JPH0828944B2 - モータ用回転子 - Google Patents
モータ用回転子Info
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- JPH0828944B2 JPH0828944B2 JP1198367A JP19836789A JPH0828944B2 JP H0828944 B2 JPH0828944 B2 JP H0828944B2 JP 1198367 A JP1198367 A JP 1198367A JP 19836789 A JP19836789 A JP 19836789A JP H0828944 B2 JPH0828944 B2 JP H0828944B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インナーロータ形のブラシレスモータに用
いられる回転子に関する。
いられる回転子に関する。
[従来の技術] 例えばステッピングモータにおいて、例えば15000rpm
以上の高速回転が達成できるような、高入力・高出力の
ものは従来提供されていないが、このようなモータを得
るには、ステータの励磁相を切換えるスイッチングロス
を少なくできるように回転子磁極の数が少なく高磁束の
回転子を形成すればよい。
以上の高速回転が達成できるような、高入力・高出力の
ものは従来提供されていないが、このようなモータを得
るには、ステータの励磁相を切換えるスイッチングロス
を少なくできるように回転子磁極の数が少なく高磁束の
回転子を形成すればよい。
そこで、このようなモータを得るにあたって、モータ
の径に制約がある場合には、第7図に示す回転子軸1上
に複数個の回転子本体2を取付けて高磁束化を図った回
転子10を採用することが考えられている。
の径に制約がある場合には、第7図に示す回転子軸1上
に複数個の回転子本体2を取付けて高磁束化を図った回
転子10を採用することが考えられている。
上記回転子本体2は、軸方向に着磁された円板状の永
久磁石3の両側面に、夫々ロータヨーク4を重ね合わせ
て形成されている。そして、各回転子本体2は、回転子
軸1の一端側に同じ極が位置され、かつ、他方の極が回
転子軸1の他端側に位置されるようにして、回転子軸1
上に整列的に、しかも互いに間隔Gをもって取付けられ
ている。
久磁石3の両側面に、夫々ロータヨーク4を重ね合わせ
て形成されている。そして、各回転子本体2は、回転子
軸1の一端側に同じ極が位置され、かつ、他方の極が回
転子軸1の他端側に位置されるようにして、回転子軸1
上に整列的に、しかも互いに間隔Gをもって取付けられ
ている。
なお、第7図中5はモータフレーム、6はステータコ
ア7とこれに巻かれたコイル8とからなる固定子、9は
軸受を示している。固定子6はその内部に回転子本体2
を収容してモータフレーム5内に設けられており、ま
た、一対の軸受9は回転子軸1を回転自在に支持してい
る。
ア7とこれに巻かれたコイル8とからなる固定子、9は
軸受を示している。固定子6はその内部に回転子本体2
を収容してモータフレーム5内に設けられており、ま
た、一対の軸受9は回転子軸1を回転自在に支持してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 上記のように複数個の回転子本体2が、間隙Gをもっ
て互いに離間して設けられる回転子10を用いる場合に
は、回転子10および固定子6の軸方向寸法が大きくな
り、モータが大形化するという問題がある。
て互いに離間して設けられる回転子10を用いる場合に
は、回転子10および固定子6の軸方向寸法が大きくな
り、モータが大形化するという問題がある。
それに伴って、コイル8の巻き量が多くなるから、そ
の銅損が増えて、モータの効率が低下するという問題が
ある。
の銅損が増えて、モータの効率が低下するという問題が
ある。
本発明の目的は、複数個の回転子本体を有するにも拘
らず、高速回転に適し、かつ、小形でモータ効率を向上
させ得るとともに、回転を円滑化できるモータ用回転子
を得ることにある。
らず、高速回転に適し、かつ、小形でモータ効率を向上
させ得るとともに、回転を円滑化できるモータ用回転子
を得ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明のモータ用回転子
は、軸方向に沿って着磁された円板状の永久磁石と、こ
の磁石の両側面に夫々重ね合わされる一対のロータヨー
クとからなる回転子本体を偶数個備え、これら偶数個の
回転子本体を、同極性のロータヨーク同志を重ね合わせ
