JPH08283397A - ポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法 - Google Patents

ポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法

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JPH08283397A
JPH08283397A JP8084897A JP8489796A JPH08283397A JP H08283397 A JPH08283397 A JP H08283397A JP 8084897 A JP8084897 A JP 8084897A JP 8489796 A JP8489796 A JP 8489796A JP H08283397 A JPH08283397 A JP H08283397A
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poly
aluminum
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carbon atoms
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JP8084897A
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Henri Wautier
ウォーティエール アンリ
Lucienne Detournay
デトゥールネイ ルシアンヌ
Martine Kaszacs
カザック マルティーヌ
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Solvay SA
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Solvay SA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
    • C08G63/82Preparation processes characterised by the catalyst used
    • C08G63/823Preparation processes characterised by the catalyst used for the preparation of polylactones or polylactides

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶媒を用いずにε‐カプロラクトンを連続重
合する方法を提供すること。 【解決手段】 1個以上のアルコキシ基がアルミノキサ
ン(Al-O)結合を形成する酸素原子の他に1個以上の他の
酸素原子を含むアルミニウムトリアルコキシドを重合開
始剤として使用して、押出機中で融液としてε‐カプロ
ラクトンを連続重合することによりポリ‐ε‐カプロラ
クトンを連続製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ‐ε‐カプロ
ラクトンの連続製造の改良方法に関する。特に本発明
は、押出機中において融液として(すなわち、ε‐カプ
ロラクトンの反応押出により)ε‐カプロラクトンを連
続重合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソルヴェイ(Solvay)による特許願第EP-A
-0626405号には、好ましくは一般式Al(OR)3(式中、R は
2乃至6個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアル
キル基である)のアルミニウムトリアルコキシドから選
択された、例えば好ましくはアルミニウムトリイソプロ
ポキシド及びアルミニウムトリ-sec- ブトキシドのよう
なアルミニウムアルコキシドを用い、押出機中において
融液としてε‐カプロラクトンを連続重合することによ
りポリ‐ε‐カプロラクトンを製造する方法が開示され
ている。先行技術に記載されているアルミニウムアルコ
キシドは、ε‐カプロラクトン及び開始剤の押出機への
供給流速を適合させることにより予め決められた非常に
高い分子量を含む、種々の分子量の所望のポリ‐ε‐カ
プロラクトンを製造することができる。しかしながら、
かなりの数の先行技術の好ましいアルコキシドは周囲温
度において固体又はかなり粘性の液体であるため、使用
するには希釈しなければならない。特にアルミニウムト
リイソプロポキシド及びアルミニウムトリ-sec- ブトキ
シドについてはそうである。
