JPH08292363A - カメラのシャッタ、フォーカス、ストロボ制御装置 - Google Patents

カメラのシャッタ、フォーカス、ストロボ制御装置

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JPH08292363A
JPH08292363A JP7094048A JP9404895A JPH08292363A JP H08292363 A JPH08292363 A JP H08292363A JP 7094048 A JP7094048 A JP 7094048A JP 9404895 A JP9404895 A JP 9404895A JP H08292363 A JPH08292363 A JP H08292363A
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focus
control
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camera
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ駆動用パルスモータを利用してフォー
カスホールドを可能にし、シャッタ駆動制御不良が発生
した後シャッタ駆動制御不良を解除でき、レンズシャッ
タカメラによる日中シンクロGNO制御でも、適正露光
による撮影が可能なカメラのシャッタ、フォーカス、ス
トロボ制御装置装置を得る。 【構成】 フォーカスホールド時にフォーカス駆動時の
駆動電圧と異なるホールド電圧を設定する。シャッタレ
リーズ時にシャッタ駆動制御不良を判定し、シャッタ駆
動制御不良と判定したとき次のレリーズを禁止し、裏蓋
閉を検出したときフイルムをFFセットする前にシャッ
タリセットを実行する。測光データに基づいてシャッタ
秒時を設定し、設定されたシャッタ秒時からそのときの
F値をROMテーブルより求め、求めたF値からフイル
ム感度、測距データとともにストロボGNOを演算し、
演算されたGNOに基づいて発光量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャッタ作動中にフォ
ーカスホールドし、また、シャッタ駆動制御不良時の処
理を的確に行うことができ、かつ、ストロボ発光器によ
る日中シンクロ撮影を常に適正な露光で行うことができ
るカメラのシャッタ、フォーカス、ストロボ制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】シャッタ作動中に、被写体に焦点合わせ
をしたレンズが移動することのないように、フォーカス
ホールドするようにしたカメラがある。特開昭62−2
20939号公報記載のものはその一つで、駆動部材、
距離設定部材、ストップ爪、シャッタ開閉部材を儲け、
1個のパルスモータによってレンズ駆動とシャッタ開閉
とを行うようにして構成の簡単化を図るとともに、スト
ップ爪によりシャッタ駆動中もフォーカスホールドする
ようにしたものである。
【0003】また、シャッタが正常に作動しないときフ
イルム巻き上げを禁止するなどの誤動作を防止するよう
にしたものがある。特開昭55−53319号公報記載
のものはその一つで、シャッタを閉じる電磁石が作動し
ないことを検出してシャッタレリーズ給電保持回路のリ
セットを禁止することにより、電気シャッタカメラの電
気的及び機械的故障による誤動作を防止するようにした
ものである。特開平2−282735号公報記載のもの
は別の例で、シャッタ誤動作を検出したとき、そのとき
の撮影駒のフイルム巻き上げを禁止し、シャッタ誤動作
が解除された直後に誤動作発生時の撮影駒のフイルム巻
き上げを行うようにしたものである。
【0004】さらに、ストロボ発光器による日中シンク
ロ撮影において、適正な露光量を得るための工夫をした
ものがある。例えば、特開昭60−184234号公報
記載のものは、予め、遅れ時間と、シャッタが開き始め
てから反転信号がでるまでの時間を加えたものをデータ
としてROMに記憶させておき、これを演算された露出
時間と比較し、早い方の時間でストロボをトリガーする
ことにより、適正な露光量を得ることを狙ったものであ
る。特開昭63−106733号公報記載のもののよう
に、フラッシュマチック演算を行い、演算の結果から絞
り連動範囲内にあるかどうかを表示するようにしたもの
もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】被写体にピントを合わ
せるためにパルスモータでレンズを繰り出すようにした
ものでは、レンズ繰り出し後パルスモータをオフすると
パルスモータの停止位置が不安定となり、ピントが狂う
ことがある。ピントが狂う量は、パルスモータとレンズ
までの減速比が小さくなるほど大きくなる。また、シャ
ッタ駆動のショックでパルスモータが動くこともある。
そこで、レンズ繰り出し後もパルスモータに通電したま
まにし、この状態でシャッタを制御することも考えられ
る。しかし、パルスモータとシャッタの駆動源に同時に
通電することは、カメラが用いている電源電池にとって
無理がある。上記特開昭62−220939号公報記載
のものは、シャッタ駆動中もストップ爪により機構的に
フォーカスホールドするようにしたものであるが、スト
ップ爪及びその駆動機構が必要になり、機構が複雑にな
るという難点がある。
【0006】そこで本発明は、レンズ駆動用パルスモー
タを利用してシャッタ駆動時のフォーカスホールドを可
能にするとともに、カメラが用いている電源電池に無理
がかからないようにしたカメラのシャッタ、フォーカス
制御装置を提供することを目的とする。
【0007】シャッタ駆動制御不良を検出してシャッタ
レリーズを禁止するカメラは、上記特開昭55−533
19号公報及び特開平2−282735号公報にもある
とおり、よく知られている。しかし、シャッタ駆動制御
