JPH08291020A - 固型状非水系粉末化粧料 - Google Patents

固型状非水系粉末化粧料

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JPH08291020A
JPH08291020A JP11916795A JP11916795A JPH08291020A JP H08291020 A JPH08291020 A JP H08291020A JP 11916795 A JP11916795 A JP 11916795A JP 11916795 A JP11916795 A JP 11916795A JP H08291020 A JPH08291020 A JP H08291020A
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JP
Japan
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silicone
powder
based surfactant
weight
hydrophobic
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Application number
JP11916795A
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English (en)
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Tetsuo Tsunoda
哲夫 角田
Tsuneo Suhara
常夫 須原
Fukuji Suzuki
福二 鈴木
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固型状非水系粉末化粧料において、化粧くず
れ、特に汗等の水分によるトレ及び皮脂による経時のト
レ・テカリ等を防止して、さっぱりかつしっとりとした
使用感を有する固型状非水系粉末化粧料を提供すること
を目的とする。 【構成】環状シリコーン6量体、シリコーン系界面活性
剤、保湿剤および疎水性粉末を配合することを特徴とす
る固型状非水系粉末化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固型状非水系粉末化粧料
に関し、更に詳細には、化粧くずれ、特に汗等の水分に
よるトレ及び皮脂による経時のトレ・テカリ等を防止し
て初期状態を持続するとともに、さっぱりかつしっとり
とした使用感を有する固型状非水系粉末化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化粧くずれは、スポーツ時あるいは夏場
の汗等の水分によるものと、高温(20〜25度)に保
たれた現代社会の環境下で、1年中起こりえる皮脂によ
るものとに2分される。汗・涙・雨等の水分によるトレ
に関しては、疎水性粉末の使用でかなり改善されたが、
固型状粉末化粧料においては未だ満足できるものではな
い。また、皮脂の分泌による経時の化粧成分のトレや顔
面のテカリについては、ほとんど対策がとられていなか
った。
【0003】水分によるトレについては、固形状粉末化
粧料では配合油分量が少ないため、疎水性粉末の肌への
密着性を向上させることが重要である。一方、皮脂の分
泌による経時のトレや顔面のテカリは、化粧膜に存在す
る総油分量、すなわち、塗布した化粧料中の油分と分泌
皮脂量の総和が化粧料に含有する粉末の一定吸油量を越
えた時に起こるものと推定される。この現象は、皮脂の
分泌の多い鼻・額の部位で顕著である。従って、皮脂に
よる化粧くずれは化粧料の潜在的吸油量と油分の量に影
響を受けやすく、特にワックス、ワセリンおよびロウ等
の固形油分あるいは半固形油分が配合されている化粧料
や乳化系化粧料では顔面のテカリが起こりやすい。揮発
性油分を使用すると塗布後に油分が揮発し潜在的吸油量
が増加することでき、皮脂によるトレを防止できるもの
と考えられるが、揮発速度が速すぎると化粧料製造工程
中や製品容器への負担が大きく好ましくなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、皮脂によるトレ
や顔面のテカリを防止するために、上述したような原理
を利用して、より分子量の大きい特定の徐放性シリコ−
ンを配合する技術が開発されている(特開平4−117
315号公報、特開平4−117316号公報、特開平
4−187611号公報、特開平4−187612号公
報、特開平4−305510号公報、特開平4−305
511号公報)。この徐放性シリコ−ンは油分の揮発速
度と皮脂発生速度が近いためにトレを防止することがで
きるが、疎水性粉末を多配合する固型状非水系粉末化粧
料においては、本来親水性である肌と、親油性である疎
水性粉末との密着性が不十分であるため、上記の技術に
よって皮脂によるトレや顔面のテカリは防止できても、
