁止状態に固定され、この禁止
状態を変更しようとする場合にはその都度設定変更処理
を行わなければならず、文書の利用状況に柔軟に対応し
得るものではなかった。
【0006】また、先行技術2の文書処理装置は、利用
者毎に異なるパスワードを配布するようにすれば、或る
程度は利用状況に応じた編集処理の規制を行うことがで
きる。しかしながら、文書の領域毎にパスワードを付与
すると、例えば10個の領域に対して編集を行う場合に
は利用者はパスワードを10回入力しなければならず、
利用者に極めて煩雑な操作を強いるものであった。ま
た、先行技術3の文書処理装置は、識別子によって利用
者がアクセス権を有するか否かが自動的に判定されるた
め、上記のような利用に際しての煩雑な操作は必要がな
い。しかしながら、システム設定において文書の各領域
にアクセス権を設定する場合に、例えば30個の領域に
対してはそれそれアクセス権を設定する操作を30回繰
り返し行わなければならず、システム設定上の操作が極
めて煩雑なものとなっていた。
【0007】ここで、実際の文書利用の状況を勘案する
と、或る文書に対して新規な文書ページを追加すること
が行われる。また、テキストや図形等の文書要素を各領
域として合成させて複合文書を作成する文書処理装置が
知られているが、このような文書処理装置では文書要素
(領域)を文書中に新規に追加することが行われる。こ
のような文書ページや領域の新規挿入についても、上記
の編集や表示に対してと同様に規制を図る必要がある
が、先行技術1〜3のいずれの文書処理装置にあっても
このような状況に対処し得るものではなかった。
【0008】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたも
ので、請求項1に記載した発明は、利用者に対して編集
や表示を規制する文書や領域が複数ある場合でも、当該
規制に関する設定が容易に行え且つ利用者による利用に
際しても容易に操作を行うことができる文書処理装置を
提供することを目的とする。また、同一の利用者に対し
て編集や表示を規制する文書や領域が状況により変更さ
れるべき場合でも、当該規制に関する設定が容易に行え
且つ利用者による利用に際しても容易に操作を行うこと
ができる文書処理装置を提供することを目的とする。ま
た、複数の利用者に対して編集や表示を規制する文書や
領域が部分的に重複する場合でも、当該規制に関する設
定が容易に行え且つ利用者による利用に際しても容易に
操作を行うことができる文書処理装置を提供することを
目的とする。
【0009】更に、請求項2に記載した発明は、文書ペ
ージや領域の新規挿入に対する規制を容易に設定するこ
とができ且つ利用者による利用に際しても容易に操作を
行うことができる文書処理装置を提供することを目的と
する。更に、請求項3に記載した発明は、編集や表示に
際しての機密性保持を実現する文書処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載した文書処理装置は、文書データに
対して編集、表示等の文書処理を行う文書処理装置にお
いて、文書処理情報を入力する入力手段と、予め設定さ
れた文書の役割を複数格納した役割定義手段と、予め設
定された文書処理を行う場面を複数格納した場面定義手
段と、役割と場面との組合せに対応した文書処理の可否
情報を格納した動作定義手段と、入力された文書処理情
報に基づいて役割定義手段から処理対象の文書に対応す
る役割を取得するとともに場面定義手段から該当する場
面を取得して対応する文書処理の可否情報を動作定義手
段から取得するイベント処理手段と、イベント処理手段
が取得した文書処理の可否情報に基づいて処理対象の文
書の文書処理を実行する文書処理手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載した文書処理装置
は、請求項1に記載した文書処理装置において、文書処
理手段は文書編集処理を行うとともに、場面定義手段は
場面に対応して文書の新規挿入に関する可否情報を格納
しており、イベント処理手段は場面定義手段から新規挿
入に関する可否情報も取得して文書処理手段による文書
の新規挿入処理を制御することを特徴とする。
【0012】また、請求項3に記載した文書処理装置
は、請求項1又は請求項2に記載した文書処理装置にお
いて、入力手段からは利用者識別情報も入力されるとと
もに、場面定義手段は場面に対応して利用者識別情報を
格納しており、イベント処理手段は場面定義手段から取
得した利用者識別情報と入力手段から入力された利用者
識別情報との一致を判断して文書処理手段による文書処
理を制御することを特徴とする。
【0013】上記の役割、場面及び動作という概念を説
明すると次のようなものである。まず、文書は特定の目
的のために利用されるため、それぞれの文書ページ或い
は領域はその目的に従属する役割をもっている。同じ役
割をもっている領域等は編集や表示の規制に関して統一
的に取り扱うことが都合が良いため、この役割を本発明
では役割定義手段で定義して管理している。この役割定
義手段には1乃至複数の役割が定義されており、1つの
役割に対しては1乃至複数の文書ページ或いは領域が関
係付けられている。なお、1つの領域等を複数の役割に
関係付けることはない。
【0014】また、一般に、特定の目的を実現する過程
は幾つかの副次的な目的を実現する過程に細分化するこ
とができ、この副次的な目的を実現する過程を本発明で