不良検出後、シャッタレリーズ禁止を解除する手段及び
シャッタレリーズ禁止解除のタイミングについては知ら
れていない。なぜなら、フイルムがカメラ内に装填され
ているため、シャッタレリーズ禁止を解除したくてもで
きないからである。
【0008】そこで本発明は、シャッタ駆動制御不良が
発生したときは、その後フイルムをカメラに装填して最
初の撮影駒にセット(以下、ファーストフレームセット
の略である「FFセット」という)前にシャッタ駆動を
行うことにより、シャッタ駆動制御不良解除の可能性を
探り、シャッタ駆動制御不良が解除された場合はそのま
ま通常の動作を行うようにし、シャッタ駆動制御不良が
解除されない場合はFFセットすることなくフイルムセ
ット不良を表示するようにしたカメラのシャッタ制御装
置を提供することを目的とする。
【0009】レンズシャッタカメラのストロボ発光制御
で、被写体輝度測光データに基づいて求めたF値、フイ
ルム感度及び測距データから、適正露光になるようにス
トロボの発光時間を制御するようにしたガイドナンバー
(以下「GNO」という)制御はよく知られている。G
NO制御によれば、ストロボの主コンデンサに蓄えられ
ている全エネルギーを使ってフル発光させるのではな
く、発光時間の途中で発光が遮断されるため、カメラの
電池を効率よく使うことができるし、次のストロボ発光
のための主コンデンサの充電所要時間が短くなり、スト
ロボ撮影間隔が短くなる利点がある。
【0010】しかし、被写体が低輝度で自動的にストロ
ボが発光する場合などではシャッタが解放値まで開くの
で、これに同期させてストロボを発光させGNO制御を
行えばよく問題はないが、日中シンクロ撮影をGNO制
御で行う場合などのように、シャッタ秒時が比較的高速
秒時になってシャッタが全開しない場合は、従来行われ
ているGNO制御演算では、そのときのシャッタ動作波
形の山頂でのF値が解放F値に足りない分だけ露光量が
不足することになる。ここで、シャッタ動作波形の山頂
でのF値を検出し、このF値に基づいてGNO制御を行
うことが考えられるが、一般のレンズシャッタ式カメラ
では、フォーカルプレーンシャッタを有する一眼レフカ
メラと異なり、F値はシャッタ秒時によって決まり、一
眼レフカメラと同じ方法でF値を求めることはできな
い。そのため、従来のレンズシャッタカメラで日中シン
クロ撮影をGNO制御によって行っても、適正露光によ
る撮影を行うことはできなかった。
【0011】そこで本発明は、被写体輝度に応じた、シ
ャッタ秒時と対をなすF値テーブルを作成し、このテー
ブルからシャッタ秒時に対応するF値を検出し、検出し
たF値に基づいてGNO制御演算を行うことにより、レ
ンズシャッタカメラにおいて日中シンクロによるGNO
制御を行った場合でも、適正露光による撮影を可能にし
たカメラのシャッタ、ストロボ制御装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
シャッタ作動中にフォーカスホールドするカメラにおい
て、フォーカス駆動時の駆動電圧を設定するとともに、
フォーカスホールド時にフォーカス駆動時の駆動電圧と
異なるホールド電圧を設定する電圧設定部を有すること
を特徴とする。請求項2記載の発明のように、電圧設定
部は、フォーカスホールド時にシャッタ駆動時の駆動電
圧を設定するようにしてもよい。
【0013】請求項3記載の発明は、シャッタレリーズ
時にシャッタ駆動制御不良を判定するシャッタ判定部
と、シャッタ判定部がシャッタ駆動制御不良と判定した
とき次のレリーズを禁止するレリーズ禁止部と、裏蓋が
閉じられたことを検出する裏蓋閉動作検出部と、裏蓋閉
動作検出部が裏蓋閉を検出したときフイルムをFFセッ
トする前にシャッタリセットを実行するシャッタリセッ
ト部とを有することを特徴とする。請求項4記載の発明
のように、レリーズ禁止部は、シャッタリセット後再度
シャッタ判定部がシャッタ駆動不良と判定すればフイル
ムをFFセットすることなくフイルムセット不良を表示
するようにしてもよい。
【0014】請求項5記載の発明は、レンズシャッタを
有するカメラのシャッタ、ストロボ制御装置であって、
測光データに基づいてシャッタ秒時を設定するシャッタ
秒時設定部と、シャッタ秒時設定部によって設定された
シャッタ秒時からそのときのF値をROMテーブルより
求めるF値選定部と、F値選定部によって求めたF値か
らフイルム感度、測距データとともにストロボGNOを
演算するGNO演算部と、演算されたGNOに基づいて
発光量を制御するストロボ発光器とを有することを特徴
とする。請求項6記載の発明のように、上記シャッタ秒
時設定部とF値選定部とストロボ発光器に加えてストロ
ボFM発光制御部と、ストロボGNO発光制御部と、F
値選定部によって求めたF値がシャッタ解放に近いかど
うか判定するF値判定部とを設け、上記ストロボ発光器
は、F値判定部がシャッタ解放に近くないと判断したと
きにFM制御部の制御のみで発光し、シャッタ解放に近
いと判断したときはFM制御部の制御とGNO制御部の
制御との組合せで発光するようにしてもよい。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明では、シャッタ作動中にホ
ールド電圧が供給されてフォーカスホールドが行われ、
フォーカス位置のずれが防止される。フォーカスホール
ド時のホールド電圧は、フォーカス駆動時の電圧とは異
なる。請求項2記載の発明では、フォーカスホールド時
のホールド電圧は、シャッタ駆動時の駆動電圧に設定さ
れる。
【0016】請求項3記載の発明では、シャッタレリー
ズ時にシャッタ判定部がシャッタ駆動制御不良と判定す
ると、レリーズ禁止部が次のレリーズを禁止する。その
後、フイルムを装填するなどして裏蓋が閉じられたこと
を検出すると、フイルムのFFセット前にシャッタリセ
ット部がシャッタリセットを実行する。シャッタリセッ