汗などの水分によるトレは防止できなかった。また、よ
り分子量の大きい特定の徐放性シリコ−ンを配合するこ
とにより粉末の伸びが重くなり使用感触が悪化してしま
うという欠点もあった。このため、固型状非水系粉末化
粧料を用いた場合の化粧くずれの防止方法として満足で
きる技術は未だ見出されていないのが実情であった。
【0005】本発明は上記実情に鑑みなされたものであ
り、その目的は化粧くずれ特に汗等水分によるトレ及び
皮脂による経時のトレ・顔面のテカリ等を防止して初期
状態を持続するとともに、さっぱりかつしっとりとした
使用感を有する固型状非水系粉末化粧料を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは鋭意
研究を行った結果、肌の温度や空気との接触により容易
に揮発する安全な環状シリコーンを加えることにより皮
脂の分泌による経時のトレ・顔面のテカリを防止すると
同時に、疎水性粉末にシリコーン系界面活性剤および保
湿剤を加えることにより、疎水性粉末の肌への密着性が
向上し、汗等の水分によるトレが防止でき、さらには肌
上に水分が加わるとシリコーン系界面活性剤と保湿剤の
混合物の粘度が上昇し、肌への密着性がさらに増強され
ることから、汗等の水分によるトレが一段と防止できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、下記一般式(1)
【化2】 (上記式中、R1 およびR2 は同一又は異なって、アル
キル基又はアルケニル基を示し、mは6の数を示す。)
で表される環状シリコーンを1.0〜50.0重量%、
シリコーン系界面活性剤を0.1〜20.0重量%、保
湿剤を0.01〜30.0重量%、および疎水性粉末を
30.0〜94.0重量%配合することを特徴とする固
型状非水系粉末化粧料である。
【0008】本発明で用いられる環状シリコーンは上記
一般式(1)で示され、式中、R1及びR2 はアルキル
基又はアルケニル基を示す。アルキル基としては、炭素
数1〜10のものが挙げられるが、好ましくはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。ア
ルケニル基としては、炭素数2〜6のものが挙げられる
が、好ましくはビニル基、アリル基、1-プロペニル基、
1-ブテニル基である。
【0009】環状シリコ−ンの配合量は1.0〜50.
0重量%であり、好ましくは5.0〜30.0重量%で
ある。50.0重量%を越える配合量ではケ−キングを
生じるので好ましくなく、一方、1.0重量%未満の配
合量では揮発性油分が少ないため吸油量が増加せず、テ
カリを生じる。
【0010】一般式(1)で示す環状シリコ−ンは、適
当な任意の方法により製造することができるが、例え
ば、次の反応式(2)で示される方法によれば、純度の
高いものを大量に得ることができる。
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を
示し、Xはハロゲン原子を示し、nは0〜3の整数を示
し、pは0〜3の整数を示す。)
【0013】すなわち、一般式(3)で表されるジヒド
ロキシオルガノシロキサン誘導体に、一般式(4)で表
されるジハロゲノシラン誘導体を反応させることにより
環状シリコ−ン(1)を製造することができる。
【0014】本発明に用いられるシリコーン系界面活性
剤としては、次の一般式(5)で示されるポリエーテル
変性シリコーンが好ましい。
【0015】
【化4】
【0016】(式中、y+z=1〜20000、a=1
〜100、b=0〜100、Rは水素原子、炭素原子数
が1〜20のアルキル基または式−COCH3 で示され
る基を示す。)
【0017】シリコーン系界面活性剤の配合量は0.1
〜20.0重量%であり、好ましくは0.1〜10.0
重量%である。0.1重量%未満では疎水性粉末の肌へ
の密着性が悪く、トレが多くなってしまう。配合量が多
いほどトレは少なくなるが、20.0重量%を超えると
皮膚への刺激が大きくなって安全性上問題がある。
【0018】本発明に用いられる保湿剤は、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチ
レングリコール等の多価アルコール類;グルコース、ガ
ラクトース、フラクトース、マルトース、ラクトース、
シュークロース、ソルビトール、マンニトール、キシリ
トール等の糖または糖アルコール類;ポリオキシエチレ
ンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグル
コシド等の糖誘導体;デキストリン、ヒアルロン酸、コ
ンドロイチン硫酸等の多糖類;グリシン、アラニン、グ
ルタミン酸、セリン、アルギニン、PCAソーダ糖のア
ミノ酸類またはその類似物質;コラーゲン等のポリペプ
タイド類;クエン酸ソーダ、乳酸ソーダ、リンゴ酸ソー
ダ等の有機酸塩などが挙げられ、このうち特に多価アル
コールが好ましく、さらに好ましくは、1,3−ブチレ
ングリコールおよびジプロピレングリコールである。
