JPH08287235A - イメージセンサのスキャン方法および大型イメージスキャナ - Google Patents

イメージセンサのスキャン方法および大型イメージスキャナ

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JPH08287235A
JPH08287235A JP7116515A JP11651595A JPH08287235A JP H08287235 A JPH08287235 A JP H08287235A JP 7116515 A JP7116515 A JP 7116515A JP 11651595 A JP11651595 A JP 11651595A JP H08287235 A JPH08287235 A JP H08287235A
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JP
Japan
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image sensor
paper
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width
moved
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Application number
JP7116515A
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English (en)
Inventor
Hisanori Miyake
久典 三宅
Seiji Hasegawa
清司 長谷川
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Japan Digital Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Japan Digital Laboratory Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙幅より短い長さのイメージスキャナ1個
でアライメントずれのない用紙幅分の読取りデータを得
ることのできるイメージセンサのスキャン方法および大
型イメージスキャナの提供。 【構成】 用紙9を副走査方向に移動させながら用紙9
の幅よりも短いイメージセンサ2の読取り可能幅x分だ
けデータを読取り、第1回目の読取り終了後に用紙9を
その移動距離y分だけ逆に移動させながらイメージセン
サ2をその読取り可能幅xだけ移動させて、第2回目の
読取り(走査)を開始する。第2回目の読取りは第1回
目の場合と同様に、用紙9を副走査方向に移動させなが
らイメージセンサ2の読取り可能幅x分だけデータを読
取り、第2回目の読取り終了後に用紙9をその移動距離
y分だけ逆に移動させる。第3回目,第2回目以降も第
1回目,第2回目と同様にして読取りと用紙の逆移動を
行い用紙9の読取り可能幅wを超えるまで走査を繰返
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイメージセンサのスキャ
ン方法およびA0サイズ或いはEサイズ(ANSI;米
国規格)等の大型用紙上の図形や画像を読取るためのイ
メージセンサのスキャン方法および大型イメージスキャ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の大型イメージスキャナとしては紙
幅の長さの長尺イメージセンサ1個を備えたものや、図
8に示すように用紙幅より短い長さの複数個のイメージ
センサ8−1,8−2,・・,8−nを千鳥状に配置し
たものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した長尺イメージ
センサ1個を備えた方式の大型イメージスキャナは読取
りラインが完全に一本であるため、1ライン分のデータ
が用紙方向に周期的にずれる現象(以下、アライメント
ずれ)が起こることはないが、長尺のイメージセンサ自
体が特別仕様のセンサであり、高価になるという問題点
があった。これに対し、後者の短いイメージセンサを、
複数個、千鳥状に配置する方式の大型イメージスキャナ
は送りローラの偏心による周囲的な速度変化の影響を受
けるので、各イメージセンサでの読取りデータを電気的
にセンサピッチ分だけ遅延させても同一ライン上につな
がらず、つないだ1ライン分のデータがアライメントず
れを起こすという問題点があった。
【0004】また、アライメントずれを無くすために、
前述の千鳥状に配列されたイメージセンサのピッチ間を
送りローラの整数倍にした場合にも、温度等、環境条件
の変化等に伴う送りローラの径の変化や、送りローラ以
外にも駆動用プーリ等の偏心の影響によるアライメント
ずれは免れ得ないという欠点があった。本発明は上記従
来技術の問題点や欠点に鑑みてなされたものであり、大
型用紙上の図形や画像を読取るために用紙幅より短い長
さのイメージセンサ1個で、長尺状イメージセンサで読
取ったと同様にアライメントずれの無い用紙幅分の読取
りデータを得ることのできるイメージセンサのスキャン
方法および大型イメージスキャナの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明のイメージセンサのスキャン方法は、
(1) 用紙幅wより長さが短く用紙上の位置(p,
q)を走査開始位置とするイメージセンサに対し、用紙
を当該走査開始位置から距離yだけ移動させて、当該イ
メージセンサによりその1回の読取り可能幅x内での主
走査方向および副走査方向の読取りを行ない、(2)
上記距離y分の読取り後に前記用紙を逆方向に移動させ
ると共に、イメージセンサをその読取り可能幅xだけ主
走査方向に移動させて、用紙の逆移動後のイメージセン
