JPH08291221A - ポリウレタンエマルジョンの製造方法 - Google Patents

ポリウレタンエマルジョンの製造方法

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JPH08291221A
JPH08291221A JP7096908A JP9690895A JPH08291221A JP H08291221 A JPH08291221 A JP H08291221A JP 7096908 A JP7096908 A JP 7096908A JP 9690895 A JP9690895 A JP 9690895A JP H08291221 A JPH08291221 A JP H08291221A
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JP
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emulsion
shell
urethane
water
stirring
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JP7096908A
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Kozo Makino
耕三 牧野
Yoshiyuki Oguchi
善之 大口
Tomomoto Toda
智基 戸田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/08Processes
    • C08G18/0838Manufacture of polymers in the presence of non-reactive compounds
    • C08G18/0842Manufacture of polymers in the presence of non-reactive compounds in the presence of liquid diluents
    • C08G18/0861Manufacture of polymers in the presence of non-reactive compounds in the presence of liquid diluents in the presence of a dispersing phase for the polymers or a phase dispersed in the polymers
    • C08G18/0866Manufacture of polymers in the presence of non-reactive compounds in the presence of liquid diluents in the presence of a dispersing phase for the polymers or a phase dispersed in the polymers the dispersing or dispersed phase being an aqueous medium

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子径分布が均一で、沈降安定性の優れたポ
リウレタンエマルジョンの製造方法を提供する。 【構成】 1個以上のイソシアネート基及び分子内に親
水性基が導入された自己分散性のウレタンプレポリマー
の有機溶剤溶液を水中に分散してエマルジョンとした
後、鎖延長反応により高分子化し、その後有機溶剤を除
去することよりなるポリウレタンエマルジョンの製造方
法において、上記ウレタンプレポリマー及び水を一定量
で連続的に、攪拌翼とそれを囲む管状の管路攪拌装置に
供給することによって、連続的にウレタンエマルジョン
を得た後、回分式攪拌槽中において鎖延長反応を完結さ
せポリウレタンエマルジョンとするポリウレタンエマル
ジョンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤、コーテ
ィング剤等に用いられるポリウレタンエマルジョンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤の危険性が無い高分子のエマル
ジョンは、現在、接着剤、塗料等多くの分野で用いられ
ている。一般に、このエマルジョンは乳化剤の添加によ
って分散体を安定化しているため、乾燥皮膜の耐水性に
問題があった。こうした問題点を解決するため、分子内
に親水性基を導入することにより高分子に親水性を与
え、乳化剤を使用せずに安定なポリウレタンエマルジョ
ンを製造することが提案されている。
【0003】更に、連続分散法の開発は、プロセス研究
の目標の一つである。このポリウレタンエマルジョンの
連続分散法は多くの注目を引いており、すでに特開平4
−31439号公報等に開示されている。
【0004】従来、連続分散機として使用されている管
路攪拌装置は、化学装置便覧(化学工学協会編)635
頁、図C・2・43に示される形状を有している。シェ
ル部が地表面に対し水平にとられた管路攪拌装置は、図
2に示すようにシェル内に重力方向と同じに攪拌される
流れ(a)、及び、逆に攪拌される流れ(b)が発生す
るため、流れが不均一となる。この管路攪拌装置の攪拌
翼径dとシェルの内径Dとの比[d/D]が0.98〜
0.90程度であり、一度攪拌部を通ってしまうと再び
強く攪拌されることは難しい。従って、ポリウレタンエ
マルジョンの製造のように分散相の粘度が数百cps程
度以上である場合、特に数千cps以上であるような場
合には、得られるエマルジョンの粒子径分布が広くなっ
てしまい、粗大粒子が残る等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、粒子径分布が均一で、沈降安定性の優れたポリウレ
タンエマルジョンの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、1個以
