JPH08290685A - 熱転写印刷用紙及び熱転写印刷装置 - Google Patents

熱転写印刷用紙及び熱転写印刷装置

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Publication number
JPH08290685A
JPH08290685A JP7123064A JP12306495A JPH08290685A JP H08290685 A JPH08290685 A JP H08290685A JP 7123064 A JP7123064 A JP 7123064A JP 12306495 A JP12306495 A JP 12306495A JP H08290685 A JPH08290685 A JP H08290685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal transfer
transfer printing
printing paper
ink
groove
Prior art date
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Pending
Application number
JP7123064A
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English (en)
Inventor
Hidefumi Tanaka
英史 田中
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08290685A publication Critical patent/JPH08290685A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱溶融性のインクを用いて高解像度・高画質
な多階調画像を得ることができる熱転写印刷用紙を提供
する。 【構成】 基材2b上に、平均溝幅が1〜10μmで、
少なくとも副走査方向の長さが1画素以上である多数の
細溝2a1を有する多溝性層2aを形成して熱転写印刷
用紙2を構成する。この細溝2a1の内側壁は90°未
満の傾斜角度θで傾斜している。この熱転写印刷用紙2
に熱溶融性のインク1aを転写すると、インク1aが細
溝2a1に浸透し細溝2a1に沿って広がって高解像度・
高画質な多階調画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱溶融性のインクを用
いて多階調表現を行うための熱転写印刷用紙及び溶融型
熱転写印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱溶融性のインクを用いて多階調表現を
行う場合には、一般に、複数画素(マトリクス)を用い
るディザ法によって多階調画像を得るか、あるいは、発
熱抵抗体の小さい特殊なサーマルヘッドを用いる熱集中
法によって多階調画像を得ている(例えば、写真工業出
版社,イメージングPart1,p103〜p108参
照)。
【0003】従来の溶融型熱転写印刷においては、複数
画素を用いると解像度が劣化して画質が著しく低下する
という問題点があり、特殊なサーマルヘッドを用いると
コストが高くなってしまうという問題点がある。そこで
本発明者は、先に、基材上に、平均溝幅が1〜10μm
の多数の細溝を有する多溝性層を形成した熱転写印刷用
紙を用いれば、溶融型熱転写印刷においても高解像度,
高画質な多階調記録が可能であることを見出し、また、
その内容を特願平6−67814号によって出願した。
【0004】ここで、上記先願に記載されている熱転写
印刷用紙について説明する。上記先願に記載の熱転写印
刷用紙は、図5に示すように、例えば合成紙,ポリエス
テル等のプラスチック主体の基材12b上に例えば厚さ
約10数μmの表面多溝性層12aを形成したものであ
る。表面多溝性層12aにおける細溝12a1は平均溝幅
が1〜10μmであり、図5に示すように略一定方向に
平行して多数形成されている。このような表面多溝性層
12aを形成した熱転写印刷用紙12を用いて熱溶融性
のインク1aを転写すると、図5(A)に示すように、
細溝12a1にインク1aを浸透すると共に、インク1a
の浸透量分の空気を逃がすので、浸透したインク1aが
矢印で示す如く細溝12a1に沿って広がって濃度を広範
囲に制御することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
願に記載されている熱転写印刷用紙12の細溝12a1
は、その内側壁が熱転写印刷用紙12の表面に対して直
角に形成されているので、図6に示すように、浸透した
インク1aが細溝12a1の内側壁に付着してインク浸透
量に比例した濃度とはなりにくいという問題点が明らか
となった。即ち、図6における左端の細溝12a1より順
にそれぞれd1,d2,d3なる量のインク1aが転写
されたとすると、少量d1,d2ではインク1aが細溝
12a1の内側壁に付着し、ある程度の量d3になるとイ
ンク1aが細溝12a1の両内側壁を繋ぐように広がるの
で、視覚上の濃度が急激に増加してしまう。
【0006】また、表面多溝性層12aを強度的に安定
に形成するためには、細溝12a1の溝幅L1に対し、細
溝12a1以外の部分の幅L2を十分大きくしなければな
らず、結果としてインク1aの転写部分が少なくなって
