JPH0828328B2 - 基板温度制御方法 - Google Patents

基板温度制御方法

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JPH0828328B2
JPH0828328B2 JP4344643A JP34464392A JPH0828328B2 JP H0828328 B2 JPH0828328 B2 JP H0828328B2 JP 4344643 A JP4344643 A JP 4344643A JP 34464392 A JP34464392 A JP 34464392A JP H0828328 B2 JPH0828328 B2 JP H0828328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板温度制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】分子線エピタキシー(MBE)成長にお
けるGaAs基板の前処理方法は、脱脂・エッチング・
保護酸化膜形成をウェット処理で行い、水洗の後に乾燥
させて基板ホルダーに取り付けられる。基板ホルダーに
基板を取付ける方法としては、Inにより貼付ける場合
と、熱輻射加熱タイプの基板ホルダーにそのまま固定す
る場合がある(ジャーナル・オブ・バキューム・サイエ
ンス・アンド・テクノロジー(J.Vacuum Sc
i.Technol.B5(1987)734頁))。
この固定は通常空気中で行われる。その後、基板を取付
けたホルダーは、成長室に導入される。
【0003】CdTeあるいはCdZnTe基板の前処
理方法は、次のとおりである。まず基板の脱脂と乾燥を
行い、空気中にて基板が基板ホルダーにGaにより貼付
けられる。次に基板ホルダーと共に臭素メタノール中に
浸され、エッチングにより基板の表面酸化膜を取り除く
(ジャーナル・オブ・クリスタル・グロース(J.Cr
ystal Growth 54 (1981)577
頁))。メタノール中で洗浄した後、空気に触れさせる
ことなく窒素中で乾燥され、成長室に導入される。
【0004】さらに、基板ホルダー上に低融点金属によ
り接合された基板を真空中の結晶成長時に加熱する場
合、基板の裏側に配置された加熱ヒータ等の熱供給源に
より加熱される。その際、基板ホルダー等を介して熱伝
導で加熱する場合、基板と基板ホルダーの間の熱伝達を
よくするために、InやGa等の低融点金属が用いられ
る(ジャーナル・オブ・クリスタル・グロース(J.C
rystal Growth 54 (1981)57
7頁))。また、熱輻射により加熱する場合は、温度の
均一性を高めるためにサファイア等を基板とヒータの間
に配置したりする場合がある(ジャーナル・オブ・バキ
ューム・サイエンス・アンド・テクノロジー(J.Va
cuum Sci.Technol.B5(1987)
734頁))。
【0005】以上のような加熱方法において、基板の温
度制御は、熱電対、ヒータパワー、放射温度計のいずれ
かもしくはそれらを複合したものを用いて行われる。熱
電対は基板もしくは基板ホルダーの裏側に、接触もしく
は非接触で配置される。放射温度計は基板の表面からの
赤外放射量により温度を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の前処理方法で
は、空気中での基板の貼付け作業が伴うため、表面酸化
や不純物による表面汚染の問題がある。このような作業
は、高純度窒素雰囲気中のような酸素や水分、その他の
不純物の極めて少ない清浄な環境でなされるのが理想的
である。しかし、窒素等の不活性ガス雰囲気中では、低
融点金属が基板や基板ホルダーに馴染まず、基板が基板
ホルダーにうまく貼付かないという問題がある。
【0007】特に、CdTeやCdZnTe基板の場合
は、前処理の段階で酸化膜を完全に取り除く必要がある
ため、基板ホルダーに貼付けた後、ホルダーと共に基板
をエッチング液の中に入れることになる。このとき基板
ホルダーの細部に入り込んだエッチング液は、洗浄して
も完全に取り除くことはできず、成長膜中に不純物とし
て取り込まれたり、成長室内を汚染してしまうことがあ
る。
【0008】さらにもう一つ従来の前処理方法の大きな
問題点は、基板の大きさが変化すると、成長中の基板の
