JPH0828026B2 - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置

Info

Publication number
JPH0828026B2
JPH0828026B2 JP23369586A JP23369586A JPH0828026B2 JP H0828026 B2 JPH0828026 B2 JP H0828026B2 JP 23369586 A JP23369586 A JP 23369586A JP 23369586 A JP23369586 A JP 23369586A JP H0828026 B2 JPH0828026 B2 JP H0828026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carriage
head
suspension
magnetic recording
upper carriage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23369586A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6387669A (ja
Inventor
友衛 有賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP23369586A priority Critical patent/JPH0828026B2/ja
Publication of JPS6387669A publication Critical patent/JPS6387669A/ja
Publication of JPH0828026B2 publication Critical patent/JPH0828026B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁気記録装置における磁気ヘッド送り装置に
関し、より詳しくは第一の磁気ヘッドに対向して回動可
能な回動手段を有する第二のキャリッジ構造に関する。
[従来技術] 従来の移動手段を備え、第一の磁気ヘッドを搭載し
て、移動駆動手段の節動に従動して移動する第一のキャ
リッジ, 該第一のキャリッジに担持せしめる担持手段に担持さ
れ、前記第一の磁気ヘッドとともに、記録再生を行うた
めの媒体を挟持する挟持素子を具備し、前記第一の磁気
ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有する第二のキ
ャリッジ, 該第二のキャリッジを押圧せしめて、前記第一の磁気ヘ
ッド,前記媒体,前記挟持素子を各々所要な関係に密着
ならしめる押圧手段, 少なくとも装置要部を保護する手段として装着したカバ
ー, より成る磁気記録装置は、第10図,第11図,第12図,第
13図に示す如き構造であった。
第10図は従来の磁気記録装置に於けるキャリッジ要部
断面図であり、第11図はその要部斜視図である。
第10図及び第11図に於いて、ディスク52をチャッキン
グして矢印63方向に回転せしめるモーター51は、フレー
ム59に固定してあり、一方、該フレーム59はガイド手段
としてのガイド軸60を保持している。
そして、移動駆動手段(図示省略)を具備し、第一の
磁気ヘッドとしての下ヘッド58を、例えば可撓性を有す
る下ジンバル58aを介して搭載した、第一のキャリッジ
としての下キャリッジ57は、前記移動駆動手段の節動に
従動し、前記ガイド軸60にガイドされて矢印62方向に摺
動移動する構造である。
一方、第二の磁気ヘッドとしての上ヘッド53を、例え
ば可撓性を有する上ジンバル53aを介して搭載した、例
えばプラスチック素材から成る第二のキャリッジとして
の上キャリッジ54は、可撓性を有する例えばステンレス
バネ鋼等から成るサスペンション56と一体的に結合して
いて、該サスペンション56を介して、前記下キャリッジ
57にネジ67により固定してあり、前記下ヘッド58と前記
上ヘッド53はディスク52を挟持する構造である。そし
て、前記上キャリッジ54は、前記サスペンション56の可
撓性により、前記下ヘッド58に対向して回動可能な構造
である。
一方、前述の下ヘッド58と上ヘッド53が、記録再生を
行うための媒体であるディスク52を挟持した状態に押圧
せしめる手段としてバネ55を配設し、該バネ55は一方で
はバネ受け66に受け支えられ、もう一方では前記上キャ
リッジ54を押圧している。
前述のサスペンション56を介して、前記上キャリッジ
54を前記下キャリッジ57に固定する構造に関しては、第
10図の如く前記下キャリッジ57とバネ受け66の間にサス
ペンション56を挟設し、前記ネジ67によって固定してあ
り、該ネジ67の固定に関しては、前記下ヘッド58と前記
上ヘッド53の相対位置関係を、所要の位置関係に既定成
らしめて位置固定するものである。
尚、前記上キャリッジ54は、前記上ヘッド53及び前記
下ヘッド58を例えば外来ノイズ等から防御する為のシー
ルド材61を具備している。該シールド材61は、その目的
達成の為には所要の表面積と所要の厚みを成すものであ
り、当然の事ながら表面積は広く、厚みは厚く構成すれ
ばする程シールド効果を発揮するものである。
以上前述した従来の磁気記録装置における第一の磁気
ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有する第二のキ
ャリッジ構造は、下記に記す数々の改善を要するもので
あった。
1).第11図に於いて、前記ディスク52を矢印65方向に
回転すると、該ディスク52は第10図で前述した如く前記
下ヘッド58と前記上ヘッド53で挟持され、更に前記バネ
55で押圧されているので、該二つのヘッドに対して回転
摩擦負荷を生じ、該二つのヘッドはスティックスリップ
様の挙動をし、前述のサスペンション56はねじりモーメ
ントを受ける事になって、前記上キャリッジ54は第11図
に示す矢印64方向の微振動即ち、前記ディスク52の回転
方向に近似した微振動を繰り返す。
換言すれば、前記上ヘッド53は前記ディスク52の記録
再生位置に対して円周方向の相対的位置ずれを生じ、更
に換言すると、記録再生タイミングが不安定となって、
磁気記録装置の高容量化に支障をきたす。
2).第12図及び第13図に基づいて説明する。
第12図及び第13図は従来の磁気記録装置に於けるキャ
リッジ要部詳細断面図であり、前記上キャリッジ54の挙
動を説明する図である。
第12図及び第13図に於いて、前記上キャリッジ54は第
10図で前述した如く、一端では前記サスペンション56を
介して前記下キャリッジ57に固定してあり、他の一方で
は、前記上ヘッド53がディスク52を介して前記下ヘッド
58と当接する構造であって、前述のバネ55で前記上キャ
リッジ54を押圧すると、第13図に示す如く前記サスペン
ション56は略弓形に変形してしまう。
一方、前記上キャリッジ54は第10図で前述した如く、
前記シールド材61を具備しており、該シールド材61の目
的達成の為に、前述した如く表面積は広く、厚みは厚く
構成すればする程シールド効果を発揮するものである
が、半面その質量が増加し、例えば振動や衝撃等の外乱
を受けると、第13図に示す前記サスペンション56の略弓
形の変形は、前記シールド材61を含む前記上キャリッジ
54の質量に相応して、変形度合いを異にする。
また、前述の例えば振動や衝撃等の外乱を受けて変形
する前記サスペンション56の略弓形の変形は、第13図と
