JP2531738B2 - 光記録媒体の製造方法及び情報記録方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法及び情報記録方法

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JP2531738B2
JP2531738B2 JP63091828A JP9182888A JP2531738B2 JP 2531738 B2 JP2531738 B2 JP 2531738B2 JP 63091828 A JP63091828 A JP 63091828A JP 9182888 A JP9182888 A JP 9182888A JP 2531738 B2 JP2531738 B2 JP 2531738B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学的に情報の記録再生を行なう光記録媒体
の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、社会の情報化が進むにつれ、多種多様の情報を
効率よく取扱う手段として、光ディスク,光カード,光
テープなどの光学的情報の記録,再生を行なう光記録媒
体及び情報の記録再生装置が数多く提案されている。
そして光記録媒体の中で仁値化された情報を反射率の
変化やピット(穴)の有無のような表面形状の変化に伴
う反射光の強度変化に変換して検出できるものが知られ
ている。
光学的反射率の変化による光記録媒体としては、記録
層にレーザービームなどのエネルギービームをスポット
状に照射して該層の一部を状態変化させて記録する、い
わゆるヒートモード記録材料が提案されている。これら
の記録材料は情報の書き込み後現像処理等の必要がな
く、「書いた後直読する」ことのできる、いわゆるDRAW
(direct read after write)媒体であっても、高密度
記録が可能であり、追加書き込みも可能である。
この様な光記録媒体においては、例えば書き込み、読
み出しのトラックサーボのため、基板表面に予め一定間
隔で溝を形成しておく方式がある。
この方式では溝が読み出しの案内役を果すためレーザ
ービームのトラック制御精度が向上し、従来の溝無しの
基板を用いた方式よりも、高速アクセスが可能となる。
基板に案内溝を形成する方法としては、基板が熱可塑
性樹脂である場合には、融点以上の温度で射出成形や熱
プレスを行なってスタンパー型を熱転写する方法が知ら
れており、また基板上に光硬化樹脂組成物を塗布し、ス
タンパー型を密着させ紫外線等の照射により該組成物を
硬化せしめてスタンパー型を光転写する方法も知られて
いる。
第7図は従来のカード状の光記録媒体の模式的断面図
であって6は基板、7はトラック部、8は光記録層、4
は接着層、5は基材である。この光記録媒体において、
情報の記録,再生はトラック部7を通して光学的に書き
込み、読み出しを行なう。
前述した熱転写法の場合、トラック部7は基板6と一
体化されていて同一材料であるのに対し、光転写法の場
合はトラック部は基板6と同一材料ではなく、接着され
た状態にある。いづれにせよ、基板6には光の案内溝に
相当するトラック溝が予め形成されていて、微細な凹凸
を利用してレーザービームの位相差によるトラック信号
によってトラッキングが行なえるようにしてある。
しかし、このような光記録媒体は凹凸形状よりなる基
板上に光記録層を形成した構造を有しているから、その
製作にあたってはまず基板上に凹凸形状を形成しなけれ
ばならないが、従来の方法ではスタンパー型の転写の歩
留り及び転写時間、スタンパー型の耐久性及びコストが
光記録媒体の量産性とコストに多きな影響を及ぼしてい
る。
更に光記録層の記録感度は、光記録層の膜厚に依存す
るため均一な成膜が必要となるが、従来は凹凸形状の上
に光記録層を形成するので均一な膜厚が得られない。更
に溝の形状の再現ができず、良好なトラッキング信号が
得られなかった。
又スタンパーを使わない方法として特開昭59−23716
号(USP4278756)公報には基板上に設けられたハロゲン
化銀乳剤の被膜にマスクを介してサーボ案内のパターン
を露光し、それを化学現像または直接現像することによ
って低反射性のサーボ案内を形成する方法が開示されて
いる。
しかし光記録層として有機系薄膜を用いた場合、この
方法は現像剤によって有機化合物が分解してしまう恐れ
があり、適用できない。
即ち現像剤は還元剤であり、有機系薄膜を現像剤中に
