JPH08283381A - セラミック製パッケージ封止材組成物 - Google Patents

セラミック製パッケージ封止材組成物

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JPH08283381A
JPH08283381A JP8214095A JP8214095A JPH08283381A JP H08283381 A JPH08283381 A JP H08283381A JP 8214095 A JP8214095 A JP 8214095A JP 8214095 A JP8214095 A JP 8214095A JP H08283381 A JPH08283381 A JP H08283381A
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JP
Japan
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epoxy resin
parts
moisture
ceramic
resin
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JP8214095A
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English (en)
Inventor
Michinobu Oomoto
陸伸 大本
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Publication date
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Priority to JP8214095A priority Critical patent/JPH08283381A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂、硬化剤及び充填材を主要配合材料とす
るセラミック製パッケージ封止材組成物14において、
樹脂がエピービス系エポキシ樹脂、ナフタレン系エポキ
シ樹脂及びフェノールノボラック系エポキシ樹脂から成
るセラミック製パッケージ封止材組成物14。 【効果】 耐熱性、耐湿性、耐湿接着力に優れた封着部
を形成することができ、セラミック基体12とセラミッ
ク製リッド13とを比較的低温で簡単、かつ確実に接着
・封止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミック製パッケージ
封止材組成物に関し、より詳細には、セラミック製パッ
ケージを製造する場合、ICチップ、LSIチップ、水
晶発振子、あるいはHEMT等の半導体素子が搭載され
たセラミック製パッケージ基体とセラミック製リッドと
を接着・封止する際に用いられるセラミック製パッケー
ジ封止材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置において、ICチップやLS
Iチップ等の半導体素子はパッケージ基体に設けられた
半導体素子搭載部に収納され、該半導体素子搭載部がリ
ッド等により気密に封止されて実用に供されている。ア
ルミナ等のセラミックは耐熱性、耐久性、信頼性等に優
れているため、このパッケージ基体及びリッドの材料と
して好適であり、セラミック製のICパッケージは現在
盛んに使用されている。
【0003】このセラミック製のICパッケージにおい
て、セラミック製のパッケージ基体を同様のセラミック
製のリッド等で封止する場合、その封止方法として、低
融点ガラス(ソルダーガラスペースト)を用いて封止す
るガラス封止法、セラミック基体及びリッドに形成され
た下地金属層を挟んでハンダにより封止を行なうハンダ
封止法、ローラ電極を用いて断続的に電流を流すことに
よりセラミックリッドの周辺を封止するシーム溶接封止
法、予め樹脂を塗布したセラミックリッドとセラミック
基体とを加熱することにより封止を行なう樹脂接着封止
法等が挙げられる。これら封止法の中で前記樹脂接着封
止法は、低温で比較的簡単に封止することができるた
め、作業性や量産性に富んでいるという利点がある。ま