【0019】保湿剤の配合量は0.01〜30.0重量
%、好ましくは0.5〜5.0重量%である。0.01
重量%未満では、保湿剤配合による肌への密着性向上の
効果がなく、30.0重量%を超えると汗等の水に対し
てトレやすくなる。
【0020】本発明において、シリコーン系界面活性剤
と保湿剤との配合比(重量比)は、シリコーン系界面活
性剤:保湿剤=10:1〜1:1である。保湿剤に対す
るシリコーン系界面活性剤の割合が10:1を超える
と、水分が加わったときの粘度上昇が低く肌への密着性
が低下し、また、シリコーン系界面活性剤の割合が1:
1より少ないと、汗等の水に対してトレやすくなってし
まう。
【0021】本発明に用いられる疎水性粉末は、粉末自
体が疎水性のもののみならず、親水性粉末等であっても
粉末表面を疎水化処理した疎水化処理粉末も含む。
【0022】疎水性の粉末としては、具体的には、ポリ
アミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、
ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチ
レンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミ
ン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロ−ス粉
末などの有機粉末や、トリメチルシルセスキオキサン粉
末などのシリコン粉末等が例示される。
【0023】疎水化処理粉末の粉末成分としては、例え
ばタルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白
雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲
母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウ
ム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼ
オライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッ
コウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロ
キシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリ
スチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末;二酸化
チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガ
ラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の
無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;
黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機
黒色系顔料;マンゴバイオレット、バルトバイオレット
等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタ
ン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機
青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタン
コーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッド
タルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化
ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダ
ー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料等;赤色201
号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色
220号、赤色226号、赤色228号、赤色405
号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色
401号または青色404号等の有機顔料;赤色3号、
赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色23
0号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄
色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色
3号または青色1号のジルコニウム、バリウムまたはア
ルミニウムレーキ等の有機顔料;クロロフィル、β−カ
