JPH08283318A - 高吸水性ポリマーの製造方法 - Google Patents

高吸水性ポリマーの製造方法

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JPH08283318A
JPH08283318A JP9353395A JP9353395A JPH08283318A JP H08283318 A JPH08283318 A JP H08283318A JP 9353395 A JP9353395 A JP 9353395A JP 9353395 A JP9353395 A JP 9353395A JP H08283318 A JPH08283318 A JP H08283318A
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清一 宮永
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洋子 花田
Yasutoku Hosokawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリマーの凝集がなく、安定に重合でき、且
つ生成したポリマーの性能劣化が極めて抑制された高吸
水性ポリマーの製造方法の提供。 【構成】 水溶性ビニルモノマーを重合させることによ
り高吸水性ポリマーを製造する本発明の方法は、上記重
合が、25℃の生理食塩水中におけるCu塩の溶解度が
0.01重量%以下であるキレート化合物の少なくとも
一種の存在下にて行われることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高吸水性ポリマーを安
定に製造し得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】高吸水
性ポリマーの製造方法に関する従来技術としては、例え
ば、特公昭60−25045号公報、特開昭57−15
8210号公報、特開昭57−21405号公報、特開
昭57−98513号公報、特開昭61−87702号
公報、特公平2−19122号公報及び特開平4−23
6203号公報に記載のもの等が知られている。
【0003】上記公報に記載について略述すると、特公
昭60−25045号公報には、アクリル酸及びアクリ
ル酸アルカリ塩水溶液を分散剤の存在下、脂環族又は脂
肪族炭化水素溶媒中に懸濁させ、水溶性ラジカル重合開
始剤の存在下で懸濁重合を行うことが記載されている。
【0004】また、特開昭57−158210号公報に
は、架橋剤を含有しない水溶性エチレン性不飽和単量体
の水溶液を炭化水素中に分散させて重合する際に、保護
コロイドとして重合温度で油溶性であるセルロースエス
テル又はセルロースエーテルを使用することにより、粒
径の大きな重合体が得られることが記載されている。
【0005】また、特開昭57−21405号公報に
は、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて単量体水溶液を
懸濁重合させるに際して、保護コロイドとして、低分子
量モノオレフィン重合体にα,β−不飽和多価カルボン
酸又はその無水物をグラフト化させた反応生成物等を使
用することにより、粒径の大きな重合体が得られること
が記載されている。
【0006】また、特開昭57−98513号公報に
は、α,β−不飽和カルボン酸を油中水滴型の逆相懸濁
重合させる際に、分散剤として有機溶媒に対し親和性を
有する塩基性窒素含有重合体を用いることにより、粒径
の大きな重合体が得られることが記載されている。
【0007】また、特開昭61−87702号公報に
は、ラジカル重合開始剤を用いて石油系炭化水素溶媒中
でα,β−不飽和カルボン酸を重合させるに際し、ショ
糖脂肪酸エステルを保護コロイドとして使用することに
より、高吸水性で、吸水速度が速く、十分なゲル強度を
有する高吸水性樹脂が得られることが記載されている。
【0008】また、特公平2−19122号公報には、
アクリル酸及びアクリル酸アルカリ金属塩水溶液を、例
えば、双腕型ニーダーの中で粉砕しながら重合させる水
溶液重合法が記載されている。
【0009】また、特開平4−236203号公報に
は、過酸化物と還元剤とからなるレドックス系の重合触
媒を用いて静置水溶液重合することにより、常圧吸水量
及び加圧吸水量の高い吸水性ヒドロゲルが得られること
が記載されている。
【0010】上記各公報に記載されている技術の他、ア
クリル酸及びアクリル酸アルカリ塩水溶液を不織布や紙
等に含液させた状態で、電子線及び/又はレドックス系
水溶液ラジカル重合開始剤での重合法や、激しく攪拌し
た沸騰状態の疎水性反応媒体中にアクリル酸等の重合性
モノマーを徐々に添加し、油溶性ラジカル触媒の存在
下、必要に応じて重合調整剤を添加して重合させるパー
ル重合法等も知られている。
【0011】しかしながら上記の如き高吸水性ポリマー
の製造方法には、下記の如き問題点がある。即ち、高吸
水性ポリマーを上記の如き方法により製造する際、重合
性モノマーを含む水溶液にたとえ数ppmの極微量の金
属イオンが存在しても、得られたポリマーの吸水性能は
劣化してしまう。特に、逆相懸濁重合によって高吸水性
ポリマーを製造する際は、モノマー水溶液の分散安定化
及び生成したポリマー粒子の凝集防止などを図るために
種々の分散剤または保護コロイドが使用されているが、
モノマー水溶液に金属イオンが存在すると重合安定性が
悪くなり、凝集が起こったり、たとえポリマーが得られ
たとしてもポリマーの吸水性能は劣ったものとなる。
【0012】上記問題点を解決すべく、特開平2−11
7903号公報には、懸濁重合により高吸水性ポリマー
を製造する際、重合安定化剤としてキレート化合物を存
在させることにより重合粒子の凝集や得られたポリマー
の性能劣化の抑制を試みた提案がなされている。上記キ
レート化合物を存在させる手法は、重合の安定化及び得
られたポリマーの性能劣化をある程度は抑制する。しか
しながら、その効果は必ずしも十分ではなかった。そし
て、効果発現のためには上記キレート化合物を大量に添
加しなければならなかったり、非常に強力な作用を有す
るキレート化合物を使用しなければならない場合が多
い。かかる状況下では、高吸水性ポリマーの本来の物性
や機能が著しく損なわれるという問題があった。
【0013】従って、本発明の目的は、ポリマーの凝集
がなく、安定に重合でき、且つ生成したポリマーの性能
劣化(吸水量変動、吸水速度の低下、生理食塩水の通液
速度の低下、ポリマーの安定性の低下、ポリマーの可溶
部量の増加)が極めて抑制された高吸水性ポリマーの製
造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、水溶性モノマーの重合を特定の物性を有するキ
レート化合物の存在下に行うことにより、上記目的を達
成し得ることを知見した。
【0015】本発明は上記知見に基づきなされたもので
あり、水溶性ビニルモノマーを重合させることにより高
吸水性ポリマーを製造する方法において、上記重合が、
25℃の生理食塩水中におけるCu塩の溶解度が0.0
1重量%以下であるキレート化合物の少なくとも一種の
存在下にて行われることを特徴とする高吸水性ポリマー
を製造する方法を提供することにより上記目的を達成し
たものである。
【0016】本発明の方法によって得られる高吸水性ポ
リマーは、使用する高吸水性ポリマーの種類にもよる
が、例えば、アスコルビン酸等のラジカル発生種を含有
する化粧品や食品添加物等に使用され、特に、使用時の
安定性に問題が生じやすい衛生用品における吸水性物質
として好適に用いられる。
【0017】以下、本発明の方法について詳細に説明す
る。
【0018】本発明の方法においては、水溶性ビニルモ
ノマーを重合させることにより高吸水性ポリマーを製造