浸漬させた場合、有機系薄膜を構成する有機化合物の例
えば不飽和結合部分が還元されてしまう。レーザ光の吸
収において有機化合物の不飽和結合部分は重要であり、
ここの還元によってレーザー光の吸収能は減少又は消失
してしまうと考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は光記録層として有機系薄膜を用いた場
合でもスタンパーを用いることなくトラック溝を形成す
ることができる光記録媒体の製造方法を提供することで
ある。
又、本発明の他の目的は高品質なトラッキング信号を
得ることができる光記録媒体の製造方法を提供すること
である。
又本発明の更に他の目的は従来よりも工程の簡単な光
記録媒体の製造方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の光記録媒体の製造方法は650〜900nmの波長域
に発振波長を有するレーザービームを用いて情報の記録
を行なう為の光記録媒体の製造方法において、 基板上に650〜900nmの波長の光に対して吸収を示す有
機系薄膜を含む記録層を形成する工程;及び 該記録層にXeF、XeCl、KrF、KrCl、ArFから選ばれる
一つの励起種のエキシマレーザーをパターン状に照射し
て該記録層の照射部分を飛散せしめてパターン状のトラ
ック溝を記録層に形成し、該トラック溝に沿って延在す
る650〜900nmの波長の光によって情報記録可能な記録層
を形成する工程; を有することを特徴とするものである。
本発明によればレーザー光の照射後現像処理を行う必
要なトラック溝が形成できるため、光記録層として有機
系薄膜を用いた場合でもスタンパーを使用することなく
トラック溝を形成することができ、又良好なトラッキン
グ信号が得られる。これは光記録部とトラック溝部の反
射率の差を大きくでき、更に溝による反射光の位相差も
得られるため、これらの相互作用により良好なトラッキ
ング信号を得ることができると考えられる。
第1図は本発明により製造された光記録媒体の一実施
態様を示す模式的断面図である。
第2図は本発明により製造された光記録媒体の別の実
施態様を示す模式的断面図である。
第1図及び第2図において1は基板、2はトラック溝
部、3は光記録部4は接着層5は基材である。
トラック溝部2の幅は2〜4μmが好ましい。トラッ
ク溝部2の部分には光記録部を構成する有機系薄膜が殆
んどないかあるいは光記録部とトラック溝部の段差d1
d2(但し、R(d1),d1は光記録部の反射率,膜厚で、R
(d2),d2はトラック溝部の反射率,膜厚である)とな
る程度に有機系薄膜を飛散させるのが高品質なトラッキ
ング信号を得るという点で好ましい。
即ちこの様に構成した場合、光記録部とトラック溝部
の反射率の差を大きくでき、更に溝による反射光の位相
差も得られるため、これらの相互作用により良好なトラ
ッキング信号を得ることができると考えられる。
このときのトラック溝部2と光記録部3の反射光量の
コントラストは0.45以上が好ましい。
但し、コントラストはレーザースポットがトラック溝
を横切ったとき(第8図−a)の反射光量をオシロスコ
ープで検出したときの波形(第8図−b)から次のよう
に定義される。
コントラスト=Vb/Va (但しVaは光記録部の反射光強度、Vbはトラック溝部で
の反射光強度の減少量を示す。) また、位相差を用いてトラッキング信号を検出する場
合、有機系薄膜9のレーザーによる飛散部分はトラック
溝部2でなく光記録部3であっても可能である。
次に本発明に係るパターン化された光記録部の製造方
法について説明する。
第3図(a)〜(e)は基板1上に設けられた有機系
薄膜9にレーザー光10をトラック溝幅に絞り込んでスキ
ャンさせることによって形成されるトラック溝を有する
光記録媒体の製造方法を示す概略図である。同図(a)
は基板1上に光記録層として有機系薄膜9を形成する工
程を示す。同図(b)及び(c)は同図(a)で得られ
た有機系薄膜9に対して有機系薄膜9が吸収する波長の
レーザー光10をトラック溝幅に絞込んでスキャンさせ、
レーザー光10の照射部分にトラック溝2を形成する工程
である。同図(d)は同図(b)及び(c)で形成され
たトラック溝2に対して一定間隔をあけて上記と同様の
方法でトラック溝2を形成し、この操作をくり返すこと
によりパターン化された光記録部が形成される工程であ
る。この製造方法において(e)に示す様に基板1の光
記録層9の設けられた側の反対側からレーザー光を照射
