JPH0828678A - 流体継手のロックアップ制御装置 - Google Patents

流体継手のロックアップ制御装置

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Publication number
JPH0828678A
JPH0828678A JP18645894A JP18645894A JPH0828678A JP H0828678 A JPH0828678 A JP H0828678A JP 18645894 A JP18645894 A JP 18645894A JP 18645894 A JP18645894 A JP 18645894A JP H0828678 A JPH0828678 A JP H0828678A
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JP
Japan
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predetermined value
line
acceleration
speed
lockup
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Pending
Application number
JP18645894A
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English (en)
Inventor
Akio Matsumoto
明夫 松本
Takuji Fujiwara
卓治 藤原
Junichi Doi
淳一 土井
Toshihisa Marusue
敏久 丸末
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体継手をコンバータ状態からロックアップ
状態へ切換える際の判定値と、ロックアップ状態からコ
ンバータ状態へ切換える際の判定値とを、ヒステリシス
領域をもたせて設定する場合に生じる、燃費性能の悪化
やノッキング等の発生を、ハンチングを防止しつつ抑制
することを目的とする。 【構成】 タービン回転数Nt0からなる通常時ONラ
インL0を、該回転数Nt0より低い回転数Nt1…N
t6からなるONラインL1…L6に変更して、ONラ
イン回転数とOFFライン回転数との差、すなわちヒス
テリシスを小さくするコントロールユニットであって、
車両の加速度が所定の加速度以上のときに上記変更を行
ない、かつ、車両の加速度が大きくなるに従って、ON
ラインの回転数をより低い回転数に変更するコントロー
ルユニットを設けるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動変速機などに用
いられる流体継手、特にロックアップクラッチが備えら
れた流体継手のロックアップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に搭載される自動変速機に
は流体継手が装備されるが、この種の流体継手としては
トルク変換機能を有するトルクコンバータが通常用いら
れる。また、かかるトルクコンバータには、その入力部
材と出力部材との間に生じる所謂すべりに起因するエン
ジン燃費性能の悪化を低減するため、トルク増大作用や
変速ショック吸収作用を要しない所定の運転領域で該入
力部材と出力部材とを直結するロックアップクラッチが
備えられる場合がある。
【0003】そして、このロックアップクラッチを締結
させるか否かを判定するパラメータとして車速が用いら
れることが多く、例えばトルク増大作用を必要としない
所定車速以上の高車速領域を締結領域とすると共に、そ
の所定車速を判定用車速として設定し、現実の車速がこ
の判定用車速以上となったときにロックアップクラッチ
を締結し、あるいはその締結力を調整して、該クラッチ
を介して所要のトルク伝達を行ない(ロックアップ状態
もしくはスリップ状態)、逆に判定用車速以下となった
ときにはロックアップクラッチを解放して、流体を介し
てトルク伝達を行なう(コンバータ状態)ようになされ
る。このとき、コンバータ状態からロックアップ状態
(スリップ状態を含める。以下同じ。)へ切換えるとき
の判定用車速と、ロックアップ状態からコンバータ状態