する。この場合、上記水溶性ビニルモノマーの水溶液を
調製し、該モノマーを重合させる方法を採用することが
好ましい。重合方法に特に制限はなく、従来公知の方法
を適宜用いることができる。例えば、水溶液重合法、逆
相懸濁重合法及びパール重合法等の各種の重合方法を採
用することができる。なかでも重合時の作業性や得られ
る高吸水性ポリマーの吸水特性の点から逆相懸濁重合法
又は水溶液重合法を採用することが好ましい。
【0019】次に、本発明において用いられる上記水溶
性ビニルモノマーについて説明すると、上記水溶性ビニ
ルモノマーとしては、水溶性があり、重合性の不飽和基
を有する種々のビニルモノマーを用いることができる。
例えば、オレフィン系不飽和カルボン酸及びその塩、オ
レフィン系不飽和スルホン酸及びその塩、オレフィン系
不飽和リン酸及びその塩、オレフィン系不飽和アミン、
オレフィン系不飽和アンモニウム、並びにオレフィン系
不飽和アミドなどの重合性不飽和基を有するビニルモノ
マーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】上記に列挙した水溶性ビニルモノマーにつ
いて更に詳述すると、オレフィン系不飽和カルボン酸及
びその塩としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル
酸、マレイン酸及びフマル酸並びにそのアルカリ塩及び
エステルなどが挙げられる。上記アルカリ塩としては、
例えば、アルカリ金属塩(Na塩、K塩等)、アルカリ
土類金属塩(Ca塩、Mg塩等)、アンモニウム塩など
が挙げられる。この場合において、上記オレフィン系不
飽和カルボン酸の中和度は、一般的に酸性基1モルに対
して0.5〜0.9モル程度である。また、上記オレフ
ィン系不飽和カルボン酸のエステルとしては、例えば、
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど
が挙げられる。
【0021】上記オレフィン系不飽和スルホン酸及びそ
の塩としては、例えば、(メタ)アクリルアミドメチル
プロパンスルホン酸及びアリルスルホン酸並びにそのア
ルカリ塩などが挙げられる。この場合において、上記オ
レフィン系不飽和スルホン酸の中和度は、一般的に酸性
基1モルに対して0.5〜0.9モル程度である。
【0022】上記オレフィン系不飽和リン酸及びその塩
としては、例えば、(メタ)アクリロイル(ポリ)オキ
シエチレンリン酸エステルやそのアルカリ塩などが挙げ
られる。この場合において、上記オレフィン系不飽和リ
ン酸の中和度は、一般的に酸性基1モルに対して0.5
〜0.9モル程度である。
【0023】上記オレフィン系不飽和アミンとしては、
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルメタク
リレートなどが挙げられる。
【0024】オレフィン系不飽和アンモニウムとして
は、例えば、(メタ)アクロイルオキシエチレントリメ
チルアンモニウムハロゲン塩などが挙げられる。
【0025】上記オレフィン系不飽和アミドとしては、
例えば、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アク
リルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、プロピル
(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド
誘導体やビニルメチルアセトアミドなどが挙げられる。
【0026】上記水溶性ビニルモノマーのうち、特にオ
レフィン系不飽和カルボン酸及びそのアルカリ塩が好ま
しく用いられる。更に好ましくは、アクリル酸、メタク
リル酸及びその金属塩が用いられる。
【0027】本発明においては、上記水溶性ビニルモノ
マーのみを用い、これを単独重合又は共重合して高吸水
性ポリマーを製造することが好ましいが、上記水溶性ビ
ニルモノマーと共重合し得る水不溶性モノマー、例えば
炭素原子数1〜18のアルキル基を有するアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カル
ボン酸エステルモノマーを、全モノマーの50%重量以
下の量で併用することもできる。
【0028】上述の通り、上記水溶性ビニルモノマー
は、これを水溶液にして重合に供することが好ましい
が、その場合、該水溶液の濃度は1〜70重量%である
ことが好ましく、10〜65重量%であることが更に好
ましく、30〜60重量%であることが一層好ましい。
【0029】上記水溶性ビニルモノマーを重合せしめる
際には、重合開始剤を併用することが好ましい。以下、
かかる重合開始剤について説明する。
【0030】上記重合開始剤としては、一般にラジカル
開始剤を用いる。かかるラジカル開始剤としては、例え
ば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチ
ルケトンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;ジ−
tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオ
キシドなどのジアルキルパーオキシド;tert−ブチルパ
ーアセテート、tert−ブチルパーイソブチレート、tert
−ブチルピバレートなどのアルキルパーエステル;tert
−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオ
キシドなどのハイドロパーオキシド類;過酸化水素、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;過
塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウムなどの過塩素酸
塩;塩素酸カリ、臭素酸カリなどのハロゲン酸塩;2−
(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2−
アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)
ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス
(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、4,
4’−アゾビス(4−シアノペンタノイツクアシッ
ド)、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチル
ペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロパン)などのアゾ化合物を挙げることができ
る。これらのラジカル開始剤は、単独で使用してもよく
又は二種以上の混合物として用いてもよい。更には亜硫
酸塩、これらのラジカル開始剤をL−アスコルビン酸や
第一鉄塩等の還元剤と組み合せて、レドックス開始剤系
としても用いることができる。これらの重合開始剤のな
かでも、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリドを用いることが特に
好ましい。なお、上記重合開始剤は、上記水溶性ビニル
モノマーに対して0.01〜10重量%の量で使用され
ることが好ましく、0.02〜5重量%の量で使用され
ることが更に好ましい。
【0031】上記重合開始剤の反応系への添加方法に特
に制限はないが、一般には上記水溶性ビニルモノマーの
水溶液に予め上記重合開始剤を添加することが好まし
い。
【0032】本発明の方法を行うに際しては、重合前、
重合時又は重合後に、公知の架橋剤を反応系に添加する
ことができる。以下、かかる架橋剤について説明する。
【0033】上記架橋剤としては、例えば、N,N’−
