JPH08285512A - 微細表面形状測定装置 - Google Patents

微細表面形状測定装置

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Publication number
JPH08285512A
JPH08285512A JP8684795A JP8684795A JPH08285512A JP H08285512 A JPH08285512 A JP H08285512A JP 8684795 A JP8684795 A JP 8684795A JP 8684795 A JP8684795 A JP 8684795A JP H08285512 A JPH08285512 A JP H08285512A
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JP
Japan
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stylus
measured
shape
vibration
vibrating
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JP8684795A
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Inventor
Masaki Yamamoto
正樹 山本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サブミリオーダの微細加工物の3次元形状を
測定することができる微細表面形状測定装置に関し、任
意の微細穴側面等を回転ステージ等の複雑な構成を用い
ずに、自由度高く正確に形状測定することを目的とす
る。 【構成】 被測定物2の形状計測用触針1と、触針1と
被測定物2の相対移動手段4と、触針1を複数の方向に
直線的に微小振動させる振動手段5と、相対移動手段4
で被測定物2に対し相対移動された触針1の振動方向の
制御手段10と、制御手段10で制御された触針1の振
動方向において、触針1と被測定物2との電気的導通の
状態を検出する検出手段13とを有し、検出手段13で
検出された電気的導通状態により触針1と被測定物2と
の接触点の位置を検出し被測定物2の表面形状を測定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細表面形状測定装置
に関し、特にマイクロマシンや微小ノズルなどのサブミ
リオーダの微細加工物において、微細な3次元形状を測
定することができる微細表面形状測定装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、製品の小型化、高密度化、高精度
化にともない微細加工のニーズはますます高まってい
る。
【0003】そして、各種の微細加工技術が開発されて
いる中で、加工結果を評価するための3次元微細表面形
状計測手段への必要性が高まっている。
【0004】しかしながら、従来よりよく用いられてき
た、光学顕微鏡はその焦点深度の低さから微細3次元形
状計測には限界がある。
【0005】また、走査型電子顕微鏡は、その焦点深度
の深さから微細3次元形状測定には好ましいが、真空雰
囲気を必要とする点や、奥まった細穴の内面まで電子線
を送り込むことができないという課題があった。
【0006】また、従来より表面形状を測定するために
使用される触針式の形状測定装置は、測定精度がきわめ
て高いにもかかわらず、触針の物理的大きさから、入り
くんだ形状や微細穴形状は測定することができなかっ
た。
【0007】このような課題に対し、特公昭64−36
05号公報は、導体の加工物表面形状を振動する工具電
極により計測する技術を開示している。
【0008】この開示内容における特徴は、電気的接触
の検出というきわめて単純かつ局所的な検出原理を用い
ることにより、触針の微小化を達成し得たことである。
【0009】以下、図7を用いて説明をする。図7にお
いて、31は電極、32は被加工物、33は振動子、3
4はホーン、35はスピンドル、36はZ軸送り用相互
駆動モータ、37はステージ、38、39は各々X軸、
Y軸駆動用相互駆動モータ、40はNC装置、41は加
工電源、42は振動子33の振動用の電源、43は抵