た封止温度が約140〜160℃と低いことから、水晶
振動子やHEMT(Hight ElectronMobility Transisto
r) 等の封止にも用途が広がってきている。
【0004】以下に、このような樹脂接着封止法により
製造された半導体装置(セラミック製パッケージ)の構
成及び該半導体装置の一般的製造方法について説明す
る。なお以下においては、半導体装置のうち、半導体素
子及びワイヤーボンディング等の配線部分を除いた部分
をセラミック製パッケージということにする。
【0005】図1は従来の樹脂封止材組成物を用いて製
造された半導体装置を模式的に示した断面図である(特
開平2−28349号公報)。この半導体装置40にお
いては、窒化アルミニウム等のセラミック製基体12の
中央部分にキャビティ部19が形成され、キャビティ部
19の底面に形成されたメタライズ層15にICチップ
等の半導体素子17がダイボンディング材料(図示せ
ず)によりボンディングされている。また基体12の上
面12aにはリードフレーム16が熱硬化性樹脂等を含
んで構成された封止材組成物44により接着されてお
り、このリードフレーム16と半導体素子17とはワイ
ヤ18を用いたワイヤボンディングにより接続されてい
る。さらにリードフレーム16上にはセラミック製のリ
ッド13が配設され、このリッド13も封止材組成物4
4を用いて封着されている。これら基体12、リッド1
3、封止材組成物44等を含んでセラミック製パッケー
ジ41が構成されている。またこれらセラミック製パッ
ケージ41、リードフレーム16、半導体素子17、ワ
イヤ18等を含んでDIP(Dual In line Packge)タイ
プの半導体装置40が構成されている。
【0006】次に、このように構成された半導体装置4
0を製造する方法の一例を説明する。まず基体12にお
けるキャビティ部19の底面にAuペーストを塗布した
後、900℃で焼き付け、メタライズ層15を形成す
る。次にこの上に接合材としてのAu−Si合金層等
(図示せず)を形成し、その上に裏面にAuを蒸着した
半導体素子17を重ね合わせて加熱することにより、基
体12に半導体素子17を接合する。次に基体12のキ
ャビティ部19の周囲に封止材組成物44を塗布し、リ
ードフレーム16を圧着してこれらを仮り止めした後、
Au製のワイヤ18を用いて半導体素子17とリードフ
レーム16とを接続する。次に基体12周辺の封着部に
前記と同様の封止材組成物44を塗布し、リッド13と
基体12とを重ね合わせる。次にこれらを加熱して封止
材組成物44を硬化させると、半導体素子17がキャビ
ティ部19内に封止され、半導体装置40(セラミック
製パッケージ41)が製造される。
【0007】従来のパッケージ封止材組成物としては、
樹脂に臭素化エピ−ビスエポキシ樹脂(10部)、ナフ
タレン型エポキシ樹脂(30〜50部)、シリコーン変
性フェノールノボラック樹脂(65〜70部)、フェノ
ールノボラック樹脂(0〜5部)、クレゾールノボラッ
ク樹脂(0〜10部)、及び3官能エポキシ樹脂(40
〜50部)が用いられたものが開発されている(特開平
3−195725号公報)。これらの樹脂を含んで構成
された封止材組成物では、粘りが少ないので作業性に優
れ、かつ耐熱衝撃性が高いという利点がある。
【0008】また、従来の別のパッケージ封止材組成物
として、樹脂にナフタレンジオール型エポキシ樹脂10
0部及びフェノールノボラック樹脂59〜70部が用い
られたものが開発されている(特開平3−12417号
公報)。これらの樹脂を含んで構成された封止材組成物
では、靭性や耐クラック性が高いという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のパッケ
ージ封止材組成物44においては、樹脂にフェノールノ
ボラック系エポキシ樹脂、エピ−ビス系エポキシ樹脂等
が主に用いられており、エピ−ビス系エポキシ樹脂は吸
湿性が強いので、これが比較的多く配合された封止材組
成物では湿気が侵入し易く、半導体素子等に悪影響を及
ぼすという課題があった。一方、フェノールノボラック
系樹脂が比較的多く配合された封止材組成物では、架橋
密度が極めて密になるので、耐湿性(耐透水性)は改善