温度変化の割合が変動してしまうことである。成長中
は、基板ホルダー部と基板の両方に成長膜が付着する
が、そのときの放射率変化が両者で異なる。そのため、
基板の大きさが変化すると、成長中の基板温度の変化量
が異なって、再現性のある成長ができなくなる。GaA
sやCdTe、CdZnTe基板等はSiと異なり大面
積の基板が得られにくいため、面方位によっては、不定
形となったり、小さなサイズの基板しか得られなかった
りすることがある。このような場合、前述の成長条件の
再現性の問題は、従来の方法では回避できない問題とな
る。さらに、不定形や小さなサイズの基板は取扱いが非
常にめんどうで、基板ごとに専用治具を用意する必要が
あったり、プロセス時の歩留まりを悪化させたりする。
【0009】特に従来方法の基板温度に関しては、定常
状態では温度を一定に制御することができるが、成長中
の基板温度を正確に制御することは、一般的には不可能
である。成長中は成長すべき結晶が基板および基板ホル
ダーに付着するため、基板および基板ホルダーの放射率
が変化する。そのため、基板および基板ホルダーからの
熱損失量が変化し、それに伴い基板温度も変化する。通
常、成長中の放射率変化は増大する場合が多く、その場
合、たとえ熱電対の測定温度やヒータパワーを一定に保
持していても、成長中の基板温度は降下する。基板温度
が本来設定していた値から変化した場合、結晶特性の劣
化が生じ、その結晶をデバイス等として用いる際に大き
な問題となる。
【0010】基板温度を極力変化させないために、熱電
対を基板ホルダーに接触させたり、成長中にヒータパワ
ーを増加させたりする例(ジャーナル・オブ・クリスタ
ル・グロース(Journal of Crystal
Growth 111 (1991)698頁))が
あるが、基板ホルダー裏面の温度を一定にしても基板表
面温度が変化したり、成長中のヒータパワーの変化量の
最適化が極めて困難である等の問題がある。また、放射
温度計を用いる場合も、成長結晶と基板との間の干渉や
成長中の表面形態の変化により、正確な温度は測定でき
ないという問題がある。そのため、基板温度が精密に制
御された再現性の高い成長を行うことができない。
【0011】本発明の目的は、このような従来の事情に
鑑みてなされたもので、不純物の混入が極めて少なく、
再現性の高いMBE成長を行うことができる基板構造及
びその製造方法と、成長中の基板温度の変化量を自由に
制御することのできる真空中の結晶成長における基板温
度制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る基板構造は、半導体結晶と基板とを有
する基板構造であって、半導体結晶は、基板ホルダーの
上面に低融点金属により接合されたものであり、基板
は、表面にMBE成長されるものであって、前記半導体
結晶の表面に低融点金属により接合されたものである。
【0013】また、本発明に係る基板構造の製造方法
は、エッチング処理と接合処理と圧着処理と加熱処理と
を行ない、基板と半導体結晶とを基板ホルダー上に積層
接合する基板構造の製造方法であって、エッチング処理
は、基板をエッチングするものであり、接合処理は、半
導体結晶を基板ホルダーの上面に低融点金属により接合
するものであり、圧着処理は、不活性ガス雰囲気中の下
に低融点金属を融点以上の温度に加熱して溶融させ、エ
ッチング処理済の基板を圧下し、該基板を半導体結晶の
上面に溶融した低融点金属により接合するものであり、
加熱処理は、基板ホルダーの上面に積層接合された基板
及び半導体結晶を高真空中の下に予備加熱するものであ
る。
【0014】また、本発明に係る基板構造の製造方法
は、接合処理とエッチング処理と圧着処理と加熱処理と
を行ない、基板と半導体結晶とを基板ホルダー上に積層
接合する基板構造の製造方法であって、接合処理は、半
導体結晶の上面に基板を低融点金属により接合するもの
であり、エッチング処理は、基板を半導体結晶とともに
エッチングするものであり、圧着処理は、不活性ガス雰
囲気の下に低融点金属を融点以上の温度に加熱して溶融
させ、積層接合された基板及び半導体結晶を圧下し、該
半導体結晶の裏面を基板ホルダーの上面に溶融した低融
点金属により接合するものであり、加熱処理は、基板ホ
ルダーの上面に積層接合された基板及び半導体結晶を真
空中の下に予備加熱するものである。