て上記回転子本体の回転子軸上に積層状態に取付け、上
記各回転子本体の一対のロータヨークを、その周面の一
部に上記永久磁石の外周面を覆う円弧状カバー部を有し
て断面L字形とするとともに、これら一対のロータヨー
クをそのカバー部が上記回転子軸に対して点対称となる
配置に設けて、上記一対のロータヨークのカバー部から
なる回転子磁極を周方向に2極設けたことを特徴とする
ものである。
は、軸方向に沿って着磁された円板状の永久磁石と、こ
の磁石の両側面に夫々重ね合わされる一対のロータヨー
クとからなる回転子本体を偶数個備え、これら偶数個の
回転子本体を、同極性のロータヨーク同志を重ね合わせ
て上記回転子本体の回転子軸上に積層状態に取付け、上
記各回転子本体の一対のロータヨークを、その周面の一
部に上記永久磁石の外周面を覆う円弧状カバー部を有し
て断面L字形とするとともに、これら一対のロータヨー
クをそのカバー部が上記回転子軸に対して点対称となる
配置に設けて、上記一対のロータヨークのカバー部から
なる回転子磁極を周方向に2極設けたことを特徴とする
ものである。
[作用] 偶数個の回転子本体は互いに積層されて回転子軸上に
取付けられているので、この回転子全体の軸方向長さを
短くできるとともに、それに伴って固定子のコイル量を
少なくできる。そして、積層された各回転子本体の合わ
せ面の極性を同極としたから、隣接する回転子本体同志
が磁気的に短絡することがない。そのため、複数の回転
子本体同志を積層して設けたにも拘らず、各回転子本体
が備える永久磁石の磁束を有効に利用できる。
取付けられているので、この回転子全体の軸方向長さを
短くできるとともに、それに伴って固定子のコイル量を
少なくできる。そして、積層された各回転子本体の合わ
せ面の極性を同極としたから、隣接する回転子本体同志
が磁気的に短絡することがない。そのため、複数の回転
子本体同志を積層して設けたにも拘らず、各回転子本体
が備える永久磁石の磁束を有効に利用できる。
また、各回転子本体の一対のロータヨークは円弧状カ
バー部を有して断面L字形をなし、そのカバー部が回転
子軸に対して点対称となる配置に一対のロータヨークを
設けた構成により、カバー部からなる回転子磁極を周方
向に2極だけ備えるので、回転子磁極の数を最小とでき
る。したがって、この回転子の回転に伴って回転子磁極
に対応してステータの励磁相を切換える時のスイッチン
グに要するロス(スイッチングロス)を少なくできるの
で、回転子を高速回転させるのに適する。
バー部を有して断面L字形をなし、そのカバー部が回転
子軸に対して点対称となる配置に一対のロータヨークを
設けた構成により、カバー部からなる回転子磁極を周方
向に2極だけ備えるので、回転子磁極の数を最小とでき
る。したがって、この回転子の回転に伴って回転子磁極
に対応してステータの励磁相を切換える時のスイッチン
グに要するロス(スイッチングロス)を少なくできるの
で、回転子を高速回転させるのに適する。
ところで、こうした高速化のために断面L字形をなす
ロータヨークを採用した構成においては、モータの運転
時においてロータヨークの形状的アンバランスを原因と
する力が作用する。しかし、回転子本体の積層数は偶数
であるから、互いに重ね合わされたロータヨークには、
回転軸の軸方向の力が互いに向かい合う方向に作用する
が、これらを相殺できる。それだけでなく、回転子の両
端に位置されたロータヨークに働く回転軸の軸方向の力
は、回転軸の軸線を境に径方向片側において互いに逆方
向に向くから、これらも相殺できる。
ロータヨークを採用した構成においては、モータの運転
時においてロータヨークの形状的アンバランスを原因と
する力が作用する。しかし、回転子本体の積層数は偶数
であるから、互いに重ね合わされたロータヨークには、
回転軸の軸方向の力が互いに向かい合う方向に作用する
が、これらを相殺できる。それだけでなく、回転子の両
端に位置されたロータヨークに働く回転軸の軸方向の力
は、回転軸の軸線を境に径方向片側において互いに逆方
向に向くから、これらも相殺できる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を第1図から第5図を参照し
て説明する。
て説明する。
回転子11は、回転子軸12と、この軸12上に偶数個積層
して取付けられる回転子本体13とから形成されている。
この回転子11は15000rpm以上の高速回転をなす高入力・
高出力のインナーロータ形のステッピングモータに使用
される。なお、回転子11と図示しないステータとの関係
は第7図のものと同様である。
して取付けられる回転子本体13とから形成されている。
