JPH08280006A - 車両周辺監視装置 - Google Patents

車両周辺監視装置

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JPH08280006A
JPH08280006A JP7081100A JP8110095A JPH08280006A JP H08280006 A JPH08280006 A JP H08280006A JP 7081100 A JP7081100 A JP 7081100A JP 8110095 A JP8110095 A JP 8110095A JP H08280006 A JPH08280006 A JP H08280006A
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一友 藤浪
Kazuyuki Sasaki
一幸 佐々木
Toshiaki Ozaki
敏明 尾崎
Naoto Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CCDカメラの特性の焦点距離のばらつきに
起因する背景画像の消去不良を防止できる車両周辺監視
装置を提供する。 【構成】 右側撮像手段11R及び左側撮像手段11L
からの画像情報に基づいて車両の周辺を監視する車両周
辺監視装置において、撮像手段1の撮像倍率の差を補正
する倍率補正手段41aと、前記撮像手段1からの画像
情報に基づいて背景画像情報を除去して物体画像情報を
抽出する物体抽出手段41bと、前記画像情報と前記物
体画像情報に基づいて物体のエッジを検出し、この検出
結果を物体エッジ情報として出力する物体エッジ検出手
段41cとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両の周
辺を監視して車両運転における運転者の安全確認を支援
するのに有効に適用される車両周辺監視装置にかかり、
より詳細には、車両に設置された2台のカメラ(撮像手
段)により撮像された画像情報に基づいて障害物などの
物体を認識する方式の車両周辺監視装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両周辺監視装置として
は、例えば特開平4−261000号公報及び特開平4
−301513号公報(以下これらを総括して従来装置
という)に示された装置があった。この従来装置は、車
両の所定位置に互いに所定距離だけ水平方向に離間して
配置された右側カメラ及び左側カメラと、これらのカメ
ラからの画像信号を一時的に蓄える右側フレームメモリ
及び左側フレームメモリとを有している。これらのフレ
ームメモリは複数の画素から構成されており、この右側
あるいは左側フレームメモリの一方に蓄えられた画像信
号を参照して隣接する画素との輝度差に基づいて物体の
エッジ点を検出する。
【0003】そして、この一方のフレームメモリの画像
信号を基準とし、この一方のフレームメモリにおける画
像信号に対して他方のフレームメモリの画像信号をその
位置を順次シフトしながら重ね合わせるとともにその重
ね合わせ状態における両画像データの差分を算出する。
そして、この差分が最小となるシフト量を両カメラにお
ける視差として取得し、この視差に基づいて前記物体と
カメラとの相対距離を算出していた。
【0004】このような従来装置において、重ね合わせ
る画像信号の中には、高さ「0」(路面上)の画像、例
えば路面上に描かれた白線や文字あるいは模様などが含
まれている。そして、このような路面上の画像も演算対
象とされている。しかしながら、この路面上の画像につ
いては車両の走行などには障害とならないので、この路
面上の画像についての検出動作は不要な処理となる。そ
して、この不要な処理のために処理時間が長くなってし
まう問題点があった。
【0005】この問題点を解決することを目的として、
本出願人は、特願平6−42433号(以下先願装置と
いう)にて、路面上の画像を除去することにより物体画
像のみを抽出するとともにこの抽出した物体画像につい
てそのエッジを検出し、そしてこのエッジに基づいて物
体の位置を認識する車両周辺監視装置を提案した。以
下、この先願装置について説明する。
【0006】この先願装置は、図13に示す装置構成を
有している。同図において、1は撮像手段としての撮像
部、2は車両の転回情報を出力する舵角検出部、3は画
像情報などを蓄える記憶部、4は各種演算処理を実行す
るデータ処理部、5は障害物の位置あるいはメッセージ
を表示する表示部、6は警報音あるいは音声ガイダンス
を発生する音声指示部である。
【0007】上記撮像部1は、右側CCDカメラ11R
と、左側CCDカメラ11Lと、右側CCDカメラ11
Rにより撮像された映像情報を投影する右側イメージプ
レーン12Rと、左側CCDカメラ11Lにより撮像さ
れた映像情報を投影する左側イメージプレーン12Lと
を有している。そしてこの撮像部1は、図15に示すよ
うに、車両100の後方中央部の高さHの位置に、車両
の後方に向けて取り付けられている。そして撮像部1を
構成する一対のCCDカメラ11R及び11Lは、所定
距離隔てて互いに平行に且つ俯角θS で取り付けられて
いる。これによりこの撮像部1は車両後方の監視領域1
00a〔100a(11R)及び100a(11L)〕
を撮像する。
【0008】舵角検出部2は、ハンドルの回転量及び回
転方向を検出するハンドル舵角センサや操舵輪(一般的
に前輪)の操舵角を検出する操舵角センサ(いずれも図
示せず)などにより構成され、これらのセンサからの検
出信号により車両の転回方向を転回情報として出力す
る。記憶部3は、撮像部1の右側イメージプレーン12
Rに投影された映像情報を右側画像信号として一時的に
蓄える右側フレームメモリ31Rと、同じく左側イメー
ジプレーン12Lに投影された映像情報を左側画像信号
として一時的に蓄える左側フレームメモリ31Lと、右
側及び左側フレームメモリ31R及び31Lに蓄えられ
た画像信号のそれぞれに対し所定の補正処理を施した補
正画像情報を保持する右側補正画像メモリ32R及び左
側補正画像メモリ32Lと、後述する差分画像、微分画
像及びエッジ画像をそれぞれ保持する差分画像メモリ3
3、微分画像メモリ34及びエッジ画像メモリ35とを
有している。そしてこれらの各メモリ31〜35はm行
n列の構成を有し、例えば512画素(m)×512画
素(n)のメモリとして構成されている。そして、この
メモリを構成する各画素には、例えば256階調の輝度
値データが格納されている。
【0009】データ処理部4は、動作プログラムが格納
されたROM42と、この動作プログラムに従って動作
するCPU41と、CPU41の動作時において必要な
情報を一時格納するRAM43とを有している。表示部
5は、ディスプレイ51を有し、このディスプレイ51
はCPU41から出力された表示画像信号に基づいて、
物体の車両との相対位置を表示したりあるいは運転者に
対するメッセージを表示したりする。音声指示部6は、
CPU41から出力されたブザー音信号あるいは音声ガ
イダンス信号に基づいて、スピーカ61からブザー音あ
るいは音声ガイダンスを出力する。
【0010】このような構成を有する先願装置では、撮
像部1からの映像信号に基づいて物体(障害物)の検出
及びこの物体と車両との相対位置の算出が行われる。ま
ず、撮像部1による画像の取込処理について説明する。
撮像部1により撮像された映像信号は、一旦イメージプ
レーン12R及び12Lに投影された後、右側フレーム
メモリ31R及び左側フレームメモリ31Lにそれぞれ
画像情報、すなわち各画素毎の輝度値データとして格納
される。この右側フレームメモリ31R及び左側フレー
ムメモリ31Lに格納された画像情報は、右側CCDカ
メラ11R及び左側CCDカメラ11L(以下、両者を
総称する際には単にCCDカメラ11という)が有する
レンズの歪曲収差を含んだ画像となっている。そしてこ
の歪曲収差は後述する物体の位置検出における誤差の原
因となる。
【0011】すなわち、格子状の模様を撮像した場合に
ついて考えると、CCDカメラ11のレンズに収差がな
いときには、図14(a)に示すようにこの格子状の模
様がそのままフレームメモリ31に格納される。また、
そのレンズに収差があるときには、図14(b)に示す
ように光軸を中心としてその中央部の画像が外方に膨ら
んだ樽形に歪曲した画像、あるいは図14(c)に示す
ように光軸を中心としてその中央部の画像が内側に湾曲
した糸巻形に歪曲した画像がフレームメモリ31に格納
される。
【0012】そしてデータ処理部4は、上記図14
(b)あるいは図14(c)に示すような歪曲画像に対
して補正処理を施すことにより補正画像情報を生成し、