サの位置(p+x,q)を得て次の走査開始位置(p,
q)とし、(3) p+x>wとなるまで上記(1)及
び(2)を繰返すことを特徴とする。
【0006】第2の発明のイメージセンサのスキャン方
法は、(1) 用紙幅wより長さが短く用紙上の位置
(p,q)を第1の走査開始位置とするイメージセンサ
に対し、用紙を当該走査開始位置から距離yだけ移動さ
せて、当該イメージセンサによりその1回の読取り可能
幅x内での主走査方向および副走査方向の読取りを行な
い、(2) 用紙の距離y分の移動終了後、イメージセ
ンサをその読取り可能幅xだけ主走査方向に移動させ
て、移動後の位置を第2の走査開始位置(p+x,q+
y)とし、p+x>wのとき読取りを終了し、p+x≦
wのとき下記ステップ(3)に移行し、(3) 第2の
走査開始位置(p+x,q+y)から用紙を副走査方向
に逆に距離yだけ移動させて、イメージセンサによりそ
の読取り可能範囲幅x内での主走査方向および副走査方
向の読取りを行ない、(4) 用紙の距離y分の逆移動
終了後、イメージセンサをその読取り可能幅xだけ主走
査方向に移動させて、移動後の位置(p+2x,q)を
得て次の第1の走査開始位置(p,q)とし、(5)
p+x>wとなるまで上記(1)から(4)を繰返すこ
とを特徴とする。
【0007】第3の発明のイメージセンサのスキャン方
法は、(1) 用紙幅wより長さの短いイメージセンサ
を走査開始位置(p,q)から副走査方向に距離yだけ
移動させて、当該イメージセンサによりその1回の読取
り可能幅x内での主走査方向および副走査方向の読取り
を行ない、(2) 上記距離y分の読取り後にイメージ
センサを副走査方向に逆に移動させると共に、該イメー
ジセンサをその読取り可能幅xだけ主走査方向に移動さ
せて、逆移動後のイメージセンサの位置(p+x,q)
を得て次の走査開始位置(p,q)とし、(3) p+
x>wとなるまで上記(1)及び(2)を繰返すことを
特徴とする。
【0008】第4の発明のイメージセンサのスキャン方
法は、(1) 用紙幅wより長さの短いイメージセンサ
を第1の走査開始位置(p,q)から副走査方向に距離
yだけ移動させて、当該イメージセンサによりその1回
の読取り可能幅x内での主走査方向および副走査方向の
読取りを行ない、(2) イメージセンサの距離y分の
移動終了後、該イメージセンサをその読取り可能幅xだ
け主走査方向に移動させて、移動後の位置を第2の走査
開始位置(p+x,q+y)とし、p+x>wのとき読
取りを終了し、p+x≦wのとき下記ステップ(3)に
移行し、(3) 第2の走査開始位置(p+x,y)か
らイメージセンサを副走査方向に逆に距離yだけ移動さ
せて、当該イメージセンサによりその読取り可能幅x内
での主走査方向および副走査方向の読取りを行ない、
(4) イメージセンサの距離y分の逆移動終了後、イ
メージセンサをその読取り可能幅xだけ主走査方向に移
動させて、移動後の位置(p+2x,q)を得て次の第
1の走査開始位置(p,q)とし、(5) p+x>w
となるまで上記(1)から(4)を繰返すことを特徴と
する。
【0009】第5の発明の大型イメージスキャナは、大
型サイズの用紙上の図形及び画像等を走査する大型イメ
ージスキャナであって、該大型イメージスキャナの走査
機構が、イメージセンサ素子を用紙幅より短く整列させ
た1個のイメージセンサと、主走査方向に沿って設けら
れ且つイメージセンサを摺動自在に取り付けた案内軸
と、イメージセンサを案内軸に沿って所定距離ずつ間欠
的に移動する駆動装置と、用紙を前後に所定距離ずつ往
復搬送する用紙搬送部と、を有し、用紙搬送部による用
紙の搬送時にイメージセンサによる読取りを行い、搬送
の往復切換え時には所定のタイミングで駆動装置により
イメージセンサを案内軸に沿って所定距離分移動するこ
とを特徴とする。
【0010】第6の発明の大型イメージスキャナは、上
記第5の発明の大型イメージスキャナにおいて、用紙搬
送部が、用紙を搬送するために駆動される複数の用紙搬
送ローラを含み、該各用紙搬送ローラの表面が粗面をな
すことを特徴とする。
【0011】第7の発明の大型イメージスキャナは、上
記第6の発明の大型イメージスキャナにおいて、イメー
ジセンサの対面側に設けられイメージセンサと用紙との
間隙を一定に保つため用紙をイメージセンサとは反対の
方向に吸引する吸引装置を設けたことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成により、第1の発明のイメージセンサ
のスキャン方法によれば、順方向に用紙を移動させなが
ら、用紙幅より短いイメージセンサ1個で分割画像デー
タを読取り、1回目の読取りが終ると用紙の位置をもと
の読取りラインまで逆移動させて戻すと共に、イメージ
センサの読取り幅だけ主走査方向に移動させ、2回目以
降の走査を用紙幅を超えるまで繰返すので、1個のイメ
ージセンサでイメージセンサの1回の読取り幅より長い
幅の用紙上の原稿を読取ることができる。
【0013】また、第2の発明のイメージセンサのスキ
ャン方法によれば、用紙を逆移動させるときにも読取り
を行うので読取り速度が第1の発明のイメージセンサの
スキャン方法より向上する。
【0014】第3の発明のイメージセンサのスキャン方
法によれば、イメージセンサを移動させながら、用紙幅
より短いイメージセンサ1個で分割画像データを読取
り、1回目の読取りが終るとイメージセンサの位置をも
との読取りラインまで逆移動させて戻すと共に、イメー
ジセンサの読取り幅だけ主走査方向に移動させ、2回目
以降の走査を用紙幅を超えるまで繰返すので、1個のイ
メージセンサでイメージセンサの1回の読取り幅より長
い幅の用紙上の原稿を読取ることができる。
【0015】また、第4の発明のイメージセンサのスキ
ャン方法によれば、イメージセンサを逆移動させるとき
にも読取りを行うので読取り速度が第3の発明のイメー