【0003】ヘプタンのような有機溶剤に開始剤を希釈
すると(任意に、その後濾過する)、使用し易い溶液が
得られる。予め設計された分子量のポリ‐ε‐カプロラ
クトンを製造するためには計量に良好な精度を得るため
に開始剤の希釈が又必要である。しかしながら、この希
釈には多くの欠点もある。したがって、均質重合に必要
不可欠であるようにモノマー中に開始剤を迅速かつ均一
に分散させるためには、溶剤に溶解させた開始剤及びε
‐カプロラクトンを激しく攪拌しながら予め混合するこ
とが必要不可欠であることが発見された。今日では、従
来の押出機部品ではスクリュー断面を用いることのみに
よってそのような予備混合をすることはできない。スク
リューの開始点における特にブレンドするスクリュー断
面もブレンド成分もこの問題を解決しないので、独立し
たミキサー(例えば静的ミキサー)を使用しなければな
らない。たとえその場合でも、モノマー及び開始剤は既
に最終ポリマーに対応する割合で存在するので、早期重
合による導管の閉塞のため困難に遭遇する。押出機中に
おけるε‐カプロラクトンの連続重合においては、開始
剤の溶剤による希釈にはその他の欠点もある。実際に
は、更に再循環又は廃棄しなければならない溶剤を除去
するために押出機にガス抜きベントを設けることが必要
不可欠である。更に、使用する溶剤は多くの場合易燃性
で、更なる防火対策が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、もは
や前述の欠点を示さない、押出機中で融液としてε‐カ
プロラクトンを連続重合する方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、1
個以上のアルコキシ基がアルミノキサン(Al-O-) 結合を
形成する酸素原子の他に1個以上の他の酸素原子を含む
アルミニウムトリアルコキシドからアルミニウムアルコ
キシドが選択されていることを特徴とする、重合開始剤
としてアルミニウムアルコキシドを使用して、押出機中
で融液としてε‐カプロラクトンを連続重合するポリ‐
ε‐カプロラクトンの連続製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、押出機は、約
15分以下の平均滞留時間で溶融物質を通過せしめる、
供給帯及び排出帯を含むいかなる連続装置をも示す。そ
のように定義された押出機は以下の機能を実施できなけ
ればならない。導入された物質、この場合にはモノマー
及び重合開始剤の混合、前記物質の供給点からダイへの
輸送及び反応熱の除去。同一方向又は反対方向に回転す
る2つのスクリューの作用に基づく公知の押出機が有利
に使用されるであろう。融液としての重合とは、生成し
たポリ‐ε‐カプロラクトンの溶融温度以上の温度にお
いて実質的に溶剤又は希釈剤のない重合を示す。ポリ‐
ε‐カプロラクトンとは、ε‐カプロラクトンホモポリ
マー及び、ε‐カプロラクトンの含量のほうが優勢な、
β‐プロピオラクトン又はδ‐バレロラクトンのような
その他のラクトンとのコポリマーの両方を示す。したが
って本発明による方法は、ε‐カプロラクトンの単独重
合及びその他のラクトンとの共重合の両方に適合する。
それにもかかわらず、本発明はポリ‐ε‐カプロラクト
ンホモポリマーの製造に特に適する。
【0007】本出願人の会社は、1個以上のアルコキシ
基がアルミノキサン(Al-O)結合を構成する酸素原子の他
に1個以上の他の酸素原子を含むアルミニウムトリアル
コキシドが、一般的には周囲温度において液体状態であ
り、ε‐カプロラクトンと混和性である(換言すれば、
重合を開始させるのに必要な割合でそれらを混合した場
合にε‐カプロラクトンと単一相を形成する)ことを発
見した。従って、本発明によるε‐カプロラクトンの重
合開始剤は、あまり過酷ではない予備混合の条件下でさ
え、溶剤不在下でε‐カプロラクトン中に分散しうる。
外観が均質で、未重合モノマー中にポリマー凝集体のな
いポリ‐ε‐カプロラクトンが得られる。その上、本発
明による重合開始剤は、非常に高活性であるとか、生成
するポリ‐ε‐カプロラクトンの分子量に重合温度の有
意な影響がないこと及び重量平均分子量(Mw ) の数平
均分子量(Mn ) に対する比が2以上、多くの場合2.
2以上であるポリ‐ε‐カプロラクトンの製造(前記分
子量は、テトラヒドロフラン中25℃においてゲル浸透
クロマトグラフィーにより測定される)のような、先行
技術のアルミニウムトリアルコキシドに関して記載され
ている全ての利点を示す。おおむね、1個以上のアルコ
キシ基が(アルミノキサン結合(Al-O)の酸素原子以外
の)1個以上の追加の酸素原子を含むアルミニウムトリ
アルコキシドはいずれも本発明の範囲内の重合開始剤と