へ切換えるときの判定用車速とを同じ値に設定すると、
車両がこの同一の判定用車速付近で走行中には徒にモー
ドの切換え、換言すればロックアップクラッチの締結、
解放が繰り返されることとなり、その結果、ハンチング
状態に陥って制御が良好に行なえなくなったり乗車フィ
ーリングが損なわれるので、これを防止するため、両判
定用車速を所謂ヒステリシスをもたせてそれぞれ別の値
に設定することが知られている。
【0004】例えば、特開昭56−167950号公報
には、車速を検知して該車速が基準車速を超えるときに
ロックアップ信号を発するようにし、かつ走行負荷が大
きい場合にはこの基準車速を高く、逆に小さい場合には
低く変更することにより、常時最適の車速でロックアッ
プクラッチを締結し、これによりトルク増大作用を利用
できないことに起因するトルク不足を解消して、走行負
荷が大きい場合に良好な加速性を確保する技術が開示さ
れているが、この基準車速を変更する際においてもヒス
テリシスを持って変更を行なうとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、ヒステリ
シスは判定用車速の設定に際してハンチング防止の面か
ら必要であるが、次のような不都合を生じる原因ともな
っている。
【0006】すなわち、ヒステリシスをもたせることに
より、当該トルクコンバータがコンバータ状態からロッ
クアップ状態へ切換えられるときの判定用車速もしくは
タービン回転数やエンジン回転数等の車速を反映する部
材の判定用回転数(以下「第1の所定値」という。)
と、ロックアップ状態からコンバータ状態へ切換えられ
るときの判定用車速等(以下「第2の所定値」とい
う。)との間に一定の差が設けられることとなり、例え
ば第1の所定値に比べて第2の所定値が小さく設定され
る。そして、両所定値の差が大きいほどハンチング防止
は確実となる。
【0007】しかしながら、両所定値間に一定の差が設
けられることで、第1の所定値はより高車速側(高回転
側)へ、第2の所定値はより低車速側(低回転側)へず
れて設定されることとなり、その結果、それぞれの切換
が遅れ気味となって、ロックアップ状態への切換が遅れ
る場合は燃費性能向上の効果が低減され、またコンバー
タ状態への切換が遅れる場合はノッキングやエンジンス
トップを起こす虞が生じる。
【0008】かかる問題を回避するためにはヒステリシ
ス領域を小さくすることが考えられるが、ハンチング防
止の確実さを考慮すると小さくするにも限度があり、ま
たいずれか一方の所定値を満足な結果が得られるように
設定すると、他方の所定値がより大きくずれて設定され
てしまうこととなる。
【0009】この発明は、ロックアップクラッチを締結
もしくは解放することにより、流体継手をコンバータ状
態からロックアップ状態へ、もしくはロックアップ状態
からコンバータ状態へ切換る際の判定用所定値の設定に
おける上記実情に対処するもので、ハンチングを確実に
防止しつつ、ヒステリシスをもたせることによる弊害を
低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
車両が急加速状態又は急減速状態で走行している場合
は、車速の変化が大きく、従って一定車速付近で走行す
る可能性がないので、このような場合にはヒステリシス
領域を小さくしても支障がないことに着目したもので、
次のような手段を用いたことを特徴とする。
【0011】まず、本願の請求項1(以下「第1発明」
という。)に係る流体継手のロックアップ制御装置は、
入力部材と出力部材とを直結するロックアップクラッチ
が備えられ、該ロックアップクラッチが、車速もしくは
車速を反映する部材の回転数が第1の所定値以上となっ
たときに締結されると共に、該第1の所定値より小さい
第2の所定値以下となったときには解放されるように構
成された車両用流体継手のロックアップ制御装置であっ
て、車両の加速度を検出する加速度検出手段と、該検出
手段によって検出される車両の加速度が所定の加速度を
超えるときには、上記第1の所定値から第2の所定値ま
での範囲内で、これらの所定値の差が小さくなるよう
に、該第1の所定値もしくは第2の所定値の少なくとも
一方を変更する制御手段とが設けられていることを特徴
とする。
【0012】ここで、加速度とは、正の加速度及び負の