ジアリルアクリルアミド、ジアリルアミン、ジアリルメ
タクリルアミン、ジアリルフタレート、ジアリルマレー
ト、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルフォスフェートなどのポリアリル化合
物;ジビニルベンゼン、N,N−メチレンビスアクリル
アミド、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、グリセリントリメタクリレートなどのポリビニル
化合物;エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセ
リンポリグリシジルエーテルなどのポリグリシジルエー
テル;エピクロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン
などのハロエポキシ化合物;グルタールアルデヒド、グ
リオキザールなどのポリアルデヒド;グリセリンなどの
ポリオール;エチレンジアミンなどのポリアミン;2−
ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシビニ
ル化合物;カルシウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミ
ニウムなどの多価イオンを生じ得る無機金属塩及び有機
金属塩などを挙げることができる。上記架橋剤の添加量
は、最終生成ポリマーの所望の性状に従い適宜調整し得
るが、通常生成ポリマーに対して0.01〜10重量%
の範囲になる様に添加することが好ましい。
【0034】また、本発明の方法を行うに際しては、上
記架橋剤の他にフェノールポリオキシエチレングリコー
ルエーテルなどのモノグリシジル化合物を改質剤として
使用することもできる。かかる改質剤の添加量は、上記
架橋剤のそれと同様の範囲とすることができる。
【0035】本発明の方法における重合温度は、使用す
る重合開始剤の種類にもよるが、一般的な範囲として2
0〜120℃であることが好ましく、40〜100℃で
あることが更に好ましい。重合温度が120℃を超える
と架橋が極度に高まるためにポリマー粒子の吸水能が極
度に低下し、20℃に満たないと重合速度が極端に低下
するので上記範囲内とすることが好ましい。
【0036】上述の通り、本発明の方法における重合方
法には特に制限はないが、一般には逆相懸濁重合法が好
ましく用いられる。以下、かかる逆相懸濁重合法につい
て説明する。
【0037】上記逆相懸濁重合における条件に特に制限
はないが、好ましくは分散剤の存在下、重合に不活性な
疎水性有機溶媒及び上記水溶性ビニルモノマーの水溶液
を用いて行なう。かかる有機溶媒及び分散剤について以
下に説明する。
【0038】まず、上記有機溶媒について説明すると、
上記有機溶媒は重合に不活性な疎水性有機溶媒であるこ
とが好ましい。かかる有機溶媒としては、例えば、n−
ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン、n−ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪
族炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水
素;n−ブチルアルコール、n−アミルアルコールなど
の炭素原子数4〜6の脂肪族アルコール;メチルエチル
ケトンなどの脂肪族ケトン;酢酸エチルなどの脂肪族エ
ステル類を挙げることができる。かかる有機溶媒は、単
独で又は二種以上の混合物として用いることができる。
かかる有機溶媒は、上記水溶性ビニルモノマーの水溶液
に対して、50〜500重量%の量で使用されることが
好ましい。
【0039】また、上記有機溶媒を使用するに際して
は、上記有機溶媒の使用量(重量)を超えない範囲にお
いて両親媒性の溶剤を加えてもよい。かかる両親媒性の
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール及び2−プロパノールなどのアルコール類;ア
セトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン及びジオキ
サンなどのエーテル類が挙げられる。
【0040】次に、上記有機溶媒と共に用いられる上記
分散剤について説明すると、上記分散剤としては、例え
ば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウ
レート及びポリオキシメチレンソルビタンモノオレート
等のソルビタン脂肪酸エステル;トリメチルステアリル
アンモニウムクロリド及びカルボキシメチルジメチルセ
チルアンモニウム等の陽イオン性及び両性の界面活性
剤;ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステル
ナトリウム塩及びドデシルエーテル硫酸エステルナトリ
ウム塩等のアニオン性界面活性剤;アルキルグルコシド
等のグリコシド化合物;エチルセルロース及びベンジル
セルロース等のセルロースエーテル;セルロースアセテ
ート、セルロースブチレート及びセルロースアセテート
ブチレート等のセルロースエステル;マレイン化ポリブ
タジエン、マレイン化ポリエチレン、マレイン化α−オ
レフィン、スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート4級塩及びイソプロピルメタクリレート−ジメチル
アミノエチルメタクリレート4級塩等の高分子分散剤を
挙げることができる。これらの分散剤は、単独で又は二
種以上の混合物として用いることができる。
【0041】而して、本発明の特徴部分である、上記キ
レート化合物について説明する。上述の通り、本発明の
方法においては、上記水溶性ビニルモノマーの重合が、
25℃の生理食塩水中におけるCu塩の溶解度が0.0
1重量%以下であるキレート化合物の少なくとも一種の
存在下にて行われることが重要である。
【0042】本発明における「溶解度」とは、25℃に
おいて生理食塩水に上記キレート化合物のCu塩を添加
し、30分間攪拌しながら溶解させた後に、溶液が透明
となるような該キレート化合物のCu塩の最大添加量
(重量)を溶液の重量で除して、100を乗じて得られ
た濃度(重量%)を意味する。
【0043】上記キレート化合物の添加量は、生成ポリ
マー100重量部に対して上記キレート化合物が0.0
01〜10重量部となるような量であることが好まし
く、更に好ましくは上記キレート化合物が0.01〜5
重量部となるような量である。上記添加量が0.001
重量部未満では逆相懸濁重合の際に凝集が生じたり、生
成ポリマーの吸水量の変動が起きたり、或いは生成ポリ
マーの性能劣化が生じる場合がある。また、上記添加量
が10重量部を超えて用いても添加効果の向上がなく、
しかも生成ポリマーの物性等を損なう傾向にあるので上
記範囲内とすることが好ましい。
【0044】上記キレート化合物の添加方法には特に制
限はなく、例えば、上記水溶性ビニルモノマーの水溶液
中に添加してもよく、懸濁重合の際に上記有機溶媒中に
添加してもよく、或いは懸濁重合の際に上記水溶性ビニ
ルモノマーの水溶液と共に反応系に添加してもよい。
【0045】上記キレート化合物はCu2+イオンとのキ
レート安定度定数の常用対数値(以下、「pKCu」と
いう)が25℃において約3以上であることが好まし
い。pKCuがこれ未満では、高吸水性ポリマーの製造
における重合安定化剤及び性能安定化剤(性能劣化防止
剤)としての性能が不十分な場合があるため、上記の値
以上とすることが好ましい。上記pKCuは、4以上で
あることが更に好ましく、5以上であることが一層好ま
しい。
【0046】本発明においては、上記キレート化合物
は、上記の諸物性を有することに加えて、下記の3つの
群から選択されることが特に好ましい。 第1群;炭素原子数6以上の飽和又は不飽和炭化水素基