ジセンサのスキャン方法より向上する。
【0016】第5の発明の大型イメージスキャナによれ
ば、イメージセンサ素子を用紙幅より短く整列させた1
個のイメージセンサを主走査方向に沿って設けられた案
内軸に摺動可能に取り付け、用紙搬送部による用紙の搬
送時にイメージセンサによる原稿の読取りを行い、搬送
の往復切換え時には所定のタイミングでイメージセンサ
を案内軸に沿って所定距離分移動できるので、上記第1
および第2の発明のイメージセンサのスキャン方法を適
用できる。
【0017】第6の発明の大型イメージスキャナによれ
ば、用紙は表面が粗面状の搬送ローラによりずれること
なく所定距離だけ正確に搬送できる。
【0018】第7の発明の大型イメージスキャナによれ
ば、用紙が吸引装置によりイメージセンサとは反対の方
向に吸引されるので用紙の遊びがなくなり、イメージセ
ンサと用紙との間隙を一定に保つことができる。
【0019】
【実施例】
<実施例1>第1の発明のイメージセンサのスキャン方
法は、用紙を副走査方向に移動させながらイメージセン
サの読取り可能幅x分だけデータを読取り、第1回目の
読取り終了後に用紙をその移動距離y分だけ逆に移動さ
せてから、イメージセンサをその読取り可能幅x分だけ
移動させて第2回目の読取り(走査)を開始する。第2
回目の読取りは第1回目の場合と同様に、用紙を副走査
方向に移動させながらイメージセンサの読取り可能幅x
分だけデータを読取り、第2回目の読取り終了後に用紙
をもとの読取りラインまで逆に移動させる。第3回目,
第2回目以降も第1回目,第2回目と同様にして読取り
と用紙の逆移動を行い用紙9の紙幅wを超えるまで走査
を繰返す。以下、その実施例について説明する。
【0020】図1は本発明に基づくイメージセンサのス
キャン方法の一実施例の説明図であり、図2はスキャン
時の用紙およびイメージセンサの動作説明図である。図
1および図2で、2は文字や図形、或いは画像等を光学
的に読取って電気信号に変換するイメージセンサ、4は
用紙を前後に移動させるための用紙搬送ローラ1の上部
にあるアイドルローラ、9は原稿(用紙)であり、10
は読取りライン、16はイメージセンサ2による1回の
走査で読取られる走査領域(分割画像データ)である。
【0021】なお、イメージセンサ2の主走査方向の読
取り可能幅x(x=読取りライン10の長さ)は最大用
紙幅Wより短く、p=W/xとするときp≧2であるこ
とが望ましい(p,qは正の実数)。先ず、イメージセ
ンサ2を用紙9上の走査開始位置(p,q)に位置させ
1回目の走査を開始する。なお。1回目の走査開始位置
は、通常は、用紙2の左上(p=0,q=0)が望まし
い(図2(a))。1回目の走査では、用紙搬送ローラ
1を駆動させ走査開始位置(p,q)から用紙9を順方
向に一定速度で距離yだけ移動させて、当該イメージセ
ンサ2によりその読取り可能範囲x内での主走査方向お
よび副走査方向のデータの読取りを行なう(図1
(a),図2(b))。読取ったデータは2値化され逐
次メモリ25に格納される(図1(c))。副走査方向
に対する距離y分の読取り後、用紙搬送ローラ1を逆転
させ用紙9を逆方向に移動させて最初の走査開始位置
(p,q)にイメージセンサ2を位置付けてから、イメ
ージセンサ2をその位置(p,q)から主走査方向の1
回の読取り可能幅xだけ主走査方向に移動させて位置
(p+x,q)に位置付ける(図2(c))。このと
き、p+xが用紙幅wを超える場合は読取りを終了し後
段の処理に移行する。また、p+xが用紙幅w以下のと
きは2回目の走査に移行する。
【0022】2回目の走査では用紙搬送ローラ1を正方
向に駆動して位置(p+x,q)から用紙9を副走査方
向に一定速度で距離yだけ移動させて、当該イメージセ
ンサ2によりその読取り可能範囲x内での走査方向およ
び副走査方向のデータの読取りを行なう(図1(b),
図2(d))。読取ったデータは2値化され逐次メモリ
25に格納される(図1(c))。次に、副走査方向に
対する距離y分の読取り後、用紙搬送ローラ1を逆転さ
せ用紙9を逆方向に移動させて(図2(c))最初の走
査開始位置(p+x,q)にイメージセンサ2を位置付
けてから、イメージセンサ2をその位置(p+x,q)
から主走査方向の1回の読取り可能幅xだけ主走査方向
に移動させて位置(p+2x,q)に位置付ける。この
とき、p+xが用紙幅wを超える場合は読取りを終了し
後段の処理に移行する。また、p+xが用紙幅w以下の
ときは3回目の走査に移行する。
【0023】3回目,4回目、・・・、2n−1,2n
(n≧3)の走査についても同様である(すなわち、n
≧1とするとき、2回目の段階(n=1)で、イメージ
センサ2をその主走査方向の1回の読取り可能幅xだけ
主走査方向に移動させて移動後の位置(p+x,q)を
得たあと、移動後の位置(p+x,q)を第1の走査開
始位置(p,q)としておき替え、n≧2についてもp
>wとなるまで1回目の走査と2回目の走査を繰返すよ
うにすることと等価である)。
【0024】また、p>wのときは上述したように走査
を終了し後段の処理に移行するが、後段の処理として
は、走査によってイメージセンサ2によって読取られた
データは2値化されて図1(c)に示すようにメモリ2
5に格納されるので、例えば、これら分割データを結合
すれば読取りライン10上で整列させて読取ったように
揃った全体として1つの画像データが得られるので、さ
らに後段の処理として得られた画像データをフロッピー
ディスクのような外部記憶装置に格納して他の応用に用
いたり、或いはそのまま認識処理等イメージスキャン後
の各種応用に基づく処理に用いることができる。
【0025】なお、本実施例では上述したように用紙搬
送ローラ1を駆動し用紙9を副走査方向に移動させなが
らイメージセンサ2の読取り可能幅x分だけデータを読
取り、第1回目の読取り終了後に用紙搬送ローラ1を逆