トの結果、シャッタ判定部が再度シャッタ駆動制御不良
と判定しなければ、シャッタが正常に回復したものと判
断し、通常の撮影を行うことができる。請求項4記載の
発明では、シャッタリセットの結果、シャッタ判定部が
再度シャッタ駆動制御不良と判定した場合、フイルムを
FFセットすることなくフイルムセット不良を表示す
る。
【0017】請求項5記載の発明では、シャッタ秒時設
定部が測光データに基づいてシャッタ秒時を設定し、F
値選定部がROMテーブルより上記設定されたシャッタ
秒時からそのときのF値を求める。このF値からGNO
演算部がフイルム感度、測距データとともにGNOを演
算し、このGNOに基づいてストロボ発光器が発光量を
制御する。これにより、GNO制御による日中シンクロ
撮影が適正な露光量で行われる。請求項6記載の発明で
は、F値判定部が、F値選定部によって求めたF値がシ
ャッタ解放に近くないと判定した場合、GNO制御によ
る日中シンクロ撮影では露出不足になる恐れがあるの
で、フル発光によるFM制御のみで発光させる。F値が
シャッタ解放に近いと判定した場合は、FM制御又はG
NO制御又はこれらの組合せで発光させる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明にかかるカ
メラのシャッタ、フォーカス、ストロボ制御装置の実施
例について説明する。図1は、本発明の実施例に用いら
れる回路の電装ブロックを示しており、主にCPU1と
インターフェース(以下「IF」という)IC20によ
り構成されている。CPU1には電池2からDC−DC
コンバータ3を介して一定電圧の電源が供給される。C
PU1にはリセットIC4、リモコンIC5、測光デー
タを入力するAEIC6、測距データを入力するAFI
C7、デート写し込み用LED8、クロック発振器9、
ストロボ発光器11、外部液晶表示素子(以下液晶表示
素子は「LCD」という)12、レリーズボタンに連動
する操作スイッチ13、ファインダ表示LCD14のド
ライバ15、各種調整値等を記憶するEEPROM1
6、調整や検査時に使用するパソコン10が接続されて
いる。
【0019】上記IFIC20は、定電圧制御トランジ
スタ24を制御してその定電圧出力を制御する。IFI
C20には、合焦レンズ等を駆動するパルスモータ22
の定電圧ドライバ21、表示LED23、ズームモータ
32及びフイルム給送モータ33のドライバ31、シャ
ッタ35のドライバ34、セルフタイマ動作その他各種
の表示を行うランプ37のドライバ36、シャッタ動作
その他各部の動作を検出するホトリフレクタ(PR)及
びホトインタラプタ(PI)38、フイルム感度その他
フイルムに関する各種データをフイルムパトローネの接
点から検知するDXスイッチ39が接続されている。
【0020】CPU1は、リセットIC4によりリセッ
トされると、DC−DCコンバータ3を起動して、例え
ば5Vの定電圧を各ICに供給する。各ICは動作時以
外は消費電流が少ないパワーセーブ機能を内蔵してい
る。IFIC20はCPU1からのシリアル通信データ
によりコントロールされる。CPU1は、操作スイッチ
13の動作を定期的に検出し、レリーズボタンが押され
たと判断した場合は、AEIC6より測光データを、A
FIC7より測距データを取り込み、ストロボ発光器1
1の充電電圧のチェック、外部LCD12、ファインダ
LCD14、表示LED23による所定の表示を行い、
パルスモータ22を駆動して測距データから得られる所
定位置まで合焦レンズを繰り出した後、シャッタ開閉制
御を行う。
【0021】シャッタ開閉制御は、CPU1からのシリ
アル通信データに基づき、IFIC20で定電圧制御ト
ランジスタ24の動作を制御してシャッタ駆動電圧を設
定し、また、シャッタからの反射光を検出することによ
りシャッタの動作を検出するホトリフレクタ(以下「P
R」という)信号を処理することによって行われる。シ
ャッタ制御時に、被写体輝度が低輝度である場合などに
は、ストロボ11がシャッタの動作に合わせて発光す
る。ストロボ発光は、発光タイミングによる制御すなわ
ちシャッタが開く途中の適宜の開口値で発光させる前記
FM制御と、発光時間を制御して適正露光にする前記G
NO制御と、これらFMとGNO制御を組み合わせた制
御とがあり、これによって適正露光となるようにしてい
る。
【0022】図1において、IFIC20の一部、定電
圧制御トランジスタ24、定電圧ドライバ21、パルス
モータ22を含む部分は、フォーカス駆動電圧、フォー
カスホールド時のホールド電圧、シャッタ駆動時の駆動
電圧を設定する電圧設定部40を構成している。この電
圧設定部40の具体例を図2に示す。図2において、パ
ルスモータ22はフォーカスレンズを駆動する。シャッ
タは図示されない電磁式プランジャ等によって駆動され
る。定電圧制御トランジスタ24の出力は定電圧ドライ
バ21を経てパルスモータ22に供給される。IFIC
20は、そのVSENS端子に入力された定電圧制御ト
ランジスタ24の出力電圧が前記CPU1の設定電圧と
一致するように、VCONT端子から制御信号を出力し
て定電圧制御トランジスタ24を制御する。IFIC2
0のFPMV端子は定電圧ドライバ21の出力電圧切換
信号を出力する端子で、「L」の時は、定電圧ドライバ
21を機能させ、基準電圧を抵抗R1と抵抗R2の比率
によって分圧した定電圧でパルスモータ22を駆動し、
「H」の時は、定電圧ドライバ21を機能させることな
く、定電圧制御トランジスタ24の定電圧出力でパルス
モータ22を駆動する。IFIC20のFPM0ないし
FPM3端子はパルスモータ22を駆動制御するための
パルス制御出力端子である。
【0023】次に、本発明に用いられる各種ROMテー
ブルの例について説明する。図10は、シャッタ秒時・
F値ROMテーブルの例を示す。シャッタ秒時ROMテ
ーブルは、EV3.5から17(シャッタ秒時:約1.