は場面と称している。文書ページ或いは領域に対する編
集や表示の規制の必要性は場面に対応して変化し、ま
た、領域等の新規挿入に対する規制の必要性も場面に対
応して変化する。本発明では、このような場面及び場面
に対応した新規挿入の可否情報を場面定義手段で定義し
て管理している。なお、新規挿入を許可する場合には、
新規挿入の可否情報には新規挿入された領域等の役割を
定義するデフォルト値を対応付けておき、新規挿入され
た領域等の役割を役割定義手段で迅速に管理できるよう
にするのが好ましい。
【0015】また、上記の役割と場面との組合せに対し
て編集処理の可否及び表示処理の可否を対応付けると、
文書に課せられた目的や目的達成のため状況に応じた編
集や表示の規制を自動的且つきめ細かく行うことができ
る。本発明では、役割定義手段及び場面定義手段に定義
された全ての役割と場面との組合せのそれぞれに対し
て、動作定義手段に編集処理の可否や表示処理の可否と
いった動作を定義して管理している。
【0016】
【作用】請求項1の文書処理装置によると、利用者が入
力手段から文書の或る領域を指定して編集や表示を行わ
せる文書処理情報を入力すると、これに応じてイベント
処理手段が当該領域の役割を役割定義手段から取得する
とともに当該入力がなされた場面を場面定義手段から取
得し、これら役割と場面との組合せに対応した編集や表
示処理の可否情報を動作定義手段から取得する。
【0017】そして、イベント処理手段が取得した可否
情報が編集処理や表示処理を許可するものである場合に
は、文書処理手段は入力された文書処理情報に従って指
定された文書領域の編集や表示処理を行う。一方、イベ
ント処理手段が取得した可否情報が編集処理や表示処理
を禁止するものである場合には、文書処理手段は文書領
域の編集や表示処理を行わず、当該文書領域が誤って編
集されてしまう事態を防止し、更には、当該文書領域の
機密性を保持する。
【0018】また、請求項2の文書処理装置によると、
入力手段から入力された文書処理情報が文書領域の新規
挿入処理である場合には、イベント処理手段は場面定義
手段から場面に対応した新規挿入に関する可否情報も取
得する。そして、イベント処理手段が取得した可否情報
が新規挿入処理を許可するものである場合には、文書処
理手段は入力された文書処理情報に従って文書領域の新
規挿入処理を行う一方、イベント処理手段が取得した可
否情報が新規挿入処理を禁止するものである場合には、
文書処理手段は文書領域の新規挿入処理を行わず、当該
文書領域が誤って編集されてしまう事態を防止する。
【0019】また、請求項3の文書処理装置によると、
利用者や利用者グループに対して予め付与したパスワー
ドや識別子といった利用者識別情報が文書処理情報とと
もに入力手段から入力された場合には、イベント処理手
段は場面定義手段から装置側に設定してある利用者識別
情報を取得する。そして、イベント処理手段がこれら利
用者識別情報の一致を判定して、一致した場合には文書
処理手段は入力された文書処理情報に従って編集や表示
といった文書処理を行う一方、一致しない場合には文書
処理手段は文書処理を行わず、対象としている文書領域
のが不特定者に表示されてしまうといった事態を防止し
て機密性を保持する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る文書処理を図
面を参照して説明する。なお、本実施例は文書中に設定
した領域に対して誤操作による編集や表示処理を規制す
るものであり、特定の利用者についてのみ編集や表示を
許可して機密性を保持する態様は後述する実施例で説明
する。
【0021】図1に示すように、本実施例の文書処理装
置は、文書処理制御プログラムに基づいてバスに接続さ
れた各装置8〜12を総括的に制御する中央処理装置1
と、文書処理制御プログラムを格納し且つ中央処理装置
1の作業領域として機能する読出書込自在なメモリ(R
AM等)から成る主記憶装置8と、作成された電子的な
文書データの永続的な記憶装置として機能する読出書込
自在なメモリ(ハードディスク装置等)から成る外部記
憶装置9と、利用者が文字、座標等の情報を含む文書処
理情報を文書処理指示イベントとして中央処理装置1へ
入力する入力装置10と、ウインドウやカーソル等のユ
ーザインタフェース要素や文書画像を表示するディスプ
レイ画面を備えた表示装置11と、文書を印刷出力する
プリンタや外部機器へ文書データを転送する通信手段を
備えた出力装置12と、を備えている。
【0022】上記した中央処理装置1は、イベント処理
手段2、表示処理手段3、編集処理手段4、役割定義手
段5、場面定義手段6、動作定義手段7を備えており、
入力装置10から入力された文書処理指示イベントに対
して、所定の判定結果に基づいて編集や表示処理を実行
する。イベント処理手段2は、入力装置10から入力さ
れた文書処理指示イベントを受け取って、役割定義手段
5、場面定義手段6、動作定義手段7に当該イベントが
指示する文書処理の可否を問い合わせ、許可されている
場合には表示処理手段3や編集処理手段4に所定の処理
を実行させる。
【0023】表示処理手段3は、イベント処理手段2か
らの指示に基づいて指定された文書領域の表示処理を行
い、当該領域を表示装置11のディスプレイ画面に表示
させる。編集処理手段4は、イベント処理手段2からの
指示に基づいて指定された文書領域に対する編集処理を
行い、当該領域の記述内容データに対して削除や変更を
加える処理を行う。
