JPH0828729A - 湯水混合栓 - Google Patents
湯水混合栓Info
- Publication number
- JPH0828729A JPH0828729A JP16693594A JP16693594A JPH0828729A JP H0828729 A JPH0828729 A JP H0828729A JP 16693594 A JP16693594 A JP 16693594A JP 16693594 A JP16693594 A JP 16693594A JP H0828729 A JPH0828729 A JP H0828729A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water side
- water
- hot water
- valve seat
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Temperature-Responsive Valves (AREA)
- Safety Valves (AREA)
- Multiple-Way Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構造で水と湯の混合比を設定及び定量
吐水を可能とすると同時に流量の変更もできる湯水混合
栓を提供すること。 【構成】 本体の流路中に水側及び湯側の弁座環を備
え、外部から操作可能な温度調整スピンドルによって一
軸操作される水側及び湯側の先細り状の弁体を対応する
弁座環に抜き差し可能とし、弁座環の少なくとも一方を
その軸線方向に移動させる流量調節ハンドルを備え、温
度調整スピンドルの回転操作により水側及び湯側の弁体
と弁座環との間の環状流路面積の和を一定とした定量吐
水を可能とし、流量調節ハンドルの回転操作によって、
水側及び湯側の弁体とそれぞれに対応する弁座環との相
対移動距離を大きくしたり小さくしたりすることで、流
量の変更も可能とする。
吐水を可能とすると同時に流量の変更もできる湯水混合
栓を提供すること。 【構成】 本体の流路中に水側及び湯側の弁座環を備
え、外部から操作可能な温度調整スピンドルによって一
軸操作される水側及び湯側の先細り状の弁体を対応する
弁座環に抜き差し可能とし、弁座環の少なくとも一方を
その軸線方向に移動させる流量調節ハンドルを備え、温
度調整スピンドルの回転操作により水側及び湯側の弁体
と弁座環との間の環状流路面積の和を一定とした定量吐
水を可能とし、流量調節ハンドルの回転操作によって、
水側及び湯側の弁体とそれぞれに対応する弁座環との相
対移動距離を大きくしたり小さくしたりすることで、流
量の変更も可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湯と水を混合する湯水
混合栓に係り、一軸操作によって湯と水の混合比を変え
て一定量の吐水を可能とすると共に混合水の流量も変更
できるようにした装置構成に関する。
混合栓に係り、一軸操作によって湯と水の混合比を変え
て一定量の吐水を可能とすると共に混合水の流量も変更
できるようにした装置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】湯と水を混合して適温の混合水とする湯
水混合栓には、混合水の温度を設定した後、給水,給湯
圧の変動等によって温度変化が生じたときに自動的に設
定温度に戻す自動温度調整機能を備えたものがある。
水混合栓には、混合水の温度を設定した後、給水,給湯
圧の変動等によって温度変化が生じたときに自動的に設
定温度に戻す自動温度調整機能を備えたものがある。
【0003】この種の例としては、湯水混合栓の本体の
内部流路に感温機能部を組み込み、これによって温度変
動を生じたときに水と湯との混合比を一軸上で変える弁
体を移動させ、混合水の温度を設定した温度に維持する
というものである。
内部流路に感温機能部を組み込み、これによって温度変
動を生じたときに水と湯との混合比を一軸上で変える弁
体を移動させ、混合水の温度を設定した温度に維持する
というものである。
【0004】この感温機能部の例として、たとえば実開
昭62−50385号公報に記載されているように、熱
膨張・収縮性のワックスを封入した感温体を用い、この
感温体の一端から出没するピンの動きによって弁体の位
置を変更するものがある。
昭62−50385号公報に記載されているように、熱
膨張・収縮性のワックスを封入した感温体を用い、この