高濃度が得にくいという問題点も明らかとなった。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、さらに高解像度・高画質の多階調画像を得
ることができる熱転写印刷用紙及び溶融型熱転写印刷装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1)熱溶融性のインク
を用いる溶融型熱転写印刷に供する熱転写印刷用紙であ
り、基材上に、平均溝幅が1〜10μmの多数の細溝を
有する多溝性層を形成し、この細溝の内側壁を90°未
満の傾斜角度で傾斜させたことを特徴とする熱転写印刷
用紙を提供し、(2)上記(1)の熱転写印刷用紙と、
熱溶融性のインクが薄膜フィルム上に塗布されたインク
リボンと、このインクリボンを選択的に加熱して前記イ
ンクを前記熱転写印刷用紙に転写する転写手段とを備え
ることを特徴とする熱転写印刷装置を提供するものであ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の熱転写印刷用紙及び熱転写印
刷装置について、添付図面を参照して説明する。図1は
本発明の熱転写印刷用紙の一実施例を示す側面図、図2
は本発明の熱転写印刷用紙の他の実施例を示す側面図、
図3は本発明の熱転写印刷用紙を説明するための図、図
4は本発明の熱転写印刷装置の一実施例を示す側面図で
ある。
【0010】本発明の熱転写印刷用紙2は、図1に示す
ように、例えば合成紙,ポリエステル等のプラスチック
主体の基材2b上に例えば厚さ約10数μmの表面多溝
性層2aを形成したものである。表面多溝性層2aにお
ける細溝2a1は平均溝幅が1〜10μmであり、略一定
方向に平行して多数形成されている。なお、細溝2a1の
平均溝幅を1〜10μmとする理由は上記先願に詳細に
記載されている。表面多溝性層2aにおける細溝2a1
は、副走査方向に略平行に形成されていることが望まし
く、また、副走査方向に1画素以上の長さを有すること
が望ましい。さらに、本発明の熱転写印刷用紙2におけ
る細溝2a1は、内側壁が熱転写印刷用紙2の表面に対し
て90°未満の傾斜角度θで傾斜していることに特徴が
ある。
【0011】図1における左端の細溝2a1より順にそれ
ぞれd1,d2,d3なる量のインク1aが転写された
とすると、少量d1,d2ではインク1aが細溝2a1の
内側壁に付着し、ある程度の量d3になるとインク1a
が細溝2a1の両内側壁を繋ぐように広がる。この時、細
溝2a1の内側壁は傾斜しているので、付着したインク1
aは熱転写印刷用紙2の表面より観察することができ
る。従って、インク1aの転写量がd1,d2,d3と
増加しても、視覚上の濃度は連続的であり、従来のよう
に濃度が急激に増加してしまうことがない。これによ
り、本発明の熱転写印刷用紙2は、インク浸透量に比例
した濃度を得ることができ、高画質な画像を得ることが
できる。
【0012】そして、細溝2a1がインク1aに浸透する
と共に、インク1aの浸透量分の空気を逃がすので、浸
透したインク1aが細溝2a1に沿って広がって濃度を広
範囲に制御することができる。
【0013】以上のような本発明の熱転写印刷用紙2で
は、細溝2a1の内側壁が傾斜していることから、細溝2
a1の溝幅L1を細溝2a1以外の部分の幅L2より大きく
しても表面多溝性層2aは強度的に安定したものとな
る。従って、細溝2a1の溝幅L1を細溝2a1以外の部分
の幅L2より十分大きくすることができるので、インク
1aの転写部分を多くすることができ、高濃度を得るこ
とができる。
【0014】本発明の熱転写印刷用紙2における細溝2
a1の形状は図1のような台形状のものに限定されること
なく、図2における(A)に示すような三角形状、
(B)に示すような半円形状、(C)に示すような形状
等、種々のものを用いることができる。熱転写印刷用紙
2の製造方法としては、基材2b上に感光剤を塗布し、
これに溝パターンを照射した後に現像して溝部分の感光
剤を除去したり、基材2b上に白色塗料を溝を形成する
ように印刷したり、基材2b上に白色塗料を均一に塗布
した後に溝状に切削する等がある。また、基材2bは木
材のパルプから作られた一般印刷用紙,合成紙,PET
等でもよく、表面多溝性層2aは透明バインダ,ポリエ
ステル・シリコン系の樹脂等でもよい。
【0015】さらに、細溝2a1の内側壁の傾斜角度θに
ついて詳細に検討する。インクリボン1(後述する図4
に図示)に塗布されたインク1aの塗布量を1.5g/
2とすると、これは塗布厚約1.5μmに相当するの
で、細溝2a1の溝深さは最低1.5μm必要である。ま
た、Y,M,Cの3色分では溝深さは最低4.5μmと
なる。例えば、細溝2a1の溝幅を5μmとし、溝深さを
1.5〜4.5μmとした時の傾斜角度θを求めると、
図3に示すように、31°〜60.9°となる。同様に
して、溝幅1〜10μmに対して傾斜角度θを検討した
結果、次のように設定することが望ましいことが明かと
なった。
【0016】溝幅1〜3μm未満では、溝深さを確保す
ることが重要であり、傾斜角度θは90°でも支障はな
い。溝幅3μmでは傾斜角度θは45°〜71°、溝幅
10μmでは傾斜角度θは16°〜42°となった。な
お、この溝幅10μmのように溝幅が広い場合には、図
2(C)のような傾斜角度が2段になっているような構
造がよい。以上の検討から、細溝2a1の内側壁の傾斜角
度θは、より望ましくは16°〜71°となる。