からなる疎水部と、カルボン酸基、スルホン酸基、水酸
基及びリン酸基からなる群より選択される少なくとも一
つの基を有する親水部とからなる化合物。 第2群;β−ジケトン誘導体。 第3群;トロポロン誘導体。
【0047】本発明においては、上記第1〜3群よりな
る群から選択される少なくとも1種の化合物を用いるこ
とができる。以下、これらの化合物についてそれぞれ説
明する。
【0048】まず、上記第1群に属するキレート化合物
について説明すると、上記第1群に属するキレート化合
物は、炭素原子数6以上(好ましくは6〜30、更に好
ましくは12〜22)の飽和又は不飽和炭化水素基から
なる疎水部と、カルボン酸基、スルホン酸基、水酸基及
びリン酸基からなる群より選択される少なくとも一つの
基を有する親水部とからなる。上記飽和炭化水素基とし
ては、直鎖若しくは分岐アルキル基又はシクロアルキル
基等が挙げられ、上記不飽和炭化水素基としては、直鎖
若しくは分岐アルケニル基又はフェニル基等が挙げられ
る。そのような基を有するキレート化合物としては、例
えば、有機酸アミド誘導体、ヒドロキシカルボン酸誘導
体、多価カルボン酸誘導体、イミノジ酢酸誘導体、リン
酸エステル誘導体及びN−アシル化アミノ酸誘導体並び
にそれらのアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩等が
挙げられるが、これらの例示に限定されるものではな
い。
【0049】上記に列挙したキレート化合物について更
に詳述すると、上記有機酸アミド誘導体としては、クエ
ン酸モノアルキルアミド及びクエン酸モノアルケニルア
ミド並びにそれらの塩等を挙げることができる。上記ヒ
ドロキシカルボン酸誘導体としては、クエン酸モノアル
キルエステル及びクエン酸モノアルケニルエステル並び
にそれらの塩等を挙げることができる。上記多価カルボ
ン酸誘導体としては、アルキルマロン酸及びアルケニル
マロン酸並びにそれらの塩等を挙げることができる。上
記イミノジ酢酸誘導体としては、N−アルキル−N’−
カルボキシメチルアスパラギン酸及びN−アルケニル−
N’−カルボキシメチルアスパラギン酸並びにそれらの
塩を挙げることができる。上記リン酸エステル誘導体と
しては、モノアルキルリン酸エステル及びモノアルケニ
ルリン酸エステル並びにそれらの塩等を挙げることがで
きる。上記N−アシル化アミノ酸誘導体としては、N−
アシル化グルタミン酸及びN−アシル化アスパラギン酸
並びにそれらの塩を挙げることができる。
【0050】これらのうち、クエン酸モノアルキルアミ
ド及びクエン酸モノアルケニルアミド並びにそれらの
塩、クエン酸モノアルキルエステル及びクエン酸モノア
ルケニルエステル並びにそれらの塩、アルキルマロン酸
及びアルケニルマロン酸並びにそれらの塩、N−アルキ
ル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸及びN−ア
ルケニル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸並び
にそれらの塩、モノアルキルリン酸エステル及びモノア
ルケニルリン酸エステル並びにそれらの塩、N−アシル
化グルタミン酸及びN−アシル化アスパラギン酸並びに
それらの塩が上記キレート化合物として好ましく用いら
れ、特に、N−アシル化グルタミン酸及びN−アシル化
アスパラギン酸並びにそれらの塩(アルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩等)等のアミノ酸誘導体は、得られる高吸
水性ポリマーの性能及び製造における重合の安定化効果
が高いので一層好ましい。就中、上記キレート化合物と
してN−アシル化グルタミン酸又はその塩を用いた場合
には、生成ポリマーの粒度分布が一層狭くなるので特に
好ましい。
【0051】上記クエン酸モノアルキルアミド及びクエ
ン酸モノアルケニルアミド並びにそれらの塩は、好まし
くは下記一般式(I)で表される。
【0052】
【化1】
【0053】上記クエン酸モノアルキルアミド及びクエ
ン酸モノアルケニルアミド並びにそれらの塩は公知の方
法によって合成することができる。例えば、アミンとク
エン酸との脱水縮合を完全に行わしめて得られるイミン
を加水分解、中和して得られる。一般式(I)における
1 の炭素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあっ
たクエン酸モノアルキルアミド及びクエン酸モノアルケ
ニルアミド並びにそれらの塩を得ることができる。R1
の炭素原子数が30を超えると水溶性が著しく悪くな
り、R1 の炭素原子数が6未満であると高吸水性ポリマ
ーの性能及び製造における重合の安定化剤としての性能
が落ちる場合があるので上記範囲内とすることが好まし
い。R1 の炭素原子数は、更に好ましくは12〜22で
ある。
【0054】上記クエン酸モノアルキルエステル及びク
エン酸モノアルケニルエステル並びにそれらの塩は、好
ましくは下記一般式(II)で表される。
【0055】
【化2】
【0056】上記クエン酸モノアルキルエステル及びク
エン酸モノアルケニルエステル並びにそれらの塩は公知
の方法によって合成することができる。例えば、アルコ
ールとクエン酸との脱水縮合により得られる。一般式
(II)におけるR2 の炭素原子数を適切に選ぶことによ
り、目的にあったクエン酸モノアルキルエステル及びク
エン酸モノアルケニルエステル並びにそれらの塩を得る
ことができる。R2 の炭素原子数が30を超えると水溶
性が著しく悪くなり、R2 の炭素原子数が6未満である
と高吸水性ポリマーの性能及び製造における重合の安定
化剤としての性能が落ちる場合があるので上記範囲内と
することが好ましい。R2 の炭素原子数は、更に好まし
くは12〜22である。
【0057】上記アルキルマロン酸及びアルケニルマロ
ン酸並びにそれらの塩は、好ましくは下記一般式(III)
で表される。
【0058】
【化3】
【0059】上記アルキルマロン酸及びアルケニルマロ
ン酸並びにそれらの塩は公知の方法によって合成するこ
とができる。例えば、α−オレフィンをマロン酸メチル
又はマロン酸エチルに付加せしめてアルキルマロン酸メ
チル又はアルキルマロン酸エチルを得、次いでこれを加
水分解し、中和して得られる。一般式(III)におけるR
3 の炭素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあった
アルキルマロン酸及びアルケンルマロン酸並びにそれら
の塩を得ることができる。R3 の炭素原子数が30を越
えると水溶性が著しく悪くなり、R3 の炭素原子数が6
未満であると高吸水性ポリマーの性能及び製造における
重合の安定化剤としての性能が落ちる場合があるので上
記範囲内とすることが好ましい。R3 の炭素原子数は、
更に好ましくは12〜22である。
【0060】上記N−アルキル−N’−カルボキシメチ
ルアスパラギン酸及びN−アルケニル−N’−カルボキ
シメチルアスパラギン酸並びにそれらの塩は、好ましく
は下記一般式(IV)で表される。
【0061】
【化4】
【0062】上記N−アルキル−N’−カルボキシメチ
ルアスパラギン酸及びN−アルケニル−N’−カルボキ
シメチルアスパラギン酸並びにそれらの塩は公知の方法
によって合成することができる。例えば、アミンをマレ
イン酸に付加せしめて得られるアルキルアミノコハク酸
をカルボキシメチルクロライドでカルボキシメチル化
し、中和して得られる。一般式(IV)におけるR4 の炭
素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあったN−ア
ルキル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸及びN