この補正画像情報を右側補正画像メモリ32R及び左側
補正画像メモリ32Lに格納する。この補正画像情報に
ついても、先の画像情報と同様に、各画素毎の輝度値デ
ータとして格納される。以下、この画像の歪曲収差の補
正処理について説明する。
【0013】図14(d)に示すように、歪曲収差が無
い時の点P(x0 ,y0 )が歪曲収差によって点P′
(x,y)に結像したものとすると、その収差量Dは次
式(1)により表すことができる。 D=[(x0 −x)2 +(y0 −y)2 0.5 ・・・(1)
【0014】そして、図14(b)あるいは図14
(c)に示すような歪曲画像において、その収差量Dは
光軸からの距離の3乗に比例して大きくなる。すなわ
ち、レンズの中心点より点Pまでの距離の3乗に比例す
るので、上記式(1)の右辺は、次式(2)により表す
ことができる。 [(x0 −x)2 +(y0 −y)2 0.5 =k1 [(x0 2−y0 20.5 3 ・・・(2) 上記式中、k1 はレンズによって定まる比例定数
【0015】従って、レンズに歪曲収差が存在する場合
は、例えば次式(3)の演算を行うことによりこの歪曲
収差を補正することができる。 x0 ≒x(1−k1 (x2 +y2 )) y0 ≒y(1−k1 (x2 +y2 )) ・・・(3)
【0016】ところで、この式(3)の演算により画像
の歪曲収差の補正を行った場合には、隣接画素間の距離
が離れてしまい画像の抜けが生じることがある。データ
処理部4は、この画像の抜けに関し、隣接する画素の情
報に基づいて補間を行う。そして、このような補正処理
及び補間処理が施された画像情報は、補正画像情報とし
て右側補正画像メモリ32R及び左側補正画像メモリ3
2Lにそれぞれ格納される。以上で撮像部1による画像
の取込処理が終了する。
【0017】次いで、データ処理部4は、この補正画像
情報に基づいて、撮像された画像における位置の算出、
背景画像(高さ「0」の画像)の除去、物体のエッジ画
像の生成などを行う。以下、これらの処理について説明
する。
【0018】まず、撮像画像に基づいて位置を算出する
処理について説明する。上記撮像部1すなわちCCDカ
メラ11は、図15にて説明したように、車両後方の所
定位置に設置俯角θS で取り付けられており、監視領域
100aを撮像している。従って、撮像部1による撮像
画像はこの所定位置を基準とした画像となっているの
で、この撮像画像から算出した位置もこの所定位置を基
準とした位置となっている。そこで、以後の説明を容易
にするため、図16に示すように、この所定位置すなわ
ちカメラ設置位置を基準とした座標をX′,Y′,Z′
で表わし、路面を基準とした座標をX,Y,Zで表わす
ものとする。
【0019】そして、このカメラ設置位置を基準とした
X′,Y′,Z′座標系においては、図17(a)に示
すように、Z′軸はCCDカメラ11のレンズ光軸とし
て定義され、上記X′軸は路面と平行な軸として定義さ
れ、また上記Y′軸はZ′軸とX′軸の双方に直交する
軸として定義されている。従って、右側CCDカメラ1
1R及び左側CCDカメラ11Lは、それぞれのレンズ
光軸がZ′軸と一致するように配置されている。また、
X′軸に関し、このX′軸上にそれぞれのレンズの中心
点が位置するよう配置されるとともに互いに距離dxa
だけ離間して配置されている。以後の説明を容易にする
ため、X′,Y′およびZ′軸の原点Oを左側CCDカ
メラ11Rのレンズの中心として定義することとする。
【0020】以上のように設置されたCCDカメラ11
によって撮像された点P(XP ′,YP ′,ZP ′)
は、右側補正情報メモリ32RにPR (xRP,yRP)と
して保持され、左側補正情報メモリ32LにP
L (xLP,yLP)として保持される。
【0021】そしてこの点PのZ′座標ZP ′は、図1
7(b)のX′Z′平面における模式図で示すように、
三角形の相似にて求めることができる。すなわち、この
距離ZP ′は、次式(4)で表すことができる。 ZP ′=dxa・f/(xLP−xRP) ・・・(4) 上記式中、dxaは両レンズの間隔 fはレンズの焦点距離
【0022】同様に点PのX′座標XP ′についても、
図17(b)のX′Z′平面の模式図で示すように、三
角形の相似にて求めることができる。そして点PのY′
座標YP ′についても、図示しないY′Z′平面を想定
することにより、同様にして求めることができる。すな
わち、これら点PのX′座標XP ′及びY′座標YP
は、それぞれ次式(5)及び式(6)で求めることがで
きる。 XP ′=ZP ′xLP/f =dxa・xLP/(xLP−xRP) ・・・(5) YP ′=ZP ′yLP/f =dxa・yLP/(xLP−xRP) ・・・(6) なお、上記座標XP ′に関し、その基準座標を右側CC
Dカメラ11Rと左側CCDカメラ11Lの間とする場
合には、上式(5)で算出された座標XP ′と両レンズ
の間隔dxaの1/2の差分をとればよい。
【0023】以上の式(4)〜式(6)にて算出された
X′Y′Z′座標系における点P(XP ′,YP ′,Z
P ′)は、上述したようにカメラ設置位置を基準とした
座標系の座標値であるので、この座標値を路面を基準と
したXYZ座標系における座標値に変換する必要があ
る。この場合、撮像部1(CCDカメラ11)の俯角が
θS であるとすれば、X′Y′Z′座標での点Pの座標
(XP ′,YP ′,ZP ′)と路面を基準としたXYZ
座標との関係は上記図16で示すようになる。
【0024】従って、上式(4)〜式(6)で算出した
座標(ZP ′,YP ′,XP ′)は、次式(7)〜式
(9)の実行により、XYZ座標系における点Pの座標
(XP,YP ,ZP )に変換することができる。 XP =XP ′ ・・・(7) YP =H−ZP ′cos θS +YP ′sin θS ・・・(8) ZP =ZP ′sin θS +YP ′cos θS ・・・(9)
【0025】次に、データ処理部4による物体の認識処
理について説明する。まず、背景画像(高さ「0」の画
像)の除去処理について説明することとする。図18
(a)は右側CCDカメラ11Rで撮像された後、上述
した歪曲収差補正が施され、そして右側補正画像メモリ
32Rに保持された右側補正画像を示している。同図に
おいて、300は路面上に画かれた白線、また200は
ポール状の物体である。ここで、この右側補正画像メモ
リ32Rに保持されている右側補正画像に関し、その全
ての画像が高さ「0」の背景画像すなわち路面上に描か
れている画像だと仮定する。そしてこのように仮定した
右側補正画像に基づき、この右側補正画像があたかも左
側CCDカメラ11Lの撮像位置で撮像された画像(投
影画像)となるよう変換処理を行う〔図18(b)〕。
【0026】以下、この投影画像の変換処理について説
明する。ここで、右画像の点PR (xRP,yRP)に対応
する投影画像の点をPL ′(xLP′,yLP′)とする。
図16に示すように、カメラ座標のX′軸と路面座標の
X軸は平行であり、また、カメラによって撮像する走査
線のx軸(図17のxL 軸およびxR 軸)も共に平行で
あるとすると、同一物体を撮像した場合の撮像画像のy
L とyR 値は一致する。そして、画像の全てが路面上で
あるとすれば、上式(8)で示すYP の値は0となる。
以上から次式(10)及び式(11)を導くことができ
る。そして、式(11)のZP ′およびYP ′に式
(4)のZP ′及び式(6)のYP ′を代入することに
より、式(12)に示すように、xLP′を求めることが
できる。
【0027】 yLP′=yRP ・・・(10) 0=HP −ZP ′cos θS +YP ′sin θS ・・・(11) xLP′=(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H+xRP ・・・(12) 上式(10)及び式(12)の演算を行なうことによ
り、データ処理部4は、投影画像〔図18(b)〕を作
成する。
【0028】そして、このようにして作成した投影画像
を左側補正画像に重畳すると図18(c)のようにな
る。すなわち、右側CCDカメラ11Rで撮像された画
像を投影した場合、路面上に画かれている白線等の模様
は左側CCDカメラ11Lで撮像された模様と位置、輝
度共に一致し、物体が路面より高くなるに従って差が大
きくなる。従って、左画像データと投影画像データの差
分をとることにより、高さのある物体を構成する画素以
外の路面を構成する画素の輝度値は値「0」または値
「0」に近い値となる。そして所定しきい値以下を値
「0」とすれば、全て値「0」となる。このようにし
て、左画像データと投影画像データの差分をとることに
より、その差分画像は図16(d)に示すように、路面