は反対方向の第12図に示す如きの略弓形の変形も成すも
のであり、該サスペンション56の略弓形の変形が変化す
る事は、換言すると前述の前記サスペンション56を前記
ネジ67で固定した位置から前記上ヘッド53迄の間隔が変
化する事であり、前記ディスク52の記録再生位置に対し
て径方向の位置ずれ即ち、オフトラックを生ずることに
なり、磁気記録装置の高容量化に支障をきたしたり、磁
気記録装置間に於ける媒体の互換性を失ってしまう等の
致命的な欠陥をも有している。
また、前記サスペンション56が第12図及び第13図に示
す如きの略弓形の変形をすると、本来は安定して記録再
生をする為に前記上ヘッド53,前記ディスク52,前記下ヘ
ッド58は、例えば僅か数サブミクロンの隙間さえも許容
されない相互の接触即ち、ヘッドタッチを悪化させ、記
録再生さえも不能にしてしまうものであった。
3).磁気記録装置はデータの互換性を保つ為に媒体の
記録再生位置を標準化して規定しており、とりわけ前記
下ヘッド58と前記上ヘッド53の相対位置関係は、その既
定値が厳しい位置精度であり、相互の位置調整は微妙な
ものである。
ところが、第10図に示し前述した従来の構造に於いて
は、該位置調整の有効的な手段が乏しく、あえて掲げる
ならば、前記ネジ67を所要の締め付けトルクで仮締め
し、前記サスペンション56を前記下キャリッジ57とバネ
受け66の間に挟圧せしめて、程よく移動可能な状態を構
成し、例えば前記上キャリッジ54の一部を移動付勢して
前記サスペンション56を移動せしめて、前述の下ヘッド
58と上ヘッド53の相対位置関係を所要の位置関係に位置
調整した後、改めて前記ネジ67を所要の締め付けトルク
で締め上げて位置固定するものであった。
尚、該位置調整の絶対位置基準としては、前記ディス
ク52に記録した所要の信号を基準とし、該信号を前記下
ヘッド58及び前記上ヘッド53で各々追跡再生しながら、
所要の相対位置関係に位置調整するものである。
ところが、前述した如く前記サスペンション56は可撓
性を有するものであり、前述の如く下キャリッジ57とバ
ネ受け66の間に挟圧せしめられていて、前記上キャリッ
ジ54の一部を移動付勢して、前記サスペンション56を移
動せしめると、該サスペンション56は、屈曲や座屈の応
力を残していて、前記上キャリッジ54の一部に付与した
移動付勢力を解放すると、該応力は解放状態となるもの
であるが、反面、前記応力の解放とともに前記上キャリ
ッジ54は、前記移動付勢力に抗する方向に位置復帰し、
目的とする位置とは差異を生じていまい、前述の前記下
ヘッド58と前記上ヘッド53の所要の相対位置関係の位置
調整には、前記目的とする位置との差異を補正する感や
骨を要し、計り知れない時間を要するものであった。
4).3)にて前述した如く、前記下ヘッド58と上ヘッド
53の相対位置関係を所要の位置関係に位置調整する絶対
位置基準としては、前記ディスク52に記録した所要の信
号を基準とし、該信号を前記下ヘッド58及び前記上ヘッ
ド53で各々追跡再生しながら、所要の相対位置関係に位
置調整するものであり、該信号の再生に関しては当然の
事ながら、安定して再生をする為に前記上ヘッド53,前
記ディスク52,前記下ヘッド58は、例えば僅か数サブミ
クロンの隙間さえも許容しない相互の接触、即ち、良好
なヘッドタッチを確保する為に、前述した如くバネ55に
より前記下ヘッド58と前記上ヘッド53がディスク52を挟
持した状態に押圧せしめており、該構成に於いては、前
述のバネ受け66は前記バネ55の反力により浮き上がり現
象を生じ、3)で前述の前記サスペンション56を前記下
キャリッジ57とバネ受け66の間に挟圧せしめて、程よく
移動可能な状態を構成することは、容易なことではな
く、該状態で前述の如く例えば前記上キャリッジ54の一
部を移動付勢して前記サスペンション56を移動せしめ
て、前述の下ヘッド58と上ヘッド53の相対位置関係を所
要の位置関係に位置調整した後、前記ネジ67を所要の締
め付けトルクで締め上げて位置固定する瞬間に、前述の
サスペンション56を前記下キャリッジ57とバネ受け66の
間に挟圧せしめる状態に変化をきたし、換言すれば、前
記上キャリッジ54、即ち、前記上ヘッド53の位置に変化
をきたし、折角位置調整せしめた前記下ヘッド58と前記
上ヘッド53の相対位置関係に変化をきたしてしまうもの
であり、3)と同様に前述の下ヘッド58と前記上ヘッド
53の所要の相対位置関係の位置調整には、調整の感や骨
を要し、計り知れない時間を要するものであった。
等々、以上前述した如く従来の磁気記録装置における
第一の磁気ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有す
る第二のキャリッジ構造は、数々の問題点を内在してお
り、磁気記録装置の信頼性に係わるばかりでなく、量産
過程に於ける自動化を不能にし、高価なものであった。
[発明が解決しようとする問題点] 以上前述した様に従来の技術では、数々の問題点を有
し、とりわけ磁気記録装置としての互換性を全く失って
しまう等の致命的な問題点をも含み、第一の磁気ヘッド
に対向して回動可能な回動手段を有する第二のキャリッ
ジ構造の回動位置に関して、該回動位置が大きくばらつ
き、種々の位置余裕を鑑みて、簡単な構造による薄型の
磁気記録装置の実用化が実現できなかった。
そこで、本発明はこの様な問題点を解決するもので、
その目的とするところは、簡単な構造にして第一の磁気
ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有する第二のキ
ャリッジの回動位置を抑止し、該回動位置のばらつきを
最小限に規制して要部の位置余裕を構成し、安価で信頼
性の高い超薄型の磁気記録装置の実用化を図るものであ
る。
[問題点を解決する為の手段] 第一の磁気ヘッドを搭載して移動する第一のキャリッ
ジと、第二の磁気ヘッドを搭載し、前記第一のキャリッ
ジに回動可能に支持された第二のキャリッジと、少なく
とも装置主要部を覆うように装着されたカバー、及びス
タンバイシーク時前記第二のキャリッジが前記第一のキ
ャリッジから離間したディスクの挿脱可能状態で前記第
一と第二のキャリッジを移動させる移動駆動手段とから
なる磁気記録装置において、 前記第二のャリッジが前記第一のキャリッジから離間
する方向に回動したときに、前記カバーに当接して位置
規制されるとともに、スタンバイシーク時前記移動駆動
手段により第一と第二のキャリッジが移動されるとき、
前記第二のキャリッジが前記カバーと当接された状態で
滑動するよう前記カバーもしくは前記第二のキャリッジ
の当接部分の少なくとも一方は摩擦係数の小さな部材で
構成したことを特徴とする。
[実施例] 第1図〜第7図は本発明の移動手段を備え、第一の磁
気ヘッドを搭載して、移動駆動手段の節動に従動して移
動する第一のキャリッジ, 該第一のキャリッジに担持せしめる担持手段に担持さ
れ、前記第一の磁気ヘッドとともに、記録再生を行うた
めの媒体を挟持する挟持素子を具備し、前記第一の磁気
ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有する第二のキ
ャリッジ, 該第二のキャリッジを押圧せしめて、前記第一の磁気ヘ
ッド,前記媒体,前記挟持素子を各々所要な関係に密着
ならしめる押圧手段, 少なくとも装置要部を保護する手段として装着したカバ
ー, より成る磁気記録装置の最も適切な一実施例であり、
第8図及び第9図は本発明の他の応用例を示す図であ
る。
第1図は本発明の磁気記録装置に於けるキャリッジ要