してもよい。
第4図(a)〜(c)は基板上に設けられた光記録層
上にマスクを密着させてレーザー光を照射することによ
って形成されるトラック溝部2を有する光記録媒体の製
造工程を示す概略図である。
同図(a)は基板1上に光記録層として有機系薄膜9
を形成する工程を示す。同図(b)は同図(a)で得ら
れた有機系薄膜9に対して有機系薄膜9が吸収する波長
のレーザー光10をマスク基板11及びマスク材12からなる
マスク越しに必要面積に一括して照射し、露光を行う工
程である。同図(c)は同図(b)においてレーザー光
の当った部分が飛散し同図(c)に示す様にマスクされ
た部分が光記録部3として残る。
第4図に示した様にマスクを密着させた場合パターン
の分解能がより向上する。
又マスクは第5図(b−1)に示すように光記録層と
の間に空間17を設けて設置しレーザー光10を照射しても
よく、更に第5図(b−2)に示すようにマスクを基板
1の有機系薄膜9が形成されている側とは反対側に密着
させてレーザー光10を照射してもよい。
以上の様にして形成されたパターン化された光記録部
3の上に第1図に示すように接着層4を介して基材5が
貼合わされ本発明の製造方法による光記録媒体が得られ
る。
又第6図に示すように基板1上に有機系薄膜9を形成
し接着層を介して基材5を貼合わせた後、上述の各種方
法を用いれレーザー光10を有機系薄膜9に照射すること
によってパターン化された光記録部3を形成してもよ
い。
このとき基板1の有機系薄膜9が形成されていない側
からレーザー光10を照射することは、レーザー光の反射
屈折する界面が少なく、分解能の良いパターンが得られ
るという点で望ましい。
有機系薄膜9としては使用する光の波長付近、たとえ
ば再生光のエネルギービームの波長が650nm以上900nmで
ある場合には、情報の記録部であるピット等における反
射率と未記録部のそれとの差が大きいものが好ましく、
また記録するためには上記の波長域に吸収のあることが
必要である。また、エネルギービームの照射によって反
射率の変化を生ずるのに必要とされるエネルギーが低い
方が好ましい。
さらに、再生光のエネルギービームによって記録部
(ピット等)および未記録部の反射率の変化し難いもの
が好ましい。
更にこのような有機系薄膜に用いられる材料としては
溶液又は分散系による連続塗布が可能なものが量産には
好ましい。この様な材料としてはたとえば、アントラキ
ノン誘導体(特にインダスレン骨格を有するもの)、ジ
オキサジン化合物及びその誘導体、トリフェノジチアジ
ン化合物,フエナンスレン誘導体,シアニン化合物,メ
ロシアニン化合物,ピリリウム系化合物,キサンチン系
化合物,トリフェニルメタン系化合物,クロコニウム系
色素,アゾ色素,クロコン類、アジン類,インジゴイド
類,メチン系色素、アズレン類,スクアリウム誘導体,
硫化染料,及び金属のジチオラート錯体などを挙げるこ
とができる。
また、上記材料に対し、これら色素の励起種に対して
消光剤となるものを混合した色素組成物でもよい。例え
ば、安定剤は以下に挙げるもののうちより、材料と溶媒
に対する相溶性を考慮して選択する。添加量は、材料に
対し、数重量%乃至50重量%が可能であるが、少ないと
消光剤としての硬化が余り見られず、また50重量%をこ
えて添加するとヒートモード記録材料の絶対量の低下か
ら感度の減少が観測される。従って、色素に対して、10
重量%乃至30重量%が好ましい。特に、感度の劣化を伴
わず硬化が高いものは、20重量%前後である。
かかる安定剤としては、各種金属キレート化合物、特
にZn,Cu,Ni,Cr,Co,Mn,Pd,Zrを中心金属とする多座配位
子、例えばN4,N2O2,N2S2,S4等の四座配位子、またはN
2O,NO2,NS2,O3,NOS等の三座配位子と他の配位子、例え
ば水、アンモニア、ハロゲン、フォスフィン、アミン、
アルシン、オレフィン等、或は2つの二座配位子N2,NO,
O2,S2の四配位型の他、ビスシクロペンタジエニル配位
子、シクロペンタジエニル−トロピリニウム配位子系、
或は上記の組み合わせ等から成るものの他、各種の芳香
族アミン類やジアミン類、含窒素芳香族及びそのオニウ
ム塩、例えばアルミニウム塩、ジイモニウム塩、ピリジ
ニウム塩、イミダゾリニウム塩、キノリニウム塩等が挙
げられる。更に、含酸素芳香族の塩であるピリリウム塩
等でも良い。また、これらの安定剤を複数組み合わせて
使用する事も可能で、材料組成物の塗布性、塗布被膜の