【0024】役割定義手段5は、予め設定された役割を
文書の領域毎に定義して管理し、イベント処理手段2か
らの役割問合せに対して該当する役割を返答する機能を
有しており、図2に示すような構成を備えている。すな
わち、役割定義手段5は役割記憶部13、領域記憶部1
4及び役割問合せ処理部15を有している。
【0025】役割記憶部13は予め設定された複数(M
個)の役割情報を格納しており、これら役割情報を1つ
の役割を1要素とする可変長配列で格納している。領域
記憶部14は文書中に設定されている複数(Z個)の領
域毎に役割を関連付けており、これら情報を1つの領域
と役割記憶部13の1つの役割を示す値の対を1要素と
する可変長配列で格納している。役割問合せ処理部15
はイベント処理手段2からの問合せに対して、当該問合
せの対象となっている領域の役割をイベント処理手段2
へ返答する。
【0026】場面定義手段6は、予め設定された場面を
定義して管理し、イベント処理手段2からの役割問合せ
に対して該当する場面を返答する機能を有しており、図
3に示すような構成を備えている。すなわち、場面定義
手段6は場面記憶部16、現在場面記憶部17及び場面
問合せ処理部18を有している。
【0027】場面記憶部16は予め設定された複数(L
個)の場面情報を格納しており、これら場面情報を1要
素とする可変長配列で格納している。ここで、本実施例
では、文書領域を新規挿入する編集処理を規制するため
の可否情報も予め設定されており、これら可否情報も各
場面に対応付けて場面記憶部16に格納されている。ま
た、新規挿入の可否情報にはデフォルト値として役割記
憶部13の1要素を示す値が添付されており、これによ
って、新規挿入された領域の役割が設定されて当該領域
に関する役割情報が領域記憶部14に追加格納される。
なお、新規挿入が禁止されている場合には、役割記憶部
13の1要素を示す値は不定とされている。なお、上記
のように新規挿入についての規制を行わない場合には場
面記憶部16には予め設定された場面のリストが格納さ
れることとなる。
【0028】現在場面記憶部17は場面記憶部16に格
納されている1要素を示す値を保持し、場面問合せ処理
部18はイベント処理手段2からの問合せに対して現在
場面記憶部17に保持されている場面情報をイベント処
理手段2へ返答する。現在場面記憶部17に保持される
要素は、例えば、文書処理を行おうとする利用者が入力
装置10から文書処理指示イベントとともに場面を入力
することにより設定され、或いは、文書データを他のパ
ーソナルコンピュータへ転送して文書を回覧するような
場合には当該回覧による場面に応じて自動的に設定され
る。
【0029】動作定義手段7は、予め設定された動作を
役割と場面との組合せに対してそれぞれ定義して管理
し、イベント処理手段2からの役割問合せに対して該当
する動作を返答する機能を有しており、図4に示すよう
な構成を備えている。すなわち、動作定義手段7は動作
記憶部19及び動作問合せ処理部20を有している。
【0030】動作記憶部19は、編集処理の可否情報及
び表示処理の可否情報を含んだ動作情報を格納してお
り、これら動作情報を1要素とする可変長配列で格納し
ている。場面記憶部16の要素数をL、役割記憶部13
の要素数をMとすると、この動作記憶部19のに格納さ
れた動作情報の数はLとMの積となっており、各動作情
報は役割と場面との組に対応付けられた行列配列となっ
ている。動作問合せ処理部20はイベント処理手段2か
らの問合せに対して、当該問合せの対象となっている役
割及び場面に対応する動作情報をイベント処理手段2へ
返答する。
【0031】次に、上記構成の文書処理装置による処理
をフローチャートを参照して説明する。まず、文書処理
装置が起動されると、図5に示すように、イベント処理
手段2が入力装置10からの入力を監視し、何らかのイ
ベントを受け取ったときには(ステップS1)、当該イ
ベントが終了指示であるかを判断し(ステップS2)、
終了イベントである場合には処理を終了する。一方、終
了イベントではなく、文書処理指示イベントである場合
には、イベント処理手段2は表示処理を指示するイベン
トか編集処理を指示するイベントかを判断し(ステップ
S3)、この判断結果に基づいて、表示処理手段3への
表示指示の送信処理(ステップS4)、又は、編集処理
手段4への編集指示の送信処理(ステップS5)を行
う。
【0032】ステップS4の表示指示の送信処理は図6
に示す手順に従ってイベント処理手段2によって行われ
る。なお、本実施例では、文書の任意の部分はいずれか
1つの領域に属するものとしている。イベント処理手段
2は表示指示イベントを受け取ると、場面定義手段6に
現在の場面を問合せて、場面問合せ処理部23が現在場
面記憶部22から読み出した現在の場面情報を取得する
(ステップS11)。次いで、処理対象の文書データを
格納している主記憶装置8に対して、イベント処理手段
2が表示対象(本実施例では文書中に設定されたZ個の
領域)を示すポインタを1つめの表示対象にセットし
(ステップS12)、全ての表示対象に対して以下の処
理(ステップS13〜S18)を繰り返し行う(ステッ
プS13)。
【0033】すなわち、表示すべき対象が存在する場
合、イベント処理手段2は処理対象としている領域を指
定して役割定義手段5に役割を問合せ、役割問合せ処理
手段15が役割記憶部13から読み出した当該領域に対
応する役割情報を取得する(ステップS14)。次い