部断面図であり、第2図はその平面図である。そして第
2図は上半分を部分的に部材を取り除いて、説明を分か
り易くしている。
第1図及び第2図に於いて、記録再生を行うための媒
体であるディスク2をチャッキングして矢印3方向に回
転せしめるモーター1は、フレーム9に固定してあり、
一方、該フレーム9はガイド手段としてのガイド軸10を
保持している。
そして、移動駆動手段(図示省略)を具備し、第一の
磁気ヘッドとしての下ヘッド8を、例えば可撓性を有す
る下ジンバル8a,例えばプラスチック素材等から成り、
絶縁体である下ヘッド台14を介して搭載した第一のキャ
リッジとしての下キャリッジ7は、前記移動駆動手段の
節動に従動し、前記ガイド軸10にガイドされて矢印12方
向に摺動移動する構造である。
一方、前記ディスク2を挟持する挟持素子であり、第
一の磁気ヘッドとしての上ヘッド3を、例えば可撓性を
有する上ジンバル3aと例えばプラスチック素材等から成
り、絶縁体である上ヘッド台15を介して搭載した、例え
ば(0.05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する
板状金属素材から成り、一端に可撓性を有するサスペン
ション4a,サスペンション4bを構成していて、該二つの
サスペンション4a及びサスペンション4bを両脇に受け持
つ位置に、前記極薄で可撓性を有する板状金属素材の剛
性を向上して、前記二つのサスペンション4a及びサスペ
ンション4bを除いた部分の可撓性を除去する手段とし
て、突出部4cを構成した第一のキャリッジとしての上キ
ャリッジ4は、該サスペンション4a及びサスペンション
4bを介して、前記下キャリッジ7に前記上キャリッジ4
の固定手段として設けたネジ13により固定してあり、該
ネジ13は前記下キャリッジ7の上キャリッジ搭載部7cと
ともに前記上キャリッジ4を担持せしめる担持手段を構
成していて、前記上キャリッジ4は該担持手段により前
記下キャリッジ7に担持されていて、前記下ヘッド8と
前記上ヘッド3は前記ディスク2を挟持する構造であ
る。
そして、前記上キャリッジ4は、前記サスペンション
4a及びサスペンション4bの可撓性によって回動手段を構
成しており、後に詳述するが第2図に二点鎖線で示す前
記上キャリッジ4のアーム4iに当接して付勢せしめる付
勢構造体17に当接付勢せしめられて、前記上キャリッジ
4は前記回動手段の機能により、前記下ヘッド8に対向
して回動可能な構造である。
一方、前述した如く前記下ヘッド8と前記上ヘッド3
で、記録再生を行うための媒体であるディスク2を挟持
して記録再生を行う構造の磁気記録装置に於いては、例
えば僅か数サブミクロンの隙間さえも許容されない相互
の接触具合、即ち、ヘッドタッチは磁気記録装置の記録
再生性能を直接的に左右するものであり、該ヘッドタッ
チの向上策として、前述の下ヘッド8と上ヘッド3が前
記ディスク2を挟持した状態に押圧せしめる押圧手段を
構成している。
詳述すれば、まずネジリコイルバネ5を配設し、該ネ
ジリコイルバネ5を前記下キャリッジ7に伸設したバネ
受け7aで受け支え、ねじりモーメントエネルギーを蓄え
た状態で、一端は前記下キャリッジ7に配設したバネ掛
7bで抑止し、もう一端は前記上キャリッジ4を所要の押
圧力で押圧している。
そして、該バネ掛7bを所要の位置に複数段構成して、
前記ネジリコイルバネ5の一端の抑止位置を切り換え可
能に構成すると(図示省略)、前記押圧力は所要の押圧
力に微調整可能であり、該ネジリコイルバネ5は精密な
構成でなくても良い。
前述のサスペンション4a及びサスペンション4bを介し
て、前記上キャリッジ4を前記下キャリッジ7に固定す
る構造に関しては、第2図に分かり易く図示している前
記サスペンション4a及びサスペンション4bを再び一体構
造に成らしめている保持部4dを、第1図の如く前記下キ
ャリッジ7の上キャリッジ搭載部7cと前記上キャリッジ
4を挟固せしめる挟固手段として構成したサスペンショ
ンホルダー6の間に挟設し、前記ネジ13によって固定し
てあり、該ネジ13の固定に関しては、前記下ヘッド8と
前記上ヘッド3の相対位置関係を、所要の位置関係に既
定成らしめて位置固定するものである。
尚、第2図は前記保持部4dを分かり易く図示する為
に、上側半分の図示に於いて、前記サスペンションホル
ダー6を半断面除去しているが、本来は上側半分も下側
半分に図示したものと全く対称型で配置,機能している
ものである。
一方、前述の前記下ヘッド8と前記上ヘッド3の相対
位置関係を、所要の位置関係に既定成らしめる有効な位
置調整手段として、一方では前記保持部4dに例えば第2
図に図示する如きのV文字状のノッチ4eを構成するとと
もに、第1図に図示する如きの前記サスペンションホル
ダー6を位置ガイドする手段として複数のボス4fを配設
し、もう一方では前記サスペンションホルダー6に、前
記ボス4fに係合し位置ガイドせしめられるガイド穴6bを
配設するとともに、前記ノッチ4eと略同一平面位置にあ
り、略同一形状を成すノッチ6aを構成し、該保持部4dと
該サスペンションホルダー6を第1図の如く組み合わせ
て、第2図に二点鎖線で図示する如きの例えば円形状の
治具18a及び18bで挟握せしめ、該治具18a及び18bを位置
移動すると、前記保持部4dと前記サスペンションホルダ
ー6は一体的に従動位置移動する構造に構成してある。
尚、前記保持部4dは前述した如く例えば(0.05mm)〜
(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材か
ら成るものであり、前述の如く治具18a及び18bで挟握せ
しめた時に、該挟握力による変形を防止する手段とし
て、第1図に図示する如く一端を折り曲げてリブ4gを構
成し、該極薄で可撓性を有する板状金属素材の剛性を向
上している。
尚、前述の上ヘッド3を搭載する、可撓性を有した上
ジンバル3aの構造については後で詳述するが、該上ヘッ
ド3と信号の授受をなす信号線16は、前述した上キャリ
ッジ4に構成した突出部4cの内側を配線処理してある。
ところで、前述のサスペンション4a及びサスペンショ
ン4bの可撓性によって構成した回動手段に関して、第1
図に図示する如く前記サスペンションホルダー6と前記
サスペンション4a及びサスペンション4bの間に、前述の
回動手段の作動を安定せしめるダンパー手段として、例
えば軟弾質のゴム材や発泡クッション材等で構成した弾
性を有するダンパー11を装着していて、該ダンパー11
は、単体状態では前記サスペンションホルダー6と前記
サスペンション4a及びサスペンション4bの成す間隙より
大きく構成してあり、第1図に図示する如くに装着する
と、圧縮せしめられて圧縮反力を発する構造のものであ
る。
そして、該圧縮反力により前記サスペンション4a及び
サスペンション4bに与圧を付与して、該サスペンション
4a及びサスペンション4bの振動等を吸収するダンパー手
段を構成している。
尚、磁気記録装置の信号変換素子としての磁気ヘッド
は、例えば電界ノイズや磁界ノイズ等の外乱ノイズの影
響により、その性能を微妙に左右されるものであり、本
発明の構造では前述した例えば(0.05mm)〜(0.3mm)
程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材から成る上キ
ャリッジ4に、前記上ヘッド3及び前記下ヘッド8を前
記外乱ノイズ等から防御する有効なシールド手段とし
て、前記上ヘッド3を取り囲む様に周壁4hを構成してい
る。
そして、前記シールド手段は、その目的達成の為には