ロチン等の天然色素等が挙げられる。本発明ではこれら
粉末成分を疎水化処理したものが用いられる。
【0024】疎水化処理方法としては、撥水性を付与で
きる方法であればいかなるものでもよく、その方法は問
わないが、例えば気相法、液相法、オートクレーブ法、
メカノケミカル法等、通常の表面処理方法を用いること
ができる。
【0025】例えば疎水化処理剤を原料粉末に添加して
処理を行う場合、適当な溶媒(ジクロルメタン、クロロ
ホルム、ヘキサン、エタノール、キシレン、揮発性シリ
コーン等)に希釈して添加してもよく、あるいは直接添
加してもよい。粉末と処理剤の混合攪拌には、ボールミ
ル、ホジャーサイトボールミル、振動ボールミル、アト
ライター、ポットミル、ロッドミル、パンミル、ホモミ
キサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、ナウタ
ーミキサー等も使用することができる。この他にも、粉
末表面の活性を利用し、気相反応により100℃以下の
低温で環状オルガノシロキサンを粉体表面上で重合させ
る方法(特公平1−54380号)や、前記方法の後に
表面のシリコーンポリマーのSi−H部分にグリセロー
ルモノアリルエーテル等のペンダント基を付加させる方
法(特公平1−54381号)等も用いることができ
る。
【0026】疎水化処理剤としては、特に限定されるも
のではないが、脂肪酸デキストリン処理粉末、トリメチ
ルシロキシ珪酸処理粉末、フッ素変性トリメチルシロキ
シ珪酸処理粉末、メチルフェニルシロキシ珪酸処理粉
末、フッ素変性メチルフェニルシロキシ珪酸処理粉末、
ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン等の低粘度〜高粘度油状
ポリシロキサン処理粉末、ガム状ポリシロキサン処理粉
末、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末、フ
ッ素変性メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉
末、メチルトリクロルシラン、メチルトリアルコキシシ
ラン、ヘキサメチルジシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルクロルシ
ラン、トリメチルアルコキシシラン等の有機シリル化合
物あるいはそれらのフッ素置換体による処理粉末、エチ
ルトリクロルシラン、エチルトリアルコキシシラン、プ
ロピルトリクロルシラン、プロピルトリアルコキシシラ
ン、ヘキシルトリクロルシラン、ヘキシルトリアルコキ
シシラン、長鎖アルキルトリクロルシラン、長鎖アルキ
ルトリエトキシシラン等の有機変性シランあるいはそれ
らのフッ素置換体による処理粉末、アミノ変性ポリシロ
キサン処理粉末、フッ素変性ポリシロキサン処理粉末、
フッ化アルキルリン酸処理粉末等が挙げられる。
【0027】これら疎水性粉末は1種を用いてもよく、
あるいは2種以上を用いてもよい。また、一般の化粧品
に適用できる疎水性粉末であればよく、上記の成分に限
定されるものではない。なお、本発明において疎水性粉
末の配合量は30.0〜94.0重量%であり、好まし
くは50.0〜90.0重量%である。
【0028】本発明の固型状非水系粉末化粧料には前記
した必須成分の他に、油分として、流動パラフィン、イ
ソ流動パラフィン、イソ流動パラフィン、スクワラン等
の炭化水素油;オリーブ油、パーム油、ヤシ油、マカデ
ミアナッツ油、ホホバ油等の油脂;イソステアリルアル
コール等の高級アルコール;高級脂肪酸、ミリスチン酸
イソプロピル等のエステル類;ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメ
チルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタ
シロキサン、ドデカメチルシクロペンタシロキサンの環
状ポリシロキサン等のシリコーンオイル;ベンゾフェノ
ン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂
皮酸誘導体、サリチル酸誘導体等の紫外線吸収剤、酸化
防止剤、防腐剤、香料、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、
殺菌剤、皮膚賦活剤、消炎剤やビタミンなど通常の化粧
料に配合される成分を本発明の効果を損なわない範囲で
必要に応じて適宜配合することができる。
【0029】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。本発明はこれにより限定されるもので
はない。配合量は重量%である。
【0030】実施例1〜3、比較例1〜4 表1、表2記載の配合組成よりなる固型ファンデーショ
ンを調製した。 (製法)シリコーンオイル、界面活性剤、保湿剤以外の
成分を混合し、粉砕機により粉砕する。これにシリコー
ンオイル、界面活性剤および保湿剤を室温で攪拌混合し