加速度の両方を含んでその絶対値をいう。
【0013】そして、本願の請求項2(以下「第2発
明」という。)に係る流体継手のロックアップ制御装置
は、上記第1発明における制御手段は、第1の所定値を
小さくすることにより、第1の所定値と第2の所定値と
の差を小さくすることを特徴とし、また、本願の請求項
3(以下「第3発明」という。)に係る流体継手のロッ
クアップ制御装置は、上記第1発明における制御手段
は、第2の所定値を大きくすることにより、第1の所定
値と第2の所定値との差を小さくすることを特徴とす
る。
【0014】さらに、本願の請求項4(以下「第4発
明」という。)に係る流体継手のロックアップ制御装置
は、上記第1発明、第2発明又は第3発明のいずれかに
おける制御手段は、加速度検出手段によって検出される
車両の加速度に応じて所定値の変更量を設定することを
特徴とする。
【0015】
【作用】上記の構成によれば、次のような作用が得られ
る。
【0016】すなわち、第1発明によれば、加速度検出
手段によって検出される車両の加速度が所定の加速度を
超えるとき、換言すれば急加速時又は急減速時であっ
て、車両が一定車速付近で走行する可能性のない場合に
は、制御手段が、ヒステリシスをもって設定された第1
の所定値もしくは第2の所定値の少なくとも一方を変更
することとなる。
【0017】このとき上記変更は、第1の所定値から第
2の所定値までの範囲内で、これらの所定値の差が小さ
くなるように行なわれるので、第1の所定値は第2の所
定値に近づくようにより低車速側へ変更され、第2の所
定値は第1の所定値に近づくようにより高車速側へ変更
されることとなる。その結果、ヒステリシス領域が小さ
くされるので、上記加速度が正の場合、つまり急加速時
には相対的に早期にロックアップ状態へ切換えられて燃
費性能の向上が図られることとなり、また、上記加速度
が負の場合、つまり急減速時には相対的に早期にコンバ
ータ状態へ切換えられてノッキング等の防止が図られる
こととなる。
【0018】そして、かかるヒステリシス領域の縮小は
急加速時又は急減速時に行なわれるので、このような場
合には車両が一定車速付近で走行する可能性がなく、ヒ
ステリシス領域を小さくしてもハンチングが発生するこ
とがない。
【0019】また、いずれか一方の所定値を変更せず、
他方の所定値のみを変更する場合には、所定値を変更で
きる幅、すなわち変更量を大きくすることができるの
で、より早期の切換えが可能となる。
【0020】従って、第2発明のように、第1の所定値
を小さくすることにより、第1の所定値と第2の所定値
との差を小さくする場合では、急加速時においてより早
期のロックアップ状態への切換えが実現して、燃費向上
の効果が顕著となる一方で、第3発明のように、第2の
所定値を大きくすることにより、第1の所定値と第2の
所定値との差を小さくする場合では、急減速時において
より早期のコンバータ状態への切換えが実現して、ノッ
キング等防止の効果が顕著となる。
【0021】さらに、第4発明によれば、制御手段は、
加速度検出手段によって検出される車両の加速度に応じ
て上記所定値の変更量を設定するので、加速度の大きさ
によってヒステリシス領域が変化することとなり、ハン
チング防止と燃費性能の向上、並びにノッキング等の防
止との均衡が図られ、緻密な制御が行なえることとな
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0023】まず、図1により流体継手としてのトルク
コンバータの構造とその制御用油圧回路について説明す
ると、トルクコンバータ1は、エンジン出力軸2に結合
されたケース3内の一側部に固設され、エンジン出力軸
2と一体回転するポンプ4と、該ポンプ4と対向するよ
うにケース3内の他側部に回転自在に備えられ、ポンプ
4の回転により作動油を介して回転駆動されるタービン
5と、ポンプ4とタービン5との間に介設されたステー
タ6と、タービン5とケース3との間に介設されたロッ
クアップクラッチ7とを有する。そして、タービン5の
回転がタービンシャフト8により出力されて図示しない
変速歯車機構に入力されるようになされている一方で、
上記ロックアップクラッチ7がこのタービンシャフト8
に連結され、ケース3に対して締結されたときに、該ケ