して適する。この追加の酸素原子は、エステル官能基又
はエーテル官能基の形で有利に存在する。
【0008】1個以上のアルコキシ基がエステル官能基
の形で存在する追加の酸素原子を含む本発明によるアル
ミニウムトリアルコキシドの例は、以下の一般式(I)
に対応する。 R1 n O−Al−(OXm 2 )OXp 3 (I) 式中、Xは式−(CH2)5 −C(O)O−のε‐カプロ
ラクトンから誘導された基を示し、n、m及びpは、相
互に独立して0乃至12の数を示し、それらの合計は1
以上12以下であり、R1 、R2 及びR3 は、相互に独
立して1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖
状のアルキル基を示す。数n、m及びpの合計は好まし
くは3乃至10であり、特に6乃至9ある。基R1 、R
2 及びR3 は好ましくは同一で、2乃至8個、特に2乃
至6個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルキル
基を示す。特に好ましいこの種の基は、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル及びsec-ブチル基である。特
に好ましいこの種のアルミニウムトリアルコキシドの例
としては、n、m及びpの合計が8で、R1 、R2 及び
3 がsec-ブチル基であるトリアルコキシド(I)があ
る。
【0009】1個以上のアルコキシ基がエーテル官能基
の形で存在する追加の酸素原子を含む本発明によるアル
ミニウムトリアルコキシドの例は、以下の一般式(I
I)に対応する。 (R4 −O)3-n−Al−(O−R5 −O−R6)n (II) 式中、nは1乃至3の数を示し、R4 は1乃至10個の
炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を示
し、R5 は1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分
枝鎖状のアルキレン基を示し、R6 は1乃至6個の炭素
原子を含むアルキル又はアリール基を示す。アルキル基
4 及びアルキレン基R5 は、好ましくは相互に独立し
て、2乃至8個、特に2乃至6個の炭素原子を含む。更
にR6 は、好ましくは1乃至4個、特に1乃至3個の炭
素原子を含むアルキル基を示す。
【0010】特に好ましい(II)の種類のトリアルコ
キシドは、nが3である一般式(II)のトリアルコキ
シドであり、つまりアルミニウムトリアルコキシアルコ
キシドである。特に好ましいこの種のトリアルコキシド
の例としては、トリ(メトキシエトキシ)アルミニウム
がある。一般式(I)及び(II)の重合開始剤の製造
法は重要ではない。従って、アルミニウムアルコキシド
を製造するいずれの公知の方法でも製造しうる。例え
ば、エステル官能基を含む(I)の種類のトリアルコキ
シドは、ε‐カプロラクトンと式: R1 O−Al−(OR2 )OR3 (以下ではアルミニウムアルコーラートと呼ぶ) (式中、R1 、R2 及びR3 は前記の意味を有する。)
のアルミニウムアルコキシドとを、式(I)中のn、m
及びpの合計と等価である、ε‐カプロラクトン/アル
ミニウムアルコーラート中に存在するAlのモル比で反
応させることにより有利に製造しうる。この調製におい
ては、ε‐カプロラクトンは又アルミニウムアルコーラ
ートの希釈剤として作用するので、開始剤の合成は炭化
水素希釈剤を添加することなく実施しうる。
【0011】(II)の種類の重合開始剤は、例えば以
下の反応により調製しうる。1モルのトリアルキルアル
ミニウムと3モルのアルコキシアルコールとの反応。し
たがって、トリ(メトキシエトキシ)アルミニウムを製
造するためには、1モルのトリエチルアルミニウムのよ
うなトリアルキルアルミニウムを3モルのメトキシエタ
ノール等と反応させる。好ましくは、1モルのアルミニ
ウムトリアルコキシドと1乃至3モルのアルコキシアル
コールとの、アルコキシ基のアルコキシアルコキシ基に
よる置換反応がおこるような条件下での反応。したがっ
て、トリ(メトキシエトキシ)アルミニウムは、1モル
のアルミニウムトリ-sec- ブトキシドを3モルの2-メト
キシエタノールと反応させることにより製造しうる。
(I)及び(II)の種類の重合開始剤は、ゆっくりし
た押出速度であっても、溶剤を用いることなくε‐カプ
ロラクトン中に迅速かつ均質に分散させうる利点を有す
る。収率は優れており、溶剤を使用しないという事実
は、更なる精製を必要としないポリ‐ε‐カプロラクト
ンを製造する単純化された技術に反映されている。一般
的には、(II)の種類の開始剤は(I)の種類の開始