感温体の一端から出没するピンの動きによって弁体の位
置を変更するものがある。
【0005】また、このようなワックスの熱膨張・収縮
を利用するのに代えて、給水及び給湯の圧力変動を受圧
部材を介して弁体のストロークに変換し、給水及び給湯
圧を平衡に保つ圧力平衡弁を備えたものもある。
を利用するのに代えて、給水及び給湯の圧力変動を受圧
部材を介して弁体のストロークに変換し、給水及び給湯
圧を平衡に保つ圧力平衡弁を備えたものもある。
【0006】更に、特開昭62−259116号公報に
記載のように、混合水の供給量を定量に維持するため、
湯側弁と水側弁に加えて定流量弁を備え、これらの各弁
をコントローラによって制御するようにしたものも既に
利用されている。
記載のように、混合水の供給量を定量に維持するため、
湯側弁と水側弁に加えて定流量弁を備え、これらの各弁
をコントローラによって制御するようにしたものも既に
利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、感温体を用
いるものでは、弁体を軸線方向に移動させて弁開度を調
整し、湯と水との混合比を変えて温度調整する構造とな
る。このため、操作時に湯側と水側の弁開度が急激に変
わってしまい、調整した直後には設定温度を挟んで上下
に温度が変動するハンチング現象を生じやすい。また、
温度設定するときでも、ハンドルの回転角度に比べて弁
開度の増減が急激に行われる傾向にあることから、設定
値を超えてオーバーシュートすることも多い。
いるものでは、弁体を軸線方向に移動させて弁開度を調
整し、湯と水との混合比を変えて温度調整する構造とな
る。このため、操作時に湯側と水側の弁開度が急激に変
わってしまい、調整した直後には設定温度を挟んで上下
に温度が変動するハンチング現象を生じやすい。また、
温度設定するときでも、ハンドルの回転角度に比べて弁
開度の増減が急激に行われる傾向にあることから、設定
値を超えてオーバーシュートすることも多い。
【0008】一方、圧力平衡弁の場合では、湯側と水側
の圧力変動に対してはこれを緩衝して温度変動を抑える
ことを目的としているため、混合水の温度調整のために
は別途温度調整弁を備えることになる。このため、流路
構造が複雑になって組み込む部材も多くなるほか本体も
大型となり、一般仕様への対応面からみると適合性を欠
く。
の圧力変動に対してはこれを緩衝して温度変動を抑える
ことを目的としているため、混合水の温度調整のために
は別途温度調整弁を備えることになる。このため、流路
構造が複雑になって組み込む部材も多くなるほか本体も
大型となり、一般仕様への対応面からみると適合性を欠
く。
【0009】更に、定流量弁を別途備えるものも、同様
に装置が大型化することは裂けられず、圧力平衡弁型の
ものと同様の問題がある。
に装置が大型化することは裂けられず、圧力平衡弁型の
ものと同様の問題がある。
【0010】本発明において解決すべき課題は、簡単な
構造で水と湯の混合比を設定及び定量吐水を可能とする
と同時に流量の変更もできる湯水混合栓を提供すること
にある。
構造で水と湯の混合比を設定及び定量吐水を可能とする
と同時に流量の変更もできる湯水混合栓を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、本体の水流入
路及び湯流入路とその下流に設けた混合水流出路との間
の流路にそれぞれ水側及び湯側の弁座環を備え、外部か
ら操作可能な温度調整スピンドルに連接され前記弁座環
の中に挿入した先細り状の水側弁体及び湯側弁体を設
け、前記水側又は湯側の弁座環の少なくとも一方を軸線
方向に移動させる流量調節ハンドルを備えてなり、前記
温度調整スピンドルの回転操作によって、前記水側及び
湯側の弁体と弁座環との間の環状流路面積の和を一定に
したシフトを可能とし、更に前記流量調節ハンドルの回
転操作によって、前記水側及び湯側の弁体とそれぞれに
対応する弁座環との相対移動距離を変更可能としてなる
ことを特徴とする。
路及び湯流入路とその下流に設けた混合水流出路との間
の流路にそれぞれ水側及び湯側の弁座環を備え、外部か
ら操作可能な温度調整スピンドルに連接され前記弁座環
の中に挿入した先細り状の水側弁体及び湯側弁体を設
け、前記水側又は湯側の弁座環の少なくとも一方を軸線
方向に移動させる流量調節ハンドルを備えてなり、前記
温度調整スピンドルの回転操作によって、前記水側及び
湯側の弁体と弁座環との間の環状流路面積の和を一定に
したシフトを可能とし、更に前記流量調節ハンドルの回