所要の表面積や所要の厚み及び、所要の配置位置方向性
を要するものであり、当然の事ながら表面積は広く、厚
みは厚く構成すればする程シールド効果を発揮するもの
であって、本発明の構造は前述した如く、前記上キャリ
ッジ4全体を例えば(0.05mm)〜(0.3mm)程度の極薄
で可撓性を有する板状金属素材から構成しており、前述
の前記上ヘッド3及び前記下ヘッド8を前記外乱ノイズ
等から防御する為に充分有効な表面積を有している。
そして、配置位置方向性に関して、前記上ヘッド3及
び前記下ヘッド8に対して侵入する外乱ノイズは、次の
如く防御するものである。
前記ディスク2と略交差する方向から侵入する外乱ノ
イズは、前記上キャリッジ4の前記ディスク2と同一平
面方向に広がる面で防御する。
前記ディスク2と略同一面方向から侵入する外乱ノイ
ズは、前記上キャリッジ4に構成した周壁4hで防御す
る。
尚、前述のシールド手段は、前記上キャリッジ4の構
成素材に関して、所要の選択及び組み合わせをする事に
より、次のシールド機能を発揮するものである。
例えば磁性体である鉄系の板状素材から構成すると、
磁界ノイズ等の外乱ノイズの防御に有効である。
例えば良導体である銅系の板状素材から構成すると、
電界ノイズ等の外乱ノイズの防御に有効である。
例えば磁性体である鉄系の板状素材から構成し、更に
銅系の表面メッキ処理等を施すと、磁界ノイズ及び、電
界ノイズ等の外乱ノイズの防御に有効である。
例えば良導体である銅系の板状素材から構成し、更に
鉄系の表面メッキ処理等を施すと、磁界ノイズ及び、電
界ノイズ等の外乱ノイズの防御に有効である。
以上の如く本発明のシールド手段に関しては、前記上
キャリッジ4全体を前述の如く例えば極薄で可撓性を有
する板状金属素材から構成した事により、充分なシール
ド機能を発揮するものであり、あらためて本格的なシー
ルド部材等を付加するシールド手段を構成する必要も無
く、極めて簡単な構造にしてその目的を達成している。
以上前述した本発明の磁気記録装置における、第一の
磁気ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有する第二
のキャリッジ構造の説明は、静的な状態で説明してきた
が、今度は動的な要素を含んで説明を展開する。
1).第3図及び第4図に基づいて説明する。第3図及
び第4図は本発明の磁気記録装置に於けるキャリッジ要
部詳細図であり、第1図及び第2図で前述した上キャリ
ッジ4の回動手段と、同様にダンパー手段について、更
に詳しく説明する図である。
第3図に於いて前記上キャリッジ4は、前記サスペン
ションホルダー6と前記サスペンション4a及びサスペン
ション4bの間に、第1図で前述したダンパー11を装着し
ていて、前記下ヘッド8と前記上ヘッド3の間に前記デ
ィスク2を挟持している。
そして、前記ダンパー11は、前記サスペンション4a及
びサスペンション4bを第1図で前述した下キャリッジ7
の上キャリッジ搭載部7cに押圧せしめる一方、第1図及
び第2図で前述したサスペンション4a及びサスペンショ
ン4bを除いた部分の可撓性を除去する手段として構成し
た突出部4cの一端に設けた腕部4jをも、同様に押圧せし
める構造であり、該ダンパー11の押圧力は、第3図に示
す前記下ヘッド8と前記上ヘッド3の間に前記ディスク
2を挟持している状態に於いて、図中斜線部分に示す押
圧力P1,押圧力P2で構成しており、該押圧力P1は押圧P2
より大きく、即ち、前記上キャリッジ4の固定側では押
圧力を大きく、前記上ヘッド3側に移行するに従って逓
減する様に構成していて、第1図及び第2図で前述した
ヘッドタッチの向上策として、前述の下ヘッド8と上ヘ
ッド3がディスク2を挟持した状態に所要の押圧力で押
圧せしめるネジリコイルバネ5の押圧力には影響しない
配慮をしてある。
第4図に於いて前記上キャリッジ4は、第1図及び第
2図で前述した上キャリッジ4のアーム4iに当接して付
勢せしめる付勢構造体17に矢印19方向から当接付勢せし
められて回動し、前記下ヘッド8及び前記ディスク2か
ら前記上ヘッド3を変移せしめて、該ディスク2の挿脱
可能な状態を構成している。
尚、該回動状態では前記上キャリッジ4は、例えばテ
フロン材等から成る滑面シート24を具備して少なくとも
装置要部を保護する手段として装着したカバー23に当接
している。
そして、説明の為に前記ディスク2を収納して挿脱せ
しめるカートリッジ2aを図中一点鎖線で示しており、該
カートリッジ2aは、矢印22方向に移動するものである。
該回動状態を詳述すると、第3図で前述した如く前記
ダンパー11で、前記サスペンション4a及びサスペンショ
ン4b,前記腕部4jを前記上キャリッジ搭載部7cに押圧せ
しめた状態で前記上キャリッジ4を回動せしめると、前
記腕部4jは前記上キャリッジ搭載部7cに当接していて回
動支点を成し、第4図に示す如く前記サスペンション4a
及びサスペンション4bのみが弾性変形して回動し、前記
ダンパー11の押圧力は第4図に示す前記下ヘッド8及び
前記ディスク2から前記上ヘッド3を変移せしめた状態
に於いて、図中斜線部分に示す押圧力P3,押圧力P4で構
成しており、該押圧力P4は押圧力P3より大きく、即ち、
前記上キャリッジ4の固定側から前記上ヘッド3側に移
行するに従って逓増する様に構成していて、前記上キャ
リッジ4が第4図に示す状態で、激しい振動や衝撃等の
外乱を受けても、該ダンパー11の押圧力で保護する配慮
をしてあり、前記サスペンション4a及びサスペンション
4bの耐久性は著しく向上し、従来、磁気記録装置の輸送
時等には回動手段の劣化を防止するためにダミー媒体等
を装着して、前記第二のキャリッジを非回動状態にして
取り扱っていたが、本発明のダンパー手段によれば該耐
久性が著しく向上して、ダミー媒体等の装着を不要にし
て安価で信頼性の高い磁気記録装置を提供するものであ
る。
更に、強烈な振動や衝撃等の外乱を受けて前記上キャ
リッジ4が大きく揺動すると、前記上キャリッジ4は前
記サスペンションホルダー6の先端に前記上キャリッジ
4の回動抑制手段として構成した先端部6cに当接して、
その揺動を抑制される配慮をしてあり、前記サスペンシ
ョン4a及びサスペンション4bは塑性変形する事なく、機
械的耐久性を向上していて、第4図で前述したカバー23
は配設しなくとも、また、前述のダンパー11は配設しな
くとも、この目的は達成可能であり、当然の事ながら本
発明の回動抑制手段によれば、前述の内容と同様に磁気
記録装置の輸送時等に発生する激しい振動や衝撃等から
回動手段の劣化を防止するためにダミー媒体等を装着し
て、前記第一のキャリッジを非回動状態にして取り扱う
事は不要であり、安価で信頼性の高い磁気記録装置を提
供するものである。
尚、蛇足ながら本発明の前記上キャリッジ4の構造
は、第1図及び第2図で前述した如く例えば(0.05mm)
〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材
から構成しており、かつ、磁気ヘッドを例えば外乱ノイ
ズ等から保護するシールド材等を不要としていて、極め
て軽量構造であり、上述した如くの強烈な振動や衝撃等
の外乱を受けても、前記上キャリッジ4の耐振性能は極
めて大きい事を申し添えておく。
一方、第1図で前述した下ヘッド8を搭載する例えば
可撓性を有する下ジンバル8a及び、上ヘッド3を搭載す
る例えば可撓性を有する上ジンバル3aに関して、第6図
及び第7図で詳述する。第6図はジンバル詳細図であ
り、第7図は第6図のジンバルを介してヘッドを搭載し
