JPH08286209A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
液晶表示装置の製造方法Info
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- JPH08286209A JPH08286209A JP8807595A JP8807595A JPH08286209A JP H08286209 A JPH08286209 A JP H08286209A JP 8807595 A JP8807595 A JP 8807595A JP 8807595 A JP8807595 A JP 8807595A JP H08286209 A JPH08286209 A JP H08286209A
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Abstract
を覆う絶縁膜を陽極酸化膜で構成する場合、耐圧や低リ
ーク電流性などの特性が優れた陽極酸化膜が得られる電
解条件などを容易に設定することができるようにする。 【構成】 Al−バルブ金属固溶体からなる電極・配線
を形成し、無機酸アンモニウム塩並びに有機酸アンモニ
ウム塩を電解質として用い且つpHを5.5乃至8.5
の範囲に調整して前記電極・配線を陽極酸化する工程が
含まれる。
Description
hin film transistor:TFT)ア
レイで制御される液晶表示装置を製造するのに好適な方
法に関する。
毎にスイッチの働きをするTFTが必要であり、この膨
大な数のTFTに於ける一個々の良否が該液晶表示装置
の良否に直接結び付き、現状では、その製造歩留りは良
いと言えない状況にある。
は、如何にして良品のTFTアレイを製造するかが、そ
の製造歩留り向上に影響するものであり、本発明は、そ
の場合に種々と存在する問題のうちの一つであるTFT
に於ける電極・配線を覆う絶縁膜を陽極酸化膜で構成し
た場合のリーク電流低減及び耐圧向上に寄与できる。
の働きをするTFTを設けて表示を制御する構成を採っ
ていて、そのTFTは、製造が容易である旨の理由か
ら、ボトム・ゲート構造、即ち、ガラス基板上に先ずゲ
ート電極を形成し、その上にゲート絶縁膜やソース領域
及びドレイン領域などを積み上げて、通常のトランジス
タであれば、表面とされている側が下向きに形成された
構造のものが多用されている。
電極のパターニング工程後、約300〔℃〕にも達する
高温の熱工程であるプラズマ化学気相堆積(plasm
achemical vapour depositi
on:PCVD)法を適用したゲート絶縁膜の堆積工程
が続く為、ゲート・バス・ラインも含めてゲート電極の
材料には、耐熱性に優れた高融点金属電極材料であるC
r、Mo、Tiなどが用いられている。
晶表示装置に於ける表示面積が10型(10インチ型)
を越える場合、或いは、ワーキング・ステーションへ応
用する為に高精細な表示を必要とする場合などでは、ゲ
ート・バス・ラインの抵抗が増加するので、ゲート駆動
信号の波形歪みを無視できない状態になっている。因み
に、この場合の波形歪みは、ゲート・バス・ラインの抵
抗と寄生容量の積で決まる。
点金属電極材料に比較して低抵抗の金属電極材料を用い
て電極・配線を形成することが必要である。Alは抵抗
に関する条件は満たすが、耐熱性に問題があり、PCV
D法に依るゲート絶縁膜の堆積工程でヒロックが成長
し、ゲート絶縁膜に於ける電流リークの原因となる。
し、低温でAlに陽極酸化膜を形成し、その陽極酸化膜
とPCVD法を適用して形成した窒化膜とを積層してゲ
ート絶縁膜とすることが行われている。
化膜とを積層して有効に機能するゲート絶縁膜を得るに
は、先ず、良質の陽極酸化膜を得なければならない。
は、電解条件、特に電解質の種類とpHとに依存して、
陽極酸化膜の耐圧やリーク電流値(イオン電流と電子電
流の和)が大きく変化するので、前記条件の設定は重要
なのであるが、前記条件を正確に設定する為の指針とな
るような原理は未だ存在しない。
酸化膜で構成する場合、耐圧や低リーク電流性などの特
性が優れた陽極酸化膜が得られる電解条件などを容易に
設定することができるようにし、信頼性が高い液晶表示
装置を歩留り良く製造できるようにしようとする。
リソグラフィ工程のように、例えば120〔℃〕程度の
低温に曝されても、ヒロックが成長するのであるが、本
発明では、金属電極材料としてAl−バルブ金属固溶体
を用いることで、前記のようなヒロックの発生を回避す
る。