されるものの、メニスカス角αが45°以上に拡がり易
い。また湿気の存在下における接着力(以下、単に耐湿
接着力と記す)が弱くなり易いという課題があった。
【0010】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、耐湿性と耐湿接着力とを同時に高めることが
できができると共に、パッケージの小形化を図ることが
できるセラミック製パッケージ封止材組成物を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係るセラミック製パッケージ封止材組成物
は、樹脂、硬化剤及び充填材を含有するセラミック製パ
ッケージ封止材組成物において、エポキシ樹脂当量40
0〜500のエピ−ビス系エポキシ樹脂が10〜20
部、エポキシ樹脂当量約200のエピ−ビス系エポキシ
樹脂が30〜40部、ナフタレン系エポキシ樹脂が10
〜20部及びフェノールノボラック系エポキシ樹脂が3
0〜40部の各重量割合により前記樹脂が構成されてい
ることを特徴としている。
【0012】なお、本発明に係るエピ−ビス系エポキシ
樹脂、ナフタレン系エポキシ樹脂及びフェノールノボラ
ック系エポキシ樹脂は、それぞれ下記の化1式、化2式
及び化3式で表わされる。
【0013】
【化1式】
【0014】
【化2式】
【0015】
【化3式】
【0016】本発明に係るセラミック製パッケージ封止
材組成物においては、樹脂にエポキシ樹脂当量400〜
500のエピービス系エポキシ樹脂が配合されており、
このものの架橋密度が比較的粗いため、靭性が高くな
り、クラックの発生が防止される。しかしこの重量配合
割合が10部を下回るとクラックが発生し易くなる一
方、20部を超えると耐熱性、耐湿性が悪くなり易いの
で、配合割合は10〜20部の範囲が好ましい。
【0017】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物においては、樹脂にエポキシ樹脂当量約2
00のエピービス系エポキシ樹脂が配合されており、こ
のものの架橋密度が比較的密であるため、耐熱性、耐湿
性に優れたものとなり、かつ接着力が強くなる。しかし
この重量配合割合が30部を下回ると耐熱性、耐湿性が
低下し、かつ接着力が弱くなり易い一方、40部を超え
ると靭性が低下し、かつ硬化反応が遅くなり易いので、
配合割合は30〜40部の範囲が好ましい。
【0018】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物においては、樹脂にナフタレン系エポキシ
樹脂が配合されており、耐熱性、耐湿性、靭性に優れる
と共に、硬化反応時の収縮が少なく、耐湿接着力が強く
なる。しかしこの重量配合割合が10部を下回ると耐熱
性、耐湿性、靭性が低下し、かつ耐湿接着力が弱くなり
易い一方、20部を超えると粘くなり、反応性が遅くな
り易いので、配合割合は10〜20部の範囲が好まし
い。
【0019】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物においては、樹脂にフェノールノボラック
系エポキシ樹脂が配合されており、架橋密度が密になり
易く、耐熱性、耐湿性に優れている。しかしこの重量配
合割合が30部を下回ると耐熱性、耐湿性が低下し易い
一方、40部を超えるとメニスカス角αが45°以上に
大きくなり易く、また耐湿接着力が弱くなり易く、また
硬化反応時に収縮して内部応力を発生させ、この内部応
力により接着力を弱め易いので、配合割合は30〜40
部の範囲が望ましい。
【0020】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物を構成する硬化剤は特に限定されないが、
3級アミン、アミン金属塩、またはイミダゾール類等が
使用可能である。これらの重量配合割合は3〜5部の範
囲が好ましく、この範囲内で前記エピービス系エポキシ
樹脂のエポキシ樹脂当量に適合させて添加すればよい。
【0021】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物を構成する充填材は特に限定されないが、
無水硅酸、アルミナ、またはカーボン等が使用可能であ
