JPH08283248A - オキサゾリン類、その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法 - Google Patents

オキサゾリン類、その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法

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JPH08283248A
JPH08283248A JP8015225A JP1522596A JPH08283248A JP H08283248 A JPH08283248 A JP H08283248A JP 8015225 A JP8015225 A JP 8015225A JP 1522596 A JP1522596 A JP 1522596A JP H08283248 A JPH08283248 A JP H08283248A
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JP8015225A
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Hideyuki Ikehira
秀行 池平
Masao Yanagawa
正生 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルキルニトリル類を原料として1工程で収
率よく製造し得、安定であり、しかもオレフィン類とジ
アゾ酢酸エステル類とを銅塩の存在下に反応させる際の
不斉配位子として用いることのできる新たな化合物を提
供する。 【解決手段】 一般式(1) で示されるオキサゾリン類の光学活性体またはラセミ
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オキサゾリン類、
その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカ
ルボン酸類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不斉シクロプロパンカルボン酸類は医
薬、農薬などの中間体として有用であって、例えばオレ
フィン類とジアゾ酢酸エステル類とを銅塩と不斉配位子
との存在下に反応させて製造されることが知られてお
り、従来よりかかる不斉配位子として光学活性なメチレ
ンビスオキサゾリン類が知られている(Tetrahedron Le
tters,Vol.32,No.50,pp.7373-7376,1991)。しかしなが
ら、光学活性メチレンビスオキサゾリン類は不安定で重
合しやすいばかりか、マロノニトリルを原料として複数
工程を経て低収率で製造されるため(Helvetica Chimic
a Acta,Vol.74,p.2,1991)、不斉配位子としてかかるメ
チレンビスオキサゾリン類を用いる不斉シキロプロパン
カルボン酸類の製造方法は工業的に有利なものであると
は言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
アルキルニトリル類を原料として1工程で収率よく製造
し得、安定であり、しかもオレフィン類とジアゾ酢酸エ
ステル類とを銅塩の存在下に反応させる際の不斉配位子
として用いることのできる新たな化合物を開発するべく
鋭意検討した結果、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、R1 は置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を
有していてもよいアリール基を示し、R2 、R3
4 、R5 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基
を有していてもよいアルキル基、置換基を有していても
よいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルコキシル基または置換基を有して
いてもよいアリールオキシ基を示し、*は不斉炭素原子
を示し、nは1または2を示す。ただし、R2 とR4
が互いに同一であることはない。)で示されるオキサゾ
リン類の光学活性体またはラセミ体を提供するものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のオキサゾリン類における
置換基R1 において、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、t−ブチル基、n−アミル基、ネオペンチル基、n
−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n
−ノニル基、メンチル基、2,3,4−トリメチル−3
−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンンチル基な
どが、アラルキル基としてはベンジル基、2−フェニル