転させ用紙9をその移動距離y分だけ逆に移動させて、
イメージセンサ2をその読取り可能幅x分だけ移動させ
てから第2回目の読取りを行なうように構成している
が、第1回目の読取り終了後に用紙9をその移動距離y
分だけ逆に移動させながらイメージセンサ2をその読取
り可能幅x分だけ移動させてから、第2回目の読取りを
行なうようにしてもよい(2回目以降も同様)。
【0026】<実施例2>第2の発明のイメージセンサ
のスキャン方法は、用紙9を副走査方向に移動させなが
らその読取り可能幅x分だけデータを読取り、第1回目
の読取り終了後にイメージセンサをその読取り可能幅x
分だけ移動させてから、第2回目の読取りを開始する。
【0027】第2回目の読取りでは用紙をその移動距離
y分だけ逆に移動させながらイメージセンサの読取り可
能幅x分だけデータを読取る。また、第2回目の読取り
終了後にイメージセンサをその読取り可能幅x分だけ移
動させてから、第3回目の読取りに移行する。第3回
目,第4回目以降も1回目,2回目の場合と同様にして
読取りを行い、用紙の紙幅を超えるまで走査を繰返す。
以下、その実施例について説明する。
【0028】図3は本発明に基づくイメージセンサのス
キャン方法の一実施例の説明図であり、図4はスキャン
時の用紙およびイメージセンサの動作説明図であり、記
号の意味は実施例1の場合と同様である。また、なお、
イメージセンサ2の主走査方向の読取り可能幅xと最大
用紙幅Wとの関係および搬送ローラとの関係についても
同様である。
【0029】具体的には、先ず、イメージセンサ2を用
紙9上の走査開始位置(p,q)に位置させ(第1回目
の走査開始位置は、通常は、用紙2の左上(p=0,q
=0)とする)、1回目の走査を開始する(図4
(a))。1回目の走査では、用紙搬送ローラ1を駆動
して走査開始位置(p,q)から用紙9を順方向に一定
速度で距離yだけ移動させて、当該イメージセンサ2に
よりその読取り可能範囲x内での主走査方向および副走
査方向のデータの読取りを行なう(図3(a),図4
(b))。読取ったデータは2値化され逐次メモリ25
(図1)に格納される(図3(c))。
【0030】次に、用紙9が副走査方向に対し距離yだ
け移動されたとき(すなわち、距離y分の走査が終了し
たとき)イメージセンサ2をその位置(p,q+y)か
ら主走査方向の1回の読取り可能幅xだけ主走査方向に
移動させて位置(p+x,q+y)に位置付ける(図4
(c))。このとき、p+xが用紙幅wを超える場合は
読取りを終了し後段の処理に移行する。また、p+xが
用紙幅w以下のときは2回目の走査に移行する。
【0031】2回目の走査では用紙搬送ローラ1を逆転
させ位置(p+x,q+y)から用紙を逆方向に一定速
度で距離yだけ移動させて、当該イメージセンサ2によ
りその読取り可能範囲x内での走査方向および副走査方
向のデータの読取りを行なう(図3(b),図4
(d))。読取ったデータは2値化され逐次メモリ25
に格納される(図3(c))。用紙9が副走査方向と逆
に距離yだけ移動し終ったとき(すなわち、距離−y分
の走査が終了したとき)はイメージセンサ2をその位置
(p+x,q)から主走査方向の1回の読取り可能幅x
だけ主走査方向に移動させて位置(p+2x,q)に位
置付ける(図4(e))。このとき、p+xが用紙幅w
を超える場合は読取りを終了し後段の処理に移行する。
また、p+xが用紙幅w以下のときは3回目の走査に移
行するが、3回目,4回目、・・、2n−1,2n(n
≧3)の走査についても1回目および2回目の走査と同
様に行えばよい(すなわち、3回目の段階(n≧3)
で、イメージセンサ2を主走査方向の1回の読取り可能
幅xだけ主走査方向に移動させて、移動後の位置(p+
2x,q)を得たあと、第1の走査開始位置(p,q)
=移動後の位置(p+2x,q)とおき替え、n≧2に
ついてもp<wとなるまで1回目の走査と2回目の走査
を繰返すようにすることと等価である)。
【0032】また、p>wのときは上述したように走査
を終了し後段の処理に移行するが、後段の処理として
は、走査によってイメージセンサ2によって読取られた
データは2値化されて図1(c)に示すようにメモリに
格納されるので、これらを用紙から読取りライン10上
で整列させて読取ったように揃えて結合させ、全体とし
て1つの画像データとする。但し、本実施例の場合は1
回目,3回目,・・,(2n−1)回目の走査で得た部
分画像と、2回目,4回目,・・,2n回目の走査で得
た部分画像とは位置関係が逆になるので、例えば、メモ
リに格納する際にバッファ(図示せず)に読取ったデー
タを一旦格納し、2回目,4回目,・・,2n回目の走
査の終了時にデータの順序を逆転させてメモリの該当領
域に格納するようにすることが望ましい。
【0033】さらに、本実施例で副走査方向の移動距離
yを保存可能とすることにより、長尺の用紙上のデータ
を読取る際、途中の距離Yまで読んでイメージセンサを
距離X分だけ移動し、次に、逆に距離Yだけ読むという
上述の走査をp>wまで繰返し、後段の処理でその長さ
分のデータの結合を行ったあと、用紙搬送ローラ1を駆
動して用紙9を距離Yだけ移動させれば、用紙9の次の
読取り位置から2度目の走査を繰返すようにすることが
でき、3度目,4度目,・・・,n度目の走査について
も用紙搬送ローラ1を駆動して用紙9を距離Yだけ移動
させる動作を繰返すこと同様にして行うことができる。
【0034】<実施例3>第3の発明のイメージセンサ
のスキャン方法は、読取り時には用紙は固定されている
かあるいは移動されず、実施例1の場合とは逆に、用紙
幅wより短いイメージセンサを副走査方向に移動させな
がらイメージセンサの読取り可能幅x分だけデータを読
取り、第1回目の読取り終了後にイメージセンサをその
移動距離y分だけ逆に移動させてから、イメージセンサ
をその読取り可能幅x分だけ移動させて第2回目の読取