抗、44は電位差、45は判別回路、46は記録表示装
置である。
【0010】このような構成において、電極31が振動
子33の先のホーン34の先端に固定され、電極31と
被測定物32の間には電位差44が与えられ、両者が接
触したときには電流が流れ、抵抗43に電圧が発生し、
この電圧変化が検出信号となって判別回路45で電圧変
化の平均値を判別する。
【0011】このとき、電極31と被測定物32との間
の距離が近づくにつれて、電極31の振動により抵抗4
3に発生する電圧の平均値はゼロから次第に大きくな
り、両者が完全に接触したときにその電圧は最大とな
る。
【0012】この電圧を記録表示部46で記録しながら
ステージ37を相互駆動モータ38、39で動かすこと
により測定物32の表面形状を記録できる。
【0013】そして、このような構成であると、この公
報開示の以前より、電気接触を検出方法とした位置検出
方式は存在したが、一回の接触をもとに被検出物位置を
求めるため精度が十分高くない点、オン・オフのデジタ
ル情報しか得られないため位置決め制御に使用しにくい
という課題があったのに比し、連続的に接触を検出して
平均化することにより、アナログ量で被測定物の位置情
報を得られる。
【0014】また、同様な構成を応用して、図8に示す
ように深穴の形状も計測することができる。
【0015】図8において、47は電極であり、形状を
測定したい被測定物48に対して、わずかなクリアラン
スを持って形状反転したものであり、通常電極47は型
彫り放電加工機で使われる工具電極などである。
【0016】そして、この電極47に対して振動子等に
より振動を印加し、同時に被測定物48との間に49で
示されるような相対円運動を与える。
【0017】この相対円運動にしたがって、電極47と
被測定物48はその内周・外周にそって順繰りに接触
し、この時の図7における抵抗43の平均電圧を記録す
ることで、被測定物48の穴形状が、電極47の外周形
状を基準にしてどのくらいずれているかがわかることに
なる。
【0018】ここで、このような穴形状の測定技術は、
穴を計測しようとした時、穴に対応する形を持った電極
47を用意しなければならないが、特開平5−2642
14号公報で開示されるように、アクチュエータにより
穴内面に対し垂直な方向に振動を印加することで、この
課題を解決している。
【0019】以下、図9を用いて説明をする。図9にお
いて、51は触針、52はアクチュエータ、53は被測
定物、54は被測定物53を載置したテーブル、55は
送り機構、56はコンピュータ、57は導通時間検出回
路、58はプリンタ、59はCRTディスプレィであ
る。
【0020】このような構成において、触針51は被測
定物53に対してアクチュエータ52により振動を与え
られている。
【0021】そして、触針51と被測定物53の接触
は、導通時間検出回路57によりモニタされており、触
針51と被測定物53の測定対象面53aが接近するに
したがい、振動の周期にしめる導通時間の割合(デュー
ティ比とよぶ。)が、長くなってくる。
【0022】この関係を利用し、Z軸送り機構55によ
り被測定物53を移動することで、測定対象面53aの
表面形状を測定することが可能である。
【0023】さらに、穴の3次元形状を測定したい場合
には、図10に示すようにテーブル64をZ軸回りに回
転可能として被測定物63を回転することで、穴の3次
元形状測定を行うことができる。
【0024】図10において、61は触針、62はアク
チュエータ、63は被測定物、64は被測定物63を載
置したテーブル、65は送り機構、66はコンピュー
タ、67は検出回路、68はプリンタ、69はCRTデ
ィスプレィ、71はZ軸回りの回転機構、72はX軸方
向の駆動機構である。
【0025】この構成の動作は、Z軸回りに回転できる
こと以外は、基本的に図9の構成と同様のものである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、3次元の任意形状を自由に測定する技術
内容であるとはいえない。
【0027】たとえば、図7の構成においては、振動方
向が垂直方向に限られるため鉛直方向の壁を測定するこ
とはむずかしく、微細穴などの内面形状測定には適さな
い。
【0028】次に、図8の構成においても、微細穴に対