で、イベント処理手段2は、動作定義手段7に現在の場
面情報と表示対象となっている領域の役割情報を渡して
当該領域の表示制御方法を問合せ、動作問合せ処理手段
20が動作記憶部19から読み出した表示制御について
の動作情報を取得する(ステップS15)。
【0034】次いで、イベント処理手段2は取得した動
作情報が表示処理を許可するかを判断し(ステップS1
6)、表示許可である場合には表示処理手段3に表示指
示を送信して(ステップS17)、処理対象としている
領域を表示装置11のディスプレイ画面に表示させる表
示処理を行わせる。そして、動作情報が表示を禁止する
ものである場合及び上記の表示指示の送信を終了した場
合には、イベント処理手段2は表示対象へのポインタを
1つ進めて(ステップS18)、文書中の次の領域につ
いての処理を続行する。すなわち、文書中に設定された
各領域に対して役割及び場面に応じて表示処理の可否が
判断され、役割情報、場面情報及び動作情報に基づいて
誤操作が生ずるような場合には該当する領域は表示装置
11に表示されない。
【0035】また、上記したステップS5の編集指示の
送信処理は図7に示す手順に従ってイベント処理手段2
によって行われる。イベント処理手段2は編集指示イベ
ントを受け取ると、場面定義手段6に現在の場面を問合
せて、場面問合せ処理部23が現在場面記憶部22から
読み出した現在の場面情報及び新規挿入に関する可否情
報を取得する(ステップS21)。そして、イベント処
理手段2は編集指示イベントが新規挿入指示であるかど
うかを判定し(ステップS22)、新規挿入指示である
場合には、場面定義手段6から取得した情報に基づいて
文書領域の新規挿入の可否を判断する(ステップS2
3)。
【0036】この判断の結果、新規挿入が禁止されてい
る場合には処理を終了する一方、新規挿入が許可されて
いる場合には、イベント処理手段2は編集手段4に編集
指示を送信して(ステップS27)、処理対象としてい
る領域を主記憶装置8に格納されている文書データに追
加させる。また、上記の判断で編集指示イベントが新規
挿入指示でない場合には、イベント処理手段2は処理対
象としている領域を指定して役割定義手段5に役割を問
合せ、役割問合せ処理手段15が役割記憶部13から読
み出した当該領域に対応する役割情報を取得する(ステ
ップS24)。
【0037】次いで、イベント処理手段2は、動作定義
手段7に現在の場面情報と表示対象となっている領域の
役割情報を渡して当該領域の編集制御方法を問合せ、動
作問合せ処理手段20が動作記憶部19から読み出した
編集制御についての動作情報を取得する(ステップS2
5)。次いで、イベント処理手段2は取得した動作情報
が編集処理を許可するかを判断し(ステップS26)、
編集許可である場合には編集処理手段4に編集指示を送
信して(ステップS27)、処理対象としている領域を
主記憶装置8に格納されている文書データに追加する編
集処理を行わせる。
【0038】図8には、上記した問い合わせに対する役
割問合せ処理部15の処理手順を示してある。役割問合
せ処理部15は、表示対象または編集対象の領域を引数
としてイベント処理手段2から役割問い合わせを受ける
と(ステップS31)、領域記憶部14の要素を指すポ
インタを1つめの要素にセットする(ステップS3
2)。次いで、役割問合せ処理部15は、処理対象がポ
インタが示す領域に属するかどうかを判定し(ステップ
S33)、属さない場合には領域記憶部14の要素を指
すポインタを次の要素にセットし(ステップS34)、
領域に属すかどうかの判定を繰り返し行う。この結果、
処理対象がポインタが示す領域に属す場合には、ポイン
タが指す領域記憶部14の要素の値をイベント処理手段
2へ返答して処理を終了する(ステップS35)。
【0039】図9には、上記した問合せに対する場面問
合せ処理部18の処理手順を示してある。場面問合せ処
理部18は、イベント処理手段2から現在の場面を求め
る問合せを受けると(ステップS41)、現在場面記憶
部17の値が指す場面記憶部16の要素の値を読み出し
て、この値をイベント処理手段2へ返答して処理を終了
する(ステップS42)。
【0040】図10には、上記した問合せに対する動作
問合せ処理部20の処理手順を示してある。動作問合せ
処理部20は、場面及び役割を引数としてイベント処理
手段2から動作問い合わせを受けると(ステップS5
1)、役割記憶部13の要素数を調べてその値Mを保持
する(ステップS52)。そして、動作問合せ処理部2
0は、受け取った場面が場面記憶部16の何番目の要素
かを調べてその値Aを保持し(ステップS53)、更
に、受け取った役割が役割記憶部13の何番目の要素か
を調べてその値Bを保持する(ステップS54)。
【0041】次いで、これら値を基に、動作問合せ処理
部20は動作記憶部19に格納されている{M*(A−
1)+B}番目の要素を読み出し、その値をイベント処
理手段2へ返答して処理を終了する(ステップS5
5)。すなわち、動作問合せ処理部20はイベント処理
手段2から受け取った場面と役割とに該当する動作情報
を動作記憶部19から読み出してイベント処理手段2へ
連絡する。
【0042】上記のように、利用者が表示装置11のデ
ィスプレイ画面に表示された文書に対してマウスクリッ
ク操作をする等して、入力装置10から或る文書領域を
指定した表示指示イベントや編集指示イベントを入力す
ると、イベント処理手段2が役割定義手段5及び場面定
義手段6から対応する役割及び場面を取得し、更にこれ