4秒から1/400秒)のとき、AESTEPを60か
ら168にし、これをROMSTEPすなわちROMの
アドレスをAESTEPから60引いた値0から108
に対応させている。従って、ROMSTEPは0.12
5EVステップになっている。また、F値ROMテーブ
ルは、シャッタ秒時ROMテーブルで、EV3.5から
17のとき、AV4から10(F値:約4から32)に
対応させ、そのときのFMSTEPを0から24に対応
させている。従って、FMSTEPは0.25ステップ
になっている。このように、AESTEPをROMST
EPに一定の関係で対応させ、ROMSTEPを選択す
ることによりシャッタ秒時とF値及びFMSTEPが得
られるようにROMテーブルが準備されている。
【0024】図11(a)は、SYSTEP表すなわち
ストロボ発光制御時のFMSTEPとGNOSTEPの
組み合わせ例を示す。SYSTEPは0から38まであ
るが、SYSTEP0から4まではF値が解放の4.0
0から5.66までで、この間のGNOは16.00の
フル発光でストロボFM制御のみが行われる。また、こ
の間のFMSTEPは0から4である。SYSTEP5
から28まではF値が解放の4.00から1段(1EV
分)落ちた5.66で変わらず、GNOは14.67か
ら2.00まででこの間のGNOSTEPを1から24
としてストロボGNO制御を行うとともに、FMSTE
Pを4に固定してストロボFM制御を1段のみ組み合わ
せるようになっている。SYSTEP29から38まで
はF値が6.17から13.45までで、この間のGN
Oは2.00、GNOSTEPは24に固定され、FM
STEPは5から14に設定され、ストロボGNO制御
とストロボFM制御が組み合わせられるようになってい
る。
【0025】図11(b)はFMROMテーブルの例を
示すもので、AV4から7.5(F値:約4から13)
をFMSTEPを0から14で表している。図11
(c)はGNOROMテーブルの例を示すもので、GN
O16から2をGNOSTEP0から24で表してい
る。以上説明した図10、図11に示すテーブルは、レ
ンズの解放絞り値、ストロボ発光器のフル発光時のGN
O.その他各種設計条件によって異なる。
【0026】次に、本発明装置の動作の具体例について
説明する。まず、図12に示すタイミングチャートを参
照しながらシャッタ作動中のフォーカスホールド動作に
ついて説明する。図4において、PIは、図1に示すホ
トリフレクタ(PR)及びホトインタラプタ(PI)3
8からIFIC20に入力されるシャッタやフイルム給
送機構その他各部の動作信号である。MAGはシャッタ
レリーズ用マグネット駆動信号、SYはストロボ発光信
号である。レリーズボタンの押し下げによって図1に示
す操作スイッチ13が動作すると、IFIC20の各端
子FPM0ないしFPM3から測距データに応じた数の
パルス信号が出力され、これらのパルス信号に応じてパ
ルスモータ22が駆動され、フォーカスレンズが繰り出
されて被写体へのフォーカスが行われる。この各端子F
PM0ないしFPM3から出力される各パルス信号は、
パルスモータ22を正転させるように位相がずらされて
いる。フォーカス駆動の間FPMV信号は「H」となっ
ていて、定電圧ドライバ21は定電圧制御トランジスタ
24の定電圧すなわち比較的高い電圧でパルスモータ2
2を駆動する。
【0027】レンズ繰り出しによって合焦した後上記M
AG信号が出力されてシャッタが開閉動作する。シャッ
タの開閉動作は、PI信号の反転によって検出すること
ができる。また、レンズ繰り出しによって合焦した後
は、パルスモータ22に一定電圧が通電されてフォーカ
スレンズによるフォーカス位置がホールドされるが、こ
のとき上記FPMV信号が「L」となって、定電圧ドラ
イバ21が機能し、パルスモータ22へは上記フォーカ
ス駆動時の駆動電圧よりも低いホールド電圧が供給され
る。請求項2記載の発明では、上記ホールド電圧は上記
シャッタ駆動時の電圧と同じ電圧に設定されている。
【0028】シャッタの開閉動作後、IFIC20の上
記各端子FPM0ないしFPM3からパルス信号を出力
し、パルスモータ22を駆動してフォーカスレンズを原
点まで戻す。このとき各端子FPM0ないしFPM3か
ら出力される各パルス信号は、パルスモータ22を逆転
させるように位相がずらされている。フォーカスレンズ
の上記原点とは、フォーカスレンズの全移動ストローク
の一端側のことである。続いて上記各端子FPM0ない
しFPM3から一定数のパルス信号を出力し、パルスモ
ータ22を正転させ、フォーカスレンズを基準位置まで
繰り出させる。このように、フォーカスレンズを原点ま
で移動させた後基準位置まで繰り出させることにより、
フォーカス時のレンズ移動に無駄な部分をなくすことが
でき、フォーカスに要する時間を早めることができる。
上記フォーカスレンズの原点までの戻し駆動及び基準位
置までの繰り出し駆動の間は、FPMV信号は「H」と
なって比較的高い電圧でパルスモータ22を駆動する。
なお、フォーカスレンズが原点あるいは基準位置に至っ
たことの検出は、PI信号が出力されることによって行
うことができる。
【0029】図3ないし図7は、上記フォーカスホール
ド動作を含むレリーズシーケンスフローチャートであ
る。図3において、レリーズされると、ストロボ発光フ
ラグSTBFが1であるかどうかを判定し、1の場合す
なわちストロボ発光の場合は赤目軽減フラグAKAME
Fが1かどうか判定し、1の場合すなわち赤目軽減フラ