る。これらの充填材の配合割合が多いと前記封止材組成
物の粘性が小さくなり、上記メニスカス角が拡がり易く
なり、セラミック製パッケージの形状が大きくなり、ま
た耐湿接着力が低くなる一方、配合割合が少ないと耐熱
性が低下する。したがって、例えば粒径が0.5μmの
無水硅酸の場合、重量配合割合は10〜20部の範囲が
好ましい。
【0022】また本発明に係るセラミック製パッケージ
封止材組成物を用いてセラミック製パッケージを製造す
る場合、封止時の加熱温度は150〜160℃、加熱時
間は1時間程度が好ましい。
【0023】
【作用】上記構成のセラミック製パッケージ封止材組成
物によれば、エポキシ樹脂当量400〜500のエピー
ビス系エポキシ樹脂(以下、エピ−ビス系エポキシ樹脂
Aと記す)が10〜20部、エポキシ樹脂当量約200
のエピービス系エポキシ樹脂(以下、エピ−ビス系エポ
キシ樹脂Bと記す)が30〜40部、ナフタレン系エポ
キシ樹脂が10〜20部及びフェノールノボラック系エ
ポキシ樹脂が30〜40部の各重量割合により樹脂が構
成されており、エピービス系エポキシ樹脂Aの配合割合
が20部を超えないため、これを用いた封着部の耐湿性
が悪くなるのが防止され得ると共に、エピービス系エポ
キシ樹脂B、ナフタレン系エポキシ樹脂樹脂、及びフェ
ノールノボラック系エポキシ樹脂が適量配合されている
ため、耐湿性を高め得ることとなる。またフェノールノ
ボラック系エポキシ樹脂の配合割合が40部を超えない
ため、メニスカス角が45°以上になって耐湿接着力が
弱くなるのが防止され得ると共に、ナフタレン系エポキ
シ樹脂が適量配合されているため、メニスカス角が45
°以下になり、耐湿接着力を強固にし得ることとなる。
この結果、封着部が優れた耐湿性及び強い耐湿接着力を
も兼ね備えたセラミック製パッケージを確実に製造し得
ることとなる。
【0024】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係るセラミック製
パッケージ封止材組成物の実施例を説明する。図1は実
施例に係る樹脂封止材組成物を用いて製造された半導体
装置(セラミック製パッケージ)を模式的に示した断面
図であり、図中12はセラミック製基体を示している。
基体12の上面12aにはリードフレーム16が実施例
に係る封止材組成物14により接着されており、このリ
ードフレーム16上にはセラミック製リッド13が配設
され、このリッド13も封止材組成物14を用いて封着
されている。その他の構成は従来の半導体装置40と同
様であるので、その構成の詳細な説明は省略することと
する。これら基体12、リッド13、封止材組成物14
等を含んでセラミック製パッケージ11が構成され、こ
のセラミック製パッケージ11、リードフレーム16、
半導体素子37、ワイヤ18等を含んでDIPタイプの
半導体装置10が構成されている。
【0025】次に、このように構成された半導体装置1
0を製造する方法の一例を説明する。なお、メタライズ
法により半導体素子17を基体12に接合する工程まで
は、従来の場合と同様であるので、それまでの工程の説
明は省略することとする。この後、基体12のキャビテ
ィ部19の周囲に熱硬化性樹脂、硬化剤、充填材を主要
配合原料とする実施例に係る封止材組成物14を塗布
し、リードフレーム16を圧着してこれらを仮り止めし
た後、Au製のワイヤ18を用いて半導体素子17とリ
ードフレーム16とを接続する。次に基体12周辺の封
着部に前記と同様の封止材組成物14を塗布し、リッド
13と基体12とを重ね合わせる。次にこれらに約15
0〜160℃で約1時間の加熱処理を施して封止材組成
物14を硬化させ、半導体素子17を封止し、半導体装
置10(セラミック製パッケージ11)を製造する。
【0026】以下に、実施例に係るセラミック製パッケ
ージ封止材組成物を使用してセラミック製パッケージ1
1を構成し、各種の評価を行なった結果について説明す
る。実施例に係る封止材組成物の配合割合及び軟化温度
を下記の表1に示した。各エポキシ樹脂、硬化剤及び充
填材の配合割合は全エポキシ樹脂重量に対する割合で示
している。なお比較例として、下記の表1に示した実施
例に係る封止材組成物の配合割合とは異なるもの(比較
