JPH0827995B2 - 光学的情報記録担体 - Google Patents

光学的情報記録担体

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JPH0827995B2
JPH0827995B2 JP62040419A JP4041987A JPH0827995B2 JP H0827995 B2 JPH0827995 B2 JP H0827995B2 JP 62040419 A JP62040419 A JP 62040419A JP 4041987 A JP4041987 A JP 4041987A JP H0827995 B2 JPH0827995 B2 JP H0827995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学的に情報の記録・再生を行なう光学的情
報記録担体に関する。
[従来の技術] 近年、社会の情報化が進み、多種多様の情報を効率良
く取扱う手段として、光ディスク、光カード、光テープ
等の光学的情報の記録又は再生を行う情報記録担体及び
情報の記録再生装置が多く提案されている。前記情報記
録担体には、二値化された情報が反射率の変化、ピット
(穴)の有無の様な表面形状の変化に伴う反射光の強度
の変化に変換して検出出来るものがある。
光学的反射率の変化に依る記録担体としては、記録層
にレーザービームなどのエネルギービームをスポット状
に照射して記録層の一部を状態変化させて記録する、所
謂ヒートモード記録材料が提案されている。これらの記
録材料は情報の書き込み後、現像処理などの必要がな
く、「書いた後直読する」事の出来る、所謂DRAW[ダイ
レクト リード アフター ライト(direct read afte
r write)]媒体であって高密度記録が可能であり、追
加書き込みも可能である。
光学的な情報の記録・再生装置に於いて、書き込み・
読み出しのトラックサーボの為、基板表面にあらかじめ
一定の間隔で溝を形成しておく方式がある。この方式で
は溝が読み出しの案内役を果す為、レーザービームのト
ラック制御情報が向上し、従来の溝無し基板を用いた方
式よりも高速アクセスが可能となる。
第4図は従来の密着封止型の光学的情報記録担体の模
式的断面図である。同第4図に於いて、1は樹脂製の透
明基板、2はトラック溝部、3は光記録層、4は接着
層、5は保護基材である。
同第4図に於いて、情報の記録・再生は透明基板1及
びトラック溝部2を通して光学的に書き込みと読み出し
を行なう。光の案内溝に相当するトラック溝の微細な凹
凸を利用してレーザービームの反射光の位相差によりト
ラッキングを行なえる様にしてある。また、透明基板1
のトラック溝部2上に光記録層3を形成し、保護基材5
を接着層4を介して貼り合わせて密着封止型の光学的情
報記録担体は容易に製造されるものである。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の様に従来の光学的情報記録担体はトラック部を
有する透明基板1上に光記録層3を形成し、接着層4を
介して保護基材5を熱圧着する事により製造されるが、
接着層4に使用される接着剤としては熱可塑性接着剤が
一般的であった。これは、光記録層3が接着剤中に含ま
れる物質により変質しやすい場合が多く、重合開始剤、
増感剤或は触媒等を含む様な従来型の硬化型接着剤を使
用することが出来なかったためである。そのうえ、熱可
塑性接着剤の中にも光記録層3を変質させるものがある
ため、接着剤の選択はかなる制限されていた。そのた
め、接着層4を介してのトラック溝部を有する透明基板
1と保護基材5との接着は、密着性が充分でない等の問
題があった。
他方、光記録層が有機系色素により形成された上記の
第4図に示す様な密着封止型の光学的情報記録担体は、
従来より知られている中空構造型の、例えば空気層(又
は空間層)を設けた光ディスクの如き光学的情報記録担
体に比べて、一般に記録感度が低いという欠点があっ
た。例えば、中空構造型である場合、光記録層を構成す
る記録材料が光吸収して光→熱交換により該記録材料が
融解または昇華する事により記録ピット(小穴)を形成
する結果、記録部の透過率や反射率等の光学的特性が著
しく変化する。これに対して、密着封止型の場合は上記
した物理的変化、すなわち融解または昇華によるピット
形成等の形状変化がかなり抑制され、これに代って化学
的変化、例えば光吸収して光→熱交換により光記録層を
構成する記録材料の熱分解等が起こり、変色や脱色によ
る記録ピットを形成する結果、記録部の透過率や反射率