ら役割及び場面に基づいて動作定義手段7から表示処理
の可否情報や編集処理の可否情報を取得する。そして、
これら表示処理や編集処理の可否情報に基づいて、イベ
ント処理手段2が表示処理手段3や編集処理手段4に指
示を送信し、表示処理や編集処理が禁止されている場合
には、イベント対象の領域についての表示や編集を行わ
ないようにする。
【0043】このような表示や編集の禁止は、予め役割
や場面、更にはこれらの組合せに対応した動作制御情報
を設定しておくことにより、イベントの対象とされた文
書領域の役割や、イベントを入力した状況(場面)に応
じて自動的に表示処理や編集処理が規制され、利用者の
誤操作によって文書領域が表示されたり編集されたりす
る不測の事態が防止される。更に、上記の実施例では文
書領域の新規挿入の可否情報を予め設定して、イベント
を入力した状況に応じて自動的に新規挿入処理を規制す
るため、この点からも、利用者の誤操作によって文書領
域が編集される不測の事態が防止される。
【0044】次に、本実施例の文書処理装置による作用
の概念を具体例を用いて説明する。図11に示す例は同
一の利用者に対して編集や表示を許可すべき領域が状況
により異なる場合でも編集処理や表示処理の規制を支障
なく実施できることを説明するものであり、仕事の目的
を或る製品の仕様書の作成としている。仕様書作成は、
原案(第1稿)を作り、レビューア(同僚や関連部門)
に配布して意見記載領域に修正意見を記入してもらい、
当該意見を反映して本文領域を書き直す(第2稿)とい
う作業を何度か繰り返すものとする。また、レビューの
フェーズでは仕様書の作者もレビューアに含まれるもの
とする。
【0045】同図に示すように、役割記憶部13には領
域の役割として機能仕様書の「本文」とレビューアによ
るコメントである「意見」の2つが定義され、場面記憶
部16には場面として機能仕様の作成フェーズである
「作成」、意見収集のフェーズである「レビュー」、及
び、作成終了以後である「完成」の3つが定義されてい
る。なお、「作成」の場面では文字や図形の新規挿入が
許され、新規挿入された領域の役割はデフォルト値とし
て「本文」になる。また、「レビュー」の場面でも新規
挿入が許され、新規挿入された領域の役割はデフォルト
値として「意見」になる。但し、「完成」の場面では、
新規挿入が禁止されている。また、動作記憶部19に
は、「作成」の場面では全ての領域が編集と表示がとも
に許可され、「レビュー」の場面では役割「本文」をも
つ領域の編集が禁止され、「完成」の場面では全ての編
集が禁止され、役割「本文」をもつ領域のみが表示を許
可されて定義されている。
【0046】このような定義により、作成のフェーズで
は現在場面記憶部17の「現在の場面」が「作成」とな
り、作者は文書を自由に編集し、レビューのフェーズで
は「現在の場面」を「レビュー」として文書をレビュー
アに配布する。この結果、本文としての文書の編集は禁
止され、作者自身もレビューアとして本文を誤って変更
することなく自由に意見としてのコメントを記入するこ
とができる。このような作成とレビューを何度か繰り返
して仕様書が完成したときに、「現在の場面」を「完
成」にし、文書のあらゆる編集を禁止するとともに、本
文のみを表示して完成された仕様書をディスプレイ画面
に表示する。
【0047】図13に示す例は複数の利用者に対して編
集や表示を許可すべき領域が重複する場合でも編集処理
や表示処理の規制を支障なく実施できることを説明する
ものであり、仕事の目的を稟議書の回覧としている。こ
の稟議書は、起案部門→総務部→役員の順に回覧される
ものとし、総務部は総務関連の領域に記入する職務をも
つとともに起案部門の記入内容に見られる誤字脱字を訂
正する職務ももつものとする。なお、図12に示すよう
に、稟議書Pは2ページの文書p1、p2から成り、1
ページ目の文書p1は領域1〜領域6の6個の領域を有
し、2ページ目の文書p2は領域7〜領域12の6個の
領域を有している。すなわち、稟議書Pは領域1〜領域
12の12個の領域を有している。
【0048】図13に示すように、役割記憶部13に
は、役割として記入領域の見出しを表す「下地」と各記
入者の記入領域であることを表す「起案」、「総務」、
「役員」の4つが定義されている。また、領域記憶部1
4には、役割「下地」をもつ領域は領域1〜3及び領域
7〜9であり、役割「起案」をもつ領域は領域4と領域
5であり、役割「総務」をもつ領域は領域6と領域10
であり、役割「役員」をもつ領域は領域11と領域12
であることが定義されている。
【0049】また、場面記憶部16には、稟議書フォー
ムを作成するフェーズである「帳票作成」、起案部門に
よる記入フェーズである「起案記入」、総務部による記
入フェーズである「総務記入」、役員による記入フェー
ズである「役員記入」、決裁終了以後である「決済終
了」の5つの場面が定義されている。そして、場面記憶
部16には、新規挿入は「帳票作成」場面でのみ許さ
れ、新規挿入領域の役割の規定値は「下地」とされる旨
の定義がなされている。
【0050】また、動作記憶部19には、「帳票作成」
の場面では全ての領域の編集が許可され、「起案記入」
の場面では役割「起案」をもつ領域の編集が許可され、
「総務記入」の場面では役割「総務」又は「起案」をも
つ領域の編集が許可され、「役員記入」の場面では役割
「役員」をもつ領域の編集が許可され、「決裁終了」の
場面では全て領域の編集が禁止されて定義されている。