例1〜11)、あるいは市販されている従来のセラミッ
ク製パッケージ封止材組成物(比較例12)を採用し
た。
【0027】
【表1】
【0028】まず、耐熱性の評価試験を行なった結果に
ついて説明する。図2は耐熱性試験に用いられる試料及
びこの試料の製造方法を説明するために模式的に示した
斜視図であり、図中21はセラミック基体を示してい
る。セラミック基体21はアルミナ材料を用い、長さL
1 が約30mm、幅W1 が約12mm、厚さT1 が約3
mmの板形状に形成されている。またセラミック基体2
1上の所定箇所にはセラミック小片22が配設されてお
り、セラミック小片22はアルミナ材料を用いて1辺の
長さL2 が約5mmの立方体形状に形成されている。セ
ラミック小片22とセラミック基体21とは封止材組成
物23を用いて接合されており、これら封止材組成物2
3、セラミック小片22、セラミック基体21により、
試料20が構成されている。このように構成された試料
20は、セラミック小片22下面全体に所定量の封止材
組成物23を塗布し、セラミック小片22とセラミック
基体21とを重ね合わせた後、約150〜160℃で約
1時間の加熱処理を施すことにより製造される。この試
料20に図中矢印F方向から応力を付加し、セラミック
小片22が剥離したときの応力を封止材組成物23の塗
布面積で除すことにより、剪断強度を求めた。そしてM
IL(Military Specification(アメリカ))規格のハ
ンダ付着試験方法に基づいて試料20を265±5℃の
ハンダ浴中に5±1/2秒間浸漬し、これを20回及び
50回繰り返した後の剪断強度により耐熱性を評価し
た。この結果を下記の表2(*1)に示した。
【0029】
【表2】
【0030】表2(*1)から明らかなように、エピ−
ビス系エポキシ樹脂Aが10〜20部、エピ−ビス系エ
ポキシ樹脂Bが30〜40部、ナフタレン系エポキシ樹
脂が10〜20部、フェノールノボラック系エポキシ樹
脂が30〜40部ほど配合された実施例1〜3に係る封
止材組成物の場合、耐熱性は実用上十分な性能を有して
いる。しかし、エピ−ビス系エポキシ樹脂Aが20部を
超えた比較例9〜11、エピ−ビス系エポキシ樹脂Bが
30部を下回った比較例4〜5、11、ナフタレン系エ
ポキシ樹脂が10部を下回った比較例8〜9、フェノー
ルノボラック系エポキシ樹脂が30部を下回った比較例
1、7、9〜10に係る封止材組成物の場合、耐熱性が
いずれも低めである。
【0031】次に、耐湿接着力の評価試験を行なった結
果について説明する。試料は図2に示したものと同様の
形状のものを用いた。PCT(Pressure Cooker Test)
を行なった後の試料20に対して図2に示した矢印F方
向から応力を付加し、セラミック小片が剥離したときの
剪断強度により耐湿接着力を評価した。この結果を上記
の表2(*2)に示した。
【0032】表2(*2)から明らかなように、実施例
1〜3に係る封止材組成物の場合、耐湿接着力はいずれ
も実用に十分耐え得る値である。一方、ナフタレン系エ
ポキシ樹脂が10部を下回った比較例8〜9、フェノー
ルノボラック系エポキシ樹脂が40部を超えた比較例
2、4、12に係る封止材組成物の場合、耐湿接着力が
いずれも低下している。
【0033】次に、耐湿性の評価試験を行なった結果に
ついて説明する。図3は耐湿性試験に用いられる試料及
びこの試料の製造方法を説明するために模式的に示した
断面図であり、(a)は正面断面図、(b)は側面断面
図を示している。セラミック基体31はガラス材料を用
いて略ボックス形状に形成されており、外側形状は長さ
1 が約40mm、幅W1 が約30mm、高さH1 が約
8mm、内側形状は長さL2 が約30mm、幅W2 が約
20mm、高さH2 が約5mmに設定されている。また
セラミック基体31上の所定箇所にはセラミックキャッ
プ32が配設されており、セラミックキャップ32はガ
ラス材料を用いて長さL3 が約34mm、幅W2 が約2
4mm、厚さT3 が約1mmの板形状に形成されてい
る。セラミックキャップ32とセラミック基体31とは
封止材組成物33を用いて接合されており、これら封止
材組成物33、セラミックキャップ32、セラミック基