画像(高さ「0」の背景画像)が除去され、高さのある
部分のみが値「0」以外の値として取り出される。そし
て、この差分画像については記憶部3の差分画像メモリ
33に格納される。
【0029】ところで、上記投影画像には誤差が含まれ
ており、これにより上記差分画像〔図18(d)〕につ
いては、その路面画像が残ってしまう場合がある。この
ため、投影画像と左側補正画像との差分画像を生成する
場合には次のような処理を行なう。すなわち、図19
(a)及び(b)に示すように、投影画像の各画素の輝
度値I1 〜I7 と対応する左側補正画像の各画素の輝度
値I1 ′〜I 7 ′の差分を順次求め、その差分値が所定
値I0 以上となった画素〔画素I5 に相当〕について
は、図19(c)に示すように、画素I5 ′に隣接する
画素I4′及びI6 ′との差分を求める。そして、その
差分の最小値(同図の画素I4 ′との差分値)をその画
素に対する差分値とする。
【0030】このようにして撮像画像中の高さ「0」の
背景画像を除去し、高さのある画像すなわち物体の画像
のみを抽出する。これに続いて、抽出した物体画像につ
いてのエッジの抽出処理が行われる。次いで、この物体
エッジ抽出処理について説明する。
【0031】この物体エッジ抽出処理は、左側補正画像
メモリ32Lに格納された画像情報に基づいて行われ
る。すなわち、左側補正画像メモリ32Lに格納されて
いる左側補正画像に関し、そのm行n列の画像データの
輝度値Im,n を水平方向すなわち図15におけるX′軸
方向に走査し、次式(13)の演算によって微分画像を
生成する。 |Im,n+1 −Im,n |≧E0 ならば Em,n =1 |Im,n+1 −Im,n |<E0 ならば Em,n =0 ・・・(13) 上記式中、E0 はしきい値
【0032】この微分画像は、図20(b)に示すよう
に、物体や路面に画かれている文字等の縦方向エッジ部
分が「1」に、その他の部分は「0」となった画像とな
る。そして、この微分画像は記憶部3の微分画像メモリ
34に格納される。このようにして求めた微分画像〔図
20(b)〕と、前述した路面画像除去処理で生成され
差分画像メモリ33に保持された差分画像〔図18
(d)〕と重ね合せてアンドを取ると、図20(c)で
示す物体のエッジ部分のみが抽出された物体エッジの画
像が生成される。この物体エッジ画像については、エッ
ジ画像メモリ35に格納される。
【0033】そしてデータ処理部4は、このエッジ画像
メモリ35に格納された物体エッジ画像に基づいて物体
を認識するとともに物体エッジと車両との相対位置を演
算する。さらに車両の転回情報から車両の進路を予測す
るとともにこの予測進路に基づいて認識した物体と車両
との衝突を予測し、必要があれば警報などを発して運転
者に注意を促す。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】このような先願装置に
おいては、撮像部1により撮像された映像信号に基づい
て、高さ「0」である背景画像すなわち路面画像を除去
することにより物体のエッジ画像を生成し、生成したエ
ッジ画像に基づいて物体と車両との相対位置などを算出
するように構成したので、無用な演算処理が省け、処理
を高速化できるという利点があり良い方法である。
【0035】ところで、この先願装置においては、上述
した各種演算を行うためのパラメータとして、右側CC
Dカメラ11Rのレンズ中心と左側CCDカメラ11L
のレンズ中心の配設間隔dxa、これら各レンズの焦点
距離f、CCDカメラ11の設置高さH、CCDカメラ
11の設置俯角θS などを用いている。そして、上記C
CDカメラ11に関し、右側CCDカメラ11Rと左側
CCDカメラ11Lの焦点距離fすなわち撮像倍率に差
異があった場合には、それぞれにより撮像された画像情
報における被写体の大きさが相違してしまい、上述した
背景画像の除去を行うことができなかった。この対策と
して、複数のCCDカメラの中から特性の一致するCC
Dカメラ11を選択する方法が行われていたが、この方
法ではCCDカメラ11を選択する手間と多量のCCD
カメラを用意する必要があり経済的ではなかった。
【0036】また、上述した各パラメータ(以下設置パ
ラメータという)がずれた場合には、計算で算出した座
標値と実際の座標値の差となり検出誤差を生じる。そし
て、本来「路面画像」として認識されなければならない
高さ「0」の背景画像が、高さのある物体すなわち「障
害物」として認識されてしまう。従って、この設置パラ
メータを一定な値とするためには、撮像部1の車両10
0への取り付けを正確に行なう必要があり取り付けに時
間を要していた。また、撮像部1を車両100の所定位
置に正確に取り付けたとしても時間の経過によりこの取
付位置がずれてしまうので、設置パラメータを一定値に
維持することが困難であった。
【0037】以上のように、この先願装置においては、
上述した点においてさらなる改良の余地があった。よっ
て本発明は、このような改良点に鑑み、CCDカメラの
特性の焦点距離のばらつきに起因する背景画像の消去不
良を防止できる車両周辺監視装置を提供することを主た
る課題とし、上記設置パラメータのばらつきによる路面
画像の誤認識を防止し、物体を精度良く抽出できる車両
周辺監視装置を提供することを他の課題とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明によりなされた車両周辺監視装置を図1の基本構
成図に基づいて説明する。すなわち、本発明の車両周辺
監視装置は、車両の所定位置に配置されるとともに所定
距離離間して設置された右側撮像手段11R及び左側撮
像手段11Lを備えた撮像手段1からの画像情報に基づ
いて車両の周辺を監視する車両周辺監視装置において、
前記右側撮像手段11Rからの右側画像情報を保持する
右側画像保持手段31Rと、前記左側撮像手段11Lか
らの左側画像情報を保持する左側画像保持手段31Lと
を有する画像保持手段31と、前記右側画像情報あるい
は左側画像情報の少なくとも一方の画像情報を拡大縮小
補正することにより、この一方の画像情報における被写
体の大きさと他方の画像情報における被写体の大きさを
一致させるようその画像情報を拡大縮小補正する倍率補
正手段41aと、前記倍率補正手段41aにより拡大縮
小補正が施された画像情報に基づいて物体の画像情報を
抽出するとともにこの抽出した物体の画像情報を物体情
報として出力する物体抽出手段41bと、前記画像保持
手段31に保持された画像情報と前記物体情報に基づい
て物体のエッジを検出し、この検出結果を物体エッジ情
報として出力する物体エッジ検出手段41cと、前記物
体情報と前記物体エッジ情報とから車両周辺に存在する
物体を認識することを特徴としている。
【0039】また、前記倍率補正手段41aは、前記右
側撮像手段31Rあるいは左側撮像手段31Lからの画
像情報に基づき倍率変換対象となる画像情報を判定する
対象画像判定手段41eと、前記対象画像判定手段41
eにより倍率変換対象とされた画像情報に対する変換倍
率k3 を取得する補正値取得手段41fとを有すること
を特徴としている。
【0040】また、前記対象画像判定手段41eは、撮
像倍率の高い画像情報を倍率変換対象として選択し、前
記補正値取得手段41fは倍率変換対象として選択され
た画像情報を縮小変換することを特徴としている。
【0041】また、前記補正値取得手段41fは、前記
右側画像情報における複数の着目点とこの右側画像情報
における着目点に対応する左側画像情報の複数の着目点
との視差情報に基づいて補正値を決定することを特徴と
している。
【0042】また、車両の任意の位置に前記撮像手段1
の撮像領域内に測定の基準となる基準画像を投射する基
準画像投射手段7を設け、前記倍率補正手段41aは、
前記基準画像を前記右側撮像手段11Rが撮像すること
により取得された右側基準画像と基準画像を前記左側撮
像手段11Lが撮像することにより取得された左側基準
画像に基づいて撮像手段1からの画像情報を拡大縮小補
正することを特徴としている。
【0043】また、前記右側撮像手段31Rあるいは左
側撮像手段31Lからの画像情報に基づき、前記撮像手
段1の設置状態に起因する視差を補正するための視差補
正情報を出力する視差補正手段41gを設け、前記物体
抽出手段41bは、前記倍率補正手段41aにより拡大
縮小補正が施された画像情報と前記視差補正手段41g
からの視差補正情報に基づいて高さ「0」の背景画像を
除去することを特徴としている。
【0044】また、前記物体エッジ検出手段41cで検
出された物体エッジを利用し、前記画像保持手段31に
保持されている画像情報に基づいて物体の位置を算出す
る物体位置算出手段41dと、前記車両と物体との相対