なお、表示に関しては全ての場面で全ての領域について
許可されている。
【0051】このような定義により、稟議書フォームを
作成するフェーズでは現在場面記憶部17の「現在の場
面」が「帳票作成」となり、作者は自由に編集及び領域
の新規挿入を行って稟議書Pのフォームを作成する。そ
して、起案部門でのフェーズでは「現在の場面」が「起
案記入」となり、利用者は役割「起案」の領域4及び5
のみを自由に編集し、総務部門でのフェーズでは「現在
の場面」が「総務記入」となり、利用者は役割「総務」
の領域6及び10に記入するとともに役割「起案」の誤
字脱字を修正することができる。更に、役員でのフェー
ズでは「現在の場面」が「役員記入」となり、利用者は
役割「役員」の領域11及び12のみを自由に編集し、
このような編集処理を何度か繰り返して稟議書の決済が
下りたときに、「現在の場面」を「決済終了」にし、稟
議書Pのあらゆる編集を禁止するとともに、稟議書Pの
全ての領域1〜12をディスプレイ画面に表示する。
【0052】次に、本発明の他の一実施例に係る文書処
理装置を説明する。本実施例は、誤操作防止に加え機密
保持の効果を得るために所定の利用者を識別するパスワ
ードを使用したものであり、上記した実施例と異なる部
分のみ説明し重複する部分の説明は省略する。すなわ
ち、文書処理装置の全体構成は図1と同様であり、役割
定義手段5及び動作定義手段7の構成も図2及び図4と
同様である。本実施例では場面定義手段6に変更を加え
ており、図14に示すように、場面記憶部21、現在場
面記憶部22、場面問合せ処理部23に加えて、利用者
が入力したパスワードを判定するパスワード判定部24
を備えている。
【0053】場面記憶部21は、複数の場面1〜L及び
新規挿入の可否情報の定義と、パスワードpswd1〜
Lの集まりを1要素とする可変長配列であり、上記実施
例の場面記憶部16の各要素にパスワードを加えたもの
を格納している。なお、現在場面記憶部22と場面問合
せ処理部23は、それぞれ上記実施例の現在場面記憶部
17と場面問合せ処理部18と同じである。パスワード
判定部24は、利用者に現在の場面とともにパスワード
の入力を促し、場面記憶部21に設定した各場面のパス
ワードと利用者が入力したパスワードを照合して真偽を
判定する機能を有している。
【0054】本実施例の文書処理装置では、図15に示
すように、文書処理装置が起動されると、イベント処理
手段2は利用者に現在の場面を指定してパスワード入力
するよう促す表示を表示装置11に表示し、入力装置1
0から入力された現在の場面とパスワードを受け取る
(ステップS61)。そして、イベント処理手段2はパ
スワード判定部24に入力された場面とパスワードを渡
し、パスワード判定部24による判定結果を得る(ステ
ップS62)。この判定結果が真のときには、図5に示
した上記実施例と同じ処理(ステップS1〜S5)が実
行される一方、判定結果が偽のときには処理を終了す
る。
【0055】図16には、上記したパスワード判定部2
4による判定処理(ステップS63)の手順を示してあ
る。まず、パスワード判定部24は、入力装置10から
入力された場面S1とパスワードP1を受けとると(ス
テップS70)、場面記憶部21の要素を指すポインタ
を1つめの要素にセットして(ステップS71)、ポイ
ンタが指す要素の場面を変数S2として保持するととも
に当該要素に設定されているパスワードを変数P2とし
てセットする(ステップS72)。そして、パスワード
判定部24は、上記の場面S1とS2が同一かどうかを
判定し(ステップS73)、同一でない場合には、ポイ
ンタを場面記憶部21の次の要素にセットして上記の処
理を繰り返し行う(ステップS74)。
【0056】一方、上記の場面S1とS2が同一である
場合には、パスワード判定部24は、P2にパスワード
がセットされているかを判定し(ステップS75)、セ
ットされていない場合には、特段にパスワードを設定し
た領域ではないので、現在場面記憶部25の値にポイン
タが指す場面を指す値をセットし(ステップS76)、
場面問合せ処理部23からイベント処理手段2へ判定結
果としての「真」を返答して処理を終了する(ステップ
S77)。一方、P2にパスワードがセットされている
場合には、パスワード判定部24は、P1とP2のパス
ワードが一致するかを判定し(ステップS78)、一致
する場合には、現在場面記憶部25の値をポインタが指
す場面を指す値にセットして判定結果「真」をイベント
処理手段2へ返答して処理を終了する一方(ステップS
77)一致しない場合には、判定結果「偽」をイベント
処理手段2へ返答して処理を終了する(ステップS7
9)。
【0057】したがって、本実施例の文書処理装置で
は、利用者が入力したパスワードと場面記憶部21に設
定したパスワードとが一致した場合にのみ表示処理や編
集処理がなされ、誤操作によって文書に不測の改編が加
わってしまう事態を防止できるとともに、パスワード照
合により文書の機密性を保持することができる。なお、
パスワードは場面に対して設定されるため、従来のよう
に領域に対してパスワードを設定するよりも設定操作が
簡略化される。また、文書の利用時においても、利用者
は最初に1回パスワードを入力するばよいので、領域毎
にパスワードを入力するよりも操作が簡略化される。
【0058】次に、本発明の更に他の一実施例に係る文
書処理装置を説明する。本実施例は、誤操作防止に加え
機密保持の効果を得るために利用者識別子やグループ識