転操作によって、前記水側及び湯側の弁体とそれぞれに
対応する弁座環との相対移動距離を変更可能としてなる
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】温度調整スピンドルを回転操作すると、水側及
び湯側の弁体はそれぞれに対応する弁座環が固定された
位置にあるので、この弁座環に嵌まり込む度合いに応じ
た弁開度の設定が行われ、混合水の温度が設定される。
そして、水側及び湯側の流路面積の和を一定にすること
によって、混合水の定量吐水が可能となる。
び湯側の弁体はそれぞれに対応する弁座環が固定された
位置にあるので、この弁座環に嵌まり込む度合いに応じ
た弁開度の設定が行われ、混合水の温度が設定される。
そして、水側及び湯側の流路面積の和を一定にすること
によって、混合水の定量吐水が可能となる。
【0013】また、流量調節ハンドルによって、弁座環
どうしが互いに接近すう方向に移動させると、水側及び
湯側の弁体との距離が大きくなり、先細り状の弁体と弁
座環との間の環状流路の流路面積が拡大する。これによ
り、全体の吐出流量が大きくなり、流量の設定変更も可
能となる。
どうしが互いに接近すう方向に移動させると、水側及び
湯側の弁体との距離が大きくなり、先細り状の弁体と弁
座環との間の環状流路の流路面積が拡大する。これによ
り、全体の吐出流量が大きくなり、流量の設定変更も可
能となる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の湯水混合栓を示す要部の正面
縦断面図である。
縦断面図である。
【0015】図において、湯水混合栓の本体1の下部の
両端には水流入路1a及び湯流入路1bを形成すると共
に上端の中央部には混合水流出路1cを設ける。水,湯
流入路1a,1bと混合水流出路1cとの間には水と湯
とを混合させる混合チャンバ1dを設け、この中に水側
及び湯側の流路を開閉する弁要素を組み込む。
両端には水流入路1a及び湯流入路1bを形成すると共
に上端の中央部には混合水流出路1cを設ける。水,湯
流入路1a,1bと混合水流出路1cとの間には水と湯
とを混合させる混合チャンバ1dを設け、この中に水側
及び湯側の流路を開閉する弁要素を組み込む。
【0016】水流入路1aの上端に臨む部分には、バル
ブハウジング2を混合チャンバ1dと同軸上に組み込
む。このバルブハウジング2は、本体1との間でスプラ
イン2a接合されてその軸線方向に移動可能であり、周
面にパッキン2bを設けた先端部分を混合チャンバ1d
の中に挿入配置したものである。また、バルブハウジン
グ2の周壁には流入口2cを開け、図示のようにこの流
入口2cが水流入路1aから右に外れた位置から整合す
る位置までの位置変化によって、水の供給流量を調整可
能とする。
ブハウジング2を混合チャンバ1dと同軸上に組み込
む。このバルブハウジング2は、本体1との間でスプラ
イン2a接合されてその軸線方向に移動可能であり、周
面にパッキン2bを設けた先端部分を混合チャンバ1d
の中に挿入配置したものである。また、バルブハウジン
グ2の周壁には流入口2cを開け、図示のようにこの流
入口2cが水流入路1aから右に外れた位置から整合す
る位置までの位置変化によって、水の供給流量を調整可
能とする。
【0017】バルブハウジング2の右端には流量調節ハ
ンドル3をネジ3a接合によって連結し、外周面に設け
たパッキン3bによって本体1の内部をシールする。そ
して、流量調節ハンドル3を回転操作すると、ネジ3a
及びスプライン2a接合によって、バルブハウジング2
はその軸線周りに回転することなく図において左右方向
に移動する。
ンドル3をネジ3a接合によって連結し、外周面に設け
たパッキン3bによって本体1の内部をシールする。そ
して、流量調節ハンドル3を回転操作すると、ネジ3a
及びスプライン2a接合によって、バルブハウジング2
はその軸線周りに回転することなく図において左右方向
に移動する。
【0018】バルブハウジング2には、これを軸線方向
に貫通してネジ4a接合した温度調整スピンドル4を組
み込み、その先端をバルブハウジング2の左端から混合
チャンバ1d側へ突き出す。そして、この温度調整スピ
ンドル4の先端には水側弁体5を一体に連結する。温度
調整スピンドル4の軸線方向の中途にはフランジ4bを
設け、このフランジ4bの一端面を流量調節ハンドル3
の端面に突き当て可能とすると共に、他端面をバルブハ
ウジング2の環状座2dに当接可能とする。これによ
り、温度調整スピンドル4は、図中のSのストロークの