位置を表示する表示手段5とを設け、前記物体位置算出
手段41dから出力された物体の位置情報に基づいて物
体の前記車両と物体との相対位置を運転者に知らせるこ
とを特徴としている。
【0045】また、前記物体エッジ検出手段41cで検
出された物体エッジを利用し、前記画像保持手段31に
保持されている画像情報に基づいて物体の位置を算出す
る物体位置算出手段41dと、前記車両の転回情報に基
づいて当該車両の進路を予測する進路予測手段41h
と、警報音などの警報を発生する警報手段6とを設け、
前記物体位置算出手段41dから出力された物体の位置
情報と前記進路予測手段41hからの予測進路情報に基
づいて車両と物体の衝突を予測するとともに「衝突す
る」と予測された場合に、前記警報手段6あるいは前記
表示手段5の少なくとも一方により警報を発生すること
を特徴としている。
【0046】
【作用】上記構成において、倍率補正手段41aは前記
右側撮像手段11R及び左側撮像手段11Lにて撮像さ
れた被写体の大きさを一致させるようその画像情報を拡
大縮小補正し、物体抽出手段41bは前記倍率補正手段
41aにより拡大縮小補正が施された画像情報に基づい
て物体の画像情報を抽出する。物体エッジ検出手段41
cは画像保持手段31に保持された画像情報について物
体のエッジを検出する。そして、物体情報と物体エッジ
情報とから車両周辺に存在する物体を認識する。すなわ
ち、撮像手段1の撮像倍率の差を補正する手段を設けた
ので、撮像手段1の焦点距離の差異による被写体の大き
さの差を同一にすることができるとともに設置状態に基
づく路面画像の誤認識をなくすことができる。これによ
り、物体画像の抽出を正確に行うことができる。
【0047】対象画像判定手段41eは前記右側撮像手
段31Rあるいは左側撮像手段31Lからの画像情報に
基づき倍率変換対象となる画像情報を判定し、補正値取
得手段41fはこの対象画像判定手段41eにより倍率
変換対象とされた画像情報に対する変換倍率を取得す
る。すなわち、撮像手段1の撮像倍率を補正するにあた
り撮像手段1からの画像情報に基づいて変換倍率を取得
するように構成したので、装置を簡単に構成することが
できる。
【0048】前記対象画像判定手段41eは撮像倍率の
高い画像情報を倍率変換対象として選択し、前記補正値
取得手段41fは倍率変換対象として選択された画像情
報を縮小変換することにより他方の画像情報の撮像倍率
と同じにする。すなわち、大きく撮像された側の画像情
報を縮小変換するように構成したので、画像の倍率変換
に伴う画像の乱れを少なくすることができる。
【0049】前記補正値取得手段41fは前記右側画像
情報における複数の着目点とこれに対応する左側画像情
報の複数の着目点との視差情報に基づいて補正値を決定
する。すなわち、測定対象とする座標点間の間隔により
倍率補正を行うように構成したので、複雑な演算処理を
必要とせず処理を高速に行うことができる。
【0050】基準画像投射手段7は撮像手段1の撮像領
域内に測定の基準となる基準画像を投射し、前記倍率補
正手段41aはこの基準画像を前記右側撮像手段11R
が撮像することにより取得された右側基準画像と基準画
像を前記左側撮像手段11Lが撮像することにより取得
された左側基準画像に基づいて撮像手段1からの画像情
報を拡大縮小補正する。すなわち、倍率補正用の基準画
像を投射する手段を設けたので、任意の時点で補正動作
を行うことができる。
【0051】視差補正手段41gは前記右側撮像手段3
1Rあるいは左側撮像手段31Lからの画像情報に基づ
いて前記撮像手段1の設置状態に起因する視差を補正す
るための視差補正情報を出力し、前記物体抽出手段41
cは、倍率補正手段41aにより拡大縮小補正が施され
た画像情報と視差補正手段41gからの視差補正情報に
基づいて高さ「0」の背景画像を除去する。すなわち、
撮像手段1の設置状態に関する補正情報を算出する手段
を設けたので、設置状態に基づく路面画像の誤認識をな
くすことができ、物体画像の抽出を正確に行うことがで
きる。また、車両と物体との相対位置を精度良く算出す
ることができる。
【0052】物体位置算出手段41dは物体エッジ検出
手段41cからの物体エッジ情報と画像保持手段31に
保持された画像情報に基づいて物体と車両との相対位置
を算出する。表示手段5は車両と物体との相対位置情報
に基づいて検出された物体についてその車両との相対位
置を運転者に知らせる。すなわち、検出された物体の車
両との相対位置を算出する手段と、この物体を表示する
手段とを設けたので、検出された物体に関し車両との相
対位置を運転者に知らせることができる。
【0053】進路予測手段41hは車両の転回情報に基
づいて当該車両の進路を予測し、表示手段5あるいは警
報手段6は、この予測した車両進路と物体とが「衝突す
る」と予測された場合に警報を発生する。従って、物体
との衝突といった事故を未然に防ぐことができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の車両周辺監視装置を図面とと
もに説明する。なお、本発明による車両周辺監視装置
は、図13にて説明した先願装置とほぼ同様の構成を有
している。すなわち、図2に示すように、右側CCDカ
メラ11R及び左側CCDカメラ11Lなどを有する撮
像部1と、ハンドル舵角センサや操舵角センサとして構
成され車両の転回情報を出力する舵角検出部2と、右側
フレームメモリ31R、左側フレームメモリ31L、右
側補正画像メモリ32R、左側補正画像メモリ32L、
差分画像メモリ33、微分画像メモリ34及びエッジ画
像メモリ35からなる記憶部3と、動作プログラムに従
って動作するCPU41、動作プログラムが格納された
ROM42及び必要な情報を一時格納するRAM43か
らなるデータ処理部4と、運転者に対して物体と車両と
の相対位置やメッセージなどを表示する表示部5と、運
転者に対してブザー音や音声ガイダンスを出力する音声
指示部6とから構成され、これに加えて基準画像を路面
に投射する画像投射部7が設けられている。
【0055】この画像投射部7は、例えば図7(a)に
示すように、撮像部1内に組み込まれ、より詳細には右
側CCDカメラ11Rと左側CCDカメラ11L間のほ
ぼ中央に配置されている。そして、この画像投射部7
は、図7(b)に示すように、光源としての電球71
a、マスクパターン71b及びレンズ71cを有し、電
球71aからの光をマスクパターン71bにより線状の
光とし、この線状光すなわち基準画像をレンズ71cを
介して路面に投射している。
【0056】このマスクパターン71bには、複数のス
リット711〜715がその水平方向(図中マスクパタ
ーン71bの長辺方向)に関して横並びに且つCCDカ
メラ11のレンズの画角にあわせた異なる傾斜角で形成
されている。すなわち、中央部にあるスリット713は
その垂直方向(同短辺方向)に平行に形成され、このス
リット713に隣接するスリット712及び714は上
端側に広がって形成され、これらのスリット712及び
714の外側に位置するスリット711及び715はさ
らに上端側が広がるよう傾斜して形成されている。この
ように、各スリット711〜715をその上端部が末広
がりとなる角度に傾斜して形成することにより、画像投
射部7からの線状光(基準画像)は、遠方に行くに連れ
て外側に広がった光となる。そして、この線状光を撮像
部1により撮像すると、後述するように、これらの各線
状光は互いに平行な光として撮像される。
【0057】また、この画像投射部7を、図7(c)に
示すように、レーザ光源72a、光ファイバーを複数本
並べて板状にしたいわゆるファイバグレーティング72
b及びシリンドリカルレンズ72cから構成して、レー
ザ光源72aから出射されたレーザ光をファイバグレー
ティング72bにて分岐した後にシリンドリカルレンズ
72cを介して線状の光として、路面に投射する構成と
してもよい。
【0058】このような画像投射部7は、例えば図8に
示すように、撮像部1による撮像領域100aにおい
て、その中央部の手前側から奥側に亙る複数の線状光4
01〜405からなる基準画像400を投射する。な
お、この画像投射部7に関し、この画像投射部7は単体
構成とてもよく、この場合、画像投射部7を同図に符号
Aで示すように、撮像部1とは異なる任意の位置に配置
することができる。さらに、この実施例においては、中
央に1本の線状光403を配するとともにその両脇に線
状光401、402、404及び405をそれぞれ2本
ずつ配しているが、この線状光の本数についてはこれに
限定されるものではなく、2本以上の任意数に設定する
ことができる。この場合、これらの線状光については、
後述する倍率補正処理の都合上、互いに等間隔となるよ
う配置される。