エチル基、2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基
などが、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基ビ
フェニル基、フリル基、チオフェニル基などが例示さ
れ、これらの置換基はさらに塩素原子、臭素原子などの
ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、t−ブトキシ基などのアルコキシル基、フェノキ
シ基などのアリールオキシ基、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブトキシ基、t−
ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基などの低級ア
ルキル基、n−プロピルチオ基、t−ブチルチオ基など
の低級アルキルチオ基、フェニルチオ基などのアリール
チオ基、ニトロ基、水酸基などで置換されていてもよ
い。
【0006】置換基R2 、R3 、R4 、R5 において、
アルキル基、アラルキル基、アリール基としては置換基
1 として前記したと同様のものが、ハロゲン原子とし
ては塩素原子、臭素原子などが、アルケニル基としては
2−メチル−1−プロペニル基、2−ブテニル基、トラ
ンス−β−スチリル基、3−フェニル−1−プロペニル
基、1−シクロヘキセニル基などが、アルコキシル基と
してはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t
−ブトキシ基などが、アリールオキシ基としてはフェノ
キシ基などがそれぞれ例示される。これらのアルキル
基、アラルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコ
キシル基、アリールオキシ基はさらに前記の置換基R1
におけると同様の置換基で置換されていてもよい。
【0007】このような一般式(1)で示されるオキサ
ゾリン類には、*で示される不斉炭素原子を不斉中心と
する少なくとも2種類の光学活性体が存在するが、本発
明のオキサゾリン類はいずれの光学活性体であってもよ
いし、これらのラセミ体であってもよい。
【0008】かかるオキサゾリン類の光学活性体、ラセ
ミ体はいずれも文献未記載の化合物であって、例えば一
般式(2) (式中、R2 、R3 、R4 、R5 、*はそれぞれ前記と
同じ意味を示す。)で示される2−アミノエタノール類
の光学活性体またはラセミ体と一般式(3) (式中、R1 、nは前記と同じ意味を示す。)で示され
るアルキルニトリル類とをルイス酸の存在下に反応させ
ることによって、1工程で容易に好収率で製造すること
ができる。
【0009】ここで2−アミノエタノール類の光学活性
体としては、例えば(R)−t−ロイシノール、(R)
−フェニルグリシノール、L−フェニルアラニノール、
L−ノルエフェドリン、L−バリノールおよび上記各化
合物における(R)またはLが(S)またはDに相当す
る化合物などが、またラセミ体としては、例えば上記各
化合物における(R)またはLが(RS)またはDLに
相当する化合物などがそれぞれ挙げられる。
【0010】アルキルニトリル類としては、例えばメト
キシアセトニトリル、t−ブチルオキシアセトニトリ
ル、フェニルオキシアセトニトリル、ベンジルオキシア
セトニトリル、2−メトキシプロピオニトリル、2−t
−ブチルオキシプロピオニトリル、2−フェニルオキシ
プロピオニトリル、2−ベンジルオキシプロピオニトリ
ルなどが挙げられ、その使用量は2−アミノエタノール
類に対して通常は0.5〜3モル倍、好ましくは0.5
〜2モル倍の範囲である。
【0011】ルイス酸としては、例えば塩化亜鉛、塩化
鉄、塩化スズ、アルミニウムトリクロライド、ボロント
リフルオライド、臭化鉄、アルミニウムトリイソプロポ
キシド、酢酸亜鉛などが挙げられ、これらはそれぞれ単
独または2種以上を混合して用いられる。かかるルイス
酸の使用量は2−アミノエタノール類に対して通常は
0.01〜10モル倍、好ましくは0.1〜3モル倍の
範囲である。
【0012】反応は通常、溶媒中で行われ、かかる溶媒
としては、例えばトルエン、キシレン、ヘキサン、クロ
ルベンゼンなどのルイス酸を用いる反応に対して不活性
な溶媒が用いられる。これらの溶媒はそれぞれ単独また
は2種以上を混合して用いられ、その使用量は2−アミ
ノエタノール類に対して通常は2〜200重量倍の範囲
である。
【0013】反応に際しては、例えば溶媒中で2−アミ
ノエタノール類の光学活性体もしくはラセミ体、アルキ
ルニトリル類およびルイス酸を混合すればよく、反応温
度は通常50〜250℃、好ましくは60〜160℃の
範囲である。
【0014】反応後、得られた反応混合物に、例えば炭
酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ水溶液を加えた
のち、通常の方法、例えばトルエン、酢酸エチル、ジエ
チルエーテル、ジクロルメタンなどの水に不溶の有機溶
媒を用いて抽出処理し、得られた有機層を濃縮すれば、