等の光学的特性が変化して記録感度が低下するという欠
点があった。
本発明は、上記の様な従来技術の問題に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは透明基板のトラッ
ク溝部に設けられた光記録層をフィルム被覆層で被覆す
ることにより、光記録層の接着剤による変質を防ぎ、接
着強度の高い接着剤の使用を可能として剥れに対して耐
久性の良い光学的情報記録担体を提供する事にある。
本発明の他の目的は、特に有機系色素を使用した密着
封止型の光学的情報記録担体の記録コントラストの向上
及び/又は記録感度の向上を計り、密着封止型の光学的
情報記録担体に於いても中空構造型並みの記録特性を有
する光学的情報記録担体を提供する事にある。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明は、透明基板のトラック溝を有する表面
上に光記録層、フィルム被覆層及び固定化層をこの順に
有し、該フィルム被覆層は該光記録層の該固定化層に対
向する側の表面を被覆し、且つ該固定化層によって該光
記録層に対する位置が固定されており、また該フィルム
被覆層は該光記録層との接触界面に於いて、該光記録層
に光記録を行わない状態のもとで該光記録層に実質的な
変化を生じさせない樹脂フィルムからなることを特徴と
する光学的情報記録担体である。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は、本発明の密着封止型の光学的情報記録担体
(以下、光記録担体と記す)の模式的断面図および第2
図は全体の構成を一例を示す断面図である。
同図に於いて、1は透明基板、2はトラック溝部、3
は光記録層、6はフィルム被覆層、4aは固定化層、5は
保護基材である。
第1図および第2図に示す様に、本発明の光記録担体
はトラック溝を有する透明基板1のトラック溝部2上
に、例えば有機系色素薄膜からなる光記録層3を設け、
該光記録層3の記録有効部分8の上に樹脂薄膜等のフィ
ルム被覆層を密着させて被覆し、さらにその上に接着剤
等からなる固定化層4aを積層し保護基材5と接着せしめ
ることにより、フィルム被覆層6を光記録層3の上に固
定化してなるものである。
なお、保護基材5を省略して光ディスクとする事が可
能である。また、上記の様に固定化層4aを形成し、保護
基材5を積層すれば光カードや光ディスクとする事も可
能である。いずれにしても、本発明の光記録担体は光記
録層3とフィルム被覆層6とが密着、固定されているこ
とに特徴がある。保護基材5はあってもなくても良い。
透明基板1としては、光学的な記録・再生に於いて不
都合の少ないものが好ましく、使用する光に対して透過
率の高いものであればよく、例えばアクリル系樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル系樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、セル
ロース誘導体などを用いる事が出来る。
トラック溝部の基板への形成には、基板が熱可塑性樹
脂である場合には、融点以上の温度での射出成型や熱プ
レス成型等の方法によりスタンパー型を熱転写する方
法、或いは基板上に光硬化性樹脂組成物を塗布し、スタ
ンパー型を密着させ、紫外線等を照射して該光硬化性樹
脂組成物を硬化させる方法によりスタンパー型を光転写
する方法等により実施される。
熱転写法の場合には、トラック部と透明基板は同一体
であるのに対して、光転写法の場合には、トラック部は
透明基板と同一体ではなく接着されている。或は、スタ
ンパー型の転写法とは別に、エッチング可能な所望の厚
みの透光性薄膜を有する透明基板上にレジスト膜を形成
してトラック溝のパターンを有するフォトマスクを介し
て露光し、現像してレジストパターンを形成して、レジ
ストパターンをマスクとして該薄膜をエッチングしてト
ラック部を基板に形成することも出来る。
トラック溝部2の溝の幅は、光カードの場合通常2乃
至4μmが、光ディスクの場合通常0.8μm前後であ
り、トラックピッチは前者で8μm乃至15μm、後者で
1.6μm前後である。
また、溝の深さは使用する光源の波長をλ、透明基板
1の屈折率をnとすると、λ/4n(またはλ/8n)の奇数
倍がトラッキング信号検出の為には好ましい。溝部の成
型性の再現性を考慮に入れると、位相成分のみによる干
渉効果による反射光量の検出が困難な場合があり、かか
る場合には、振幅成分の強度変化をも考慮して反射光量