この回転子11は15000rpm以上の高速回転をなす高入力・
高出力のインナーロータ形のステッピングモータに使用
される。なお、回転子11と図示しないステータとの関係
は第7図のものと同様である。
各回転子本体13は、永久磁石14と、一対のロータヨー
ク15とから形成されている。
ク15とから形成されている。
永久磁石14は、軸方向に沿って着磁された円板状をな
しており、その中心に回転子軸12が貫通する中心孔14a
を有している。
しており、その中心に回転子軸12が貫通する中心孔14a
を有している。
一対のロータヨーク15は、その大きさおよび形状とも
同一の構造である。これらのロータヨーク15は、第4図
および第5図に示すように永久磁石14の側面に重なるヨ
ーク主部16の周縁の一部に、この主部16に対して略直角
方向に延びるカバー部17を一体に設けて、断面L字形を
なしている。カバー部17は円弧状に形成されている。ま
た、ロータ主部16の中心には回転子軸12が貫通する中心
孔16aが形成されている。
同一の構造である。これらのロータヨーク15は、第4図
および第5図に示すように永久磁石14の側面に重なるヨ
ーク主部16の周縁の一部に、この主部16に対して略直角
方向に延びるカバー部17を一体に設けて、断面L字形を
なしている。カバー部17は円弧状に形成されている。ま
た、ロータ主部16の中心には回転子軸12が貫通する中心
孔16aが形成されている。
これら一対のロータヨーク15は、着磁された永久磁石
14の両側面にヨーク主部16を重ね合わせて設けられ、そ
れによってカバー部17が永久磁石14の外周面と対向し
て、この外周面の一部を覆って設けられている。しか
も、第1図および第2図に示すように一対のロータヨー
ク15は、そのカバー部17が回転子軸12に対して点対称の
配置となるようにして、永久磁石14の両側面に重ね合わ
されている。
14の両側面にヨーク主部16を重ね合わせて設けられ、そ
れによってカバー部17が永久磁石14の外周面と対向し
て、この外周面の一部を覆って設けられている。しか
も、第1図および第2図に示すように一対のロータヨー
ク15は、そのカバー部17が回転子軸12に対して点対称の
配置となるようにして、永久磁石14の両側面に重ね合わ
されている。
そして、上記構成をなす偶数個の各回転子本体13は回
転子軸12上に互いに積層して取付けられている。しか
も、これらの積層は、回転子軸12の軸線に直角に交差す
る方向に沿う線を基準とした場合に、この基準線の線対
称となる配置にして積層されている。換言すれば、同極
性のロータヨーク15同志を重ね合わせて、各回転子本体
13が積層されている。第3図に各ロータヨーク15の極性
を示す。
転子軸12上に互いに積層して取付けられている。しか
も、これらの積層は、回転子軸12の軸線に直角に交差す
る方向に沿う線を基準とした場合に、この基準線の線対
称となる配置にして積層されている。換言すれば、同極
性のロータヨーク15同志を重ね合わせて、各回転子本体
13が積層されている。第3図に各ロータヨーク15の極性
を示す。
なお、各回転子本体13は、回転子軸12に対して中心孔
14a,16aを圧入して取付けることによって、同極同志の
反発力に抗して動き止めされているが、必要によりスト
ッパリング等の動き止め手段を設けても差支えない。ま
た、隣接する回転子本体13のカバー部17の先端同志は僅
かなギャップをもって離れている。
14a,16aを圧入して取付けることによって、同極同志の
反発力に抗して動き止めされているが、必要によりスト
ッパリング等の動き止め手段を設けても差支えない。ま
た、隣接する回転子本体13のカバー部17の先端同志は僅
かなギャップをもって離れている。
このような構成の回転子11を用いたステッピングモー
タは、回転子11の各回転子本体13を内部に収容して設け
られた図示しない固定子のコイルを励磁し、その励磁相
を順次切換えることにより、この固定子のステータと各
回転子本体13との間に形成される磁気回路によって、回
転子11を回転させる。そして、回転子11のロータヨーク
15はカバー部17を有していて、ロータヨーク15とステー
タの突極との対向面積が大きいので、これらの間に磁束
を極めて容易に通すことができる。また、回転子11は複
数の回転子本体13を備えており、これら本体13の夫々
は、後述のように有効磁束が減じることがないので、回
転子本体13の数に応じて磁束を高めることができる。し
かも、各回転子本体13の一対のロータヨーク15は円弧状
カバー部17を有して断面L字形をなし、そのカバー部17
が回転子軸12に対して点対称となる配置に一対のロータ