り(走査)を開始する。第2回目の読取りは第1回目の
場合と同様に、イメージセンサを副走査方向に移動させ
ながらイメージセンサの読取り可能幅x分だけデータを
読取り、第2回目の読取り終了後にイメージセンサをそ
の移動距離y分だけ逆に移動させる。第3回目以降も同
様にして読取りを行い用紙幅wを超えるまで走査を繰返
す。
【0035】本実施例は用紙を固定し(或いは、一定の
長さ分の読取りが終了するまで動かさないようにし
て)、イメージセンサを移動する場合であり、図1及び
図2に示すように用紙を副走査方向に順方向或いは逆方
向に移動させイメージセンサを主走査方向に移動する実
施例1の場合とは構成は異なるが、用紙とイメージセン
サとの相対的位置関係は同じであり、説明を省略する。
【0036】なお、第1の実施例と異なる点としては、
実施例1の場合が1回目,3回目,・・,(2n−1)
回目の走査で用紙を副走査方向に対し正の方向(順方
向)に移動させ、2回目,4回目,・・,2n回目の走
査で用紙を副走査方向に負の方向(逆方向)に移動させ
るものとすると、移動方向の定義を同じくした場合に、
本実施例では1回目,3回目,・・,(2n−1)回目
の走査でイメージセンサ2を副走査方向の負の方向に移
動させ、2回目,4回目,・・,2n回目の走査でイメ
ージセンサ2を副走査方向の正方向に移動させる点であ
る。
【0037】なお、p>wのときの処理も実施例1の場
合と同様に行えばよく、また、第1回目の読取り終了後
にイメージセンサ2をその移動距離y分だけ逆に移動さ
せながらイメージセンサ2をその読取り可能幅x分だけ
移動させて、その後、第2回目の読取りを行なうように
してもよい(2回目以降も同様)。
【0038】<実施例4>第4の発明のイメージセンサ
のスキャン方法は、読取り時には用紙は固定されている
かあるいは移動されず、イメージセンサを副走査方向に
移動させながらその読取り可能幅X分だけデータを読取
り、第1回目の読取り終了後にイメージセンサをその読
取り可能幅x分だけ移動させてから、第2回目の読取り
を開始する。
【0039】第2回目の読取りではイメージセンサをそ
の移動距離y分だけ逆に移動させながらイメージセンサ
の読取り可能幅x分だけデータを読取る。また、第2回
目の読取り終了後にイメージセンサをその読取り可能幅
x分だけ移動させてから、用紙をその移動距離y分だけ
逆に移動させて、第3回目の読取りに移行する。第3回
目,第4回目以降も同様にして読取りを行い、用紙の紙
幅を超えるまで走査を繰返す。
【0040】本実施例は用紙を固定し(或いは、一定の
長さ分の読取りが終了するまで動かさないようにし
て)、イメージセンサを移動する場合であり、図3及び
図4に示すような用紙を副走査方向に前後に移動させイ
メージセンサを主走査方向に移動する実施例2の場合と
は構成は異なるが、用紙とイメージセンサとの相対的位
置関係は同じであり説明を省略する。
【0041】なお、実施例2と異なる点としては、実施
例2の場合が1回目,3回目,・・,(2n−1)回目
の走査で用紙を副走査方向の正の方向(順方向)に移動
させ、2回目,4回目,・・,2n回目の走査で用紙を
副走査方向の負の方向(逆方向)に移動させるものとす
ると、移動方向の定義を同じくした場合に、本実施例で
は1回目,3回目,・・,(2n−1)回目の走査でイ
メージセンサ2を副走査方向の負の方向に移動させ、2
回目,4回目,・・,2n回目の走査でイメージセンサ
2を副走査方向の正方向に移動させる点である。
【0042】なお、p>wのときの処理も実施例2の場
合と同様に行えばよく、また、本実施例で副走査方向の
移動距離yを保存可能とすることにより、長尺の用紙上
のデータを読取る際、途中の距離Yまで読んで逆に距離
Yだけ読むという上述の走査をp>wまで繰返し、後段
の処理でその長さ分のデータの結合を行ない、その後、
用紙搬送ローラ1を駆動して用紙9を距離Yだけ移動さ
せれば、用紙9の次の読取り位置から2度目の走査を繰
返すようにすることができ、3度目,4度目,・・・,
n度目の走査についても用紙搬送ローラ1を駆動して用
紙9を距離Yだけ移動させる動作を繰返すこと同様にし
て行うことができる点も実施例2の場合と同様である。
【0043】<実施例5>図5は本発明のイメージセン
サのスキャン方法を適用するイメージスキャナの基本的
構成を示すブロック図であり、イメージスキャナ20は
読取りライン上のデータを読取って2値化するイメージ
センサ2,各構成部分の制御各構成部分とのデータや制
御信号の授受,および演算を行う制御部21,センサモ
ータを駆動するセンサ駆動部22,用紙搬送モータを駆
動する用紙駆動部23、およびイメージセンサ2によっ
て2値化された画像データを格納するメモリ25を有し
ている。
【0044】図6は本発明のイメージセンサのスキャン
方法を適用可能な大型イメージスキャナのスキャナ機構
の一実施例の断面図であり、図7は同大型イメージスキ
ャナのスキャナ機構の上面図である。図6,7で、1は
用紙搬送ローラ、2は密着イメージセンサ、3はバック
グラウンドローラ、4はアイドルローラ、5はブラケッ
ト、6は用紙搬送モータ、7はリニアシャフト、8は用
紙セットレバー、9は用紙、10は読取りライン、11
は吸引ファン、12は用紙セットリンク、13は用紙搬
送ベルト、14はセンサモータ、15はセンサ搬送ベル
トである。
【0045】用紙搬送ローラ1およびアイドルローラ4
はリニアシャフト7と並行に取り付けられており、それ
ぞれ適用用紙サイズに相当する個数分設けられ、それぞ
れのローラは各用紙サイズ毎にその両端をニップ(ni
p)するように配置されている。また、用紙搬送ローラ
1は分解能の十分な用紙搬送モータ6によりベルト駆動
する構造になっており、パルス数に応じた正確な紙送り
を可能とし、さらに、用紙搬送ローラ1として表面が規
則的な突起形状(例えば、表面を規則的な富士山形のよ
うな円錐台形状の用紙搬送ローラを用いることにより本