ース3を介して上記エンジン出力軸2とタービンシャフ
ト8とを直結するようになされている。
【0024】また、このトルクコンバータ1には、図示
しないオイルポンプから導かれたメインライン9によ
り、ロックアップバルブ10及びコンバータインライン
11を介して作動油が導入されるようになされており、
上記タービン5とロックアップクラッチ7との間に形成
された締結室12内の作動油の圧力(締結圧)によって
上記ロックアップクラッチ7が常時締結方向に付勢され
ていると共に、該クラッチ7とケース3との間に形成さ
れた解放室13には、上記ロックアップバルブ10から
導かれたロックアップ解放ライン14が接続され、該ラ
イン14から上記解放室13内に油圧(解放圧)が導入
されたときにロックアップクラッチ7が解放されるよう
になされている。また、このトルクコンバータ1には保
圧弁15を介してオイルクーラー16に作動油を送り出
すコンバータアウトライン17が接続されている。
【0025】一方、上記ロックアップバルブ10は、ス
プール10aと、これを図中右方向へ付勢するスプリン
グ10bとを有すると共に、上記ロックアップ解放ライ
ン14が接続された出力ポート10cの両側に、メイン
ライン9が接続された調圧ポート10dとドレンポート
10eとが設けられている。また、該バルブ10の図中
右側の端部には上記スプール10aにパイロット圧を作
用させる制御ライン18が接続されていると共に、この
制御ライン18から分岐されたドレンライン19にはデ
ューティソレノイドバルブ20が設置されている。この
デューティソレノイドバルブ20は、入力信号に応じた
デューティ率(1ON−OFF時間中のON時間比率)
DでON、OFFを繰り返してドレンライン19を極く
短い周期で開閉することにより、制御ライン18内のパ
イロット圧を上記デューティ率Dに対応する値に調整す
る。そして、このパイロット圧が上記ロックアップバル
ブ10のスプール10aにスプリング10bの付勢力と
対抗する方向に印加されると共に、該スプール10aに
はスプリング10bの付勢力と同方向にロックアップ解
放ライン14内の解放圧が作用するようになされてお
り、これらの油圧ないし付勢力の力関係によってスプー
ル10aが左右に移動して、上記ロックアップ解放ライ
ン14がメインライン9(調圧ポート10d)またはド
レンポート10eに連通されることにより、ロックアッ
プ解放圧が上記パイロット圧、すなわちデューティソレ
ノイドバルブ20のデューティ率Dに対応する値に制御
されるようになされている。
【0026】ここで、デューティ率Dが最大値(例えば
100%)のときに制御ライン18からの排圧量が最大
となって、パイロット圧ないし解放圧が最小となること
によりロックアップクラッチ7が完全に締結され、また
デューティ率Dが最小値(例えば0%)のときに上記排
圧量が最小となって、パイロット圧ないし解放圧が最大
となることによりロックアップクラッチ7が完全に解放
されるようになされている。そして、最大値と最小値の
中間のデューティ率Dではロックアップクラッチ7がス
リップ状態とされ、この状態で解放圧がデューティ率D
に応じて調整されることにより、該ロックアップクラッ
チ7のスリップ量が制御されるようになされている。
【0027】次に、このロックアップクラッチ7の締
結、解放を制御する制御システムについて説明すると、
図2に示すように、この制御システムはコントロールユ
ニット21を有し、このコントロールユニット21に、
エンジンのスロットル開度を検出するスロットルセンサ
22からの信号と、上記タービンシャフト8の回転数
(タービン回転数)を検出するタービン回転センサ23
からの信号とが入力され、これらの信号に基づいて自動
的にトルクコンバータ1(ロックアップクッチ7)がロ
ックアップ状態もしくはコンバータ状態に切換えられる
ようになされている。
【0028】つまり、コントロールユニット21には、
図3に示すようにタービン回転数とスロットル開度とを
パラメータとして、トルクコンバータ1をコンバータ状
態からロックアップ状態へ切換える際の判定用回転数か
らなる複数のONラインL0,L1,…,L6と、逆に
トルクコンバータ1をロックアップ状態からコンバータ
状態へ切換える際の判定用回転数からなるOFFライン
Lnとがメモリされており、上記センサ22,23から