範囲でのみの移動が可能であり、流量調節ハンドル3に
よってバルブハウジング2を図において左に移動させる
ことでこのストロークを大きく設定できる。
に貫通してネジ4a接合した温度調整スピンドル4を組
み込み、その先端をバルブハウジング2の左端から混合
チャンバ1d側へ突き出す。そして、この温度調整スピ
ンドル4の先端には水側弁体5を一体に連結する。温度
調整スピンドル4の軸線方向の中途にはフランジ4bを
設け、このフランジ4bの一端面を流量調節ハンドル3
の端面に突き当て可能とすると共に、他端面をバルブハ
ウジング2の環状座2dに当接可能とする。これによ
り、温度調整スピンドル4は、図中のSのストロークの
範囲でのみの移動が可能であり、流量調節ハンドル3に
よってバルブハウジング2を図において左に移動させる
ことでこのストロークを大きく設定できる。
【0019】バルブハウジング2の内部には、水側弁体
5が貫通する弁座環6を組み込んで固定する。この弁座
環6の内部には、図2の拡大断面図に示すように、パッ
キン6aを嵌め込みこれを弁座環6に着脱自在なリング
6bによって固定保持している。
5が貫通する弁座環6を組み込んで固定する。この弁座
環6の内部には、図2の拡大断面図に示すように、パッ
キン6aを嵌め込みこれを弁座環6に着脱自在なリング
6bによって固定保持している。
【0020】パッキン6aは、弁座環6及びリング6b
よりも内径が小さく、図示の例では円錐台状として示す
水側弁体5の軸線方向の位置によって、このパッキン6
aと水側弁体5の周りの環状断面の流路面積を可変とす
る。そして、パッキン6aの弁座環6及びリング6bへ
の組み込み構造によって、たとえば実公平2−4223
1号公報に記載されているように、給水圧力の変動に関
係なく常に一定量の水を下流側に供給する定流量弁とし
ての機能を持たせることができる。すなわち、給水圧が
低いときにはパッキン6aは図2に示す状態であって変
形を生じていないが、給水圧が高くなるとパッキン6a
は外周面側から中心に向かう圧潰変形して水側弁体5の
周面との間の通水面積が絞られる。このように、給水圧
の変化によるパッキン6aの変形を利用することによっ
て、設定された弁開度では給水圧の変動に関係なく常に
一定量の水を供給することができる。
よりも内径が小さく、図示の例では円錐台状として示す
水側弁体5の軸線方向の位置によって、このパッキン6
aと水側弁体5の周りの環状断面の流路面積を可変とす
る。そして、パッキン6aの弁座環6及びリング6bへ
の組み込み構造によって、たとえば実公平2−4223
1号公報に記載されているように、給水圧力の変動に関
係なく常に一定量の水を下流側に供給する定流量弁とし
ての機能を持たせることができる。すなわち、給水圧が
低いときにはパッキン6aは図2に示す状態であって変
形を生じていないが、給水圧が高くなるとパッキン6a
は外周面側から中心に向かう圧潰変形して水側弁体5の
周面との間の通水面積が絞られる。このように、給水圧
の変化によるパッキン6aの変形を利用することによっ
て、設定された弁開度では給水圧の変動に関係なく常に
一定量の水を供給することができる。
【0021】温度調整スピンドル4の先端には、湯流入
路1b側に臨む位置までの軸線長さを持つロッド7を配
置する。このロッド7は、その一端から軸線方向に摺動
孔7aを開けてこれに温度調整スピンドル4の先端を相
対移動可能に連接し、他端を本体1のプラグ1eの保持
孔1fに摺動自在に差し込んだものである。
路1b側に臨む位置までの軸線長さを持つロッド7を配
置する。このロッド7は、その一端から軸線方向に摺動
孔7aを開けてこれに温度調整スピンドル4の先端を相
対移動可能に連接し、他端を本体1のプラグ1eの保持
孔1fに摺動自在に差し込んだものである。
【0022】ロッド7の先端側には、水側弁体5と同じ
部品であって左右対称の姿勢とした湯側弁体8を外挿し
てその軸線方向に移動可能に組み込む。そして、同様に
水側弁体5を受ける弁座環6と共通部品の弁座環9を左
右対称に配置し、この中に湯側弁体8を貫通配置する。
なお、弁座環9は、水側と同様にパッキン9a及びリン
グ9bを備えたものである。
部品であって左右対称の姿勢とした湯側弁体8を外挿し
てその軸線方向に移動可能に組み込む。そして、同様に
水側弁体5を受ける弁座環6と共通部品の弁座環9を左
右対称に配置し、この中に湯側弁体8を貫通配置する。
なお、弁座環9は、水側と同様にパッキン9a及びリン
グ9bを備えたものである。