【0015】また、本発明に係る基板温度制御方法は、
半導体結晶上に低融点金属により積層接合された基板の
温度を制御する基板温度制御方法であって、半導体結晶
は、基板ホルダーの全面を覆い、低融点金属により基板
ホルダーに接合されたものであり、半導体結晶にドーピ
ングする不純物のドーピング量により、成長中の基板温
度を制御するものである。
【0016】また、本発明に係る基板構造の制御方法
は、半導体結晶上に低融点金属により積層接合された基
板の温度を制御する基板温度制御方法であって、半導体
結晶は、基板ホルダーに低融点金属により接合され、基
板温度を制御する際に定量の不純物がドーピングされる
ものであり、半導体結晶の面積を変化させ、基板と半導
体結晶と基板ホルダーとの全体の熱放射率を変化させる
ことにより、成長中の基板温度を制御するものである。
【0017】
【作用】本発明に係る基板構造の製造方法では、エッチ
ング後の清浄化された基板を一切大気にさらすことな
く、高純度な不活性ガス雰囲気中で処理して成長室に導
入するため、基板表面への不純物の付着や表面酸化は極
めて少ない。
【0018】ところで、本来不活性ガス雰囲気中では、
基板や基板ホルダーと馴染まない低融点金属が、本発明
の方法によりうまく馴染んでしまうという理由は、圧着
と真空中での予備加熱による。不活性ガス雰囲気中にお
いて、基板もしくはSiウェハーを低融点金属塗布面に
貼付けるとき、接着面を馴染ませるために横方向にずら
してしまうと、その瞬間に低融点金属は液滴状となって
塗布面から分離してしまう。
【0019】そこで、馴染ませずに圧着させるだけにし
ておいて真空中で加熱すると、基板もしくはSiウェハ
ーと塗布面との隙間は排気され、液化した低融点金属に
より満たされて基板等と馴染むようになる。なお、圧着
するときの温度は、低融点金属の融点以上にしておかな
いと、塗布面の凹凸による隙間が大きすぎて真空中で加
熱しても馴染みにくくなる。低融点金属がよく馴染むか
どうかは基板温度の再現性を大きく左右する。
【0020】本発明の方法では無酸素状態での製造方法
であるため、GaAs基板の前処理において保護酸化膜
の形成はしなくても良い。保護酸化膜がなければ、成長
前に酸化膜を飛ばす工程が省けるため、成長温度付近を
上限とした低温処理ができる。デバイスを組み込んだG
aAs基板に成長させるときは、本発明の方法によりデ
バイスを破壊することなくMBE成長を行うことができ
る。
【0021】本発明のCdTeおよびCdZnTeの前
処理において、Gaを用いてSiウェハーに貼付ける理
由は、エッチング液として使用される臭素メタノールに
溶解しないためである。他の低融点金属、例えばInを
用いると、臭素メタノール中に溶解し基板表面を汚染す
るため、本発明の目的を達成することができない。
【0022】さらに、真空中の結晶成長時に基板を加熱
する場合、半導体結晶が基板ホルダーのほぼ全面を覆う
ことにより、基板ホルダーからの熱損失を回避できる。
また半導体結晶および基板からの熱損失量の成長中の変
化については、半導体結晶のドーピング量を変えること
により制御できる。半導体結晶の放射率は、ドーピング
量の増加に伴い大きくなる。従って、半導体結晶の放射
率を成長結晶の放射率と同じになるようにドーピング量
を制御してやれば、半導体結晶からの熱損失は、成長中
に変化しない。実際には基板の放射率の効果も考慮し、
成長の前後で全体としての放射率が変化しないようにド
ーピング量を制御すれば、基板温度を成長中一定に保つ
ことができる。ここでドーピング量を上記ドーピング量
よりも少なくすれば、成長中に基板温度を下げることが
でき、多くすれば、基板温度を上昇させることができ
る。
【0023】さらに、半導体結晶、基板ホルダーの全体
の放射率を半導体結晶の面積により制御し、成長中の基
板温度を制御することができる。基板ホルダーは通常モ
リブデン等の金属で作られており、これに成長結晶が多
結晶の状態で付着すると放射率が著しく上昇し、そのた
め熱の損失が増加して基板温度が低下する。そのため、
基板ホルダーの露出面積を変化させることにより、成長
前後の放射率変化量を自由に変えることができる。半導
体結晶の放射率を成長結晶の放射率より大きくしておけ
ば、基板ホルダーの露出面積が0(半導体結晶と基板ホ
ルダーが同じサイズ)のとき成長中の基板温度は上昇