グが立っている場合は赤目軽減タイマを設定しスタート
させ、ストロボ赤目軽減発光を行う。上記STBFが立
たず、またAKAMEFが立たない場合及びストロボ赤
目軽減発光後、AFLEDすなわち測距表示LED、S
TLEDすなわちストロボLED、FLCDすなわちフ
ァインダ測距表示LCDを消灯させる。次に、PDON
_Sすなわちフォーカス駆動電圧設定、LENF_Sす
なわちフォーカス繰り出し駆動、PMHOLD_Sすな
わちシャッタ駆動時のフォーカスホールド電圧設定(図
4参照)を順に行う。
【0030】図5は、上記フォーカス駆動電圧設定PD
ON_Sのサブルーチンを示す。図5において、前記電
圧設定部40がIFIC20のFPMV(図2参照)を
1としてフォーカス駆動電圧を設定し、フォーカスレン
ズがフォーカス位置まで移動してフォーカスフォトイン
タラプタ(PI)がオンすることによりフォーカスホー
ルド駆動し、このルーチンを終了する。図6は、上記シ
ャッタ駆動時のフォーカスホールド電圧設定PMHOL
D_Sのサブルーチンを示す。図6において、FPMV
を0としてホールド電圧を設定する。前述の通り、フォ
ーカスホールド電圧はフォーカス駆動電圧よりも低い電
圧に設定されている。請求項2記載の発明におけるホー
ルド電圧は上記シャッタ駆動時の電圧と同じ電圧に設定
されている。その後シャッタを駆動するためにシャッタ
駆動電圧を設定すると、図2ではシャッタ駆動電圧が定
電圧ドライバ21を経てパルスモータ22にはシャッタ
電圧(フォーカス電圧)より低いホールド電圧が設定さ
れる。請求項2記載の発明では、例えばフォーカス駆動
電圧を5V、シャッタ駆動電圧を2.5Vで駆動できる
ように設計すれば、定電圧ドライバ21を定電圧機能の
ないドライバとすることでシャッタ駆動時にホールド電
圧は2.5Vとなり、フォーカス電圧より低い電圧でし
かもシャッタ駆動電圧に等しい電圧となる。シャッタの
動作を検出するPR信号を検出するために、フォーカス
フォトインタラプタをオフする。
【0031】図4に戻って、再びストロボ発光フラグS
TBFが1であるかどうかを判定し、1の場合は赤目軽
減フラグAKAMEFが1かどうか判定し、1の場合は
ストロボ充電を開始し、ストロボ充電電圧ROKがスト
ロボフル充電電圧FC以上になり、また、赤目軽減時間
終了を待ってストロボの充電を終了させ、シャッタを駆
動する。このとき上記STBFが1の場合はストロボも
発光させる。続いて、前記フォーカス駆動電圧設定PD
ON_Sを図5のサブルーチンに従って実行し、フォー
カス繰り出し駆動LENF_Sを実行し、フォーカス駆
動オフPDOFF_Sを実行する。フォーカス駆動オフ
PDOFF_Sは、図7に示すサブルーチンに従って実
行される。すなわち、上記FPMVを1とした後フォー
カス駆動オフ、フォーカス駆動電源をオフ、フォーカス
フォトインタラプタをオフとしてこのサブルーチンを終
了する。これとともにレリーズシーケンスが終了する。
【0032】以上説明したように、シャッタ動作中にフ
ォーカスレンズ駆動用パルスモータに電源が供給されて
フォーカスホールドされるため、シャッタ動作中に振動
等によってフォーカスレンズに力が加わっても、フォー
カスレンズが移動することはない。また、電気的にフォ
ーカスホールドされ、フォーカスホールドのための機構
を付加する必要がないから、部品数が少なく簡単な構成
でフォーカスホールド機能を付加することができる。そ
して、フォーカスホールドのためにパルスモータに供給
する電源の電圧は、電圧設定部40によってフォーカス
駆動時の駆動電圧とは異なるホールド電圧、より具体的
には、フォーカス駆動時の駆動電圧よりも低いシャッタ
駆動時の駆動電圧に設定しているため、フォーカスホー
ルド時の消費電力が軽減され、容量の面で条件の厳しい
カメラの電源電池にとっては、極めて有効である。
【0033】次に、シャッタ駆動制御不良時の動作につ
いて図13を参照しながら説明する。図13の(a)は
フイルム装填後の動作を、(b)はフイルム装填時の動
作を示す。図13(a)は、フォーカスレンズが繰り出
されて被写体に合焦した後MAGが「H」となってシャ
ッタが動作し、これに同期してストロボが発光し、シャ
ッタが正常に動作せず、PIが「H」のままで撮影が正
常に行われなかったことを示している。撮影後は前述の
通りフォーカスレンズの原点までの戻し動作及び基準位
置までの繰り出し動作が行われる。続いて、図1に示す
給送モータ33が駆動され、フイルムが1駒分巻き上げ
られる。フイルムの1駒分の巻き上げは、フイルムのパ
ーフォレーションを所定数検出するまで、すなわち図1
3(a)に示すようにパーフォレーション検出によって
出力されるPI信号が8個となるまで給送モータ33を
駆動することによって行うことができる。
【0034】シャッタ駆動制御不良の場合は、MAG信
号が「H」になってもPI信号が「H」から「L」に変
化しないため、シャッタ判定部がシャッタ駆動制御不良
と判定し、次の動作に進むことができず、レリーズ禁止
部が次のレリーズを禁止する。ちなみに、シャッタ駆動
制御不良の場合、シャッタ開の時にもシャッタ閉の時に
もPI信号が反転しないから、何れの場合にもシャッタ
駆動制御不良と判断することができる。シャッタ駆動制
御不良と判断され次のレリーズが禁止された場合は、裏
蓋を開けてフイルムを装填し直す。フイルムを装填して
裏蓋を閉じると、これを裏蓋閉動作検出部が検出してシ
ャッタリセット部によりシャッタリセットが実行され、
図13(b)に示すようにバッテリーチェックが行われ