発明の方法の実行に必要な用紙9の繰返し精度(用紙9
を前後に移動を繰返すことによるずれが許容範囲内であ
ることを意味する)を保つことができる。
【0046】アイドルローラ4は用紙搬送ローラ1の対
面にあって用紙9をその両端で用紙搬送ローラ1方向に
押え用紙搬送ローラ1による用紙の搬送を助勢する。ア
イドルローラ4はまたリニアシャフト7に固定された用
紙セットリンク12に固定された用紙レバーセット8に
よりリニアシャフト7を中心に上下動が可能であり、且
つスライド可能に構成されているので、用紙サイズが異
なってもスライドさせて用いることができる。
【0047】密着イメージセンサ2は用紙幅より短く、
実施例では最大用紙幅の1/4の長さであり、図7に示
すようにゼロクリアランスの軸受17を内蔵したブラケ
ット5を介してリニアシャフト7に取り付けられてい
る。したがって、センサモータ14が回転するとベルト
18−1を介してプーリ19が回転し、その回転でベル
ト18−2が動き密着イメージセンサ2はリニアシャフ
ト7の長手方向に沿って移動する。リニアシャフト7は
主走査方向に並行に取り付けられているので、密着イメ
ージセンサ2は、センサモータ14の回転方向によりパ
ルス数に応じて主走査方向に沿ってセンサの読取り幅x
ずつ正確に左右に移動できる。また、図6に示すように
密着イメージセンサ2の対面にバックグラウンドローラ
3を設け、その下に吸引ファン11を設ける。吸引ファ
ン11により用紙9はバックグラウンドローラ上に吸引
されるので、用紙の遊びがなくなり対面にある密着イメ
ージセンサ2とのクリアランスを一定に保つことができ
る。
【0048】(1) [第1の発明のスキャン方法の大
型イメージスキャナへの適用] 以下、図5,6、7に基づいて第1の発明のスキャン方
法を大型イメージスキャナに適用した場合について説明
する。密着イメージセンサ2は制御部21の制御に基
き、センサ駆動部22により駆動されるセンサモータ1
4の回転方向によりパルス数に応じて主走査方向に沿っ
て一定ピッチ(=センサの読取り幅x)だけ正確に左右
に移動できる。
【0049】また、用紙9は制御部21の制御に基づい
て、用紙駆動部23により駆動される用紙搬送モータ6
により駆動される搬送ローラの回転/逆回転により副走
査方向に前後に一定速度で所定距離yだけ移動される。
なお、密着イメージセンサ2及び搬送ローラ4の具体的
動作(すなわち、制御部装置21による駆動制御)につ
いては前述してあるので説明を省略する。
【0050】密着イメージセンサ2は1回の走査では図
1(c)に示したように用紙の移動方向に縦に分割され
た幅xの部分的な画像データを読取る。すなわち、制御
部21は密着イメージセンサ2が走査開始位置(p=
0,q=0)にセットされたあと、読取り開始信号Rs
を密着イメージセンサ2に送出すると共に、用紙駆動部
23に駆動開始信号A1を送出する。読取り開始信号R
sを受け取った密着イメージセンサ2は読取りライン上
のデータを読取って2値化してバッファ(図示せず)を
介してメモリ25に格納する。このとき、駆動開始信号
A1を受け取った用紙駆動部23は用紙搬送ローラ1を
駆動し用紙9を一定速度で距離yだけ移動させるので、
密着イメージセンサ2は副走査方向(縦方向)に幅xで
長さyの用紙9上の領域のデータ16を読取ることがで
きる。距離y分の移動が終ると用紙駆動部23は駆動終
了信号B1を制御部21に送出する。駆動終了信号B1
を受け取った制御部21は密着イメージセンサ2に読取
り停止指示信号Rpを送出する。読取り停止指示信号R
pを受け取った密着イメージセンサ2はデータの読取り
を停止し、読取り停止状態信号Reを制御部21に送
る。
【0051】次に、制御部21はセンサ駆動部22に駆
動開始信号A2を送出すると共に用紙駆動部23に駆動
開始信号A1’を送出する。駆動開始信号A2を受け取
ったセンサ駆動部22は密着イメージセンサ2をその位
置(0,y)から1回の読取り幅x分だけ主走査方向に
移動させ、駆動開始信号A1’を受け取った用紙駆動部
23は用紙搬送ローラ1を逆転させて駆動し用紙を反対
方向に距離yだけ移動させて密着イメージセンサ2の読
取りライン10を用紙の最初のライン位置に戻す。した
がって、密着イメージセンサ2は用紙8を距離yだけ戻
す間に距離xだけ移動する。
【0052】密着イメージセンサ2の距離x分の移動が
終るとセンサ駆動部22は駆動終了信号B2を制御部2
1に送出し、用紙9の距離y分の逆移動が終ると用紙駆
動部23は駆動終了信号B1’を制御部21に送出す
る。ここで、密着イメージセンサ2は用紙9上の位置
(x,y)に位置することとなるので、これを走査開始
位置(x,y)と置き換えて2回目以降の走査に移行す
る。以下、同様の動作を繰返すことによりイメージスキ
ャナ20は大型用紙上のデータを用紙幅より短い密着イ
メージセンサ1個で読取ることができる。
【0053】また、用紙搬送ローラ1が分解能の十分な
用紙搬送モータ6によりベルト駆動されると共に表面が
突起状の粗面構造をなし、また、密着イメージセンサ2
の対面にバックグラウンドローラ3の下に設けられた吸
引ファン11により用紙9がバックグラウンドローラ3
上に吸引されるので、用紙の遊びがなくなり対面にある
密着イメージセンサ2とのクリアランスを一定に保つこ
とができるので、用紙の前後移動に伴う用紙9のずれが
生じない。したがって、用紙幅分の読取りが終了したの
ち、後段の処理で読取られた分割画像データ16をメモ
リ25でそのまま結合するが、その場合、各読取りライ
ンが直線状に整列した、長尺状のイメージセンサで読み
取ったと同様のアライメントずれのない、画像データを
得ることができる。
【0054】(2) [第2の発明のスキャン方法の大
型イメージスキャナへの適用] 以下、図5,6、7に基づいて第2の発明のスキャン方
法を大型イメージスキャナに適用した場合について説明