入力された現実のスロットル開度θとタービン回転数N
tとが示す運転状態を上記ONライン及びOFFライン
と比較して、運転状態が図中ONラインから右側の領域
に入り、再びOFFラインから左側の領域に出るまでの
間は、トルクコンバータ1をロックアップ状態とし、ま
た運転状態が図中OFFラインから左側の領域に入り、
再びONラインから右側の領域に出るまでの間は、トル
クコンバータ1をコンバータ状態とするように、上記デ
ューティソレノイドバルブ20にデューティ制御信号を
出力する。ここで、図3に示すように、OFFラインL
nはいずれのONラインL0,L1,…,L6よりも低
回転数側に設定されて、両ラインの間にヒステリシス領
域が設けられている。
【0029】そして、この実施例においては、複数設定
されたONラインL0,L1,…,L6のなかから車両
の加速度に応じて一つを選び出すことにより、燃費性能
の向上とハンチング防止の両立を図るロックアップ制御
が図4に示すフローチャートに従って行われる。
【0030】すなわち、コントロールユニット21は、
ステップS1でタービン回転数Ntとスロットル開度θ
とを読み込み、次いでステップS2で、次式(1)で示
すように、このタービン回転数の今回値Nt(i)から
5回前に読み込んだタービン回転数Nt(i−5)を減
算することにより回転数の変化量ΔNtを算出する。
【0031】 ΔNt=Nt(i)−Nt(i−5) ……(1) さらに、ステップS3で、このタービン回転数変化量Δ
Ntの最近5回の相加平均αNtを加速度として次式
(2)に従って算出する。
【0032】 αNt=(ΔNt(i)+ΔNt(i−1)+ΔNt(i−2)+ΔNt(i −3)+ΔNt(i−4))/5 ……(2) そして、コントロールユニット21は、ステップS4で
現在の変速段を判定し、1速又は2速の場合はロックア
ップをOFFとしてトルクコンバータ1をコンバータ状
態とすると共に、3速又は4速の場合にはステップS5
又はステップS9に進んでそれぞれ3速用のONライン
マップ及びOFFラインテーブル又は4速用のONライ
ンマップ及びOFFラインテーブルを選択する。
【0033】変速段が3速の場合に選択されるONライ
ンマップは、図5に示すように、スロットル開度θと加
速度αNtとをパラメータとして、トルクコンバータを
ロックアップ状態へ切換える際のタービン回転数Nt…
Ntが複数設定されているものである。そして、所定の
加速度αNt’以下では、スロットル開度θの変化に応
じてタービン回転数Nt…Ntが上記図3に示したON
ラインL0を構成するように設定されていると共に、所
定の加速度αNt’以上では、加速度αNtが増大する
に伴ってONラインL1からONラインL6までを構成
するように設定されている。図3から明らかなように、
ONラインL1におけるタービン回転数Nt1はONラ
インL0におけるタービン回転数Nt0よりも低く設定
され、またONラインL2におけるタービン回転数Nt
2はONラインL1におけるタービン回転数Nt1より
もさらに低く設定されて、ONラインL6におけるター
ビン回転数Nt6はOFFラインLnにおけるタービン
回転数Ntnに近接した値まで低く設定されている。
【0034】一方、3速用OFFラインテーブルは、図
6に示すように、スロットル開度θをパラメータとし
て、トルクコンバータをコンバータ状態へ切換える際の
タービン回転数Nt…Ntが、上記図3に示したOFF
ラインLnを構成するように設定されているものであ
る。
【0035】そして、ステップS6においてコントロー
ルユニット21は、上記ステップS3で算出した加速度
αNtに対応するONラインと、上記ステップS1で読
み込んだタービン回転数Nt及びスロットル開度θによ
って示される運転状態とを比較し、運転状態が上記ON
ラインより右側の領域にある場合、すなわち現実のター
ビン回転数NtがONラインを構成するタービン回転数
より大きい場合は、ロックアップをONとしてトルクコ
ンバータ1をロックアップ状態とする一方で、それ以外
の場合にはステップS7に進む。
【0036】ステップS7では、上記運転状態がOFF
ラインLnより左側の領域にあるか否か、すなわち現実
のタービン回転数NtがOFFラインLnを構成するタ
ービン回転数より小さいか否かを判定し、小さい場合は