応する総型の電極が必要であり、汎用性に欠ける。
【0029】また、図9の構成においては、図7と同
様、特定の方向のみの測定に限られ、穴の全周にわたる
3次元形状を得ることはできない。
【0030】そして、図10の構成では、内面形状を測
定する際に回転テーブルを使っているため穴の3次元形
状を得ることができるが、穴中心と回転テーブル回転軸
を一致させる(芯だしとう。)する必要があり、手間が
かかるだけでなく、非回転対称の形状を測定することは
本質的に難しいという課題を有していた。
【0031】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、任意の微細3次元形状、特に任意断面形状の微
細穴を測定するための手段を提供することを目的とす
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、被測定物の形状を計測するための触針と、
前記触針と前記被測定物を相対移動させる相対移動手段
と、前記触針を複数の任意の方向に直線的に微小振動さ
せる振動手段と、前記相対移動手段で前記被測定物に対
し相対移動された前記触針の振動方向を制御するための
制御手段と、前記制御手段で制御された前記触針の振動
方向において、前記触針と前記被測定物との電気的導通
の状態を検出するための検出手段とを有し、前記検出手
段で検出された電気的導通状態により前記触針と前記被
測定物との接触点の位置を検出して前記被測定物の表面
形状を測定する微細表面形状測定装置である。
【0033】ここで、被測定物の予想形状情報を用いて
触針の振動方向を制御することが好適である。
【0034】そして、被測定物の予想形状情報は、被測
定物の加工時の加工パスから求めることもできる。
【0035】そして、触針と被測定物との接触点の位置
を、相対位相手段で移動される触針に関する包絡線を利
用して求めてもよい。
【0036】さらに、振動手段が、直交する2つのアク
チュエータを有し、制御手段が、前記2つのアクチュエ
ータに共通の振動波を発生する振動波発生手段と前記2
つの圧電アクチュエータに各々対応して前記振動波を振
幅変調する振幅変調手段とを有することが好適な構成で
ある。
【0037】一方、本発明の他の構成は、被測定物の形
状を計測するための触針と、前記触針と前記被測定物を
相対位置に相対移動させる相対移動手段と、前記触針を
微小円運動させる振動手段と、前記振動手段で振動され
た前記触針の微小円運動において、前記触針と前記被測
定物との電気的導通の状態を検出するための検出手段と
を有し、前記検出手段で検出された電気的導通状態から
得られる前記相対移動手段で設定された相対位置に対応
した触針の円運動中での導通タイミングから前記触針と
前記被測定物との接触点の位置を検出して前記被測定物
の表面形状を測定する微細表面形状測定装置である。
【0038】このとき、検出手段は、触針と被測定物の
接触状態にある範囲における触針の振動の位相角の中心
角を求め接触点の位置を検出することが好適である。
【0039】さらに、振動手段が、直交する2つのアク
チュエータを有し、前記2つのアクチュエータに位相差
90度の振動波形を各々供給する請求項6から8のいず
れか記載の微細表面形状測定装置。
【0040】以上のアクチュエータは、圧電アクチュエ
ータであってもよい。また、触針が微細円柱軸を加工し
たものよりなり、先端の検出部が円盤状の突起をなすよ
うな形状を持つことが好適である。
【0041】また、触針を製作する際の形状誤差を補正
するために、既知の形状を持つ触針校正用被測定物を有
し、この校正用被測定物を用いて触針毎に形状誤差校正
用データを作成してもよい。
【0042】
【作用】本発明は、上記構成によって、任意の方向を向
いた微細形状表面に対して触針を制御された方向に直線
振動させる、あるいは微小振幅で円運動させ、同時に被
測定物を移動し、触針と被測定物の接触状態を検出し、
接触状態と触針の振動状態の相対関係より、被測定物の
表面形状を計測する。
【0043】
【実施例】以下、本発明の各実施例について、図面を参
照しながら説明をする。
【0044】(実施例1)まず、本発明の第1の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0045】図1は、本実施例における微細形状測定装