別子によるアクセス権を規定したものであり、上記した
実施例と異なる部分のみ説明し重複する部分の説明は省
略する。すなわち、文書処理装置の全体構成は図1と同
様であり、役割定義手段5及び動作定義手段7の構成も
図2及び図4と同様である。本実施例では場面定義手段
6に変更を加えており、図17に示すように、場面記憶
部25、現在場面記憶部26、場面問合せ処理部27に
加えて、利用者や利用者グループのアクセス権を判定す
るアクセス権判定部28を備えている。
【0059】場面記憶部25は、複数の場面1〜L及び
新規挿入の可否情報の定義と、アクセス権定義AR1〜
Lの集まりを1要素とする可変長配列であり、上記実施
例の場面記憶部16の各要素にアクセス権定義を加えた
ものを格納している。アクセス権定義は利用者識別子ま
たは利用者グループ識別子を1要素とする可変長配列で
あり、配列の長さは0又は1以上とし、長さ0はアクセ
ス権の制限を行わないことを意味する。なお、現在場面
記憶部26と場面問合せ処理部27は、それぞれ上記実
施例の現在場面記憶部17と場面問合せ処理部18と同
じである。アクセス権判定部28は、利用者のアクセス
権判定を行う機能を有している。
【0060】本実施例の文書処理装置では、図18に示
すように、文書処理装置が起動されると、イベント処理
手段2は利用者に現在の場面の指定を促す表示を表示装
置11に表示し、利用者が選択した場面の情報を受け取
る(ステップS81)。そして、イベント処理手段2
は、アクセス権判定部28に受け取った場面を渡し判定
結果を得る(ステップS82)。この判定結果が真のと
きには、図5に示した上記実施例と同じ処理(ステップ
S1〜S5)が実行される一方、判定結果が偽のときに
は処理を終了する。
【0061】図19には、上記したアクセス権判定部2
8による判定処理(ステップS82)の手順を示してあ
る。まず、アクセス権判定部28は、入力装置10で選
択された場面S1を受け取ると(ステップS90)、場
面記憶部25の要素を指すポインタを1つめの要素にセ
ットする(ステップS91)。そして、アクセス権判定
部28は、ポインタが指す要素の場面を変数S2に、ア
クセス権定義を変数Aにセットし(ステップS93)、
場面S1とS2が同じかどうかを判定する(ステップS
93)。
【0062】この結果、同じでない場合には、ポインタ
を場面記憶部21の次の要素にセットして上記の処理を
繰り返し行う(ステップS94)。一方、場面S1とS
2が同じ場合には、アクセス権判定部28は変数Aの長
さが0かどうかを判定し(ステップS95)、0である
ときにはアクセス権による規制を施していないため、現
在場面記憶部26の値をポインタが指す場面の値にセッ
トしして(ステップS96)、場面問合せ処理部27か
らイベント処理手段2へ判定結果としての「真」を返答
して処理を終了する(ステップS97)。
【0063】一方、判定の結果が変数Aの長さが1以上
であるときには、アクセス権判定部28は、オペレーテ
ィングシステム又はネットワーク上の認証サービスに現
在の利用者がアクセス権定義Aの利用者識別子やグルー
プ識別子に含まれるかどうかを問合せる(ステップS9
9)。この問合せ結果によって含まれる場合には、現在
場面記憶部26の値をポインタが指す場面の値にセット
して(ステップS96)、場面問合せ処理部27からイ
ベント処理手段2へ判定結果としての「真」を返答して
処理を終了する一方(ステップS97)、含まれない場
合には、場面問合せ処理部27からイベント処理手段2
へ判定結果としての「偽」を返答して処理を終了する
(ステップS100)。
【0064】したがって、本実施例の文書処理装置で
は、利用者やグループに認められたアクセス権に従って
表示処理や編集処理がなされ、誤操作によって文書に不
測の改編が加わってしまう事態を防止できるとともに、
アクセス権判定により文書の機密性を保持することがで
きる。なお、利用者識別子やグループ識別子の設定は場
面に対して設定されるため、従来のように領域に対して
設定を行うよりも設定操作が簡略化される。また、文書
の利用時において、最初にアクセス権判定処理を1回だ
け行えばよいので、領域毎にアクセス権認証処理を行う
場合に比べて処理が簡略化され、従来技術よりもコンピ
ュータ資源の消費が減り、利用者の待ち時間が短縮され
る。
【0065】なお、上記した各実施例では文書中に設定
した領域を対象とした例を説明したが、本発明は複数の
文書ページに対して各ページ毎或いは幾枚かのページ単
位毎に表示や編集処理を規制するように用いることもで
きる。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の文
書処理装置によると、利用者の誤操作により文書が改編
される事態や機密性を損なう事態を確実に防止すること
ができる。すなわち、請求項1に記載した文書処理装置
では、予め設定した役割及び場面に基づいて表示や編集
処理の可否を自動的に決定するようにしたため、利用者
に対して編集や表示を規制する文書や領域が複数ある場
合でも、当該規制に関する設定が容易に行え且つ利用者
による利用に際しても容易に操作を行うことができる。
また、同一の利用者に対して編集や表示を規制する文書
や領域が状況により変更される場合でも、当該規制に関
する設定が容易に行え且つ利用者による利用に際しても
容易に操作を行うことができる。更に、複数の利用者に
対して編集や表示を規制する文書や領域が部分的に重複