ヨーク15を設けたことにより、カバー部17からなる回転
子磁極を周方向に2極だけ備える構成とできる。すなわ
ち、回転子磁極の数を最小とできる。それにより、この
回転子11の回転に伴って回転子磁極に対応して図示しな
いステータの励磁相を切換える時のスイッチングに要す
る時間的ロス(スイッチングロス)を少なくできる。こ
のように回転子磁極の数が周方向に2極と最小であるこ
とに伴い、この回転子11を備えるモータのスイッチング
ロスが少ないことと相俟って、既述のように回転子11の
磁束が高められているから、高速回転に適するものであ
る。
タは、回転子11の各回転子本体13を内部に収容して設け
られた図示しない固定子のコイルを励磁し、その励磁相
を順次切換えることにより、この固定子のステータと各
回転子本体13との間に形成される磁気回路によって、回
転子11を回転させる。そして、回転子11のロータヨーク
15はカバー部17を有していて、ロータヨーク15とステー
タの突極との対向面積が大きいので、これらの間に磁束
を極めて容易に通すことができる。また、回転子11は複
数の回転子本体13を備えており、これら本体13の夫々
は、後述のように有効磁束が減じることがないので、回
転子本体13の数に応じて磁束を高めることができる。し
かも、各回転子本体13の一対のロータヨーク15は円弧状
カバー部17を有して断面L字形をなし、そのカバー部17
が回転子軸12に対して点対称となる配置に一対のロータ
ヨーク15を設けたことにより、カバー部17からなる回転
子磁極を周方向に2極だけ備える構成とできる。すなわ
ち、回転子磁極の数を最小とできる。それにより、この
回転子11の回転に伴って回転子磁極に対応して図示しな
いステータの励磁相を切換える時のスイッチングに要す
る時間的ロス(スイッチングロス)を少なくできる。こ
のように回転子磁極の数が周方向に2極と最小であるこ
とに伴い、この回転子11を備えるモータのスイッチング
ロスが少ないことと相俟って、既述のように回転子11の
磁束が高められているから、高速回転に適するものであ
る。
さらに、各回転子本体13は、互いに間に磁気抵抗用の
空隙を確保することなく積層されている。そのため、回
転子11の軸方向長さを短くでき、それに伴って、固定子
も短くできるので、結局はモータを小形化できる。
空隙を確保することなく積層されている。そのため、回
転子11の軸方向長さを短くでき、それに伴って、固定子
も短くできるので、結局はモータを小形化できる。
しかも、この小形化により、ステータに巻かれるコイ
ルの量も少なくなるから、銅損が少なくなる。したがっ
て、それに応じてモータの効率を向上できる。なお、モ
ータの軸方向長さを短くしない場合には、回転子軸12に
より多くの回転子本体13を積層できるので、より高磁束
の回転子11とすることができることは勿論である。
ルの量も少なくなるから、銅損が少なくなる。したがっ
て、それに応じてモータの効率を向上できる。なお、モ
ータの軸方向長さを短くしない場合には、回転子軸12に
より多くの回転子本体13を積層できるので、より高磁束
の回転子11とすることができることは勿論である。
そして、各回転子本体13が積層されているにも拘ら
ず、隣接する回転子本体13の重なっているロータヨーク
15同志は同極であるので、隣接する回転子本体13同志が
磁気的に短絡することがない。したがって、各回転子本
体13が備える永久磁石14の磁束を有効に利用でき、有効
磁束が減少することがない。
ず、隣接する回転子本体13の重なっているロータヨーク
15同志は同極であるので、隣接する回転子本体13同志が
磁気的に短絡することがない。したがって、各回転子本
体13が備える永久磁石14の磁束を有効に利用でき、有効
磁束が減少することがない。
また本実施例は各回転子本体13を偶数個積層してある
から、回転時に発生する余計な力を相殺して、円滑に回
転できる。つまり、各回転子本体13のロータヨーク15は
カバー部17を有しているから、その形状的アンバランス
により各ロータヨーク15の夫々には回転に伴って、第1
図中点線矢印で示す力Fが作用する。各力Fは同じ大き
さである。なお、第1図中2点鎖線は、各ロータヨーク
15とそれに対応して作用する力Fとの対応関係を示すた
めに付されている。
から、回転時に発生する余計な力を相殺して、円滑に回
転できる。つまり、各回転子本体13のロータヨーク15は
カバー部17を有しているから、その形状的アンバランス
により各ロータヨーク15の夫々には回転に伴って、第1
図中点線矢印で示す力Fが作用する。各力Fは同じ大き