上のイソシアネート基及び分子内に親水性基が導入され
た自己分散性のウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を
水中に分散してエマルジョンとした後、鎖延長反応によ
り高分子化し、その後有機溶剤を除去することよりなる
ポリウレタンエマルジョンの製造方法において、上記ウ
レタンプレポリマー及び水を一定量で連続的に、攪拌翼
とそれを囲む管状のシェルからなる管路攪拌装置に供給
することによって、連続的にウレタンエマルジョンを得
た後、回分式攪拌槽中において鎖延長反応を完結させポ
リウレタンエマルジョンとする方法であって、上記管路
攪拌装置のシェルが地表面に対し垂直方向に設置され、
かつ、管路攪拌装置の攪拌翼径dとシェルの内径Dとの
比[d/D]が、0.7〜0.1であり、プレポリマー
及び水をシェル下部から投入し、得られるウレタンエマ
ルジョンをシェル上部から取り出すことによって粒子径
分布の均一なポリウレタンエマルジョンを製造するとこ
ろに存する。
【0007】上記1個以上のイソシアネート基及び分子
内に親水性基が導入された自己分散性のウレタンプレポ
リマーは、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)イ
ソシアネート基と反応可能である活性水素を2個以上有
する化合物、及び、(c)イソシアネート基と反応可能
である活性水素を2個以上と親水性基とを有する官能性
化合物を反応させることにより得られる。
【0008】上記ポリイソシアネート化合物(a)とし
ては特に限定されず、例えば、1,4−テトラメチレン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−
トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘ
キシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、メチルシ
クロヘキシル−2,4−ジイソシアネート、メチルシク
ロヘキシル−2,6−ジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、1,3−ビス(イソシアネート)メチ
ルシクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシア
ネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシア
ネート類;2,4−トルイレンジイソシアネート、2,
6−トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、1,5′−ナフテンジイ
ソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニル
メチルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジ
イソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート
等の芳香族ジイソシアネート類;リジンエステルトリイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、
1,8−ジイソシアネート−4,4−イソシアネートメ
チルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシ
アネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等のト
リイソシアネート類等が挙げられる。これらは単独で使
用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0009】上記イソシアネート基と反応可能である活
性水素を2個以上有する化合物(b)としては、ポリオ
ール類、ポリアミン類等が挙げられるが、反応制御が行
いやすい点から、ポリオール類が好ましい。上記ポリオ
ール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン
等の多価アルコール;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等のポリエーテルポリオール;アジ
ピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フ
タル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸;エチレングリ
コール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリプロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール等のグリコールから得られるポ
リエステルポリオール類;ポリカプロラクトンポリオー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリブタ
ジエンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ
チオエーテルポリオール類等が挙げられる。これらは単
独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよ
い。
【0010】上記イソシアネート基と反応可能である活
性水素を2個以上と親水性基とを有する官能性化合物
(c)としては、カルボン酸基又はスルホン酸基を有す
るポリヒドロキシル化合物が好適に用いられ、例えば、
2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロ
ピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチ
ロール吉草酸、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、