する。なお、密着イメージセンサ2の駆動及び用紙搬送
ローラ1による用紙9の移動については上述した(1)
と同様であり、説明を省略する。また、密着イメージセ
ンサ2及び搬送ローラ4の具体的動作(すなわち、制御
部装置21による駆動制御)については前述してあるの
で説明を省略する。
【0055】密着イメージセンサ2は1回の走査では図
1(c)に示すように用紙の移動方向に分割された部分
的な画像データを読取る。すなわち、制御部21は密着
イメージセンサ2が走査開始位置(p=0,q=0)に
セットされたあと、読取り開始信号Rsを密着イメージ
センサ2に送出すると共に、用紙駆動部23に駆動開始
信号A1を送出する。
【0056】読取り開始信号Rsを受け取った密着イメ
ージセンサ2は読取りライン上のデータを読取って2値
化してバッファ(図示せず)を介してメモリ25に格納
する。このとき、駆動開始信号A1を受け取った用紙駆
動部23は密着イメージセンサ2を一定速度で距離yだ
け移動させてるので、密着イメージセンサ2は幅x、長
さyの用紙領域を走査しデータを読取ることができる。
【0057】距離yの移動が終ると用紙駆動部23は駆
動終了信号B1を制御部21に送出する)。駆動終了信
号B1を受け取った制御部21は密着イメージセンサ2
に読取り停止指示信号Rp)を送出する。読取り停止指
示信号Rpを受け取った密着イメージセンサ2はデータ
の読取りを終了し、読取り停止状態信号Reを制御部2
1に送る。
【0058】次に、制御部21はセンサ駆動部22に駆
動開始信号A2を送出する。駆動開始信号A2を受け取
ったセンサ駆動部22は密着イメージセンサ2を位置
(0,y)から距離xだけ主走査方向に移動し位置
(x,y)に位置付けてから駆動終了信号B2を制御部
21に送出する。制御部21は駆動終了信号B2を受け
取った後、読取り開始信号Rsを密着イメージセンサ2
に送出すると共に、用紙駆動部23に駆動開始信号A
1’を送出する。読取り開始信号Rsを受け取った密着
イメージセンサ2は読取りライン上のデータを読取って
2値化してバッファを介してメモリ25に格納する。こ
のとき、駆動開始信号A1’を受け取った用紙駆動部2
3は用紙搬送ローラ1を逆転させて駆動し用紙9を反対
方向に一定速度で距離yだけ移動させて密着イメージセ
ンサ2の読取りラインを用紙の最初の読取りライン位置
(x,0)に戻すので、密着イメージセンサ2は幅x、
長さyの用紙領域を逆方向に走査したデータを読取るこ
とができる。
【0059】距離y分の逆移動が終ると、センサ駆動部
22は駆動終了信号B1を制御部21に送出し、駆動信
号B1を受け取った制御部21は密着イメージセンサ2
に読取り停止指示信号Rpを送出し、密着イメージセン
サ2はデータの読取りを停止して読取り終了信号Reを
制御部21に送出する。
【0060】次に、制御部21はセンサ駆動部22に駆
動開始信号A1を送出する。駆動開始信号A1を受け取
ったセンサ駆動部22は密着イメージセンサ2を位置
(x,0)から距離xだけ主走査方向に移動して位置
(x,y)に位置付ける。
【0061】以下、同様の動作を繰返すことによりイメ
ージスキャナ20は大型用紙上のデータを用紙幅より短
い密着イメージセンサ1個で読取ることができる。
【0062】但し、本実施例の場合は1回目,3回目,
・・,(2n−1)回目の走査で得た部分画像と、2回
目,4回目,・・,2n回目の走査で得た分割画像とは
位置関係が逆になるので、用紙幅分の読取りが終了した
のち、後段の処理で2回目,4回目,・・,2n回目の
走査で得た分割画像の位置を逆転させてメモリ25で結
合することにより長尺状のイメージセンサで読み取った
と同様のアライメントずれのない、画像データを得るこ
とができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
メージセンサ1個で分割画像データを読取り、この走査
を繰返すことによりイメージセンサより幅の広い大型用
紙上の原稿を走査することができる。したがって、用紙
幅分の読取りが終了したのち、後段の処理で読取られた
分割画像データを結合することにより各読取りラインが
直線状に整列した、長尺状のイメージセンサで読み取っ
たと同様のアライメントずれのない、画像データを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に基づくイメージセンサのスキャン
方法の一実施例の説明図である。
【図2】第1の発明によるスキャン時の用紙およびイメ
ージセンサの動作説明図である。
【図3】第2の発明に基づくイメージセンサのスキャン
方法の一実施例の説明図である。
【図4】第2の発明によるスキャン時の用紙およびイメ
ージセンサの動作説明図である。
【図5】本発明のイメージセンサのスキャン方法を適用
するイメージスキャナの基本的構成を示すブロック図で
ある。
【図6】本発明のイメージセンサのスキャン方法を適用
可能な大型イメージスキャナのスキャナ機構の一実施例
の断面図である。
【図7】図6のスキャナ機構の上面図である。
【図8】従来の大型イメージスキャナの例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 用紙搬送ローラ(用紙搬送部) 2 密着イメージセンサ(イメージセンサ) 7 リニアシャフト(案内軸) 9 用紙 10 読取りライン 11 吸引ファン(空気吸引装置)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1) 用紙幅wより長さが短く用紙上
    の位置(p,q)を走査開始位置とするイメージセンサ
    に対し、用紙を当該走査開始位置から距離yだけ移動さ
    せて、当該イメージセンサによりその1回の読取り可能
    幅x内での主走査方向および副走査方向の読取りを行な
    い、(2) 上記距離y分の読取り後に前記用紙を逆方