剤よりずっと粘性が低いので、ポンプ使用の取扱がずっ
と容易で、ε‐カプロラクトンと混合及び反応させる前
の開始剤の予熱は不必要である。したがって、1個以上
のアルコキシ基がエーテル官能基を含むアルミニウムト
リアルコキシド(II)のほうが特に有利な開始剤であ
る。
【0012】本発明の方法の特定及び有利な実施態様に
よれば、アルミニウムトリアルコキシドをアルコールの
存在下で重合開始剤として使用する。ε‐カプロラクト
ンの反応押出中にトリアルコキシドに加えて導入される
アルコールは連鎖移動剤として作用することが発見され
た。アルコールを追加して使用すると、少量のアルミニ
ウムトリアルコキシドを使用しながら高分子量のポリ‐
ε‐カプロラクトンが製造されうるので、生成するポリ
‐ε‐カプロラクトン中の触媒残渣を減少させることが
できる。本発明によるトリアルコキシドに加えて使用さ
れるアルコールは、1乃至10個、好ましくは2乃至6
個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状脂肪族アルコー
ルが有利である。これらのアルコールはエーテル官能基
を含みうるので、1乃至10個、好ましくは2乃至6個
の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状脂肪族アルコキシ
アルコールを含みうる。アルコールは一般的には、アル
ミニウムトリアルコキシド1モル当たり10モル以下の
量が使用される。多くの場合、この量はアルミニウムト
リアルコキシド1モル当たり6モル以下である。使用す
るアルコールの量は好ましくはアルミニウムトリアルコ
キシド1モル当たり3モル以下である。更に、アルコー
ルはアルミニウムトリアルコキシド又はその他のε‐カ
プロラクトンと別々又は混合物として使用しうる。それ
らはアルミニウムトリアルコキシドと混合して使用する
のが有利である。
【0013】ε‐カプロラクトンの重合に使用すべき重
合開始剤の量は、かなり幅広い範囲で変化し、実質的に
はポリ‐ε‐カプロラクトンについて得ようとする重量
平均分子量(Mw ) に依存する。実際に、重合温度とは
無関係に、ラクトン及び重合開始剤の押出機への供給流
速と、生成するポリ‐ε‐カプロラクトンの重量平均分
子量(Mw ) との間に実質的に直線関係が存在すること
が発見された。したがって本発明による方法は、以下の
式: Mw =[2.25/(3+a)]×[ ラクトンの供給流速(g/min)/開
始剤の流速(Al のモル/min)] (式中、aはアルミニウム1モル当たりの使用したアル
コールのモル数を示す。)に従ってラクトン及び重合開
始剤の押出機への供給流速を制御することによりほぼ予
め決められた重量平均分子量(Mw ) を有するポリ‐ε
‐カプロラクトンを連続して製造することができる。し
たがってこの式においては、aは一般的には10以下、
多くの場合6以下、好ましくは3以下の数を示す。アル
コールの不在下で重合を実施する場合にはaは0である
ことが理解されよう。
【0014】本発明による方法は、不連続重合における
サイクルの終了時に反応器から取り出すのが面倒なほど
高分子量のポリ‐ε‐カプロラクトンの製造に特に適す
る。これが、好ましくは重量平均分子量が少なくとも約
75000g/mol のポリ‐ε‐カプロラクトンの製造に
利用される理由である。本発明による重合法に使用され
る全ての反応体は、理想的には無水物でなければならな
い。しかし、ラクトン1kg当たり100mg以下、特にラ
クトン1kg当たり50mg以下の残存水含量であれば、本
発明の方法にしたがって製造されるポリ‐ε‐カプロラ
クトンの重量平均分子量には有意な影響を及ぼさないの
で許容されうる。更に、生成されるポリ‐ε‐カプロラ
クトンの分子量に重合温度(すなわち押出機中の物質の
温度)が有意な影響を及ぼさないということは、押出機
の種々の帯間の温度差が生成されるポリ‐ε‐カプロラ
クトンの分子量に有意な影響を及ぼさないという利点を
有することである。実際には、重合温度は実質的に重合
速度に影響を及ぼす。したがって本発明による方法にお
いては、押出機内の温度は生成されるポリ‐ε‐カプロ
ラクトンの融解温度以上であれば不利になることなくか
なり幅広く変化しうる。ε‐カプロラクトンの単独重合
の場合の最低温度は60℃であろう。それより高い温度
では重合温度が速められる。しかし、生成されるポリ‐
ε‐カプロラクトンの分解の危険を回避するために、一
般的には実際には200℃及び好ましくは約185℃以
下であろう。
【0015】更に重合温度は、押出機中の反応塊の平均
滞留時間が約15分以下の場合には100%に近い変換
率及び収率が得られるように選択されるであろう。もち