た状態を詳細に示し、媒体の記録再生位置とヘッドの径
方向のずれ、即ち、オフトラックのメカニズムを説明す
るオフトラック説明図である。
第6図は第1図で前述した下ジンバル8aを例にして説
明するものであるが、同様に上ジンバル3aに関しても全
く同様な構造である。
前述の下ヘッド8を保着した下ジンバル8aは、図示す
る如くX軸,Y軸に各々独立した弾性支点8x及び8yを有
し、矢印20及び矢印21方向に可撓性を有している。
該可撓性を有する下ジンバル8aと第1図で前述した下
ヘッド台14を介して前記下キャリッジ7に下ヘッド8を
搭載し、同様な可撓性を有する上ジンバル3aと第1図で
前述した上ヘッド台15を介して前記上キャリッジ4に上
ヘッド3を搭載した状態は第7図の如くになり、第1図
及び第2図で前述した如く前述の下ヘッド8と上ヘッド
3がディスク2を挟持した状態に所要の押圧力で押圧せ
しめると、前記下ジンバル8a及び前記上ジンバル3aは各
々変形して自己安定する。
該自己安定状態で前記上ヘッド3が傾いて生じたΔx2
は前記上ヘッド3のオフトラック量であり、同様に前記
下ヘッド8が傾いて生じたΔx1は前記下ヘッド8のオフ
トラック量である。
そして、該メカニズムによって生ずるオフトラック
は、従来例の第12図及び第13図で前述した如く、上キャ
リッジに構成したサスペンションが略弓形に変形した場
合に於いて発生するものであるが、本発明の前述した回
動手段に於いては、第3図及び第4図で詳述した如く、
前記ダンパー11で前記サスペンション4a及びサスペンシ
ョン4b,腕部4jを前記上キャリッジ搭載部7cに押圧せし
めた状態で構成しており、前記上キャリッジ4の浮き上
がりは無く、また、前記腕部4jは前記上キャリッジ搭載
部7cに当接して回動支点を成しており、前記上キャリッ
ジ4の沈み込みも無く、例えば激しい振動や衝撃を受け
ても前記上キャリッジ4は安定した状態を保持し、第7
図で前述したメカニズムによって生ずるオフトラックの
発生を防止していて、媒体の記録再生位置とヘッドの相
対位置関係は極めて安定している。
更に、前述のサスペンション4a及びサスペンション4b
を介して前記上キャリッジ4を前記ネジ13で固定した位
置から前記上ヘッド3迄の間隔が変化する事も無く、前
記ディスク2の記録再生装置に対して径方向の位置ずれ
即ち、オフトラックを生ずる事も無く、また、前記上ヘ
ッド3,前記ディスク2,前記下ヘッド8は、例えば僅か数
サブミクロンの隙間さえも許容されない相互の接触即
ち、良好なヘッドタツチを確保し、安定して記録再生を
するものであり、磁気記録装置間に於ける媒体の互換性
は極めて安定している。
2).次に第5図に基づいて説明する。
第5図は本発明の磁気記録装置に於けるキャリッジ要
部詳細断面図であり、第1図,第2図及び第3図,第4
図で前述した前記上キャリッジ4の回動手段について更
に詳しく説明する図であり、第2図のA−A断面を示
し、図面を見易くする為に図面投視に関して位置転換し
てある。
第5図に於いて、第3図で詳述した如く前記上キャリ
ッジ4は、前記サスペンションホルダー6と前記サスペ
ンション4a及びサスペンション4bの間に、第1図で前述
したダンパー11を装着していて、該ダンパー11は、前記
サスペンション4a及びサスペンション4bを前記下キャリ
ッジ7の上キャリッジ搭載部7cに押圧せしめる一方、第
3図で前述した腕部4jをも同様に押圧せしめる構造であ
る。
そして該腕部4jは、第5図中左右位置に第一腕部4j−
1及び、第二腕部4j−2を構成しており、該第一腕部4j
−1及び第二腕部4j−2が前記上キャリッジ搭載部7cに
当接して、第3図及び第4図で詳述した回動手段の回動
支点を構成しており、前記上キャリッジ4は、前記サス
ペンション4a及びサスペンション4bの平面ねじれを防止
していて、従来例の第11図で前述した様なヘッドのステ
ィックリップ様の挙動から発する微振動を抑止し、極め
て良好なヘッドタッチを構成している。
換言すれば、第1図に示す前記上ヘッド3は前記ディ
スク2の記録再生位置に対して円周方向の相対的位置ず
れを生じる事が無く、更に換言すると記録再生タイミン
グが安定して、磁気記録装置の高容量化に極めて有効で
ある。
3).次にヘッド位置調整手段について説明する。
従来例でも前述した如く磁気記録装置はデータの互換
性を保つ為に媒体の記録再生位置を標準化して規定して
おり、とりわけ第1図に示す前記下ヘッド8と前記上ヘ
ッド3の相対位置関係は、その既定値が厳しい位置精度
であり、相互の位置調整は微妙なものである。
そこで、第1図及び第2図に示し前述した本発明の前
記下ヘッド8と前記上ヘッド3の相対位置関係を、所要
の位置関係に既定成らしめる有効な位置調整手段は、前
記上キャリッジ4の保持部4dと該サスペンションホルダ
ー6を第1図の如く組み合わせて、第2図に二点鎖線で
図示する如きの例えば円形状の治具18a及び18bで挟握せ
しめ、該治具18a及び18bを位置移動して、前記サスペン
ションホルダー6と前記保持部4dを一体的に従動位置移
動せしめる構造に構成してあり、前述の如く例えば治具
18a及び18bで挟握せしめても、該挟握力は高剛性体であ
る前記サスペンションホルダー6によって受け止め、例
えば極薄で可撓性を有する板状金属素材から成る前記上
キャリッジ4の保持部4dは、変形もなく前記サスペンシ
ョンホルダー6と一体的に従動位置移動するものであ
り、前記上キャリッジ4は該位置調整によって前記上ヘ
ッド3の位置に僅かでも影響する様な応力を発生する事
が無く、前述の位置調整量と前記上ヘッド3の位置調整
量の対応が明確であり、前記上ヘッド3の位置調整は極
めて安定し、かつ、容易に行える様になり、該位置調整
の高速自動化を実現した。
一方、前記上キャリッジ4は前述した如く例えば(0.
05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する板状金
属素材から成るものであり、前述の如く治具18a及び18b
で挟握せしめた時に、前述した如く、本来は該挟握力は
高剛性体である前記サスペンションホルダー6によって
受け止める構造に構成してあるが、例えば各所の寸法ば
らつき等の為に、前記挟握力を前記保持部4dで受け止め
る場面が発生しても、該挟握力による変形を防止する手
段として、第1図に図示する如く前記保持部4dの一端を
折り曲げてリブ4gを補強手段として構成し、該極薄で可
撓性を有する板状金属素材の剛性を向上しているので、
前述の如く例えば治具18a及び18bで挟握せしめても、該
挟握力によって変形する事はなく、前記サスペンション
ホルダー6と一体的に従動位置移動するものであり、前
述の内容と全く同一の位置調整を可能とするものであ
る。
尚、当然の事ながら前記補強手段は、前述の治具18a
及び18bで挟握せしめた時に該挟握力による変形を防止
する手段として有効で有るばかりでなく、前記第二のキ
ャリッジ単体状態での補強即ち、前記可撓性を有する回
動手段の変形をも防止する手段として有効で有ることも
申し添えておく。
そして、第1図では該補強手段を前記保持部4dの一端
を折り曲げたリブ4gで構成したが、前記サスペンション
4a及びサスペンション4bの可撓性を残して、前記保持部
4dの一部に該保持部4dの板厚みより厚くなる突出部を構
成した補強手段(図示省略)であっても、前述の内容と
全く同様な機能を果たすものである。
4).3)で前述した本発明のヘッド位置調整手段に関
し、更に安定した前記上ヘッド3の位置調整について説
明する。
第2図に示し前述した下ヘッド8と前記上ヘッド3の