置の全体構成図である。図1において1は触針、2は被
測定物、3は被測定物の被測定面、4は駆動モータによ
って駆動される被測定物の移動手段であるXYステー
ジ、5は直交して取り付けられたピエゾアクチュエー
タ、6はピエゾアクチュエータドライブ用の高電圧アン
プ、7はオフセット電圧Voを与えるための電圧加算
器、8は乗算器、9はD/A変換器、10はXYステー
ジ4をはじめ全体を制御するコンピュータ、11は振動
の波形を発生するファンクションジェネレータ、12は
オフセット電圧Vo用電源、13は導通状態検出回路、
14は導通状態検出回路からの出力を元に接触時間のデ
ューティ比を計測するデューティ比検出回路である。
【0046】以上のように構成された微細形状測定装置
について、まず、触針振動方向制御動作を説明する。
【0047】図1において、ファンクションジェネレー
タ11からの振動波形sinωtを、コンピュータ10がD
/A変換器9を介して出力する電圧VaとVbに従って、
乗算器8で振幅変調した後、オフセット電圧Voと加算
する。
【0048】この結果得られる振動波形を、ゲインKh
の高電圧アンプ6を介して、ピエゾアクチュエータ5に
印加する。
【0049】この時のピエソアクチュエータ5のX軸、
Y軸方向の変位量ΔX、ΔYは、アクチュエータの変位
係数(単位電圧あたりの変位量に相当する。)をKp
した時、次の(数1)ように与えられる。
【0050】
【数1】 さらに、これよりピエゾアクチュエータ5の振動軌跡
は、以下の(数2)で表わされる。
【0051】
【数2】 これより振動方向はXY平面上のベクトル(Va,Vb)
の方向に、ある一点を中心として発生することがわか
る。
【0052】また、振動の半振幅Aは次式(数3)で表
される。
【0053】
【数3】 以上より、コンピュータ10がVaとVbを制御すること
により、触針1の振動振幅と振動方向を制御することが
可能である。
【0054】なお、以上の説明では、便宜上サイン波を
振動波形として使用したが、三角波を代用することも同
様に可能で、検出のリニアリティの面からは好適であ
る。
【0055】さて、本実施例では触針1はZ軸方向にの
み移動可能で、XYステージ4に搭載された被測定物2
がX,Y軸方向に移動する構成を有する。
【0056】しかし、触針1がX,Y平面内で振動しな
がらX,Y,Z軸方向に移動し、被測定物2は固定され
ているものとしても全く同じ効果が得られるため、以下
においては、説明を簡略化するために触針1が振動しな
がら同時に移動するものとする。
【0057】図2(a)は、Z軸方向からみた振動する
触針1と被測定物2との関係をしめし、図2(b)は、
Z軸と直交する方向からみた振動する触針1と被測定物
2との関係をしめしている。
【0058】また、図2においてしめされているよう
に、触針1の形状は、端面に円盤状突起(半径r)をも
った円柱と近似し、被測定物2の被測定面3の形状は、
局所的に平面と近似している。
【0059】ここで、触針1の振動中心と被測定面3の
距離δとデューティ比Dとの関係は幾何学的考察より次
式(数4)のように近似できる(参考文献:生産研究4
6巻7号1994年7月380〜383ページ)。
【0060】
【数4】 つまり、三角波で駆動される時、触針1は常に等速で振
動するため、振幅がゼロとみなしたときの触針1と被測
定面3とが接触点22で接触する場合の触針1の中心2
1(接触中心位置という。)に対応したデューティは
0.5であり、さらに相対位置の変化量に比例してデュ
ーティ比は変化する。
【0061】よって、被測定面3の形状測定をする際に
は、デューティ比が0.5になるように距離δを変化さ
せ、この時の触針1の接触中心位置21から触針1の半
径rだけ離れた位置を被測定面3の位置とする。
【0062】また、触針1を正確にデューティ0.5に
位置決めする時間的余裕がないときは、検出されたデュ
ーティ比を用いて接触点21を計算することも可能であ
り、以下の式(数5)によって与えられる接触中心位置
から被測定面の位置を求めてもよい。
【0063】
【数5】 さて、本発明による触針1は任意の方向に振動すること
が可能であることを特徴とするため、任意の角度をなす
被測定面3を計測することが可能となる。
【0064】具体的には、図3に示すように、被測定面
3の法線とX軸のなす角θがあらかじめわかっていれ