−アルケニル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸
並びにそれらの塩を得ることができる。R4 の炭素原子
数が30を越えると水溶性が著しく悪くなり、R4 の炭
素原子数が6未満であると高吸水性ポリマーの性能及び
製造における重合の安定化剤としての性能が落ちる場合
があるので上記範囲内とすることが好ましい。R4 の炭
素原子数は、更に好ましくは12〜22である。
【0063】上記モノアルキルリン酸エステル及びモノ
アルケニルリン酸エステル並びにそれらの塩は、好まし
くは下記一般式(V)で表される。
【0064】
【化5】
【0065】上記モノアルキルリン酸エステル及びモノ
アルケニルリン酸エステル並びにそれらの塩は公知の方
法によって合成することができる。例えば、五酸化リ
ン、オキシ塩化リン又はポリリン酸などにより、アルコ
ールをリン酸化せしめて得られる。一般式(V)におけ
るR5 の炭素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあ
ったモノアルキルリン酸エステル及びモノアルケニルリ
ン酸エステル並びにそれらの塩を得ることができる。R
5 の炭素原子数が30を越えると水溶性が著しく悪くな
り、R5 の炭素原子数が6未満であると高吸水性ポリマ
ーの性能及び製造における重合の安定化剤としての性能
が落ちる場合があるので上記範囲内とすることが好まし
い。R5 の炭素原子数は、更に好ましくは12〜22で
ある。
【0066】上記N−アシル化グルタミン酸及びその塩
は、好ましくは下記一般式(VI)で表される。
【0067】
【化6】
【0068】上記N−アシル化グルタミン酸及びその塩
は公知の方法によって合成することができるが、市販品
としても入手できる。一般式(VI)におけるR6 −CO
−の炭素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあった
N−アシル化グルタミン酸及びその塩を得ることができ
る。R6 −CO−の炭素原子数が30を越えると水溶性
が著しく悪くなり、R6 −CO−の炭素原子数が6未満
であると高吸水性ポリマーの性能及び製造における重合
の安定化剤としての性能が落ちる場合があるので上記範
囲内とすることが好ましい。R6 −CO−の炭素原子数
は、更に好ましくは12〜22である。
【0069】上記N−アシル化アスパラギン酸及びその
塩は、好ましくは下記一般式(VII)で表される。
【0070】
【化7】
【0071】上記N−アシル化アスパラギン酸及びその
塩は公知の方法によって合成することができるが、市販
品としても入手できる。一般式(VII)におけるR7 −C
O−の炭素原子数を適切に選ぶことにより、目的にあっ
たN−アシル化アスパラギン酸及びその塩を得ることが
できる。R7 −CO−の炭素原子数が30を越えると水
溶性が著しく悪くなり、R7 −CO−の炭素原子数が6
未満であると高吸水性ポリマーの性能及び製造における
重合の安定化剤としての性能が落ちる場合があるので上
記範囲内とすることが好ましい。R7 −CO−の炭素原
子数は、更に好ましくは12〜22である。
【0072】次に、上記第2群に属するキレート化合物
について説明すると、上述の通り、上記第2群に属する
キレート化合物はβ−ジケトン誘導体であり、その例と
しては、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベ
ンゾイルメタン、フロイルアセトン、ベンゾイルフロイ
ルメタン、4−ヒドロキシベンゾイルアセトン、4−te
rt−ブチル−4’−ヒドロキシジベンゾイルメタン、4
−ヒドロキシベンゾイルメタン−tert−ブチルケトン、
4−ヒドロキシ−4’−ヒドロキシジベンゾイルメタン
等の化合物が挙げられるが、これらの例示に限定される
ものではない。これらのうち、アセチルアセトン、4−
ヒドロキシベンゾイルアセトン、4−ヒドロキシベンゾ
イルメタン−tert−ブチルケトンが特に好ましく用いら
れる。
【0073】次に、上記第3群に属するキレート化合物
について説明すると、上述の通り、上記第3群に属する
キレート化合物はトロポロン誘導体であり、その例とし
ては、トロポロン、β−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシ
ン、β−ドラブリン及び6−イソプロピルトロポロン−
4−カルボン酸メチル並びにそのナトリウム塩及びカリ
ウム塩等が挙げられるが、これらの例示に限定されるも
のではない。これらのうち、β−ツヤプリシン及びγ−
ツヤプリシンが特に好ましく用いられる。特にβ−ツヤ
プリシンは、養・育毛剤、歯磨き、香料、外用剤、浴
剤、シャンプー及びリンス等の香料として添加/使用さ
れており、生体に対して安全な化合物であるので好まし
いものである。
【0074】また、上記トロポロン誘導体としては、合
成品又は半合成品を用いても良く、或いは上記トロポト
ン誘導体を含む天然産のヒバ油又はヒノキ油抽出等をそ
のまま用いても良く又はこれらを精製して用いても良
い。
【0075】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高吸水性ポリマ
ーを製造するにあたり、極微量の金属イオン、特に鉄イ
オンが存在することで生じるポリマーの吸水性能の劣化
(例えば、ゲル強度の低下、吸水量の変化、可溶部ポリ
マー量の増加等)が無くなるといった利点がある。特
に、懸濁重合によるポリマーの製造時に金属イオンが存
在することで生じるポリマー粒子の凝集を抑えることが
できるといった利点がある。このように、本発明の方法
により得られる高吸水性ポリマーは、ゲル強度及び吸水
性能の劣化が無くなる。また、本発明の方法によれば、
重合反応も安定化するので、工業的にも優れた方法であ
る。特に、上記キレート化合物としてN−アシル化グル
タミン酸又はその塩を用いた場合には、生成ポリマーの
粒度分布が一層狭くなるので、かかる粒度分布を有する
ポリマーを使い捨ておむつ等の衛生用品に使用すれば、
該ポリマーを粉砕パルプや不織布などに混合保持させる
工程において、該ポリマーの脱落が抑制され、上記衛生
用品の加工性が著しく向上するという利点もある。
【0076】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、特に断らない限り、以下の実施例及び
比較例における「%」は、「重量%」を表す。
【0077】実施例及び比較例で使用した試薬は、一般
に市販されている試薬である。ただし、N−アシル化グ
ルタミン酸2Na塩としては、味の素(株)製のアミソ
フトHS−21及びGS−11を用い、β−ツヤプリシ
ン及びγ−ツヤプリシは高砂香料工業(株)製のものを
用い、クエン酸モノアルキルアミド2Na塩、クエン酸
モノアルキルエステルNa塩、クエン酸モノオレイルエ
ステル、アルキルマロン酸、N−アルキル−N’−カル
ボキシメチルアスパラギン酸3Na塩、モノアルキルリ
ン酸エステル、モノオレイルリン酸エステル及びN−ア
シル化アスパラギオン酸2Na塩は、公知の方法により
合成したものを用いた。
【0078】実施例及び比較例で使用したキレート化合
物について、そのCu塩の溶解度及びpKCuの値を表
1に示す。なお、pKCu及びCu塩の溶解度は下記の
方法により測定した。
【0079】<pKCuの測定方法>Cuイオン電極法
(オリオン、pH/イオン、アナライザー、Cuイオン
電極)を用い、溶液は、0.1Mトリエタノールアミン
−塩酸(pH8)緩衝溶液を使用する。まず、CuCl
2 ・2H2 Oを用いて標準銅イオン緩衝溶液〔400、
320、240、160、80ppm(Cu2+換算)〕
を調製し、Cuイオン電極により検量線を作成する。次
に、キレート化合物(0.1g秤量)をメスフラスコを
用いて緩衝溶液(100ml)に溶解させる。この溶液