ロックアップをOFFとする一方で、それ以外の場合、
つまり現実のタービン回転数Ntがヒステリシス領域に
ある場合はステップS8に進む。
【0037】ステップS8では、前回の制御でロックア
ップをONとしたか否かを判定し、ONであればそのま
まロックアップ状態を維持する一方で、OFFであれば
そのままコンバータ状態を維持する。つまり、一旦ロッ
クアップ状態に切り換わると、タービン回転数NtがO
Nライン回転数を下回ってヒステリシス領域まで低下し
ても、OFFライン回転数Ntnを下回らない限り、コ
ンバータ状態へ切り換わらず、逆に一旦コンバータ状態
に切り換わると、タービン回転数NtがOFFライン回
転数Ntnを上回ってヒステリシス領域まで上昇して
も、ONライン回転数を上回らない限り、ロックアップ
状態へ切り換わらない。
【0038】以上説明したステップS5からステップS
8までと同様の制御が、変速段が4速の場合にもステッ
プS9からステップS12までにおいて行なわれる。こ
の場合選択される4速用のONラインマップ及びOFF
ラインテーブルにおいては、ONライン及びOFFライ
ンがそれぞれ3速のときに比べてやや高車速側にずれる
ように、各判定用タービン回転数が設定されている。
【0039】次に、この実施例の作用を説明する。
【0040】すなわち、ステップS5又はステップS9
におけるONラインマップには、車両の加速度に対応す
る複数のONラインL0,L1,…,L6がメモリさ
れ、現実の加速度αNtに応じて、そのうちの一つがト
ルクコンバータ1をロックアップ状態へ切換える際の判
定用ONラインとして選択されることとなる。このと
き、ステップS3で算出される車両の加速度が大きいほ
ど、より低いタービン回転数で構成されるONラインが
選択されるので、ロックアップ状態への切換えが相対的
に早期に行なわれて燃費性能の向上が図られることとな
る。
【0041】そして、より低いタービン回転数で構成さ
れるONラインが選択されると、ヒステリシス領域が縮
小されることとなるが、車両の加速度が所定の加速度α
Nt’を超えて急加速されているときなので、タービン
回転数が短時間のうちにONラインもしくはOFFライ
ン付近にまで戻る可能性がなく、ヒステリシス領域が縮
小されてもハンチングが発生する虞がない。
【0042】また、OFFラインLnを固定しているの
で、ヒステリシス領域内で多数のONラインL0,L
1,…,L6を設定することが可能となる結果、加速度
に応じた緻密な制御が実行できると共に、ONラインL
6の場合ではONラインL0からの変更量が大きく、よ
り早期の切換えが図られることとなる。
【0043】なお、上記実施例においては、比較的スロ
ットル開度が小さい領域でのみONライン回転数を低く
する場合を示したが、図7に示すように、全スロットル
開度領域で、通常時ONラインL0の回転数Nt0より
低い回転数Nt0’、又はNt0”からなるONライン
L0’、又はL0”を設定するようにしてもよい。
【0044】さらに、車両の加速度に応じて、OFFラ
イン回転数Ntnを有する通常時OFFラインLnを、
より高いOFFライン回転数Ntn’、又はNtn”を
有するOFFラインLn’、又はLn”に変更するよう
に制御すると、急減速時においてトルクコンバータ1が
相対的に早期にコンバータ状態へ切換えられるので、ノ
ッキングやエンジンストップ等の不都合が防止されるこ
ととなる。この場合においては、車両の加速度が所定の
加速度を超えて急減速されているときなので、タービン
回転数がONラインもしくはOFFライン付近にまで短
時間のうちに復帰する可能性がなく、従ってヒステリシ
ス領域が縮小されてもハンチングが発生する虞はない。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明は急加速時又は急
減速時には車速の増減が大きく、従って短時間のうちに
再び当初の車速に戻る可能性の少ないことに着目して、
このような場合には一定車速付近での走行が行なわれな
いからハンチングの虞が少なく、その結果、支障なくヒ
ステリシス領域を縮小できることを利用したものであ
る。
【0046】これにより、車両の現実の加速度が所定の
加速度αNt’より大きい急加速時や急減速時には、ロ
ックアップ状態もしくはコンバータ状態への切換が早期