【0059】そして本発明においては、上記ROM42
に格納された動作プログラムすなわち上記データ処理部
4による処理動作も異なっている。以下、この処理動作
について図3〜図6のフローチャートを参照して説明す
る。この処理動作においては、まず図3のフローチャー
トにおけるステップS310にて、倍率補正動作が行わ
れる。このステップS310における倍率補正動作は、
具体的には図6のフローチャートによって行われる。
【0060】すなわち、最初にステップS610にて、
右側CCDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lに
よる基準画像の取り込みが行われる。すなわち、このス
テップS610では、まず、図8にて説明した画像投射
部7による監視領域100a内における基準画像400
(線状光401〜405)の投射が行われる。続いて、
撮像部1の右側CCDカメラ11R及び左側CCDカメ
ラ11Lにより投射された基準画像400の撮像が行わ
れる。これにより、それぞれ右側基準画像情報及び左側
基準画像情報としてフレームメモリ31R及びフレーム
メモリ31Lに格納される。
【0061】そして、このフレームメモリ31R及び3
1Lに格納された画像情報に関し、図14で説明した歪
曲収差の補正処理が行われることにより図9(a)に示
す右側基準画像及び図9(b)に示す左側基準画像が生
成される。これらの基準画像は、右側補正メモリ32R
及び左側補正メモリ32Lにそれぞれ格納される。な
お、ステップS610における基準画像の取り込みに関
し、この実施例では上記画像投射部7により投射された
基準画像を用いた場合について説明したが、これを路面
上に描かれた基準画像を取り込むようにしてもよい。こ
の場合、撮像部1の補正を行う毎に工場などに行く必要
があるが、本実施例のように基準画像投射部7を備える
ことにより、この補正処理を任意の時点で行うことがで
きる。
【0062】そして、引き続くステップS620では、
上記ステップS610で取得した左右基準画像に基づい
て、これらの右側及び左側基準画像における対象点群の
座標値を取得する。詳細には、このステップS620で
は、図9にて示すように、走査ライン41cと右側基準
画像401R〜405Rにおける左側エッジとの交点座
標PRc1 〜PRc5 及び走査ライン41cと左側基準画像
401L〜405Lにおける左側エッジとの交点座標P
Lc1 〜PLc5 の取得が行われる。そして、各対象点群の
座標値を取得した後にステップS621に移行する。
【0063】ステップS621では、倍率変換対象とす
る画像を判定する。この実施例においては、撮像倍率が
高い方すなわち被写体が大きく撮像されている側の画像
を倍率変換対象画像として選択し、この対象画像を後の
処理で縮小補正する構成としている。これは、画像の解
像度を考慮したためで、大きく撮像されている画像を縮
小補正する方が、小さく撮像されている画像を拡大補正
するよりも高画質が得易いことに基づいている。但し、
このステップS621において、小さく撮像されている
画像を対象画像として、後の処理でこの対象画像を拡大
補正するように構成しても構わない。
【0064】この対象画像の判定は、上記ステップS6
20で取得した交点座標に基づいて行われる。例えば、
図9(a)の基準画像401Rの交点座標PRc1 と基準
画像403Rの交点座標PRc3 の差分値と、図9(b)
の基準画像401Lの交点座標PLc1 と基準画像403
Rの交点座標PLc3 の差分値とを比較し、差分値の大き
い方すなわち基準光同士の間隔が離れている方〔この例
においては図9(a)〕を撮像倍率の高い画像として判
定する。この判定処理に関し、上記例では基準画像40
1と403の間隔で比較したが、これを隣接する基準画
像同士としてもよく、また基準画像401と405に様
に最も離れている基準画像同士を比較してもよい。そし
てこのステップS621の判定処理が終了するとステッ
プS630に移行する。
【0065】ステップS630では、対象画像に対する
倍率補正値k3 を定める。このステップS630におい
ては、初回の補正値決定動作の場合には倍率補正値k3
を値「1.000」とし、2回目以降の補正値決定動作
の場合すなわち後述するステップS640で「N」と判
定された場合には、この倍率補正値k3 を前回の倍率補
正値より値「0.001」だけ減算した値とする。例え
ば3回目の補正値決定動作においては、2回目の倍率補
正値「0.999」より値「0.001」だけ減算した
値「0.998」が倍率補正値k3 となる。これは、2
つのCCDカメラの焦点距離の差は倍率補正値k3 にし
て1.000〜0.985程度であるので、このよう
な、いわゆる「トライアルアンドエラー」の方法でも処
理速度及び精度の点で充分なものが得られるためであ
る。なお、このステップS630の処理においては、右
側基準画像と左側基準画像の視差に基づいて倍率補正値
3 を算出するように構成しても構わない。そしてこの
ステップS630の補正値決定処理が終了すると、引き
続くステップS631に移行する。
【0066】ステップS631では、上記ステップS6
30にて定められた倍率補正値k3に基づいて対象画像
の拡大縮小処理(この実施例においては縮小処理)が行
われる。この拡大縮小処理は、図11(a)に示すよう
に、その中心に原点としての光軸(0,0)を設定する
とともにi,jの座標系として設定された補正前の対象
画像に対し、上記ステップS630で算出した倍率補正
値k3 を乗算することにより行われる。すなわち、この
ステップS631では、対象画像に対して次式(14)
及び式(15)を実行する。 IPO=iPO×k3 ・・・(14) JPO=jPO×k3 ・・・(15) 上記式中、iPO及びjPOは補正前画像の座標値 IPO及びJPOは補正後画像の座標値
【0067】この処理により、図11(b)にて示すよ
うに、補正前の画像は補正後の座標系I,Jの画像、す
なわち図中点線で示した原画像枠(32a〜32d)の
画像が変換画像枠(32a´〜32d´)の画像に変換
される。上述したように、この実施例においては、撮像
倍率の高い基準画像に対し縮小補正をおこなうので、こ
のステップS631の処理により、縮小変換された右側
基準画像が生成される。そしてS632に移行する。
【0068】ステップS632では、上記ステップS6
31にて拡大縮小補正された基準画像(対象画像)と他
方の基準画像とにおける、対応する座標点対間の視差値
を取得する。すなわちこのステップS632では、まず
図12(a)の模式図で示すように縮小変換された右側
基準画像を左側基準画像に重ね合わせ、図12(b)の
模式図で示すように、原画像枠と変換画像枠のいずれか
小さい方の枠〔この実施例においては変換画像枠(32
a´〜31d´)〕内の画像を対象として、この枠内の
画像に対して右側CCDカメラ11Rからの基準画像4
01Rと左側CCDカメラ11Lからの基準画像401
L、基準画像402Rと基準画像402L、・・・とい
うように互いに対応する基準画像同士の視差421〜4
25を取得する。そしてステップS640に移行する。
【0069】ステップS640では、上記ステップS6
32で取得した視差421〜425が一致しているか否
かを判定する。このステップS640では視差421〜
425の平均視差を算出し、この視差に対するばらつき
を算出する。そしてこのばらつきが所定範囲内であれば
「一致」すなわち「Y」と判定しステップS650に移
行する。また視差値のばらつきが所定範囲外であれば
「非一致」すなわち「N」と判定し、ステップS630
に移行して再度対象画像の拡大縮小処理を実行する。な
お、この判定処理に関し、予めしきい値を設定してお
き、各視差値の平均値からの偏差がこのしきい値以内で
あれば「一致」、しきい値を越えた場合には「非一致」
と判定するように構成してもよい。
【0070】そして、ステップS650では、上記ステ
ップS640で「一致」と判定された倍率補正値k3
データ処理部4のRAM43に格納して、一連の処理を
終了し、図3のフローチャートにおけるステップS31
1に移行する。なお、この図5にフローチャートで説明
した倍率補正動作においては、倍率補正対象となった基
準画像と他方の基準画像との周縁部に空白部分、例えば
図11(b)に示す原画像枠32a〜32dと変換画像
枠32a´〜32d´の差の部分が生じてしまうが、上
述したように、実際の装置における倍率補正値k3
1.000〜0.985程度であり、その補正倍率は微
少であるので、以後の処理においてこの空白部分による
処理の不都合は生じない。
【0071】そして、ステップS311では、「0」補
正値取得動作が行われる。このステップS311におけ