に、0.05MのCuCl2 ・2H2 O緩衝溶液(pH
8)をビュレットから0.6mlずつ滴下し、その時の
Cuイオン電極の電位を読み取る。滴定は400ppm
(Cu2+換算)相当の電位を越えるところまで行い、同
様にブランクの測定も行う。電位から遊離Cuイオン濃
度を算出し、その値に滴定による系の液量変化を補正す
る。上記キレート化合物に対して等モルのCuを加えた
ときに、上記キレート化合物とCuイオンとが1:1モ
ルの錯体を作るものとして、式(1)よりpKCuを算
出する。
【0080】
【数1】
【0081】<キレート化合物のCu塩の溶解度測定法
>25℃において生理食塩水に上記キレート化合物のC
u塩を添加し、30分間攪拌しながら溶解させた後に、
溶液が透明になるような該キレート化合物のCu塩の最
大添加量(S1 g)を測定する。このときの水溶液の重
量をS2 gとすれば、キレート化合物のCu塩の溶解度
は下記式(2)より求められる。
【0082】
【数2】
【0083】
【表1】
【0084】実施例及び比較例を説明するに先立ち、実
施例及び比較例において得られた高吸水性ポリマーの試
験方法及び評価方法を下記に説明する。
【0085】<高吸水性ポリマーの吸水量の測定法>高
吸水性ポリマー1gを大過剰の生理食塩水(0.9%食
塩水)中に分散して、該ポリマーをその吸水量が平衡状
態になるまで膨潤させた後、生理食塩水を80メッシュ
の金網で濾過し、得られた膨潤ポリマーの重量(W)を
測定し、この値を吸水前のポリマー重量W0 で除して得
られる値を平衡膨潤吸水量とした。
【0086】<高吸水性ポリマーの吸水速度の測定法>
DW法を実施する装置として一般的に知られている図1
に示す装置(Demand Wettability Tester)を用い、図1
に示す如く、生理食塩水Wの液面を等水位にセットした
ポリマー散布台2(70mmφ、No.2濾紙をガラスフィ
ルターNo.1に置いた台)上に、高吸水性ポリマーPを
0.3g散布し、高吸水性ポリマーを散布した時点の吸
水量を0とし、60秒後の吸水量(この吸水量は、生理
食塩水Wの水位の低下量を示すビュレットの目盛りで測
定される)を測定し、この値を吸水速度とした。
【0087】<高吸水性ポリマーにおける生理食塩水の
通液速度の測定法>図2に示す装置10(内径25.6
mm、長さ約500mm(円筒部分)のガラス円筒管か
らなるビュレット)に高吸水性ポリマー0.5gを充填
し、過剰の生理食塩水を用い、高吸水性ポリマーを平衡
膨潤させ、液面を下部より200mlのところに合わせ
てコックをし、膨潤した高吸水性ポリマーPが図示のご
とく充分に沈降したことを確かめてコックを開き、生理
食塩水Wが図に示す2本の標線L(下部より150ml
の地点)、M(下部より100mlの地点)管(液量5
0cc)を通過する時間を測定し、標線管の液量を測定時
間で除して通液速度とした。
【0088】<高吸水性ポリマーの安定性の測定法>濃
度0.05%のL−アスコルビン酸を含有した生理食塩
水45gで1gの高吸水性ポリマーを膨潤させ、スクリ
ュー管に入れ、40℃の恒温槽中に置き、3時間後のゲ
ルの様子を観察した。安定性評価の尺度は次の3段階と
した。 ○;膨潤粒子は、流動性も曳糸性もなく、そのままの形
状を示す。 △;溶解までには至らないが、膨潤粒子は、流動性と曳
糸性を有し、形状が不明瞭化する。 ×;溶解が一部生じ、液状のものが見られ半数以上の粒
子は形状を残さない。 この評価において、○以上は生理ナプキン、紙おむつ、
成人シーツ、タンポン、衛生綿等に用いられる高吸水性
ポリマーとして適する。
【0089】<高吸水性ポリマーの可溶部量の測定法>
高吸水性ポリマー1gを200mlのビーカーに精密に
計り、生理食塩水150mlを加え、時々かき混ぜ約1
5時間室温に放置して該高吸水性ポリマーを膨潤させ
る。その後、膨潤ゲルスラリーの濾過により濾液(A
g)を採取する。この濾液の約1/5(Bg)を100
mlメスフラスコに採り、イオン効果水で希釈して10
0mlとする。この試薬溶液5mlを100mlの三角
フラスコに採り、0.005Nメチルグリコールキトサ
ン溶液を10ml加え、更にアンモニア水でpHを約1
1に調製した後、トルイジンブルー溶液を2〜3滴加え
る。過剰のメチルグリコールキトサンを0.0025N
ポリビニル硫酸カリウム溶液で溶液の色が青色から赤紫
色に変化するまで滴定する。別に同様の方法で空試験を
行い、下記式(3)による計算値を可溶部ポリマー量
(%)とした。
【0090】
【数3】
【0091】〔実施例1〕アクリル酸72.1gを1
8.0gの水で希釈し、次いで、冷却しつつ30%水酸
化ナトリウム水溶液98.9gを添加してこの溶液を中
和し、モノマー水溶液を調製した。次いで、2.8%過
硫酸カリウム(重合開始剤)水溶液10.7g、エポキ
シ系架橋剤(ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ナガセ化成(株)製、デナコールEX−512)
0.36%水溶液1g及びN−アシル化グルタミン酸2
Na塩(味の素(株)製、商品名アミソフトHS−2
1)0.88gを水3.1gに溶解したものを上記モノ
マー水溶液に加えてモノマー/開始剤水溶液を調製し
た。なお、このときのモノマー水溶液中の銅イオン濃度
は0.4ppmであった。
【0092】これとは別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、エチルセルロース(ハー
キュリーズ製、商品名エチルセルロースN−100)
0.44g(0.5%対生成ポリマー)を加えて攪拌
(300rpm)、分散させ、フラスコ内を窒素置換し
た後、バス温度を75℃に昇温した。これに上記モノマ
ー/開始剤水溶液を60分間にわたり滴下した。モノマ
ー/開始剤水溶液の滴下完了後、75℃で0.25時間
加熱攪拌し、さらにバス温度80℃で攪拌・重合した。
このとき、シクロヘキサンと水の共沸還流液から水だけ
を反応系外に除去し続け、ポリマーの含水率をポリマー
100重量部に対して30重量部以下に調整した。この
ようにして得られた部分架橋アクリル酸(ナトリウム)
重合体を取り出し、乾燥させた。生成した部分架橋アク
リル酸(ナトリウム)重合体を分別し、減圧下に乾燥す
ることにより、88.4gの高吸水性ポリマーを得た。
得られた高吸水性ポリマーについて、吸水量、吸水速
度、生理食塩水の通液速度、L−アスコルビン酸溶液中
での安定性及び可溶部ポリマー量をそれぞれ測定した。
その結果を表2に示す。
【0093】〔実施例2〜12〕キレート化合物である
N−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、
商品名アミソフトHS−21)に代えて表2に示す種類
及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例1記載
の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得た。得
られた高吸水性ポリマーについて、実施例1と同様の測
定を行った。その結果を表2に示す。
【0094】
【表2】
【0095】〔実施例13〜24〕銅イオン濃度が0.
4ppmであるモノマー/開始剤水溶液に代えて鉄イオ
ン濃度が4ppmであるモノマー/開始剤水溶液を用
い、且つ、表3に示す種類及び量のキレート化合物を用
いた以外は、実施例1記載の方法と同様の処方にて、高
吸水性ポリマーを得た(但し、実施例13のキレート化
合物の種類及び量は実施例1と同じである)。得られた
高吸水性ポリマーについて、実施例1と同様の測定を行
った。その結果を表3に示す。
【0096】〔実施例25〕重合開始剤である過硫酸カ
リウム水溶液に代えて、1.3%の2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液5.