ば、角度θの方向に触針1を振動させ、また、触針1を
振動方向に移動させることにより触針1の接触中心位置
21から測定面3上の接触点22を求めることが可能で
ある。
【0065】このように、接触中心位置21が求まれ
ば、この点より振動方向に触針1の半径r分移動した接
触点22が、被測定面の位置となる。
【0066】また、実際に任意形状の被測定物を測定す
る際には、被測定物面の形状の概略の形状モデルを使用
することが好適である。
【0067】たとえば、形状データとしては、加工時の
工具パスなどが使用できたり、ユーザがあらかじめ円
柱、角柱などと入力することにより設定できる。
【0068】そして、この形状モデルから、各点におけ
る法線方向を予想し、図3に示されるように被測定面3
上の接触点22の座標を求め、これを被測定面3に沿っ
て必要回数繰り返すことで任意形状の測定面の形状測定
を行うことができる。
【0069】つぎに、触針端部は現実には真円ではな
く、ある形状誤差を持っていることが通常であるので、
この誤差を持っている場合の被測定物の形状測定につい
て説明をする。
【0070】仮に触針1の端面形状が、X軸方向を起点
とした回転角θの関数としてr(θ)として表されている
場合を考える。
【0071】この場合においては、図3において接触点
22を求めるときに使用された半径rをr(θ)に置き換
えることで同様に対応できる。
【0072】ここで、触針形状r(θ)の求め方である
が、真円からのずれが無視できるほど小さい、あらかじ
め半径が既知のテスト円柱を用意し、これを所定の触針
にて測定し、計測誤差を触針の形状誤差として登録する
ことで得ることができる。
【0073】また、一方で、図4に示すような接触中心
位置21に触針1を仮定し、それらの連続的な包絡線を
求めることでも被測定物の表面形状を得ることが可能で
ある。
【0074】この場合は算出に手間がかかるが、前述の
接触点22の位置を正確に知る必要がないというメリッ
トもある。
【0075】また、本実施例の触針を三次元空間の任意
の方向に直線振動させるようにしても、同様な構成やア
ルゴリズムの適用が可能である。
【0076】その場合のアクチュエータとしては、ST
M(走査型トンネル顕微鏡)やその他SXM(任意のプ
ローブを用いた走査型顕微鏡)に用いられるようなトラ
イポッド型や円筒型のピエゾ素子が好適に使用できる。
【0077】以上のように本実施例によれば、任意形状
の微細穴側面を、回転ステージ等を用いずに、触針の振
動方向を適切に制御してやることで、自由度の高い正確
な形状測定をすることができる。
【0078】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明をする。
【0079】図5は、本実施例における微細形状測定装
置の全体構成図である。図5において、符号1から13
までは、図1と同様な構成を示し、さらに、15は計測
のためのクロックを発生する基準クロック、16は接触
状態に応じて基準クロック26からのクロックをオン・
オフするゲート、17はゲート16からの信号にしたが
ってアナログ信号をデジタル化するA/D変換器、18
はA/D変換器17からのsin/cos信号をもとに
位相角θを計算する逆tan算出器、19は逆tan算
出器18からの結果を順次足し込んでいくためのレジス
タ、20はゲート16からのクロックをカウントするた
めのカウンタである。
【0080】本実施例が、第1の実施例と異なる点は、
触針1を微小円運動させることである。
【0081】このため、ファンクションジェネレータ1
1は位相の90度異なった2つの三角波出力sinω
t,cosωtを出力し、高電圧アンプ6を経てそれぞ
れピエゾアクチュエータ5へと出力される。
【0082】振動する触針1と被測定物2との接触状態
は、接触検出回路13により検出され、この出力は基準
クロック15に接続されたゲート16を操作する。
【0083】以下、円運動する触針1と被測定物2の接
触状態を計測する原理について説明する。
【0084】まず基準クロック周波数をfcとし、接触
状態が微小時間T0からT1の間継続したとすると、カウ
ンタ増加分ΔNcおよびレジスタ増加分ΔNrは以下の
(数6)のように示される。
【0085】
【数6】 ここで、カウンタ20とレジスタ19の内容を、触針1
の振動の1周期毎に読みとり、読みとった直後にリセッ