原料として用いた2−アミノエタノール類に対応するオ
キサゾリン類の光学活性体もしくはラセミ体を得ること
ができる。かかるオキサゾリン類はさらに通常の方法、
例えばカラムクロマトグラム処理、蒸留操作などの方法
によって精製されてもよい。
【0015】かくして得られる一般式(1)で示される
オキサゾリン類において、*で示される不斉炭素原子を
中心とする立体配置は、原料として用いた一般式(2)
で示される2−アミノエタノール類におけると同様であ
る。また、得られたオキサゾリン類がラセミ体である場
合、これは通常の方法、例えば光学活性カラムクロマト
グラム処理などによって容易に光学活性体に光学分割す
ることができる。
【0016】かくして得られるオキサゾリン類の光学活
性体としては、例えば2−メトキシメチル−4−(R)
−フェニルオキサゾリン、2−エトキシメチル−4−
(R)−t−ブチルオキサゾリン、2−ネオペンチルオ
キシメチル−4−(R)−ベンジルオキサゾリン、2−
ベンジルキシメチル−4−(R)−メチル−5−(R)
−フェニルオキサゾリンおよび上記各化合物における
(R)が(S)に相当する化合物などが、またラセミ体
としては、例えば上記各化合物における(R)が(R
S)に相当する化合物などがそれぞれ挙げられる。
【0017】これらのオキサゾリン類はいずれも安定で
あって、その光学活性体は不斉配位子として用いること
ができ、例えばかかるオキサゾリン類の光学活性体と銅
塩との存在下に、一般式(4) (式中、R6 、R7 、R8 、R9 はそれぞれ水素原子、
置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有し
ていてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいア
ラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基
を示し、R6 とR 7 とが結合して環を形成していてもよ
い。ただし、R6 、R7 、R8 、R9 が同時に同一であ
ることはない。)で示されるオレフィン類と一般式
(5) (式中、R10は置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を
有していてもよいアリール基を示す。)で示されるジア
ゾ酢酸エステル類とを反応させることによって、一般式
(6) (式中、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、*はそれぞれ
前記と同じ意味を示す。)で示される不斉シクロプロパ
ンカルボン酸類を製造することができる。
【0018】ここで、置換基R6 、R7 、R8 、R9
おけるアルニル基としては置換基R 2 、R3 、R4 、R
5 として前記したと同様のものが、R6 とR7 とが結合
して環を形成している場合の環としては、例えばシクロ
ヘキセニル環などがそれぞれ挙げられ、これらの置換基
および環は前記の置換基R1 における場合と同様にさら
に置換基を有していてもよい。また、置換基R6
7 、R8 、R9 、R10におけるアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基としては、置換基R1 、R2 、R 3
4 、R5 として前記したと同様のものがそれぞれ例示
される。
【0019】かかるジアゾ酢酸エステル類としては、例
えばジアゾ酢酸のメチルエステル、エチルエステル、n
−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチ
ルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステ
ル、ベンジルエステル、シクロヘキシルエステル、l−
メンチルエステル、n−ペンチルエステル、ネオペンチ
ルエステル、n−ヘキシルエステル、n−ヘプチルエス
テルなどが挙げられる。
【0020】オレフィン類としては、例えば2,5−ジ
メチル−2,4−ヘキサジエン、イソブチレン、2−メ
チル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、3,3−
ジメチル−1−ブテン、2−ペンテン、4−メチル−1
−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、1−ヘキセ
ン、2−ヘキセン、2−ヘプテン、イソプレン、1−メ
チル−1−シクロヘキセン、ビニルシクロペンタン、ス
チレン、4−フェニル−1−ブテンなどが挙げられ、そ
の使用量はジアゾ酢酸エステル類に対して通常は0.5
〜30モル倍の範囲である。
【0021】オキサゾリン類の使用量はジアゾ酢酸エス
テル類に対して通常は0.001〜2モル倍、好ましく
は0.01〜1モル倍の範囲である。
【0022】銅塩としては、例えばトリフルオロメタン
スルホン酸銅(I)、三フッ化酢酸銅(I)、酢酸銅
(I)などの銅(I)の有機塩、臭化銅(I)、塩化銅
(I)などの銅(I)のハロゲン化物などの1価の銅
塩、上記各化合物における銅(I)が銅(II)に相当