4gを使い、且つ、銅イオン濃度が0.4ppmである
モノマー/開始剤水溶液に代えて鉄イオン濃度が4pm
であるモノマー/開始剤水溶液を用いた以外は、実施例
1記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例1と同
様の測定を行った。その結果を表3に示す。
【0097】
【表3】
【0098】〔実施例26〕アクリル酸72.1gを1
8.0gの水で希釈し、次いで、冷却しつつ30%水酸
化ナトリウム水溶液98.9gを添加してこの溶液を中
和し、モノマー水溶液を調製した。次いで、2.8%過
硫酸カリウム(重合開始剤)水溶液10.7g及びエポ
キシ系架橋剤(ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ナガセ化成(株)製、デナコールEX−512)
0.36%水溶液1g加えて上記モノマー/開始剤水溶
液を調製した。なお、このときのモノマー水溶液中の鉄
イオン濃度は4ppmであった。
【0099】これとは別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、エチルセルロース(ハー
キュリーズ製、商品名エチルセルロースN−100)
0.44g(0.5%対生成ポリマー)及びN−アシル
化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品名アミ
ソフトHS−21)0.88gを水3.1gに溶解した
ものを加えて攪拌(300rpm)、分散させ、フラス
コ内を窒素置換した後、バス温度を75℃に昇温した。
これに上記モノマー/開始剤水溶液を60分間にわたり
滴下した。それ以外は、実施例1記載の方法と同様の処
方にて、高吸水性ポリマーを得た。得られた高吸水性ポ
リマーについて、吸水量、吸水速度、生理食塩水の通液
速度及びL−アスコルビン酸溶液中での安定性をそれぞ
れ測定した。その結果を表4に示す。
【0100】〔実施例27〜37〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表4に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例2
6記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例26と
同様の測定を行った。その結果を表4に示す。
【0101】
【表4】
【0102】〔実施例38〕還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、ポリオキシエチレンドデ
シルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(平均エチレン
オキシド付加モル数=2)の25%水溶液0.29gを
加えて攪拌(300rpm)、分散させ、フラスコ内を
窒素置換した後、バス温度を75℃に昇温した。これに
鉄イオン濃度が4ppmである以外は実施例1記載と同
様のモノマー/開始剤水溶液を60分間にわたり滴下し
た。それ以外は、実施例1記載の方法と同様の処方に
て、高吸水性ポリマーを得た。得られた高吸水性ポリマ
ーについて、実施例26と同様の測定を行った。その結
果を表5に示す。
【0103】〔実施例39〜49〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表5に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例3
8記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例26と
同様の測定を行った。その結果を表5に示す。
【0104】〔実施例50〕還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、ポリオキシエチレンドデ
シルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(平均エチレン
オキシド付加モル数=2)の25%水溶液0.29g及
びN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)0.88gを水3.
1gに溶解したものを加えて攪拌(300rpm)、分
散させ、フラスコ内を窒素置換した後、バス温度を75
℃に昇温した。これに実施例26記載のモノマー/開始
剤水溶液を60分間にわたり滴下した。それ以外は、実
施例1記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマー
を得た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例2
6と同様の測定を行った。その結果を表5に示す。
【0105】〔実施例51〕アクリル酸72.1gを1
8.0gの水で希釈し、次いで、冷却しつつ30%水酸
化ナトリウム水溶液98.9gを添加してこの溶液を中
和し、モノマー水溶液を調製した。次いで、2.8%過
硫酸カリウム(重合開始剤)水溶液10.7g、エポキ
シ系架橋剤(ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ナガセ化成(株)製、デナコールEX−512)
0.36%水溶液1g及びN−アシル化グルタミン酸2
Na塩(味の素(株)製、商品名アミソフトHS−2
1)0.44gを水1.55gに溶解したものを加えて
モノマー/開始剤水溶液を調製した。なお、このときの
モノマー水溶液中の鉄イオン濃度は4ppmであった。
【0106】これとは別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、ポリオキシエチレンドデ
シルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(平均エチレン
オキシド付加モル数=2)の25%水溶液0.29g及
びN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)0.44gを水1.
55gに溶解したものを加えて攪拌(300rpm)、
分散させ、フラスコ内を窒素置換した後、バス温度を7
5℃に昇温した。これに上記のモノマー/開始剤水溶液
を60分間にわたり滴下した。それ以外は、実施例1記
載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得た。
得られた高吸水性ポリマーについて、実施例26と同様
の測定を行った。その結果を表5に示す。
【0107】
【表5】
【0108】〔比較例1〕キレート化合物であるN−ア
シル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品名
アミソフトHS−21)を用いなかった以外は、実施例
1記載の方法と同様の処方にて重合を行ったところ、重
合中に重合系内に凝集が起きてしまい重合を続行するこ
とができなかった。
【0109】〔比較例2〜4〕キレート化合物であるN
−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商
品名アミソフトHS−21)に代えて表6に示す種類及
び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例1記載の
方法と同様の処方にて高吸水性ポリマーを得た。得られ
た高吸水性ポリマーについて、実施例1と同様の測定を
行った。その結果を表6に示す。
【0110】〔比較例5〕キレート化合物であるN−ア
シル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品名
アミソフトHS−21)を用いなかった以外は、実施例
13記載の方法と同様の処方にて重合を行ったところ、
重合中に重合系内に凝集が起きてしまい重合を続行する
ことができなかった。
【0111】〔比較例6〜8〕キレート化合物であるN
−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商
品名アミソフトHS−21)に代えて表6に示す種類及
び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例13記載
の方法と同様の処方にて高吸水性ポリマーを得た。得ら
れた高吸水性ポリマーについて、実施例1と同様の測定
を行った。その結果を表6に示す。
【0112】〔比較例9〕キレート化合物であるN−ア
シル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品名
アミソフトHS−21)を用いず、且つ、鉄イオン濃度
が4ppmであるモノマー水溶液に代えて鉄イオン濃度
が2ppmであるモノマー水溶液を用いた以外は、実施
例13記載の方法と同様の処方にて重合を行ったとこ
ろ、重合中に重合系内に凝集が起きてしまい重合を続行
することができなかった。
【0113】〔比較例10〕キレート化合物であるN−
アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品
名アミソフトHS−21)用いず、且つ、鉄イオン濃度
が4ppmであるモノマー水溶液に代えて鉄イオン濃度
が0.5ppmであるモノマー水溶液を用いた以外は、
実施例13記載の方法と同様の処方にて高吸水性ポリマ
ーを得た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例
1と同様の測定を行った。その結果を表6に示す。
【0114】〔比較例11〕キレート化合物であるN−
アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品
名アミソフトHS−21)を用いなかった以外は、実施
例38記載の方法と同様の処方にて重合を行ったとこ
ろ、重合中に重合系内に凝集が起きてしまい重合を続行
することができなかった。
【0115】〔比較例12〜14〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表6に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例3
8記載の方法と同様の処方にて高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例1と同
様の測定を行った。その結果を表6に示す。
【0116】
【表6】
【0117】〔実施例52〕アクリル酸72.1gを1
8.0gの水で希釈し、次いで、冷却しつつ30%水酸
化ナトリウム水溶液98.9gを添加してこの溶液を中
和し、モノマー水溶液を調製した。次いで、1.3%の
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
クロリド(重合開始剤)水溶液5.4g及びN−アシル
化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品名アミ