さである。なお、第1図中2点鎖線は、各ロータヨーク
15とそれに対応して作用する力Fとの対応関係を示すた
めに付されている。
これらの力Fは夫々回転子軸12の軸線に沿う分力F
1と、上記軸線に直角な方向に沿う分力F2とに分解でき
るが、そのうち分力F2は回転性能には殆ど影響しない。
そして、第1図に示されるように互いに重ね合わされた
ロータヨーク15同志の分力F2は、互いに向かい合ってい
るから、これらは相殺される。また、回転子11の両端
(第1図では上端および下端)に位置されたロータヨー
ク15のカパー部17は、回転子本体13が偶数個である故
に、回転子軸12の軸線を境にして径方向片側(第1図で
は右側)にあって、互いに逆方向に向いている。そのた
め、一方のロータヨーク15に働く分力F2は、回転子軸12
の一端方向に作用し、他方のロータヨーク15に働く分力
F2は回転子軸12の他端方向に作用するから、これらの分
力F2も相殺される。したがって、回転子11に作用する余
計な力をなくすことができ、モータの振動およびそれに
基づく騒音の発生を抑制できる。
1と、上記軸線に直角な方向に沿う分力F2とに分解でき
るが、そのうち分力F2は回転性能には殆ど影響しない。
そして、第1図に示されるように互いに重ね合わされた
ロータヨーク15同志の分力F2は、互いに向かい合ってい
るから、これらは相殺される。また、回転子11の両端
(第1図では上端および下端)に位置されたロータヨー
ク15のカパー部17は、回転子本体13が偶数個である故
に、回転子軸12の軸線を境にして径方向片側(第1図で
は右側)にあって、互いに逆方向に向いている。そのた
め、一方のロータヨーク15に働く分力F2は、回転子軸12
の一端方向に作用し、他方のロータヨーク15に働く分力
F2は回転子軸12の他端方向に作用するから、これらの分
力F2も相殺される。したがって、回転子11に作用する余
計な力をなくすことができ、モータの振動およびそれに
基づく騒音の発生を抑制できる。
なお、比較のために示した第6図は回転子本体13が奇
数個である場合である。この構成では、図中上下両端に
位置されたロータヨーク15のカバー部17が、回転子軸12
の軸線を境に挟んで両側に配置されるために、上記上下
両端に位置されたロータヨーク15に作用する分力F2は相
殺されることがない。そのため、回転子軸12に第6図中
矢印Aで示すような余計な力が与られ、回転子11の回転
に良くない影響を及ぼすおそれがある。
数個である場合である。この構成では、図中上下両端に
位置されたロータヨーク15のカバー部17が、回転子軸12
の軸線を境に挟んで両側に配置されるために、上記上下
両端に位置されたロータヨーク15に作用する分力F2は相
殺されることがない。そのため、回転子軸12に第6図中
矢印Aで示すような余計な力が与られ、回転子11の回転
に良くない影響を及ぼすおそれがある。
[発明の効果] 以上説明した本発明のモータ用回転子においては、軸
方向に沿って着磁された円板状の永久磁石と、この磁石
の両側面に夫々重ね合わされる一対のロータヨークとか
らなる回転子本体を偶数個備え、これら偶数個の回転子
本体を、同極性のロータヨーク同志を重ね合わせて上記
回転子本体の回転子軸上に積層状態に取付け、上記各回
転子本体の一対のロータヨークを、その周面の一部に上
記永久磁石の外周面を覆う円弧状カバー部を有して断面
L字形とするとともに、これら一対のロータヨークをそ
のカバー部が上記回転子軸に対して点対称となる配置に
設けて、上記一対のロータヨークのカバー部からなる回
転子磁極を周方向に2極設けてなるから、有効磁束が減
少することなく、軸方向長さが短い小形な回転子を得る
ことができ、そして、この回転子の使用によりモータ効
率も向上させることができ、また、この回転子は高磁束
化が図られているとともに回転子磁極の数が最小である
ことにより、高速回転に適し、しかも、高速化のために
使用した断面L字形のロータヨークの形状を原因とする
アンバランスによる力を消失させて、円滑な回転を得る
ことができる。
方向に沿って着磁された円板状の永久磁石と、この磁石
の両側面に夫々重ね合わされる一対のロータヨークとか
らなる回転子本体を偶数個備え、これら偶数個の回転子
本体を、同極性のロータヨーク同志を重ね合わせて上記
回転子本体の回転子軸上に積層状態に取付け、上記各回
転子本体の一対のロータヨークを、その周面の一部に上
記永久磁石の外周面を覆う円弧状カバー部を有して断面
L字形とするとともに、これら一対のロータヨークをそ
のカバー部が上記回転子軸に対して点対称となる配置に
設けて、上記一対のロータヨークのカバー部からなる回