る「0」補正値取得動作は、具体的には図5のフローチ
ャートによって行われる。
【0072】すなわち、最初にステップS510にて、
右側及び左側CCDカメラ11R及び11Lからの基準
画像の取り込みが行われる。すなわち、このステップS
510では、図8にて説明したように、画像投射部7に
よる監視領域100a内における基準画像400の投射
が行われる。続いて、撮像部1の右側CCDカメラ11
R及び左側CCDカメラ11Lにより投射された基準画
像400の撮像が行われる。これにより、それぞれ右側
基準画像情報及び左側基準画像情報としてフレームメモ
リ31R及びフレームメモリ31Lに格納される。
【0073】そして、このフレームメモリ31R及び3
1Lに格納された画像情報に関し、図10で歪曲収差の
補正処理を行うことにより、図9(a)に示す右側基準
画像及び図9(b)に示す左側基準画像を生成し、さら
に上記図6のフローチャートのステップS621にて判
定した倍率補正対象画像に対し、同じくステップS65
0にて格納した倍率補正値を乗算することにより、両基
準画像の大きさ(撮像倍率)を等しくする。同じ撮像倍
率とされたこれらの基準画像は、右側補正メモリ32
R、左側補正メモリ32Lにそれぞれ格納される。この
ステップS510が終了するとステップS520に移行
する。
【0074】ステップS520では、上記ステップS5
10で取得した左右基準画像に基づいて、基準画像にお
ける着目点の座標値を左右基準画像のそれぞれについて
取得する。詳細には、図12(b)における右側基準画
像403Rの左側エッジと走査ライン41cとの交点座
標をPRO(xRPO ,yRPO )として取得し、左側基準画
像403Lの左側エッジと走査ライン41nとの交点座
標をPLO(xLPO ,y LPO )として取得する。そして、
このような座標取得動作を上端の走査ライン41aから
下端の走査ライン41bまで順次行なうことにより一群
の交点座標を取得して、ステップS530に移行する。
【0075】ステップS530では、上記ステップS5
20で取得した交点座標群のそれぞれの交点座標につい
て次式(16)の演算により、右側CCDカメラ11R
と左側CCDカメラ11Lにより撮像された画像が有す
る視差(実視差)Dacを算出し、ステップS540に移
行する。 Dac=xLPO −xRPO ・・・(16)
【0076】ステップS540では、撮像部1の設置パ
ラメータに基づく理論視差Dthを算出する。この理論視
差DthすなわちxLP′−xRPは、上式(12)に基づい
て導かれた次式(17)の演算により算出することがで
きる。 Dth=xLP′−xRP =(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H・・・(17) このステップS540にて理論視差を算出すると、次に
ステップS550に移行する。
【0077】ステップS550では、上記ステップS5
30で算出した実視差Dacと、上記ステップS540で
算出した理論視差Dthとの差分すなわち次式(18)に
より、「0」補正値k2 を算出する。 k2 =Dac−Dth ・・・(18) そして、この算出した「0」補正値k2 をデータ処理部
4のRAM43に格納して一連の「0」補正値取得動作
を終了し、図3のフローチャートのステップS320に
移行する。
【0078】ステップS320では、撮像部1の右側C
CDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lからの映
像情報を右側画像情報及び左側画像情報としてそれぞれ
右側フレームメモリ31R及び左側フレームメモリ31
Lに格納し、ステップS330に移行する。なお、この
ステップS320において取得された画像情報は監視領
域100a内における画像情報であり、この監視領域1
00a内の障害物などを取得するためのものである。従
って、上記ステップS320(図5のフローチャート)
で取得した基準画像とは異なる画像である。そして、ス
テップS330では、補正画像の生成が行われる。すな
わち、右側フレームメモリ31R及び左側フレームメモ
リ31Lに保持された画像情報を読み出すとともにこの
読み出した画像情報に対して図10で説明した歪曲収差
補正処理を行い、そして上記図6のフローチャートのス
テップS621にて判定した倍率補正対象画像に対し、
同じくステップS650にて格納した倍率補正値を乗算
することにより、画像情報に対する撮像倍率補正処理を
行う。そして、このようにして補正処理を施した補正画
像情報をそれぞれ右側補正画像メモリ32R及び左側補
正画像メモリ32Lに格納し、ステップS340に移行
する。
【0079】ステップS340では、左側補正画像メモ
リ32Lに保持された左側補正画像に対し、上式(1
3)の演算処理を行うことによりこの左側補正画像に対
する微分画像〔図20(b)〕を生成するとともにこの
生成した微分画像を微分画像メモリ34に格納する。そ
してステップS350に移行する。ステップS350で
は、図18で説明した投影画像作成処理、すなわち右側
補正画像メモリ32Rに格納されている右側補正画像の
高さを全て「0」と仮定するとともにこの右側補正画像
に対して座標変換処理を施して左側CCDカメラ11L
で撮像した投影画像〔図18(b)〕を作成する。
【0080】このステップS350においては、図5の
フローチャートで取得した「0」補正値k2 を用いるこ
とにより、撮像部1の設置パラメータのばらつきを補正
した投影画像を作成する。すなわち、このステップS3
50においては、次式(19)及び式(20)を実行し
て投影画像を作成する。 yLP′=yRP ・・・(19) xLP′=(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H+xRP+k2 ・・・(20) そして、このステップS350が終了するとステップS
360に移行する。ステップS360では、ステップS
350で作成した投影画像を左側補正画像に重畳〔図1
8(c)〕するとともに両者の差分をとることにより差
分画像〔図18(d)〕を作成し、この作成した差分画
像を差分画像メモリ33に格納する。そしてステップS
370に移行する。
【0081】ステップS370では、物体エッジ画像作
成処理が行われる。すなわち、上記ステップS340で
微分画像メモリ34に保持された微分画像と上記ステッ
プS350で差分画像メモリ33に保持された差分画像
とを重ね合せてアンドを取ることにより、物体エッジ画
像〔図20(c)〕を生成する。そして生成した物体エ
ッジ画像をエッジ画像メモリ35に格納してステップS
380に移行する。ステップS380では、上記ステッ
プS370で作成した物体エッジ画像データのエッジ部
分について、測定すべき物体の左右画像の対応点を右側
補正画像メモリ32Rおよび左側補正画像メモリ32L
より抽出し、ステップS390に移行する。
【0082】ステップS390では、上記ステップS3
70にて抽出した物体エッジの各座標点について図16
及び図17にて説明した3次元位置座標算出動作を行
い、このエッジ画像の3次元座標値を算出する。そし
て、このステップS390における座標位置算出動作で
は、図5のフローチャートで説明した「0」補正値k2
を利用して座標算出を行う。すなわち、このステップS
390では、次式(21)〜式(23)の演算を実行す
ることにより座標値ZP ′、XP ′及びYP ′を算出
し、さらにこの算出した座標値を用いて上式(7)〜式
(9)の演算を実行して座標値ZP 、XP 及びYP すな
わち監視領域100a内の障害物の位置情報を取得す
る。 ZP ′=dxa・f /(xLP−xRP+k2 ) ・・・(21) XP ′=dxa・xLP/(xLP−xRP+k2 ) ・・・(22) YP ′=dxa・yLP/(xLP−xRP+k2 ) ・・・(23) そして、このステップS390が終了すると、図4のフ
ローチャートに示すステップS410に移行する。
【0083】ステップS410では、データ処理部4
は、舵角検出部2からの転回情報、例えばハンドルの舵
角情報を読み込む。そしてステップS420に移行す
る。ステップS420では、上記ステップS410にて
読み込んだ転回情報に基づいて車両の進路を予測し、こ
の予測進路に対し車両の形状情報を加味して車両の予測
軌跡を算出する。そして算出した予測軌跡をRAM43
に格納し、ステップS430に移行する。
【0084】ステップS430では、前記ステップS3
90にて取得した障害物情報に基づき、監視領域100
a内に障害物が存在するか否かを判定する。そしてこの
ステップ430で「存在する」すなわち「有」と判定し
た場合には引き続くステップS440に移行し、一方