【0023】更に、プラグ1eと湯側弁体8との間には
コイルスプリング10を組込み、湯側弁体8を介してロ
ッド7を図1において右側に付勢する。
コイルスプリング10を組込み、湯側弁体8を介してロ
ッド7を図1において右側に付勢する。
【0024】ここで、温度調整スピンドル4のヘッドに
工具又はコインを掛けて回すと、この温度調整スピンド
ル4に固定した水側弁体5及びロッド7を介して一体と
した湯側弁体8とは同時に一軸上で同じ向きに移動す
る。このときの水側,湯側弁体5,8のそれぞれのパッ
キン6a,9aに対する相対位置の変化を示す概略図を
図3の(a)に示す。
工具又はコインを掛けて回すと、この温度調整スピンド
ル4に固定した水側弁体5及びロッド7を介して一体と
した湯側弁体8とは同時に一軸上で同じ向きに移動す
る。このときの水側,湯側弁体5,8のそれぞれのパッ
キン6a,9aに対する相対位置の変化を示す概略図を
図3の(a)に示す。
【0025】この図から判るように、温度調整スピンド
ル4を図1において右側に移動させると、水側弁体5と
パッキン6aとの間の環状断面流路は次第に減少してい
き、逆に湯側弁体8とパッキン6aとの間の流路面積は
増加していく。そして、水側,湯側弁体5,8及びパッ
キン6a,9aは共通部品であることから、水側での減
少割合と湯側での増加割合は等しい。
ル4を図1において右側に移動させると、水側弁体5と
パッキン6aとの間の環状断面流路は次第に減少してい
き、逆に湯側弁体8とパッキン6aとの間の流路面積は
増加していく。そして、水側,湯側弁体5,8及びパッ
キン6a,9aは共通部品であることから、水側での減
少割合と湯側での増加割合は等しい。
【0026】したがって、図3の(b)に示すように、
横軸に温度調整スピンドル4のストロークをとり、縦軸
に水流量(破線で示す)と湯流量(二点鎖線で示す)を
とると、これらの流量の特性は傾きが逆の直線状とな
る。そして、混合水の流量はこれらの水流量と湯流量と
の和であるから、図中の実線で示す一定値の流量Qとな
る。
横軸に温度調整スピンドル4のストロークをとり、縦軸
に水流量(破線で示す)と湯流量(二点鎖線で示す)を
とると、これらの流量の特性は傾きが逆の直線状とな
る。そして、混合水の流量はこれらの水流量と湯流量と
の和であるから、図中の実線で示す一定値の流量Qとな
る。
【0027】このように、温度調整スピンドル4を操作
すると、混合水の流量は変化せずに常に一定値を保ち、
水と湯との混合比のみが変わる。したがって、混合水量
を定量とし、混合水の温度は自由に変えることができる
吐水が可能となる。
すると、混合水の流量は変化せずに常に一定値を保ち、
水と湯との混合比のみが変わる。したがって、混合水量
を定量とし、混合水の温度は自由に変えることができる
吐水が可能となる。
【0028】混合水の流量の変更は、流量調節ハンドル
3を回す操作によって行い、バルブハウジング2を移動
させて水側及び湯側の弁座環6,9を互いに接近させる
ことによって、流量を増やすようにする。
3を回す操作によって行い、バルブハウジング2を移動
させて水側及び湯側の弁座環6,9を互いに接近させる
ことによって、流量を増やすようにする。
【0029】図1の状態は、バルブハウジング2が最も
右側に位置し、弁座環6,9との間の距離は最大であっ
て、このときの混合水の流量値は最も小さい。すなわ
ち、水側,湯側弁体5,8の間の距離は一定であり、こ
れらの間に位置する弁座環6,9のパッキン6a,9a
に対して水側,湯側の弁体5,8が近いほど、パッキン
6a,9aとの間に造られる環状流路の流路面積は小さ
くなる。したがって、図1の状態では、水側,湯側の弁
体5,8とパッキン6a,9aによって造られる環状流
路の合計流路面積は最小に設定される。
右側に位置し、弁座環6,9との間の距離は最大であっ
て、このときの混合水の流量値は最も小さい。すなわ
ち、水側,湯側弁体5,8の間の距離は一定であり、こ
れらの間に位置する弁座環6,9のパッキン6a,9a
に対して水側,湯側の弁体5,8が近いほど、パッキン
6a,9aとの間に造られる環状流路の流路面積は小さ
くなる。したがって、図1の状態では、水側,湯側の弁
体5,8とパッキン6a,9aによって造られる環状流
路の合計流路面積は最小に設定される。
【0030】ここで、流量調節ハンドル3を回してバル
ブハウジング2を図1において左側に移動させると、混
合チャンバ1dの一端に固定されている湯側の弁座環9
に対して水側の弁座環6が近づき、両者の間の距離が短