ソフトHS−21)0.88gを水3.1gに溶解した
ものを上記モノマー水溶液に加えてモノマー/開始剤水
溶液を調製した。なお、このときのモノマー水溶液中の
鉄イオン濃度は4ppmであった。
【0118】これとは別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪
拌機及び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシク
ロヘキサン283mlをとり、ポリオキシエチレンドデ
シルエーテル硫酸エステルナトリウム塩(平均エチレン
オキシド付加モル数=2)の25%水溶液0.29gを
加えて攪拌(300rpm)、分散させ、フラスコ内を
窒素置換した後、バス温度を75℃に昇温した。これに
上記モノマー/開始剤水溶液を60分間にわたり滴下し
た。モノマー/開始剤水溶液の滴下完了後、75℃で
0.25時間加熱攪拌し、さらにバス温度80℃で攪拌
・重合した。このとき、シクロヘキサンと水の共沸還流
液から水だけを反応系外に除去し続け、ポリマーの含水
率をポリマー100重量部に対して30重量部以下に調
整した。このようにして得られたポリマー含水物が分散
されたシクロヘキサンに、エポキシ系架橋剤(ポリグリ
セロールポリグリシジルエーテル、ナガセ化成(株)
製、デナコールEX−512)1.55%水溶液1.8
gを5分間にわたり滴下した。引き続き120分間反応
させて部分架橋アクリル酸(ナトリウム)重合体を得
た。この部分架橋アクリル酸(ナトリウム)重合体を取
り出し、乾燥させた。生成した部分架橋アクリル酸(ナ
トリウム)重合体を分別し、減圧下に乾燥することによ
り、88.4gの高吸水性ポリマーを得た。得られた高
吸水性ポリマーについて、吸水量、吸水速度、生理食塩
水の通液速度及びL−アスコルビン酸溶液中での安定性
をそれぞれ測定した。その結果を表7に示す。
【0119】〔実施例53〜63〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表7に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例5
2記載の方法と同様の処方にて高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例52と
同様の測定を行った。その結果を表7に示す。
【0120】〔実施例64〕実施例52のモノマー/開
始剤水溶液に、エポキシ系架橋剤(ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ナガセ化成(株)製、デナコー
ルEX−521)0.007gを加えて均一溶液とし、
モノマー/開始剤水溶液とした。それ以外は、実施例5
2記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例52と
同様の測定を行った。その結果を表7に示す。
【0121】〔比較例15〕キレート化合物であるN−
アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品
名アミソフトHS−21)を用いなかった以外は、実施
例52記載の方法と同様の処方にて重合を行ったとこ
ろ、重合中に重合系内に凝集が起きてしまい重合を続行
することができなかった。
【0122】〔比較例16〜18〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表7に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例5
2記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例52と
同様の測定を行った。その結果を表7に示す。
【0123】
【表7】
【0124】〔実施例65〕アクリル酸288.4gを
72.0gの水で希釈し、次いで、冷却しつつ30%水
酸化ナトリウム水溶液395.6gを添加してこの溶液
を中和し、モノマー水溶液を調製した。次いで、エポキ
シ系架橋剤(ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ナガセ化成(株)製、デナコールEX−512)
0.36%水溶液4g、N−アシル化グルタミン酸2N
a塩(味の素(株)製、アミソフトHS−21)3.5
2gを水12.4gに溶解させたもの及びイオン交換水
337.8gを上記モノマー水溶液に加えた。なお、こ
のときのモノマー水溶液中の鉄イオン濃度は4ppmで
あった。
【0125】次いで、内容積2.5Lのシグマ型羽根を
2本有するジャケット付きステンレス製双腕型ニーダー
に蓋を付けた反応器に、上記モノマー水溶液を投入した
後、窒素ガスを吹き込んで窒素置換した。更に、2本の
シグマ型羽根を回転させると共に、ジャケットに50℃
の温水を通して加熱しながら、重合開始剤として2.8
%過硫酸カリウム水溶液42.8gを添加した。重合開
始剤を添加して1分後に重合が開始し、重合開始剤を添
加して10分後に反応系内のピーク温度は85℃に達
し、含水ゲル状ポリマーは約5mmの粒子径に細分化さ
れていた。更に、60分間攪拌し、得られた部分架橋ア
クリル酸(ナトリウム)重合体を取り出し乾燥した。こ
のようにして得られた高吸水性ポリマーについて、吸水
量、吸水速度、生理食塩水の通液速度、L−アスコルビ
ン酸溶液中での安定性及び可溶部ポリマー量をそれぞれ
測定した。その結果を表8に示す。
【0126】〔実施例66〜76〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表8に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例6
5記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例65と
同様の測定を行った。その結果を表8に示す。
【0127】〔比較例19〕キレート化合物であるN−
アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)製、商品
名アミソフトHS−21)を用いなかった以外は、実施
例65記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマー
を得た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例6
5と同様の測定を行った。その結果を表8に示す。
【0128】〔比較例20〜22〕キレート化合物であ
るN−アシル化グルタミン酸2Na塩(味の素(株)
製、商品名アミソフトHS−21)に代えて表8に示す
種類及び量のキレート化合物を用いた以外は、実施例6
5記載の方法と同様の処方にて、高吸水性ポリマーを得
た。得られた高吸水性ポリマーについて、実施例65と
同様の測定を行った。その結果を表8に示す。
【0129】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で使用した高吸水性ポリマー
の吸水速度の測定装置を示す概略図である。
【図2】実施例及び比較例で使用した生理食塩水の通液
速度の測定装置を示す概略図である。
【符号の説明】
W 生理食塩水 P ポリマー 1 ポリマーの吸水速度を表す吸水量の測定装置 10 生理食塩水の通液速度の測定装置 2 ポリマー散布台 3 ビュレット M、L 標線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細川 泰徳 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性ビニルモノマーを重合させること
    により高吸水性ポリマーを製造する方法において、 上記重合が、25℃の生理食塩水中におけるCu塩の溶
    解度が0.01重量%以下であるキレート化合物の少な
    くとも一種の存在下にて行われることを特徴とする高吸
    水性ポリマーを製造する方法。
  2. 【請求項2】 上記キレート化合物の、Cu2+イオンと
    の25℃におけるキレート安定度定数の常用対数値(p
    KCu)が3以上である、請求項1記載の高吸水性ポリ
    マーの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記キレート化合物が、炭素原子数6以
    上の飽和又は不飽和炭化水素基からなる疎水部と、カル
    ボン酸基、スルホン酸基、水酸基及びリン酸基からなる
    群より選択される少なくとも一つの基を有する親水部と
    からなる、請求項1又は2記載の高吸水性ポリマーの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 上記キレート化合物が、有機酸アミド誘
    導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、多価カルボン酸誘
    導体、イミノジ酢酸誘導体、リン酸エステル誘導体又は
    N−アシル化アミノ酸誘導体である、請求項1〜3の何
    れかに記載の高吸水性ポリマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記キレート化合物が、有機酸アミド誘
    導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、イミノジ酢酸誘導
    体又はN−アシル化アミノ酸誘導体である、請求項4記
    載の高吸水性ポリマーの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記キレート化合物が、N−アシル化ア
    ミノ酸誘導体である、請求項5記載の高吸水性ポリマー
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記N−アシル化アミノ酸誘導体が、N
    −アシル化グルタミン酸又はその塩である、請求項6記
    載の高吸水性ポリマーの製造方法。
  8. 【請求項8】 上記キレート化合物が、β−ジケトン誘
    導体である請求項1又は2記載の高吸水性ポリマーの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 上記キレート化合物が、トロポロン誘導
    体である請求項1又は2記載の高吸水性ポリマーの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 上記重合が、分散剤の存在下、重合に
    不活性な疎水性有機溶媒及び上記水溶性ビニルモノマー
    の水溶液を用いて逆相懸濁重合にて行われる、請求項1
    〜9の何れかに記載の高吸水性ポリマーの製造方法。
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