【0017】以上のような本発明の熱転写印刷用紙2を
用いた本発明の熱転写印刷装置について説明する。本発
明の熱転写印刷装置は、図4に示すように、薄膜フィル
ム1b上に熱溶融性のインク1aが塗布されたインクリ
ボン1と、本発明の熱転写印刷用紙2と、サーマルヘッ
ド3と、プラテンローラ4とを備えて構成される。サー
マルヘッド3とプラテンローラ4との間に、熱転写印刷
用紙2とインクリボン1とを重ね合わせて搬送し、サー
マルヘッド3をプラテンローラ4に対して押圧すると共
にサーマルヘッド3の発熱抵抗体を加熱してインクリボ
ン1のインク1aを熱転写印刷用紙2に転写するもので
ある。なお、インクリボン1としては、Y,M,Cの3
色もしくはY,M,C,Kの4色のインク1aを塗布し
たものを用いる。
【0018】サーマルヘッド3の発熱抵抗体は、周知の
ように矩形状に形成され、発熱抵抗体の温度分布は発熱
抵抗体の中央部が最も高く、周辺になるに従って低くな
る温度勾配を持っており、インク1aの溶融温度以上の
部分が溶融することになる。この温度勾配を利用してイ
ンク1aの溶融面積を制御することができる。発熱抵抗
体に流す電流を表現階調に応じて変化させると、インク
1aの溶融面積が制御され、多階調表現が実現すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の熱
転写印刷用紙は、平均溝幅が1〜10μmの多数の細溝
を有する多溝性層を形成し、この細溝の内側壁を90°
未満の傾斜角度で傾斜させたので、また、本発明の熱転
写印刷装置は、本発明の熱転写印刷用紙と、熱溶融性の
インクが薄膜フィルム上に塗布されたインクリボンと、
このインクリボンを選択的に加熱してインクを熱転写印
刷用紙に転写する転写手段とを備えるものであるので、
インク浸透量に比例した濃度を得ることができ、階調表
現範囲が広く、高解像度・高画質の多階調画像を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写印刷用紙の一実施例を示す側面
図である。
【図2】本発明の熱転写印刷用紙の他の実施例を示す側
面図である。
【図3】本発明の熱転写印刷用紙を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の熱転写印刷装置の一実施例を示す側面
図である。
【図5】従来の熱転写印刷用紙を示す図である。
【図6】従来の熱転写印刷用紙の問題点を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 インクリボン 1a インク 1b 薄膜フィルム 2 熱転写印刷用紙 2a 表面多溝性層 2a1 細溝 2b 基材 3 サーマルヘッド 4 プラテンローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱溶融性のインクを用いる溶融型熱転写印
    刷に供する熱転写印刷用紙であり、基材上に、平均溝幅
    が1〜10μmの多数の細溝を有する多溝性層を形成
    し、この細溝の内側壁を90°未満の傾斜角度で傾斜さ
    せたことを特徴とする熱転写印刷用紙。
  2. 【請求項2】前記細溝は、少なくとも副走査方向の長さ
    が1画素以上であり、副走査方向に略平行に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の熱転写印刷用紙。
  3. 【請求項3】前記細溝は、前記細溝の溝幅より小なる間
    隔で形成されていることを特徴とする請求項1記載の熱
    転写印刷用紙。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の熱転
    写印刷用紙と、熱溶融性のインクが薄膜フィルム上に塗
    布されたインクリボンと、このインクリボンを選択的に
    加熱して前記インクを前記熱転写印刷用紙に転写する転
    写手段とを備えることを特徴とする熱転写印刷装置。
JP7123064A 1995-04-24 1995-04-24 熱転写印刷用紙及び熱転写印刷装置 Pending JPH08290685A (ja)

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JP7123064A Pending JPH08290685A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 熱転写印刷用紙及び熱転写印刷装置

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JP (1) JPH08290685A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009285920A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Kyocera Corp 印刷装置および印刷方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009285920A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Kyocera Corp 印刷装置および印刷方法

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