する銅(II)の有機塩、銅(II)のハロゲン化物な
どの2価の銅塩が挙げられる。これらの銅塩はそれぞれ
単独または2種以上を混合して用いられ、その使用量は
オキサゾリン類に対して通常は0.01〜2モル倍、好
ましくは0.1〜1モル倍の範囲である。
【0023】反応は、用いるオレフィン類の種類によっ
ては無溶媒で行うこともできるが、通常は溶媒中で行わ
れ、かかる溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジ
エトキシメタン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ヘキサンなどの
炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、
酢酸エチルなどのエステル系溶媒などの反応に対して不
活性な溶媒が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独
または2種以上を混合して用いられ、その使用量はジア
ゾ酢酸エステル類に対して通常は2−200重量倍の範
囲である。
【0024】反応に際しては、例えば溶媒中でオレフィ
ン類、オキサゾリン類および銅塩を混合したのち、ジア
ゾ酢酸エステル類を加えればよく、反応温度は通常−5
0〜200℃、好ましくは0〜50℃の範囲である。
【0025】なお、銅塩として2価の銅塩を用いる場
合、ジアゾ酢酸エステル類を加える前にヒドラジン化合
物を加えておくことによって、オレフィン類とジアゾ酢
酸エステル類との反応を速めることができ、好ましい。
かかるヒドラジン化合物としては、例えばフェニルヒド
ラジンなどが挙げられ、その使用量は銅塩に対して通常
は0.8〜1.2重量倍の範囲である。
【0026】反応後、得られた反応混合物に、例えば塩
化アンモニウム水溶液などを加えたのち、通常の方法、
例えばトルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジク
ロルメタンなどの水に不溶の有機溶媒を用いて抽出処理
し、得られた有機層を濃縮することによって、目的の不
斉シクロプロパンカルボン酸類を得ることができ、これ
はさらに通常の方法、例えばカラムクロマトグラフ処理
や蒸留操作などによって精製されてもよい。
【0027】かくして得られる不斉シクロプロパンカル
ボン酸類としては、例えば1−(S)−エトキシカルボ
ニル−2−(S)−フェニルシクロプロパン、1−
(R)−エトキシカルボニル−2,2−ジメチルシクロ
プロパン、1−(R)−エトキシカルボニル−2−
(R)−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパ
ン、1−(S)−エトキシカルボニル−2−(S)−t
−ブチルシクロプロパンなどが挙げられる。
【0028】
【発明の効果】本発明のオキサゾリン類は、アルキルニ
トリル類を原料として1工程で収率よく製造し得、安定
であり、しかもオレフィン類とジアゾ酢酸エステル類と
を銅塩の存在下に反応させる際の不斉配位子として用い
ることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。
【0030】実施例1 メトキシアセトニトリル3.84g(54mmol)、
(R)−2−フェニルグリシノール22g(160.4
mmol)および塩化亜鉛2.2g(16.1mmo
l)をクロルベンゼン200gと混合し、加熱還流させ
ながら8時間攪拌した。反応後、反応混合物に飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液450gを加え、30分攪拌して
析出した固体を濾別した。濾液を各300gの酢酸エチ
ルで2回抽出処理し、得られた有機層を合わせ、水10
0gで洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃
縮処理して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフ処理(クロロホルム:アセトン=10:1)し
て、2−メトキシメチル−4−(R)−フェニルオキサ
ゾリン9.09g(47.5mmol)を得た(収率8
8%)。1 H−NMR(CDCl3 、TMS)δ3.50(s,
3H)、4.19(t,1H)、4.23(d,2
H)、4.69(t,1H)、5.22(t,1H)、
7.20−7.40(m,5H)
【0031】実施例2 メトキシアセトニトリル3.84g(54mmol)、
L−フェニルアラニノール24.3g(160.4mm
ol)および塩化亜鉛2.2g(16.1mmol)を
クロルベンゼン300gと混合し、加熱還流させながら
8時間攪拌した。反応後、反応混合物に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液800gを加え、30分攪拌して析出し
た固体を濾別した。濾液を各400gの酢酸エチルで2
回抽出処理し、得られた有機層を合わせ、水200gで
洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮処理
して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
処理(クロロホルム:アセトン=10:1)して、2−
メトキシメチル−4−(R)−ベンジルオキサゾリン1
0.17g(49.6mmol)を得た(収率92
%)。1 H−NMR(CDCl3 、TMS)δ2.70(d
d,1H)、3.18(dd,1H)、3.41(s,
3H)、4.02(t,1H)、4.10(s,2
H)、4.25(t,1H)、4.39−4.55
(m,1H)、7.17−7.35(m,5H)
【0032】実施例3 L−フェニルアラニノールに代えてL−ノルエフェドリ
ン24.3g(160.4mmol)を用いる以外は実
施例2と同様に操作して、2−メトキシメチル−4−
(S)−メチル−5−(R)−フェニルオキサゾリン
7.1g(34.6mmol)を得た(収率64%)。1 H−NMR(CDCl3 、TMS)δ0.80(d,
1H)、3.52(s,3H)、4.21(s,2
H)、4.41−4.60(m,1H)、5.65
(d,1H)、7.18−7.45(m,5H)
【0033】実施例4 3−メトキシプロピオニトリル4.6g(54mmo
l)、(R)−2−フェニルグリシノール22g(16
0.4mmol)および塩化亜鉛2.2g(16.1m
mol)をクロルベンゼン300gと混合し、加熱還流
させながら8時間攪拌した。反応後、反応混合物に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液450gを加え、30分攪拌
して析出した固体を濾別した。濾液を各300gの酢酸
エチルで2回抽出処理し、得られた有機層を合わせ、水
100gで洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮処理して、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフ処理(クロロホルム:アセトン=10:
1)して、2−メトキシエチル−4−(R)−フェニル
オキサゾリン3.1g(15.1mmol)を得た(収
率28%)。1 H−NMR(CDCl3 、TMS)δ2.66(t,
2H)、3.40(s,3H)、3.75(t,2
H)、4.10(t,1H)、4.61(t,1H)、
5.19(t,1H)、7.20−7.40(m,5
H)
【0034】実施例5 トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)18mg
(0.05mmol)および2−メトキシメチル−4−
(R)−フェニルオキサゾリン47.8mg(0.25
mmol)をジクロルメタン3gに溶解し、25℃で1
5分間攪拌したのち、フェニルヒドラジン5μl(0.
05mmol)を加え、さらに5分間攪拌した。次いで
スチレン1.04g(10mmol)を加え、10分間
攪拌したのち、ジアゾ酢酸エチルエステル114mg
(1mmol)のジクロルメタン溶液(1g)を1時間
かけて滴下し、滴下後さらに同温度下、3時間攪拌した
のち、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフ処理して、シス−1−(S)−エトキ
シカルボニル−2−(R)−フェニルシクロプロパン5
0mg(0.247mmol、光学純度16.7%e
e、収率24.7%)とトランス−1−(R)−エトキ
シカルボニル−2−(R)−フェニルシクロプロパン7
6.8mg(0.404mmol、光学純度13%e
e、収率40.4%)とを得た。
【0035】実施例6 2−メトキシメチル−4−(R)−フェニルオキサゾリ
ンに代えて2−メトキシメチル−4−(R)−ベンジル
オキサゾリン51.3mg(0.25mmol)を用い
る以外は実施例5と同様に操作して、シス−1−(S)
−エトキシカルボニル−2−(R)−フェニルシクロプ
ロパン64.8mg(0.341mmol、光学純度4
2.4%ee、収率34.1%)とトランス−1−
(S)−エトキシカルボニル−2−(S)−フェニルシ
クロプロパン105mg(0.552mmol、光学純
度55.8%ee、収率55.2%)とを得た。
【0036】実施例7 2−メトキシメチル−4−(R)−フェニルオキサゾリ
ンに代えて2−メトキシメチル−4−(S)−メチル−
5−(R)−オキサゾリンン51.3mg(0.25m
mol)を用いる以外は実施例5と同様に操作して、シ
ス−1−(S)−エトキシカルボニル−2−(R)−フ
ェニルシクロプロパン50.2mg(0.265mmo
l、光学純度30%ee、収率26.5%)とトランス
−1−(S)−エトキシカルボニル−2−(S)−フェ
ニルシクロプロパン80.5mg(0.423mmo
l、光学純度33.3%ee、収率42.3%)とを得
た。
【0037】実施例8 2−メトキシメチル−4−(R)−フェニルオキサゾリ
ンに代えて2−メトキシエチル−4−(S)−メチル−
5−(R)−オキサゾリンン51.3mg(0.25m