3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸等が挙げら
れる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合
して使用してもよい。
【0011】上記ウレタンプレポリマーの末端の官能基
は1個以上をイソシアネート基とするのが好ましい。よ
り好ましくは、2個以上である。この場合、ウレタンプ
レポリマーが水に分散後、(d)イソシアネート基と反
応可能である活性水素2個以上有する鎖延長化合物との
反応により更に高分子化することが可能であり、それに
は上記の(a)、(b)、(c)化合物の混合割合
(a)/{(b)+(c)}が、1.0以上が好まし
い。1.0未満では、プレポリマーの粘度が高すぎて水
への分散が困難である。より好ましくは、1.1〜2.
0である。
【0012】上記鎖延長反応は、50〜150℃で行わ
れることが好ましく、バルク合成でも溶液合成でもよ
い。溶液合成に用いられる溶剤としては、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン等のイソシアネート基に対し
不活性なもので、水と任意の比率で混合することがで
き、100℃以下の沸点のものが好ましい。100℃を
超える沸点をもつ溶剤を用いた場合には、脱溶剤の工程
の際に溶剤のみを系外に取り去ることが困難になる。
【0013】上記方法により生成したウレタンプレポリ
マー中の親水性基は、中和剤によりイオン化することで
水中で安定した分散状態が得られる。
【0014】上記中和剤としては特に限定されず、例え
ば、アンモニア;揮発性のアミン類等が挙げられる。好
ましくは、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の揮
発性の第3級アミンである。上記イオン化は、ウレタン
プレポリマー分子中のすべての親水性基に対して行われ
てもよいし、一部のみに対して行われてもよい。また、
こうしてイオン化された親水性基の割合は、ウレタンプ
レポリマー100g当たり10ミリ当量以上であるのが
好ましい。10ミリ当量未満では、親水性が不足し分散
体の安定性が著しく低下する。
【0015】最終的に得られるポリウレタンエマルジョ
ンを高性能化する目的で、水への分散性を有しない接着
力増強物質等をウレタンプレポリマーと混合して同時に
水中に分散させてもよい。この場合も、イオン化された
親水性基の割合は、ウレタンプレポリマー100g当た
り10ミリ当量以上であるのが好ましい。
【0016】本発明において、ウレタンエマルジョン
は、上記ウレタンプレポリマー及び水を上記管路攪拌装
置に一定の体積又は重量で連続的に供給投入し、管路攪
拌装置内で分散して連続的に得ることができる。シェル
を地表面と垂直方向に設置すると、シェル内の流れ全体
が重力の影響を均一に受けるので、図1に示すように、
管路攪拌装置のシェルを地表面に対し垂直方向に設置
し、ウレタンプレポリマー(A)及び水(B)をシェル
下部から投入し、得られるウレタンエマルジョン(C)
をシェル上部から取り出すと、ウレタンエマルジョンは
シェル内部で均一に分散される。逆にプレポリマー及び
水をシェル上部から投入し、得られるウレタンエマルジ
ョンをシェル下部から取り出すと、図3に示すように重
力方向にウレタンエマルジョンを取り出すことになり、
内部で充分滞留しないまま排出されてしまう。
【0017】上記ウレタンプレポリマー及び水は、シェ
ルの長さLの中点の若干下部から投入し、若干上部から
取り出すのではなく、可能な限りシェル端での操作を行
うのがよい。(1/10)L以下に相当するシェル下部
位置から投入し、(9/10)L以上に相当するシェル
上部位置から取り出すのが好ましい。より好ましくは、
シェル最下部から投入し、シェル最上部から取り出す場
合である。
【0018】また、攪拌翼径dとシェルの内径Dとの比
[d/D]は0.7〜0.1である。[d/D]の比が
0.7を超えると、シェル内の循環が悪くなり従来の管
路攪拌装置と同様で、複数回強い攪拌を受けることが難
しくなり、0.1未満であると、シェル内全体の攪拌が
弱くなり、不適当であるので、上記範囲に限定される。
好ましくは、0.5〜0.3である。
【0019】上記攪拌翼は、強力な局部での攪拌力を発
生し、内容物を微粒子化するとともに、均一にシェル内
部を攪拌する能力を有するものが好ましい。例えば、デ
ィゾルバー、傾斜タービン翼等が挙げられる。局部の攪
拌力を強化するために、ホモミキサー等のように攪拌翼
近傍に固定歯を設けてもよい。しかし、シェル内の循環
を妨げるような固定歯は好ましくない。
【0020】上記シェル内の循環を行いやすくするた
め、シェル最下部と攪拌翼との間隔Hは、シェルの長さ
Lと比較してL/20〜L/2であるのが好ましい。L
/20未満では、シェル内の循環が阻害され、L/2を
超えると、攪拌が充分伝わらず均一に循環されない。よ
り好ましくは、L/10〜L/3である。
【0021】以上のような操作を行うことができる管路
攪拌装置としては、例えば、特殊機化工業社製のT.
K.ホモミックラインフロー等が挙げられる。
【0022】上述のようにして得られたウレタンエマル
ジョンは、化学工学便覧改訂第五版(化学工学協会編)
979頁、表23・1に示される回分操作方式の槽に導
入し、残存のイソシアネート基と(d)イソシアネート
基と反応可能である活性水素を2個以上有する鎖延長化
合物の反応を熟成して高分子化反応を完結させ、ポリウ
レタンエマルジョン化する。このときの攪拌方法は、従
来の回分式攪拌槽で用いられる方式でよく、例えば、ヘ
リカルリボン翼、アンカー翼、ゲート翼、タービン翼、
ディゾルバー翼、より局部の強い攪拌が得られる固定歯
を設けたホモミキサー翼等が挙げられる。
【0023】本発明では、ウレタンプレポリマー中に鎖
延長起点となるイソシアネート基を含むので、任意のイ
ソシアネート基と反応可能である活性水素2個以上有す
る鎖延長化合物(d)を用いて鎖延長し、更に分子量の
大きなウレタンポリマー化することが可能である。上記
鎖延長剤としては特に限定されず、例えば、エチレンジ