の検出を制御する為に理論的な溝の深さを変更する場合
もあるので規定は出来ない。トラック溝部2に光記録層
3を形成する場合、接着性向上、光学特性(例えば透過
率や反射率)の向上、基板からのガス放出に対するガス
バリヤー性の向上、光記録層の保存安定性、再生光によ
る劣化防止の為の導熱性向上などの目的でプライマー処
理や下引き層の形成、またはコロナ処理、UV−オゾン処
理、プラズマ処理などを施す事もある。
光記録層3は、使用する光の波長付近、例えば、再生
光のエネルギービームの波長が650nm以上、特に700〜90
0nmである場合には、記録部であるピット等に於ける反
射率と未記録部のそれとの差が大きいものが好ましく、
また、記録する為には上記の波長域に吸収のある事が必
要である。また、エネルギービームの照射によって反射
率の変化が生ずるのに必要とされるエネルギーが小さい
方が好ましい。更に、再生光のエネルギービームによっ
て記録部(ピット等)および未記録部の反射率が変化し
難いものが好ましい。
例えば、Te,Sb,Mo,Ge,V,Sn等の酸化物、Te−Sn,TeOx
−Geなどの化合物、Te−CH4,Te−CS2,Te−スチレン,Sn
−SO2,GeS−Sn,SnS−Sなどの金属と有機化合物、また
は無機硫化物との複合物、ニトロセルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂中に銀等の金属
粒子を分散させたもの、この様な熱可塑性樹脂の表面に
金属粒子を凝集させたもの、カルコゲン或は発色型MoO3
−Cu,MoO3−Sn−Cu等が用いられる。
また、エネルギービームで光学的な物性変化可能な有
機薄膜は溶液または分散系による連続塗布が可能で量産
製造に好ましいものである。
例えば、アントラキノン誘導体(特にインダスレン骨
格を有する物)、ジオキサジン化合物及びその誘導体、
トリフェノジチアジン化合物、フェナンスレン誘導体、
シアニン化合物、メロシアニン化合物、ピリリウム系化
合物、キサンテン系化合物、トリフェニルメタン系化合
物、クロコニウム系色素、アゾ色素、クロコン類、アジ
ン類、インジゴイド類、ポリメチン系色素、アズレン
類、スクアリウム誘導体、硫化染料及び金属のジチオラ
ート錯体等を挙げる事が出来る。
また、これらの色素に対し、これら色素の励起種に対
して消光剤となるものを混合した色素組成物でもよい。
例えば、消光剤は以下に挙げるもののうちより、色素と
溶媒に対する相溶性を考慮して選択する。添加量は、色
素に対し、数重量%乃至50重量%が可能であるが、少な
いと消光剤としての効果が余り見られず、また50重量%
をこえて添加するとヒートモード記録材料の絶対量の低
下から感度の減少が観測される。従って、色素に対し
て、10重量%乃至30重量%が好ましい。特に、感度の劣
化を伴わず効果が高いものは、20重量%前後である。
かかる消光剤としては、各種金属キレート化合物、特
にZn,Cu,Ni,Cr,Co,Mn,Pd,Zrを中心金属とする多座配位
子、例えばN4,N2O2,N2S2,S4,O2S2,O4等の四座配位
子、またはN2O,NO2,NS2,O3,NOS等の三座配位子と他
の配位子、例えば水、アンモニア、ハロゲン、フォスフ
ィン、アミン、アルシン、オレフィン等、或は2つの二
座配位子N2,NO,O2,S2の四配位型の他、ビスシクロペン
タジエニル配位子、シクロペンタジエニル−トロピリニ
ウム配位子系、或は上記の組み合わせ等から成るものの
他、各種の芳香族アミン類やジアミン類、含窒素芳香族
及びそのオニウム塩、例えばアミニウム塩、ジイモニウ
ム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、キノリニ
ウム塩等が挙げられる。更に、含酸素芳香族の塩である
ピリリウム塩等でも良い。また、これらの消光剤を複数
組み合わせて使用する事も可能で、色素組成物の塗布
性、塗布被膜の安定性、光学的特性(反射率や透過
率)、記録感度等を考慮して適宜組成比を変える事が出
来る。
上記した有機系色素又は色素組成物から成る光記録層
3は公知の塗布方法により形成される。例えば、ディッ
プコート、スプレーコート、スピナーコート、バーコー
ト、ブレードコート、ロールコート、カーテンコート等
の方法を挙げる事が出来る。光記録層3の厚さは、概
ね、500乃至2000Å位であり、好ましくは1000Å前後で
ある。特に記録感度の点からは厚さは薄く、再生時のS/
N比の点からは厚めの方が望ましく、色素の種類により
その最適膜厚は異なる。
本発明に於けるフィルム被覆層6としては、樹脂薄膜