くなる。
ブハウジング2を図1において左側に移動させると、混
合チャンバ1dの一端に固定されている湯側の弁座環9
に対して水側の弁座環6が近づき、両者の間の距離が短
くなる。
【0031】図4はこの流量調節ハンドル3による調節
前後の各部材の位置関係を示す概略図である。
前後の各部材の位置関係を示す概略図である。
【0032】この図では、上に描いたものが図1の状態
に対応し、下に描いたものは流量調節ハンドル3を左側
へ最大ストローク移動させたときに対応する。
に対応し、下に描いたものは流量調節ハンドル3を左側
へ最大ストローク移動させたときに対応する。
【0033】混合水の流量が最小値に設定されていると
き、すなわち図1の状態であって図4の上に描いた位置
関係のときには、温度調整スピンドル4は図1で示した
ストロークSで移動する。そして、このときは先に説明
したように、一定流量の混合水が供給され温度調整スピ
ンドル4のストロークSによって混合水の温度が自由に
設定可能である。
き、すなわち図1の状態であって図4の上に描いた位置
関係のときには、温度調整スピンドル4は図1で示した
ストロークSで移動する。そして、このときは先に説明
したように、一定流量の混合水が供給され温度調整スピ
ンドル4のストロークSによって混合水の温度が自由に
設定可能である。
【0034】ここで、流量調節ハンドル3によってバル
ブハウジング2を図4の下の状態に示すようにΔSだけ
移動させた場合を考える。この状況では、図示のように
初期の最小流量値のときに比べて、パッキン6a,9a
の間の距離はΔSだけ短くなる。このため、図中の破線
で示す初期の水側,湯側の弁体5,7とパッキン6a,
9aとの間の位置関係をみると、湯側では初期状態と変
わりはないが、水側弁体5ではパッキン6aが左側へ移
動した結果、このパッキン6aから大きく離れる。した
がって、パッキン6a,9aに対する水側,湯側の弁体
5,8の移動ストロークは増え、弁開度の設定範囲を拡
大させることができる。
ブハウジング2を図4の下の状態に示すようにΔSだけ
移動させた場合を考える。この状況では、図示のように
初期の最小流量値のときに比べて、パッキン6a,9a
の間の距離はΔSだけ短くなる。このため、図中の破線
で示す初期の水側,湯側の弁体5,7とパッキン6a,
9aとの間の位置関係をみると、湯側では初期状態と変
わりはないが、水側弁体5ではパッキン6aが左側へ移
動した結果、このパッキン6aから大きく離れる。した
がって、パッキン6a,9aに対する水側,湯側の弁体
5,8の移動ストロークは増え、弁開度の設定範囲を拡
大させることができる。
【0035】すなわち、パッキン6a,9a間の距離の
縮小によって水側,湯側の弁体5,8は、初期の状態の
ストロークSからストローク(S+ΔS)となり、この
ΔSに対応する範囲でパッキン6a,9aに対する水
側,湯側の弁体5,8の相対位置を変えることができ
る。このため、図4において下半分に示す状態では、水
側,湯側の弁体5,8はそれぞれ破線と実線で示す位置
の間を移動でき、初期の状態に比べるとパッキン6a,
9aとの間の開度の変更幅を大きく設定できる。
縮小によって水側,湯側の弁体5,8は、初期の状態の
ストロークSからストローク(S+ΔS)となり、この
ΔSに対応する範囲でパッキン6a,9aに対する水
側,湯側の弁体5,8の相対位置を変えることができ
る。このため、図4において下半分に示す状態では、水
側,湯側の弁体5,8はそれぞれ破線と実線で示す位置
の間を移動でき、初期の状態に比べるとパッキン6a,
9aとの間の開度の変更幅を大きく設定できる。
【0036】以上により、流量調節ハンドル3の操作に
よって、水側,湯側弁体5,8とパッキン6a,9aの
相対位置が変化し、流量を増やす方向に設定できる。そ
して、流量を設定した後に、温度調整スピンドル4によ
って水側,湯側弁体5,8の位置を設定すれば、図3で
説明したように、一定流量の混合水の吐水が可能とな
る。
よって、水側,湯側弁体5,8とパッキン6a,9aの
相対位置が変化し、流量を増やす方向に設定できる。そ
して、流量を設定した後に、温度調整スピンドル4によ
って水側,湯側弁体5,8の位置を設定すれば、図3で
説明したように、一定流量の混合水の吐水が可能とな
る。
【0037】
【発明の効果】本発明では、水側弁体及び湯側弁体の作
動によって混合水の流量を常に一定化できるので、給
水,給湯の差圧が大きくても、吐出量を安定させること
ができ、現場での対応がしやすく、減圧弁等を必要とし