トすることとし、カウンタ読みをNc、レジスタ読みを
Nrとする。
【0086】ついで、図6において、触針1が触針位置
が軌跡25に沿うように、振動中心26について円運動
しながら被測定面3と接触する様子を示す。
【0087】接触開始点23と接触終了点24の接触領
域の角度をθa、接触領域の中心点の方向角をθmとす
ると、θa,θm,Nr,Ncの関係は以下の(数7)
のように近似できる。
【0088】なお、θaは振動中心26から方向角θm
の方向に延びる線分について対称であり、θaを変化さ
せることにより、振動中心26と被測定面3の距離は変
化する。
【0089】
【数7】 ここで、例えばθaがπラジアン(180度)と設定す
ると、振動中心26か触針半径rだけθm方向に移動し
た点が被測定面3上の接触領域の中心点27であること
がわかる。
【0090】このように触針を移動させてθaがπラジ
アン等の所定角度になるように位置決めし、カウンタ、
レジスタの値を処理することにより、被測定面3の位置
を測定でき、このような動作を所望の回数行えば、被測
定面3の形状が測定できることになる。
【0091】つぎに、触針端部は現実には真円ではな
く、ある形状誤差を持っていることが通常であるので、
この誤差を持っている場合の被測定物の形状測定につい
て説明をする。
【0092】仮に触針1の端面形状が、X軸方向を起点
とした回転角θmの関数としてr(θ m)として表されてい
る場合を考える。
【0093】この場合においては、図6において接触点
22を求めるときに使用された半径rをr(θm)に置き
換えることで同様に対応できる。
【0094】ここで、触針形状r(θm)の求め方である
が、実施例1と同様に、真円からのずれが無視できるほ
ど小さい、あらかじめ半径が既知のテスト円柱を用意
し、これを所定の触針にて測定し、計測誤差を触針の形
状誤差として登録することで得ることができる。
【0095】以上のように、本実施例においては、触針
1に対する被測定面3の方向角θmが実測できるため、
触針1と被測定面3の接触領域の中心点27を正確に求
めることができ、あらかじめ計算機内部に被測定物の形
状モデルを持つ必要がないというメリットを有する構成
で、任意形状の微細穴側面を、回転ステージ等を用いず
に、自由度の高い正確な形状測定をすることができる。
【0096】なお、以上の各実施例で、測定動作を連続
的に行えば、より精度の高い形状測定ができることはも
ちろんである。
【0097】
【発明の効果】以上のように本発明は触針、被加工物の
移動手段、触針を任意方向に直線振動させる、あるいは
円運動させる加振装置、触針と被加工物の接触を電気的
導通により検出するための接触検出装置、触針の振動状
態と導通状態から被測定物状の点の位置を計測する回
路、を設けることにより、任意形状の三次元微細穴形状
測定装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における微細表面形状測
定装置の全体構成図
【図2】同振動する触針と被測定物の関係を示す図
【図3】同触針の振動方向と被測定面の傾きの関係を示
す図
【図4】同形状誤差を持つ触針により計測した場合の被
測定面の再現手法を示す図
【図5】本発明の第2の実施例における微細表面形状測
定装置の全体構成図
【図6】同円運動する触針と被測定面の関係を示す図
【図7】従来の微細形状測定装置の構成図
【図8】同微細形状測定装置の要部構成図
【図9】同微細形状測定装置の構成図
【図10】同微細形状測定装置の構成図
【符号の説明】
1 触針 2 被測定物 3 被測定面 4 XYステージ 5 ピエゾアクチュエータ 6 アンプ 7 加算器 8 乗算器 9 D/A変換器 10 コンピュータ 11 ファンクションジェネレータ 12 電源 13 接触検出回路 14 デューティ比検出回路 15 基準クロック発生器 16 ゲート回路 17 A/D変換器 18 乗算器 19 レジスタ 20 カウンタ 21 接触中心位置 22 接触点 23 接触開始点 24 接触終了点 25 触針位置の軌跡 26 振動中心 27 接触領域の中心点 31 電極 32 被測定物 33 振動子 34 ホーン 35 スピンドル 36 モータ 37 ステージ 38 モータ 39 モータ 40 NC装置 41 加工電源 42 電源 43 抵抗 44 電位差 45 判別回路 46 記録表示装置 47 電極 48 被測定物 49 円運動 50 カウンタ 51 電極 52 アクチュエータ 53 被測定物 54 テーブル 55 送り機構 56 コンピュータ 57 検出回路 58 プリンタ 59 ディスプレイ 60 NC装置 61 触針 62 アクチュエータ 63 被測定物 64 テーブル 65 送り機構 66 コンピュータ 67 検出回路 68 プリンタ 69 ディスプレイ 71 回転機構 72 駆動機構