し、半導体結晶の面積を小さくすれば、ある大きさで基
板温度は一定となり、さらに小さくすれば成長中の基板
温度を降下させることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図により説明する。
図1は、本発明に係る基板構造の基本構成を示す構成図
である。
【0025】図1において、本発明に係る基板構造は、
半導体結晶2と基板1とを積層接合したものである。
【0026】半導体結晶2は、基板ホルダー4の上面に
低融点金属5にて接合されている。
【0027】基板1は、表面にMBE成長されるもので
あって、半導体結晶2の表面に低融点金属3にて接合さ
れている。
【0028】ここに、基板ホルダー4は、ヒータ6にて
加熱され、熱電対7にて裏面温度が測定される。また、
図1では基板1として15×15mmの大きさのものを
用い、基板ホルダー4として直径88mmのモリブデン
製のものを用いている。
【0029】(実施例1)次に、図1に示す本発明に係
る基板構造の製造方法の一実施例を図を用いて説明す
る。図2は、CdTeのMBE成長をGaAs基板上に
行う場合に用いる基板構造の製造方法を示すものであ
る。
【0030】まず、基板1としてGaAs基板を用い、
一方、半導体結晶2としてSiウェハー2を用いる。そ
して、GaAs基板1を硫酸系エッチング液にてエッチ
ングし、高純度窒素雰囲気中でSiウェハー2にピン8
を用いて圧着する。Siウェハー2は、あらかじめ大気
中にて基板ホルダー4に低融点金属5としてのインジウ
ムで接着しておき、GaAs基板1との接着面には、低
融点金属3としてのインジウムを塗布しておく。その
後、大気にさらすことなく成長装置の試料準備室に導入
し、10-9torrの高真空中で200℃10分の予備
加熱を行い、GaAs基板1とSiウェハー2との間を
インジウムで馴染ませて、GaAs基板1をSiウェハ
ー2上に積層接合する。
【0031】基板1は真空を保持したまま成長室に導入
され、250℃に加熱され、その表面にCdTeの成長
が行なわれる。
【0032】(実施例2)次に図2に示す基板1上にC
dTeの成長を行う場合の基板温度制御方法を図1,図
2を用いて説明する。
【0033】本実施例では、半導体結晶2の面積を変化
させることにより、基板1と半導体結晶2と基板ホルダ
ー4との全体の熱放射率を変化させ、これにより成長中
の基板温度を制御する。
【0034】本実施例では、GaAs基板は酸化膜を飛
ばすための高温処理が行なわれていないが、単結晶のC
dTeが得られ、低温処理が可能となった。また、基板
1の大きさによって基板温度が変化することもなかっ
た。Siウェハー2には、Pを不純物として約1019
-3ドーピンクし、Siウェハー2の抵抗率を約0.0
5Ω・cmに調整する。Siウェハー2の直径が76m
mの時、成長中の基板温度は一定となり、これよりSi
ウェハー2の面積を小さくすると、熱電対7の表示温度
を一定としたときの成長中の基板温度が低下した。本発
明の方法では、Siのドーピング量を一定にしたまま
で、成長中の基板温度を制御できることから、同種でサ
イズの異なるSiウェハーをたくさん用意することによ
り、様々な成長条件に対して迅速に対応することができ
るという利点を合わせ持つ。
【0035】(実施例3)次に図1に示す本発明に係る
基板構造の製造方法の他の実施例を図3を用いて説明す
る。
【0036】本実施例では、HgCdTeのMBE成長
をCdZnTe基板上に行う場合の例である。まず、C
dZnTe基板7をSiウェハー2に低融点金属3とし
てのガリウムを用いて大気中で接合する。これを臭素メ
タノールによるエッチングで基板の表面酸化膜を取り除
いた後、あらかじめ低融点金属5としてのガリウムを塗
布しておいた基板ホルダー4に高純度窒素雰囲気中でピ
ン8を用いて圧着する。その後、大気にさらすことなく
成長装置の試料準備室に導入し、10-9torrの高真
空中で200℃10分の予備加熱を行い、Siウェハー
2と基板ホルダー4との間をガリウムで馴染ませてSi
ウェハー2の裏面を基板ホルダー4の上面に接合する。
【0037】基板1は、真空を保持したまま成長室に導
入され、180℃に加熱され、その表面にHgCdTe
の成長が行なわれる。
【0038】(実施例4)次に図3に示す基板1上にH