「存在しない」すなわち「無」と判定された場合には図
3のフローチャートのステップS300に移行する。
【0085】ステップS440では、上記ステップS4
20にて算出した予測軌跡と、上記ステップS430に
て算出した障害物位置情報に基づいて、障害物のエッジ
間領域と車両とが衝突する可能性があるか否かを判定す
る。そして「衝突の可能性有り」と判定された場合には
ステップS441に移行し、「衝突の可能性無し」と判
定された場合にはステップS442に移行する。
【0086】そしてステップS441では、音声指示部
6により運転者に対してブザー音あるいは音声ガイダン
スの警報を発するとともに、表示部5により車両と障害
物との衝突予測位置及びメッセージを表示する。また、
ステップS442では、表示部5により障害物と車両と
の相対位置を表示する。そして、これらのステップS4
41及びステップS442にて一連の処理を終了して、
図3のフローチャートのステップS300に移行する。
ステップS300では、次の処理動作における補正値す
なわち倍率補正値k3及び「0」補正値k2 を取得する
か否かを判断し、ここで「取得する」すなわち「Y」と
判定した場合にはステップ310に移行して倍率補正値
3 を更新し、続いてステップS311に移行して
「0」補正値k2 を更新する。また「取得しない」すな
わち「N」と判定した場合にはステップS320に移行
して再度一連の処理を行う。この場合の倍率補正値k3
及び「0」補正値k2 は、前回までの倍率補正値k3
び「0」補正値k2 を使用する。
【0087】以上の説明から明らかなように、本発明の
基本構成と実施例とは次の対応関係を有している。すな
わち、撮像手段1は実施例における撮像部1に、右側撮
像手段11R及び左側撮像手段11Lはそれぞれ右側C
CDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lに、画像
保持手段31はフレームメモリ31R及び31Lに、倍
率補正手段41aは図6のフローチャートにおけるステ
ップS610〜S650に、物体抽出手段41bは図3
のフローチャートにおけるステップS340〜S360
に、物体エッジ検出手段41cは同じくステップS37
0に、物体位置算出手段41dは同じくステップS39
0に対応している。
【0088】対象画像判定手段41eは図6のフローチ
ャートにおけるステップS620〜S621に、補正値
取得手段41fは図6のフローチャートにおけるステッ
プS630〜S650に、視差補正手段41gは図5の
フローチャートにおけるステップS510〜S550
に、進路予測手段41hは図4のフローチャートにおけ
るS410〜S420に、表示手段5は表示部5に、警
報手段6は音声指示部6に基準画像投射手段7は画像投
射部7に対応している。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両周辺
監視装置によれば、撮像手段1の撮像倍率の差を補正す
る手段を設けたので、撮像手段1の焦点距離の差異によ
る被写体の大きさの差を同一にすることができるととも
に設置状態に基づく路面画像の誤認識をなくすことがで
きる。これにより、物体画像の抽出を正確に行うことが
できる。
【0090】また、撮像手段1の撮像倍率を補正するに
あたり、撮像手段1からの画像情報に基づいて変換倍率
を取得するように構成したので、装置を簡単に構成する
ことができる。
【0091】また、撮像手段1により、大きく撮像され
た側の画像情報を縮小変換するように構成したので、画
像の倍率変換に伴う画像の乱れを少なくすることができ
る。
【0092】また、測定対象とする座標点間の間隔によ
り倍率補正を行うように構成したので、複雑な演算処理
を必要とせず処理を高速に行うことができる。
【0093】また、倍率補正用の基準画像を投射する手
段を設けたので、任意の時点で補正動作を行うことがで
きる。
【0094】また、撮像手段1の設置状態に関する補正
情報を算出する手段を設けたので、設置状態に基づく路
面画像の誤認識をなくすことができ、物体画像の抽出を
正確に行うことができる。また、車両と物体との相対位
置を精度良く算出することができる。
【0095】また、検出された物体の車両との相対位置
を算出する手段と、この物体を表示する手段とを設けた
ので、検出された物体に関し車両との相対位置を運転者
に知らせることができる。
【0096】また、車両の転回情報に基づいて当該車両
の進路を予測する手段と、この予測した車両進路と物体
とが「衝突する」と予測された場合に警報を発生する手
段とを設けたので、物体との衝突といった事故を未然に
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明の実施例の構成図である。
【図3】同実施例の動作フローチャートである。
【図4】同実施例の動作フローチャートである。
【図5】同実施例の動作フローチャートである。
【図6】同実施例の動作フローチャートである。
【図7】画像投射部7を説明する図である。
【図8】基準画像400を説明する図である。
【図9】倍率補正動作を説明する図である。
【図10】倍率補正動作を説明する図である。
【図11】倍率補正動作を説明する図である。
【図12】倍率補正動作及び「0」補正値取得動作を説
明する図である。
【図13】先願装置の構成図である。
【図14】実施例及び先願装置におけるレンズ収差補正
の説明図である。
【図15】同じく撮像部の取付態様の説明図である。
【図16】同じくカメラ俯角補正の説明図である。
【図17】同じく3次元位置測定の説明図である。
【図18】同じく路面画像除去の説明図である。
【図19】同じく差分画像作成の説明図である。
【図20】同じく物体エッジ検出の説明図である。
【符号の説明】
1 撮像部 11R,11L CCDカメラ 2 舵角検出部 3 記憶部 31R,31L フレームメモリ 35 エッジ画像メモリ 4 データ処理部 41 CPU 42 ROM 43 RAM 5 表示部 6 音声指示部 7 画像投射部 100 車両 200 障害物 300 白線(路面画像) 400 基準画像
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】そして、このようにして作成した投影画像
を左側補正画像に重畳すると図18(c)のようにな
る。すなわち、右側CCDカメラ11Rで撮像された画
像を投影した場合、路面上に画かれている白線等の模様
は左側CCDカメラ11Lで撮像された模様と位置、輝
度共に一致し、物体が路面より高くなるに従って差が大
きくなる。従って、左画像データと投影画像データの差
分をとることにより、高さのある物体を構成する画素以
外の路面を構成する画素の輝度値は値「0」または値
「0」に近い値となる。そして所定しきい値以下を値
「0」とすれば、全て値「0」となる。このようにし
て、左画像データと投影画像データの差分をとることに
より、その差分画像は図18(d)に示すように、路面
画像(高さ「0」の背景画像)が除去され、高さのある
部分のみが値「0」以外の値として取り出される。そし
て、この差分画像については記憶部3の差分画像メモリ
33に格納される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】この物体エッジ抽出処理は、左側補正画像
メモリ32Lに格納された画像情報に基づいて行われ
る。すなわち、左側補正画像メモリ32Lに格納されて
いる左側補正画像に関し、そのm行n列の画像データの
輝度値Im,nを水平方向すなわち図16におけるX′
軸方向に走査し、次式(13)の演算によって微分画像
を生成する。 |Im,n+1−Im,n|≧E ならば Em,n=1 |Im,n+1−Im,n|<E ならば Em,n=0 ・・・ (13) 上記式中、Eはしきい値
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】この対象画像の判定は、上記ステップS6
20で取得した交点座標に基づいて行われる。例えば、
図9(a)の基準画像401Rの交点座標PRC1と基
準画像403Rの交点座標PRC3の差分値と、図9
(b)の基準画像401Lの交点座標PLC1と基準画
像403Rの交点座標PLC3の差分値とを比較し、差
分値の大きい方すなわち基準光同士の間隔が離れている
方〔この例においては図9(a)〕を撮像倍率の高い画
像として判定する。この判定処理に関し、上記例では基
準画像401と403の間隔で比較したが、これを隣接
する基準画像同士としてもよく、また基準画像401と
405様に最も離れている基準画像同士を比較しても
よい。そしてこのステップS621の判定処理が終了す