であって、且つ前記の光記録層との接触界面に於いて、
光記録層と少なくとも未記録状態に於いて、実質的な変
化を起こさない材料である事が必要で、固定化層に使用
される接着剤の光記録層への影響を防止し、また記録時
に於いて、照射エネルギーの光記録層の光→熱交換によ
り発生すると思われる熱エネルギーにより容易に変形す
るものである事が望ましい。この点で、熱可塑性樹脂薄
膜はフィルム被膜層として好ましいものである。例え
ば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ビニル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、
ポリアミド樹脂、ビニリデン樹脂、セルロース誘導体或
はこれらの共重合体である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などを挙
げる事が出来る。
さらに、シート状樹脂、金属薄膜等保護基材5に使用
できる材料で前記条件を満たすものは全て利用できる。
また、接着剤で前記条件を満たすものでも良い。つま
り、固定化層に用いる接着剤の2重使用になる訳であ
り、例えばシート状の熱可塑性接着剤をフィルム被覆層
6に用いることができる。
上記の樹脂薄膜はフィルム状として容易に入手が可能
であり、厚みも数μmから揃っているが、特にその表面
の平滑性は光記録担体の光記録層3の記録特性にまで影
響を与える。平滑性が悪い場合、S/N比が悪く十分な信
号検出が困難となる。また、透過率変化で信号を検出す
る場合には、使用する再生光に対して透明である事が望
ましい。反射率変化で信号を検出する場合には使用する
再生光に対する限定はない。
フィルム被覆層の膜厚は使用する材質により異なる
が、通常0.05〜100μm、好ましくは0.1〜50μmが望ま
しい。
また、フィルム被覆層6の上を固定化層4aで被覆する
場合、両層の界面の密着性や接着性を向上させるため
に、フィルム被覆層6を構成する樹脂薄膜の表面を片面
のみ改質する事を行っても良い。また、接着層を兼ねた
粘着層付きの樹脂薄膜を使用しても良い。いずれにして
も、光記録層3との接触界面に於いて未記録状態に於い
て実質的に光記録層を劣化させない樹脂薄膜である事が
重要である。
本発明の固定化層4aとしては、前記のフィルム被覆層
6を固定化する目的または保護基材5との貼り合わせの
目的で使用される。例えば、固定化する目的ではフィル
ム被覆層6よりも軟化温度が低いか又は低融点の熱可塑
性フィルム又はドライフィルムタイプの熱可塑性接着剤
を使用する事が出来る。或は接着層としては、熱可塑性
接着剤、光硬化性接着剤、熱硬化性接着剤、光・熱併用
硬化性接着剤、粘着性接着剤或はあらかじめこれらの接
着剤を片面に施した保護基材5を使用して貼り合わせて
もよい。
次に、固定化層4aに使用される接着剤の具体例を示す
と、例えば酢酸ビニル系、酢酸ビニルアクリル系、酢酸
ビニル共重合系、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリル
系、アクリレート系、アクリル共重合体、エチレン系、
エチレン酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル共重合体、
ポリエチレン系、塩化メチレン系、ポリアミド系、ポリ
アミド−アミン系、ポリイミド系、ユリア系、エポキシ
系、エポキシウレタン系、エポキシアクリレート系、ウ
レタンアクリレート系、ポリエステル系、クロロプレン
系、クロロプレンゴム系、ニトリル系、ニトリルゴム
系、ウレタン系、ビニルウレタン系、ポリウレタン系、
オレフィン系、シアノアクリレート系、アルキルアクリ
レート系、塩化ビニル系、フェノール系、SBR系(スチ
レンブタジエンゴム)、ポリオール系、シリカアルミナ
系、合成ゴム系、エマルジョン系、オリゴエステル系、
セルロース系、ホルムアルデヒド系、紫外線硬化型、有
機溶剤、スチレンブタジエン系、フレオンTA系等が利用
できる。接着の際、熱、光、電子線等エネルギーを必要
とするものも、そのエネルギーが光記録材料の機能を劣
化させない限り有効である。
従来は、光記録層を侵す様な接着剤、例えば硬化型接
着剤や粘着型接着剤やアミド系熱可塑性接着剤などは使
用する事が不可能であったが、本発明のフィルム被覆層
は、これらに対し光記録層を保護するバリヤー層として
も働くので接着剤の選択の自由度が大幅に増加した。
保護基材5としては、通常の保護基材として用いる事
が出来るあらゆる材料が使用可能であり、具体的にはポ