ろんこれらの平均滞留時間は押出機の形状及び、適する
場合にはスクリューの回転速度に依存する。約110乃
至170℃の温度において一般的には10分以下、特に
5分以下の押出機中の平均滞留時間で融液としてε‐カ
プロラクトンを連続重合することにより最良の結果が得
られた。すべての場合に十分95%を越える変換率及び
収率が得られた。押出機の出口において押し出されたポ
リ‐ε‐カプロラクトンのレースは、当業者に公知の技
術により粗砕する前に冷却されるであろう。
【0016】
【実施例】以下の実施例は本発明を説明するために提供
する。実施例1においては、n、m及びpの合計が8
で、R1 、R2 及びR3 が全て3つともsec-ブチル基で
ある一般式(I)の、エステル官能基を含む種類のアル
ミニウムトリアルコキシドを重合開始剤に使用した。2
5℃において8:1のモル比でε‐カプロラクトンをア
ルミニウムトリ-sec- ブトキシドに添加することにより
調製したこの開始剤は、1kg当たり0.86モルのアル
ミニウムを含む。実施例2においては、nが3で、R5
がエチレン基を示しR6 がメチル基を示す一般式(I
I)の、エーテル官能基を含む種類のアルミニウムトリ
アルコキシドを、トリアルコキシド:アルコールのモル
比が1:3のsec-ブタノールとの混合物として重合開始
剤に使用した。生成するsec-ブタノールを分離すること
なく、25℃において3:1のモル比でメトキシエタノ
ールをアルミニウムトリ-sec- ブトキシドと反応させる
ことにより調製したこの開始剤は、1kg当たり2.1モ
ルのアルミニウムを含む。実施例1は、同一方向に回転
する2つのスクリューを具備する押出機(ZR 80型)中
で実施した。実施例2は、反対方向に回転する2つのス
クリューを具備する押出機(Cincinnati Milacron 型)
中で実施した。2つの搬送スクリューの他に、これらの
押出機には押出機の端部に位置し、溶融ポリマーをダイ
内から追い出すためのギヤーポンプ、熱媒液を循環させ
るためのジャケット、及びホンプの前に位置する温度セ
ンサーが実質的に設けられている。
【0017】実施例1 同一方向に回転する2つのスクリューを具備する押出機
に、周囲温度においてε‐カプロラクトンを11kg/hの
一定流速で供給する。80℃に予熱した開始剤を、スク
リューの開始点から約100mmの位置で、65g/h すな
わち0.056mol のアルミニウム/hの流速で導入する
と、前述の式にしたがって計算された理論的な重量平均
分子量が約147000g/mol となる。ジャケット内で
油を循環させることにより押出機を冷却し、入口温度を
130℃に保持し、スクリューの回転速度を一定の15
回/分に保持する。スクリュー出口で測定されたポリ‐
ε‐カプロラクトンの温度(重合温度)は160℃であ
る。押出機内の物質の滞留時間は約2分と推定される。
ポリ‐ε‐カプロラクトンはダイの出口において均質な
外観を有する。冷却され粗砕されている。重量平均(M
w ) 及び数平均(Mn ) 分子量は、テトラヒドロフラン
中25℃においてゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)により評価する。 −Mw (測定値) :144000g/mol −Mw (計算値) :147000g/mol −Mw /Mn :2.3
【0018】実施例2 前述の式にしたがって計算された理論的な重量平均分子
量Mw が約85000g/mol となる(この場合には、a
が3であることが強調されるべきである)ポリ‐ε‐カ
プロラクトンを得るために、反対方向に回転する2つの
スクリューを具備する押出機に、周囲温度においてε‐
カプロラクトンを72.6kg/hの一定流速で、更に重合
開始剤を152kg/hすなわち0.32mol のアルミニウ
ム/hの一定流速で供給する。入口温度が150℃に保持
されているジャケット内で油を循環させることにより押
出機を冷却し、スクリューの回転速度を一定の25回/
分に保持する。スクリュー出口で測定されたポリ‐ε‐
カプロラクトンの温度(重合温度)は160℃である。
押出機内の物質の滞留時間は約70秒と推定される。ダ
イを離れる際、ポリ‐ε‐カプロラクトンは冷却され粗
砕されている。重量平均(Mw ) 及び数平均(Mn ) 分
子量は、テトラヒドロフラン中25℃においてゲル浸透
クロマトグラフィー(GPC)により評価する。 −Mw (測定値) :82000g/mol −Mw (計算値) :85000g/mol −Mw /Mn :2.4

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合開始剤としてアルミニウムアルコキ