転子磁極を周方向に2極設けてなるから、有効磁束が減
少することなく、軸方向長さが短い小形な回転子を得る
ことができ、そして、この回転子の使用によりモータ効
率も向上させることができ、また、この回転子は高磁束
化が図られているとともに回転子磁極の数が最小である
ことにより、高速回転に適し、しかも、高速化のために
使用した断面L字形のロータヨークの形状を原因とする
アンバランスによる力を消失させて、円滑な回転を得る
ことができる。
第1図から第5図は本発明の一実施例を示し、第1図は
断面図、第2図は斜視図、第3図は分解断面図、第4図
はロータヨークの平面図、第5図は第4図中V−V線に
沿う断面図である。第6図は奇数個の回転子本体を備え
た回転子の断面図である。第7図は従来の回転子を備え
たモータの断面図である。 11……回転子、12……回転子軸、13……回転子本体、14
……永久磁石、15……ロータヨーク、17……カバー部。
断面図、第2図は斜視図、第3図は分解断面図、第4図
はロータヨークの平面図、第5図は第4図中V−V線に
沿う断面図である。第6図は奇数個の回転子本体を備え
た回転子の断面図である。第7図は従来の回転子を備え
たモータの断面図である。 11……回転子、12……回転子軸、13……回転子本体、14
……永久磁石、15……ロータヨーク、17……カバー部。
Claims (1)
- 【請求項1】軸方向に沿って着磁された円板状の永久磁
石と、この磁石の両側面に夫々重ね合わされる一対のロ
ータヨークとからなる回転子本体を偶数個備え、 これら偶数個の回転子本体を、同極性のロータヨーク同
志を重ね合わせて上記回転子本体の回転子軸上に積層状
態に取付け、 上記各回転子本体の一対のロータヨークを、その周面の
一部に上記永久磁石の外周面を覆う円弧状カバー部を有
して断面L字形とするとともに、これら一対のロータヨ
ークをそのカバー部が上記回転子軸に対して点対称とな
る配置に設けて、上記一対のロータヨークのカバー部か
らなる回転子磁極を周方向に2極設けたことを特徴とす
るモータ用回転子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1198367A JPH0828944B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | モータ用回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1198367A JPH0828944B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | モータ用回転子 |
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JPH0365034A JPH0365034A (ja) | 1991-03-20 |
JPH0828944B2 true JPH0828944B2 (ja) | 1996-03-21 |
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ID=16389929
Family Applications (1)
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JP1198367A Expired - Fee Related JPH0828944B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | モータ用回転子 |
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JP (1) | JPH0828944B2 (ja) |
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Family Cites Families (2)
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JPS6416184U (ja) * | 1987-07-21 | 1989-01-26 |
-
1989
- 1989-07-31 JP JP1198367A patent/JPH0828944B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0365034A (ja) | 1991-03-20 |
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