た後MAG信号によりシャッタ開動作が行われる。この
ときシャッタ駆動制御不良が復帰してシャッタが正常に
動作すれば、シャッタ開によってPI信号が「H」
「L」「H」と反転し、シャッタが正常に復帰したこと
がわかるので、次の動作としてこの例では予備巻きすな
わち装填されたフイルムをパトローネから引き出して一
旦巻き取りリールに巻き取ってしまう動作を行う。その
後、フイルムをパトローネ側に巻き取って最初の撮影駒
にセット(FFセット)する。仮に、上記裏蓋閉によっ
てもPI信号が反転しなければ、シャッタ駆動制御不良
と判断することができるので、予備巻き及びこれに続く
FFセットを禁止する。また、このときフイルムセット
不良であることを表示する。
【0035】図8に示す裏蓋開閉時の動作URAC_S
フローチャートを用いて、シャッタ駆動制御不良時に裏
蓋開閉動作をした場合の処理を説明する。図8におい
て、裏蓋が開閉されると、まずシャッタ判定部でシャッ
タ駆動不良(NG)フラグSNGFが立つかどうかを判
定する。SNGFが立った場合(SNGF=1の場合)
は、図10について説明したAESTEPをLOWEV
に設定する。LOWEVとは、これ以上被写体輝度が低
くなるとシャッタ秒時が手振れを生じる長時間秒時とな
るEV値のことで、AESTEPがLOWEV以上であ
れば、短時間秒時となる。AESTEPをLOWEVに
設定すると同時にSTBF=0すなわちストロボ発光し
ないと設定し、AE3_Sでシャッタ駆動を実行する。
シャッタ駆動を実行した結果、SNGFが立たなければ
予備巻きを実行し、再びSNGFが立てば予備巻き失敗
を表示して動作を終了する。
【0036】一旦シャッタ駆動制御不良となって次のレ
リーズが禁止されても、シャッタをリセットして再びシ
ャッタ開閉動作を行わせてみると、シャッタが回復して
正常に動作することがあるので、上記の例では、裏蓋開
閉動作検出部が裏蓋閉を検出したとき、フイルムを最初
の撮影駒にセットする前にシャッタリセット部によって
シャッタリセットを実行し、シャッタリセット後シャッ
タ判定部が再びシャッタ駆動制御不良と判定して初めて
フイルムセット不良を表示し、再びシャッタ駆動制御不
良と判定しなければ通常の動作に移行するようにした。
【0037】次に、ストロボ発光制御演算動作を図9を
参照しながら説明する。レリーズスイッチが押される
と、ストロボ発光制御演算動作FMSTEPCが実行さ
れ、まずシャッタ秒時設定部が測光データに基づきシャ
ッタ秒時を設定し、次に、F値選定部が、図10に示す
ROMテーブルから上記シャッタ秒時と組み合わせられ
るF値のAESTEPを選定し、このAESTEPがシ
ャッタ秒時高低判定値FM_EV以上であるかどうか、
換言すれば、F値選定部で求めたF値がシャッタ開放値
(図示の例では4.00である)に近いかどうか判定す
る。ここでは例えばFM_EVを図10のテーブルで1
24ステップ目、EV11.5に設定している。シャッ
タが開放値になる場合すなわちシャッタ低速秒時の場合
は、FMSTEP_LOとし、シャッタが開放値になら
ない場合すなわちシャッタ高速秒時の場合は、FMST
EP_HIとする。
【0038】シャッタ低速秒時の場合は、ストロボ露出
計算値SYSTEPとストロボ露出補正値FMSHIF
Tを図11に示すテーブルから選択し、レジスタAにS
YSTEP−FMSHIFTを入力し、次にSYSTE
PがFMSHIFT以上であるかどうかを判定する。実
施例ではFMSHIFT=16と設定した。SYSTE
PがFMSHIFT以下であれば、ストロボFM制御値
FMSTEP=0、ストロボGNO制御値GNOSTE
P=0と設定し、図11(b)(c)の各0ステップで
ストロボFM制御部及びストロボGNO制御部がストロ
ボを発光制御する。SYSTEPがFMSHIFT以上
であれば、図11のテーブルからSYSTEPが5以上
であるかどうかを判断する。SYSTEPが5以下であ
れば、ストロボFM制御値FMSTEP=A、ストロボ
GNO制御値GNOSTEP=0と設定し、ストロボを
フル発光させてFM制御のみを行う。上記SYSTEP
が5以上であれば、次にSYSTEPが28以上である
かどうかを判断する。SYSTEPが28以下であれ
ば、図11(a)のテーブルに従い、FMSTEP=
4、GNOSTEP=SYSTEP−4と設定し、F値
を開放値から1段絞った値に設定してストロボFM制御
とストロボGNO制御の組み合わせで制御する。上記S
YSTEPが28以上であれば、図11(a)のテーブ
ルに従い、FMSTEP=SYSTEP−24、GNO
STEP=24と設定し、ストロボFM制御とストロボ
GNO制御の組み合わせで制御する。
【0039】次に、シャッタ高速秒時の場合すなわちシ
ャッタが開放F値又はこれに近いF値にならない場合
は、シャッタ露出計算値AESTEPとシャッタ高速秒
時でのストロボ発光適正露出調整値FM_EV_Yを求
めてその差AESTEP−FM_EV_YをレジスタA
に入力し、次にAが0以上であるかどうかを判定する。
実施例ではFM_EV_Y=60である。Aが0以下で
あればA=0(すなわち、図11(b)において開放F
値の4.00となる)とおいてレジスタXに入力する。
Aが0以上であれば、次にAが108より大きいかどう
か判定し、Aが108より大きい場合はA=108とし
てレジスタXに入力し、Aが108より小さい場合はA
の値をレジスタXに入力する。以上の演算は、F値判定
部によって行われる。
【0040】次に、レジスタYをY=ROM[EVTO