体31により、パッケージタイプの試料30が構成され
ている。このように構成された試料30は、セラミック
キャップ32下面の周辺に所定量の封止材組成物33を
塗布し、セラミックキャップ32とセラミック基体31
とを重ね合わせた後、約150〜160℃で約1時間の
加熱処理を施すことにより製造した。図4はMIL規格
の耐湿性試験方法に定められた試験雰囲気を示した温度
−相対湿度−時間線図であり、試料30をこの試験環境
に曝した後、封止材組成物33の水分含有量を測定し、
この水分含有量により耐湿性を評価した。この結果を上
記の表2(*3)に示した。
【0034】表2(*3)から明らかなように、実施例
1〜3に係る封止材組成物の場合、耐湿性がいずれも優
れている。一方、エピ−ビス系エポキシ樹脂Aが20部
を超えた比較例9〜11、エピ−ビス系エポキシ樹脂B
が30部を下回った比較例4〜5、11、ナフタレン系
エポキシ樹脂が10部を下回った比較例8〜9、フェノ
ールノボラック系エポキシ樹脂が30部を下回った比較
例1、7、9〜10に係る封止材組成物の場合、耐湿性
がいずれも低下している。
【0035】次に、気密信頼性の評価試験を行なった結
果について説明する。試料は図3に示したものと同様の
形状のものを用いた。試験に先立ち、前記耐熱性試験の
場合と同様に試料30をハンダ液中に1〜50回浸漬し
た。次にMIL規格の封止試験方法(フロロカーボンに
よるグロスリーク法)に基づき、試料30を真空・加圧
容器に入れて1Torrの減圧下に1時間維持した後、
50psigに約3時間維持した。次にフロロカーボン
液中に浸漬した後、125±5℃のリーク指示液中に浸
漬して泡の発生状況の観察を行ない、1個でも泡が発生
した場合は不良品とし、この不良品が何回目のハンダ液
浸漬により生じたかにより気密信頼性を評価した。この
結果を上記の表2(*4)に示した。
【0036】表2(*4)から明らかなように、実施例
1〜3に係る封止材組成物の場合、気密信頼性がいずれ
も優れている。一方、比較例7〜9、12に係る封止材
組成物の場合、気密信頼性がいずれも低下しており、比
較例12ではハンダ液浸漬前からすでに不良品が発生し
ていた。
【0037】次に、気密信頼性の別の評価試験を行なっ
た結果について説明する。試料は図3に示したものと同
様の形状のものを用いた。図5は試験雰囲気を示した温
度−時間の1サイクル線図であり、試料30を20個ず
つこの試験環境に100〜1000サイクル曝した後、
前記封止試験方法に基づき泡の発生状況の観察を行な
い、20個中の不良品数により気密信頼性を評価した。
この結果を上記の表2(*5)に示した。
【0038】表2(*5)から明らかなように、実施例
1〜3に係る封止材組成物の場合、気密信頼性がいずれ
も優れている。一方、比較例7〜9、12に係る封止材
組成物の場合、気密信頼性がいずれも低下している。
【0039】またメニスカス角α(図3)を測定した結
果を上記の表2(*6)に示した。表2(*6)から明
らかなように、実施例1〜3に係る封止材組成物の場
合、メニスカス角αがいずれも45°以下になってい
る。一方、フェノールノボラック系エポキシ樹脂が40
部を超えた比較例2、4、12に係る封止材組成物の場
合、メニスカス角αがいずれも45°以上になってい
る。
【0040】上記結果から明らかなように実施例1〜3
に係るセラミック製パッケージ封止材組成物14では、
耐熱性、耐湿性、耐湿接着力に優れた封着部を形成する
ことができ、セラミック基体12とセラミック製リッド
13(共に図1)とを比較的低温で簡単、かつ確実に封
止することができる。
【0041】また、エピービス系エポキシ樹脂Aの配合
割合が20部を超えないため、これを用いた封止部の耐
湿性が悪くなるのが防止されると共に、エピービス系エ
ポキシ樹脂B、ナフタレン系エポキシ樹脂樹脂、及びフ
ェノールノボラック系エポキシ樹脂が適量配合されてい
るため、耐湿性を高めることができる。またフェノール
ノボラック系エポキシ樹脂の配合割合が40部を超えな
いため、メニスカス角αが45°以上になって耐湿接着
力が弱くなるのが防止されると共に、ナフタレン系エポ
キシ樹脂が適量配合されているため、メニスカス角が4