略0.2原子〔%〕以上で効果を現すが、5原子〔%〕
を越えた場合には、前記した高融点金属電極材料と同等
の抵抗率となってしまい、低抵抗の材料であることの特
徴が失われる。従って、バルブ金属の添加量に於ける上
限は前記条件に依って規定される。
る不純物元素としてバルブ金属を用いる理由は、本発明
で採用している電解条件に於いて、Alと同様に酸化が
進行するので、金属の析出などに起因する電流のリーク
は抑制されることに依る。
のみでなく、絶縁耐圧が高い陽極酸化膜の形成が可能な
電解条件に於ける制約を緩和する働き、即ち、電解条件
の適用可能な範囲を拡げる働きもある(要すれば、
「J.Electrochem.Soc.Vol.14
1,No.5,1325(1994)」、を参照)。
体の陽極酸化膜に於ける耐圧或いはリーク電流などの電
気的諸特性は、溶液の電解質が無機酸アンモニウム塩電
解質であるか、或いは、有機酸アンモニウム塩電解質で
あるかに依存して顕著な差異を示すことを見出した。
た場合には低電界に於いて、また、有機酸アンモニウム
塩電解質を用いた場合には高電界でのリーク電流の抑制
にそれぞれ有効な酸化膜が得られることが実験に依って
確認され、この性質を利用すれば、広い範囲の印加電界
に対してリーク電流が抑制された絶縁膜を得ることがで
きるものである。
の陽極酸化膜を得る為には重要であって、本発明では、
pH=5.5乃至8.5の範囲で選択され、この範囲を
外れた電解質を用いて作成された陽極酸化膜では、リー
ク電流が急増し、且つ、耐圧も低下する。
電流は、測定に依れば、平均的には印加電界〜5×10
6 〔V/cm〕に於いて、〜10-10 〔A/mm2 〕以
下でることが確認されている。
示装置の製造方法に於いては、 (1)バルブ金属(例えばTi、Ta、Nb、W、Mo
など)の組成が5原子〔%〕以下であるAl−バルブ金
属固溶体からなる電極・配線(例えばゲート電極・配
線)を形成する工程と、次いで、四ほう酸アンモニウム
及び五ほう酸アンモニウム及びほう酸アンモニウムから
選択された無機酸アンモニウム塩と酒石酸アンモニウム
及びクエン酸アンモニウム及びアジピン酸アンモニウム
及びフタル酸アンモニウム及び蓚酸アンモニウム及びサ
リチル酸アンモニウム及び炭酸アンモニウムから選択さ
れた有機酸アンモニウム塩とを混合し且つpHを5.5
乃至8.5の範囲に調整した電解質を用いて前記電極・
配線を陽極酸化する工程とが含まれてなることを特徴と
するか、或いは、
下であるAl−バルブ金属固溶体からなる電極・配線を
形成する工程と、次いで、四ほう酸アンモニウム及び五
ほう酸アンモニウム及びほう酸アンモニウムから選択さ
れた無機酸アンモニウム塩からなり且つpHを5.5乃
至8.5の範囲に調整した電解質を用いて前記電極・配
線を一定電圧(例えば60〔V〕)に達するまで陽極酸
化する工程と、次いで、酒石酸アンモニウム及びクエン
酸アンモニウム及びアジピン酸アンモニウム及びフタル
酸アンモニウム及び蓚酸アンモニウム及びサリチル酸ア
ンモニウム及び炭酸アンモニウムから選択された有機酸
アンモニウム塩からなり且つpHを5.5乃至8.5の
範囲に調整した電解質を用いて前記電極・配線を前記一
定電圧より高い電圧(例えば120〔V〕)に達するま
で陽極酸化する工程とが含まれてなることを特徴とする
か、或いは、
アンモニア水及びほう酸及び酸化ほう素及び過酸化水素
から選択されたpH調整用剤を加えて電解質のpHを
5.5乃至8.5の範囲に調整することを特徴とする。
低い金属に対し、低電界下であろうと高電界下であろう
とリーク電流が少なく、また、耐圧が高い陽極酸化膜を
容易に形成することができるので、TFTに於けるゲー
ト電極を覆う絶縁膜を陽極酸化で形成する場合のよう
に、電極・配線材料の表面に於ける或程度の厚さ分を陽
極酸化して絶縁膜とし、残りの電極・配線材料を低抵抗
の電極・配線として用いることが必要な半導体装置を製
造する場合には好適であり、これに依って、信頼性が高
い液晶表示装置を高い歩留りで製造することが可能にな
る。
ム塩とを混合した電解質を用いた例である。
H:7.0とする。
料に於ける端子電圧が120〔V〕、即ち、酸化膜厚に
して150〔nm〕に対応するまで酸化を継続し、引き
続き、120〔V〕で約3〔分〕間のエージングを行
う。
ついて測定した印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク
電流I(単位:〔A〕)の特性を表す線図であって、横
軸にVa を、そして、縦軸にIをそれぞれ採ってある。