に実現することとなり、その結果、燃費性能の向上を図
ることができ、またノッキングやエンジンストップ等の
発生を回避することができる。
【0047】そして、ONライン又はOFFラインの一
方のみを変更する場合は、該ラインの変更量を大きくす
ることができるので、より早期のモードの切換えが行な
えることとなる。
【0048】従って、ONライン回転数をOFFライン
回転数に近い値となるように小さく変更することによ
り、急加速時においてより早期のロックアップ状態への
切換えが実現して、燃費向上の効果が顕著となる一方
で、OFFライン回転数をONライン回転数に近い値と
なるように大きく変更することにより、急減速時におい
てより早期のコンバータ状態への切換えが実現して、エ
ンジンストップ等回避の効果が顕著となる。
【0049】さらに、車両の加速度に応じて、回転数の
変更量を例えばNt1からNt6までのように多数設定
することにより、ハンチング防止と燃費性能の向上等と
の両立を図りつつ、より緻密な制御が行なえることとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トルクコンバータの構造と制御用油圧回路と
の関連を示す図面である。
【図2】 トルクコンバータの制御システム図である。
【図3】 ロックアップ制御の概念を示すマップ図であ
る。
【図4】 上記ロックアップ制御を示すフローチャート
図である。
【図5】 上記制御で用いるマップ図である。
【図6】 同じく、上記制御で用いるマップ図である。
【図7】 ロックアップ制御の概念を示す別のマップ図
である。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 2 エンジン出力軸 7 ロックアップクラッチ 8 タービンシャフト 10 ロックアップバルブ 20 デューティソレノイドバルブ 21 コントロールユニット 22 スロットルセンサ 23 タービン回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸末 敏久 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部材と出力部材とを直結するロック
    アップクラッチが備えられ、該ロックアップクラッチ
    が、車速もしくは車速を反映する部材の回転数が第1の
    所定値以上となったときに締結されると共に、該第1の
    所定値より小さい第2の所定値以下となったときには解
    放されるように構成された車両用流体継手のロックアッ
    プ制御装置であって、車両の加速度を検出する加速度検
    出手段と、該検出手段によって検出される車両の加速度
    が所定の加速度を超えるときには、上記第1の所定値か
    ら第2の所定値までの範囲内で、これらの所定値の差が
    小さくなるように、該第1の所定値もしくは第2の所定
    値の少なくとも一方を変更する制御手段とが設けられて
    いることを特徴とする流体継手のロックアップ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、第1の所定値を小さくする
    ことにより、第1の所定値と第2の所定値との差を小さ
    くすることを特徴とする請求項1に記載の流体継手のロ
    ックアップ制御装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、第2の所定値を大きくする
    ことにより、第1の所定値と第2の所定値との差を小さ
    くすることを特徴とする請求項1に記載の流体継手のロ
    ックアップ制御装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、加速度検出手段によって検
    出される車両の加速度に応じて所定値の変更量を設定す
    ることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の
    いずれかに記載の流体継手のロックアップ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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