mol)を用いる以外は実施例5と同様に操作して、シ
ス−1−(S)−エトキシカルボニル−2−(R)−フ
ェニルシクロプロパン45.8mg(0.241mmo
l、光学純度40.4%ee、収率24.1%)とトラ
ンス−1−(S)−エトキシカルボニル−2−(S)−
フェニルシクロプロパン88.1mg(0.463mm
ol、光学純度49.8%ee、収率46.3%)とを
得た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/743 9546−4H C07C 69/743 69/753 9546−4H 69/753 A // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1 は置換基を有していてもよいアルキル基、
    置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を
    有していてもよいアリール基を示し、R2 、R3
    4 、R5 はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基
    を有していてもよいアルキル基、置換基を有していても
    よいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール
    基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
    有していてもよいアルコキシル基または置換基を有して
    いてもよいアリールオキシ基を示し、*は不斉炭素原子
    を示し、nは1または2を示す。ただし、R2 とR4
    が互いに同一であることはない。)で示されるオキサゾ
    リン類の光学活性体またはラセミ体。
  2. 【請求項2】一般式(2) (式中、R2 、R3 、R4 、R5 、*はそれぞれ前記と
    同じ意味を示す。)で示される2−アミノエタノール類
    の光学活性体またはラセミ体と一般式(3) (式中、R1 、nは前記と同じ意味を示す。)で示され
    るアルキルニトリル類とをルイス酸の存在下に反応させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のオキサゾリン類の
    光学活性体またはラセミ体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(4) (式中、R6 、R7 、R8 、R9 はそれぞれ水素原子、
    置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有し
    ていてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいア
    ラルキル基または置換基を有していてもよいアリール基
    を示し、R6 とR 7 とが結合して環を形成していてもよ
    い。ただし、R6 、R7 、R8 、R9 が同時に同一であ
    ることはない。)で示されるオレフィン類と一般式
    (5) (式中、R10は置換基を有していてもよいアルキル基、
    置換基を有していてもよいアラルキル基または置換基を
    有していてもよいアリール基を示す。)で示されるジア
    ゾ酢酸エステル類とを、一般式(1)で示されるオキサ
    ゾリン類の光学活性体と銅塩との存在下に反応させるこ
    とを特徴とする一般式(6) (式中、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、*はそれぞれ
    前記と同じ意味を示す。)で示される不斉シクロプロパ
    ンカルボン酸類の製造方法。
  4. 【請求項4】銅塩が2価の銅塩であることを特徴とする
    請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】2価の銅塩が銅(II)の有機酸塩または
    ハロゲン化物であることを特徴とする請求項4に記載の
    製造方法。
JP8015225A 1995-02-15 1996-01-31 オキサゾリン類、その製造方法およびそれを用いる不斉シクロプロパンカルボン酸類の製造方法 Pending JPH08283248A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1314673C (zh) * 2002-07-02 2007-05-09 中国科学院上海有机化学研究所 具有手性的多齿噁唑啉配体及其与主族金属或过渡金属的配合物、合成方法及其用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1314673C (zh) * 2002-07-02 2007-05-09 中国科学院上海有机化学研究所 具有手性的多齿噁唑啉配体及其与主族金属或过渡金属的配合物、合成方法及其用途

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