F_TBL+X]とおく。ここで、EVTOF_TBL
は、シャッタ秒時からFNO.を求める図10に示すテ
ーブルの先頭ROMアドレスのことである。次に、レジ
スタAをA=SYSTEP−FMSHIFTとし、この
Aの値が0以上かどうかを判定する。このAの値が0以
下の場合はROMアドレスが存在しないからFMSTE
PもGNOSTEPも0に設定し、図11(b)(c)
に示す各ROMテーブルの0ステップに従い、ストロボ
FM制御とストロボGNO制御の組み合わせで撮影を行
う。一方、上記Aが0以上の場合はレジスタAをA−Y
とおき、このときのレジスタAの値が0以下の場合はR
OMアドレスが存在しないから上記のようにFMSTE
PもGNOSTEPも0に設定してストロボFM制御と
ストロボGNO制御の組み合わせで撮影を行う。上記A
が0以上の場合は、図11(c)に示すGNOテーブル
が24ステップまでしかないからAが24以上の場合は
Aを24に設定し、Aが24以下の場合はその値にAを
設定し、FMSTEPを0、GNOSTEPをAとし
て、FM制御とストロボGNO制御の組み合わせで撮影
を行う。このようなストロボによる撮影は、シャッタ動
作波形の山頂において行われる。
【0041】このように、ガイドナンバー演算部でスト
ロボガイドナンバーを演算するに当たり、シャッタ秒時
設定部によって設定されたシャッタ秒時から、予め用意
されたROMテーブルを用いてそのときのF値を求め、
このF値とフイルム感度と測距データに基づいてストロ
ボガイドナンバーを演算するようにしたため、迅速に演
算することができる。また、上記テーブルからシャッタ
秒時に対応するF値を検出し、検出したF値に基づいて
GNO制御演算を行うようにしたため、レンズシャッタ
カメラにおいて日中シンクロによるGNO制御を行った
場合でも、適正露光による撮影が可能になった。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、シャッタ
動作中にフォーカスレンズ駆動用パルスモータに電源が
供給されてフォーカスホールドされるため、シャッタ動
作中に振動等によってフォーカスレンズに力が加わって
も、フォーカスレンズが移動することはない。また、電
気的にフォーカスホールドされ、フォーカスホールドの
ための機構を付加する必要がないから、部品数が少なく
簡単な構成でフォーカスホールド機能を付加することが
できる。そして、フォーカスホールドのためにパルスモ
ータに供給する電源の電圧は、フォーカス駆動時の駆動
電圧とは異なるホールド電圧、より具体的には、請求項
2記載の発明のように、フォーカス駆動時の駆動電圧よ
りも低いシャッタ駆動時の駆動電圧に設定しているた
め、フォーカスホールド時の消費電力が軽減され、容量
の面で条件の厳しいカメラの電電電池にとっては、極め
て有効である。
【0043】カメラのシャッタは、一旦駆動制御不良と
なって次のレリーズが禁止されても、シャッタをリセッ
トして再びシャッタ開閉動作を行わせてみると、回復し
て正常に動作することがあるので、請求項3記載の発明
では、裏蓋開閉動作検出部が裏蓋閉を検出したとき、フ
イルムを最初の撮影駒にセットする前にシャッタリセッ
ト部によってシャッタリセットを実行し、シャッタリセ
ット後シャッタ判定部が再びシャッタ駆動制御不良と判
定して初めてフイルムセット不良を表示し、再びシャッ
タ駆動制御不良と判定しなければ通常の動作に移行する
ようにした。これによって、シャッタ駆動制御不良とな
っても、シャッタが正常に復帰して撮影することができ
る場合がある。請求項4記載の発明では、シャッタリセ
ット後シャッタ判定部が再度シャッタ駆動制御不良と判
定した場合はフイルムセット不良を表示するため、この
表示によって適切な処置をとることができる。
【0044】請求項5記載の発明によれば、ガイドナン
バー演算部でストロボガイドナンバーを演算するに当た
り、シャッタ秒時設定部によって設定されたシャッタ秒
時から、予め用意されたROMテーブルを用いてそのと
きのF値を求め、このF値とフイルム感度と測距データ
に基づいてストロボガイドナンバーを演算するようにし
たため、迅速に演算することができる。これに加えて、
請求項6記載の発明によれば、上記テーブルからシャッ
タ秒時に対応するF値を検出し、検出したF値がシャッ
タ開放に近くないと判断したときはフラッシュマチック
制御のみで発光し、シャッタ開放に近いと判断したとき
はフラッシュマチック制御部の制御とガイドナンバー制
御部の制御との組み合わせで発光するようにしたため、
レンズシャッタカメラにおいて日中シンクロによるスト
ロボ発光を行った場合でも、適正露光による撮影が可能
になった。
【0045】請求項5記載の発明に関連する実施例で
は、シャッタ秒時設定部によって設定されたシャッタ秒
時からそのときのF値をRONテーブルより求めたが、
計算により求めてもよい。また、請求項6記載の発明に
関連する実施例では、シャッタ秒時設定部によって設定
されたシャッタ秒時からそのときのF値をRONテーブ
ルより求めてシャッタ開放に近いか判定したが、シャッ
タ秒時から直接シャッタ開放に近いか判定してもよい。
さらに、前記実施例では図13について説明したとお
り、予備巻き式のカメラになっていたが、本発明は予備
巻き式のカメラに限定されるものではなく、フイルム装
填後予備巻きを行うことなくフイルムの第1駒目にセッ
トされる形式のカメラであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるカメラのシャッタ、フォーカ