リ塩化ビニル、弗素置換エチレン重合体、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリメタク
リル酸メチル等アクリル重合体、ポリスチレン、ポリビ
ニルブチラール、アセチルセルロース、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、エポキシアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体等が用いられる。
場合によっては鉄、ステンレス、アルミニウム、ス
ズ、銅、亜鉛等の金属シート、合成紙、紙、また繊維強
化プラスチック、磁性体等金属粉末とプラスチックの複
合材、セラミックス等用途に応じて多種多様のものが使
用可能である。無論透明基材に用いられるものを用いて
も良い。
これら保護基材5には、必要に応じてコロナ放電処
理、プラズマ処理、プライマー処理、オゾン処理等の接
着性改良の為の前処理をしても良い。
次に、第3図に本発明の光記録担体の他の例を示す。
同第3図において、透明基板1に透明ポリカーボネート
を用い、光記録層3に染料を用いて、透明基板1の全面
に光記録層3を形成する。次いで、トラック溝部2の上
の光記録層3の光記録層有効部7をフィルム被覆層6で
被覆し、その上に前記染料を侵すポリアミド系接着剤を
用いて固定化層4aを形成し、さらに最外層として保護基
材5を積層する。この様にして構成された光記録担体に
おいては、フィルム被覆層6で保護されていない光記録
層3を接着剤が侵入して、該光記録層3を介しながらも
透明基板1と保護基材5に高い接着強度を得ることがで
きる。
無論、フィルム被覆層6で保護された部分である光記
録層有効部7は、接着以前の830nmの反射率を保つこと
ができる。
この様な構成の光記録担体では、前記第1図、第2図
で示すように、光記録層3を透明基板1上に部分的に形
成する必要もなくカード作成工程の簡略化を計ることが
できる。
[作用] 有機系色素を使用した光記録担体について、密着封止
型の光記録担体は、従来より知られている中空構造型
の、例えば空気層(又は空間層)を設けた光ディスクの
如き光記録担体に比べて、一般に記録感度が低いという
欠点があった。例えば、中空構造型である場合、光記録
層を構成する記録材料が光吸収して光→熱変換により該
材料が融解または昇華する事により記録ピット(小穴)
を形成する結果、記録部の透過率や反射率等の光学的特
性が著しく変化する。これに対して、密着封止型の場合
は、上記した物理的変化(融解または昇華によるピット
形成等の形状変化)がかなり抑制され、これに代って化
学的変化、例えば光吸収して光→熱交換により光記録層
を構成する記録材料の熱分解等が起こり変色や脱色によ
る記録ビットを形成する結果、記録部の透過率や反射率
等の光学的特性が変化している事が見い出されている。
この為、記録ピットの方が記録ビットよりも記録コント
ラストが高いという傾向があると共に記録に要するエネ
ルギーも少なくてすむ。即ち、記録感度が高い事が見い
出されている。これは主として、有機系色素の融解、昇
華温度が分解温度よりも低い為と考えられる。
従って、分解により起こる変色や脱色には多量のエネ
ルギーを必要とし、これがコントラストの低下や記録感
度が低いという原因であると考えられる。この様に、密
着封止型の光記録担体に於いては、変色や脱色の如き化
学的な変化を起こす事によるビット記録を抑制し、抑制
された物理的変化であるピット記録を回復させる事によ
り、コントラストの向上や記録感度の向上が可能とな
る。本発明におけるフィルム被覆層6は、熱変形し易い
樹脂薄膜から構成されているので、光吸収により起こる
光→熱変化によって発生する熱により容易に変形し、光
記録層の融解又は昇華による物理的変形を或る程度助け
るものと思われる。
また、フィルム被覆層6は、中空構造の光記録担体に
比べて恒温恒湿耐久性が良い事も見い出されており、該
フィルム被覆層は、光記録層の保護層も兼ねており、中
空構造中に残存する酸素、水分等による劣化を防止する
バリヤー層として働いているものと考えられる。
[実施例] 以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 透明樹脂基板(厚さ0.4mm、紫外線吸収剤入りポリカ
ーボネート板、パンライト211,帝人化成(株)製)上
に、ネオペンチルグルコールジアクリレート(70重量
部)、ビスフェノール系エポキシアクリレート(30重量
部)[エピコート828(商品名、油化シェルエポキシ