ない。そして、給水圧,給湯圧の変動に対してもそれぞ
れの弁体で流量を一定化できるので、圧力変動によるオ
ーバーシュートやアンダーシュートがない。また、弁体
の移動による水側と湯側の弁開度を機械的に設定するの
で、従来の感温体を利用する場合に比べると、温度設定
時のオーバーシュートやアンダーシュートの発生がな
く、混合水の温度の安定化も改良される。
動によって混合水の流量を常に一定化できるので、給
水,給湯の差圧が大きくても、吐出量を安定させること
ができ、現場での対応がしやすく、減圧弁等を必要とし
ない。そして、給水圧,給湯圧の変動に対してもそれぞ
れの弁体で流量を一定化できるので、圧力変動によるオ
ーバーシュートやアンダーシュートがない。また、弁体
の移動による水側と湯側の弁開度を機械的に設定するの
で、従来の感温体を利用する場合に比べると、温度設定
時のオーバーシュートやアンダーシュートの発生がな
く、混合水の温度の安定化も改良される。
【0038】また、流量も変更できるので、混合水の温
度設定と流量の調整によって、多種の用途に利用でき、
感温体や圧力平衡式のものに比べると構造も簡単にな
り、コスト面の改善も図られる。
度設定と流量の調整によって、多種の用途に利用でき、
感温体や圧力平衡式のものに比べると構造も簡単にな
り、コスト面の改善も図られる。
【図1】本発明の湯水混合栓の一実施例を示す要部の正
面縦断面図である。
面縦断面図である。
【図2】水側の弁座環と弁体とを分解して示す図であ
る。
る。
【図3】同図の(a)は水側及び湯側の弁体の一軸操作
の状況を示す概略図、同図の(b)はスピンドルのスト
ロークによる水,湯及び混合水の流量特性を示す図であ
って、混合水の定量化を示す線図である。
の状況を示す概略図、同図の(b)はスピンドルのスト
ロークによる水,湯及び混合水の流量特性を示す図であ
って、混合水の定量化を示す線図である。
【図4】流量の設定変更を説明する図であって、同図の
上半分は図1に対応した設定状況を示し、同図の(a)
はバルブハウジングの移動による流量増加を可能とした
設定状況を示す。
上半分は図1に対応した設定状況を示し、同図の(a)
はバルブハウジングの移動による流量増加を可能とした
設定状況を示す。
1 本体 1a 水流入路 1b 湯流入路 1c 混合水流出路 1d 混合チャンバ 2 バルブハウジング 3 流量調節ハンドル 4 温度調整スピンドル 5 水側弁体 6 弁座環 6a パッキン 7 ロッド 8 湯側弁体 9 弁座環 9a パッキン 10 コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武富 洋次郎 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 関 充良 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 村橋 利行 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 本体の水流入路及び湯流入路とその下流
に設けた混合水流出路との間の流路にそれぞれ水側及び
湯側の弁座環を備え、外部から操作可能な温度調整スピ
ンドルに連接され前記弁座環の中に挿入した先細り状の
水側弁体及び湯側弁体を設け、前記水側又は湯側の弁座
環の少なくとも一方を軸線方向に移動させる流量調節ハ
ンドルを備えてなり、前記温度調整スピンドルの回転操
作によって、前記水側及び湯側の弁体と弁座環との間の
環状流路面積の和を一定にしたシフトを可能とし、更に
前記流量調節ハンドルの回転操作によって、前記水側及
び湯側の弁体とそれぞれに対応する弁座環との相対移動
距離を変更可能としてなる湯水混合栓。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16693594A JPH0828729A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 湯水混合栓 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16693594A JPH0828729A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 湯水混合栓 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0828729A true