    向に移動させると共に、前記イメージセンサをその読取
    り可能幅xだけ主走査方向に移動させて、前記用紙の逆
    移動後のイメージセンサの位置(p+x,q)を得て次
    の走査開始位置(p,q)とし、(3) p+x>wと
    なるまで上記(1)及び(2)を繰返すことを特徴とす
    るイメージセンサのスキャン方法。
  2. 【請求項2】 (1) 用紙幅wより長さが短く用紙上
    の位置(p,q)を第1の走査開始位置とするイメージ
    センサに対し、用紙を当該走査開始位置から距離yだけ
    移動させて、当該イメージセンサによりその1回の読取
    り可能幅x内での主走査方向および副走査方向の読取り
    を行ない、(2) 前記用紙の距離y分の移動終了後、
    前記イメージセンサをその読取り可能幅xだけ主走査方
    向に移動させて、移動後の位置を第2の走査開始位置
    (p+x,q+y)とし、p+x>wのとき読取りを終
    了し、p+x≦wのとき下記ステップ(3)に移行し、
    (3) 第2の走査開始位置(p+x,q+y)から用
    紙を副走査方向に逆に移動させて、前記イメージセンサ
    によりその読取り可能範囲幅x内での主走査方向および
    副走査方向の読取りを行ない、(4) 前記用紙の距離
    y分の逆移動終了後、前記イメージセンサをその読取り
    可能幅xだけ主走査方向に移動させて、移動後の位置
    (p+2x,q)を得て次の第1の走査開始位置(p,
    q)とし、(5) p+x>wとなるまで上記(1)か
    ら(4)を繰返すことを特徴とするイメージセンサのス
    キャン方法。
  3. 【請求項3】 (1) 用紙幅wより長さの短いイメー
    ジセンサを走査開始位置(p,q)から副走査方向に距
    離yだけ移動させて、当該イメージセンサによりその1
    回の読取り可能幅x内での主走査方向および副走査方向
    の読取りを行ない、(2) 上記距離y分の読取り後に
    前記イメージセンサを副走査方向に逆に移動させると共
    に、該イメージセンサをその読取り可能幅xだけ主走査
    方向に移動させて、前記逆移動後のイメージセンサの位
    置(p+x,q)を得て次の走査開始位置(p,q)と
    し、(3) p+x>wとなるまで上記(1)及び
    (2)を繰返すことを特徴とするイメージセンサのスキ
    ャン方法。
  4. 【請求項4】 (1) 用紙幅wより長さの短いイメー
    ジセンサを第1の走査開始位置(p,q)から副走査方
    向に距離yだけ移動させて、当該イメージセンサにより
    その1回の読取り可能幅x内での主走査方向および副走
    査方向の読取りを行ない、(2) 前記イメージセンサ
    の距離y分の移動終了後、該イメージセンサをその読取
    り可能幅xだけ主走査方向に移動させて、移動後の位置
    を第2の走査開始位置(p+x,q+y)とし、p+x
    >wのとき読取りを終了し、p+x≦wのとき下記ステ
    ップ(3)に移行し、(3) 第2の走査開始位置(p
    +x,y)から前記イメージセンサを副走査方向に逆に
    距離yだけ移動させて、当該イメージセンサによりその
    読取り可能幅x内での主走査方向および副走査方向の読
    取りを行ない、(4) 前記イメージセンサの距離y分
    の逆移動終了後、前記イメージセンサをその読取り可能
    幅xだけ主走査方向に移動させて、移動後の位置(p+
    2x,q)を得て次の第1の走査開始位置(p,q)と
    し、(5) p+x>wとなるまで上記(1)から
    (4)を繰返すことを特徴とするイメージセンサのスキ
    ャン方法。
  5. 【請求項5】 大型サイズの用紙上の図形及び画像等を
    走査する大型イメージスキャナであって、該大型イメー
    ジスキャナの走査機構が、イメージセンサ素子を用紙幅
    より短く整列させた1個のイメージセンサと、主走査方
    向に沿って設けられ且つ前記イメージセンサを摺動自在
    に取り付けた案内軸と、前記イメージセンサを前記案内
    軸に沿って所定距離ずつ間欠的に移動する駆動装置と、
    前記用紙を前後に所定距離ずつ往復搬送する用紙搬送部
    と、を有し、 用紙搬送部による用紙の搬送時にイメージセンサによる
    読取りを行い、搬送の往復切換え時には所定のタイミン
    グで駆動装置によりイメージセンサを前記案内軸に沿っ
    て所定距離分移動することを特徴とする大型イメージス
    キャナ。
  6. 【請求項6】 請求項5の大型イメージスキャナにおい
    て、用紙搬送部が、用紙を搬送するために駆動される複
    数の用紙搬送ローラを含み、該各用紙搬送ローラの表面
    が粗面をなすことを特徴とする大型イメージスキャナ。
  7. 【請求項7】 請求項6の大型イメージスキャナにおい
    て、イメージセンサの対面側に設けられイメージセンサ
    と用紙との間隙を一定に保つため用紙をイメージセンサ
    とは反対の方向に吸引する吸引装置を設けたことを特徴
    とする大型イメージスキャナ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112104790A (zh) * 2019-06-18 2020-12-18 京瓷办公信息系统株式会社 图像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112104790A (zh) * 2019-06-18 2020-12-18 京瓷办公信息系统株式会社 图像形成装置

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