アミン、1,2−プロパンジアミン、1,4−テトラメ
チレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、
1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、ピペラ
ジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミ
ン、4,4′−シクロヘキシルメタンジアミン、ヒドラ
ジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン
等のアミン化合物;エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ポリエチレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類;水等が挙げられる。鎖延長剤の添加は、
水分散前、水分散と同時、又は、完全に水中に分散後の
いずれの段階でもよい。
【0024】ウレタンプレポリマー合成時又は水分散時
に、系中に添加された揮発性有機溶剤は水分散後に加
熱、減圧等の手段を用いて系中から取り除くことが可能
である。これらの溶剤が分散物中に多量に残存している
と、乾燥皮膜の耐溶剤性や耐熱性が低下したり作業環境
の悪化をもたらす。
【0025】
【作用】本発明においては、1個以上のイソシアネート
基及び分子内に親水性基が導入された自己分散性のウレ
タンプレポリマーの有機溶剤溶液を、水中に分散しエマ
ルジョンとした後、鎖延長反応により高分子化し、その
後有機溶剤を除去するポリウレタンエマルジョンの製造
方法において、ウレタンプレポリマー及び水を一定量で
連続的に管路攪拌装置に供給することによって、連続的
にウレタンエマルジョンを得た後、回分式攪拌槽中にお
いて鎖延長反応を完結させポリウレタンエマルジョンと
する方法であって、(1)上記管路攪拌装置のシェルが
地表面に対し垂直方向に設置されるため、攪拌の不均一
さが減少する。(2)管路攪拌装置のシェルの径Dと攪
拌翼径dの比[d/D]が0.7〜0.1であるため、
シェル内での循環が活発になされ、充分に攪拌される。
(3)プレポリマー及び水をシェル下部から投入し、得
られるウレタンエマルジョンをシェル上部から取り出す
ため、ショートパスして攪拌が不充分なままシェル外に
出ることがない。従って、粒子径の均一なポリウレタン
エマルジョンが得られる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0027】プレポリマーの合成 製造例1、2 表1に示した配合組成に従い、下記の操作手順で各プレ
ポリマーを得た。還流冷却器を備えた反応器に、ポリカ
プロラクトンポリオール(ダイセル化学社製、商品名
「PLACCEL,L212AL」)、ジメチロールプ
ロピオン酸(トリメットテクニカルプロダクツ社製)、
及び、メチルエチルケトン(MEK)溶剤を入れて、9
0℃で均一になるまで攪拌した。溶剤の還流を確認した
後、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート(ヒュルス社製、商品
名「VESTANT,IPDI」)、又は、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業
社製、商品名「HDI」)を添加して合成を行い、その
後トリエチルアミン(三菱瓦斯化学社製)を添加するこ
とによりプレポリマー1及びプレポリマー2を得た。
【0028】ポリウレタンエマルジョンの製造 実施例1 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー1のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を、定量ポ
ンプでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的
にシェルを地表面に対し垂直方向に設置された特殊機化
工業社製T.K.ホモミックラインフロー30型([d
/D]=0.38、H=0.2L)の8000rpmの
攪拌下、シェル最下部の入り口管に供給し、連続的にウ
レタンエマルジョンをシェル最上部の出口管から取り出
した。このウレタンエマルジョンをゲート翼を備えた回
分式攪拌槽中に移し、23℃条件下でウレタンエマルジ
ョン100g当たり1.1gのエチレンジアミン(キシ
ダ化学社製)50%水溶液を加え、鎖延長反応が完結す
るまで攪拌した(図4)。これを50℃、減圧条件下で
攪拌しながら有機溶剤を蒸留除去し、ポリウレタンエマ
ルジョンを得た。
【0029】実施例2 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー2のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を定量ポン
プでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的に
シェルを地表面に対し垂直方向に設置された特殊機化工
業社製T.K.ホモミックラインフロー30型([d/
D]=0.38、H=0.2L)の8000rpmの攪
拌下、シェル最下部の入り口管に供給し、連続的にウレ
タンエマルジョンをシェル最上部の出口管から取り出し
た。このウレタンエマルジョンをゲート翼を備えた回分
式攪拌槽中に移し、80℃条件下で水との鎖延長反応が
完結するまで攪拌した(図4)。これを50℃、減圧条
件下で攪拌しながら有機溶剤を蒸留除去し、ポリウレタ
ンエマルジョンを得た。
【0030】比較例1 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー1のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を定量ポン
プでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的に
シェルを地表面に対し水平方向に設置された特殊機化工