(株)製)にアクリル酸を付加した2官能アクリレー
ト]、及びベンゾインイソプロピルエーテル(1重量
部)から成る光硬化性樹脂混合物を用いて、2P成型法に
よりトラック溝を形成した。トラック溝3μm、トラッ
ク溝ピッチ13μm、トラック深さ1300Åのストライプ状
のトラック溝から成る光カード用基板を得た。
該光カード用基板を120℃で3HR乾燥し、残留するモノ
マーの除去と重合を完了させ、下引き層として、コルコ
ート103X(コルコール(株)製)をスピンコート法によ
り塗布し、50℃、3HR乾燥させて、500Åのシリカ薄膜を
形成した。下引き層の上に、下記に示す式(I)の色素
をジクロルエタンに6wt%濃度に溶解した溶液をスピン
コート法により塗布し、厚み1000Åの光記録層を形成し
た。
光記録層の上に短冊状の厚み5μmのポリエチレンテ
レフタレート(ルミラー、東レ(株)製)を重ね、更
に、厚さ50μmの熱可塑性接着剤(エチレン−酢酸ビニ
ル系ドライフィルム)を重ねて、不透明カード基材とし
て、0.3mmの白色ポリカーボネート(タフロン、出光石
油化学(株)製)を重ねて、表面温度110℃の熱ロール
にて熱圧着し、光カードを作成した。
次に、光カードの透明基板側から830nmの半導体レー
ザー光を用いて、レーザー光のパワー3.9mW、スポット
径4.5μmφ、カード送り速度60mm/sの条件で、書き込
みパルス幅100μsで記録した所、コントラスト比0.65
を得た。但し、コントラスト比は非記録部の反射率から
記録部の反射率を差し引いた値に対する非記録部の反射
率の比を表わす。
実施例2 インジェクション成型法により、トラック溝0.8μ
m、トラックピッチ1.6μm、トラック溝深さ600Åの溝
付きアクリルディスク基板(直径130mm、内径15mm)
に、コルコート103X(コルコート(株)製)をスピンコ
ートして厚み200Åのシリカ薄膜から成る下引き層を形
成した。
これに、下記に示す式(II)の色素及び消光剤とし
て、N,N,N′,N′−テトラキス(p−ジノルマルブチル
アミノフェニル)−p−フェニレンジイモニウム過塩素
酸塩(式(III))を色素に対して20重量%添加した2
重量%のジクロルエタン溶液をスピンコート法により塗
布し、厚み900Åの光記録層を形成した。
この光記録層の上に、直径125mm、内径30mm、厚み5
μmの輪帯状のポリエステルフィルム(テトロンF、帝
人化成(株)製)を乗せ、更に、直径130mm、内径15mm
の粘着剤付きトリアセテートフィルム(70μm厚み)を
圧着し、常温でラミネートし、密着封止型の光ディスク
を得た。
光ディスクの透明基板側から、830nmの半導体レーザ
ー光を用いて、レーザー光パワー8mW、記録周波数2MH
z、回転数1,800rpmで記録を行なった所、コントラスト
比0.75を得た。
光記録を施した光ディスクを60℃、90%(相対湿度)
の条件下で1,000時間放置して保存加速実験を行ない、
反射率のC/N値を測定した所、C/N値は51dBであった。
実施例3 粘着剤付きトリアセテートフィルム(70μm厚み)の
代わりに、離型紙熱可塑性ドライフィルム(エチレン−
酢酸ビニル系、50μm厚さ)を用いて、110℃熱圧着に
よりラミネートし、離型紙を剥して光ディスクとした以
外は実施例2と全く同様にして光ディスクを作製した。
その結果、コントラスト比は0.73を得た。
比較例1 フィルム被覆層である5μmのポリエチレンテレフタ
レートを除いた以外は、実施例1と全く同様にして光カ
ードを作成した所、コントラスト比は0.22しか得られな
かった。
比較例2 フィルム被覆層である5μmのポリエステルフィルム
を除いた以外は、実施例2と全く同様にして光ディスク
を作成した所、粘着剤と光記録層とが反応したと思わ
れ、反射率が低下し、記録が不可能であった。
比較例3 フィルム被覆層である5μmのポリエステルフィルム
を除いた以外は、実施例3と全く同様にして、光ディス
クを作成した所、コントラスト比は0.28しか得られなか
った。
比較例4 光記録層を形成する所迄は実施例2と全く同様にして
光記録層を有するディスク基板を作製した。ディスク状
アクリル基板(直径130mm、内径15mm)の外周部の内側
と、内周部の外側のそれぞれに幅2mmの輪帯状に、粒径3
00μmから成るスチレン−ジビニルベンゼン樹脂ビーズ
を分散させたUV硬化性接着剤を塗布し、光記録層付きの
ディスク基板を重ね合せ、光記録層に相当する部分を遮
光してUV光を照射して輪帯部を硬化させ、空間層を有す
る光ディスクを製造した。