るとステップS630に移行する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】そして、このフレームメモリ31R及び3
1Lに格納された画像情報に関し、図14で説明した
曲収差の補正処理を行うことにより、図9(a)に示す
右側基準画像及び図9(b)に示す左側基準画像を生成
し、さらに上記図6のフローチャートのステップS62
1にて判定した倍率補正対象画像に対し、同じくステッ
プS650にて格納した倍率補正値を乗算することによ
り、両基準画像の大きさ(撮像倍率)を等しくする。同
じ撮像倍率とされたこれらの基準画像は、右側補正メモ
リ32R、左側補正メモリ32Lにそれぞれ格納され
る。このステップS510が終了するとステップS52
0に移行する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】ステップS520では、上記ステップS5
10で取得した左右基準画像に基づいて、基準画像にお
ける着目点の座標値を左右基準画像のそれぞれについて
取得する。詳細には、図12(b)における右側基準画
像403Rの左側エッジと走査ライン41との交点座
標をPRO(xRPO,yRPO)として取得し、左側
基準画像403Lの左側エッジと走査ライン41nとの
交点座標をPLO(xLPO,yLPO)として取得す
る。そして、このような座標取得動作を上端の走査ライ
ン41aから下端の走査ライン41bまで順次行なうこ
とにより一群の交点座標を取得して、ステップS530
に移行する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】ステップS320では、撮像部1の右側C
CDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lからの映
像情報を右側画像情報及び左側画像情報としてそれぞれ
右側フレームメモリ31R及び左側フレームメモリ31
Lに格納し、ステップS330に移行する。なお、この
ステップS320において取得された画像情報は監視領
域100a内における画像情報であり、この監視領域1
00a内の障害物などを取得するためのものである。従
って、上記ステップS320(図5のフローチャート)
で取得した基準画像とは異なる画像である。そして、ス
テップS330では、補正画像の生成が行われる。すな
わち、右側フレームメモリ31R及び左側フレームメモ
リ31Lに保持された画像情報を読み出すとともにこの
読み出した画像情報に対して図14で説明した歪曲収差
補正処理を行い、そして上記図6のフローチャートのス
テップS621にて判定した倍率補正対象画像に対し、
同じくステップS650にて格納した倍率補正値を乗算
することにより、画像情報に対する撮像倍率補正処理を
行う。そして、このようにして補正処理を施した補正画
像情報をそれぞれ右側補正画像メモリ32R及び左側補
正画像メモリ32Lに格納し、ステップS340に移行
する。タのエッジ部分について、測定すべき物体の左右
画像の対応点を右側補正画像メモリ32Rおよび左側補
正画像メモリ32Lより抽出し、ステップS390に移
行する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 G08G 1/16 C G08B 21/00 H04N 5/225 C G08G 1/16 G06F 15/62 380 H04N 5/225 415 (72)発明者 石川 直人 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の所定位置に配置されるとともに所
    定距離離間して設置された右側撮像手段及び左側撮像手
    段を備えた撮像手段からの画像情報に基づいて車両の周
    辺を監視する車両周辺監視装置において、 前記右側撮像手段からの右側画像情報を保持する右側画
    像保持手段と、前記左側撮像手段からの左側画像情報を
    保持する左側画像保持手段とを有する画像保持手段と、 前記右側画像情報あるいは左側画像情報の少なくとも一
    方の画像情報を拡大縮小補正することにより、この一方
    の画像情報における被写体の大きさと他方の画像情報に
    おける被写体の大きさを一致させるようその画像情報を
    拡大縮小補正する倍率補正手段と、 前記倍率補正手段により拡大縮小補正が施された画像情
    報に基づいて物体の画像情報を抽出するとともにこの抽
    出した物体の画像情報を物体情報として出力する物体抽
    出手段と、 前記画像保持手段に保持された画像情報と前記物体情報
    に基づいて物体のエッジを検出し、この検出結果を物体
    エッジ情報として出力する物体エッジ検出手段と、 前記物体情報と前記物体エッジ情報とから車両周辺に存
    在する物体を認識することを特徴とする車両周辺監視装
    置。
  2. 【請求項2】 前記倍率補正手段は、前記右側撮像手段
    あるいは左側撮像手段からの画像情報に基づき倍率変換
    対象となる画像情報を判定する対象画像判定手段と、前
    記対象画像判定手段により倍率変換対象とされた画像情
    報に対する変換倍率を取得する補正値取得手段とを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視装置。
  3. 【請求項3】 前記対象画像判定手段は、撮像倍率の高
    い画像情報を倍率変換対象として選択し、前記補正値取
    得手段は倍率変換対象として選択された画像情報を縮小
    変換することを特徴とする請求項2記載の車両周辺監視
    装置。
  4. 【請求項4】 前記補正値取得手段は、前記右側画像情
    報における複数の着目点とこの右側画像情報における着
    目点に対応する左側画像情報の複数の着目点との視差情
    報に基づいて補正値を決定することを特徴とする請求項
    2又は3記載の車両周辺監視装置。
  5. 【請求項5】 車両の任意の位置に前記撮像手段の撮像
    領域内に測定の基準となる基準画像を投射する基準画像
    投射手段を設け、 前記倍率補正手段は、前記基準画像を前記右側撮像手段
    が撮像することにより取得された右側基準画像と基準画
    像を前記左側撮像手段が撮像することにより取得された
    左側基準画像に基づいて撮像手段からの画像情報を拡大
    縮小補正することを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載の車両周辺監視装置。
  6. 【請求項6】 前記右側撮像手段あるいは左側撮像手段
    からの画像情報に基づき、前記撮像手段の設置状態に起
    因する視差を補正するための視差補正情報を出力する視
    差補正手段を設け、 前記物体抽出手段は、前記倍率補正手段により拡大縮小
    補正が施された画像情報と前記視差補正手段からの視差
    補正情報に基づいて高さ「0」の背景画像を除去するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の車両
    周辺監視装置。
  7. 【請求項7】 前記物体エッジ検出手段で検出された物
    体エッジを利用し、前記画像保持手段に保持されている
    画像情報に基づいて物体の位置を算出する物体位置算出
    手段と、前記車両と物体との相対位置を表示する表示手
    段とを設け、 前記物体位置算出手段から出力された物体の位置情報に
    基づいて物体の前記車両と物体との相対位置を運転者に
    知らせることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又
    は6記載の車両周辺監視装置。
  8. 【請求項8】 前記物体エッジ検出手段で検出された物
    体エッジを利用し、前記画像保持手段に保持されている
    画像情報に基づいて物体の位置を算出する物体位置算出
    手段と、前記車両の転回情報に基づいて当該車両の進路
    を予測する進路予測手段と、警報音などの警報を発生す
    る警報手段とを設け、 前記物体位置算出手段から出力された物体の位置情報と
    前記進路予測手段からの予測進路情報に基づいて車両と
    物体の衝突を予測するとともに「衝突する」と予測され
    た場合に、前記警報手段あるいは前記表示手段の少なく
    とも一方により警報を発生することを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6又は7記載の車両周辺監視装
    置。
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