業社製T.K.パイプラインホモミクサーM型([d/
D]=0.89、H<<L)の8000rpmの攪拌
下、シェル端部の入り口管に供給し、連続的にウレタン
エマルジョンをいま一方のシェル端部の出口管から取り
出した。このウレタンエマルジョンをゲート翼を備えた
回分式攪拌槽中に移し、23℃条件下でウレタンエマル
ジョン100g当たり1.1gのエチレンジアミン(キ
シダ化学社製)50%水溶液を加え、鎖延長反応が完結
するまで攪拌した(図4)。これを50℃、減圧条件下
で攪拌しながら有機溶剤を蒸留除去し、ポリウレタンエ
マルジョンを得た。
【0031】比較例2 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー1のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を定量ポン
プでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的に
シェルを地表面に対し水平方向に設置された三井鉱山社
製スラッシャーSR50−32型([d/D]=0.7
3、H<<L)の8000rpmの攪拌下、シェル端部
の入り口管に供給し、連続的にウレタンエマルジョンを
いま一方のシェル端部の出口管から取り出した。このウ
レタンエマルジョンをゲート翼を備えた回分式攪拌槽中
に移し、23℃条件下でウレタンエマルジョン100g
当たり1.1gのエチレンジアミン(キシダ化学社製)
50%水溶液を加え、鎖延長反応が完結するまで攪拌し
た(図4)。これを50℃、減圧条件下で攪拌しながら
有機溶剤を蒸留除去し、ポリウレタンエマルジョンを得
た。
【0032】比較例3 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー1のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を定量ポン
プでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的に
シェルを地表面に対し水平方向に設置された特殊機化工
業社製T.K.ホモミックラインフロー30型([d/
D]=0.38、H=0.2L)の8000rpmの攪
拌下、シェル端部の入り口管に供給し、連続的にウレタ
ンエマルジョンをいま一方のシェル端部の出口管から取
り出した。しかし、このウレタンエマルジョンは均一に
分散していなかった。
【0033】比較例4 23℃条件下でイオン交換水及びプレポリマー1のウレ
タンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を定量ポン
プでそれぞれ375g/分及び250g/分で連続的に
シェルを地表面に対し垂直方向に設置された特殊機化工
業社製T.K.パイプラインホモミクサーM型([d/
D]=0.89、H<<L)の8000rpmの攪拌
下、シェル最下部の入り口管に供給し、連続的にウレタ
ンエマルジョンをシェル最上部の出口管から取り出し
た。このウレタンエマルジョンをゲート翼を備えた回分
式攪拌槽中に移し、23℃条件下でウレタンエマルジョ
ン100g当たり1.1gのエチレンジアミン(キシダ
化学社製)50%水溶液を加え、鎖延長反応が完結する
まで攪拌した(図4)。これを50℃、減圧条件下で攪
拌しながら有機溶剤を蒸留除去し、ポリウレタンエマル
ジョンを得た。
【0034】評価項目及び評価方法を以下に示す。 (粒度分布測定)上記実施例1、2及び比較例1〜4の
ポリウレタンエマルジョンの製造過程での分散体が均一
に分散されているか否かを目視で観察した。結果を表2
に示した。
【0035】(沈降安定性試験)上記実施例1、2及び
比較例1〜4で得られた固形分35重量%の各ポリウレ
タンエマルジョンについて、6か月間静置した後200
メッシュのステンレス製金網で濾過することにより沈降
物の有無を確認した。結果を表2に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の方法による自己分散型ウレタン
エマルジョンは、小粒子径で粗大粒子の無い均一なポリ
ウレタンエマルジョンとなる。従って、例えば、塗料、
接着剤、コーティング剤等に使用するとき、長期の沈降
安定性に優れる。また、乾燥皮膜としたとき均一で強靱
で優れた物性が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分散装置の攪拌体の作動状態を表す概
略図。
【図2】従来の分散装置の攪拌体の作動状態を表す概略
図。
【図3】本発明の分散装置の好ましくない作動状態を表
す概略図。
【図4】本発明のプロセスの1例を表す概略図。
【符号の説明】
1 モーター 2 管路攪拌装置シェル 3 攪拌翼 4 入り口管 5 出口管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個以上のイソシアネート基及び分子内
    に親水性基が導入された自己分散性のウレタンプレポリ
    マーの有機溶剤溶液を水中に分散してエマルジョンとし
    た後、鎖延長反応により高分子化し、その後有機溶剤を
    除去することよりなるポリウレタンエマルジョンの製造
    方法において、前記ウレタンプレポリマー及び水を一定
    量で連続的に、攪拌翼とそれを囲む管状のシェルからな
    る管路攪拌装置に供給することによって、連続的にウレ
    タンエマルジョンを得た後、回分式攪拌槽中において鎖
    延長反応を完結させポリウレタンエマルジョンとする方
    法であって、前記管路攪拌装置のシェルが地表面に対し
    垂直方向に設置され、かつ、管路攪拌装置の攪拌翼径d
    とシェルの内径Dとの比[d/D]が、0.7〜0.1
    であり、プレポリマー及び水をシェル下部から投入し、
    得られるウレタンエマルジョンをシェル上部から取り出
    すことを特徴とする粒子径分布の均一なポリウレタンエ
    マルジョンの製造方法。
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