5°以下になって耐湿接着力を強固することができる。
この結果、封着部が優れた耐湿性及び強い耐湿接着力を
も兼ね備えたセラミック製パッケージ11(共に図1)
を確実に製造することができる。
【0042】なお上記実施例では、樹脂封止材組成物を
用いて製造されたセラミック製パッケージがDIPタイ
プの半導体装置10として使用される場合について説明
したが、何らDIPタイプに限定されるものではなく、
PGA(Pin Grid Arrei) タイプ、QFP(Quad Flat
Package)タイプ等の半導体装置であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係るセラミ
ック製パッケージ封止材組成物にあっては、エピービス
系エポキシ樹脂Aが10〜20部、エピービス系エポキ
シ樹脂Bが30〜40部、ナフタレン系エポキシ樹脂が
10〜20部及びフェノールノボラック系エポキシ樹脂
が30〜40部の各重量割合により樹脂が構成されてお
り、エピービス系エポキシ樹脂Aの配合割合が20部を
超えないため、これを用いた封着部の耐湿性が悪くなる
のが防止されると共に、エピービス系エポキシ樹脂B、
ナフタレン系エポキシ樹脂樹脂、及びフェノールノボラ
ック系エポキシ樹脂が適量配合されているため、耐湿性
を高めることができる。またフェノールノボラック系エ
ポキシ樹脂の配合割合が40部を超えないため、メニス
カス角が45°以上になって耐湿接着力が弱くなるのが
防止されると共に、ナフタレン系エポキシ樹脂が適量配
合されているため、メニスカス角が45°以下になり、
耐湿接着力を強固にすることができる。この結果、封着
部が優れた耐湿性及び強い耐湿接着力をも兼ね備えたセ
ラミック製パッケージを確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂封止材組成物または従来の樹
脂封止材組成物を用いて製造された半導体装置を模式的
に示した断面図である。
【図2】実施例及び比較例に係る封止材組成物を用いた
耐熱性試験用または耐湿接着力試験用の試料、及びこの
試料の製造方法を説明するために模式的に示した斜視図
である。
【図3】実施例及び比較例に係る封止材組成物を用いた
耐湿性試験用または気密信頼性試験用の試料、及びこの
試料の製造方法を説明するために模式的に示した断面図
であり、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図を示
している。
【図4】実施例及び比較例に係る封止材組成物を用いた
試料が曝される耐湿性試験の雰囲気を示した温度−相対
湿度−時間線図である。
【図5】実施例及び比較例に係る封止材組成物を用いた
試料が曝される気密信頼性試験の雰囲気を示した温度−
時間サイクル線図である。
【符号の説明】
11 セラミック製パッケージ 14 封止材組成物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂、硬化剤及び充填材を含有するセラ
    ミック製パッケージ封止材組成物において、エポキシ樹
    脂当量400〜500のエピービス系エポキシ樹脂が1
    0〜20部、エポキシ樹脂当量約200のエピービス系
    エポキシ樹脂が30〜40部、ナフタレン系エポキシ樹
    脂が10〜20部及びフェノールノボラック系エポキシ
    樹脂が30〜40部の各重量割合により前記樹脂が構成
    されていることを特徴とするセラミック製パッケージ封
    止材組成物。
JP8214095A 1995-04-07 1995-04-07 セラミック製パッケージ封止材組成物 Pending JPH08283381A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005015689A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005015689A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及び半導体装置

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