得られた光ディスクを実施例2に示した記録条件で記
録した後、60℃、90%(相対湿度)の条件下で、1000時
間放置して保存加速試験を行ない、反射率のC/N値を測
定した所、C/N値は39dBと低下した。
実施例4 厚さ400μmの透明ポリカーボネート基板上にスタン
パー型で熱転写して、トラック溝2.0μm、トラックピ
ッチ12.0μm、トラック深さ2500Åのトラック溝部を設
けたものを透明基板として、そのトラック溝部に次の式
(IV)の構造を持つ染料をバーコートで塗布し膜厚0.1
μmの光記録層を形成した。
この時点で、ポリカーボネートの溝部と染料層の界面
における830nmの光の反射率をポリカーボネート側から
測定したところ15%であった。
次に、接着剤にエチレン酢酸ビニル系を用い、保護基
材に厚さ300μmのポリカーボネートを使って110℃でラ
ミネート接着したところ、830nmの光の反射率に変化は
なかったが、トラック溝部のついたポリカーボネートと
カード基材としてのポリカーボネートの接着強度は低か
った。
接着強度を上げるため前記接着剤をポリアミド系に変
えて上記と同様に光カードを作成したところ、高い接着
強度が得られたが、830nmの光反射率は3%になってし
まった。
そこで、トラック溝部上に形成された光記録層有効部
を5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムで覆
い、ポリアミド系接着剤を用いてカードを作成したとこ
ろ、15%の光の反射率と充分な接着強度を得ることがで
きた。
ポリアミド系接着剤が前記染料をおかす原因は、含有
するアミン化合物、添加している安定剤、可塑剤、禁止
剤、開始剤等の助剤、熱によって発生したガス、残留モ
ノマー等が考えられるが5μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムでその影響を抑えていることは明らかで
ある。
[発明の効果] 本発明の光学的情報記録担体は、透明基板のトラック
溝を有する表面上に光記録層、フィルム被覆層及び固定
化層をこの順に有し、該フィルム被覆層は該光記録層の
該固定化層に対向する側の表面を被覆し、且つ該固定化
層によって該光記録層に対す位置が固定されており、ま
た該フィルム被覆層は該光記録層との接触界面に於い
て、該光記録層に光記録を行わない状態のもとで該光記
録層に実質的な変化を生じさせない樹脂フィルムからな
るので、光記録時のコントラストの向上が可能となっ
た。
また、フィルム被覆層は、固定化層に使用される接着
剤に対する保護層としても有効に働き接着剤の選択の自
由度が向上した。
更に、従来空間層を設けるための手段を必要としない
密着封止型の光ディスクは、製造工程上からも有利な上
に、空間層中に残存する酸素水分による劣化を防止する
効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の密着封止型の光記録担体の模式的断面
図、第2図はその全体の構成の一例を示す断面図、第3
図は本発明の光記録担体の他の例を示す断面図および第
4図は従来の密着封止型の光記録担体の模式的断面図で
ある。 1……透明基板、2……トラック溝部 3……光記録層、4……接着層 4a……固定化層、5……保護基材 6……フィルム被覆層、7……光記録層有効部 8……記録有効部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芳野 斉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−209041(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板のトラック溝を有する表面上に光
    記録層、フィルム被覆層及び固定化層をこの順に有し、
    該フィルム被覆層は該光記録層の該固定化層に対向する
    側の表面を被覆し、且つ該固定化層によって該光記録層
    に対する位置が固定されており、また該フィルム被覆層
    は該光記録層との接触界面に於いて、該光記録層に光記
    録を行わない状態のもとで該光記録層に実質的な変化を
    生じさせない樹脂フィルムからなることを特徴とする光
    学的情報記録担体。
JP62040419A 1987-02-25 1987-02-25 光学的情報記録担体 Expired - Fee Related JPH0827995B2 (ja)

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