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の形状を計測するための触針
    と、前記触針と前記被測定物を相対移動させる相対移動
    手段と、前記触針を複数の任意の方向に直線的に微小振
    動させる振動手段と、前記相対移動手段で前記被測定物
    に対し相対移動された前記触針の振動方向を制御するた
    めの制御手段と、前記制御手段で制御された前記触針の
    振動方向において、前記触針と前記被測定物との電気的
    導通の状態を検出するための検出手段とを有し、前記検
    出手段で検出された電気的導通状態により前記触針と前
    記被測定物との接触点の位置を検出して前記被測定物の
    表面形状を測定する微細表面形状測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定物の予想形状情報を用いて触針の
    振動方向を制御する請求項1記載の微細表面形状測定装
    置。
  3. 【請求項3】 被測定物の予想形状情報は、被測定物の
    加工時の加工パスから求める請求項1または2記載の微
    細表面形状測定装置。
  4. 【請求項4】 触針と被測定物との接触点の位置を、相
    対位相手段で移動される触針に関する包絡線を利用して
    求める請求項1から3のいずれか記載の微細表面形状測
    定装置。
  5. 【請求項5】 振動手段が、直交する2つのアクチュエ
    ータを有し、制御手段が、前記2つのアクチュエータに
    共通の振動波を発生する振動波発生手段と前記2つの圧
    電アクチュエータに各々対応して前記振動波を振幅変調
    する振幅変調手段とを有する請求項1から4のいずれか
    記載の微細表面形状測定装置。
  6. 【請求項6】 被測定物の形状を計測するための触針
    と、前記触針と前記被測定物を相対位置に相対移動させ
    る相対移動手段と、前記触針を微小円運動させる振動手
    段と、前記振動手段で振動された前記触針の微小円運動
    において、前記触針と前記被測定物との電気的導通の状
    態を検出するための検出手段とを有し、前記検出手段で
    検出された電気的導通状態から得られる前記相対移動手
    段で設定された相対位置に対応した触針の円運動中での
    導通タイミングから前記触針と前記被測定物との接触点
    の位置を検出して前記被測定物の表面形状を測定する微
    細表面形状測定装置。
  7. 【請求項7】 検出手段は、触針と被測定物の接触状態
    にある範囲における触針の振動の位相角の中心角を求め
    接触点の位置を検出する請求項6記載の微細表面形状測
    定装置。
  8. 【請求項8】 振動手段が、直交する2つのアクチュエ
    ータを有し、前記2つのアクチュエータに位相差90度
    の振動波形を各々供給する請求項6または7記載の微細
    表面形状測定装置。
  9. 【請求項9】 アクチュエータが圧電アクチュエータで
    ある請求項5または8記載の微細表面形状測定装置。
  10. 【請求項10】 触針が微細円柱軸を加工したものより
    なり、先端の検出部が円盤状の突起をなすような形状を
    持つ請求項1から9のいずれか記載の微細表面形状測定
    装置。
  11. 【請求項11】 触針を製作する際の形状誤差を補正す
    るために、既知の形状を持つ触針校正用被測定物を有
    し、この校正用被測定物を用いて触針毎に形状誤差校正
    用データを作成する請求項1から10のいずれか記載の
    微細表面形状測定装置。
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