    シドを使用して、押出機中で融液としてε‐カプロラク
    トンを連続重合することによりポリ‐ε‐カプロラクト
    ンを連続製造する方法において、1個以上のアルコキシ
    基がアルミノキサン(Al-O)結合を形成する酸素原子の他
    に1個以上の他の酸素原子を含むアルミニウムトリアル
    コキシドからアルミニウムアルコキシドが選択されてい
    ることを特徴とするポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製
    法。
  2. 【請求項2】 前記他の酸素原子がエステル又はエーテ
    ル官能基の形で存在する請求項1記載のポリ‐ε‐カプ
    ロラクトンの連続製法。
  3. 【請求項3】 前記エステル官能基を含むアルミニウム
    トリアルコキシドが以下の一般式: R1 n O−Al−(OXm 2 )OXp 3 (式中、 Xは式−(CH2)5 −C(O)O−のε‐カプロラクト
    ンから誘導された基を示し 、 n、m及びpは、相互に独立して0乃至12の数を示
    し、それらの合計は1以上12以下であり、 R1 、R2 及びR3 は、相互に独立して1乃至10個の
    炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を示
    す。)に対応する請求項1又は2記載のポリ‐ε‐カプ
    ロラクトンの連続製法。
  4. 【請求項4】 前記n、m及びpの合計が3乃至10で
    あり、前記R1 、R 2 及びR3 が同一で、2乃至8個の
    炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を示す
    請求項3記載のポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法。
  5. 【請求項5】 前記エーテル官能基を含むアルミニウム
    トリアルコキシドが以下の一般式: (R4 −O)3-n−Al−(O−R5 −O−R6)n 3式中、 nは1乃至3の数を示し、 R4 は1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖
    状のアルキル基を示し、 R5 は1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖
    状のアルキレン基を示し、 R6 は1乃至6個の炭素原子を含むアルキル又はアリー
    ル基を示す。)に対応する請求項1又は2記載のポリ‐
    ε‐カプロラクトンの連続製法。
  6. 【請求項6】 前記アルキル基R4 及びアルキレン基R
    5 が相互に独立して2乃至8個の炭素原子を含み、前記
    6 が1乃至4個の炭素原子を含むアルキル基を示す請
    求項5記載のポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法。
  7. 【請求項7】 前記nが3を示す請求項5又は6記載の
    ポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法。
  8. 【請求項8】 前記アルミニウムトリアルコキシドが、
    アルミニウムトリアルコキシド1モル当たり10モル以
    下の量の、1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分
    枝鎖状の脂肪族アルコールの存在下で重合開始剤として
    使用される請求項1乃至7のいずれかに記載のポリ‐ε
    ‐カプロラクトンの連続製法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の押出
    機中で融液としてε‐カプロラクトンを連続重合するこ
    とによりほぼ予め決められた重量平均分子量Mw を有す
    るポリ‐ε‐カプロラクトンを連続製造する方法におい
    て、ラクトン及び重合開始剤の押出機への供給流速を以
    下の式: Mw =[2.25/(3+a)]×[ ラクトンの供給流速(g/min)/開
    始剤の流速(Al のモル/min)] (式中、aはアルミニウム1モル当たりの使用したアル
    コールのモル数を示す。)に従って制御することを特徴
    とするポリ‐ε‐カプロラクトンの連続製法。
  10. 【請求項10】 ε‐カプロラクトンのホモポリマーに
    適用される請求項1乃至9のいずれかに記載のポリ‐ε
    ‐カプロラクトンの連続製法。
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