とした場合には、リーク電流Iが1×10-10 〔A〕を
若干越えた程度となり、高電界下でも、かなり少ないこ
とが明瞭に看取されよう。
酸化を行い、その後、有機酸アンモニウム塩を電解質と
して陽極酸化を行った例である。
酸アンモニウム塩に依る陽極酸化を行って、次に有機酸
アンモニウム塩に依る陽極酸化を行うことで低リーク電
流且つ高耐圧の陽極酸化膜を得るものであり、この順序
を逆にすると、従来の技術に依った場合と比較すれば良
質になるが、本実施例に依って得られる陽極酸化膜には
及ばない。
料に於ける端子電圧が60〔V〕、即ち、酸化膜厚にし
て約75〔nm〕に対応するまで酸化を継続し、引き続
き、電圧60〔V〕で約3〔分〕間のエージングを行
う。
料に於ける端子電圧が120〔V〕、即ち、全酸化膜厚
にして150〔nm〕に対応するまで酸化を継続し、引
き続き、電圧120〔V〕で約3〔分〕間のエージング
を行う。
ついて測定した印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク
電流I(単位:〔A〕)の特性を表す線図であって、横
軸にVa を、そして、縦軸にIをそれぞれ採ってある。
である場合には、リーク電流Iが1×10-10 〔A〕と
1×10-9〔A〕との間の値となり、この場合も、かな
り少ないことが明瞭に看取されよう。
に際して用いた試料は、実際には、上部Al電極/陽極
酸化膜/Al−バルブ金属、なる構成からなると共に面
積が0.76〔mm2 〕であるダイオードであって、こ
の場合、陽極酸化膜は、酸化後に300〔℃〕の窒素雰
囲気中で熱処理してある。
測定して得た印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク電
流I(単位:〔A〕)の特性を表す線図であり、横軸に
Vaを、そして、縦軸にIをそれぞれ採ってある。
(0.25〔重量%〕)からなる電解質を用い、陽極酸
化条件を前記本発明の実施例と同様にして得た陽極酸化
膜をもつダイオードを作成し、それを測定して得たデー
タである。
場合、測定器の限界を越える大きなリーク電流が流れる
ことを看取できよう。
%〕)溶液に於けるpHをほう酸(1.4〔重量%〕)
を用いて7.0に調整した電解質を用い、120〔V〕
まで陽極酸化して作成した陽極酸化膜のリーク電流特性
も測定したが、その特性は図3に見られる特性と略同じ
であった。従って、五ほう酸アンモニウム塩を単独で電
解質として用いても、好結果は得られない。
ず、他に多くの改変を実現することができ、例えば、前
記実施例で無機酸アンモニウム塩に五ほう酸アンモニウ
ムを用いたが、これに限られず、四ほう酸アンモニウ
ム、ほう酸アンモニウム、から選択して用いても同効で
ある。
として酒石酸アンモニウムを用いたが、これに限られ
ず、クエン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、
フタル酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、サリチル酸
アンモニウム、炭酸アンモニウムから選択して用いても
同効である。
酸を用いたが、これに限られず、アンモニア水、酸化ほ
う素、過酸化水素から適宜に選択して用いることができ
る。
於いては、Al−バルブ金属固溶体からなる電極・配線
を形成し、無機酸アンモニウム塩と有機酸アンモニウム
塩とを電解質として用い且つpHを5.5乃至8.5の
範囲に調整して前記電極・配線を陽極酸化する工程が含
まれる。
性が低い金属に対し、低電界下であろうと高電界下であ
ろうとリーク電流が少なく、また、耐圧が高い陽極酸化
膜を容易に形成することができるので、TFTに於ける
ゲート電極を覆う絶縁膜を陽極酸化で形成する場合のよ
うに、電極・配線材料の表面に於ける或程度の厚さ分を
陽極酸化して絶縁膜とし、残りの電極・配線材料を低抵
抗の電極・配線として用いることが必要な半導体装置を
製造する場合には好適であり、これに依って、信頼性が
高い液晶表示装置を高い歩留りで製造することが可能に
なる。
した印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク電流I(単
位:〔A〕)の特性を表す線図である。
した印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク電流I(単
位:〔A〕)の特性を表す線図である。
た印加電圧Va (単位:〔V〕)−リーク電流I(単
位:〔A〕)の特性を表す線図である。
Claims (3)