gCdTeの成長を行う場合の基板温度制御方法を図
1,図3を用いて説明する。
【0039】本実施例では、HgCdTeのMBE成長
を行う。半導体結晶2のSiウェハーは、ほぼ基板ホル
ダー4の全面を覆う大きさであり、Asを不純物として
ドーピングする。ここに、基板1と半導体結晶2の全体
の放射率を、成長結晶の放射率と同じにすることによ
り、熱電対7の表示温度を一定として、基板温度を一定
に保つ。実験の結果、Asを1019cm-3台の高いとこ
ろまでドーピングしたSiウェハー2を用いた時に、熱
電対7の表示温度を一定にするだけで成長中の基板温度
が一定になった。このときのSiウェハー2の抵抗率
は、0.02Ω・cm以下である。従来の方法では臭素
が成長膜中に1015〜1016cm-5程度混入していた
が、本発明の方法では、臭素の混入は認められなかっ
た。また、成長膜の表面欠陥は極めて少なく、このとき
のHgCdTe結晶の転位密度は105 cm-2以下であ
り、MBEによるものとしては最高レベルの結晶が得ら
れた。これよりドーピング量が減少すると、熱電対の表
示温度を一定としたときの成長中の基板温度が低下し
た。Bを不純物としてドーピングした抵抗率約20Ω・
cmのSiウェハー2を用いた場合は、成長中の基板温
度降下のため、成長後90分で双晶となり、単結晶は成
長できなかった。また、Siウェハーを用いないときは
急激な温度降下により、単結晶が成長できたのは、成長
初期の2分ぐらいまでであった。また、本発明の方法で
は、基板ホルダー全面をSiウェハー2によって覆って
しまうため、基板ホルダー4を再び使用する際にエッチ
ングする必要がなくなり、作業の簡略化と、基板ホルダ
ー4からの脱ガスの減少という利点を合わせ持つ。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
MBE成長の前処理において不純物の極めて少ない清浄
な基板表面が得られる。また、基板の大きさにかかわら
ず基板温度の再現性の高い成長ができ、良質の結晶が得
られる。さらに、基板はすべて統一された径のSiウェ
ハーにはりつけられるため、その後の基板の取扱いが極
めて簡便になる。
【0041】さらに、成長中の基板温度の変化を制御す
ることができる。また、成長中の複雑な温度制御を一切
行うことなく、熱電対の表示温度もしくはヒータパワー
を一定にするだけで、極めて高品質な結晶成長ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板構造の基本構成を示すととも
に、その基板構造を用いて基板の温度を制御する方法を
示す構成図である。
【図2】本発明に係る基板構造の製造方法の一実施例を
示す構成図である。
【図3】本発明に係る基板構造の製造方法の他の実施例
を示す構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 半導体結晶 3,5 低融点金属 4 基板ホルダー 6 ヒータ 7 熱電対 8 ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶上に低融点金属により積層接
    合された基板の温度を制御する基板温度制御方法であっ
    て、 半導体結晶は、基板ホルダーの全面を覆い、低融点金属
    により基板ホルダーに接合されたものであり、 半導体結晶にドーピングする不純物のドーピング量によ
    り、成長中の基板温度を制御するものであることを特徴
    とする基板温度制御方法。
  2. 【請求項2】 半導体結晶上に低融点金属により積層接
    合された基板の温度を制御する基板温度制御方法であっ
    て、 半導体結晶は、基板ホルダーに低融点金属により接合さ
    れ、基板温度を制御する際に定量の不純物がドーピング
    されるものであり、 半導体結晶の面積を変化させ、基板と半導体結晶と基板
    ホルダーとの全体の熱放射率を変化させることにより成
    長中の基板温度を制御することを特徴とする基板温度制
    御方法。
JP4344643A 1992-12-24 1992-12-24 基板温度制御方法 Expired - Lifetime JPH0828328B2 (ja)

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