安定性、光学的特性(反射率や透過率)、記録感度等を
考慮して適宜組成比を変える事が出来る。
更に、塗工によって有機系被膜を形成する際、上記材
料はバインダー中に分散状態で含有されていてもよく、
あるいは非晶質状態で含有されていてもよい。好適なバ
インダーとしては、広範な樹脂から選択することができ
る。具体的にはニトロセルロース、リン酸セルロース、
硫酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、酪酸セルロース、ミリスチン酸セルロース、パル
ミチン酸セルロース、酢酸・プロピオン酸セルロース、
酢酸・酪酸セルロースなどのセルロースエステル類、メ
チルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロー
ス、ブチルセルロース、などのセルロースエーテル類、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドンなどのビニル樹脂
類、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アク
リロニトリルコポリマー、スチレン−ブタジエン−アク
リロニトリルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマーなどの共重合樹脂類、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレー
ト、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル
アミド、ポリアクリロニトリルなどのアクリル樹脂類、
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル類、ポ
リ(4,4′−イソプロピリデンジフェニレン−コ−1,4−
シクロヘキシレンジメチレンカーボネート)、ポリ(エ
チレンジオキシ−3,3′−フェニレンチオカーボネー
ト)、ポリ(4,4′−イソプロピリデンジフェニレンカ
ーボネート−コ−テレフタレート)、ポリ(4,4′−イ
ソプロピリデンジフェニレンカーボネート)、ポリ(4,
4′−sec−ブチリデンジフェニレンカーボネート)、ポ
リ(4,4′−イソプロピリデンジフェニレンカーボネー
ト−ブロック−オキシエチレン)などのポリアクリレー
ト樹脂類、あるいはポリアミド類、ポリイミド類、エポ
キシ樹脂類、フェノール樹脂類、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、塩素化ポリエチレンなどのポリオレフィン類
などを用いることができる。
塗工の際に使用できる有機溶剤は、バインダーの種類
や前述の化合物をバインダー中に含有させる際、分散状
態とするか、あるいは非晶質状態とするかによって異な
ってくるが、一般には、メタノール、エタノール、イソ
プロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシ
ド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリ
コールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭
素、トリクロルエチレンなどの脂肪族、ハロゲン化炭化
水素類、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグ
ロイン、モノクロルベンゼ、ジクロルベンゼンなどの芳
香族類などを用いることができる。
バインダーとともに有機系薄膜9を形成する場合、バ
インダーの添加量は前述の材料に対して10wt%〜90wt
%、特に30wt%〜80wt%が好ましい。
かかる材料又は材料と安定剤やバインダーからなる有
機系薄膜は公知の塗布方法、たとえばデイップコート、
スプレーコート、スピナーコート、バーコート、ロール
コート、ブレードコート、カーテンコートなどの方法に
より形成することができる。その厚みは概ね500〜2000
Å好ましくは1000Å前後である。とくに記録感度の点か
らすれば厚みは薄い方が、また再生S/N比の点からは厚
めの方が望ましく色素の種類によりその最適膜厚は異な
る。
基材5としては、通常の基材として用いる事が出来る
あらゆる材料が使用可能であり、具体的にはポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリメタクリル酸メチル等アクリル重合体、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、エポ