たものを加え、さらに粉砕機で均一に混合粉砕後、粉砕
機から取り出し金皿等の容器中に圧縮成型して固形ファ
ンデーションを得た。
【0031】比較例として不揮発性のシリコーンオイル
を配合した試料(比較例1)、非シリコーン系界面活性
剤を配合した試料(比較例2)、疎水化未処理粉末を配
合した試料(比較例3)、保湿剤未配合の試料(比較例
4)を調製し、次の方法でトレ試験、テカリ試験の比較
を行った。結果を表1、表2に示す。
【0032】(トレ評価試験)穴開きフィルム(ポリエ
チレン/エチレンビニルアルコール)の表面に試料固形
ファンデーションを20μg/7cm2 塗布し、表面を
濾紙に接触させ、裏側からイオン交換水1.6g、人工
皮脂(トリオレイン60%、オレイン酸20%、スクワ
レン20%)40mgを同時に透過させた後、裏側に
3.5g/cm2の重りを60秒乗せ、濾紙へのファン
デーションの付着の程度を下記の評価基準に基づいて肉
眼判定する。この試験は汗と皮脂によるトレを同時に評
価するものである。
【0033】(評価基準) 5;ファンデーション塗布量の100%〜90%濾紙に
付着している。 4;ファンデーション塗布量の89%〜60%濾紙に付
着している。 3;ファンデーション塗布量の59%〜30%濾紙に付
着している。 2;ファンデーション塗布量の29%〜5%濾紙に付着
している。 1;ファンデーション塗布量の5%未満が濾紙に付着し
ている。
【0034】(テカリ評価試験)自己申告で脂性肌と答
えた20代女性10人に、洗顔後、試料の固形ファンデ
ーションを塗布してもらい、塗布4時間後に下記の評価
基準に基づき判定者5人にテカリ評価を行ってもらっ
た。判定者の評価点の平均を被験者各人の評点とし、被
験者10名の評点の平均をその試料のテカリ評価点とし
た。
【0035】(評価基準) 5;非常にテカっている。 4;ややテカっている。 3;塗布直後と変化なし。 2;やや粉っぽい。 1;非常に粉っぽい。
【0036】
【表1】 ───────────────────────────────── 実施例 1 2 3 ───────────────────────────────── ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 15.0 15.0 7.0 (環状シリコーン6量体) メチルフェニルポリシロキサン - - - ポリエーテル変性シリコーン*1 3.0 2.0 2.0 セスキイソステアリン酸ソルビタン - - - 1,3−ブチレングリコール 3.0 4.0 4.0 シリコーン化合物処理酸化チタン*2 20.0 20.0 23.0 シリコーン化合物処理セリサイト*2 20.0 20.0 23.0 シリコーン化合物処理合成雲母*2 28.0 28.0 30.0 シリコーン化合物処理酸化鉄*2 6.3 6.3 6.3 酸化チタン - - - セリサイト - - - 合成雲母 - - - 酸化鉄 - - - ナイロンパウダー 4.2 4.2 4.2 防腐剤 0.5 0.5 0.5 ───────────────────────────────── トレ評価 1 2 1 テカリ評価 3.0 3.1 2.8 化粧くずれ総合評価 ◎ ○ ○ ─────────────────────────────────
【0037】
【表2】 ─────────────────────────────────── 比較例 1 2 3 4 ─────────────────────────────────── ドデカメチルシクロヘキサシロキサン - 15.0 15.0 15.0 (環状シリコーン6量体) メチルフェニルポリシロキサン 15.0 - - - ポリエーテル変性シリコーン*1 3.0 - 3.0 3.0 セスキイソステアリン酸ソルビタン - 3.0 - - 1,3−ブチレングリコール 3.0 3.0 3.0 - シリコーン化合物処理酸化チタン*2 20.0 20.0 - 20.0 シリコーン化合物処理セリサイト*2 20.0 20.0 - 20.0 シリコーン化合物処理合成雲母*2 28.0 28.0 - 28.0 シリコーン化合物処理酸化鉄*2 6.3 6.3 - 6.3 酸化チタン - - 20.0 - セリサイト - - 20.0 - 合成雲母 - - 28.0 - 酸化鉄 - - 6.3 - ナイロンパウダー 4.2 4.2 4.2 4.2 防腐剤 0.5 0.5 0.5 0.5 ─────────────────────────────────── トレ評価 4 2 5 1 テカリ評価 4.6 2.8 2.4 2.8 化粧くずれ総合評価 × △ × ○ ───────────────────────────────────
【0038】*1:一般式(5)中、y+z=52〜6
5、a=8〜10、b=0、R=水素原子 *2:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉体
【0039】以上の結果から、環状シリコーン6量体、