- 【請求項1】バルブ金属の組成が5原子〔%〕以下であ
るAl−バルブ金属固溶体からなる電極・配線を形成す
る工程と、 次いで、四ほう酸アンモニウム及び五ほう酸アンモニウ
ム及びほう酸アンモニウムから選択された無機酸アンモ
ニウム塩と酒石酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウ
ム及びアジピン酸アンモニウム及びフタル酸アンモニウ
ム及び蓚酸アンモニウム及びサリチル酸アンモニウム及
び炭酸アンモニウムから選択された有機酸アンモニウム
塩とを混合し且つpHを5.5乃至8.5の範囲に調整
した電解質を用いて前記電極・配線を陽極酸化する工程
とが含まれてなることを特徴とする液晶表示装置の製造
方法。 - 【請求項2】バルブ金属の組成が5原子〔%〕以下であ
るAl−バルブ金属固溶体からなる電極・配線を形成す
る工程と、 次いで、四ほう酸アンモニウム及び五ほう酸アンモニウ
ム及びほう酸アンモニウムから選択された無機酸アンモ
ニウム塩からなり且つpHを5.5乃至8.5の範囲に
調整した電解質を用いて前記電極・配線を一定電圧に達
するまで陽極酸化する工程と、 次いで、酒石酸アンモニウム及びクエン酸アンモニウム
及びアジピン酸アンモニウム及びフタル酸アンモニウム
及び蓚酸アンモニウム及びサリチル酸アンモニウム及び
炭酸アンモニウムから選択された有機酸アンモニウム塩
からなり且つpHを5.5乃至8.5の範囲に調整した
電解質を用いて前記電極・配線を前記一定電圧より高い
電圧に達するまで陽極酸化する工程とが含まれてなるこ
とを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項3】アンモニア水及びほう酸及び酸化ほう素及
び過酸化水素から選択されたpH調整用剤を加えて電解
質のpHを5.5乃至8.5の範囲に調整することを特
徴とする請求項1或いは2記載の液晶表示装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08807595A JP3531077B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 液晶表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08807595A JP3531077B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 液晶表示装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08286209A true JPH08286209A (ja) | 1996-11-01 |
JP3531077B2 JP3531077B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=13932750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08807595A Expired - Lifetime JP3531077B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 液晶表示装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3531077B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005010737A (ja) * | 2003-06-18 | 2005-01-13 | Hannstar Display Corp | Rc遅延のばらつきを抑制する補償キャパシタを有する液晶パネル |
-
1995
- 1995-04-13 JP JP08807595A patent/JP3531077B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005010737A (ja) * | 2003-06-18 | 2005-01-13 | Hannstar Display Corp | Rc遅延のばらつきを抑制する補償キャパシタを有する液晶パネル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3531077B2 (ja) | 2004-05-24 |
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