する場合でも、当該規制に関する設定が容易に行え且つ
利用者による利用に際しても容易に操作を行うことがで
きる。
【0067】また、請求項2に記載した文書処理装置で
は、新規挿入に関する可否情報も場面に対応付けて設定
するようにしたため、文書ページや領域の新規挿入に対
する規制を容易に設定することができ且つ利用者による
利用に際しても容易に操作を行うことができる。また、
請求項3に記載した文書処理装置では、パスワードや識
別子等の利用者識別情報によって利用者を識別するよう
にしたため、編集や表示に際しての機密性保持を確実に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る文書処理装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】 役割定義手段の構成を示す概念図である。
【図3】 場面定義手段の構成を示す概念図である。
【図4】 動作定義手段の構成を示す概念図である。
【図5】 イベント処理手段によるメイン処理の手順を
示すフローチャートである。
【図6】 イベント処理手段による表示処理の判定手順
を示すフローチャートである。
【図7】 イベント処理手段による編集処理の判定手順
を示すフローチャートである。
【図8】 役割問合せ処理部による処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図9】 場面問合せ処理部による処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図10】 動作問合せ処理部による処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図11】 役割記憶部、場面記憶部及び動作記憶部の
各記憶内容の一例を示す説明図である。
【図12】 文書中に分割された各領域を示す説明図で
ある。
【図13】 役割記憶部、領域記憶部、場面記憶部及び
動作記憶部の各記憶内容の他の一例を示す説明図であ
る。
【図14】 本発明の他の一実施例に係る場面定義手段
の構成を示す概念図である。
【図15】 本発明の他の一実施例におけるイベント処
理手段によるメイン処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【図16】 本発明の他の一実施例に係るパスワード判
定部の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】 本発明の更に他の一実施例に係る場面定義
手段の構成を示す概念図である。
【図18】 本発明の更に他の一実施例におけるイベン
ト処理手段によるメイン処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図19】 本発明の更に他の一実施例に係るアクセス
権判定部の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・中央処理装置、 2・・・イベント処理手段、
3・・・表示処理手段、 4・・・編集処理手段、5・
・・役割定義手段、 6・・・場面定義手段、7・・・
動作定義手段、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文書データに対して編集、表示等の文書
    処理を行う文書処理装置において、 文書処理情報を入力する入力手段と、 予め設定された文書の役割を複数格納した役割定義手段
    と、 予め設定された文書処理を行う場面を複数格納した場面
    定義手段と、 役割と場面との組合せに対応した文書処理の可否情報を
    格納した動作定義手段と、 入力された文書処理情報に基づいて役割定義手段から処
    理対象の文書に対応する役割を取得するとともに場面定
    義手段から該当する場面を取得して対応する文書処理の
    可否情報を動作定義手段から取得するイベント処理手段
    と、 イベント処理手段が取得した文書処理の可否情報に基づ
    いて処理対象の文書の文書処理を実行する文書処理手段
    と、 を備えたことを特徴とする文書処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した文書処理装置におい
    て、 文書処理手段は文書編集処理を行うとともに、場面定義
    手段は場面に対応して文書の新規挿入に関する可否情報
    を格納しており、イベント処理手段は場面定義手段から
    新規挿入に関する可否情報も取得して文書処理手段によ
    る文書の新規挿入処理を制御することを特徴とする文書
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した文書処
    理装置において、 入力手段からは利用者識別情報も入力されるとともに、
    場面定義手段は場面に対応して利用者識別情報を格納し
    ており、イベント処理手段は場面定義手段から取得した
    利用者識別情報と入力手段から入力された利用者識別情
    報との一致を判断して文書処理手段による文書処理を制
    御することを特徴とする文書処理装置。
JP7117737A 1995-04-20 1995-04-20 文書処理装置 Pending JPH08292950A (ja)

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