シリコーン系界面活性剤、保湿剤および疎水性粉末を組
み合わせた本発明の固型状非水系粉末化粧料は化粧くず
れに対して良好であることが認められた。
【0040】実施例4、比較例5〜6 次の表3の配合組成よりなる固型ファンデーションを調
製した。 (製法)シリコーンオイル、界面活性剤、保湿剤以外の
成分を混合し、粉砕機により粉砕する。これにシリコー
ンオイル、界面活性剤および保湿剤を室温で攪拌混合し
たものを加え、さらに粉砕機で均一に混合粉砕した後、
粉砕機から取り出し金皿等の容器中に圧縮成型して固形
ファンデーションを得た。
【0041】比較例として環状シリコーン5量体(比較
例5)、環状シリコーン7量体(比較例6)とを調製
し、上記と同様のトレ試験、テカリ試験に加え、次の方
法で使用感評価試験の比較を行った。結果を表3に示
す。
【0042】(使用感評価試験)専門パネル10名に試
料固形ファンデーションを上腕内側に塗布してもらい、
つき、のびを下記の基準で使用感を評価してもらった。
【0043】(評価基準) ○;のびが良いと答えた人が7人以上いた。 △;のびが良いと答えた人が3〜6人いた。 ×;のびが良いと答えた人が3人未満だった。
【0044】
【表3】 ─────────────────────────────────── 実施例 比較例 比較例 成 分 (%) 4 5 6 ─────────────────────────────────── ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 12.0 - - (環状シリコーン6量体) デカメチルシクロペンタシロキサン - 12.0 - (環状シリコーン5量体) テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン - - 12.0 (環状シリコーン7量体) ポリエーテル変性シリコーン*3 5.0 5.0 5.0 ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 シリコーン化合物処理酸化チタン*4 20.0 20.0 20.0 シリコーン化合物処理白雲母*4 22.0 22.0 22.0 シリコーン化合物処理合成雲母*4 25.0 25.0 25.0 シリコーン化合物処理酸化鉄*4 6.3 6.3 6.3 ナイロンパウダー 4.2 4.2 4.2 防腐剤 0.5 0.5 0.5 ──────────────────────────────────── トレ評価 1 1 1 テカリ評価 3.0 2.6 3.1 使用感評価 ○ △ △ ──────────────────────────────────── 化粧くずれ総合評価 ◎ △ △ ────────────────────────────────────
【0045】*3:一般式(5)中、y+z=52〜6
5、a=8〜10、b=0、R=水素原子 *4:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉体
【0046】以上の結果から環状シリコ−ン5量体では
粉っぽく、逆に環状シリコ−ン7量体になると化粧の伸
びが重くなる傾向があり、使用感触が好ましくなかっ
た。以上より環状シリコ−ン6量体が最も好ましいもの
と思われた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固型状非
水系粉末化粧料は、化粧くずれ、特に汗等の水分による
トレおよび皮脂による経時のトレ・テカリ等を防止する
とともに、さっぱりかつしっとりした使用感を有すもの
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (上記式中、R1 およびR2 は同一又は異なって、アル
    キル基又はアルケニル基を示し、mは6の数を示す。)
    で表される環状シリコーン、シリコ−ン系界面活性剤、
    保湿剤及び疎水性粉末を配合することを特徴とする固型
    状非水系粉末化粧料。
  2. 【請求項2】 環状シリコーンを1.0〜50.0重量
    %、シリコーン系界面活性剤を0.1〜20.0重量
    %、保湿剤を0.01〜30.0重量%、および疎水性
    粉末を30.0〜94.0重量%配合することを特徴と
    する請求項1記載の固型状非水系粉末化粧料。
  3. 【請求項3】 シリコーン系界面活性剤と保湿剤の配合
    比(重量比)がシリコーン系界面活性剤:保湿剤=1
    0:1〜1:1である請求項1または請求項2記載の固
    型状非水系粉末化粧料。
  4. 【請求項4】 シリコ−ン系界面活性剤がポリエ−テル
    変性シリコ−ンである請求項1〜3のいずれかに記載の
    固型状非水系粉末化粧料。
  5. 【請求項5】 固体、半固体の油性原料を含まない請求
    項1〜4のいずれかに記載の固型状非水系粉末化粧料。
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