相対位置関係を所要の位置関係に既定成らしめる有効な
位置調整手段は、前記上キャリッジ4の保持部4dと前記
サスペンションホルダー6の双方に例えば第2図に図示
する如きのV文字状のノッチを構成するとともに、第1
図の如く組み合わせて、第2図に二点鎖線で図示する如
きの例えば円形状の治具18a及び18bで挟握せしめ、該治
具18a及び18bを位置移動して、前記保持部4dと前記サス
ペンションホルダー6を一体的に従動位置移動せしめる
構造に構成してあり、該位置調整手段の配設位置は、第
2図に図示する如く、前述の上キャリッジ4の回動手段
としての前記サスペンション4a及びサスペンション4bに
は前記例えば円形状の治具18a及び18bで挟握せしめても
何等物理的影響を及ぼさない位置、即ち、前記上キャリ
ッジ4の固定手段としてのネジ13の位置を基準にして、
前記回動手段の位置とは略反対側に配設してある。
蛇足ながら該位置調整手段の配設位置に関しては、必
ずしも前記ネジ13の位置を基準にして、前記回動手段の
位置とは略反対側で無くとも、該ネジ13の近傍位置であ
れば以下に記述する機能,効果を有する事を既に実験的
に確認している。
該位置調整手段によれば、前記ネジ13を所要の締め付
けトルクで仮締めし、前記保持部4dを第3図で前述した
前記下キャリッジ7の上キャリッジ搭載部7cと前記サス
ペンションホルダー6の間に挟圧せしめて、程よく移動
可能な状態を構成し、前述の例えば円形状の治具18a及
び18bで挟握せしめ、該治具18a及び18bを位置移動し
て、前記保持部4dと前記サスペンションホルダー6を一
体的に従動位置移動せしめて、前述の下ヘッド8と上ヘ
ッド3の相対位置関係を所要の位置関係に位置調整した
後、前記ネジ13を所要の締め付けトルクで締め上げて位
置固定する過程に於いて、例えば前記ネジ13の仮締めに
際し、所要の締め付けトルクを越えて仮締めをしたりし
て、前述の保持部4dと前記サスペンションホルダー6の
一体的な従動位置移動に弱ロック状態が生じて、前記治
具18a及び18bを無理矢理位置移動しても、前記上キャリ
ッジ4の前記上ヘッド3の位置側には、該無理矢理位置
移動せしめた事によって生じた位置移動付勢応力は伝達
されるもので無く、前述した如く前記位置調整手段の配
設位置を、第2図に図示する如く前記上キャリッジ4の
固定手段としてのネジ13の位置を基準にして、前記回動
手段の位置とは略反対側に配設した事により、前記上ヘ
ッド3の位置には何等変化をきたす様な現象を発生しな
いものである。
ところで、3)でも前述した磁気記録装置のデータの
互換性を保つ為に、厳しい位置精度で規定した媒体の記
録再生位置に対する前記下ヘッド8前記上ヘッド3の相
対位置関係の微妙な位置調整は、例えば僅か数ミクロン
のものであって、該微妙な位置調整を行うに際して、本
発明の位置調整手段によれば、前述した如く前記位置調
整手段の配設位置を、第2図に図示する如く前記上キャ
リッジ4の固定手段としてのネジ13の位置を基準にし
て、前記回動手段の位置とは略反対側に配設して、第2
図に一点鎖線で図示する如きの例えば円形状の治具18a
及び18bで挟握せしめ、該治具18a及び18bの挟握力及び
位置移動付勢から生じる応力は、前記上ヘッド3の位置
に何等変化をきたす様な現象の発生が無い事から、前述
の例えば円形状の治具18a及び18bは、強固に挟握せしめ
るとともに、位置保持に関しても強固な手段で構成する
事が可能であり、該治具18a及び18bを位置移動した状態
のままで前述の前記上キャリッジ4の固定手段としての
ネジ13を締め上げると、該ネジ13の締め上げ時に於ける
前記サスペンションホルダー6及び前記保持部4dの微妙
な位置変化を抑止する事ができる。
以上の如く本発明の位置調整手段によれば、前記上ヘ
ッド3の位置調整が容易であるばかりでなく、前記上ヘ
ッド3の位置固定は極めて安定し、該位置調整の感や骨
などを不要にし、位置調整の高速自動化を実現した。
尚、本発明の一実施例では前記上キャリッジ4の固定
手段として、ネジ13を例にして説明して来たが、該固定
手段は例えばかしめ,溶接,接着等の手段で構成して
も、同様な効果が得られる事は言うまでもない。
5).次に、以上前述したきた下ヘッド8と上ヘッド3
の相対位置関係を、所要の位置関係に位置調整する際の
基準及び、必要条件について説明する。
従来例でも前述したが、該位置調整の絶対位置基準と
しては、媒体に記録した所要の信号を基準とし、該信号
を前記下ヘッド8及び前記上ヘッド3で各々追跡再生し
ながら、所要の相対位置関係に位置調整するものであ
る。
そして、前述した如く前記下ヘッド8と前記上ヘッド
3でディスク2を挟持して記録再生を行う構造の磁気記
録装置に於いては、例えば僅か数サブミクロンの隙間さ
えも許容されない相互の接触具合、即ち、良好なヘッド
タッチを確保する対策として、前述の下ヘッド8と上ヘ
ッド3がディスク2を挟持した状態に押圧せしめる手段
を要するものであり、本発明の該押圧せしめる手段は、
第1図に示し前述した如くネジリコイルバネ5を前記下
キャリッジ7に伸設したバネ受け7aで受け支え、ねじり
モーメントエネルギーを蓄えた状態で、一端は前記下キ
ャリッジ7に配設したバネ掛7bで抑止し、もう一端は前
記上キャリッジ4を所要の押圧力で押圧していて、3)
及び4)で前述したヘッド位置調整手段及び上キャリッ
ジ4の固定手段や第1図で前述した上キャリッジ4の回
動手段等に対して、該押圧力は一切物理的な影響を与え
るものではなく、また、該押圧力が変化する事も無く、
前述した良好なヘッドタッチを確保して、媒体に記録し
た所要の信号を前記下ヘッド8及び前記上ヘッド3で各
々追跡再生しながら、容易に所要の相対位置関係に位置
調整可能とするものであり、更に、該位置調整後に前述
の上キャリッジ4の固定手段で固定せしめても、前記所
要の相対位置関係に変化をきたす事は無い。
以上の如く本発明の良好なヘッドタッチを確保する対
策として構成した、前述の下ヘッド8と上ヘッド3がデ
ィスク2を挟持した状態に押圧せしめる手段によれば、
媒体に記録した所要の信号を前記下ヘッド8及び前記上
ヘッド3で各々追跡再生しながら、容易に所要の相対位
置関係に位置調整可能とするばかりで無く、該位置調整
の感や骨などを不要にし位置調整の高速自動化を実現し
た。
6).次に、以上前述してきた上ヘッド3の搭載構造に
ついて説明する。
第1図に示し前述した上ヘッド3の搭載構造は、例え
ば(0.05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する
板状金属素材から成る前述の上キャリッジ4に、例えば
可撓性を有する上ジンバル3a,例えばプラスチック素材
等から成り、絶縁体である上ヘッド台15を介して搭載し
ており、前述の上キャリッジ4は例えば電界ノイズや磁
界ノイズ等の外乱ノイズから磁気記録装置の信号変換素
子としての磁気ヘッドを保護するシールド機能を有して
いて、逆の見地から該上キャリッジ4について述べる
と、前記信号変換素子としてのヘッドと接地関係を構成
すれば、該ヘッドに対するアンテナ作用を成すものであ
り、前述のシールド機能を有効に果たす為には、前記ヘ
ッドと前記上キャリッジ4は電気的,磁路的に非導通関
係に構成すると良く、前記上ヘッド台15に関して詳述す
ると、該上ヘッド台15は、前述の如く例えばプラスチッ
ク素材等から構成し、絶縁体かつ非磁性体であり、前述
した上キャリッジ4のシールド機能を有効に果たす役割
を受け持っている。
尚、前述した如く前記上キャリッジ4は、例えば(0.