キシ、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体などが用いられる。場合によっては、鉄、ステンレ
ス、アルミニウム、スズ、銅、亜鉛等の金属シート、合
成紙、紙等も使用可能である。更には上記の様な材料の
積層体も使用可能である。これらカード基材5には必要
に応じてコロナ放電処理、プラズマ処理、プライマー処
理などの接着性改良の為の前処理をしても良い。
接着層4は、例えばホットメルトタイプのエチレン−
酢酸ビニル共重合体及びその変性樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、酢酸ビニル−アクリレート共
重合体、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。熱硬化,光
硬化,光・熱併用硬化タイプの接着剤は、光記録層を侵
す場合があるので直接ベタ貼りはできないが、部分接着
や保護膜で被覆した後ならベタ貼りを行なうことができ
る。この種の接着剤は公知のものでよく、とくに限定さ
れない。
レーザー光10は各種の光源により発生波長が異なる
が、光記録層の吸収波長でなければならない。
また、露光効率やパターン精度を向上させるには短波
長であり、照射面積が広くとれ、エネルギーの均一なも
のがよい。
たとえばXeF(351nm)、XeCl(308nm)、KrF(248n
m)、KrCl(222nm)、ArF(193nm)等のエキシマレーザ
ーを用いることができる。
又、本発明に用いるマスクのマスク基材11としてはレ
ーザー光を吸収しない材料が好ましい。したがってレー
ザー光に対し透過率の高いものであればよく、有機系,
無機系どちらでもよい。たとえば有機系では、アクリル
系樹脂,ポリエステル,イミド系樹脂,ポリカーボネー
ト、無機系では、石英ガラス,青板ガラス,シリコーン
基板等を用いることができる。
マスク材12としてはレーザー光を吸収する材料が好ま
しい。したがってレーザー光に対して透過率の低いもの
であればよい。たとえばCr,Ni,Al,Ti,TiN,NiCr等を用い
ることができる。
さらに上記の膜表面に反射防止膜を形成すれば分解能
を高めることができる。
〔実施例〕
以下実施例を示し本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 厚さ0.4mmのポリメチルメタクリレート(以下「PMM
A」と略記する)基板上にポリメチン系化合物として1,
1,5,5−テトラキス(p−ジエチルアミノフェニル)−
2,4−ペンタジエニウム過塩素酸塩2.7重量部をジアセト
ンアルコール97.3重量部に溶解させた駅をダイレクトグ
ラビア法により塗布した後乾燥して約900Åの膜厚の有
機系薄膜の光記録層を形成した。
この様にして形成した光記録層に、第4図に示す様に
マスクを密着させてKrFレーザー光を照射した。このと
きのマスクは基板に石英を用いCrでマスキングされたも
のである。
又このときのレーザーパワーは面積5mm×30mm距離300
mmで約170mJあった。光記録層のレーザー光照射部は飛
散されトラック溝幅2.5μm光記録部の幅9.5μmのパタ
ーンを形成した。
次いで基材として厚さ0.3mmのPMMAを用いエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる厚さ0.05mmの熱可塑性接着
剤を介してトラック溝が形成された光記録層に重ね合せ
て接着して光記録媒体を得るこうして得られた光記録媒
体に発振波長830nmの半導体レーザーを用いて基板側よ
り光記録部にスポットサイズ1.5μmφ記録パワー6mW記
録周波数2MHzで情報を書込み読み出しパワー0.8mWで再
生し、その再生波形をスペクトル解析(スキャンニング
フィルター、バンド幅30kHz)を行ってC/N比を測定した
ところ0.54であった。
又、再生レーザー光に対するトラック溝部と光記録部
の反射率はそれぞれ5%,15%程度であった。
トラック溝部と光記録部の反射光のコントラスト比は
0.65であり十分精度の良いトラッキング信号が得られ
た。
実施例2 厚さ0.4mmのポリメチルメタクリレート(以下「PMM
A」と略記する)基板上にポリメチン系化合物として実
施例1と同じ物質2.7重量部をジアセトンアルコール97.