JPH0828729A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=15840386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16693594A Pending JPH0828729A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 湯水混合栓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0828729A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103291963A (zh) * | 2012-02-23 | 2013-09-11 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 柴油燃料温度安全阀 |
CN109667802A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-04-23 | 广东轻工职业技术学院 | 一种混合控制同步阀 |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP16693594A patent/JPH0828729A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103291963A (zh) * | 2012-02-23 | 2013-09-11 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 柴油燃料温度安全阀 |
CN103291963B (zh) * | 2012-02-23 | 2015-10-28 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 柴油燃料温度安全阀 |
CN109667802A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-04-23 | 广东轻工职业技术学院 | 一种混合控制同步阀 |
CN109667802B (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-19 | 广东轻工职业技术学院 | 一种混合控制同步阀 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6257493B1 (en) | Cartridge for a mixer tap with temperature limitation | |
EP1542110B1 (en) | Hot and cold water mixing device | |
JPH06147333A (ja) | サーモスタットミキシングバルブ | |
WO2017110213A1 (ja) | 湯水混合水栓用流体制御弁装置 | |
JPH0828729A (ja) | 湯水混合栓 | |
JP3018945B2 (ja) | 湯水混合装置 | |
JP2007247785A (ja) | 高温出湯防止弁 | |
JP3410265B2 (ja) | 湯水混合栓 | |
JP2564338Y2 (ja) | サーモスタットミキシングバルブ | |
JP2001254868A (ja) | 湯水混合水装置 | |
JP3727559B2 (ja) | 混合水栓 | |
JP2005133848A (ja) | 湯水混合栓 | |
JP4566657B2 (ja) | 湯水混合弁 | |
JP3310149B2 (ja) | 湯水混合栓 | |
JP2001263511A (ja) | 湯水混合栓 | |
JPH0960760A (ja) | 湯水混合栓 | |
JP3360989B2 (ja) | 湯水混合栓 | |
JPH10160037A (ja) | サーモスタットミキシングバルブ | |
JPH1151219A (ja) | 湯水の圧力バランサ | |
JP2591870Y2 (ja) | サーモスタットミキシングバルブ | |
JP2003269650A (ja) | 湯水混合装置 | |
JP2006057761A5 (ja) | ||
JPS6143029Y2 (ja) | ||
JPH11257528A (ja) | 湯水混合装置の制御機構 | |
JPH0320635B2 (ja) |