05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する板状金
属素材から構成しており、前述の例えば可撓性を有する
上ジンバル3aを介して前記上ヘッド3を搭載する場面に
際しては、形状等が制約されるものであるが、該上ヘッ
ド台15を介入させる事によって、複雑な搭載部形状であ
っても難なく提供可能となる。
7).次に媒体の挿脱状態を第4図に基づいて説明す
る。
第4図に基づいて1)でも前述したが、前記上キャリ
ッジ4は、第1図及び第2図で前述した上キャリッジ4
のアーム4iに当接して付勢せしめる付勢構造体17に矢印
19方向から当接付勢せしめられて回動し、前記下ヘッド
8及び前記ディスク2から前記上ヘッド3を変移せしめ
て、該ディスク2の挿脱可能な状態を構成していて、該
回動状態に於いて、前記上キャリッジ4は、滑面部材と
して構成した例えば摩擦係数の小さいテフロン材等から
成る滑面シート24を具備したカバー23に当接している。
そして、説明の為に前記ディスク2を収納して挿脱せ
しめるカートリッジ2aを図中一点鎖線で示しており、該
カートリッジ2aは、矢印22方向に移動するものである。
以上の構成に於いて、当接付勢せしめられて回動した
前記上キャリッジ4は、例えばテフロン材等から成る滑
面シート24を具備したカバー23に当接して、回動位置を
抑止されるものであり、仮に前記カバー23を配設して無
かったとしたならば、前記上キャリッジ4の回動位置
は、前述の付勢構造体17の矢印19方向に当接付勢せしめ
る当接付勢量に従属し、第4図の如く該当接付勢量が僅
かにばらついても、前記上キャリッジ4のアーム4iと前
記上ヘッド3の位置関係から、該上ヘッド3の回動位置
は、拡大されて大きくばらついてしまい、前述のカート
リッジ2aと衝突する危険性を大きくするものである。
ところが、従来は前記カバー23の無い状態と全く同様
な条件となる様な、前記上キャリッジ4の回動位置と前
記カバー23は間隙を有して構成しており、前記上ヘッド
3と前記カートリッジ2aの衝突を回避する為に多量の間
隙を要し、磁気記録装置の薄形化が困難であった。
一方、昨今の磁気記録装置を搭載したシステムは、軽
薄短小の好まれる趨勢から見て、飛躍した薄形磁気記録
装置の実現要求が強まってきた。
そこで、本発明の前述した上キャリッジ4を例えばテ
フロン材等から成る滑面シート24を具備したカバー23に
当接して、前記上キャリッジ4の回動位置を抑止するス
トッパー手段によれば、位置固定構造に構成した前記カ
バー23に積極的に前記上キャリッジ4を回動当接せしめ
ると、前記上ヘッド3はばらつきの少ない安定した回動
位置を確保可能であり、前述した余分な間隙を排除して
薄形の磁気記録装置の実現を容易にした。
尚、前記カバー23に具備した例えばテフロン材等から
成る摩擦係数の小さな滑面シート24は、前記上キャリッ
ジ4を回動当接せしめた時の当接音の消去と、該回動当
接状態、即ち、前記ディスク2を収納したカートリッジ
2aを挿脱可能な状態、すなわち上キャリッジ4を下キャ
リッジ7から離間した状態で、キャリッジを基準位置に
戻すために移動駆動手段の節動に従動してキャリッジを
移動せしめる、いわゆるスタンバイシーク時に、前記上
キャリッジ4と前記カバー23の摩擦を軽減しているもの
であって、本発明のストッパー手段に関しては前記滑面
シート24を具備してなくとも、その機能は充分発揮され
るものである。
そして、前記カバー23に具備した例えばテフロン材等
から成る滑面シート24は、滑面手段としての一手段であ
って、前記カバー23と前記上キャリッジ4の当接する面
であって少なくとも一方に配設すれば良く、また、例え
ばテフロン材等から成る滑面コーティングであっても前
述の内容と全く同様の機能を果たすものである。
8).次に媒体の記録再生位置と磁気ヘッドの相対的位
置関係について説明する。
磁気記録装置は温度や湿度の環境変化があっても稼働
せしめられるものであって、該環境変化によって磁気記
録装置の機能が損なわれる様な事が生じてならない。
とりわけ、該環境変化によって第1図に示す記録再生
を行う為の媒体である前記ディスク2は、膨張列に相応
した伸縮を成すものであるが、一方、磁気記録装置に於
いても、その構成要素全体が同様に伸縮を成し、基本的
には該ディスク2の伸縮量と磁気記録装置の構成要素全
体の伸縮量は、該構成要素全体の中で、各所に温度や湿
度環境変化によって生ずる所要の膨張率から成る素材を
組み合わせて配置し、前記磁気ヘッド位置に於いてキャ
ンセル構成するものであり、第1図に示す前記ディスク
2と前記上ヘッド3の相対位置関係も前述の環境変化に
よって生ずる伸縮量をキャンセルする構造に構成してあ
る。
ところが、第10図で前述した従来例の様に第二のキャ
リッジを例えばプラスチック素材等で構成すると、前述
の温度や湿度の環境変化による伸縮量は大きくばらつい
て不安定であり、なかなか基本構成に準じた前述の伸縮
量キャンセルが得られないものであったが、本発明の第
二のキャリッジとしての前記上キャリッジ4は、第1図
及び第2図で前述した如く、例えば(0.05mm)〜(0.3m
m)程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材から構成
してあり、前述の温度や湿度の環境変化による伸縮量は
極めて安定しており、基本構成に準じて前述の伸縮量キ
ャンセルは、極めて安定し、かつ、容易に得られるもの
であり、磁気記録装置として最も基本的な前記媒体の記
録再生位置と磁気ヘッドの相対位置関係は、温度や湿度
等の環境変化にかかわらず、常に所要の位置関係を確保
可能であり、磁気記録装置間に於ける前記媒体の互換性
は極めて安定している。
9).次に本発明の前記上キャリッジ4を、例えば(0.
05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性を有する板状金
属素材から構成した背景について説明する。
磁気記録装置は、記録再生を行う為の媒体の大きさで
その種別を規定しており、大型なものは前記媒体の外径
が8インチ程度で構成されており、該大型の媒体に適用
する磁気記録装置に於いては、前記上キャリッジ4を、
例えば0.3mm程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材
から構成すると、前述して来た本発明の第二のキャリッ
ジとしての機能の構成が可能である。
一方、前記媒体の小型のものに関しては、昨今の軽薄
短小が好まれる時代の趨勢を反映して、前記媒体の外径
を1インチ程度で構成する超小型媒体の開発が進行しつ
つあり、該超小型の媒体に適用する磁気記録装置に於い
ては、前記上キャリッジ4を、たとえば0.05mm程度の極
薄で可撓性を有する板状金属素材から構成すると、前述
して来た本発明の第二のキャリッジとしての機能の構成
が可能である。
そして、該超小型の媒体に適用する磁気記録装置に関
して、本発明の前記上キャリッジ4の構造は、構造が極
めて簡単で、該装置構成の小型化に極めて有用である。
尚、言うまでも無いが、磁気記録装置は既に実用化さ
れているものだけでも、前述した前記媒体外径が8イン
チ程度,前記媒体外径が5.25インチ程度,前記媒体外径
が3.5インチ程度,前記媒体外径が3インチ程度,前記
媒体外径が2.5インチ程度、と数多くの種別があり、当
然の事ながら、本発明の例えば(0.05mm)〜(0.3mm)
程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材から構成する
前記上キャリッジ4は、前記媒体外径の大きさに適用す
る磁気記録装置を提供するものであるが、該上キャリッ
ジ4の素材構成に関しては、前述の(0.05mm)〜(0.3m
m)の板厚の範囲から所要の板厚のものを選択すれば、
容易に構成可能な事を申し添えておく。
等々、以上前述した如く本発明の磁気記録装置におけ
る第一の磁気ヘッドに対向して回動可能な回動手段を有
する第一のキャリッジ構造は、数々の実用的効果を有す
るすものであり、とりわけ、例えば(0.05mm)〜(0.3m
m)程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材から構成
した前記上キャリッジ4は、例えばプレス加工などの加
工手段によって容易に提供可能なものであり、簡単な構
造にして、安価で信頼性の高い磁気記録装置の量産を可
能にするものである。
次に本発明の磁気記録装置における第一の磁気ヘッド
に対向して回動可能な回動手段を有する第二のキャリッ
ジ構造に関して、他の応用例を第8図及び第9図に基づ
いて説明する。
第8図は本発明の他の応用例であって、キャリッジ要
部断面図であり、第9図はその平面図である。
第8図と第1図及び第9図と第2図を対比して、その
構造が異なるのは、第1図及び第2図で前述した第二の
キャリッジとしての上キャリッジ4の構造が異なるだけ
であって、他の構造に関しては全く同一構造であり、以
後の説明は同一構造部分に就いては割愛して記述る。
第8図及び第9図に於いて、移動駆動手段(図示省
略)を具備した第一のキャリッジとしての下キャリッジ
7は、前記移動駆動手段の節動に従動し、摺動移動する
構造である。
一方、媒体を挟持する挟持素子であり、例えば繊維質
から成るフェルト材等によって構成したパッド33を搭載
し、例えば(0.05mm)〜(0.3mm)程度の極薄で可撓性
を有する板状金属素材から成り、サスペンション34bを
構成していて、該二つのサスペンション34a及びサスペ
ンション34bを両脇に受け持つ位置に、前記極薄で可撓
性を有する板状金属素材の剛性を向上して、前記二つの
サスペンション34a及びサスペンション34bを除いた部分
の可撓性を除去する手段として、突出部34cを構成した
第一のキャリッジとしてのパッドホルダー34は、該サス
ペンション34a及びサスペンション34bを介して、前記下
キャリッジ7に固定してある。
そして、前記パッドホルダー34は、前記サスペンショ
ン34a及びサスペンション34bの可撓性によって回動手段
を構成しており、回動可能な構造である。
該回動手段に関してもう少し詳述すると、前記サスペ
ンション34a及びサスペンション34bを除いた部分の可撓
性を除去する手段として突出部34cを構成し、該突出部3
4cの一端に腕部34jを設け、該腕部4jは第9図に示す如