3重量部に溶解させた液をダイレクトグラビア法により
塗布した後乾燥して約900Åの膜厚の有機系薄膜の光記
録層を形成した。
この様にして形成した光記録層上に第5図(b−1)
に示す様にマスクを10μmのスペーサーを介して置きKr
Fレーザー光を照射した。このときマスクは基板に石英
を用いCrでマスキングされたものでマスキング面が光記
録層に向く様に設置した。
このときのレーザーパワーは面積5mm×30mm距離300mm
で約170mJであった。
光記録層のレーザー光照射部は飛散されトラッキング
溝巾2.5μm光記録部幅9.5μmのパターンを形成した。
次いで基材として厚さ0.3mmのPMMAを用いエチレン酢
酸ビニル共重合体からなる厚さ0.05mmの熱可塑性接着剤
を介してトラック溝が形成された光記録層に重ね合せて
接着して光記録媒体を得た。
こうして得られた光記録媒体に発振波長830nmの半導
体レーザーを用いて基板側より光記録部にスポットサイ
ズ1.5μmφ記録パワー6mW記録周波数2MHzで情報を書込
み読み出しパワー0.8mWで再生し、その再生波形をスペ
クトル解析(スキャンニングフィルター、バンド幅30kH
z)を行ってC/N比を測定したところ0.52であった。
トラック溝部と光記録部の反射光のコントラスト比は
0.64であり十分精度の良いトラッキング信号が得られ
た。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように本発明による光記録媒体の製
造方法により光記録層として有機系薄膜を用いた場合で
もスタンパー型の転写によらず簡単な工程で構造の簡単
なDRAW型光記録媒体を製造することができ、スタンパー
型の転写歩留り、転写時間、スタンパー型の耐久性、低
い量産性と高いコスト等の問題を解消することができ
る。
又、記録層を平滑な基板上に形成することができるの
で均一な厚さの光記録層が得られ、安定した記録感度を
得ることができ、又、トラック溝部と光記録部からの反
射光の光量比をコントラストとして求めたとき高いコン
トラストが得られ、より高品質なトラッキング信号を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光記録媒体の製造方法の一実施態様に
よって得られる光記録媒体の模式的断面図である。 第2図は本発明の光記録媒体の製造方法の別の実施態様
により得られる光記録媒体の模式的断面図である。 第3図,第4図,第5図,及び第6図は本発明の製造方
法の各々の実施態様の概略図である。 第7図は従来の光記録媒体の製造方法によって得られる
光記録媒体の模式的断面図である。 第8図は反射光のコントラストの説明図である。 1……基板、2……トラック溝部、3……光記録部、4
……接着層、5……基材、6……基板、7……トラック
部、8……光記録層、9……有機系薄膜、10……レーザ
ー光、11……マスク基板、12……マスク材、17……すき
間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−296542(JP,A) 実開 昭60−54224(JP,U) 実開 昭56−61369(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】650〜900nmの波長域に発振波長を有するレ
    ーザービームを用いて情報の記録を行なう為の光記録媒
    体の製造方法において、 基板上に650〜900nmの波長の光に対して吸収を示す有機
    系薄膜を含む記録層を形成する工程;及び 該記録層にXeF、XeCl、KrF、KrCl、ArFから選ばれる一
    つの励起種のエキシマレーザーをパターン状に照射して
    該記録層の照射部分を飛散せしめてパターン状のトラッ
    ク溝を記録層に形成し、該トラック溝に沿って延在する
    650〜900nmの波長の光によって情報記録可能な記録層を
    形成する工程; を有することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記レーザー光の照射がトラック溝パター
    ンを有するマスクを介して行なわれる特許請求の範囲第
    1項記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記マスクを記録層に密着させてレーザー
    光の照射を行なう特許請求の範囲第2項記載の項記録媒
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記マスクを記録層上に間隔を設けて置
    き、レーザー光の照射を行なう特許請求の範囲第2項記
    載の項記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記マスクを基板の記録層が形成されてい
    る側と反対側の基板面に密着させてレーザー光の照射を
    行なう特許請求の範囲第2項記載の項記録媒体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記レーザー光の照射の後基材を接着層を
    介して基板に貼り合わせる特許請求の範囲第1項記載の
    光記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】基材を接着層を介して基板に貼り合わせた
    後、前記レーザー光の照射を行なう特許請求の範囲第1
    項記載の光記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記記録層の厚さが500〜2000Åである特
    許請求の範囲第1項記載の光記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】前記記録層の厚さが800〜1200Åである特
    許請求の範囲第8項記載の光記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】前記トラック溝部分は有機系薄膜が完全
    に飛散されている特許請求の範囲第1項記載の光記録媒
    体の製造方法。
  11. 【請求項11】650〜900nmの波長域に発振波長を有する
    レーザービームを用いて情報の記録を行なう為の光記録
    媒体への情報記録方法において、 基板上の、650〜900nmの波長の光に対して吸収を示す有
    機系薄膜を含む記録層に対してXeF、XeCl、KrF、KrCl、
    ArFから選ばれる一つの励起種のエキシマレーザーをパ
    ターン状に照射して該記録層の照射部分を飛散せしめ
    て、記録層にパターン状のトラック溝を形成してなる光
    記録媒体を用意する工程;及び 該トラック溝に沿って延在する該記録層に650〜900nmの
    波長域に発振波長を有するレーザービームを照射して情
    報を記録する工程; を有することを特徴とする情報記録方法。
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