ス、ストロボ制御装置の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】上記実施例中の電圧設定部の具体例を示す回路
図である。
【図3】本発明装置のフォーカスホールド動作の例を示
すフローチャートである。
【図4】図3に示す動作に続く動作を示すフローチャー
トである。
【図5】上記の動作の中でフォーカス駆動電圧設定動作
の例を示すフローチャートである。
【図6】上記の動作の中でフォーカスホールド電圧設定
動作の例を示すフローチャートである。
【図7】上記の動作の中でフォーカスオフ動作の例を示
すフローチャートである。
【図8】本発明装置の裏蓋開閉時の動作の例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】本発明装置のストロボ発光制御演算動作の例を
示すフローチャートである。
【図10】本発明装置に用いることができるシャッタ秒
時・F値ROMテーブルである。
【図11】本発明装置に用いることができるSYSYE
P表、FM及びGNOROMテーブルである。
【図12】本発明装置のレンズ駆動及びフォーカスホー
ルド電圧設定動作の例を示すタイミングチャートであ
る。
【図13】本発明装置のシャッタ駆動制御不良時の動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 中央処理ユニット 35 シャッタ 40 電圧設定部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月8日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 15/05 G03B 3/00 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタ作動中にフォーカスホールドす
    るカメラにおいて、 フォーカス駆動時の駆動電圧を設定するとともに、フォ
    ーカスホールド時にフォーカス駆動時の駆動電圧と異な
    るホールド電圧を設定する電圧設定部を有してなるカメ
    ラのシャッタ、フォーカス制御装置。
  2. 【請求項2】 シャッタ作動中にフォーカスホールドす
    るカメラにおいて、 フォーカス駆動時の駆動電圧を設定するとともに、シャ
    ッタ駆動時の駆動電圧を設定し、フォーカスホールド時
    にシャッタ駆動時の駆動電圧を設定する電圧設定部を有
    してなるカメラのシャッタ、フォーカス制御装置。
  3. 【請求項3】 シャッタレリーズ時にシャッタ駆動制御
    不良を判定するシャッタ判定部と、 シャッタ判定部がシャッタ駆動制御不良と判定したとき
    次のレリーズを禁止するレリーズ禁止部と、 裏蓋が閉じられたことを検出する裏蓋閉動作検出部と、 裏蓋閉動作検出部が裏蓋閉を検出したときフイルムを最
    初の撮影駒にセットする前にシャッタリセットを実行す
    るシャッタリセット部とを有してなるカメラのシャッタ
    制御装置。
  4. 【請求項4】 シャッタレリーズ時にシャッタ駆動制御
    不良を判定するシャッタ判定部と、 シャッタ判定部がシャッタ駆動制御不良と判定したとき
    次のレリーズを禁止するレリーズ禁止部と、 裏蓋が閉じられたことを検出する裏蓋閉動作検出部と、 裏蓋閉動作検出部が裏蓋閉を検出したときフイルムを最
    初の撮影駒にセットする前にシャッタリセットを実行す
    るシャッタリセット部とを有し、 上記レリーズ禁止部は、シャッタリセット後再度シャッ
    タ判定部がシャッタ駆動制御不良と判定すればフイルム
    を最初の撮影駒にセットすることなくフイルムセット不
    良を表示するカメラのシャッタ制御装置。
  5. 【請求項5】 レンズシャッタを有するカメラのシャッ
    タ、ストロボ制御装置であって、 測光データに基づいてシャッタ秒時を設定するシャッタ
    秒時設定部と、 シャッタ秒時設定部によって設定されたシャッタ秒時か
    らそのときのF値をROMテーブルより求めるF値選定
    部と、 F値選定部によって求めたF値からフイルム感度、測距
    データとともにストロボガイドナンバーを演算するガイ
    ドナンバー演算部と、 演算されたガイドナンバーに基づいて発光量を制御する
    ストロボ発光器とを有してなるカメラのシャッタ、スト
    ロボ制御装置。
  6. 【請求項6】 レンズシャッタを有するカメラのシャッ
    タ、ストロボ制御装置であって、 測光データに基づいてシャッタ秒時を設定するシャッタ
    秒時設定部と、 シャッタ秒時設定部によって設定されたシャッタ秒時か
    らそのときのF値をROMテーブルより求めるF値選定
    部と、 ストロボフラッシュマチック発光制御部と、 ストロボガイドナンバー発光制御部と、 F値選定部によって求めたF値がシャッタ開放に近いか
    どうか判定するF値判定部と、 F値判定部がシャッタ解放に近くないと判断したときに
    フラッシュマチック制御部の制御のみで発光し、シャッ
    タ解放に近いと判断したときはフラッシュマチック制御
    部の制御とガイドナンバー制御部の制御との組合せで発
    光するストロボ発光器とを有してなるカメラのシャッ
    タ、ストロボ制御装置。
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