く両端位置に第一腕部34j−1及び第二腕部34j−2を構
成しており、該第一腕部34j−1及び第二腕部34j−2が
前記下キャリッジ7の上キャリッジ搭載部7cに当接して
いて、第3図,第4図,第5図て前述してきた内容と同
様な機能を有した前記回動手段の回動支点を構成してお
り、前記サスペンション34a及びサスペンション34bの平
面ねじれを防止している。
そして、該サスペンション34a及びサスペンション34b
には、第1図及び第2図,第3図,第4図,第5図で前
述してきた内容と同様なダンパー11を配設し、前述した
内容と同様の機能,効果を発揮しているものである。
尚、前記パッドホルダー34に搭載した前記パッド33は
略円柱状の形状を成していて、一方前記パッドホルダー
34は第8図に図示する如く該パッド33を壊抱する様に周
囲を取り囲む構造に構成してあり、図示する様に組み合
わせると該パッド33の位置規制する構造である。
そして、該パッド33は例えば両面接着テープ等の固着
手段により固着して搭載しており、該搭載の為に他の特
別な搭載手段などを一切不要としている。
尚、本発明の応用例では媒体を挟持する挟持素子とし
て、例えば繊維質から成るフェルト材等によって構成し
たパッド33を搭載した構造に構成してあり、該パッド33
に対する第1図及び第2図で前述したシールド効果に関
しては、何等機能するものでは無いが、少なくとも第一
の磁気ヘッドとしての前記下ヘッド8にたいしては、前
記パッドホルダー34はシールド機能するものである。
蛇足ながら前述した如く例えば(0.05mm)〜(0.3m
m)程度の極薄で可撓性を有する板状金属素材から構成
した前記パッドホルダー34を、第8図に図示する如く前
記パッド33を壊抱する様に周囲を取り囲む構造に構成す
る手段は、例えばプレス加工などの加工手段によって容
易に提供可能なものである。
[発明の効果] 以上述べた様に本発明によれば、本発明の実施例の中
でも前述した数々の実用効果を有するものである。とり
わけ、第二のキャリッジが第一のキャリッジから離間す
る方向に回動したときに、カバーに当接して位置規制さ
れるため、ばらつきの少ない安定した回動位置が確保で
きるという効果があり、そのために、ばらつきを考慮し
た余分な隙間を排除する事ができるという効果があり、
磁気記録装置の薄型化に有効である。また、電源投入時
などには第二のキャリッジを第一のキャリッジから離間
させディスクを挿脱できる状況でキャリッジを基準位置
までもどすいわゆるスタンバイシークの工程があるが、
この際も第二のキャリッジとカバーの当接する部分の少
なくとも一方を摩擦係数の小さい材料で構成したことに
より、第二のキャリッジとカバーの間の摩擦抵抗を小さ
くし、移動が滑らかにできキャリッジ移動のミスや停止
といった問題を完全に防止するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図,〜第7図は本発明の磁気記録装置の最も適切な
一実施例であり、第8図及び第9図は本発明の他の応用
例を示す図である。 第1図は本発明の磁気記録装置に於けるキャリッジ要部
断面図であり、第2図はその平面図である。 第3図及び第4図は本発明の磁気記録装置に於けるキャ
リッジ要部詳細図である。 第5図は本発明の磁気記録装置に於けるキャリッジ要部
詳細断面図である。 第6図はジンバル詳細図であり、第7図はオフトラック
説明図である。 第8図及び第9図は本発明の他の応用例であって、第8
図は本発明の他の応用例のキャリッジ要部断面図であ
り、第9図はその平面図である。 第10図,第11図,第12図,第13図は従来例を説明する図
であり、第10図は従来の磁気記録装置に於けるキャリッ
ジ要部断面図であり、第11図はその要部斜視図である。 第12図及び第13図は従来の磁気記録装置に於けるキャリ
ッジ要部詳細断面図である。 3……上ヘッド 4……上キャリッジ 4a,4b……サスペンション 4e,6a……ノッチ 4h……周壁 5……ネジリコイルバネ 6……サスペンションホルダー 7……下キャリッジ 8……下ヘッド 9……フレーム 11……ダンパー 13……ネジ 15……上ヘッド台 23……カバー 24……滑面シート 33……パッド 34……パッドホルダー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の磁気ヘッドを搭載して移動する第一
    のキャリッジと、第二の磁気ヘッドを搭載し、前記第一
    のキャリッジに回動可能に支持された第二のキャリッジ
    と、少なくとも装置主要部を覆うように装着されたカバ
    ー、及びスタンバイシーク時前記第二のキャリッジが前
    記第一のキャリッジから離間したディスクの挿脱可能状
    態で前記第一と第二のキャリッジを移動させる移動駆動
    手段とからなる磁気記録装置において、 前記第二のキャリッジが前記第一のキャリッジから離間
    する方向に回動したときに、前記カバーに当接して位置
    規制されるとともに、スタンバイシーク時前記移動駆動
    手段により第一と第二のキャリッジが移動されるとき、
    前記第二のキャリッジが前記カバーと当接された状態で
    滑動するよう前記カバーもしくは前記第二のキャリッジ
    の当接部分の少なくとも一方は摩擦係数の小さな滑面部
    材で構成したことを特徴とする磁気記録装置。
JP23369586A 1986-10-01 1986-10-01 磁気記録装置 Expired - Lifetime JPH0828026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23369586A JPH0828026B2 (ja) 1986-10-01 1986-10-01 磁気記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23369586A JPH0828026B2 (ja) 1986-10-01 1986-10-01 磁気記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6387669A JPS6387669A (ja) 1988-04-18
JPH0828026B2 true JPH0828026B2 (ja) 1996-03-21

Family

ID=16959098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23369586A Expired - Lifetime JPH0828026B2 (ja) 1986-10-01 1986-10-01 磁気記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0828026B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2598026B2 (ja) * 1987-07-28 1997-04-09 株式会社東芝 フロッピーディスク装置のキャリッジ機構
JPH0495263A (ja) * 1990-08-10 1992-03-27 Teac Corp ヘッドキャリッジ装置
JP2812938B2 (ja) * 1997-07-02 1998-10-22 シチズン時計株式会社 磁気ディスク装置
JP2812937B2 (ja) * 1997-07-02 1998-10-22 シチズン時計株式会社 磁気ディスク装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6387669A (ja) 1988-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5907452A (en) Apparatus and method to dampen flex cable vibration to disk drive actuator
US6771467B2 (en) Vibration-canceling mechanism and head gimbal assembly with the vibration-canceling mechanism
US7667925B2 (en) Hard disk drive
US5278709A (en) Assembly of compact disk drive having a glass disk with a magnesium head arm assembly and a steel motor hub
JPH0982052A (ja) ディスク記録再生装置のヘッドアクチュエータ機構
JPH11162086A (ja) 磁気ヘッド支持装置
US7230798B2 (en) Head support device and disk drive using the same
JPH0828026B2 (ja) 磁気記録装置
US20050185330A1 (en) Disk clamping apparatus for data storage device
JP4062262B2 (ja) ヘッド支持装置およびそれを用いたディスク装置
JP2570702B2 (ja) 磁気記録装置
JPS63191384A (ja) 磁気記録装置
JPS6356624B2 (ja)
JPS6387672A (ja) 磁気記録装置
JP2004134029A (ja) サスペンション、ヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたヘッドアームアセンブリ及び該ヘッドアームアセンブリを備えたディスク装置
JP2000132927A (ja) 磁気ディスク装置
JPS6387670A (ja) 磁気記録装置
JPS6390080A (ja) 磁気記録装置
JPS6387668A (ja) 磁気記録装置
JPS6387667A (ja) 磁気記録装置
JPS6387661A (ja) 磁気記録装置
JPS6387666A (ja) 磁気記録装置
JPS6387674A (ja) 磁気記録装置
JPS6387645A (ja) 磁気記録装置
JPS6387671A (ja) 磁気記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term